2016年春のテレビの変化。
先日は
継続する番組から姿を消した人たちをまとめたが、それ以外いろいろ。
●ナニコレ終了
当ブログで何度か取り上げた、テレビ朝日「ナニコレ珍百景」が終了。
深夜番組として2008年1月に開始、同年10月から水曜19時に移動。
10年以上続いているような気がしたが、8年。それだけインパクトがあったということか。
最近は、1つのネタを長々とクイズ風にするなど、ネタ切れ(投稿の減少)気味だったのかも。
【その後何度かの特番を経て、2018年10月から日曜18時30分~19時58分でレギュラー放送再開。】
●産経テレニュース終了
昨年の記事で、フジテレビ系で日曜の朝と昼だけ放送の「産経テレニュースFNN」のテーマ音楽が変わったことを取り上げた。
今は「うたコン」の編曲・指揮などで活躍されている、たかしまあきひこ氏作曲の曲が31年間も使われていた。
それから1年。番組自体が終了、というか番組名が「FNNニュース」に変わってしまった。【25日追記】「産経テレニュース」の番組名の起源は1963年らしいが、実質的には1966年から本格的に始まったらしい。なんだかよく分からないが、いずれにしても実に50年も続いた。「笑点」並みの歴史があった、隠れた長寿番組だった。
考えてみれば、どうしてこの枠だけこの番組名が変わらず残ったのか、素人には分からない。
「フジサンケイグループ」という言葉はたまに使われているが、番組名からは「産経」がすべて消滅したのではないだろうか。
【25日追記】「テレニュース」というネーミングも独特。「テレビニュース」という意味なんだろうか。昭和らしい、というか昭和中期っぽい雰囲気。
ただし、同じ番組を放送する各系列局では、それぞれが資本関係にある新聞社に配慮して、以前から「産経」の名称を使わない番組名に差し替えていたので、あまり変化はない。
●NHK気象情報のテーマ曲
NHKの気象情報の最初に流れる音楽は、2014年度までは東京からの全国放送と、仙台放送局からの東北ブロック向け(朝と18時前)で違う曲だった。
それが、2015年春から、仙台局でも東京と同じ曲になり、統一されていた。
ところが、今春は東京からの曲が変わったのに、仙台は昨年と同じ。再び、違ってしまった。(タイトルの文字も東京は更新され、仙台はそのままのようだ)
まあ、音を聞いて全国版か東北版か区別できて、便利といえば便利。
※翌2017年度になっても、仙台の曲は古いまま。
●気象予報士の異動
前回取り上げた、土日の昼夕の全国版気象情報を降板した渡辺博栄予報士の後任が、仙台放送局から永年出演していた、篠原正予報士。
篠原予報士が仙台から出演した当初は、朝の東北ブロック向けも担当していたが、後年は夕方の宮城県ローカル中心の担当。宮城以外では、朝の予報士が休みの時の代理でしか見ることはできなかった。
ほかに、2012年から仙台局で↑その朝の東北ブロック向けを担当し、2015年春に出身地近くの大阪放送局へ移っていた、三宅惇子予報士(ウイング所属)は、わずか1年で東京へ抜擢。夜の「ニュースチェック11」に出演。
●秋田の予報士
秋田県のような地方では、番組にレギュラー出演する気象予報士はきわめて少なかった。テレビ局にそれだけの余裕がないのか、気象会社などの都合なのか。
10年ほど前だろうか、NHK秋田放送局の夕方の番組に、県内出身の女性の予報士が出ていたが、数年でいなくなってしまった。※この人以外は、各局とも、予報士の資格を持たない局アナや契約キャスターがただ伝えるだけの「気象キャスター」。【29日追記】
気象予報士の資格を持つ局アナもいたが、テレビ出演はアナウンサーとして優先で、天気予報ばかりやっていたわけではない。
今春、NHK秋田と秋田テレビで1人ずつ、気象予報士が出演するようになった。
NHKは夕方の「ニュースこまち」の村木祐輔予報士。秋田出身で秋田大学を卒業後、東京で予報士をして、秋田へ戻ってきた。東京では、テレビ東京の平日夕方のニュースなどに出ていた。
村木予報士は、東京時代も今も、気象会社「ウェザーマップ」の所属。あの森田正光予報士の会社だ。
NHKの正職員ではない男性が秋田放送局の報道番組にレギュラー出演するのは、史上初めてではないだろうか。※詩人のあゆかわさんなどはコーナーレギュラーだから別として。
以前記事にしたように、青森放送局では、既に気象予報士が夕方の番組に出ていた。
