広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

市役所の彼岸花

2010-09-30 23:25:21 | 動物・植物
先日、NHK秋田放送局のローカルニュースで、ある場所にある花が咲いているという映像が流れていたので、その場所に行ってみた。
秋田市役所前
秋田市役所の前庭の芝生には、花時計がある。冬期間は積雪対策で針が撤去されるものの、四季を通じて花が植えられている。
現在は鐘や秋田蘭画のオブジェなども前庭にあるが、花時計は噴水と並んで古くからあるものらしく、秋田市役所のシンボル的存在と言えそうだ。
秋田市の広報番組(秋田市広報課が取材・編集し、民放各局が放送する)のうち、秋田テレビでの放送分が、かつては「花時計からのたより」という番組名だった。

今はマリーゴールドが植えられているが、“文字盤”部分には
青いパンジーが
春に植えられていたパンジーのこぼれ種が咲いたのだろう。


さて、花時計の外側、右に注目。
赤い花が咲いている

花時計の裏側にも

この植物は…
花時計の周囲の、低い柵で囲まれた立ち入れない部分に、なんとヒガンバナが咲いている!

ヒガンバナは、どちらかといえば湿り気のある場所を好むので、芝生に咲いているのも珍しいと思うが、秋田ではヒガンバナの花自体、とても珍しい。
小学校で習う、「ごんぎつね」や童謡「まっかな秋」にも登場し、さも知っているかのような気がしているヒガンバナだが、僕は生まれてこの方5回くらいしか実際の植物を見たことはない。

なぜなら、ヒガンバナは、秋田県辺りが生育できる北限だとも言われており、秋田ではなかなか見る機会がない。
青森では、弘前市のお寺の住職が、10年以上試行錯誤してやっと咲かせたというニュースがあったし、秋田市内でも民家のお庭にごくたまに数本咲いている程度(昨年見たもの)。田んぼの畦や川原などに一面に咲いているようなシーンは見たことがない。
まさか市役所前に堂々と、ある程度まとまって咲いていたとは。
花と葉が同時に出ないのが特徴
僕が思っているヒガンバナより若干小ぶり(背がやや低く、花がやや小さい)な印象がするし、一般的には緑色の茎(花茎)がこれは赤い。
そういう品種なのかもしれないし、環境で変異してしまったのかもしれない。

日本のヒガンバナは、遺伝的に種ができず、球根で殖えることしかできない。そのため、中国から持ち込まれたものが、人為的に広まったと考えられている。
当然、秋田市役所のヒガンバナも誰かが持ち込んだか、土と一緒に運び込まれたのだろう。

咲き終わった株あったが、まだつぼみも少しあった。
ヒガンバナとマリーゴールド
ヒガンバナが咲くには場違いな場所にも思えたが、やっぱりヒガンバナは独特な雰囲気を持つ花だと思った。

【2015年9月26日追記】その後、秋田市役所新庁舎建設に伴い、花時計が撤去されて駐車場となり、ヒガンバナはなくなってしまった。花時計は新庁舎にも設置されるとのことだが、ヒガンバナはもう見られないだろう。
また、旭川の新中島橋付近の堤防で、ヒガンバナが咲いていた。ほぼ野生に近い(=人家など人手が加わらない)状態のヒガンバナを秋田で初めて見た。
【2018年9月27日追記】その後、旭川のほか草生津川でも、ちょっとした群落を見かけた。一面というより点在という感じ。旭北の鱗勝院前の植え込みや、民家の庭でも以前より見かけるようになった気もする。単に今まで気が付かなかったのか、以前より増えているのかは不明。
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ポストが2つ

2010-09-29 23:30:20 | 秋田のいろいろ
まずはタイトルとは別の話。
今年1月、社会保険庁に代わって日本年金機構が発足した。
社会保険事務所が変わった秋田年金事務所を紹介したが、その際、事務所前の新国道(という名の秋田県道)に設置されている、案内標識がまだ変わってないことを指摘していた。
(再掲)左上の表示
その後、いつまで経っても「秋田社会保険事務所」のままで、25日(土)に通った際もそうだった。
ところが、今日。
「日本年金機構 秋田年金事務所」に変わった!
ここ数日間で更新されたようだ。
だけど、以前も書いたように、直接駐車場に入るんだから「信号左折」じゃなく、「信号過ぎてすぐ左折」じゃないのかな…

さらに、この裏側、秋田市道の「保戸野みその通り」も
同様
看板を替えたのでなく、最近のこの手の表示変更の常套手段、上から重ね貼りしているようだ。
こういう案内標識は丸ゴシック体が使われるが、この表示は細身の角ゴシック体。標識以外の各分野では最近見かける文字だが、道路上では珍しいかも。

県道と市道に、同じデザインのものが、(おそらく)同時に設置されたということは、道路管理者の県や市でなく、年金機構側が設置したのだろうか。(考えてみれば、社保庁解体・年金機構発足は道路管理者に責任はないから、そうするのが妥当だ)
そういえば、国道13号線にある「秋田市中央卸売市場はこっち」という看板のポールには、国土交通省でなく、市場を管轄する「秋田市」という表示がある。
特定の施設の案内標識は、道路管理者でなく、その施設側が設置・管理することになっているのかもしれない。


さて、ここから本題。秋田年金事務所の隣には、秋田中央郵便局がある。
南側から
この中に郵便事業会社とかんぽ生命、それぞれの秋田支店も入っている。こちらで触れたように、ゆうちょ銀行秋田支店だけは、秋田駅近くに独立した店舗(全国的に非常に珍しい形態)で存在するため、中央郵便局での貯金業務は、他の小規模郵便局同様、代理店として郵便局会社が行っている。

ちなみにこの場所、30年ほど前まで、秋田市交通局(庁舎と中央営業所。さらに以前は路面電車の車庫も)があった。
そして郵便局(当時は秋田郵便局)は大町四丁目(今のドコモのビルの辺り?【30日訂正】ドコモビルの北隣、現在駐車場の場所にあったようだ)にあって、ここに移転してきたのは記憶がある。

郵便局の前には、当然、郵便ポストが設置されている。
郵便差出箱 12号
投函口が2口で、箱が大きい「郵便差出箱 12号」だ。秋田市中心部には2口で箱が小さい「13号」が多い。
 ※ポストの形式についてはこちらこちら参照。
市中のポストは、郵政改革の一環で収集回数が減らされて使い物にならないが、ここは朝6時台から深夜0時まで、1時間に1回は回収してくれるので、とても助かる。
そのため、仕事帰りに職場の郵便物を出したり、「当日消印有効」の懸賞を応募したり、わざわざ立ち寄って投函しに来る人が多い。
(たまに「局舎前のポストは回収回数が少ないから、局内の投函口(あるいは24時窓口)に出さないと早く届かない」と思い込んでいる人がいるが、上記の通り、屋外のポストも頻繁に回収している)


ところで、中央郵便局の「お客様駐車場」は、局舎北側(年金事務所側)に広めのものが、南側の裏手の保戸野保育所に向かう細い市道と交わる角に狭いもの(以前よりは拡張された)がある。
多くの利用者は、南側の狭い方を利用している。
なぜなら、上記のポストも、夜通し開いている「ゆうゆう窓口」も、ATMも私書箱も、すべて局舎南側にあるから。北側には保険・貯金窓口しかない。

そのため、混雑していて南側に駐車できない場合もあり、ポストに投函するだけなら、国道上のバス停に車を駐めて投函しに来る人もたまに見受けられた。

ところが、25日(土)に久しぶりに来ると…
局舎北側。左が広い方の駐車場
オレンジ色の「郵便局」の看板の下に注目。
ここにもポスト!
いつの間に?!
しばらく通っていなかったが、たしか8月上旬には、まだなかったはず。
このポストは秋田市中心部では珍しい、投函口が1つの「郵便差出箱 10号」だ。収集時刻・回数は南側と同じ。
側面下の銘板を見ると、
納入年月がつぶれていて読み取れない
どこかの中古を設置したらしい。※このポストは、ある部分がとても珍しいことになっているのだった。この記事後半参照。

おそらく、車で投函しに来る人の便宜、駐車場の混雑分散・路上駐車の防止を目的として、こちら側にもポストを設置したのだろう。
でも、このサイズのポストって若干投函口が狭くて「角2(A4)」の封筒が入れにくかったんじゃなかったっけ。【角2も入る】
北側から2つのポストを見る
東京都内だったか、大型ポストが2台(基? 本?)並んでいるのを見たことがある。それだけ利用者が多い場所だったのだろう。
でも、このように地方都市において、微妙に離れた距離で2つの郵便ポストがあるのも、なかなか見ない光景かもしれない。

※2019年4月頃、この2つのポストに変化があった
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再開発工事始まる

2010-09-28 23:19:50 | 秋田のいろいろ
秋田市中心市街地、中通一丁目の「日赤病院・婦人会館跡地」の再開発の進捗もたまにお伝えしたいと思います。

前回の記事で伝えた通り、歩行者通行止めが延期された仲小路。該当区間両端に立つ看板にも、その旨が表示された。(既存の看板の上に貼り付けている)
「歩行者通行継続中」
当初の看板は市が連絡先になっているが、追記分は再開発組合が連絡先。秋田市の手を離れて、工事が始まっていることを示している。

秋田県民会館の土手から
穴門の堀と広小路の向こうが、再開発区域。
もう1本奥にあたる仲小路に面した「日赤病院・婦人会館跡地」だけがクローズアップされがちだが、この広小路に面した、民間所有の土地も再開発区域に含まれるらしい。
既にいくつかの建物は解体され、空き地や駐車場になっているが、左端の日本生命秋田ビルと中央の古沢ビルディングが最後まで残った。
日本生命秋田ビル
シャッターが下り、完全に空きビルのたたずまい。
他には何が入っていたのか記憶にないが、河合楽器の店舗と音楽教室が入っていたのは有名。
カワイは、数年前に仲小路のさらに1本向こうの中央通り沿いに新築移転しているが、シャッターや窓にはまだ表示が残っていた。
なお、中央通りには「日本生命秋田中央通ビル」がある。
古沢ビルディング
1969年に秋田初の全国チェーンの大型店として長崎屋秋田店がテナントになってオープン。1981年まで長崎屋があったという。(長崎屋はその後1986年に旭北地区に再度開店、現在のドン・キホーテ秋田店)
その後、数年前までは1階にスポーツ用品店が入ったり、上階に居酒屋チェーンやカラオケ店が入っていたが(この辺の記憶はあいまいです)、今は1階にコンタクトレンズ店、6階に雀荘が入っているらしい。
格子状のガラス張り
こちらはまだ営業中のようだが、退去の作業なのか中から段ボール箱を運び出している人もいた。

2つのビルの間に、工事に関する掲示類があった。

仲小路側にはなく、やっぱりこちらが「表」側なんだろうか。
「建築計画のお知らせ」
用途は「複合施設(集会場・美術館・物販店舗・駐車場・共同住宅・ケアハウス)」。
いくつかの別棟になるのだと理解していたが、表示の「棟数」は「1棟」となっている。まとめて1つと捉えるのか?
「ご近所の皆様へ」(先週のもの)
外からは工事しているように見えなかったが、まずは内装から解体しているようだ。

