広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

イノベーション廃止

2024-05-30 23:16:23 | 秋田のいろいろ
秋田駅東西自由通路・ぽぽろーど。
2023年10月。西方向

現在
JR東日本クロスステーション「acure(アキュア)」の飲料自動販売機が黒から白へ替わった。
24日(金曜日)にはまだ黒だったはずだから、この1週間以内の更新のはず。

黒い自販機は、タッチパネルで商品を選択するだけでなく、スマートフォンアプリと連携して、商品を事前購入または後払いしたり、定期購入できる機能を持つ「イノベーション自販機」。
2017年初登場(細部は異なる?)のようで、秋田駅には、その前世代のタッチパネルの「次世代自販機」の後継として、2018年9月に設置された。6年半で更新。ちなみに、その前の次世代自販機も、2012年春から6年半使われた。
左はデッドスペースを埋めるただの箱か。不法投棄対策なのか、改札外の自販機には空き容器回収箱がない

後継の白い自販機は、改札内外のほかの場所にあるのと同じ、普通の自販機。
こちらのほうが幅があり、箱がなくなった
イノベーション自販機の置き換えは秋田駅だけでなく、400台あったというJR東日本エリア内全域で、2023年10月以降進められている。イノベーション自販機は廃止された。
同時に、2024年3月にかけて段階的に、アプリでの各種サービスや、登録すれば購入に応じてポイントが貯まって、賞品応募などできる「アキュアポイント」も終了。
代替としては、共通ポイントのJREポイントを使って購入できるようになった。秋田の既存の白い自販機も対応している。

イノベーション自販機の廃止理由は、マスコミに対しては耐用年数に達したためとしている。それならば、イノベーション自販機で更新すればいい話。従来の自販機に戻したということは、それだけではなさそう。弘前駅では2022年の売店廃止以降に新設されたはずだから、まだ2年ほどだし。
自販機やアプリのコストとかもあるだろうし、総合的に判断して従来の自販機で充分ということになったのだと思う。

以前のJR東日本クロスステーションホームページには、「自販機の新しい使い方を提案する「イノベーション自販機」」とあった。新しい使い方は定着せず、イノベーションは未達成に終わったのか、今はまだ早かったのか。
2024年3月
秋田のイノベーション自販機は、タッチパネルであることを珍しがって、喜んで利用する子ども連れをよく見かけた。普通の自販機になれば、売り上げが少し減るかも。
また、以前も記したが、ぽぽろーど沿い唯一の自販機なので、一定の需要はあるはずなのに、品揃えはなんか微妙。白い自販機になってからも、そんな感じ。売れ筋商品を集中的に入れているのかもしれないが、acureならではの商品は、メトロポリタン口や改札内などほかの場所の自販機のほうが多い。
ラインナップ見直しや、東口辺りにも自販機を置けば、喜ばれるし儲かるのではないでしょうか。
コメント (3)
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山王あれこれ'24.5

2024-05-28 23:14:16 | 秋田の季節・風景
秋田市の官庁街・山王を久々にぶらぶら。
山王七丁目の秋田放送(ABS)本社跡地に、2025年春開店予定でイオンスタイル山王(総合スーパーではなく、茨島や広面のようなマックスバリュ級の食品スーパーの模様)が着工したとのことだけど、すっかり忘れて立ち寄らないでしまったことを、先に記しておきます。

七丁目内でABS跡地より東側。2019年からは隣に仮庁舎を建てて、裁判所(仙台高裁秋田支部秋田地家簡裁庁舎)の建て替え【31日補足・旧庁舎を解体し、同じ場所に新庁舎を新築】が行われていた。2023年11月6日から新庁舎での業務が始まっている。
新庁舎

(再掲)旧庁舎
新庁舎は、今の流行りなのか、縦方向の線が目を引くデザイン。縦線は太さが3種類あって、一定の規則で並ぶ。
あまり違和感はない。よく知らない人なら、建て替わったのに気付かないかも。
そして、旧庁舎は5階建て、新庁舎は8階建てだそうで、大きくて存在感・圧迫感のある建物になるかと思っていたが、現地で見てみたらそうは感じなかった。敷地の広さのためか、デザインのためか。
右奥は秋田地方気象台が入る秋田第二合同庁舎

(再掲)
旧庁舎のほうが重々しい感じがするかも。

仮庁舎は解体済みで、外構工事が続いている。
官庁街の新しい風景
↑裁判所の奥は秋田県庁、同第二庁舎、向かい(写真左)は秋田市役所など。


けやき通りへ曲がって、山王一丁目、秋田市役所の北西。当ブログでは初登場。
道路向かい側からの撮影で恐縮です
市役所の先代庁舎時代は、その背中とこの建物の側面がぴったりくっ付いていた(つながってはいなかったはず)が、現庁舎になってからはぽつんと建つ。
1階に消防車両の車庫があり、「秋田市秋田消防署」と表示があるので、ただの消防署だと思う人がいるかもしれないが、秋田市消防本部も入る建物【29日補足・市役所旧庁舎時代は、上の階に市長部局の一部も入居】。「(秋田市)消防庁舎」という名称だと思っていて、市サイトの施設案内でもそうなっているが、「(秋田市)消防本部庁舎」とも呼ぶらしい。
この消防庁舎は1985年にできたそうだ。それ以前(1964年から?)も、ここにあったはず。1981~1982年頃に幼稚園で見学に訪れて、はしご車のカゴに喜んで乗る同級生を見て、よくやるなと思った記憶がある。

消防庁舎が、以前とちょっと変わったのにお気付きでしょうか。
2021年11月撮影
上の写真右側の南面が、金属製の網で覆われた。2~3階は、側溝の蓋(グレーチング)みたいな格子状で細かい網の目で、4~5階は縦方向がメイン。南西角には、はしごみたいな線が入るパネルも設置された。
2022年4月から2023年10月まで、庁舎を使い続けながら(フロア移動や一部仮庁舎)大規模改修工事が行われたため。
外観などだいぶ変わるのかと思っていたら、南面以外はまったく以前と同じなのではないだろうか。これで済むのなら、以前のイメージを変えずに使い続けることは好ましい。【29日補足・シンプルなデザインで、40年経っても古臭さを感じさせないのが功を奏しているとも思う。】


消防庁舎から北東、山王一丁目と高陽青柳町の境の旧国道。
東方向。右が山王一丁目
↑右手前は、昔はスーパー・マルダイがあって、後に建て替わった建物に、ローソン山王一丁目などが入っていた場所(ローソン跡は今は美容室)。
ここに若干の変化。
以前は、右手前の電柱のすぐ先(真横)にあったものが、交わる道路を越えた、向こうの電柱に移動していた。
上の写真と反対向き
通町経由将軍野線の「高陽青柳町」下り側バス停。
少なくとも2023年6月時点では、まだ動いていなかった。動いた理由は「危険なバス停(関連記事)」だったからだろう。
以前の位置では「バスがバス停留所に停車した際に横断歩道にその車体がかかるバス停留所」として、危険度Aランクに該当し、秋田中央交通は「安全対策検討中」と国土交通省の調査に回答しており、その結果。
※バス停は、将軍野線を秋田市交通局(秋田市営バス)が運行していた当時から同じ位置にあったはず(マルダイ時代も同じだったかと思う)なので、中央交通だけに責任があるわけではない。
だけど、移設後の位置でも、危なさはさほど変わらないように見える。「バス停留所に停車した際に横断歩道の前後5mの範囲にその車体がかかる」と思われるので、危険度Bランクに下がっただけでは。
その後、2024年秋にさらに変化が生じた


