「アベックトースト」と並ぶ、たけや製パンの看板商品であり、秋田ならではの食品の代表が「バナナボート」。
ただし、「バナナボート」は津軽や信州など全国各地に散発的に存在するお菓子(この記事中ほど参照)で、たけやの専売特許・秋田だけのお菓子というわけでもない。
バナナボートは、バナナとホイップクリームを薄いスポンジ生地の皮で包んだ、「バナナのオムレット」的な洋生菓子。
ヤマザキの「まるごとバナナ」のクリームが少ない版のようなもので、ヤマザキ-たけや系列内で競合している形になるが、歴史はバナナボートのほうが長く、秋田県民に浸透しているためか、秋田県内の小売店でまるごとバナナはあまり見かけない。
個人的には、バナナボートはあまり好きでなく、ほとんど食べないのだけど、こんなものを買ってみた。
チョコバナナボート
噂には聞いていた、バナナボートのチョコバージョン。
期間限定で時々売られるとか聞いたこともあるが、少なくとも9月時点では売られている。
包装は、ノーマルのバナナボートに「チョコ」の文字を加えて、印刷の色を変えただけの違い。
今まで気に留めていなかったけど、バナナボートのパッケージのイラストに描かれた植物って、バナナじゃなく、
ヤシの木?
幹と葉のバランスからして、バナナじゃなさそう。※バナナは草本なので、厳密には「バナナの木」ではない。
海に浮かぶ島にヤシの木が生えたような絵。
「バナナ」よりも、「ボート」寄りの発想の絵なんでしょうか。
皮は通常版と同じ、プレーンの生地
中のクリームがチョコ
原材料名欄を見ると、「チョコ」とか「カカオ」とか具体的にチョコをイメージさせるものは出ていない。チョコ風味ってこと?
「チョコバナナ」のように、バナナとチョコの組み合わせは悪くないのだから、もっとチョコの味が強いほうがいいのではないでしょうか。
ところで、これを買った某店のレシート。「バナナボート」ではなく、
「バナナボー“ド”」
バナナの板になってしまっている。
売り場のPOPでも、通常版もチョコも両方とも「(チョコ)バナナボード」となってしまっていた。
その後、POPは通常版は正しくなっていたが、チョコはそのまま。
【11月12日追記】2014年11月には「抹茶」のバナナボートが発売された。
【12月29日追記】2014年12月29日のスーパー「タカヤナギ」の折込チラシによれば、「数量限定 プレミアムショコラバナナボート」なるものが1個138円(税抜き。以下同)で売られた。写真によれば、皮は桜餅(長命寺タイプ)のような巻き方で中身が見え、中のバナナはチョココーティングされているようにも見える。
また、通常版が88円、チョコと抹茶が各98円、3個入りのミニバナナボートが158円、「ジャンボバナナボート」なるものが228円。これで全ラインナップなんだろうか?
【2015年1月1日追記】2015年1月には「ミニいちごボート」という、ミニバナナボートの中身をイチゴ(そのままではなくカットしてある模様)にしたものが発売。【2015年1月21日追記】店頭には、通常サイズのバナナボート「コーヒー」味も出ている。
【2015年2月18日追記】2015年2月には「りんごボート」が発売。
ところで、上のレシートで、下段に出ている「焼型饅頭」。これもたけやの製品で、秋彼岸向け。
いわゆる葬式まんじゅう×4
なのですが、
ミニサイズ!(左下は単3電池)
品名表示では「焼型まんじゅう4ケ入」となっていた。
通常の葬式まんじゅうを2口で食べられるくらいに縮小した感じで、かわいらしい。
工藤パンでは、この手のまんじゅうを「春日まんじゅう」と呼んでいた。
たけやの秋彼岸向け製品紹介のホームページでは、「焼型まんじゅう」と「春日まんじゅう」が両方ラインナップされていた。