仲小路から日赤跡地越しに2つのビルの裏面を見る
車は工事関係者のものだろう。
古沢ビルの後ろにある針葉樹は切られてしまうのだろうか。
※次の記事はこちら
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旭川の生態系

2010-09-27 20:39:16 | 動物・植物
何度もお伝えしている、秋田市のアオサギ。(興味のある方は「アオサギ」でブログ内を検索してください)
秋田市街地に近い勝平山に営巣し、繁華街・川反(かわばた)の旭川や千秋公園など、人の多い街中の水辺にもさりげなく姿を現す大きな鳥。

このように(昨年7月)、秋田市中心部の旭川の岸や浅瀬にたたずむのを、特に雨上がりの増水時によく見かける。
この日もそうだった
増水しているから流れは比較的速く、水も澄んではいない。魚だってすばしっこい。
だから、いくらのぞき込んでも、魚など獲れっこないんじゃないかと今まで思っていたのだが…
(初夏に田んぼで獲物を獲るシーンは見たけれど)

このアオサギも暇を持て余していたのか、
空を見上げたり

脚で顔を掻いたりしていた。
すごい顔!
アオサギはこちらには気付いているが、僕が「だるまさんが転んだ」のように、じわじわと近づいたので安心してくれたようで、自然な姿を見せてくれた。
そして、首を曲げいっそう姿勢を低くし、
真剣な表情で一点を見つめ
その直後、
首を水中へ!
わずか一瞬の後、
魚を獲った!!
わずか数秒の出来事だったが、決定的瞬間を撮影できた。

それにしても、こんなに素早く魚を獲るとは、お見それしました!
上の写真で分かる通り、魚はくわえたのでなく、下くちばしに突き刺して獲っている。
カワセミなど、川で魚を獲る鳥はどれも同じようだが、状況によってくわえることもあれば、くちばしで突き刺すこともあるようだ。
なるほど。そう考えれば、刺すのにも適した、鋭くとがったくちばしだ。

この後、くちばしから外して飲み込むのには難儀したようで、10秒ほどは悪戦苦闘していた。
ただし、後ろ向きだったので写真はありません。
ごくり(のどがふくらんでいる)&カメラ目線

そして次の獲物を狙うべく、川面(正確には水中の魚か)を見ていた。
若干カメラ目線かな
この個体は、頭の後ろの黒い「冠羽」が短い。
単なる個体差かと思ったら、メスは冠羽や体の飾り羽が短いそうなので、たぶんメスなのだろう。

市街地の旭川でも、生き物の生と死が繰り広げられ、生態系が成り立っているのだ。
こういう環境、身近な自然を、いつまでも残さなければいけないと思った。
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続・12月ダイヤ改正

2010-09-25 20:39:38 | 秋田のいろいろ
昨日の記事で、JR東日本から発表された12月ダイヤ改正の内容とその感想をアップした。
一夜明けて、各マスコミ(主に新聞)の報道が出てくると、新たな情報が判明し、昨日とは違った感想を持ったので、改めて別記事にさせてもらうことにした。

●大館始発の特急が! 「日本海」は?
昨日のリリースでは、青森以南の奥羽本線を走る特急列車は、秋田発着の「つがる」4往復だけになると理解していた。
ただし「※この他、臨時特急列車も合わせ、新青森駅を発着する「はやて」と青森・弘前方面の在来線を接続させる体系とします」という一文もあったので、多客期などには増発されることが予想されたが、まだ未定なのだろうと考えていた。
また、寝台特急「日本海」の処遇や弘前以南の普通列車については分からなかった。

ところが、秋田県大館市の「北鹿(ほくろく)新聞」のサイトに
 「大館発着のリレー列車 新幹線・新青森に接続 寝台含め特急7往復」という記事がアップされた。それによれば、
 「(秋田発着4往復に加え)大館―青森間に特急「つがる」を2往復設定する。
 「寝台特急「あけぼの」「日本海」各1往復も新青森駅へ停車
 「弘前―青森間で運転している普通列車2往復について、大館まで延長する形で増発
実にさらりと伝えているが、多くの新たなことが分かった!

毎日新聞秋田版や弘前市の「陸奥(むつ)新報」も大館発着の特急について触れており、
 「大館-青森間は臨時列車として当面の間毎日2往復を運転」(毎日秋田)
とのこと。

以上から分かったことをまとめると、
 ・秋田発着4往復に加え、青森-大館間の「つがる」を2往復運行。臨時列車扱いだが、毎日運転。
【29日追記】うち下り1本は浅虫温泉始発。下記参照。
 ・「あけぼの」だけでなく「日本海」も存続。
 ・弘前-大館間の普通列車が2往復増。

ということになる。


昨日の段階では、従来とあまり変わらなく感じて拍子抜けしたが、上記の点が分かると、これはすごい。大館と津軽の結びつきが強まりそうだ。
いや、県境の矢立峠があるとはいえ、大館と弘前はわずか40キロ。車では行き来する人が多いので、今までの公共交通機関が少なすぎたということか。

大館発着の特急といえば、1993年からしばらくの間、特急「たざわ」が1往復だけあった。(東能代・秋田・大曲経由で盛岡と結ぶ)
上りは朝、特急「白鳥」のわずか数十分後に大館を発車するダイヤだったと記憶しているが、そのせいで利用が少なかったのだろうか、後に快速に格下げされたそうだ。
それ以来の復活になるが、上り秋田方面に向かうのでなく、下り青森方面に向かう逆方向の列車になる。
「臨時列車」なのに「毎日運転」とは変な感じがするが、たまに行われるパターン。試しに運転して利用状況を見て、定期化するか、曜日を決めて運転するか、混雑時期だけの運転にするか等を最終判断したいのだろう。

弘前-大館間の普通列車は、現在8往復運行されているので、2往復増えると10往復になる。
僕が弘前に住んでいた頃は7往復だったのだが、10年ほど前に昼間の1往復が新設(当初は毎日運転の臨時列車扱いだったが、後に定期化)されて以来の増設だ。

一方、大館から上り秋田方面の普通列車は、現在11.5往復(快速含む)。
改正後も変わらないとすれば、大館からは秋田方面・青森方面ともほぼ同数(特急を含めれば青森の方が多い)の列車が走ることになる。
大館にとっては、大きな変化になりそうだ。

なお、河北新報の記事によれば、「いなほ」が廃止されるのは秋田-青森間だけで、秋田-新潟間はやはり残るそうだ。

●「つがる」の車両は決まってる?
昨日の段階では、「つがる」に使用される車両も不明だった。
現在の「かもしか」の車両は老朽化しているし、そもそも4往復(さらに大館発着2往復)をまかないきれない。現在の「つがる」用の車両をそのまま転用(というか横滑り)させるのがベストなのではないかと考えていた。

ところが、この点も上記3紙は伝えてくれた!
 「「つがる」は、座席定員252席の4両編成で運転する。」(北鹿)
 「現行のかもしかより1両多い4両編成のリニューアル車両を使う。」(毎日秋田)
 「つがるは4両編成で運行、「白鳥」と同じ485系車両が当面、使用される。」「つがるの車両は当面、特急「白鳥」の485系が使われる」(陸奥)
これもあっさり解決だが、一般の方には少し解説が必要。

実は、現在、「つがる」には2種類の車両が使用されている。
1つは2000年から「スーパーはつかり」(当時)用として走り始めた「E751系」電車。(陸奥新報では「751系」としていたが、正しくは「E」が頭に付く)
この車両は弘前より南、秋田側へ来たことはまだないはず。
E751系。赤はリンゴの色か?

もう1つは、かつての「はつかり」、現在の「白鳥」とともに「つがる」にも使用される「485系」電車のリニューアル車(「485系3000番台」と区別することがある)。
大曲花火大会の団体列車や「かもしか」の代走として、たまに秋田へ来ることがある。
485系3000番台。黄色の顔と「485 North East Express」のロゴが特徴
現在の「かもしか」も同じ485系電車なのだが、このタイプは秋田市の土崎工場(当時)で大規模な内外装のリニューアル工事が施されており、居住性などは向上している。(「いなほ」のリニューアル車の色違い)

新青森開業後は、どちらの形式も使い道がなくなると予想される(北海道方面は別の車両がメインなので)。
中でもE751系はまだ新しく、電源や保安装置の関係で走行できる路線が限られていること(奥羽本線には対応する)から、こっちが秋田へ「つがる」として来てくれればいいなと思っていたのだが、その望みは一夜にして崩れ去ってしまった。

485系は秋田の乗務員や保守現場で扱い慣れているからということもあるのかもしれないが、じゃあE751系はどうなるんだろう?
陸奥新報には485系は「当面」とあるので、将来的にはE751系が入るのかもしれない。(←願望です)
【28日追記】E751系の車両数(編成数)について、思い違いをしていた。
 E751系は少なくとも4本(4編成)以上存在し、新ダイヤ「つがる」をまかなえるだけの車両が存在するのだと思い込んでいたが、実際には3編成(6両×3本)しかないのだった。つまり現「かもしか」用車両(3両×3本)と同編成数だ。(車両総数としてはE751系の方が多いが、それは運転席のない中間車両が多い分)
 これでは、定期が現行かもしか+1本(いなほ分)、さらに臨時2本も増えて6往復になる新しい「つがる」をまかないきれないわけで、余裕のある485系3000番台を投入するのも当然のことだった。

 それにしても、じゃあE751系は12月以降、どこで使うのかという疑問は残る。
 ひょっとして、E751系も6両から4両にして、それで余った中間車両と組む先頭車両を新造した上で、一挙に「つがる」をE751系に置き換える、、、のだったりして…(←憶測&願望で根拠はありません
【2011年2月1日追記】2011年4月から、E751系が投入されることになった。


485系やE751系は、最低でも4両ないと運転できない構造になっていて、現在はそれに2両増やした6両編成を基本に運転している。
(現在の「かもしか」は485系なのに3両編成だが、これは、大がかりな改造をして、3両で動くようにしたもの。)
秋田行き「つがる」は6両では過剰だと判断し、2両を抜いた最低の4両で運行するのだろう。(混雑期は増結も可能)グリーン車が半室、普通車が3両+半室になるのは間違いないが、自由席/指定席の比率はまだ未定のようだ【29日追記】下記参照。

●秋田関連でさらに
毎日新聞秋田版では、ほかにも秋田関連のダイヤ改正内容を伝えてくれた。
 「秋田新幹線こまちのダイヤが一部変更になり、秋田発仙台行きの最終列車を約30分繰り下げ
 「湯沢方面から秋田へ向かう普通列車5本は、停車時間の見直しなどで所要時間を25分程度短縮させる
とのこと。
「こまち」のダイヤは、新青森まで延びた影響で全体的なダイヤ見直しが行われたためだろうし、3月の「はやぶさ」登場でまた変わるかもしれない。
※「こまち○号」という番号も従来とは変更になると思われます。(現行の1号・2号からでなく、11号・12号から始まる)