基本フォーマットは18時52分から全国版気象情報、続いてローカル版なのを、青森局では全国版をネットせずに全編青森から伝えていた。
秋田局では、今春以降も、従来通り全国版をネットしている。全国は全国で分けたほうが、いいと思う。
【25日追記】全般の内容としては秋田の身近な天気の話題や詳しい解説もあり、「秋田出身の気象予報士が秋田向けに伝える」というこれまでにないものになっている。
しかし、天気予報そのものの画面や内容は昨年度以前と同様で物足りない(積雪量予報や週間予報の気温がない。
過去の記事)。データ提供と予報士出演の契約は別々なのかもしれないが、この点にも配慮してほしい。
【25日もう1つ追記】25日の放送では「前線」について解説。
気象用語として正式な温暖・寒冷・閉塞・停滞の各前線を紹介した後、等期日線である「桜前線」のような通称としての前線についても言及。
「今はいろいろな前線があって、民間気象会社による『冷やし中華前線』なんていうのもあります」といった発言も。
「冷やし中華前線」を調べてみると、マルちゃん(東洋水産)とウェザーマップが共同で分析して作ったものだった。(それを使った「冷やし中華予報」をやっている)
やっぱり自分の気象会社のを言うのね。(他社のを言ったらマズイか)
【31日追記】悪天候が予想される場合で、村木予報士が出勤している場合は、正午の県域ローカルニュースにも出演していた。「ニュースこまち」専属ではないことになる。
一方、平日で村木予報士がいない(有給休暇なのか他の業務なのか)時の「ニュースこまち」の気象情報は、昨年度までのように契約キャスター(通常やレポートや「エキヨコこまち」など他番組に出演)が伝える。
【11月5日追記】10月31日から11月4日までの1週間(3日は祝日で放送なし)村木予報士が休んだ時は、代理の気象予報士が出演。
同じくウェザーマップ所属の崎濱綾子予報士で、現在はレギュラー出演はなく、東京のTBSでのサポート業務や今回のような各地への応援として出演しているとのこと。沖縄出身で秋田には初めて来たらしいが、竜巻など荒れ模様の天気が続く中、しっかりと伝えていた。
秋田テレビは、杉山真理予報士。知らなかったけど、2014年から秋田放送のラジオに出ていたらしい。
秋田テレビでは、夕方の新しい帯情報番組「げつ→きん420」と「みんなのニュース」に出演。
栃木県出身で、こちらもウェザーマップ所属。
ウェザーマップ所属の予報士が2人秋田にいるということは、同社は秋田県で事業展開を進めるつもりなのか?!
【26日追記】森田予報士はTBSの番組によく出演している。秋田にはTBS系列局がないので、なじみが薄いかもしれない。
※翌2017年度からは、
全国版相当も秋田から伝えるようになってしまった。
※村木予報士は2019年春で降板。
この記事中ほどにて。
●退社
秋田テレビの後藤美菜子アナウンサーが退社。
秋田出身で、ローカルタレント石垣正和さんに乗せられて秋田弁をしゃべったかと思えば、ニュースはちゃんと読めた。
2006年入社だそうで、ちょうど10年か。秋田テレビの特に女性アナウンサーは、(昔ほどではないけれど)入れ替わりが激しい。
【2017年2月24日追記】その後、後藤美菜子さんは、2016年4月から始まった平日夕方のローカル情報番組「げつきん420」に、月1回(金曜日?)放送の料理コーナーに「元秋田テレビアナウンサー」の肩書きで出演している(放送開始の2016年4月から出ていたのかは不明)。
※後藤さんと同時期に石井資子アナウンサーも退職していた。そして翌2017年春には、おふたりがそれぞれ新たな道へ進まれた。
この記事中ほど。
●キーワード制
秋田朝日放送の土曜朝のローカル情報番組「サタナビっ!」の視聴者プレゼントの方法が変更。
従来は、選ばれて電話がつながるだけで良かったのが、電話に出て、かつ番組中に伝えられるキーワードを言わなければならなくなった。
初回のキーワードは、「工藤印舗はハンコ屋さん」。
司会のローカルタレント・ZENさんの本業(?)にちなむもの。
【6月11日追記】6月頃でも、電話がつながって「見てました」と言った人がキーワードを言えなかったり、スタジオからヒントを出して半ば強引に言わせたりするなど、キーワード制は定着していない。
●補佐役