飛んで山王三丁目、県庁第二庁舎裏・市立山王中学校隣。

山王第一街区公園。街区公園=児童公園にしては、遊具がなくだだっ広いだけ。昔は砂地で、山王中のサブグラウンド的(サッカーなど)に使われていた。2012年のバリアフリー工事で手が入ったのが原因なのか、2016年には一面、シロツメクサ(クローバー)に覆われ、その後刈られて芝生っぽくなったり、2016年秋にはぬるぬるになったりしていた。今は、
正面奥が山王中、右奥の紅白の塔は東北電力秋田支店

草ぼうぼう
わずかにシロツメクサも残って花が咲いているが、膝丈ほどの草が幅を利かせるようになっていた。草原と呼ぶべきか。
草刈りにも人手と費用がかかるが、これでは、ほとんど意味がないスペースになっているような。
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コーチンわっぱめし@NewDays駅弁祭り

2024-05-27 17:55:24 | 各地お土産・食べ物
JR東日本の駅のコンビニエンスストア・NewDaysでは、新型コロナウイルス流行後、毎月1回程度、1日限定で、遠方の駅弁を輸送して売ることがある。
東日本エリア内に限らず、4月には「博多めんたいかしわめし」などが九州方面から、それ以前も含めると兵庫県の淡路屋などの品が何度か来ていたかと記憶する。
東日本エリアほぼ全域の店舗(後述)で同じ商品を同時に売ることになるので、遠方への大量輸送に慣れた業者の商品になってしまうものの、スーパーの駅弁大会ではあまり見かけない商品もあって、見逃せない。

ただ、開催日が不定期(必ず金曜日だが、第何とかは決まっておらず、繁忙期は避ける傾向)だし、事前告知が不充分なので、見逃してしまうことがある。知っていても都合が合わなかったり、都合が合っても好みの商品がなかったりして、なかなか難しい。
その裏返しで、秋田駅の場合、夕方になってもけっこうな数が売れ残っていることもあるのだけど。

2024年5月24日にも行われた。
新幹線改札口横(改札外)の秋田中央口店では、19日(日曜日)の時点で、駅弁売り場にポスターが出ていた。こんなに早くから告知されるとは知らなかった。
11時頃から4種類販売

ホームページでは、22日頃に告知があるのを発見したが、小さいバナーだったり、切り替わるバナーだったりして、見つけにくい。
今回売られたものは、以下の駅弁。
※ポスターやホームページでは、道県名と商品名のみ表示。ここでは製造元企業名、売られているであろう駅名を記します。価格は税込み。
・網焼き牛たん弁当  (こばやし、仙台駅)1380円
・夫婦あなごめし (広島駅弁当、広島駅)1380円
・そば屋の天むす&親子サンド (丸政、小淵沢駅)970円
・鮭はらこめし (ウェルネス伯養軒、仙台駅)1450円
・コーチンわっぱめし (松浦商店、名古屋駅)1030円
・いかめし (いかめし阿部商店、森駅)880円
秋田駅では、牛たん弁当とあなごめしは入荷しない。あなごめしはともかく、牛たん弁当は秋田でも知る人が多く、輸送も大変ではなさそうだが…
一方、ホームページでは「仙台・盛岡・新潟エリアの一部店舗のみの取扱いとなります 」とされていた、いかめしは秋田駅に入荷。首都圏では売られなかったのか。今は真空パックになって3か月持つそうなので、輸送は楽そうだが。
ともかく、店(エリア)による扱い商品の違いがあるので、ホームページを見て糠喜びはできない。

ホームページでは、販売する店舗名の一覧が見られた。
「入荷時間については未定となっております。入荷に関する店舗へのお問い合わせは ご遠慮いただけますようお願い申し上げます。」とあったが、写真の通り、秋田では問い合わせるまでもなく、ポスターに書いてくれていた(時刻記入欄があるから、他店でもそうだったのでは?)。

具体的な販売店は、秋田県内では、秋田駅の3店(新幹線改札内と、普段は花善の鶏めしのみを扱うぽぽろーど店も)のみ。青森県では、新青森駅2店、青森駅1店のみ。八戸駅ではやらない。岩手県では、盛岡駅のほか、一ノ関駅や北上駅でも実施。
新幹線沿線限定ということでもなく、茨城県や福島県の常磐線各駅でも実施。山梨県は甲府駅(改札内)のみ、熱海駅でも実施。
大都市圏では、南仙台、長町、北上尾、上溝、港南台、本郷台、鴨居、等々、ターミナルや乗り換え駅でない、各駅停車しか停まらないような駅(利用者数は地方都市ターミナルより多いでしょうけど)でも実施。東京駅は、駅弁屋 祭があるためか、未実施(上野や新宿は実施)。
そして、山形県ではどの駅でもやらない。山形駅くらいはできそうだけど。
輸送の都合なのだろうけれど、法則がよく分からない。

今回は買うことができた。
当日は「NewDays駅弁祭り」の表示。左の「数量限定」のポスターは、秋田駅のサキホコレ弁当
秋田駅の改札外2店では、各店・各商品10個強ずつ程度入荷していただろうか。上写真の中央口店では、いつも駅弁を売っている冷蔵ケースのうち右側1台を、輸送商品専用に。ぽぽろーど店では、レジ向かいの台で常温陳列。
買ったのは、
コーチンわっぱめし 587kcal、食塩相当量4.4g
名古屋駅は、仙台駅並みの駅弁激戦駅だと思う。ご当地食材も多い土地。名古屋駅弁は何度か食べたことがあったが、どれも味噌かつの弁当だった。今回初めて知った商品だが、2003年から発売され、一定の人気があるらしい。

厚紙の筒状のスリーブには、名古屋コーチンのイラストと「松浦特製鶏ご飯」の文字もあるのだが、強力な粘着力のラベルがべったり貼られて隠れていた。
「名古屋コーチン50% 木曽美水鶏50%」の記載も。コーチン100%じゃないのか。「木曾美水鶏」は「きそめいすいどり」と読み、愛知県に本社がある畜産会社が、岐阜県で作っているブランド。
スリーブは開くタイプ
それにしても、このスリーブは頑丈で丈夫。一般的な駅弁のスリーブは「厚紙」だが、これは「薄い段ボール」だ。
小袋入り3点セット
それに、割り箸とは別に「御楊枝」、大きめの濡れおしぼりが付属する。
昨今は、経費節減なのだろうか、包装や付属品を簡素にする駅弁が見受けられるけれど、ここは豪華。大都市の駅弁業者の余裕なのか、ライバルに差をつけるためのサービスなのか。


左上「名古屋コーチン(50%)入時雨煮」がメイン。あとは、よくあるわっぱめしの具材。玉子そぼろはとても微細。


ほのかに色付くごはん
しぐれ煮は、濃いめの味付けでおいしい。ほかは、ごはんも含めて薄味に感じたが、西の方々にとってはそうでもないのかもしれない。ごぼうもたけのこも柔らか、うずら卵はちょっと小さい?
奇をてらったものではないが、多くの人に好まれそうな、しっかりした駅弁だった。

でも、自分で名古屋駅を訪れて(あるいは大きな駅弁大会にこれが出て)駅弁を選ぶとすれば、味噌かつなどに目を奪われて、これは選ばなそう。その点では、NewDaysで発売してくれて良かった。
次回以降にも期待したいけれど、こまめに情報収集をしないと。
ところで、店舗の告知ポスターでは「駅弁」マークが使われている。これは一般社団法人 日本鉄道構内営業中央会に加盟する業者のみが使用することができる。ということは、未加盟の業者製の駅弁は、NewDays駅弁祭りで売られることはないのだろうか。だとすれば、名古屋駅で松浦商店と並ぶ製造元「だるま(名古屋だるま)」は未加盟なので、同社製の駅弁は期待できないことになる【29日補足・名古屋駅のもう1社は、JR東海系列なのでなおさら】。【11月9日追記・2024年11月時点では、中央会未加盟の業者の商品が売られることもある。ということで、マークの使用が適切ではないということかもしれない。】