秋田-湯沢の普通列車の方は、所要時間は通常1時間半程度だが、中には横手駅や大曲駅で10分以上停まるなどして、2時間近くかかる列車もある。
それを改善するということだろうか。

○秋田の報道は…
今回、新たな情報をもたらしてくれたのは、全国紙の毎日新聞秋田版のほか、大館と青森の地元紙。各社ともほぼ同じ内容を伝えているから、JRから追加のリリースとか記者会見での質疑応答でもあったのだろうか。
紹介した以外の青森の地方紙も、新幹線と第3セクター化される並行在来線を使用して同じ区間を移動した場合の費用・時間を比較するなど、熱心に報道している。

一方、秋田S新報は、昨日の当ブログと同内容の、JRのリリースをなぞった記事が第3社会面に載っただけ。全国紙の毎日新聞の方がよほど詳しい。
これでよく「“郷土”の新聞」「先駆け」とか言えますな~

他の秋田の報道機関(テレビや全国紙秋田版を含む)もほとんど伝えておらず、やっぱり秋田の新青森開業に対する意識、すなわち観光客を奪われるという危機感が足りないことの現れではないだろうか。

【29日追記】下記の通り、さらに詳しい情報が判明。
9月24日付けで、JR東日本盛岡支社からもプレスリリースがあり、同支社サイトに掲載されていた。
本文だけで17ページに渡るとても詳しい内容で、一部マスコミの詳細な情報は、これに基づくものだと思われる。
前回の記事と上記において不明だった点ならびに補足したい点を以下にまとめておく。

・新青森-青森だけの利用なら、乗車券だけで特急自由席に乗れるのは、寝台列車は対象外
(朝の下り寝台列車を座席利用できる制度は、「自由席特急券」ではなく値段が同じ「立席特急券」という別物なので、当然と言えば当然)

・特急「つがる」の指定席/自由席の割合が判明。
 グリーン車指定席:半室、普通車指定席:1両と半室、普通車自由席:2両

(妥当なところでしょう。混雑する時期は自由席が1両に減る可能性もありそう)

大館行きの臨時「つがる」のうち、午前の1本は浅虫温泉始発(青森まで快速運転)
特急列車としては青森-大館間の運行だが、先に浅虫温泉-青森間を快速として運行する。(青森駅で22分停車)
(浅虫温泉・八戸方面の東北本線は、新幹線開業時に第3セクター化される。その区間からの直通特急列車は珍しい。わずか1本だけなので、どういう意図なのかはいまいち分からないけど)

「リゾートしらかみ」のダイヤも決定(12月~3月分)
例年、冬期間は減便されるが、今年も秋田-青森間2往復の運行。
うち、朝に青森を発って昼に秋田で折り返し、青森で夜明かしするダイヤ(2・6号)が、新しいハイブリッド車の「青池」編成(リリースでは「青池HB編成」と表記)の固定運用。
もう1つの、秋田で夜明かしするダイヤ(1・4号)は「くまげら」編成。

1・4号は現行とほぼ同じダイヤだが、2・6号の方は、現行よりも20分ほど所要時間が短縮されている。
途中駅の時刻が不明なのでなんとも言えないが、新型車両の威力なのかも。

また、「くまげら」編成も4両で運転する旨が記載されているので、12月までの間に1両を増やすということのようだ。(現在のダイヤでは「くまげら」は11月15日以降は稼働しない予定なので、この間に増結作業をするのだろう)
もう1本の「ブナ」編成については触れられていない。例年のように、他支社へ貸し出されて団体列車に使われるのかもしれないが、この間に4両に増やすのだろう。
※追加情報はこちら

秋田支社はぜんぜん情報を公表してくれないが、隣の盛岡支社から発表があるとは…
【30日追記】と、思っていたら、今日、秋田支社サイトにも詳しい資料が掲載された。
こちらも本文だけで17ページに及ぶ大作だが、既に出尽くした情報や、なんか余計な情報もある感じ。ざっと見て、気付いた点は以下の通り。
・奥羽本線の秋田近辺の普通列車ダイヤが断片的ながらも判明
 大館を超えて運転される列車が減少している気がする。(秋田方面と弘前方面で乗換が必要)
 大館での乗換は考慮しているのだろうが、大館が単なる途中の通過駅ではなくなりそう。

・大館-弘前間で増発される2往復の普通列車のダイヤが判明
 大館発が5:56と※12:13、弘前発が※10:01と22:13(※は毎日運転の臨時列車扱い)

・秋田発着に短縮される「いなほ7・8号」は現行とほぼ同時刻。
 ただし、上り8号は、秋田発が9:10に繰り下がり、新潟までの所要時間が19分も短縮される。

・最終の仙台行きこまちの時刻繰り下げ
 現行の秋田19:44→仙台22:40が、秋田20:11→仙台23:04になる。

【11月25日追記】「かもしか」用車両の今後についての予想
JR東日本秋田支社のサイトに、冬の臨時列車の告知が出た。
それには、例の毎日運転だが臨時列車扱いの大館発着の特急「つがる」も掲載されているが、その車両は「485系4両又は3両編成」とあった。
新青森開業後の「つがる」には、現在の「つがる」「白鳥」用で青森の車両基地に配置されている485系電車のリニューアル車両を6両編成から4両編成に短縮して使用することが発表されていた。でも、「3両」は初めて聞いたし、システム上、青森の車両は3両では走行できない。

「485系で3両編成」といえば、秋田の車両基地にある、「かもしか」用の車両しか該当しないはず。
ひょっとして、大館発着便限定などで、かもしか引退後の車両が再登板するのかもしれない。

また、恒例の来年2月の小正月行事の臨時列車として、大館・秋田・横手・湯沢を結ぶ快速列車が運行される。
その車両も「485系3両編成」となっている。おそらく、従来同様、かもしか用車両が使われるのだろう。

「かもしか」の運行終了後、車両はすぐにでも廃車になるのかと予想していたが、少なくとも2月までは、活躍を続けることになるのかもしれない。
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12月ダイヤ改正

2010-09-24 23:19:26 | 秋田のいろいろ
今日、JR東日本から、12月4日に実施されるダイヤ改正の詳細が発表された。
メインは東北新幹線新青森駅開業に伴うアクセス列車。青森県内の自治体・観光関係者は早く知りたがっていたようだ。

内容は公式サイトでご覧いただくとして、この記事では、個人的によく利用する弘前や秋田に関係した奥羽本線関係を中心に気になる点だけを取り上げる。
今回が詳細発表とはいえ、リリース文では不明な点も多い。「最終的な列車時刻は、2010 年 11 月 20 日発売予定の「JR 時刻表 12 月号」でご確認下さい。」とのこと。
【25日注記】この記事は、24日のJR東日本のリリースに基づいた内容です。その後の報道で、大館発着の特急が運行されるといった新たな事実が判明した点もあるので、改めて続編の記事をアップします。併せてご覧ください。こちらです。
●新青森-弘前間は、普通列車増便・特急減便
現在、青森-弘前間では、特急9.5往復(つがる・いなほ・かもしか)、普通列車17往復が運行されている。(臨時列車・寝台列車除く、以下同)
改正後は、特急4往復(つがる。次の項で触れます)、普通列車22.5往復になる。

つまり、特急と普通のトータルでは26.5往復と変わらない
特急を中心に大幅に増発されるかと思っていたが、意外。
新青森-弘前間は特急を利用するほど距離がないから、普通列車に重点を置くことにしたのかもしれないし、新青森駅のホームの少なさと単線区間があって貨物列車も多く走ることから、増発が難しかったのかもしれない。
弘前市の観光関係者はこのことをどう受け止めているのか、気になる。


なお、現在、八戸-青森-函館間を走る特急「白鳥」10往復は、新青森始発になるので、新青森-青森間だけを見れば、上記「つがる」と合わせて14往復の特急が走ることになる。
そして、「新青森-青森間の1駅だけの利用であれば、乗車券だけで特急列車の自由席に乗れる」特例ができる。つまり、わずかな距離とはいえ、特急券不要で特急の自由席に乗れる。
JR九州の宮崎空港-宮崎間で同様の特例があるが、珍しいことだ。


●秋田方面の特急「かもしか」廃止、「つがる」に
弘前止まりの特急は上記の通りなので、ここでは弘前以南大館・秋田方面の特急について。
現在は、新潟から直通の「いなほ」1往復、秋田始発の「かもしか」3往復の計4往復が運行されている。
改正後は、上記の通り「つがる」4往復態勢になる。

本数の増減はなく、愛称名を「つがる」に統一することになっただけで、これも拍子抜け。
多少は碇ヶ関・大館など弘前以南、秋田県北のアクセスを図ってくれるかと思ったが。


愛称としては、「かもしか」を廃止し、現在、八戸-青森-弘前間を運行している「つがる」の運行区間を変更する形だ。「いなほ」は青森-秋田間だけを廃止し、秋田-新潟間では残るのだろう。
特急については改正後の時刻表も公表され、それによれば、運転時間帯・所要時間とも現行とほぼ同じ。新青森に停車するほか、現「いなほ」が通過している、秋田の森岳、青森の碇ヶ関、大鰐温泉の各駅にも停車することになったため、若干所要時間が増えている。

極めて個人的な感想を述べさせてもらうと、「かもしか」は秋田新幹線開業時の1997年に「たざわ」の跡を継いだ新しい列車名で、愛称自体にはあまり愛着がない。
むしろ、かつての急行「津軽」の名を受け継いだ、「つがる」が再び秋田に来るのはうれしい。(今までも夏祭りシーズンは臨時で来ていたけど)


そしてとても気になるのが、「つがる」の車両。今回は発表がなかった。
「かもしか」の車両は相当年季が入っているし、そもそも4往復になれば車両のやり繰りがつかないはず。短い3両編成のため、(ガラガラのこともあるが)なぜか大混雑する場合もあり、秋田-弘前間を立って乗り通したこともある。
特急かもしか
行き場がなくなる現在の「つがる」の車両をそのままスライドさせるのが順当だと思うんだけど…
そうすれば、現「つがる」の車両は、構造上3両編成では走行できないから、少なくとも4両編成以上になって、快適になりサービスの向上にもなるし。
奥羽本線の線路規格上、スピードアップは望めないけれど。

なお、弘前以南の普通列車についても発表がなかった。この調子だと、現行踏襲かな。

あとは寝台特急。
以前明らかになったように、上野発の「あけぼの」は残るが、大阪発の「日本海」については不明。
今回何も触れていないから、そのまま残るととらえていいのだろうか?

