旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

キング・クリムゾン「アースバウンド」~40周年記念盤

2018-09-24 19:05:30 | 歌は世につれ



デビュー40周年として企画されてきた記念盤シリーズとしては、これがおそらく最後となるだろう
キング・クリムゾン「アースバウンド・CD+DVDオーディオセット」を購入しました。帯のうたい文句が
これまたすごくて、「クリムゾン史上最大の問題作、まさかの40周年記念シリーズ入り!」とか、
「ロバート・フリップの言うことを聞かない暴走クリムゾン発進!」とか、あおる煽る、売る気あるの?
一体何なんだと思いますよね。

新メンバーを結集して4枚目のアルバム「アイランド」を製作したクリムゾンでしたが、直後にオリジナル・
メンバーのピート・シンフィールド(作詞、イルミネーションなど担当)が新参者の3名とソリが合わず脱退、
さらに、唯一残った創設メンバーのフリップ(ギター/リーダー)が他の3名から浮き上がってしまい
シカト状態、バンドは事実上すでに崩壊していたようでした。しかし残った契約を消化せねばならず、
仕方なくUSツアーを敢行し、その際録音された音源を元に作成されたのがクリムゾン初のライブアルバム、
アースバウンドだったみたいですね。

まず問題としては、発売されたレコードの音質があまりにもひどかったことでした。当時横行していた
海賊盤よりもひどい劣悪な仕上がりだったみたいで、初めてクリムゾンの音源がCD化された際には
ラインナップから外され、日の目を見ることはなかったのです。しかし時が流れ、30周年記念盤
シリーズが発売された際に大ナタが振るわれ、徹底的にリファイン、リマスターされ、遂にデジタル化、
発売されたのでした。それが写真左のCDです。元々の音質がどれくらいひどいものなのか、私は
聞いたことがなかったので想像するしかないのですが、届けられた記念アルバムを聞く限りは、
視聴に耐えられる程度にまで改善されていて、当時の技術の粋を集めてリマスターされたと思われます。

ただ、今回の40周年盤でも本編では30周年時と同じリマスターが使われていて、それがかなり
残念ではあります。さらに手が加えられることを期待したのですが、元が元ですから、もうあれ以上は
改善しようがないのでしょうかねえ。ボーナス・トラックとして2017年リマスター音源で別に数曲
加えられてはいるので、それで手を打つしかないのかも。

DVDオーディオ盤ではさらに追加で音源が増しており、これでもかというくらいに、このラインナップでの
ライブをたっぷり楽しむことができます。すごいのは、「21世紀のスキッツォイド・メン」のライブ音源を
11曲つなぎ合わせたバージョンですね。57分くらい21世紀~が奏で続けられるので強烈ですわ。
つくるほうもつくるほうやけど、飽きずに聞き続けるこちらも我慢強いなあ。いやーでも、堪能できますよ。


   

前述のように、すでにバンドとしての形態はほぼ崩壊していて、フリップの統制がまったく効いていないことで、
残りの3名が好き勝手にジャム・セッション風の演奏を始めたりで、クリムゾンらしからぬライブ構成、展開で
あることも確かな一方、これが本当にやる気のないメンバーの集まりなのかと疑うくらいに迫力ある、
凄みのある演奏が楽しめるのもこの時期ならではのクリムゾンです。アースバウンドに収録されている21世紀~
などは、史上最高の仕上がりとの声もあるくらいで、たった4人でこの迫力ある演奏を繰り広げているのが
やはりすごく、メンバー間の確執やいざこざなどが逆にかえっていい緊迫感をもたらしたとしか思えません。

このあとすぐに史上最強とされるメンバーが集結して発表された「太陽と戦慄」がクリムゾンの最高傑作として
注目を浴び続ける一方、その前座的なアイランド・クリムゾンの評価は低いままで、長いバンドの歴史の中では
目立たないメンバー編成であることは疑いようありません。しかし、ある意味「闇」であろうこの時期のクリムゾンの
ライブは捨てがたい魅力があり、一度聞いてしまうと、しばらくしてまた聞かずにはおれない中毒症状を起こす
魔力を秘めているとも思います。

私の記憶違いでなければ、メンバーのうちすでにボズ・バレル(ベース、ボーカル)とイアン・ウォーレス
(ドラム)は鬼籍に入ってしまった一方、フリップとモメる元凶をつくったとされるメル・コリンズ(サックス)は
長い年月を経てカンバック、最新ラインナップに名を連ねている経緯も興味深いですね。

クリムゾン・ファンでない方がいきなりこれを聞かれたら面食らってしまうでしょうけど、何枚か
スタジオ・レコーディングされたオリジナルアルバムを聞いたことがある方は、ぜひ騙されたと思って
一度は聞いてみてほしい作品であることには違いありません。







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コマツナとフダンソウ~一回目の間引き&追肥

2018-09-24 17:29:19 | 案山子と人と烏



コマツナ(小松菜)とあとから種蒔きしたフダンソウ(うまい菜)の一回目の間引きと追肥をしました。
写真はいずれも作業後のものです。

コマツナはすでに本葉が出始めています。ここまでまずまず順調みたいです。


           

あとから種蒔きしたフダンソウは発芽率が低く、ほとんど間引きが不必要な状況です。
間引く手間が省ける分作業は楽なのですが、苗の善し悪しを選別できないので困ります。
フダンソウのように収穫が長く続く野菜は、幼苗の状態がその後の収穫量を大きく左右するので、
本来ならいい苗を見極め、残したいんですよね。


   

間引いた苗です。お味噌汁の具材などでいただきます。


昨日はほぼ一日青空が大きく広がり、今日も午前中を中心に雲間から日差しが届いた和歌山市です。
当初の予報よりも天気が良くなった三連休、予定を変えられず、やむなく出かけた人には儲けものの
行楽日和となったかもしれません。

私も車のワックス掛け、靴磨き、布団干し、部屋の拭き掃除等々たまっていたお片づけができて
気分的にはすっきりしました。こんな雑用だけで終わった連休を喜んでいいのかどうか微妙なところ。
でもまあ、穏やかな日常生活が過ごせる幸せをかみ締めなければなりませんよね。




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