違いは、形状と上部の焼型。
焼型まんじゅうは、写真のミニ版のように、楕円形で焼型の中に葉っぱ(?)のような模様が入っている。
春日まんじゅうは、正円に近い円柱状で、焼型は模様がなく茶色一色。【2024年3月20日追記・2024年春彼岸時点でのたけやの春日まんじゅうは、茶色の焼型ではあるが、大きめでこんもりとした形。2014年当時とは変わったのかもしれない。】
工藤パンでは、春日まんじゅうなのに模様が入っているから、たけや独自の区分なのだろう。
そういえば、葬式まんじゅうの焼型の白く抜けた部分って不思議。【末尾の追記参照】
まず、模様。工藤パンのもたけやのも、大きなギザギザがあり、葉脈のような細かい凹凸もデザインされている。「菊の葉」のつもりだろうか。
ネットで画像検索してみると、他には、もっとギザギザがはっきりして木のように見えるものや、明らかにモミジとかカエデの葉をデザインしたものが存在した。(菊とモミジがセットになるものもあった)
もう1点は、焼型の付け方。
単純に、葉っぱの部分が白く抜けるような焼き印を押しているのかと思ったが、そうではなさそう。
なぜなら、製品1つ1つで模様の位置や角度に違いがあるし、白く抜ける焼き印を押しただけでは、白い部分に葉脈のような凹凸の模様を入れることはできないから。
工藤パンの春日まんじゅう。白い部分に凹凸がある
どうも、まんじゅうの上に葉っぱの形の型を置き、その上から焼き目を入れているらしい。それなりに手間がかかっているようだ。
たけやのミニ葬式まんじゅうの味だけど、皮もあんこも、大きい(通常の)葬式まんじゅうと違いは感じられなかった。
でも、皮とあんこのバランスは、どうしても違ってしまい、ミニのほうがあんこが少なめ。バランスとしては大きいほうこそ、葬式まんじゅうらしい味わいだと思った。
【2021年8月11日追記】2021年8月11日付 秋田魁新報1面の、たけや製パン創業70周年の広告より。
フルサイズの「焼型饅頭」は税込み129円。「創業当時から販売しております。」「模様はシノブヒバという葉で、故人を「偲ぶ(想いを巡らせる)」という意味があります。」とのこと。
植物学的にはシノブヒバとは、ヒノキと近縁なサワラ(日本固有種だが日本海側には分布しない)という針葉樹の、品種の1つという位置付け。
【2024年3月追記】2024年春彼岸時点での状況。
4個入りは見かけない。多くのスーパーで1個入りは扱っていて、3サイズがあるようだ。いちばん小さいのは「焼型饅頭 ミニ」、4個入りより若干大きいサイズか。1個179kcal。中サイズは「小」で353kcal。「大」は612kcal。
一部スーパーでは春日まんじゅうも販売。300kcal。こしあんがたっぷりで滑らか。焼型まんじゅうとはあんこが違うのか、また別の味わい(好き)。
通年で「白饅頭 小」というのもある(緑色のもあるが名前や味は不明)。小にしては大きめな、直径8センチほどのこんもりした形で、こしあん。357kcal。あんの味はまた違う気がする。
ただし、「バナナボート」は津軽や信州など全国各地に散発的に存在するお菓子(この記事中ほど参照)で、たけやの専売特許・秋田だけのお菓子というわけでもない。
バナナボートは、バナナとホイップクリームを薄いスポンジ生地の皮で包んだ、「バナナのオムレット」的な洋生菓子。
ヤマザキの「まるごとバナナ」のクリームが少ない版のようなもので、ヤマザキ-たけや系列内で競合している形になるが、歴史はバナナボートのほうが長く、秋田県民に浸透しているためか、秋田県内の小売店でまるごとバナナはあまり見かけない。
個人的には、バナナボートはあまり好きでなく、ほとんど食べないのだけど、こんなものを買ってみた。

