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このところ恒例になりつつある遡りパターンで、「秋期限定栗きんとん事件・
上下巻/米澤穂信著」を図書館でお借りしました。♪ ときが未来にすすむと
誰がきめたんだ~ ∀ガンダムがリバイバル放映中ですしね、関係ないけど。
改めて、西城秀樹さんの歌う主題歌、かっこいいですよねえ。
この秋期~の発表が2009年とのことで、続編「冬季限定ボンボンショコラ事件」
まで15年も待たされ、ファンはさぞかし待ちくたびれたことでしょう。中高生で
『小市民シリーズ』にハマった方々は、それぞれ年齢を重ね、生活環境も一変した
でしょうしね、登場人物たちは変わらず高校生のままだけど。後出しじゃんけんで
遅ればせながら楽しませていただいた身としては、待ち時間なしで読めるのが
メリットだとしておきます。
主人公のふたり、小鳩くんと小佐内さんは中学時代にある事件をきかっけに
知り合い、友達以上恋人未満のような付き合いをしていて、また、小市民を志す
同志的存在でもあったのに、「夏期限定トロピカルパフェ事件」を契機に別れ、
秋期~ではお互い別々の相手とのおつきあいを始めます。そして、小鳩くんと
小佐内さんの彼氏である一学年下の瓜野くんをそれぞれ語り手に、別々の物語が
交互に進められ、それがやがてひとつに結びつきます。これは続編冬期~で
過去と現在が最終的に重なる構成と少し似ているかもしれません。連続放火事件
にケリがついたとき、二人の関係を修復するべく、復縁を提案する小佐内さん
のセリフがいいですよね、「…白馬の王子様がわたしの前に現れるまでは…
わたしにとってはあなたが、次善の選択肢だと思う…」。従順そうな見掛けに
よらず、一筋縄ではいかぬ面倒くさいタイプなんですね、小佐内さんって。
カバー画を手掛けているのがイラストレーターの片山若子さん。アニメ版の
キャラデザインとはかなり異なっていて、私としては強引に両者を足して2で
割ったような容姿を勝手に思い浮かべながら読み進めました。あえて言うなら
小鳩くんはアニメ寄り、小佐内さんはイラストがイメージに近いかな。
小佐内さんは制服を着ていなければ小学生と間違えられかねないほど小柄で、
あどけなくて頼りなさげなんだけど、信念を貫く頑固な一面もあり、自分に
危害をくわえるような動きを察知すると、逆にわなを仕掛けやり返します。
今回ひとつ、小佐内さんと私との共通点を見つけました。それは、レシート
を本の栞替わりに使う点です。旅先の図書館で後日続きを読みたいときとか、
館の見取り図、登場人物の相関関係図など何度も見返したい箇所が複数ある
場合などにレシート挟んででしるしをつけるのです。レシートはけっこう
重宝し、ガムの包み紙にしたり、メモ書きに使ったりと、二次利用してから
捨て去ることが多いですね。あんまり溜まってくると、掃除の際一気に
捨てちゃうけども。
さあ、これでアニメ視聴の予習ができました、いつでもかかってらっしゃい!