【この次以降について追記】2024年6月は28日に実施されたが、東北地方では未実施。「大人の休日倶楽部パス」利用期間中であるため、新幹線の輸送スペースを客席として提供する意図だろうか。
2024年7月、8月、9月は未実施。夏場の気温や混雑のためか。
2024年10月11日に実施。ホームページ掲載順に、鹿児島、旭川、米沢、仙台、小淵沢、福井、東京各駅の業者の商品。秋田駅では仙台と福井以外を販売。また、今回は山形駅でも実施された。
11日の開催告知では、10月は26日・土曜日にも実施することが予告。初の土曜実施とのこと。鉄道の日やJR東日本の「駅弁味の陣」開催との関連か。11日の商品案内と同じページでの予告だったので、11日終了後は告知がいったん消えてしまった。なお、秋田駅では26・27日に駅ビルトピコで「秋の駅弁まつり」が開催されるので重複してしまう。以前も同様のことがあって、商品の重複もあったような。→10月26日分についてはこの記事後半。
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粂川クリーニング 消滅

2024-05-23 23:54:10 | 秋田のいろいろ
秋田市土崎港中央二丁目。
奥に秋田市ポートタワー セリオンが見える
新国道(県道56号)の1本北を並行する、かつて路面電車(秋田市電)が走っていた、市立土崎南小学校前の通り(今も「電車通り」と呼ぶのかな)。写真左方向が、新国道のイオン土崎港店前の交差点。
角地が空地になっているが、少し前(2022年中頃??)までクリーニング店があった。「株式会社粂川クリーニング工場」が「くめかわクリーニング」のブランドで展開する店で、「土崎中央店」だった。
300メートルほど離れた、スーパーマーケット・ナイス土崎店の中へ「土崎店」として移転(以前からあった店に統合?)して、旧店舗が解体されて更地になっている(2022年10月のGoogleマップストリートビューでは、建物がなくなって更地化の途中)。
粂川クリーニング工場の本社・工場は、現在は飯島道東にあるが、1912(明治45)年の創業地は土崎とされており、それがここだったのかもしれない。

ここのちょっとした話題を記事にしようと思って、粂川クリーニング工場の公式サイトを見たら、気になる事態になっていた。
4月4日付で「重要なお知らせ」がアップ。それには、
「株式会社粂川クリーニング工場は、7月1日付で株式会社ワタキューセイモアとの統合合併により、ワタキューセイモア秋田飯島工場へ転換することとなりました。」
「それに伴い、店舗・外交を含めましてドライクリーニング事業から撤退することとなります。」
とある。
6月末で、土崎店、保戸野店(ハッピー・ドラッグ保戸野店隣)、広面店(イオンスタイル広面玄関横)、トピコ店、飯島店をすべて閉店。なお、土崎、保戸野、広面は、秋田市内にすでに4店ある「ママ.クリーニング小野寺よ(株式会社小野寺ドライクリーニング工場。本社・山形県鶴岡市)」に転換とのこと。

ワタキューセイモアといえば、秋田大学病院の寝具やレンタル病衣でおなじみ。秋田市新屋の西部工業団地に秋田営業所がある。
粂川クリーニングとしては、株式会社クメカワリネンというのが飯島道東や土崎港西四丁目にあり、ホテルや病院のリネンを扱っていた。粂川は、すでに2015年にワタキューセイモア株式会社のグループ(100%子会社)になっていたそうだが、今回、完全に吸収され、一般消費者相手の事業から撤退。
クリーニング業界のことも、土崎の企業としての存在感も、よく分からないのでなんとも言えないが、秋田の地元企業が1つ消えることになる。

ちょっとした話題というのは、更地の中に白い島のようなものができていたこと。



シロツメクサ(クローバー)が生えて、花を咲かせていた。
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本荘あれこれ'24.5

2024-05-22 22:54:34 | 秋田の季節・風景
5月初めの本荘シリーズ(前回の記事)。最後に小ネタ集。
羽後本荘駅前から西へ延びる県道165号を、まっすぐ800メートルほど。裏尾崎町(うらおざきまち)。
奥が駅
柱に「大門街商店会」とあるが、裏尾崎町の1つ西隣の町名が大門。
バス停のポールは2つ。羽後交通に委託運行する、由利本荘市循環バス(ピンク色のごてんまり号側。向かいは青い無名のバス)のバス停名は「裏尾崎町」。羽後交通の一般路線のバス停名は「北都銀行前」。
写真左奥の建物が、北都銀行。
秋田市の同名バス停は、交差点や銀行合併の歴史があるため、「前」とは言い難い場所にあるが、こちらは「前」でしっくりくる。

この北都銀行は何支店かといえば…
本荘支店/西目支店/岩城支店/本荘石脇支店/本荘東支店
5支店が列記。話には聞いていたが、実際、目にするとなんとも。
もともと本荘支店だった店に、周辺の4支店が支店内支店・ブランチインブランチとして吸収されたもの。実質的には店舗統廃合である。

ところで、この付近を2019年1月に撮影した写真がある。
右、黒い看板のセブン-イレブン由利本荘大門本町通店の向こうが北都銀行
県道は何年(何十年?)も前から、段階的に拡幅事業や無電柱化が進められていて、裏尾崎町~大門付近が狭いまま残っていた。2019年は工事途中だったわけだが、今回訪問時は、さほど気に留めず、いつの間にか広がったのかと思っていた。
5月14日に秋田県のサイトに「都市計画道路「停車場栄町線」裏尾崎町工区の完成について」がアップされ、工事が最近終わったばかりであることを知った。長さ389メートルにわたり、道幅が7.0メートルから18.0メートルに広がった。6月30日には、歩行者天国にしてイベントが行われる。
秋田市の通町などもそうだが、以前の雑然としながらも生活感や活気のある街並みが懐かしく思えてしまう。感傷にすぎないけれど。


由利本荘市文化交流館 カダーレ(過去の記事)で、確認したいことがあった。
渡部製パンの自動販売機である。30年前から本社工場前に自動販売機があったのだが、2023年春にカダーレ内にも設置されたとのことだった。ただ、秋田魁新報によれば「無人店舗の運営方法などを調べる県立大の実証実験を兼ねており、1年間設置する予定。」とのこと。1年経ってどうなっているのか情報がなかった。
奥が正面玄関
写真の通り、玄関を入ってすぐのところに、引き続き設置され稼働していた。

2台ある本社前と比べると、ラインナップは若干少なめか。QRコード決済、電子マネー決済対応。


羽後交通のハイエースも健在
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札幌海鮮丸アイス

2024-05-20 23:15:25 | 各地お土産・食べ物
2年前・2022年5月に「黒松内アイスクリーム」を取り上げた。正確には「toit vert(トワ・ヴェール)」といい、北海道黒松内町産の生乳を使って、同町内で製造されるプレミアムアイスクリーム。
現地以外での入手は容易ではなさそうな商品だが、そのミルク味(バニラでなく)とゴマ味は、北日本で展開する宅配寿司チェーン「札幌海鮮丸」のサイドメニューとして購入できた。
おいしかったので、たまに食べたいと思っていたら、2023年夏頃に取り扱いをやめてしまった。残念。

しばらくは、サイドメニューからアイスがなくなっていたようだが、2024年春頃に新たなプレミアムアイスクリームを注文できるようになった。
札幌海鮮丸 北海道ミルクアイスクリーム 100ml 101kcal
無脂乳固形分 10.0%、乳脂肪分8.0%。卵脂肪分1.0%。
製造は小樽市のさくら食品株式会社。税込み280円【6月13日追記・6月5日にほぼ全商品の価格改定(値上げ)が実施されたようで、本品は300円になった】。他の味はなし。