そしてこの話、秋田のマスコミは伝えるのだろうか。
新青森開業により、時間的にも、人々の注目度においても、秋田は置いて行かれてしまいそうな気がする。もっと意識して作戦を立てて宣伝して盛り立てないと。
鷹ノ巣駅において奥羽本線青森方面と秋田内陸縦貫鉄道の乗り入れが恒常的にできないか、秋田県が調査を行うというが、結果が出るのは、たしか新青森開業後の年明けだったはず。重い腰を上げた点は評価するべきだが、のんびりしてますなぁ。
【25日追記】25日の魁新報の第3社会面で報道していた。詳細は後刻。次の記事で改めてアップします。


以下、今日のダイヤ発表から離れますが、秋田近辺の鉄道の話題。
●ハイブリッドリゾート列車・その後
先週、相次いで搬入された、新しい「リゾートあすなろ」と「リゾートしらかみ(新・青池編成)」。
その後、どうなったかというと、
盛岡支社管轄の「リゾートあすなろ」は、22日に青森の基地で報道向けに公開、今日24日には青森駅で一般向けの展示会が行われた。

じゃあ、我が秋田支社の「リゾートしらかみ」はいつ姿を現すのかとやきもきして、青森の各マスコミのサイトを見ると、なんと今日、弘前駅ホームで報道向けに公開が行われていた!(ホームなので外観だけなら、一般客も見られたのだろう)
秋田より先に弘前で公開したのには意表を突かれたし、先に同型のリゾートあすなろの公開が行われた直後なのに多くのマスコミが伝えていたのには、青森の人が注目していることの現れではないだろうか。

東奥日報のサイトで動画が見られるが、営業中のリゾートしらかみ・くまげら編成と並んだシーンがあった。
そして、新青池編成が自力で動いていた!
ということは、いつの間にか、秋田から弘前まで回送していたということだ。いつの間に?!

秋田では公開してくれないんですか? 秋田支社さん!
取材してくれないんですか? 秋田のマスコミさん!(ほら。ここにもネタはあるんだよー)
【25日追記】25日の魁新報の第3社会面(ダイヤ改正の記事の下)で報道していた。なぜか署名記事でないので、通信社か他社から融通してらったのか?
 わざわざ弘前で行われた公開を取り上げたということは、秋田では報道公開しないということだろうか。
 五能線は秋田県内だって走ってるんだし、秋田県民の利用者も多い。秋田支社のおひざもとの秋田でも公開してもいいのに… 秋田支社さん!

●鉄道の日行事@秋田
10月14日は「鉄道の日」。昨年は、秋田総合車両センター(旧土崎工場)の一般公開が行われたが、今年もイベントが行われる。JR東日本秋田支社のサイトに掲載されている。
「こまちエキコン」10月9日(土)。秋田駅で秋田市内の中学校・高校の吹奏楽部などのコンサートが行われる。
「JR秋田総合車両センターフェア2010」10月16日(土)。昨年と同じく、秋田市土崎港にある車両工場の公開が行われる。今年も行ってみよう。
そして、チラシが別になっているのが、
「JR東日本 秋田車両センター一般公開」10月9日(土)。
名前が紛らわしいが、こちらは「総合」が付かない、「秋田車両センター」。
秋田市楢山の金照寺山と一つ森公園の谷間にある「こまち」や在来線の車両基地。昨年は公開されなかったので、これはぜひ行かなければ。
その内容には「新型リゾートしらかみ展示」とある。ここに行けば見られるのか。じゃあ駅での展示会はしないってこと?
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ヨーカドー跡に役所?

2010-09-24 20:15:15 | 秋田のいろいろ
今日の夕方のニュースで、イトーヨーカドー秋田店撤退後の商業施設「秋田ショッピングセンター」に関する動きがあったことが報道された。(以前の関連時期はこちら

 4階以下と7階のテナントはほぼ決まったが、5・6階はまだ白紙状態だという。
 そこで、そこをなんとかしてくれないかと、ショッピングセンターが秋田市長に要望書を提出したそうだ。
 それを受けて市長は「早急に検討したい」と応じた。

つまり、「5・6階に公共施設に入ってもらえません?」とお願いに行ったわけだ。
8月中旬の段階では、「5・6階はできる限り民間に入ってもらいたい意向」だったはずだが、もう民間の入り手が見つからなくて、市に泣きついたということか?


全国的にショッピングセンターに役所の窓口を設ける例は多いし、石巻市や鳥取市では撤退後の空きビルに市役所そのものや分庁舎を移している。
利用者には官庁街にある本庁舎へ行くよりも行きやすい場合が多いだろうし、利用者・職員が買い物をしてくれるので多少は売り上げにも貢献するだろう。何よりも空きビル・空きフロアにしておくのはもったいないから有効利用になる。


でも、秋田駅東口の「拠点センターアルヴェ」には既に駅東サービスセンターなど秋田市役所の出先機関が入っており、ほとんどの手続きはそこでできてしまう。
秋田ショッピングセンターは西口側にあるとはいえ、わざわざ5階、6階まで上る必要のある場所に何を持ってこいっていうのか。

また、先日は、辻不動産の社長がニューシティ解体後に「商業施設や公共施設の入居を前提とした新しい複合ビルの建設を検討」している意向であるという話も出ていた。
これじゃあ、駅前と大町の商業ビルどうしで役所を誘致し合っているようなもんじゃないだろうか。

ところで、秋田市役所は新庁舎建設を検討している。
秋田市としては、周辺の貸しビルや遠隔地に分散している部局を1か所に集約して効率化したい意向もあるのだろう。
仮に秋田駅前や大町に出先機関が新たにできれば、結局、前と同じことになってしまいそう。



さらに個人的にびっくりというかあきれたのが、その後のショッピングセンター会長のインタビュー(会見?)。
こちら(ショッピングセンター側)はお願いする側なので、具体的な希望はないと前置きはしたものの、
秋田市には「できる限り集客力のあるものを検討してほしい」
という趣旨の発言をしていた。

役所に対してお願いしたんでしょ?
それなのに「集客力」を求めるって…

「役所」と「集客」って両立するものなの?

繰り返しになるが、ショッピングセンターに公共施設を入れるのは、空き空間の有効活用、施設利用者と買い物客がそれぞれついでに用足しできることなどが目的だと思う。
進んで役所に行きたがる人などそう多くはないので、「集客力のある役所」なんてあるの?
うまく表現できないが、自分で空き屋を埋められずに役所を頼りにした、ムシのいい、他力本願な望みに思えてしまった。


強いて言うなら、秋田市の場合、美術館、図書館、動物園なら「集客力のある役所」だろうが…
あ、中央公民館をここに持ってくるってのはいいかも。でも、山王→大町(ニューシティ内)→山王(文化会館内)と流浪した経歴があるから、これ以上動かすのは好ましくないだろう。


秋田朝日放送の報道によれば、「市長は、あくまでも私案としながらも、市の教育委員会を移すことも可能性の一つとして言及しました。」とのこと。
秋田市教委は、現在は市役所本庁舎そばの貸しビルに入居している。それなりの職員が配属されているはずだが、市民が訪れる窓口を要するようなセクションではないはず。それを駅前に移しても、会長さんお望みの「集客力のあるもの」にはなりそうにもない。
市教委にしても、本庁舎から遠くなり、市長部局や市議会との意思疎通がスムーズにいかなくならないだろうか。
【26日追記】現在は県教育庁(県教委)が入る県庁第二庁舎の真向かいのビルに市教委が入っている。県と市の間の連絡もしやすいだろう。市教委を駅前に移したら、学力が低下するかもよ?!

NHK秋田の報道によれば、「市長は「市としても市民の要望を聞いたり、県に相談したりして努力していきたい」と応えました。」とのこと。
じゃあ、市じゃなく県の施設でもいいってことかな。
だったら、運転免許センター(の“分館”みたいなの)を持ってきたらどうだろう。
一時県議会などで日赤跡地に持ってきたらどうかという話が出たし、個人的にはわざわざ割山のセンターまで行くのが面倒で…「集客力」という点ではやっぱり疑問でしょうけど。

※続きはこちら
※関連記事(2011年3月5日・秋田ショッピングセンターの会長関連)はこちら
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“八橋大通り”誕生

2010-09-23 20:41:32 | 秋田の地理
「streetかavenueか?」とその後の一件で、多少関連した記事を。
このようなモノをご覧になったことはありませんか?
竿燈大通りの中央分離帯上にある「竿燈大通り KANTO ODORI AVE.」
これは、れっきとした道路標識(案内標識)の一つで、「道路の通称名」を示すもの。

国土交通省道路局サイト「道路標識一覧」(http://www.mlit.go.jp/road/sign/sign/douro/ichiran.pdf)より
該当区間の両端に立てられる片方だけとがったタイプ(119-A)と、途中に立てられる両側がとがったタイプ(119-B)がある。(他にもあるが省略)

案内標識なので、警察でなく各道路管理者が設置することになっているが、僕の知る限りでは、秋田市内では「竿燈大通り」と「山王大通り」(いずれも秋田県道)にしかない。
しかも、119-Aと119-Bの違いを理解していないのか、通りのど真ん中に末端用のものを取り違えて設置していたりする。

一方、これ以外の「広小路」とか「新国道」などの通称のある道路には、一切設置されていない。
道路管理者が通称として認めていないのかもしれないが、市民に浸透している通称も多いので、もっと設置してもいいと思う。(交差点名すら表示したがらない所だから無理でしょうけど…)


さて、「streetかavenueか?」という点から、上記、国交省の資料を見ると、
「Aoyamadori」と、なんとstreetでもavenueでもなく、「通り」をそのまま「dori」とローマ字化してしまっている!

この資料は国が例示したものだから、それなりの基準というか標準・指針であると考えることができると思う。(県設置の標識が「AVE」であるように、強制力はないだろうけど)
ということは、秋田市が悩み、僕や新聞屋さんが取り上げるまでもなく、そのまんまローマ字でよかったってことか?!