NHK土曜昼の「バラエティー生活笑百科」に、新たなレギュラーというか役職が加わった。
「室長補佐」という肩書の桂南光。
南光氏は桂べかこだった1987年から2004年に相談員として出演していた。
室長補佐の役割は、その名の通り、笑福亭仁鶴相談室長の補佐。
相談員に答えを出させる(【6月11日追記】補佐が「パネルオープン」と言うと、相談員がボタンを押し、従来同様に前のディスプレイに見解が表示される)など進行役、仁鶴室長がボケたのにツッコミを入れる役など。【28日追記】室長のボケを褒めておだてるようなことも。
正直言って、仁鶴室長の切れというか冴えが、以前に比べると鈍くなったと感じていた。進行するのが精一杯みたいな。
南光補佐の登場により、番組のテンポが良くなり、仁鶴室長にも余裕が戻った気がする。
ただ、将来的には、室長補佐から室長への“昇進”があるのかもしれない。
それ以外の番組の流れは、昨年度とほぼ変わらないが、出演者の紹介が、オープニングの中で映像だけで済まされるように簡略化された。【28日追記】「私が当相談室長の笑福亭仁鶴です。どうぞよろしくをお願い致します」といった室長の自己紹介も廃止。
ちなみに、この番組では、卓上にマイクを置くが、ゲストと南光補佐はピンマイクも着けている。
【28日追記】
オープニング内で長らくあった仁鶴室長の「(四角い仁鶴が)まーるく収めまっせ」のセリフ(その前のフレーズは時期により変遷)もなくなった?【6月4日訂正・オープニング曲の冒頭で言っていた】
そういえば、室長補佐新設の代わりということか、女性のアシスタントがいなくなった。時期によって役割は違うが、相談員の意見を示す人形を持ったり、次の相談者を紹介するなどしていた。
※
2017年にはこんな事態になった(リンク先後半)。
●ステレオ放送
テレビ朝日「題名のない音楽会」のホームページに、3月28日付で「4月3日(日)放送よりステレオ放送に移行します。」と掲載された。
じゃあ、今までは「ステレオ放送じゃなかった」、すなわちモノラル放送だったの? いや。たしかにステレオ音声だった。どういうこと?
Wikipediaで分かった。
2004年から原則として5.1サラウンドで放送されていて、それがサラウンドじゃない普通のステレオになったということらしい。
「昔に戻った」「グレードダウンした」ということになる。
我が家の安いテレビでは、関係ないことです。
●同名異作品
フジテレビの日曜21時に、芦田愛菜、シャーロット・ケイト・フォックスのダブル主演ドラマ「OUR HOUSE」が放送されている。
30年ほど前に、同名(Our House)でストーリーはまったく別のドラマがアメリカNBCで制作されていた。
そのOur Houseは、日本ではNHKで放送されていた。タイトルを変えて。
そのタイトルは「頑固じいさん孫3人」。
主人公の頑固じいさんの声をハナ肇が吹き替え、今では考えられないことだけどゴールデンタイム(水曜20時だったかな?)に(教育テレビやBSじゃなく)総合テレビで放送されていて、けっこうおもしろかった。
【25日追記】「頑固じいさん孫3人」とは原題を無視した邦題なわけだけど、そのほうが内容が分かりやすく、ストーリーとの違和感もなかった。お国柄の違いなのか。韓国ドラマなんてなかった頃の、海外ドラマの思い出です。
フジのドラマとの一致は偶然で、意識したわけではないのかな。
【25日思い出したので追加】
●平ちゃん復帰
IBC岩手放送の夕方のローカルニュース「ニュースエコー」。
キー局のTBSの番組名が代々変わっても、ローカルパートは1977年から変わっていない。
ちなみに青森放送の「ニュースレーダー」は1970年から。
IBCはラジオ兼営だけに多くのアナウンサーが在籍し、その多くがニュースエコーの出演経験があるようだ。
今春から月~水曜日担当のキャスターが変わった。
男性は、照井健アナウンサーに代わって江幡平三郎アナウンサーに。
江幡さんは、アナウンサー職を離れてディレクターや営業職をしていて、11年ぶりの復帰。
1991年入社で、秋田ケーブルテレビでIBCを再送信するようになった当初は、「まい土!平徳商店」などの情報番組で「平ちゃん」と呼ばれていたのを覚えている。
照井さんと加藤久智アナウンサーが、3月で定年退職(いずれも嘱託職で継続)したので、その補充の意味もあってのアナウンサー復帰だろうか。