「北海道 町村農場の牛乳使用」とある。
町村農場(まちむら~)は、札幌市の隣、江別市にある。自前でアイスクリームも製造しているが、本品は原料供給のみということのようだ。

toit vert ミルクアイスクリームは、税込み280円、110ml・172kcal、無脂乳固形分 16.5%、乳脂肪分12.0%。卵不使用。
比較すると、数値上では濃厚さが薄くなった。
価格は変わらず、若干の減量の実質値上げ。だが、ハーゲンダッツミニカップ(110ml)は、2015年頃まで300円以下、2019年に318円、2023年に351円と、急激に値上げされたのを思えば、良心的。

ハーゲンダッツなど大手プレミアムアイスクリームと比べると、無脂乳固形分は標準的、乳脂肪分は低めといった感じ(toit vertはとても濃厚)。
卵のせいか、やや黄色みがかっている
食べた感想としては、おいしい。以下、自信がない感想。
ミルクの味が感じられ、柔らかというか滑らか。toit vertはシャリシャリ感もあったが、それはなし。甘さが若干、後に残る気がした。

北海道拠点のチェーンならではの、独自のアイスクリーム。この価格でこの味なら、今やお得だけど、販売量は限られていそうで、かえってコストが高くなってしまいそうな気もする。
ちなみに、宅配寿司大手「銀のさら」では、ハーゲンダッツミニのバニラを421円で注文できる。【23日追記・店舗によって扱いがないようで、秋田卸町店などではゴディバのミルクチョコレートアイス(90ml)421円のみ。】
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本荘の表示

2024-05-19 18:03:40 | 秋田のいろいろ
5月初めの本荘の続き。鉄腕鳴る看板がある由利橋から、子吉川沿いに1つさかのぼったところにある、本荘第一病院前の丁字路交差点から2つ。
市道どうしながら、主要と言えそうな交差点なのに無名交差点なのは、秋田県ではよくあること。
信号機に交差点名表示はない
信号機には「音響式」と「時差式」の表示板。
時差式、押ボタン式、歩車分離式、それに視覚障害者用付加装置が設置されていることを示す表示板は、都道府県によって表記が多少異なる。秋田県警では長らく「時差式信号」などと「~信号」まで記し、視覚障害者用は変遷を経て「視覚障害者用信号付」としていた。
それが2017年から、「信号」を省いた「○○式」のみ、視覚障害者用は「音響式」の表記に改めたらしく、既存交差点の表示板もちらほらと順次(というか気まぐれのように感じる)更新されていた。
Googleマップストリートビューで確認すると、ここは2019年10月から2022年9月の間で、信号柱の更新とともに、表示板が更新されていた。信号機自体は前後で変わらず、以前の特に「時差式信号」表示板はまだ新しそうだった。

これを取り上げたのは、文字の太さ。
フォントは、フォントワークス製「スーラ」。
全国的に案内標識では、今や使うのは容易ではないと思われる写研「ナール」を、未だに事実上の標準書体としている。信号機周りの表示板や道路標識の補助標識では、そこまで厳密に指定しない都道府県警察が多いようで、秋田県警の場合、受注した業者によるのか、同時期でも違うフォントが使われることがある。

秋田市内では、「~式」でもナールのものがある一方、「~式信号」時代でもスーラのものもあるにはあった。だけど、本荘のこれは文字が太い。こんな太いウエイトの表示板はあまりないのでは。
文字数が少ないこともあり、視認性はむしろ良好で、これはこれでいいと思うけど、県全体で統一性はない。まあ統一する必要もないだろうけど。

もう1つは、鉄腕看板のそばにもあった、由利本荘市の道標。2010年に取り上げていた
(再掲)2010年の由利橋側

現在の第一病院前
文字やイラストが若干はがれかけているのは仕方ないとして、変化がある。
柱の部分に記された、現在地の表示。
(再掲)2010年の由利橋側。赤丸はここでは関係ありません
以前は「出戸町字岩渕下」だったのが、今は「出戸町字」を隠してしまっている。いちばん古い2012年9月のストリートビューの時点で、由利橋側も含めて、隠されていた。

ということは、ここの所在地は、「(由利本荘市)出戸町字岩渕下」は間違いで、「(由利本荘市)岩渕下」だったのか。
たしかに、地図サイトで調べてもそのようだし、本荘第一病院や本荘グランドホテルの所在地も、それぞれの公式サイトで「由利本荘市岩渕下」としている。
近くには「出戸町」と「出戸町字赤沼下道」があるらしく、よそ者にはなんだかややこしい。だけど、由利本荘市役所がそこを間違えては…修正したのでいいけれど。
【24日コメントいただき訂正】これは、2005年に合併で由利本荘市ができた際、住所の再編が行われ、それによって大字の「出戸町」が整理されたことによるものだった。本荘市時代は「出戸町字岩渕下」だったのが、由利本荘市になって「岩渕下」に変わった。本荘市時代に設置された道標だとすれば、出戸町字があって当然だが、2010年時点で表記が残っていたのは、対応が遅れていたことになる。

本荘の小ネタが多少残っています
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秋田駅精算機更新

2024-05-16 22:48:29 | 秋田のいろいろ
秋田駅在来線改札口内に、2019年秋にのりこし精算機(自動精算機)が設置された
磁気情報が入った、乗車券や一部無人駅の乗車駅証明書を挿入し、表示された不足額(無人駅から乗車の場合は運賃全額)を投入すると、精算券が出てきて、それを自動改札機に投入して出場する。
ただ、秋田駅近隣の無人駅もしくは早朝・夜間無人になる駅には、磁気式ではない、バスや列車内の整理券のような白い感熱紙印字の乗車駅証明書発行機を設置したままの駅が多く、せっかくの精算機を使いたくても使えない乗客も少なくないようだった。

いつも精算機前は素通りだったが、掲示に目が留まった。
新たな掲示物、それに画面のデザインが変わっている
よく見れば、画面のサイズも大きくなっていて、精算機自体が新しくなっている。

新たな掲示
文章では明示されていないが、張られている実物(天王駅、追分駅、下浜駅)からすれば、白い整理券風の乗車駅証明書でも、精算できるようになったらしい。「不可」として示されているのは、列車内で発行される整理券。
すべて2023年10月19日に発券されているから、この掲示が出された(精算機が更新された)のはその頃なのだろう。

ネットで調べてみると、2021年2月に神奈川県の橋本駅で、これと同一と思われる仕様と機能の精算機が稼働し始めていた。EX20という機種のようで、見かけは秋田駅のと同じ(旧機種はEX10)。
画面下の横長の「乗車駅証明書の精算」をタッチすると、裏が白いか黒いかを選択する画面になり、白を選ぶと、本体左下に証明書を置くように指示され、精算が行われる。
何も表示がないけれど左下がカメラ台になっていて、きっぷを読み取るのだ。遠隔操作対応の券売機では、学割など証明書を同じようにカメラで読み取る機能があるが、それと同じか。
バーコードなどは印字されないから、券面の駅名の文字を読み取るのだろうが、人の目で見るわけではないだろう。スマホのOCR機能が、手書き文字でもかなりの精度で認識できるようになった時代(20年前のスキャナ付属のパソコン用OCRソフトは、活字でもけっこう間違ったもの)、決まり切った印字の駅名など容易なはず。
それなら、車内の整理券でも読み取れそうな気もする。整理券は文字が縦長でうまく読み取れないのか、あるいは乗車後に途中駅で整理券を取って不正乗車されるのを防ぐためか。
橋本駅の精算機でそのまま対応できるのは大人運賃のみで、小児運賃の時は駅員に申し出るように表示されるそうだ。秋田駅では不明。

また、秋田駅の精算機の画面では、左側に大きな空白があるが、橋本駅ではそこは「チャージ ICカードの精算」というピンク色のボタンが表示。
そうそう、秋田駅の精算機は、Suicaに未対応なのだった。カードをタッチする部分はあるので、改修で対応できるのにやらないのだろうか。※精算機の向かい側に、現金専用チャージ機は設置されている。

そして、橋本駅では、精算が終わった証明書を回収する箱が、精算機の横に設置されている。秋田駅でも左にそれらしき箱があるが、何も書いていないから、客は分からないのでは(画面に出るのかな)?

