22年前の今ごろ、秋田市内の家庭にこんなものが配布された。
「シアワセは、ご近所に。」「秋田サティ OPEN」
1997年【2024年10月13日訂正・長らく「1997年」と誤記してしまっていました。ごめんなさい】1995年4月28日にオープンした、秋田サティのパンフレット。B4版の厚手の紙が綴られていて、表紙を含めて計16ページ。
開店については2年前にも取り上げたが、その後、保存(?)していたものが発掘された。僕は秋田にいなかった頃なのに、なぜか手元にある(連休に帰った時に目にして、物珍しくて寄せといたのでしょう)。
秋田サティは現在のイオン秋田中央店。
以前の繰り返しになるが、サティは運営会社「マイカル」グループの経営破綻、イオングループによる支援を経て、2011年3月に全国一斉にイオンへ店舗ブランドを変えている。
したがって、「秋田サティ」自体が単独でつぶれたとか、イオンへ身売りされたとかいうものではない。運営会社と店舗名は変わったものの、22年間、1度も「撤退」や「閉店(店舗閉鎖)」されずに続いていることになる。
さて、パンフレット表紙の少女はお分かりでしょうか。
安達祐実さんである。
当時13歳。以下、Wikipediaによれば、
ドラマ「家なき子」の「同情するならカネをくれ」で一世を風靡したのが、1994年(1995年にも続編が作られた)。
小林稔侍氏と共演した「具が大きい」のハウス食品のレトルトカレー「咖喱工房」のCMが1991~1995年だそう。
サティ(ビブレを含むマイカル全体ではなく、サティだけということか?)のイメージキャラクターは1994~1997年に務めたそうだ。あまり記憶にないけれど、そう言われればそうかな?(僕は青森にいた頃で、青森にはサティはなかったので、CMも流れなかったと思われる。)
ちなみに井戸田氏との結婚は2005~2009年。
「SATY」ロゴの上の「お母さんの生活百貨店」が当時のキャッチフレーズ。イオン傘下に入った頃には使わなくなっていたが、いつまで使われたのだろう。
「生活百貨店」というのは、スーパーより高級志向という意味合いらしい。
裏表紙。こちらは「生活百貨店」だけ
郵便番号は7桁化前の「010」、電話番号は市外局番が「0188」だった頃(いずれも1998年に現行に変更)。電話番号自体は現在も同じ。
「MYCALカード」やマイカルのプライベートブランドといった、今はなくなったものが紹介されている。
アクセスマップは、現在とさほど変わらない。「太平川」が「大平川」になっている程度で大きなミスもない。川尻の「馬場小路」というマイナーな道の名が記載されている。
茨島交差点以南の道路が「国道7号」になっているのは、当時としては正しい。2003年に移管されて県道56号となった。
太平川対岸の現在ラウンドワンがある位置に「DIYヤマトさん」がある。当時あった地元ホームセンター。2005年に大町のダイエー跡にスーパーとして移転し、2009年に向かいのADに移転したものの2010年に事業停止・自己破産した。
駐車場は計1500台。現在は、たしか屋上の一部は通常は閉鎖されているはずだけど、公式ホームページでは1416台収容。
駐輪場は700台だそう。路線バスについては一切触れていない。
中のページは、売り場や店舗(テナントも含む)の紹介。ほとんどが女性向けファッション関係。
フロアガイドも出ているものの、売り場・テナントごとの配置図はないし、昔も今も僕は直営売り場中心の利用なので、よく分からない。
「大きい。いっぱいのサティです。」
1995年といえば、昭和じゃないし最近とそんなに違わない時代だと思っていたけれど、パンフレットの書体やキャッチフレーズを見ると、古臭さがちらほらと漂う。22年という時の流れを感じずにはいられない。
ゴシック体が直線部分の太さが均一でなく両端が幅広いデザインだったり、「気持ちまでルンルンのスニーカー」「その日の気分で鞄え・ら・び。そんな貴女と街を歩きたい。」といったキャッチコピーの言い回しなど、今とは違う。「大きい。いっぱいのサティです。」だって、今の感覚ではいまいち理解できないけど、当時はどうだったのかな。
※ダイエー秋田店が入っていた秋田ニューシティの1988年の広告(秋田市営バス冊子時刻表。この記事後半)には、「キラキラ「私」的空間。/明日が見える、ショッピング・シティ/未・来・派 ス・ト・リ・ー・ト」というキャッチコピーがあった。もっと昭和末期らしさ(昭和63年なんだから当然だけど)を感じさせるキャッチコピーだけど、7年後のサティとどこか通じるものがあると思う。
