旅にしあれば

人生の長い旅、お気に入りの歌でも口ずさみながら、
気ままに歩くとしましょうか…

20241025 北海道晩秋編㉔ 望岳台散策パート17 美瑛町

2024-10-25 10:25:01 | 旅鴉の唄



10月25日(金) 曇りのち晴れ

たしか予報では晴れマークひとつだったはずなのに、午前中は雲が多めで日が
差さず、すっきりとした秋空が広がったのは午後になってからだった。

明日の船に乗ることをほぼ決めているので、本日が現場に入れるラストチャンスだ。
ここまでまずまず成果を挙げられていると納得はしていて、しかし昨日は空振り、
あとはできたら最後、いい印象を残して締めくくりたいところだ。

まずはクロちゃん現場へ。東京のOさん、室蘭のX氏と三人で登場を待ち構える。
これまで単発で活発な動きを見せたことのあるクロちゃんだが、それが続かない
のが今期。心配をよそに、姿を見せると、数か所で貯食活動をしてくれた。さらに
不思議なことに、毎度目立った動きをせず、出てもすぐに引っ込んでしまう
ノーマルなオスが、珍しく数回登場し、写真に収めることができた。彼らの
スイッチ、完全に切り替わったのだろうか? 明日以降の動きも気にはなるが、
私はもう見届けることができない。


    

いったん車に戻るOさんを見送り、私一人だけあと一時間ほど一番下のポイントで
粘ってみることにしてザックを下ろして振り返ったとたん、岩の上になきちゃんが。
昨日の今日なので、万が一に備えカメラを首からぶら下げたままなのが功を奏し
すぐさま撮影開始、待ち時間ほぼゼロだ。すると彼女は、雪の降る前の闊達さを
取り戻したかのように貯食行動を繰り返し始めた。草木をくわえた姿の撮影チャンス
は、巣に戻る際、岩の上で一瞬立ち止まる一回きりだが、20回近く同じパターン
を再演してくれたので、どうにかこうにかメディアに記録されているだろう。

今回はこのメスらしき個体に始まり、終わった感じだ。彼女との出会いがなければ、
成果はずっと少なかったはずで、感謝しかない。


すっかり満足してしまい、予定していた午後の部はキャンセル、先に車に戻っていた
Oさんにその旨告げようとすると、「警察に事情聴取されることになっちゃった」。

三日間車を移動させていないOさん、雨の日も含め人の気配がまったくしないのを
訝ったセンターの管理人さんが、町へ連絡し、そこから警察へ話が伝わったらしい
のだ。管理人さんの判断は正しいと思うし、むしろそれくらいの配慮がないと困る。
前の日からとめっぱなしの車に気付く事が私も時々あり、それはたいてい山泊まり
登山者のもので、ほとんどの場合その日夕方には車がなくなっていて安心する。
しかし数日そのままだと、やはりちょっと心配になってくる。Oさんの場合、
車の窓にピタッと断熱シートを張り付けていて、車外からは中の様子がまったく
うかがい知れず、それが今回は裏目に出たみたいだ。

警官に尋問されているOさんに車内から手を振りながら、望岳台駐車場をあとにした。
    

コメント
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