初代精算機は短命に終わってしまったが、Suicaエリアがすぐには拡大しない中、駅員の労力削減と無人駅乗車客の利便のための機器更新・機能向上といったところか。【17日追記】「のりこし精算機」と称しているけれど、現状では乗り越しよりも無人駅乗車客の精算用がメインになりつつあると言える。
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奥羽北線 春の増結'24

2024-05-15 23:35:59 | 秋田のいろいろ
昨年、奥羽北線の春の増結を記事にした
弘前さくらまつりによる利用者増の対応として、奥羽本線の青森県津軽エリアで、普通列車の車両が増結される。それに伴い、秋田周辺でも増結される列車がある。
昨2023年も今年も、さくらまつりは5月5日までで、ソメイヨシノの見頃は終わっていた。2023年は、ゴールデンウィークとしては5月7日まで休日であったが、701系電車の増結は下り6日・上り7日で終了。2024年は6日が連休最終日で、6日でも下りが増結されていた。
土崎駅にて。6日の秋田13時35分発弘前行き 列車番号1663M後部
2023年は、通常より3両編成が1本多く運用されたようで、それに伴い、通常2+2両で運行されるダイヤを2+3両に変更、さらにそこで浮いた2両を、通常2両編成で運行されるダイヤに増結して2+2両にしていた。
上の写真のように、2024年も、2両→2+2両の変更は同じダイヤで実施。ところが、3両編成の増結は…
昨年、2+2両→2+3両に変更されていた、青森始発→秋田14時04分着の652M。JR東日本「どこトレ」サイトによれば、確認した限り5月6日までは毎日2+2両のままで運行。では、2両編成を多く運用するように変わったのか?
ところが、連休明けの5月7日に限り、2+3両に変わっていた。
ということは、3両編成1本を津軽へ送ったまま、毎日秋田へは戻らずに運用していたということなのか? 3両編成は持て余し気味だから、それで回せるようになったのか?

6日の1663M連結部。ステンレスの色合いが違う
前(左)がN104編成、後ろがN15編成。

100番台はテールランプが20センチ高い位置(ちょうどピンク帯の上と下の出っ張り)にある。
それと、N104編成はATS-P対応改造済み、N15編成は未対応。秋田地区701系のATS-P対応(関連記事)は進んでいないような。

4日と6日に1663Mに乗った。2両運転の平常時は、秋田始発時点で立ち客も少なくない。連休だけに旅行客も多かったが、4両編成の収容力で全員座ることができ、いちばん後ろの車両はガラガラ。久々に、ゆったりと座れ、かつ車掌乗務の普通列車に乗車できた。


五能線・津軽線を中心に運用される、GV-E400系気動車も増結がされたようだ。例年、秋田への出入りは毎日の増結はなく、連休終わり辺りに秋田への戻しのための増結がされる。
通常は1両(単行)の東能代始発→秋田14時56分着の1654Dは、5月6日は、
土崎駅。GV-E400形×2両で運転
朝夕の毎日2両で運転される列車は、片運転台2両セットのGV-E401+GV-E402での運転だから、秋田駅で両運転台のGV-E400×2両を見られるのは珍しいはず。
後ろ(左)T109と前T116
通常通りワンマン運転。普段なら秋田市内に入って立ち客がいくらか出る(追分から男鹿線が先行するので、基本的に市内の駅から乗りこむ客は少ないが、高校や高専の下校時刻と重なると混雑することも)が、連休終わりの上り列車ということで新幹線に乗り継ぐような人が多く、2両の座席がさらっと埋まる程度の乗車【16日補足・1両だと立ち客が多くなりそうで、客としては2両にしてもらって良かったと思った】。


【2024年8月12日追記・2024年夏祭り(青森ねぶた祭?)用と思われる増結について】
秋田15時17分発弘前行き1671Mが、8月7日まで2両(車掌乗務)→5両。弘前13時27分発秋田行き1656Mが、8月8日まで4両→5両。少なくとも3両編成1本が多く運用されたことになる。その他は未確認。
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JRC登録式

2024-05-13 22:34:39 | 昔のこと
昭和末の小学生時代、毎年春に恒例の学校行事がいくつかあった。運動会(当時から秋田では秋より春のほうが大々的)、遠足、交通安全教室、避難訓練、身体測定・各診療科の検診などもそうだが、今回取り上げるのは「JRC登録式」。
卒業アルバムの中の行事記録で確認できた、6年間のうち3年は、ゴールデンウィーク前後(4月下旬から5月上旬)に行われていた。
ネットで調べると、全国的には現在でも、幼稚園・保育所・こども園から高等学校まで、行う園・学校はある。しかし、秋田市内では行われていなそうな雰囲気。

JRC(ジェーアールシー)とは「Junior Red Cross」、「青少年赤十字」のこと。
※以下、日本赤十字社岩手県支部の資料(https://www.jrc.or.jp/chapter/iwate/pdf/ae8362b1caa8c5b5b669907403abfa8fd256d73c.pdf)も参考にさせてもらいました。
詳しくは日本赤十字社のホームページ等でご覧いただきたいが、赤十字の活動を学校教育に取り入れるもの。そのために新入園・新入学した園児児童生徒を、「登録」する式典といったところ。ただ、実際には、年度単位での登録らしいので、手続き上は、2年生以上も毎年全校児童を登録更新していたのだろう。

岩手県支部の資料には、5月8日の「世界赤十字デー」にちなみ、その辺りで登録式を行う学校が多いとある。実際には新年度初めとか、連休前後という、学校運営的にふさわしい時期がそこであるという理由のほうが大きいかもしれない。
基本的にどこでも同じようだが、母校では、全児童が体育館に集まる、全校集会の形で行われた。岩手県支部の資料には、日赤支部から「担当者が出席して,お祝いと激励を申し上げます。」とあり、そういえば、昔の秋田でもそうだったかも。ほかの内容としては、赤十字の起源や目的の説明があったり、児童代表が作文を読んだりといったところだったはず(その他後述)。

といっても、登録式以外には、明確なJRC活動をした記憶がない。「JRC委員会」が存在する学校もあるが、母校にはなかった。
JRCに関連して「小さな親切運動」というフレーズにはおぼえがあるが、何かをしたわけではないはず。今調べると、「1円玉募金」に赤十字やJRCが関わっているようで、言われてみれば何度か小学校でやった気もするが、毎年ではなかった。
幼稚園、中学校以降では、JRCの名を耳にする機会さえなかった。
というわけで、実質、JRC=JRC登録式なのだが、JRCを印象付けるものがいろいろあった。
●バッジ
赤十字を、白抜きの桜の花(★星にも見える)が並ぶ青い円で囲んだのが、JRCのマーク。
新入生には、それをかたどった直径1センチ強のピンバッジが配られた。多くの児童は、それをクリアケース状の名札(関連記事)の中に入れ、大切にした。2年生以上に進級しても、引き続き名札にいれる子もいたが、学年が上がるごとに少なくなっていき、5年生・6年生ではほとんどいなかったのではないか。
ところで、JRC未登録の学校から、登録式以降に転入して来た子は、バッジをもらえたのだろうか。