家電売り場の商品
右はフロッピーディスク、中央はPanasonicのワープロ専用機「U1スララ」。当時は「スララ」の愛称は既に使われていたものの、画面はまだモノクロだったのか。
左の物体は記憶にないが、どうもシャープ製のチューナー内蔵の液晶テレビらしい。
【29日追記】秋田サティに限らず、全国各地のジャスコ、ダイエー、イトーヨーカドー等で同様だが、当時は総合スーパーでも家電量販店並みの品揃えの家電売り場があった。秋田サティでも、1995年後半からブームになるパソコンも取り扱っていたはず。現在は、家電売り場は縮小され、生活家電やテレビがさらりと並ぶ程度になってしまった。
テナントの一部
22年の間で、テナントが入れ換わり、売り場の配置が一部変更になったのは承知しているが、軽微だと思っていた。でも、パンフと現在を比べると、思っていたよりもいろいろと変化しているようだ。建物の全面改装はされていないけれど、少しずつ変わってきているということか。
飲食店はすべて現在と違うようだし、クリーニング店や美容室も違う。
書店は「ザ・シティ」というのだったそうだが、後に直営になり、今は宮脇書店。
3階にはスタジオアリス、1階には中古カメラからプリント45分仕上げまで扱う「サンカメラ」があったそうだ。今は自動プリント機。
今は2階にある直営の靴とカバンは当時は1階。
「総合サービス(マイカルカードカウンター)コーナー」が3階、1階にも「食品サービスカウンター」。このスタイルはイオン化後も受け継がれ、昨2016年3月に、3階を廃止して1階(従来とは別の位置)に集約された。
郵便局(現・ゆうちょ銀行)のATMはなかった模様。今、ゆうちょだけ屋外にあるのは、後でできたからか。【2022年2月27日追記・ゆうちょATMは2022年に廃止。】
海外ブランド雑貨「ニミウス」、JTBトラベランドなどは当時も現在もある。【追記・2階のニミウスは2020年1月31日で閉店。】
食品売り場内の(直営食品レジで支払う)鮮魚店「進藤水産」も当時から現在まである。開店当時は水槽(パンフでは「いけす」)があったが、今はなくなっている。
イオン秋田中央店では、今でも、秋田サティ開店時を基準にして○周年記念セールを実施している。
ただし、いつの頃からか、4月28日よりも前の週末に前倒しして実施。今年は4月14~16日(たぶん)に実施済み。
28日に店に行ったけれど、今日が記念日であることを示すものは、まったく見当たらなかった。
サティならではの面影は薄れてしまって少し寂しいけれど、秋田市中央部(=中心部よりは広い範囲)の数少ない(唯一の?)総合スーパーとして、末永く続いてほしい。
※この後、イオン秋田中央店は、2018年7月6日に比較的大規模にリニューアルされた。
1階の売り場レイアウトが全面的に変わり、フードコートやヘルス&ビューティーケア売り場が拡充。
といっても、食品売り場は基本的には変わっていないし、トイレもきれいになったが壁を張り替えた程度。結局は基本的には変わっていない。
※2018年9月初め(5~10日の間頃)に、食品売り場にありそうでなかったセルフレジが、ついに設置された。イオンやマックスバリュでは、半数ずつ向かい合わせに、計4台か6台設置するのが基本のようだが、ここでは柱があるせいでやや変則的な配置で6台。以前から導入されているイオンスタイル御所野のものとは違う機種(メーカー)で、マックスバリュ東北やイオンスーパーセンターと同じタイプ(個人的には処理速度が早く感じて好き)。マックスバリュでは、2018年にレシートのプリンタ部分を更新して、項目の表記や書体が一部変わった店もあるが、イオン秋田中央店では従来のレシート。
【2022年12月28日追記・さらにリニューアル】
2021年11月16日にもリニューアル。セルフレジの配置が横並びに変更され、スマートフォンでバーコードを読み取る「レジゴー(イオンスタイル茨島で前年に導入済み)」 を開始。液晶の電子値札も導入。
【2022年12月28日追記・ミスタードーナツについて】
1階西口そばには、長らくミスタードーナツがあったが、開店時にはまだなかった。何があったのかは不明。【2023年1月3日補足・花店「花京都」があった時期もあったとのこと。】【2023年7月21日補足・開店当初は、売り場でなく鉄道のジオラマがあったとのこと。】
2000年に「秋田サティショップ」としてオープン、2011年からは「秋田南ショップ」。2020年1月31日で閉店。ショップNo.は1998年閉店の広小路ショップから「0600」を継承していた。