噂には聞いていた、バナナボートのチョコバージョン。
期間限定で時々売られるとか聞いたこともあるが、少なくとも9月時点では売られている。
包装は、ノーマルのバナナボートに「チョコ」の文字を加えて、印刷の色を変えただけの違い。
今まで気に留めていなかったけど、バナナボートのパッケージのイラストに描かれた植物って、バナナじゃなく、

幹と葉のバランスからして、バナナじゃなさそう。※バナナは草本なので、厳密には「バナナの木」ではない。
海に浮かぶ島にヤシの木が生えたような絵。
「バナナ」よりも、「ボート」寄りの発想の絵なんでしょうか。


原材料名欄を見ると、「チョコ」とか「カカオ」とか具体的にチョコをイメージさせるものは出ていない。チョコ風味ってこと?
「チョコバナナ」のように、バナナとチョコの組み合わせは悪くないのだから、もっとチョコの味が強いほうがいいのではないでしょうか。
ところで、これを買った某店のレシート。「バナナボート」ではなく、

バナナの板になってしまっている。
売り場のPOPでも、通常版もチョコも両方とも「(チョコ)バナナボード」となってしまっていた。
その後、POPは通常版は正しくなっていたが、チョコはそのまま。
【11月12日追記】2014年11月には「抹茶」のバナナボートが発売された。
【12月29日追記】2014年12月29日のスーパー「タカヤナギ」の折込チラシによれば、「数量限定 プレミアムショコラバナナボート」なるものが1個138円(税抜き。以下同)で売られた。写真によれば、皮は桜餅(長命寺タイプ)のような巻き方で中身が見え、中のバナナはチョココーティングされているようにも見える。
また、通常版が88円、チョコと抹茶が各98円、3個入りのミニバナナボートが158円、「ジャンボバナナボート」なるものが228円。これで全ラインナップなんだろうか?
【2015年1月1日追記】2015年1月には「ミニいちごボート」という、ミニバナナボートの中身をイチゴ(そのままではなくカットしてある模様)にしたものが発売。【2015年1月21日追記】店頭には、通常サイズのバナナボート「コーヒー」味も出ている。
【2015年2月18日追記】2015年2月には「りんごボート」が発売。
ところで、上のレシートで、下段に出ている「焼型饅頭」。これもたけやの製品で、秋彼岸向け。

なのですが、

品名表示では「焼型まんじゅう4ケ入」となっていた。
通常の葬式まんじゅうを2口で食べられるくらいに縮小した感じで、かわいらしい。
工藤パンでは、この手のまんじゅうを「春日まんじゅう」と呼んでいた。
たけやの秋彼岸向け製品紹介のホームページでは、「焼型まんじゅう」と「春日まんじゅう」が両方ラインナップされていた。
違いは、形状と上部の焼型。
焼型まんじゅうは、写真のミニ版のように、楕円形で焼型の中に葉っぱ(?)のような模様が入っている。
春日まんじゅうは、正円に近い円柱状で、焼型は模様がなく茶色一色。【2024年3月20日追記・2024年春彼岸時点でのたけやの春日まんじゅうは、茶色の焼型ではあるが、大きめでこんもりとした形。2014年当時とは変わったのかもしれない。】
工藤パンでは、春日まんじゅうなのに模様が入っているから、たけや独自の区分なのだろう。
そういえば、葬式まんじゅうの焼型の白く抜けた部分って不思議。【末尾の追記参照】
まず、模様。工藤パンのもたけやのも、大きなギザギザがあり、葉脈のような細かい凹凸もデザインされている。
ネットで画像検索してみると、他には、もっとギザギザがはっきりして木のように見えるものや、明らかにモミジとかカエデの葉をデザインしたものが存在した。(菊とモミジがセットになるものもあった)
もう1点は、焼型の付け方。
単純に、葉っぱの部分が白く抜けるような焼き印を押しているのかと思ったが、そうではなさそう。
なぜなら、製品1つ1つで模様の位置や角度に違いがあるし、白く抜ける焼き印を押しただけでは、白い部分に葉脈のような凹凸の模様を入れることはできないから。

どうも、まんじゅうの上に葉っぱの形の型を置き、その上から焼き目を入れているらしい。それなりに手間がかかっているようだ。
たけやのミニ葬式まんじゅうの味だけど、皮もあんこも、大きい(通常の)葬式まんじゅうと違いは感じられなかった。
でも、皮とあんこのバランスは、どうしても違ってしまい、ミニのほうがあんこが少なめ。バランスとしては大きいほうこそ、葬式まんじゅうらしい味わいだと思った。
【2021年8月11日追記】2021年8月11日付 秋田魁新報1面の、たけや製パン創業70周年の広告より。
フルサイズの「焼型饅頭」は税込み129円。「創業当時から販売しております。」「模様はシノブヒバという葉で、故人を「偲ぶ(想いを巡らせる)」という意味があります。」とのこと。
植物学的にはシノブヒバとは、ヒノキと近縁なサワラ(日本固有種だが日本海側には分布しない)という針葉樹の、品種の1つという位置付け。
【2024年3月追記】2024年春彼岸時点での状況。
4個入りは見かけない。多くのスーパーで1個入りは扱っていて、3サイズがあるようだ。いちばん小さいのは「焼型饅頭 ミニ」、4個入りより若干大きいサイズか。1個179kcal。中サイズは「小」で353kcal。「大」は612kcal。
一部スーパーでは春日まんじゅうも販売。300kcal。こしあんがたっぷりで滑らか。焼型まんじゅうとはあんこが違うのか、また別の味わい(好き)。
通年で「白饅頭 小」というのもある(緑色のもあるが名前や味は不明)。小にしては大きめな、直径8センチほどのこんもりした形で、こしあん。357kcal。あんの味はまた違う気がする。