●「空は世界へ」
JRCの歌。
登録式前、つまり新年度早々に、音楽の授業など各クラスで練習して、式で歌った。式が終われば歌う機会はなかったと思うが、毎年のことだから、6年間で忘れることはなかったし、今も歌詞は怪しいが、メロディーはよく覚えている。

歌詞は「空は世界へつづいてる」が歌い出しで、「空が僕らの私らの こころよ心よ少年赤十字」で終わる。歌詞では「青」が抜けた「少年赤十字」。
「空」「心」は1番で、2番以降ではその部分が違うものになり、けっこう長い歌だと記憶していた。

調べたら4番まであり、2番は花・姿、3番は星・誇り、4番が旗・しるしであった。
作詞は杉江健次、杉江健介、作曲は橋本国彦。
「赤十字WEBミュージアム」によれば、1946年「日赤は青少年赤十字の戦後再建を進める中、毎日新聞社の後援で「子ども赤十字の歌」の歌詞を一般から募集」し、橋本氏に作曲を依頼。別の情報では、作詞のお二人は兄弟らしい。
作曲者(1904~1949)は東京音楽学校教授を務め、「朝はどこから」や秋田県立湯沢高等学校校歌も手がけている。

1954年には「青少年赤十字の歌」が作られており(田中進兵衛 作詞、山田耕作 作曲)、中学校以上ではこちらが歌われるようだ。

●しんしん
プログラム的には、歌より先のようだが、式では、「ちかい」、いわゆる“誓いの言葉”を全員で唱和する。岩手県支部資料では「各学年ごと一句ずつ」とあるが、我々は最初から最後まで全員で声をそろえたはず。

アメリカのJRCのちかいを基に、戦後ずっと使われているそうで、「ちかい/わたくしは青少年赤十字の一員として心身を強健にし…」というもの。
ずっと前に、学校給食の記事への追記で触れているのだが、この時に、低学年を中心とした児童の間で、クスクスと笑いが起きた。
原因は「心身」が福神漬を連想させるから。

当時、株式会社新進が、福神漬を「新進漬(しんしんづけ)」として発売していた。学校給食のカレーの時にも出され、献立表にも商品名で記載されることがあったので、子どもにもその名が知られていた。「心身」という言葉を知らない、低学年にはおかしかったのだろう。
※現在は「しんしん」ロゴはあるが、商品名としては「福神漬」になっている。また、新進は今なお福神漬のトップメーカーであるが、プライベートブランドの福神漬ができ(製造元は新進だけど)、以前は秋田ではあまり見なかったと思う東海漬物が躍進するなど、相対的に「しんしん」の知名度は下がってしまったかもしれない。

●教室前方
学級担任の方針により違いはあっただろうが、各教室には、その「ちかい」が、通年で掲示された。正面の黒板横の掲示板なんかに張られることが多く、毎日目に入った。
すべすべした厚手の紙に、扁平気味の手書きの楷書で書かれた、賞状のようなしっかりとした印刷物。インクは紺色だったか。今、ネットで画像検索しても、当時と同一と思われるものばかりで、少なくとも40年不変なことになる。

それとセットで、ヒゲの西洋人男性のサイン入りのモノクロ印刷の顔も掲示された。赤十字創設者のアンリー・デュナン。※「アンリ・デュナン」と表記されることもあるが、日本赤十字社では「アンリー」と伸ばしている。その誕生日が世界赤十字デー。
岩手県支部の資料に、やはり昔と同じと思われる画像が載っていて、「アンリー・デュナンの肖像画(写真)」とされている。絵なのか写真なのかどっち?

●高学年の国語
秋田市が採択している光村図書の国語の教科書では、高学年の国語の教科書にアンリー・デュナンの伝記が載っていた。
6年生かと思っていたが、同社ホームページ「教科書クロニクル」によれば、5年生の下巻「大地」に「赤十字の創立者 ―アンリー=デュナン」のタイトルで掲載。現在のホームページでは「アンリー」表記。しかし、当時の教科書では「アンリ」表記で、登録式で聞くアンリーとは違うじゃないかと思ったような気がする。
この授業で赤十字についてよく知ることができ、1年生の頃から登録式で聞いていた話の理解が深まった。

1977年度版が初出で、1983年度版(1985年度まで使用)までは上巻「銀河」のほうに掲載。我々が使った1986年度版から下巻に移って、次の1989年度版(1991年度まで使用)が最後。
作者・筆者名は出ておらず、光村図書編集部によるオリジナルのようで、許可を得て日赤が指導用教材として転載している事例がある。となると、他の教科書会社を使っていた地域・学校の子は知らずに終わったのだろう。
思い出は以上。


日本赤十字社 秋田県支部「令和四年度 事業概要」によれば、2022年度末の秋田県内でJRCに登録されているのは、215校・園、3万2221人。
学校名も載っていて、ざっと見ると大仙・仙北エリアで登録が多い。秋田市内では、市立小学校7校で、母校の名はない。
7校には、大規模校も小規模校もある。過去の事業概要と比較すると、この数年の間に若干の入れ替わり、すなわち新たに登録された学校と、登録をやめてしまった学校が一部ある。学校ごとの方針転換か。
冒頭の通り、登録されているはずの学校でも、(年度は違って2024年度だが)行事予定に登録式はない。登録式をする余裕がなくなったのか。
その他、中学校は秋田市立秋田南と県立秋田南高校中等部のみ。あとは幼・保・こども園、高校(県立私立ともあるが、秋田南高校高等部はなし)、特別支援学校。

僕は当時から、“幽霊登録”、“名ばかり登録”だったことになるが、青少年でもなくなった今こそ、少しは人のために何かしようかな。しんしんを強健にして。
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ツツジ/東通の栃並木

2024-05-12 23:18:22 | 秋田の季節・風景
晴天が続くいい季節で、どこも花盛り。秋田市内から2つ。
千秋公園。ソメイヨシノよりも見応えがある、ツツジ。当ブログで紹介するのは2017年以来?
逆光ですが、二の丸・胡月池越しに本丸方向

フジも咲いて

白いツツジはこれから見頃か

本丸から見下ろす

秋田駅の東側。城東消防署の通り、秋田トヨペットスマイルパルやビフレ東通店の交差点で交わる、北方向・市立東小学校角まで(東通四丁目と五丁目の境)、約200メートルの市道。

歩道があるものの、幅は広くはない道路に街路樹が植えられ、そこに目立つ濃いピンク色の花が咲いていた。
一部の木だけピンク色
芽吹いたばかりだろうに、大きな葉っぱがうっそうと茂っている。樹形や葉の形は全部同じように見えるが、花が咲いているのは小ぶりな木のみ。
大きな木の一部では、ごくわずかに、同じ形の白い花が咲いているのがあった。

ピンク色の花は、ずっと前にサン・パティオ大町のものを取り上げていた
ベニバナトチノキかと思われる。外国原産のトチノキの仲間どうし(アカバナトチノキ×セイヨウトチノキ)の交雑種。「マロニエ」と通称されることもあるが、本来のマロニエはセイヨウトチノキを指す。
白い花、花が咲いていない木は、日本原産のトチノキだろうか。秋田市民市場の道路沿いには、同じような木があり、花は同じような状態だった

今回は、通りかかった時にピンクの花が目に留まって知ることができた。この区間では、ピンクの花の木は両端に多い印象。割合(本数)としては半分よりやや少ない感じ。意図したのか、偶然なのか。
岩手県庁と栃木県庁の前など、トチノキ並木はそれなりにあるようだが、秋田市内にも、しかもこんな目立たない場所にあったとは。
モクレン並木とか、ニレ並木もあった。知らない・気付かないものがまだあるのかもしれない。