跡地には「ガチャ専門店 TOYS SPOT PALO 秋田中央」ができた。
「シアワセは、ご近所に。」「秋田サティ OPEN」
開店については2年前にも取り上げたが、その後、保存(?)していたものが発掘された。僕は秋田にいなかった頃なのに、なぜか手元にある(連休に帰った時に目にして、物珍しくて寄せといたのでしょう)。
秋田サティは現在のイオン秋田中央店。
以前の繰り返しになるが、サティは運営会社「マイカル」グループの経営破綻、イオングループによる支援を経て、2011年3月に全国一斉にイオンへ店舗ブランドを変えている。
したがって、「秋田サティ」自体が単独でつぶれたとか、イオンへ身売りされたとかいうものではない。運営会社と店舗名は変わったものの、22年間、1度も「撤退」や「閉店(店舗閉鎖)」されずに続いていることになる。
さて、パンフレット表紙の少女はお分かりでしょうか。
安達祐実さんである。
当時13歳。以下、Wikipediaによれば、
ドラマ「家なき子」の「同情するならカネをくれ」で一世を風靡したのが、1994年(1995年にも続編が作られた)。
小林稔侍氏と共演した「具が大きい」のハウス食品のレトルトカレー「咖喱工房」のCMが1991~1995年だそう。
サティ(ビブレを含むマイカル全体ではなく、サティだけということか?)のイメージキャラクターは1994~1997年に務めたそうだ。あまり記憶にないけれど、そう言われればそうかな?(僕は青森にいた頃で、青森にはサティはなかったので、CMも流れなかったと思われる。)
ちなみに井戸田氏との結婚は2005~2009年。
「SATY」ロゴの上の「お母さんの生活百貨店」が当時のキャッチフレーズ。イオン傘下に入った頃には使わなくなっていたが、いつまで使われたのだろう。
「生活百貨店」というのは、スーパーより高級志向という意味合いらしい。
裏表紙。こちらは「生活百貨店」だけ
郵便番号は7桁化前の「010」、電話番号は市外局番が「0188」だった頃(いずれも1998年に現行に変更)。電話番号自体は現在も同じ。
「MYCALカード」やマイカルのプライベートブランドといった、今はなくなったものが紹介されている。
アクセスマップは、現在とさほど変わらない。「太平川」が「大平川」になっている程度で大きなミスもない。川尻の「馬場小路」というマイナーな道の名が記載されている。
茨島交差点以南の道路が「国道7号」になっているのは、当時としては正しい。2003年に移管されて県道56号となった。
太平川対岸の現在ラウンドワンがある位置に「DIYヤマトさん」がある。当時あった地元ホームセンター。2005年に大町のダイエー跡にスーパーとして移転し、2009年に向かいのADに移転したものの2010年に事業停止・自己破産した。
駐車場は計1500台。現在は、たしか屋上の一部は通常は閉鎖されているはずだけど、公式ホームページでは1416台収容。
駐輪場は700台だそう。路線バスについては一切触れていない。
中のページは、売り場や店舗(テナントも含む)の紹介。ほとんどが女性向けファッション関係。
フロアガイドも出ているものの、売り場・テナントごとの配置図はないし、昔も今も僕は直営売り場中心の利用なので、よく分からない。
「大きい。いっぱいのサティです。」
1995年といえば、昭和じゃないし最近とそんなに違わない時代だと思っていたけれど、パンフレットの書体やキャッチフレーズを見ると、古臭さがちらほらと漂う。22年という時の流れを感じずにはいられない。
ゴシック体が直線部分の太さが均一でなく両端が幅広いデザインだったり、「気持ちまでルンルンのスニーカー」「その日の気分で鞄え・ら・び。そんな貴女と街を歩きたい。」といったキャッチコピーの言い回しなど、今とは違う。「大きい。いっぱいのサティです。」だって、今の感覚ではいまいち理解できないけど、当時はどうだったのかな。
※ダイエー秋田店が入っていた秋田ニューシティの1988年の広告(秋田市営バス冊子時刻表。この記事後半)には、「キラキラ「私」的空間。/明日が見える、ショッピング・シティ/未・来・派 ス・ト・リ・ー・ト」というキャッチコピーがあった。もっと昭和末期らしさ(昭和63年なんだから当然だけど)を感じさせるキャッチコピーだけど、7年後のサティとどこか通じるものがあると思う。
家電売り場の商品
右はフロッピーディスク、中央はPanasonicのワープロ専用機「U1スララ」。当時は「スララ」の愛称は既に使われていたものの、画面はまだモノクロだったのか。
