最近車中泊用のポータブル電源を強化したことで、パソコンを使用したり、カメラ用の電池を充電したりする
程度なら、ほぼ電源確保を気にしなくてよくなりました。しかし、これがたとえば春の東北旅行のように、
一日の移動距離が平均200キロを越えてくるようなら、その都度シガーライターからの給電で容量が回復し
問題ないとして、一方、このところの北海道や九州の旅ように、ほとんどが同じ地点での滞在型となると、
バッテリー容量は減る一方で、少し心許なく感じていました。前述のように、パソコン程度ならまだしも、
電力の大きい暖房器具などを使うとなると、数日持ちこたえるかどうかでしょう。
それで、車を停車中も給電できるようにと、ソーラーパネルの導入を少し前から検討していて、このたび
初めて購入したのが、「アイパー 折り畳み式ソーラーチャージャー SP60」という製品です。最初
別の会社の製品を第一候補に考えていたところ、これがセールで2割引になっていたのと、口コミの
情報を参考にしてこちらの購入に変更した経緯があります。口コミを100%鵜呑みにしてはいけないとは
思いますが、なにせ今時、実物を見たり手にとったりして購入することは稀で、ほとんどがネット通販で
手に入れることとなるので、内容を精査しながらという条件付で、口コミ情報に頼っているのが現状です。
一応、電源が逆流しないような安全装置付きなのもこれを選んだ要因ですが、それが実際のところ
どれだけうたい文句通りに作動するのかは、神のみぞ知るですわ。
届いた商品の外箱の表と裏ですね。中国製ながら、一応日本の会社が企画、仕入れ、などしているらしく、
日本語での表記があり、取説は日本語と英語が併記されたものでした。
箱から取り出した本体です。折り畳み時は 約35センチ×37センチ、厚さ35ミリ、重さ2.8キロで、
持ち運びが苦にならないサイズ、車内での置き場所にもそれほど困らないでしょう。初めて買った類の
ものですし、ほかとの比較はできないけど、デザインは垢抜けていて、つくりもまずまずしっかりしている
印象です。
前面のポケットに納められた取説、DCケーブル、DC変換プラグ(10種類)。取説は不丁寧で、せっかく
様々な器具に対応できるよう10種類もの変換プラグ付きなのに、その案内が大雑把。また、これはあとで
実施テストしたときにわかったことですが、ケーブルの長さが1.5メートルしかなく、これは短すぎ、できたら
この倍の3メートルはほしいところ。
さらに、接続端子がこのポケット内にあるので、接続(開け閉め)の際に、中に収納されるだろう付属品は
いちいち取り出さねばならず邪魔になり、結局、付属品収納ポケットとしては実質使い物にはなりそうになく、
接続端子を独立させるなど、ポケットを分けてくれる配慮があってしかるべき。
4分割され畳まれていたパネルをフルオープンさせた状態。横幅約1.4メートル。車のフロントガラスに
装着することを念頭にしていたので、これだと少し長すぎます。最初候補にあった別の商品は3分割式で、
もう少し横幅が短く、そちらはフロントガラスにピッタリ収まりそうでした。
まあでも、4枚のモジュールのうち1枚は使わない(折り畳んだままにする)などしてなんとかなるかと、
トータルで性能が優れていそうなこちらを選んだのです。
本体を裏側から見た写真。開閉式の支柱が内蔵され、角度をつけ自立させることができます。
全体に軽量でもありますし、これだけでは、風の強い際にはちょっと不安ではありますがね。
そして、実際車のフロントパネルに装着して実験してみました。コンパクトに畳まれた状態時はともかく、
軽いとはいえそれなりの重量はあるし、全開すると一気にかさばるので、狭い車内での取り扱いは
予想以上に大変な作業で汗まみれになりました。慣れたらもう少し要領よくできるかもしれませんが…
パネルは4枚のままでも、斜めに配置することでそのまま設置できました。もちろんそのほうが、
1枚を折り畳んだまま使わないよりもより発電効率が高まるのは間違いないでしょう。パネルを
うしろからサンシェードで押さえつけ固定させましたが、やはりそれなりの重さがあるので
これでギリギリ支えられているって感じでした。
そして、LACITA、Suaoki 両バッテリーを接続してみたところ、どちらにも給電されることを
確認しました。しかしこの際気になったのが、前述したようにケーブルの長さが足りないことでした。
ソーラーパネルは日向の直射日光が当たる場所に設置するのは当然ながら、逆にそれに
接続する各デバイスは、できるだけ日差しを避け、離して置かなければならず、そのためには
ある程度長さのあるケーブルが必要なのです。最低2メートル、できたら3メートルくらいのケーブルだと、
余裕を持ってデバイスを離れた場所に配置できると思われます。
元々私が想定したのは、山に数日入山した際、パネルを設置、ポータブルバッテリーを接続、
下山時には満充電されていて、めでたしめでたしというものでした。もちろん今回の設備導入で
それはやればできる気はしますけど、炎天下の締め切った高温の車内で、バッテリーの充電作業を
するのはかなり危険ではないかと思い始めました。そもそも、高温時の車内に、バッテリーを
置きっぱなしにしていることさえ怖いのにねえ。
おまけに、パネル本体はともかく、付随しているケーブルなどは粗末なもので、これが手で触れないほど
温度の上がるダッシュボード上を這うわけで、高温で溶解してしまう恐れがあるようにも思いました。
なので、当初思い描いていたような作戦は、残念ながら実施前から企画倒れしてしまったようです。
無人の車内で充電できるのは、晩秋~冬~せいぜい春先くらいまでで、夏場は避けたほうが
賢明ではないでしょうかね。
ただ、自宅が前年度数日間停電し、えらい目にあった経験からも、自然災害の危険度は年々高まって
いると言っても過言ではなく、この手の商品を普段から手元に置いて、備えておくことは決して無駄では
なさそうです。もう少しあれこれ使い方などを検討、模索してみます。
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