ところで、上記の標識とは別に、こんなものもある。
「けやき通り KEYAKI AVE」
大きなハエタタキのような金属の枠に、青いプレートがはめ込まれ、左上には秋田市の市章が描かれている
これは、秋田市限定のもので、道路標識ではない。

竿燈大通りと山王大通りには、最初に示した案内標識と、この表示の両方が立っている。
「山王大通り SANNNO ODORI」ただし、市章はなく大きな秋田県章が描かれている
これは秋田市都市整備部都市計画課が、「市民に親しまれる道路愛称」として市内の道路の愛称を一般から公募し、選定・命名してサインポールの設置を行っているもの。
(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/kikaku/keikan/douroaishou/default.htm)

市民の皆様の道路景観に対する関心を高め、道路に対する愛着を深めることを目的として」いるそうだ。
市側でどこの道路のどの区間などと限定するのではなく、「秋田市内の国道、県道、市道、その他皆様がよく使用する公道のようになっている道路。」。つまり、管理者に関わらず秋田市内すべての道路が対象。

1983年度から不定期(1~9年間隔)で実施されており、今までに32個の名称が決まっている。
今年は6年ぶりに10回目となる募集が行われた。

過去に決まった愛称を見てみると、上記「けやき通り」(1985年)、「竿燈大通り」(1995年)など、今やすっかり定着した名称もあれば、「大浜通り」「あかしあロード」など、(少なくとも僕には)いまいち場所を連想できないものもある。
「勝平通り Katsuhira-dori」運転免許センター前の道はこんな名前
また、「千秋トンネル通り」「中土橋通り」「児童会館通り」など、「沿道の施設等の名称+“通り”」という何のヒネリもない命名もある。

なお、上の写真の「山王大通り」は、この事業で決まった名称ではない(昔からそう呼ばれていた)が、なぜかサインポールが設置されている。
本事業で、山王大通りの一部区間を「竿燈大通り」に変更してしまったので、その辺に配慮したのだろうか。

「保戸野みその通り Hodono Misono-dori」
このサインポールの英語(ローマ字)表記だが、「Ave」と「-dori」が混在している。
どうも、初期に設置されたものが「Ave」、最近のものが「-dori」のようだ。上の写真の保戸野みその通りは、当初(1983年)はけやき通りと同タイプの濃い青色で太めの書体のものが設置されていたが、老朽化したためか、近年、表示板だけを交換したようだ。その際、青の色あいや書体とともに、ローマ字表記が「Hodono Misono-dori」に変更されたのだと考えられる。

もしかしたら、秋田市都市計画課は、上記の国の方針を理解しており、それにのっとって「-dori」と表示しているのかもしれない。

最近は、一部に青色でない表示板も。
「赤れんが館通り Akarenga-kan-dori」(1991年)
レンガ色の地で、市章の代わりに赤れんが郷土館(旧秋田銀行本店)のイラストが描かれている。※この表示の2016年の変化
「茶町通り Chamachi-dori」(2004年)
茶町だからお茶の色?


そして、第10回となった今年度は、58件の応募があり、命名されたのは1か所だけ。
10月4日に表彰式が行われた行う予定のようだが、市のサイトに掲載されているだけで、マスコミは報道していないと思う。(ほら。ネタはここにもあるよ! 市政記者クラブへリリースされていると思うけど)
【28日訂正】表彰式は「10月4日」開催予定ですが、上記文中でなぜか既に終わったと勘違いしていました。スミマセン。

その名は「八橋(やばせ)大通り」
9名から同名の応募があったそうだ。
発表の資料では区間は「新国道洋服の青山前~八橋橋」としている。
つまり「新川向」交差点(←ちゃんと名前があるんだから使ってよ!)から西へ900メートルほど進んだ、ショッピングモールやコスモスロードそばの草生津川にかかる八橋橋までの区間だ。秋田市道「臨海新川向線」というらしい。
八橋大通り東側。店舗が多い
個人的には、道幅などは別として、八橋地区のメインストリートといえば、鉄砲町交差点から面影橋のいわゆる「旧国道」を連想する。
今回、八橋大通りの名称を応募したのは八橋にお住まいの方のようなので、地元の意向なのだろう。でも、僕としてはこの道に対しては、正直、路線バスも通らない、歩いてもあまりおもしろくない、車で通りすぎるだけの新しくできたよそよそしい道という印象があった。
名前が付いてランドマークとして定着し、親しまれるといいのだけど。
西側は住宅やアパートが並ぶ
市のサイトには、ボツになったものも含めて、今回応募されたすべての案が掲載されている。(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/im/kikaku/keikan/douroaishou/no10_h22/aisyousyasinnsiryou.pdf)
「日赤病院通り」「広面大通り(いわゆる横金線の一部)」「楢山愛宕下橋通り(できたばかりのここ)」など、採用してもいいんじゃないのというものもあったし、中には「いっそ「新国道」を正式な愛称にしたら?」というのもあり、なるほどと思った。
でも、ネーミングが抽象的すぎたり、ヒネリすぎていたり、応募者の独りよがりに感じてしまう名称案も少なくなかった。

次の募集・選考はいつ行われるのだろうか。


これに関して、提案というか要望。
1.既存の道も“再命名”したら?
秋田市中心部などには「菊谷小路」「池永小路」のような古くから伝わる通りの名前がある。
引っ越してきた人や若い人は知らないだろうから、この事業で“再び命名”すれば、市民に知ってもらえるだろうし、文化を継承することにもつながるのではないか。

2.「市民に親しまれる“交差点名”」も募集したら?
過去何度も記事にしているが、秋田市内には、名前が付いていない/なくなってしまった交差点ばかりか、道路管理者や警察ですら名称を把握しておらず“偽名”を使った交差点まで存在する有様。市内の地理を把握していない人には不親切だ。
そこで、道路と同じく、いっそ交差点の名前も募集してみたら?
サインポールを付けるか、信号機に表示するかの違い(県警との調整は必要だが)だから、費用も変わらないのでは?

※ここで取り上げたサインポールは、「市民が選ぶ都市景観賞」を受賞した道路にも、設置される事例があることが分かった。ある意味、まぎらわしい。
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新聞に載った2

2010-09-22 18:43:11 | 秋田のいろいろ
当ブログでは、9月3日付で「streetかavenueか?」として、秋田市内に設置された道案内の標識類の英語表記・表現が統一されていないこと取り上げた。

ところで、秋田の地方紙「S新報」。
秋田ニューシティの斜め向かいにある、新聞社「大町センター」
最近秋田に来られた方はご存じないだろうが、この新聞社の本社は現在は臨海十字路近くの山王地区にあるが、1995【2017年1月19日訂正】1994年までは大町の現「サン・パティオ大町」の場所にあった。
その関係で旧本社隣接地の当時カルチャー教室だった建物が、出版物販売や貸部屋などの「大町センター」として残っているようだ。
そして、本社があった時代から今まで、道路に面したガラスケース内にその日の新聞が貼り出されており(上の写真右側)、足を止めて見入る人もいる。


ちょっと話が逸れましたが、今朝のその新聞29面・秋田市地域面の「なんだこれクション」コーナーを見てびっくり。
(同コーナーは個人的に“ライバル視”しているコーナーであるのだけど…)
この写真はガラスとそれに映ったニューシティの建物を写しただけです(笑)
 秋田駅周辺の案内看板」「英語の表記まちまち(←「看板」っていうのかな?)

として、秋田駅周辺の案内表示の英語が、同じものを指しているのに関わらず場所によって「St」と「Ave」、「Akita Citizen's Market」と「City Market Plaza」、といったように異なることを取り上げていた。

…って、当ブログ9月3日の内容と同じじゃん!!!


新聞では、加えて当事者へも取材しており、

 道路の道標は「市道路建設課が1997~99年にかけて」(県道・国道分も)設置し、「英語表記については、施設に確認するなどして決めたという。」。
 ぽぽろーどの方は「市まちづくり整備室が2000年に設置」し、「同室は「先に設置されていたほかの看板との整合性は図っていなかったかもしれない」としている。
とのこと。

道標の方は市道以外にも積極的に立てられているから、都市整備部都市計画課あたりで設置したのかと思っていたが、建設部だったとは意外。
どちらも秋田市が設置したが、わずか3年ほど後に設置した、都市整備部まちづくり整備室の方があまり考えずに設置したってことか?
(ということは「City Market Plaza」という英訳はアヤシイ?)

さらに新聞は「イーオン」の米国出身の講師(25)にもインタビューし、
 「表現が異なっても意味に大きな違いはないものの、「一つの場所に二つの名前があるのはなんだか変」と首をかしげる。
ふーん。表現自体には、それほど違和感は感じないってことなのか?
年代や出身国(例えばイギリス)でも異なるのかもしれないけど。



それにしても、当ブログでアップしたわずか20日ほど後に、新聞がまったく同じ点を取り上げたというのは、単なる偶然ではあるまい。
「E3系電車量産先行車」の一件(2010年2月7日)とか、ローソンの低い看板の話(2010年3月3日)とかの“前例”もある。
(アクセス解析「なかのひと」によれば9月6日夜遅くに新聞社からのアクセスがあった。なお、なかのひとは先週末に障害が発生してログを取得できていないため、最近は不明。)

今朝の記事は、当ブログの「話の流れ」というか「着眼点」をトられたといった感じであり、文章の転載・引用などはない。
僕としても、ネットで公開している以上、他人の著作物に影響を与えてしまうことを完全否定するものではない。

新聞社同士でも、1つの新聞社がスクープした記事を、翌日に他紙が追随して報道することがある。(「×××××であることが22日、分かった。」とかいう言い回しで)
そう考えれば、当ブログの“スクープ”を、新聞が“追っかけてくれた”ともとれる。
新聞ネタになり得ることを素人の自分が発見し、このブログで紹介できたのであれば、(非常に手前味噌ですが)うれしい。


でもやっぱり、天下の大新聞(イヤミでなく)が、こんな個人のブログを何度もアテにするということには、なんだかなーと思ってしまう。
 あっちは商売、こっちは趣味。
 あっちは有料、こっちは無料。
 あっちはプロが複数、こっちは素人がひとり。
なんだから。

今はネットを使えば、会社や自宅にいながら情報収集できてしまう便利な時代。読者から情報提供を受けたり、街角の噂話に耳を傾けたりするのと同様、新聞にとってはネットも1つの情報源なのだろう。
今回は、そうして得た情報を当事者に取材して掘り下げてくれた点は、さすがプロだ。
でも、今回の内容なら、日頃から秋田駅周辺を注意して歩けば気付くはず。プロの新聞記者なら。
この新聞社はこんなブログからネタを探さなければならないほど、ネタに困っているのだろうか? 街に出てちょっと見渡せば、この程度のネタの1つや2つくらい見つかるんじゃないの…

記者は「足で稼げ」とか「夜討ち朝駆け」と言われたのも、今は昔の話になってしまったのだろうか。
今は「クリックで稼げ」「ネット上で夜討ち朝駆け」なのかもね。


いや。別にこれからも当ブログを見て新聞記事にしていただいて結構ですよ。
リゾートしらかみの新車(一般公開や試運転はまだ?)、道路パトロールカーの黄色の違い、横手焼きそばランチパック、「“人”居者募集」の看板とかネタはいっぱいありますぞ!