この道路自体は古くからある。周りは一面水田で、消防署の通りはまだない、1971年改測の地形図で、既に記されている。東小学校開校が1977年だから、その辺りに、歩道や街路樹が整備されたのかもしれない。
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鉄腕鳴る本荘

2024-05-09 23:04:22 | 秋田の季節・風景
鳥海山が美しい本荘の続き。
由利橋と子吉川と新緑の新山公園(しんざん~)

由利橋のすぐ上流、本荘グランドホテルや大沢川排水機場(ポンパル)の付近に、
青い河川名看板
以前記事にした、側面に標語というかキャッチフレーズ(たまに独特の表現が見られる)が記されたバージョン。本荘の子吉川と秋田市の雄物川で確認しており、建設省時代、おそらく平成初期頃の設置と考えられる。
由利橋上流の道路向きは、ストリートビューで「みんなで守ろう魚の住めるきれいな川」であることが確認済み。では、反対面は…
向かいの建物がポンパル。西向きの「子吉川」はだいぶ文字が薄れている

「清流に鉄腕鳴るボートのまち」
そう来たか。

子吉川で盛んなボート競技を題材にしたのは、理解できる。
「鉄腕」も、鉄のようにたくましい腕という意味で、ボートをこぐのに適した表現だと思う。
多くの人は「鉄腕」といえば「鉄腕アトム」だろう(1952年連載開始)。手塚治虫の造語というわけではないと思うが、この作品で広く知られるようになった言葉かもしれない。稲尾和久というプロ野球投手は「鉄腕」と呼ばれたそうだが、時期的にアトムの影響を受けていそう。1995年放送開始の「ザ!鉄腕!DASH!!」も、そしてこの標語も。
余談だが、1998年頃、僕と同世代の秋田県外の人が、秋田市保戸野鉄砲町(ほどの てっぽうまち)のことを「ほ、と、の、てつわん?」と読んでしまっていた。

で、この標語では、その鉄腕が「鳴る」ことになっている。
どんな音? ボキボキ? ギシギシ? ガクガク?
鍛えた腕なら、音など鳴らないのでは。音がするのなら、鉄腕によって漕がれる、オール(と水)が立てる音なのでは?
【10日補足】「腕が鳴る」という言い回しからの連想だろうか。
【10日追記】大魔神でおなじみの元プロ野球投手の、横浜ベイスターズ時代(1990年~1999年)に作られた応援歌(?)「佐々木主浩のテーマ(作詞:井辺清、作曲:高浜輝夫)」の歌詞に「鍛え抜いた 鉄腕鳴る」があった。鉄腕は鳴るものなのか?!

鳴るよりも「光る」はどうでしょう。清流に鉄腕光るボートのまち。今さらですが。
【10日追記】元プロ野球投手の応援歌では、広島東洋カープ(1995年~2008年)の「高橋建のテーマ(作者不明)」は、「鉄腕光る サウスポー」が歌い出しらしい。鉄腕は光ってもいいのだ。

雄物川と子吉川で存在を確認している標語入り看板は、これですべて判明した。実はほかにも標語入り看板が存在する(由利橋の上流の新二十六木橋、表示方法は違うが能代市の米代川など)。全貌を知りたいけど、難しい。
本荘の話題は続く
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本荘市街の鳥海山

2024-05-06 23:44:36 | 秋田の季節・風景
5月2日の本荘の続き。快晴で、残雪の鳥海山が美しかった。
羽後本荘駅跨線橋から

拡大
2018年にも取り上げたように、本荘市街地のあちこちから見ることができる。
道路の向こうに、家並みの間に、人々の暮らしの一部として、それを見守るように山があるのは、景勝地から眺めるのとは違う良さがある。静岡県の沿岸部の町でも、富士山がそんな存在だった。

と、ここで昨今ニュースになっている、オーバーツーリズムの1つを連想してしまう。
山梨県富士河口湖町で、ローソンの建物の上に富士山が載っているように見える店があり、そこに外国人観光客が押し寄せている。横断歩道でない箇所を渡ったり、向かいの歯科医院の敷地に立ち入ったり、ごみを捨てたり、地元の迷惑になっている。というもの。
コンビニと富士山の組み合わせが人気スポットになるなんて、地元住民、もしくは多くの日本人には理解できない現象かもしれないが、僕には理解はできる。上記のように、その土地でしか見られない光景の1つなのだから。決まりを守って、周りに配慮することは必須だけど。

そんなわけで、鳥海山が載っかったコンビニがないか、羽後本荘駅周辺をうろついてみた。駅の西側に2店あるローソンは、どちらも看板と鳥海山は組み合わせられなくもなさそうな程度。駅西側は、建物が建てこんでいることと、本荘公園にさえぎられる場所もあって、なかなか難しい。
南側、国道105・107・108号(重複区間)は、道幅が広く開けている。
ガソリンスタンド前を通過する羽後交通のバス。いつの間にか新車が増えた

エネオスエネジェットと載ってはいないけれど鳥海山
少し東へ進んで、
地味な建物
この辺りは、地名としては「御門(ごもん)」だそうだけど、これは、マックスバリュ御門町店。
羽後交通や由利本荘市コミュニティバスのバス停も「御門町」となぜか「町」が付く。ホームページの店舗紹介のアドレスは「gomonchou」だから、読みは「ごもんちょう」らしい。
本荘は、イオン東北株式会社の前身の1つである、「つるまい」の創業地。その名残か、つるまいとして開店し、建物も変わらずにマックスバリュとして存続している店舗がある。ここもその1つ。
ネットの情報によれば、御門町店は1979年に開店し、つるまい→ウエルマート→マックスバリュ→マックスバリュエクスプレス→マックスバリュと変遷しているとのこと。マックスバリュエクスプレスについては、当ブログでも過去に触れたが、マックスバリュ東北(当時)初のエクスプレス店舗であったが、いつの間にかマックスバリュに戻っている。
エクスプレス化された時、レジがコンビニ風の対面式になったとのこと。現在も、レジはそのままのようで、たしか3台のレジが横に並ぶ(客の動線としては、横というより縦方向)。その他、売り場は昭和のスーパーの面影が漂う。駐車場がそこそこあるのが、今も存続している理由だろうか。
これも載っていない
さらに東へ進んで、御門跨線橋で羽越本線・由利高原鉄道鳥海山ろく線を渡る。
跨線橋を東へ下りると、南へ国道108号が分岐する「二番堰」交差点。
その手前、跨線橋の坂の途中から
若干無理があるが、108号に面したリコーの上に鳥海山が載っている。右の「マルホン」は、酒田の本間物産株式会社が運営し、かつては秋田市にも店があったマルホンカウボーイ本荘店。

東方向は、国道105・107号となって、
タカヤナギ グランマート一番堰店。かろうじて載っている?
今は、本荘にグランマートが3店あるが、ここ10年くらいにできたと思っていた。個人的には、本荘でタカヤナギ・グランマートのイメージは薄かった。
実際には、1985年にタカヤナギ南御門町店が薬師堂谷地に開店したようで【7日補足・「日本全国スーパーマーケット情報(https://ajsm.jp/Shop010063.html)」より】、それが2010年にグランマート本荘南店として移転。2012年にグランマート石脇店、一番堰店は2014年11月13日オープン。

すぐ東が「一番堰」交差点。国道105号が北へ、107号が東へと分かれる。
北都銀行に半分載ってる?
この北都銀行は、2018年に新設された本荘東支店だったが、2024年3月に本荘支店内へ移転(ブランチ・イン・ブランチ化)。今は「北都のほけん相談 本荘店」。

北都の左隣は2024年4月にできたばかりのオートバックス・由利本荘店、向かい(手前)の交差点角はアポロステーション。載っていないけれど、日常の暮らしの中の鳥海山という感じ。
駆け足の今回はこんなところ。じっくり歩けば、また違う街と鳥海山が見られることだろう。本荘の話題は続く
秋田市内の太平山とコンビニの組み合わせ
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快晴の連休谷間の本荘へ