左の物体は記憶にないが、どうもシャープ製のチューナー内蔵の液晶テレビらしい。
【29日追記】秋田サティに限らず、全国各地のジャスコ、ダイエー、イトーヨーカドー等で同様だが、当時は総合スーパーでも家電量販店並みの品揃えの家電売り場があった。秋田サティでも、1995年後半からブームになるパソコンも取り扱っていたはず。現在は、家電売り場は縮小され、生活家電やテレビがさらりと並ぶ程度になってしまった。
テナントの一部
22年の間で、テナントが入れ換わり、売り場の配置が一部変更になったのは承知しているが、軽微だと思っていた。でも、パンフと現在を比べると、思っていたよりもいろいろと変化しているようだ。建物の全面改装はされていないけれど、少しずつ変わってきているということか。
飲食店はすべて現在と違うようだし、クリーニング店や美容室も違う。
書店は「ザ・シティ」というのだったそうだが、後に直営になり、今は宮脇書店。
3階にはスタジオアリス、1階には中古カメラからプリント45分仕上げまで扱う「サンカメラ」があったそうだ。今は自動プリント機。
今は2階にある直営の靴とカバンは当時は1階。
「総合サービス(マイカルカードカウンター)コーナー」が3階、1階にも「食品サービスカウンター」。このスタイルはイオン化後も受け継がれ、昨2016年3月に、3階を廃止して1階(従来とは別の位置)に集約された。
郵便局(現・ゆうちょ銀行)のATMはなかった模様。今、ゆうちょだけ屋外にあるのは、後でできたからか。【2022年2月27日追記・ゆうちょATMは2022年に廃止。】
海外ブランド雑貨「ニミウス」、JTBトラベランドなどは当時も現在もある。【追記・2階のニミウスは2020年1月31日で閉店。】
食品売り場内の(直営食品レジで支払う)鮮魚店「進藤水産」も当時から現在まである。開店当時は水槽(パンフでは「いけす」)があったが、今はなくなっている。
イオン秋田中央店では、今でも、秋田サティ開店時を基準にして○周年記念セールを実施している。
ただし、いつの頃からか、4月28日よりも前の週末に前倒しして実施。今年は4月14~16日(たぶん)に実施済み。
28日に店に行ったけれど、今日が記念日であることを示すものは、まったく見当たらなかった。
サティならではの面影は薄れてしまって少し寂しいけれど、秋田市中央部(=中心部よりは広い範囲)の数少ない(唯一の?)総合スーパーとして、末永く続いてほしい。
※この後、イオン秋田中央店は、2018年7月6日に比較的大規模にリニューアルされた。
1階の売り場レイアウトが全面的に変わり、フードコートやヘルス&ビューティーケア売り場が拡充。
といっても、食品売り場は基本的には変わっていないし、トイレもきれいになったが壁を張り替えた程度。結局は基本的には変わっていない。
※2018年9月初め(5~10日の間頃)に、食品売り場にありそうでなかったセルフレジが、ついに設置された。イオンやマックスバリュでは、半数ずつ向かい合わせに、計4台か6台設置するのが基本のようだが、ここでは柱があるせいでやや変則的な配置で6台。以前から導入されているイオンスタイル御所野のものとは違う機種(メーカー)で、マックスバリュ東北やイオンスーパーセンターと同じタイプ(個人的には処理速度が早く感じて好き)。マックスバリュでは、2018年にレシートのプリンタ部分を更新して、項目の表記や書体が一部変わった店もあるが、イオン秋田中央店では従来のレシート。
【2022年12月28日追記・さらにリニューアル】
2021年11月16日にもリニューアル。セルフレジの配置が横並びに変更され、スマートフォンでバーコードを読み取る「レジゴー(イオンスタイル茨島で前年に導入済み)」 を開始。液晶の電子値札も導入。
【2022年12月28日追記・ミスタードーナツについて】
1階西口そばには、長らくミスタードーナツがあったが、開店時にはまだなかった。何があったのかは不明。【2023年1月3日補足・花店「花京都」があった時期もあったとのこと。】【2023年7月21日補足・開店当初は、売り場でなく鉄道のジオラマがあったとのこと。】
2000年に「秋田サティショップ」としてオープン、2011年からは「秋田南ショップ」。2020年1月31日で閉店。ショップNo.は1998年閉店の広小路ショップから「0600」を継承していた。
跡地には「ガチャ専門店 TOYS SPOT PALO 秋田中央」ができた。