余談ですが、
19日放送のフジテレビ系アニメ「サザエさん」の「ケンヤクの流れ星(No.6376・脚本:雪室俊一)」の中で、出版社の編集者である波野ノリスケさん(サザエのいとこ)が、作家の伊佐坂難物先生(磯野家の隣家)に原稿を書いてもらうため、粘り強く催促し、最後は約束の3時間も前から伊佐坂家の前に詰めているというエピソードがあった。
ノリスケさんのプロとしての心意気を感じ、お調子者のイメージが強かったノリスケさんを見直した。
新聞記者だって日頃の地道な活動が大事じゃないの? ノリスケさんを見習え!(ちなみに原作のノリスケさんは新聞記者)

【22日22時追記】「秋田市民市場」の本当の英語表記は?
「Akita Citizen's Market」と「City Market Plaza」どっちもイマイチしっくりこないんじゃないかと思っていたが、検索すると、「JETRO(日本貿易振興機構)」のサイト内に「秋田県の貿易関心企業 2007/2008 ジェトロ秋田」というPDFファイル(http://www.jetro.go.jp/jetro/japan/akita/company/pdf/06.pdf)を見つけた。

これには、秋田県内の国際貿易に興味のある企業・組織のデータが記載されているらしく、それぞれの英語名称も併記されていた。
それによれば、「協同組合 秋田市民市場」は
「Akita Citizen Market」だ!
ということは、これが市民市場の正式英名ということなのだろう。(ネイティブの人がどう感じるかは別として)

すると、やはり、まちづくり整備室が設置したぽぽろーどの「City Market Plaza」はどこから引っ張ってきた言い回しなのか、アヤシイ。
一方、「確認するなど」したという、道路建設課の道標の「Akita Citizen's Market」。なぜか「Citizen」に「's(アポストロフィーとs)」を付けてしまっている。う~ん。
っていうか、新聞記事もこのあたりについても追求してほしかった。調べればすぐ分かるのに…

※通りの名称については次の記事でも取り上げています。

【2016年11月5日追記】この記事を書いた記者はその後、他の記者と同じように県内他地域の支局などを異動しながら活動。
そして、2016年10月31日付で「退職」したことが、人事異動欄に掲載された。(同日で同じ部署のもう1人も退職)
【2018年6月3日追記】その後、この記者と同姓同名の記者が、毎日新聞(千葉方面)に在籍していた。
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仲小路通行止と思いきや

2010-09-21 20:06:41 | 秋田のいろいろ
旧日赤病院・婦人会館跡地の再開発事業始動に伴い、一部が道路として廃止され、分断されてしまうことになった秋田駅前の市道「仲小路」。(前回の記事はこちら
今までは、公道でなくなって車両は通れなくなったが、通路の扱いで歩行者は通行できた。その後、計画見直しとかいろいろあったようだが、やっと着工することとなり、ついに通路としても通れなくなる(完全通行止)ことになった。
看板は「8月下旬から通行止め」のまま
先週末配布された秋田市の広報紙(広報あきた)や、秋田市市勢活性化推進本部のサイトには、「9月21日以降 全面通行止め」とあり、つまり今日から通れなくなるものと思っていた。
名実ともに仲小路が分断されてしまい、秋田市の未来を決定づけるかもしれない再開発事業が動き始める記念すべき日を記録しておこうと、午後、現地へ行ってみると…
あれ? なにも変わってないじゃん!
昨日までと同じく、通路として開放されている。(ホントは自転車は降りて通らないといけません)

「中通一丁目地区市街地再開発組合」のサイトを見ると、今日付で「旧仲小路の一部区間通行止めの変更について」とあり、
 「9月17日号広報あきたにてお知らせしていました、仲小路(市道)の一部区間の全面通行止めについては、仲小路振興会の要請を受け、既存建築物の解体工事中ではありますが、歩行者の安全確保が可能な期間において可能な限り通行できるよう配慮することといたしました。
 「歩行者の安全確保が可能な期間内(概ね10月中旬まで)において暫時歩行者の通行を継続(全面通行止めの時期については、解体工事の工程を勘案し決定します。)します。
とのこと。
地元商店街から要望があって、工事が本格化するまでさらにあとひと月ほどは、通行できることにしたってわけか。
北西角付近から
今日、外から見た感じでは、特に工事が行われているようには見えなかったが、解体されるビルの内部で何か始まったのかもしれない。
この事業では、広小路に面した2つのビルが解体されると思われる。かつて長崎屋秋田店が入っていたという(記憶にないけど)「古沢ビルディング」と、かつて河合楽器が入っていた「日本生命秋田ビル」がなくなってしまうはず。

さて、8月下旬に、通行止め区間側に設置されていた歩行者用信号機が撤去されたことを記事にしたが、おそらく同時に通行止め区間に向かって設置されていた車両用信号機も撤去されていた。
西側の交差点はLED式の縦型だったので、撤去後はどこかへ再設置されるのだろうが、
東側(明徳館高校前)の交差点
上の写真、左の青丸は歩行者用信号機跡、右の赤丸が車両用信号機跡。
明徳館高校前になぜか1台だけ更新されずに残っていた、1985年頃からあった電球式の独特のデザインの横型信号機(こちらで紹介)もついに撤去され、アームだけが残った。
さすがにこの信号機は廃棄されてしまっただろう。(2台の歩行者用はまだ現役です)

今後も折を見て、ご紹介するつもりです。※次はこちら
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バスの日

2010-09-20 14:46:35 | 秋田のいろいろ
今日、9月20日は「バスの日」。
1903(明治36)年のこの日、京都で日本初の乗合バスが走ったことにちなむ。
全国一斉に何かされることはないようだが、各バス会社や各県ごとにイベントを行うところは多い。

秋田県では、秋田駅前の「アゴラ広場」で社団法人秋田県バス協会主催の「秋田バスまつり」が例年開催されている。今年で15回目で18日・土曜日に行われた。
今年はバス会社公式サイトでの告知はなく(県バス協会はサイト自体なし)、なぜか秋田県庁のサイトで告知が行われた(県政記者クラブを通してリリースした関係だろうか)。
秋田市内の路線バス車内やテレビの週末イベント情報コーナーなどでは告知された。
(なお、大館市では、秋北バスが別に独自のイベントを行った)

僕は昨年初めて行ったが、今年もちょっとだけ覗いてみた。
路線バス車両の展示、抽選会、ブラスバンドや太鼓の演奏、バスグッズバザーなど、ざっと見た感じ、昨年と変わりなし。

バスまつりは恒例のイベントになっており、訪れる人は多いが、この日は他のイベントも近くで開催されていたこともあり、たいへん賑わっていた。
広場から西武入口まで続く大行列
たぶん抽選会だと思うが、すごい行列ができていた。
「東京往復高速バスチケット、当選の方が出ました!」と放送が流れていたが、そんなモノ(と言っては失礼だけど)目当てでこんなに並ぶの?


路線バスの展示は、昨年同様、県内の路線バス事業者から中型バスが1台ずつ展示され、運転席を含む車内に立ち入りもできた。
昨年は、3台とも、車体(実際は白いシートを貼っている)に各社の地元小学生とまつり来場者による“落書き”をしてもらい、9月いっぱい、各地域をそのままの姿で運行した。今年は、羽後交通と秋北バスの2台だけが落書き対象になった。
小田急バスに似た塗装の「羽後交通」(本社横手市)
行き先表示の「羽後交通」のロゴが素敵。

国際興業グループの「秋北(しゅうほく)バス」(本社大館市)
こちらは「北秋田市民病院・合川経由 沖田面(おきたおもて)」という行き先表示。北秋田市内(鷹ノ巣駅前?)と上小阿仁村を結ぶ路線か。
秋北バスは、順次、国際興業グループ共通の白と緑色の塗装に塗り替えているのだが、一部車両は旧来の赤とラクダ色みたいな塗装を残している。昨年に続き、今年も旧塗装の車が来た。落書きスペースで塞がれたため、肝心の塗装はあまり見えないけど。


そして、秋田市のバス会社が展示したのは
これ
「スパーリゾートハワイアンズの旅」の広告、展示の時くらい外したら?(宣伝のつもりか)
なんとなくきれいで、新しいバスかな? と感じる方は多いと思うが、それだけではなく、この車は秋田では画期的なバス。

今年初めに、秋田県内の一般路線バス用車両としては初めて導入した、「ノンステップバス」なのです!
「このバスにはらくがきできません」そりゃそうだ。シートを貼ってないもん

昔のバスは、車内に入るのに2段のステップ(段)があった。現在は、床を低くして段が1段の「ワンステップバス」が主流になり、これは秋田でも多い。
だが、バリアフリーに対して特に有効な、ステップのない「ノンステップバス」は、秋田では極めて少ない。おそらく、大曲と本荘の市街地循環バス用の各1台しかないと思われるが、それは自治体が車両を購入してバス会社に委託運行してもらっている車両なので、純粋な路線バスとはやや違う。

国土交通省発表の2008年3月末現在の都道府県別ノンステップバス導入比率(http://www.mlit.go.jp/common/000024130.pdf)は、東京都が56.30%なのに対し、秋田県は0.28%と、青森・大分に次いで下から2番目。
(この0.28%分が、上記の大曲と本荘のバスだと思われる)
ノンステップバスは高価なので、導入費用の面と、積雪時の運行障害を恐れてのことだろう。


そんな中、やっと秋田に導入されたノンステップ車両だ。
導入された同型の2台は、普段は新国道経由追分・天王方面の路線などに限定されて使用されており(おそらく自治体の補助金の関係か?)、僕は乗ったことはもちろん、見たことすらほとんどなかった。
展示では、車体のエアを抜いて(ニーリング機能)車高を低くした状態にし、さらに中ドア下に収納されている車椅子用スロープを引き出していた。
事前の告知では「乗降が容易な「ノンステップバス」の展示」などとあり、それをPRするためだろうが、それを示す表示もなければ説明する人もいない。

したがって、来場者の多くは、これがノンステップバスであることなど知る由もなく、「あっちのバス(他の2台)と同じだよ。中に入らなくていいでしょ」と子どもを連れて行ってしまったお母さんもいた。
これでは、ただ「路線バスを置いているだけ」だ。

車内に出入りする人で混雑していたタイミングもあったので、誘導と説明を兼ねたスタッフを1台に1人くらいは配置した方がいいと思う。
(よそでヒマそうにしていたスタッフが何人もいらっしゃいましたよ)


ちなみに、同じ車種(いすゞ・エルガミオ)のワンステップ仕様がこちら。
このタイプはたくさん走っている
僕には、外見上、両者(ノンステップとワンステップ)の区別がつかない。
【追記】正面上部の車椅子マークが異なる(地面が坂になっているのと平らなのと)のに気付いた! でもなんで?