2024-05-04 23:15:07 | 秋田の季節・風景
快晴の5月2日、羽越本線の特急「いなほ」で、秋田から由利本荘市・本荘へ往復。
帰り・羽後本荘駅へ入線する下りいなほ
※以下、車窓の写真は、ガラスの汚れや逆光のため、反射した手などが写りこんでいます。
二古信号場(岩城みなと~羽後亀田)付近
日本海も穏やか。

羽後亀田付近
20年くらい前は、連休前半には水田の代かきが盛んに行われていたと記憶するのだが、栽培技術の変化なのだろうか、現在は遅くなった。
2日の沿線でも、水が入って代かき作業が行われていたのはごくごく一部。それ以外は、乾いた茶色い田んぼで、畔と背後の山々だけが新緑で鮮やか。山は常緑樹と新緑の緑の濃淡がくっきり。

今回は、行きに「いなほ10号」、帰りに「いなほ5号」を、いずれも自由席で利用。この1往復は、以前は定期で秋田まで来ていたが、2022年に酒田止まりに短縮された列車。短縮後は、繁忙期限定で秋田まで延長運転される。今年のゴールデンウィークは、上下とも4月26日から5月6日まで。
羽後岩谷付近
2日は連休の谷間の平日ながら、上下ともそれなりに乗客がいた。といっても、特に10号では、上の写真の通り、空席のほうが圧倒的に多かったけど。旅行客・帰省客の風情の人が大部分。自由席では、日が当たるのに海側の席を選ぶ人が多いのは、海を眺めたいということだろうか。
上下とも秋田~羽後本荘の1駅だけ利用する人も意外に多かった。10号は前後に普通列車がなく、5号は直後に普通列車が続行するが、5号に乗れば秋田で1本前の「こまち」に接続できるからだろうか。

3月に乗った「スーパーつがる」よりは、乗車率がいい。平均的な速度もいなほのほうが、多少は速い印象。運転停車もなし。表定速度は10号80.3km/h、5号75.5km/h。スーパーつがるの東能代→秋田は77.3km/h。

それでもポイント通過の速度制限などにより、「沿線の小駅は石のやうに黙殺された。」駅は少ない。羽後岩谷駅などは黙殺に近いかな。
行き帰りとも、かなり減速して通過した小駅
ホームは近年新しくされたこの駅は、
折渡駅
普通列車でさえ、多くが通過する駅なのに。

車掌は、秋田から酒田まで10号で行って、5号で秋田へ戻るという、僕と同じ行程のはず。その車内検札。
ここ数年は、新型コロナ対策で接触を避けるために、見るだけでスタンプは押さないことが多かったが、今回、久々に押してもらえた。
自動改札がないメトロポリタン口から入って、秋田駅の入鋏印ももらった
「秋田統括C」とは、かつての秋田運輸区が2024年3月に再編(秋田営業統括センターと統合?)された、「秋田統括センター」。
以前、日付が入っていた部分が「入鋏済」表示になったのは、全国的な流れ。JR東日本では2019年頃からのようだ。

5・10号に充当される7両編成のE653系電車は6編成(6本)ある。うち2本がハマナス色と瑠璃色の単色塗装で、残りは同じ塗装。今回の行きはU105編成、帰りはU103編成で、いずれも通常塗装。でも、帰ってからU103編成の先頭部側面の写真を見ると、
「羽越本線全線開通100周年」
JR東日本新潟支社のプレスリリースで見た覚えがあった。「「羽越本線全線開通 100 周年」ラッピング車両が走り出します!」とあったが、このロゴマークのみの貼付で「ラッピング」は大げさでは。それに全編成でなくU103とU104編成のみなのも、ケチくさい。100周年なのに。
通常秋田までは来ない、4両編成のうち1本は、485系電車がまとっていた、白地ですそに青とエメラルドグリーンの帯が走る「上沼垂色」に復刻塗装されている(塗装は土崎の秋田総合車両センターで施工したようだけど)。ネットで写真を見ると、角度によっては、1990年代後半頃まで一部混ざっていた、485系のボンネット型を彷彿させる。似合っているし、実物を見てみたい。
E653系では、土崎で塗装して水戸周辺を走っている、国鉄特急色の復刻塗装編成もある(この記事に写真あり)。あちらは、運転席の下が黒いままで、車体形状の制約もあってヒゲの位置に違和感があった。上沼垂色では、運転席下も白くされ、一直線の単純なデザインであることが功を奏したのかも。

奥左は秋田県立大学本荘キャンパス
残雪の鳥海山が美しくくっきりとそびえる本荘へ到着。続きは本荘の話題
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ぽつんと消火栓

2024-05-01 23:59:22 | 秋田の季節・風景

歩道の真ん中に立ちはだかる、赤い突起物。

ど真ん中よりはやや外側にあるものの、歩道の幅を考えれば、充分にジャマな障害物。

奥のほうにバス停があるため、歩道が切り欠かれているのはいいとして、それと無関係な突起物周辺でも、車道との境の縁石が少々カクカクしているのも気になる。

少し離れて、赤い柱。

突起物の正体は消火栓。雪国(積雪地)に多い地上式。
赤い柱は、消火栓の位置を示す目印だが、棒だけなのは珍しい。もともとは「消火栓」の看板が付いていたのが取れたのだろうか。

逆光ですが反対側から

どうしてこんな位置に消火栓があるのか。
この場所は、秋田市茨島(ばらじま)二丁目(向かい側は一丁目)。茨島交差点南の県道56号。バス停は「ハローワーク秋田前」。

2020年7月まで、ここはこんな風景だった。当時、記事にしたとばかり思いこんでいたが、未アップでした。
横断歩道橋があった

撤去直前
「茨島歩道橋」という名称。
地下横断歩道「バラロード」ができる1993年までは、茨島交差点にも歩道橋があった。4方向に行き来できる形の。そっちはどういう名称だったのか気になるところ。
銘板
茨島歩道橋の銘板によれば、1967年12月にできていて、「秋田経済大学建造」とある。この一帯にかつてあった、秋田経済大学→秋田経済法科大学が設置したもの。設置後の維持管理は誰がやっていたのか不明だが、「建造」とあるからには設置直後に道路管理者(当時は国道7号だったので建設省)へ寄贈というか譲渡されたのかもしれない【3日補足・学校側は造っただけで、供用と同時に道路管理者管轄となったとのこと。コメント欄参照】。大学は1983【3日訂正】1986年に下北手へ移転(2007年にノースアジア大学に改称)したので、遅くともその時までには、道路管理者管理になったはず。
縁石がカクカクしているのは、歩道橋の階段設置部と脚の1本と一致する位置に当たるが、あえてそうした理由はよく分からない。

バス停があって、ハローワークやパチンコ屋へ行き来するために道路横断する人がそれなりにいる場所だが、歩道橋の老朽化が理由のようで、2018年には南側の交差点の自転車横断帯が横断歩道化(参考記事)され、歩道橋撤去に至った。
2018年7月撮影 Googleマップストリートビューより。赤丸が消火栓と目印
歩道橋があった頃は、階段の下にひっそりと位置した消火栓が、歩道橋がなくなったことで目立つ存在になってしまい、4年近く経っても移設などされていないことになる。
そして、秋田市消防本部では、消火栓の更新をわりと行っているが、この消火栓はサビが多い。更新対象なのでは。
サビと退色により消火栓の視認性が低下していること、何より、歩道のほぼ真ん中にぽつんと消火栓が立っていることにより、夜間などに自転車が衝突するような事故になってしまいそう。
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