ちょうど3年前、2020年9月のストックネタ。秋田県 南秋田郡八郎潟(はちろうがた)町にある、JR奥羽本線・八郎潟駅のアイテム。
1902年の鉄道開通と同時に開業した駅だが、当初は隣町の「五城目」駅を名乗り、後に当時の自治体名だった「一日市(ひといち)」駅になり、八郎潟駅となったのは1965年。今の駅舎も同年にできた。なお、八郎潟町の成立は1956年。
ホームは2面3線、1番線に改札口がある、典型的な国鉄の駅の構造。現在はすべての旅客列車が停車し、普通列車は折返し便もある。かつては特急「白鳥」と寝台特急「日本海1・4号」だけは通過していたかと思う。
1番線改札内。奥が秋田方向・背後が跨線橋
上の写真中央奥が改札口、その手前の壁や窓は駅事務室。
その壁の一部分
看板は「釣りと干拓“願人踊”のまち 八郎潟」。
町の中心駅によくある「ようこそ○○(町)へ」の類。色褪せや書体【29日訂正】手書き文字の雰囲気からして、だいぶ以前からありそう。
「釣りと干拓」は(湖沼としての)八郎潟。色と書体を変えてある願人踊(がんにんおどり)とは、町に伝わる秋田県無形民俗文化財で、神社の祭典で演じられる独特な踊り。看板左側にはそのイラストもある。
その看板の下、ショーケースのようになっている。願人踊の色褪せたポスター・パンフレットも掲出されているが、真ん中に鎮座するのは、
薄型テレビ
画面の縁は黒の外側にシルバーと二重で太い。メーカーは、
ニッパーくん&Victor
今はなき日本ビクター(現・JVCケンウッド)製。
ビクターは2011年まで、同社のテレビ受像機は2008年までだったそうなので、これは15年以上前の製品なのだろう。液晶ではなく、もしかしたらプラズマ方式かも。
この時、というかここ何年かは、列車の車内から見た限りではいつも消灯していたと思う。記憶をたどれば、1990年代後半頃?? には、願人踊の映像が流れていたような気がしなくもない【28日補足・まったく自信ありません】し。ひょっとしたら、以前はブラウン管テレビが置かれていた可能性もある。ショーケースに奥行きがあるので。
2023年6月時点でも、消えたままのテレビはそのままだった。
もう1つ。冒頭の写真、右手前の壁にかかっているもの。
大きなアルコール温度計
左に摂氏、右に華氏の目盛りが付き、固定する金属部分が錆びついているが、表示は正常のようだ。確実に国鉄時代からありそう。
温度計本体の下、販促品の温度計ならばお店の名前が記されるような部分。=今どきは名前入り温度計を配る店なんてないでしょうね。アルコール温度計自体、あまりないだろうし。
「検温標準時間」6時、10時、14時、16時、0時
「検温」といえば、今は体温測定の印象が強いが、この場合はもちろん気温測定。時間とは「時刻」だろう。その時刻に測定して、記録するなり、秋田鉄道管理局にでも報告することになっていたのか。
当時の八郎潟駅は、24時間駅員がいたはずなのに、等間隔でない1日5回なのがおもしろい。
八郎潟駅は、2004年に駅員がいない時間帯ができ、2015年には子会社委託となっている。不在時間は無人駅扱いになるので、ワンマン列車では車内で精算し、いちばん前のドアから下車する(昼間の列車でもあり)。車内放送に注意。
ところで、駅のホームの温度計は、昔は一般的だったようで、それが今も残されているところがちらほら存在する。大阪メトロでは百葉箱を設置する駅があり、現在はデジタル温度計を入れて、いちおうデータを記録しているとのこと。
奥羽本線では…
土崎駅にもあった
同じく1番線の壁。八郎潟よりはきれいで、目盛りは摂氏のみ。0℃の片側には「氷点」。
本体下にスペースはあるが、トラ柄で覆われ、ラベルライターの「JR土崎駅」が貼られてしまっている。下には何が書かれていたのか。
1902年の鉄道開通と同時に開業した駅だが、当初は隣町の「五城目」駅を名乗り、後に当時の自治体名だった「一日市(ひといち)」駅になり、八郎潟駅となったのは1965年。今の駅舎も同年にできた。なお、八郎潟町の成立は1956年。
ホームは2面3線、1番線に改札口がある、典型的な国鉄の駅の構造。現在はすべての旅客列車が停車し、普通列車は折返し便もある。かつては特急「白鳥」と寝台特急「日本海1・4号」だけは通過していたかと思う。
1番線改札内。奥が秋田方向・背後が跨線橋
上の写真中央奥が改札口、その手前の壁や窓は駅事務室。
その壁の一部分
看板は「釣りと干拓“願人踊”のまち 八郎潟」。
町の中心駅によくある「ようこそ○○(町)へ」の類。
「釣りと干拓」は(湖沼としての)八郎潟。色と書体を変えてある願人踊(がんにんおどり)とは、町に伝わる秋田県無形民俗文化財で、神社の祭典で演じられる独特な踊り。看板左側にはそのイラストもある。
その看板の下、ショーケースのようになっている。願人踊の色褪せたポスター・パンフレットも掲出されているが、真ん中に鎮座するのは、
薄型テレビ
画面の縁は黒の外側にシルバーと二重で太い。メーカーは、
ニッパーくん&Victor
今はなき日本ビクター(現・JVCケンウッド)製。
ビクターは2011年まで、同社のテレビ受像機は2008年までだったそうなので、これは15年以上前の製品なのだろう。液晶ではなく、もしかしたらプラズマ方式かも。
この時、というかここ何年かは、列車の車内から見た限りではいつも消灯していたと思う。記憶をたどれば、1990年代後半頃?? には、願人踊の映像が流れていたような気がしなくもない【28日補足・まったく自信ありません】し。ひょっとしたら、以前はブラウン管テレビが置かれていた可能性もある。ショーケースに奥行きがあるので。
2023年6月時点でも、消えたままのテレビはそのままだった。
もう1つ。冒頭の写真、右手前の壁にかかっているもの。
大きなアルコール温度計
左に摂氏、右に華氏の目盛りが付き、固定する金属部分が錆びついているが、表示は正常のようだ。確実に国鉄時代からありそう。
温度計本体の下、販促品の温度計ならばお店の名前が記されるような部分。=今どきは名前入り温度計を配る店なんてないでしょうね。アルコール温度計自体、あまりないだろうし。
「検温標準時間」6時、10時、14時、16時、0時
「検温」といえば、今は体温測定の印象が強いが、この場合はもちろん気温測定。時間とは「時刻」だろう。その時刻に測定して、記録するなり、秋田鉄道管理局にでも報告することになっていたのか。
当時の八郎潟駅は、24時間駅員がいたはずなのに、等間隔でない1日5回なのがおもしろい。
八郎潟駅は、2004年に駅員がいない時間帯ができ、2015年には子会社委託となっている。不在時間は無人駅扱いになるので、ワンマン列車では車内で精算し、いちばん前のドアから下車する(昼間の列車でもあり)。車内放送に注意。
ところで、駅のホームの温度計は、昔は一般的だったようで、それが今も残されているところがちらほら存在する。大阪メトロでは百葉箱を設置する駅があり、現在はデジタル温度計を入れて、いちおうデータを記録しているとのこと。
奥羽本線では…
土崎駅にもあった
同じく1番線の壁。八郎潟よりはきれいで、目盛りは摂氏のみ。0℃の片側には「氷点」。
本体下にスペースはあるが、トラ柄で覆われ、ラベルライターの「JR土崎駅」が貼られてしまっている。下には何が書かれていたのか。