全国的に多くのバス会社では、ノンステップバスには、前や側面に大きく「Non-Step」と表示したり、塗装のデザインそのものを従来と異なるものにするなど、ノンステップバスであることが分かるようにしている。
(再掲)リラックマバスにもちゃんと表示がある
だが、秋田のバス会社は、前面・側面は従来とまったく同一。
後部に地味な表示があるだけ(矢印部分)
せっかく買ったノンステップバスなんだから、塗装変更は無理にしても、もっと大きく書いたらいかがでしょう。

ノンステップバスの車内
中ドアより後ろは、エンジン等があるため2段高くなっているが、前方はフルフラット。
僕は中型ノンステップバスの中を見るのはたぶん初めて(大型や小型は経験あり)だが、居住性は従来の車両と変わらない印象。

ただ、オレンジ色のパイプが非常に目立つ。
実は全国的には、今はこれが主流なのだが、鮮やかな色あいが秋田のバスとしては珍しい。
とっさにつかみやすいよう棒の本数を増やすとともに、視力の弱い人にも分かる目立つ色あい(昔は黄色だったが、今はオレンジになった)を採用している事業者が多いのだが(国交省などが推奨してるのかも)、秋田でもやっと時代の流れに追いついたということか。

「とまります」のボタン(降車合図ボタン)も新しいものになった。従来と同じ「オージ」製だけど、
壁や窓枠のボタン
ボタンの枠が黄色、押す部分がオレンジ色と、非常に目立つ配色。
車両やボタン自体のメーカーや製造年代によってボタンの配置が異なるため、ボタンを一瞬探してしまった経験をお持ちの方もおられると思う。夜間や視力の弱い方ならなおさら。
この色あいのボタンなら、いつでも誰でも、ボタンの位置を把握できるだろう。ユニバーサルデザインってやつですな。

以前のバージョンのボタン(横向きタイプ)
新しいボタンの大きさは、上の写真の1つ前の世代のボタン(旧秋田市交通局は1992年から採用)より少し小さくなり、押し込む深さも若干深い感じがしたが、これも人間工学とかその辺を考慮してのデザインなのだろう。


従来は、通路に立っている人は天井などかなり高い位置のボタンか座っている人の頭越しに壁のボタンを押すしかなく、押しづらいことが多かった。
だけど、このバスは、
オレンジ色の棒の途中に設置されている(これも全国的には珍しくもないけど)
これなら、パイプにつかまったままで押すことが可能だ。
上の2つの新しいボタンの写真は、最大まで押し込んだ状態で撮影したが、壁用と棒用では、ボタンの押し込みの深さが異なる。黄色い枠の高さも違い、ガードの役目をしているようだ。
押しやすく、かつ設置場所によっては間違って押してしまわないよう、デザインは同一ながら、微妙に種類を変えているのだ。なるほどねー

こういうことも会場で説明すれば、「人に優しいバス」の本当の意味を知ってもらえ、バスに対する理解が深まると思うんだけど…



この「バスまつり」はバスに親しんでもらい、理解してもらい、そして乗ってもらうのが目的なのだと思う。
果たして、ここに来た人のどれだけが、バスを利用するんだろう。

“お祭り”だからいいのかもしれないが、公共交通を取り巻く厳しい状況の中、おカネをかけてイベントをするからには、抽選をやって演奏を聴かせてバスに落書きさせておしまいでなく、多くの人にもっとバスのことを知ってもらうよう努力すべきではないだろうか。

秋田以外のいくつかの地域では、「バスまつり」など実施せず、シンポジウムを実施したり、回数券購入者に記念品を贈呈したりするところもある。(秋田でもまつり会場で購入すればババヘラアイスは無料で食べられたようだが)
啓発とか利用者還元という意味ではその方がいいかもしれない。(バスまつりをやめろと言っているわけではありません)

最近、日本バス協会が熱心にやっている「車内事故防止(走行中の車内移動をやめて)」とか、車を運転する時は「バスの発車・車線変更に協力を」とか、「平日昼間・休日のお出かけはおトクな“買物回数券”でエコなバス利用を」とか、まだまだ宣伝・啓発すべきことはある。
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ニューシティ解体中3

2010-09-19 14:32:33 | 秋田のいろいろ
秋田ニューシティ解体の模様の3回目です。 ※前回(先々週)はこちら
先週(13日~18日)は、外見上は大きな変化はあまりなかった。
北東角交差点から東側
先々週に続いて、東側(バス通り)の屋根の撤去が中心。ゆっくりとだが、確実に屋根が短くなっていく。
ゾウの鼻のような形で丸い穴が大小4つずつ開いていた屋根の支柱も、1つずつ切断されていった。
支柱が撤去された跡の壁には、支柱の根元の一部が残った。
「辻兵」は電柱の広告
廃材のリサイクル等を考慮しているのか、思ったよりゆっくりと丁寧に手作業で解体している印象を受けた。
そのためか、北側(一方通行路側)の屋根はまだ手つかず。

実は、解体着工時から気になっていたことがある。
普通は、施工業者の名称や工事内容を示す看板があるのに、ここにはそれがないのだ。少なくとも12日(日)の段階では。
新築はもちろん、大きな解体工事現場にも必ずあるはずなのに、設置しなくていいのかな…となんとなく不安に思っていたが、14日(火)には
「建築工事の表示」が設置された
これこれ!(最近、秋田市内の工事現場で見るこの手の看板は地色が黄緑なのが多い。なんで?)
14日は仕切りの囲いに立てかけて地際に置いていたが、翌15日には
囲いに取り付けられ、ほかにも看板類が
工事を請け負った共同企業体を構成する3社のロゴ、「ご近隣の皆様へ」という連絡先を明記した週間作業予定も設置された。
上の画像は東側だが、裏の西側の第1駐車場前にも同じものがある。
また、アスベストを含む断熱材があるらしく、その除去作業に関する掲示が西側だけに設置された。
本体に隣接する「秋田ニューシティ第1駐車場」
西側の「茶町通り」に面した第1駐車場も一緒に解体される。(イーホテル隣接の「秋田ニューシティ第2駐車場」は今も営業中)

これが、上記の作業予定表。先週(13日~19日)と今週(20日~26日)のものを並べてみる。
 
先週は、屋根(予定表では“ひさし”、下記の報道では“アーケード”と表現)の解体のほか、最上階5階の内部解体、有害物質の回収が行われたことになる。
今週の表示は、先週のものを一部残して書き換えたようだが、結局は月曜から土曜まで、今週は毎日同じことをやるって言ってるんじゃ…
ともかく、こうして示してもらうと、通行人としては安心できる。


さて、報道された通り、17日(金・大安)には、本格的な解体着工を前にして「安全祈願祭」が行われた。(急に看板を設置したのはこのためか?!)
ビル内の1階奥(西側)で行われたと思われるが、所有者の辻不動産や施工業者の関係者のほか、地元商店街関係者も出席し、計20人ほど(15人という報道もあり)で執り行われたそうだ。

その現場で、辻不動産の社長(=辻兵グループのトップ)がマスコミのインタビューに答えていた。
それに基づいた解体後の跡地利用について、各報道から抜粋すると…

  「「未定」としながらも、「地域の活性化のために、商業施設だけではないさまざまな機能がある複合ビルを建てたい」」(秋田魁新報経済面)
  「商業施設や公共施設の入居を前提とした新しい複合ビルの建設を検討」(ABS)
  「「ビルを作ればテナントが入る時代ではないので、まだ検討している段階だ」」(NHK秋田)

それぞれのマスコミの受け取り方・発言内容の編集の仕方が異なるためだと思うが、未定なんだか、複合ビルを建てたいんだか建てたくないんだか、よく分からない。
「具体的には決まってないけど、『複合ビルを建てたいなー』とはちょっと考えてるんです…」って感じなのだろうか?


解体工事の今後は、魁新報によれば、「10月中旬には駐車場棟、11月後半には商業施設棟の本格的な解体に入る」とのこと。
当面は外から見えない内部作業中心だし、作業予定表も掲示してくれたことだし、今後は当ブログであまりアップしなくてもよくなるかな。
※続きはこちら



ニューシティではないが、「解体中2」の記事最後でも少し触れた、旧三井アーバンホテル秋田の改修工事。
今週は外壁の足場がこうなった。
西側(写真左)にも足場ができ、足場全部に覆いがついた
外壁全面を工事するわけではなく、半分ほどの一部だけを改修するのだろうか。
※続きはこちら(上記、ニューシティの続きと同じ記事です)
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コスモスロード

2010-09-17 22:47:07 | 秋田の季節・風景
秋田市八橋(やばせ)地区の草生津川(くそうづがわ)沿いの「コスモスロード」のコスモスが、今年も咲き始めたというので行ってみた。
 ※以前のコスモスロードの記事:2009年10月中旬2008年9月下旬
夏らしい雲とコスモス
最近の秋田は、陽射しはまだ熱いものの、気温は25度前後、吹く風もさわやかになり、すっかり秋。

遅めに種をまいていることもあり、草丈はひざ丈前後だが、だいぶ花は咲いている。
ただ、例年より少し遅れているようで、まだつぼみの方が多い印象。

26日(日)に「草生津川コスモスロードまつり」が行われる
案内によれば、2.3キロに15種以上、25万本のコスモスが咲いているという。

昨年までは、ピンクや赤系統の花が多かった印象があるが、今年は少なくとも今の段階では、黄色やオレンジ色の花が多い。

昔は黄色のコスモスは存在しないとされていたが、10年ほど前に玉川大学が作出したのをはじめ、今はいくつかの黄色系統のコスモスがあるようだ。

虫たちには格好の餌場。
 チョウ? とハナバチ?

まだしばらくは楽しめそう。



ところで、新国道の「新川向」交差点から八橋パブリに至る広い市道(今月「八橋大通り」という愛称が付いた)と児童会館前交差点~旧国道の面影橋東側を経て川沿いを北へ向かう市道の交差点(やばせ橋東側)は、今までは丁字路だった。
その丁字路交差点から北へ向かうコスモスロード沿いに、現在、新しい道路が造られている。
市道「外旭川新川線」で10月20日までの工事
その名の通り、将来的には新国道まで延びて、外旭川地区へ至るのだろう。
やばせ橋東側から北方向。桜並木部分がコスモスロード
この周辺は田んぼを宅地化したので、狭い道が多い。学校などがあり交通量が多く危険なので、新しい道路ができれば安心だ。
でも、今回の工事は、やばせ橋からわずか300メートル強北側の「ローソン八橋田五郎店」脇までが工区だと思われる。(その北側も用地買収・立ち退きは済んでいるが、道路として完成するにはまだかかりそう)
以前撮影。奥が草生津川。ローソンの看板の左が工事中の道
上の写真のローソン前の既存の通りも狭い道(こんな信号機が設置されるほど)で、保育園や小学校が近く、今でもちょっと危険。
新しい道路の開通により、この既存の狭い道が臨海・山王方面と新国道・泉方面を結ぶルートになると思われるが、交通量が増えて事故が起きないか心配だ。
※道路工事に関して続きはこちら
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新・リゾートしらかみ

2010-09-15 19:41:29 | 秋田のいろいろ
前回の「リゾートあすなろ」搬入の記事も併せてご覧ください。
JR東日本が3地域に投入する、ハイブリッドシステム搭載の新型観光列車「HB-E300」系気動車。
そのしんがりとして、秋田の車両基地に所属する「リゾートしらかみ」用の車両が今日(15日)、秋田に届いた!

製造の順番としてはリゾートしらかみが最後だったが、製造番号としてはこっちが「1」番になっていて、逆転している。
他の2列車にはない、運転席のない「中間車」が2両もあったり(他は2両編成で、これだけ4両編成のため)、個室風車両があったりして、面倒だから製造が後回しにされた--というわけではないだろうけど、不思議。


奥羽本線と海沿いの風景が美しい五能線を通って、秋田-弘前・青森を結ぶ快速「リゾートしらかみ」は、人気が高く、現在は3本の列車が走っている。
3本には青池・ブナ(正式には漢字)・くまげらとそれぞれ名前が付いているが、いちばん古い「青池」編成が、今回ハイブリッド車両で置き換えられる。同じ名前を“襲名”するのは、鉄道では珍しい。
現在は3両編成だが、新しい青池は1両増えて4両編成になる。

リゾートあすなろは「新潟トランシス」というメーカー製だったが、新・青池編成は横浜市金沢区(最寄り駅は逗子)の「東急車輌」製。東急電鉄系列だが、「こまち」など新幹線や各私鉄の車両も多数製造している大手車両メーカー。
今回も機関車が牽(ひ)く臨時貨物列車で運ぶ「甲種輸送」扱いで、昨日の朝に逗子駅を出発。高崎・長岡・羽越本線回りで、今日の昼に秋田駅に到着する。
今回は秋田駅の6番線ホームに入ったので、きちんと「間もなく6番線に列車がまいります」と自動放送が流れた。
到着
さて、ここでまずは、現在の青池編成をご覧いただきます。
右側が現・青池編成(冬に撮影したので雪が積もってます)
上の写真左側は、男鹿線用の「キハ40」系。現在のリゾートしらかみ3本は、これを大規模に改造したもの。
改造であるため制約もあるのだろうが、角張ったデザインと“眠そうな”顔つきで、「カッコイイ」というのとは違うと個人的には感じている。
ただ、白と青のさわやかな塗装、大きな窓、広々とした内装は観光列車にふさわしい。

では新・青池編成はどうだろう?
おおっ?!
(赤い2つの「●」は、輸送時の仮設の標識板。連結器周辺も輸送用の装備が装着されている)
予想以上にカッコイイ!
最近流行りのヘッドライトが“ツリ目”だけど、どことなく柔らかく優しい印象を受ける。
先頭部分は、リゾートあすなろでは銀色だったが、青池は従来と同様白い。

では側面。
現・青池編成
車体は塗装した鉄からステンレスに替わったわけだけど、
おー!
白い部分がなくなって銀色になったが、従来の塗装の濃淡の水色が上手に活かされている。
リゾートあすなろでもあったシマシマ塗装は共通のようだが、ど派手なものではなく、水色と地の銀色の縞で、シマシマの面積が狭いので、うるさくない。
あまり詳しくない方は、従来の編成と似ていて区別が付かないかもしれないが、これはかなりいいデザインじゃないでしょうか?
「青池」の名を“初代”から“2代目”へ、違和感なく“襲名”ができそうだ。

僕にとって、青池編成は「見慣れた地元の列車」というのもあるし、先日の「リゾートあすなろ」は暗い所で側面を短時間しか見なかったので、単純に比べられないが、「リゾートあすなろ」より品があって気に入った。

ただ、やっぱり気になるのが、窓の大きさ。
車外から見る限り、従来より小さくなったように見えてしまう。
現在の車両はこの記事で紹介したように、とてもダイナミックな風景が楽しめるのだが…
この点は乗ってみないと分からない。(なお、薄く着色されたガラスのようだ)

「青池」のロゴも従来と同一
背景は無塗装のステンレスだが、夏の陽射しの下ではクールでいい感じ。真冬の吹雪の中で見たら、冷たく感じないかな…

到着した6番線には、作業を行うヘルメットの社員や、記録用に撮影する社員らしきJR関係者がたくさんいたが、手の空いた駅員や通りがかりの乗務員が6番線に降りてきて、珍しそうに見物していた。

秋田地区に導入される久々の新型車両だし、中にはこの列車に乗務する人もいるだろうし、皆さん関心があるのだろう。
居合わせた一般の乗客も、一部の人は気付いたようだ。

上記の通り、この車両は「東急車輌」で製造された。
日除けがない展望スペースの窓に、
「東急車輌」の貼り紙
先日の新潟トランシスはやっていなかったと思うが、宣伝になるだろう。
さらに、
甲種輸送にあたっての表示も貼られていた
逗子駅発、秋田駅着。連結器やブレーキ装置の扱いが記載されていた。
メーカーからは2人の社員が添乗して来た模様で、JR側と今後の作業の打ち合わせなどをしていた。

ホームのすき間から床下機器を覗くと
「危険」「高電圧」
こういう電気系統の機器もあれば、ディーゼルカーらしいダクトのようなものも見えた。やっぱり「ハイブリッド」なんだなと実感。


秋田へ牽いてきたのは、JR貨物富山機関区所属のEF81型電気機関車。到着後間もなく切り離された。
JR貨物の電気機関車といえば、塗装がボロボロだったり汚れたり、いくら貨物列車でももうちょっときれいにしてやってよという状態の機関車が多く、リゾートあすなろの時もそうだった。でも、今回は
ピッカピカ
たまたまだと思うが、検査を受けて塗装し直されて間もない車両が担当していた。
こんなに美しいEF81を間近で見られたのもラッキーだった。この後、富山へ回送で戻るのかな?
機関車が外れた側の先頭車(反対側と同じですが)
逆三角形のようなすっきりしたフォルムがいい。

新・青池編成はこの後、所属することになる「秋田車両センター」(楢山の一つ森公園の下の車両基地)まで運ばなければいけない。
そのため、反対側にディーゼル機関車がやって来て連結し、センターへ運んでいったようだ。
センターで輸送用の装備(連結器やブレーキ接続)を取り外し、晴れてJR東日本へ引き渡しされたはず。


明日以降は、リゾートあすなろ同様、乗務員の訓練が始まり、12月の運行開始に備えることになる。
ところで、リゾートあすなろは、車両展示会(一般公開)や試乗会を行うようだが、こっちではしないんだろうか?
せっかくの新型車両、しかもハイブリッド車。JR東日本秋田支社さんには、もっと積極的に宣伝をしていただきたい。
今日だって、マスコミが取材に来るかと思ったが、いなかったし。

それにしても、ハイブリッドリゾート列車は、どんな音で走行し、どんな車内で、どんな乗り心地なのかとても気になる。
早く走る姿を見てみたいし、ぜひ乗ってみたい。
あとは、現・青池編成の処遇や、ブナ・くまげら編成が1両ずつ増車されて4両になるそうだが、その手順(そろそろ改造工事しなくていいの?)も気になる。

※「車両展示会」で見た車内の様子はこちら
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リゾートあすなろ 現る!

2010-09-15 00:15:02 | 津軽のいろいろ
今年中に「リゾートしらかみ」などのJR東日本の観光列車に、ハイブリッドシステム搭載の新型車両が投入されることを、今まで何度かご紹介してきた。
 2009年2月の第一報はこちら、2010年5月の詳細発表はこちら

新型車が投入されるのは3地域。
秋田・青森(津軽)地区の五能線「リゾートしらかみ(2代目“青池”編成)」、長野周辺の「リゾートビューふるさと」、そして青森周辺(津軽線・大湊線)の「リゾートあすなろ」。
長野地区の車両は6月に落成・納入され、既に試運転が行われ、10月には営業運転が始まるようだ。


そして一昨日(13日)、「リゾートあすなろ」が姿を現した!!

新潟県のメーカー(新潟トランシス)で製造、13日朝に新潟を出発し、日本海沿いを北上、日付が変わった頃、青森に到着するというスケジュール。自走ではなく、貨物列車として電気機関車にひかれての移動。
以前紹介した、北海道へ行く貨物列車用機関車の輸送と同じ「甲種輸送」と呼ばれる運送形態で、輸送中はまだメーカーの所有であり、それをJR貨物が預かって運んでいる形。青森でメーカーからJR東日本へ引き渡される(クルマでいえば“納車”)はず。

そのダイヤは愛好家向けの雑誌(一般向け時刻表と同じ「交通新聞社」発行)で公表されている。
それによれば、秋田市内を20時前後に通過するので、2分ほど停車する秋田駅に見に行ってみた。カメラを持った皆さんがけっこう来ていた。
通常の貨物列車と同じく、2番線と3番線の間のホームのない線路にゆっくりと入線。
手前(右)が牽引するEF81形電気機関車

大きな窓はフリースペース
リゾートあすなろは、2両編成が2本(計4両)造られ、今回2本一緒に輸送された。
現在のリゾートしらかみのように、編成ごとに塗装や名称(青池・ブナ・くまげら)が異なるのではなく、同一の車両2組の態勢のようだ。
なお、ほかの新型車両は「リゾートビューふるさと」は2両編成1本だけ、「リゾートしらかみ(青池)」は4両編成1本が製造されている。
中間の2両と2両の連結部

わずかの停車時間に、ざっと見てみた。
以下、窓の日除けが下ろされていて車中は伺い知れないし、短い停車時間に暗い場所で見た印象です。
ピカピカ
観光列車では珍しいステンレス車体に鮮やかな色が引き立つが、今までの観光列車のイメージと違うので通勤電車を連想してしまいそうになった。
色が付いた部分は、リゾートビューふるさとは緑色、リゾートしらかみ・青池は青色と、ほぼ単色に近いが、このリゾートあすなろは3色も使われていて、しかも2色のストライプになっている部分があって派手。
黄色とオレンジのシマシマ
3色は、お祭りの熱気を表す赤・下北半島の菜の花畑の黄・青森県の豊かな森のイメージを表す緑、と青森県にちなむもの。
だけど赤がオレンジ色に見えて、中央線・総武緩行線・山手線みたいな色だ。

窓のサイズが思ったより小さい印象も受けた。
明るい昼間に豊かな自然の中を走行する姿を見ると、また違った印象になるだろうし、内装や居住性は素晴らしいだろうから、いつか乗ってみたいものだ。

そして、個人的に気になるのは、ハイブリッドシステム。
RESORT HYBRID TRAIN
2007年にJR東日本が世界で初めて営業運転(長野・山梨の小海線)を開始したハイブリッド鉄道車両「キハE200」と同じシステム。
トヨタ・プリウスみたいに、化石燃料のエンジンと、ブレーキをかけた時のエネルギーを電気に替えて蓄えておいた電力との2つのエネルギーで走る。
 ※プリウスとまったく同じ仕組みではありませんが、説明は省略させてもらいます。

写真が暗くて分かりにくいが、屋根の上にあるグレーの平らな箱がリチウムイオン電池(銀色の丸っこいのは冷房装置)。
床下にびっしり取り付けられた機器も、ディーゼルカー(気動車)のものというより、電車っぽく見える。

上と下の2つの写真に少し写っているが、この車両の形式は、「HB-E300」系という。
いちおうディーゼルカー(気動車)の扱いなので、「キハ○○」という名前になるのかと思っていたが、新たに「HB」という記号を使うことにしたらしい。
エンピツの芯みたいだけど、「Hybrid」を冠してアピールする意図もあるのかもしれない。
ロゴマーク
日本語の「リゾートあすなろ」のフォントが普通のゴシック体なのは、ちょっと味気ないと思う。


これから、乗務員の訓練運転が行われ、12月の運行開始に備えるわけだが、今週末に東京の上野駅で、来週は青森駅で一般公開を行うらしい。
なんか青森と東京を行ったり来たりで忙しそう。
【15日18時訂正】上野で一般公開(展示)されるのは「リゾートビューふるさと」の方のようです。「リゾートあすなろ」は青森駅のみのようです。失礼しました。

そして、次はいよいよ「リゾートしらかみ・青池編成」のハイブリッド車両が秋田へやって来る! こちらで紹介しています
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