広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田市街地の紅葉'24

2024-10-30 20:39:43 | 秋田の季節・風景
10月も終わり。秋田市街地は紅葉の季節を迎えている。今年は(今年も)少し遅い傾向か。※2021年11月中旬
千秋トンネル通り・保戸野側
通りのケヤキ並木と千秋公園西側斜面の落葉樹の紅葉・黄葉。


トンネルを抜けて、県道28号・秋田県立循環器・脳脊髄センター(旧・秋田県立脳血管研究センター等)前の「大手門通り(浸透していない呼び名)」。
左が千秋公園、右後方が旧脳研・秋田駅
県道先方の右カーブが「千秋城下町」交差点で、左折方向が千秋トンネル。その付近に、黄色くなった木がそびえる。
それは、トンネル手前の小さな交差点(これも「千秋城下町」交差点)で交わる坂の突き当りに生える、大きなイチョウ。この奥が秋田県知事公舎、左方向は長い坂で、秋田市立明徳小学校を経て千秋公園内。
手前左が千秋トンネル、奥左上が明徳小
なお、左奥にもイチョウが見えているが、私有地内で近寄れなそう。

トンネルの通りから見ると、のびのびと枝を広げているように見えるけれど、横から見ると…
左がトンネル通りの交差点
のびのびは半分だけでした。
2023年に話題になった、壁に寄せて設置できるニトリのクリスマスツリー「ハーフツリー」みたい。旧・和洋高校→ミルハスの堀端の大イチョウも、同じような形だったから、イチョウは、障害物があるとそれに応じた樹形になりやすいのかも。


場所が変わって。
光線がいまいちですが、紅葉の並木道
秋田大学医学部附属病院正面からまっすぐ伸びる市道の街路樹のモミジバフウ(2021年。カエデやモミジの仲間ではない)。上の写真は、病院を背に南方向。
今年もきれいに紅葉しているが、道のほぼまっすぐ先に見えたのが(上の写真では分かりません)、
鳥海山
大学病院正面ありきの道だろうから、鳥海山と相対するように病院が設計されたのか?
ちなみに、地上から見えるのだから、当然、病院南面の窓からも鳥海山は見え、上のフロアだと山の全体を見ることができる。ただし、外来フロアには窓はないはずで、入院病棟でも廊下など自由に見られる窓がない病棟もありそう。それに、近くに高いマンションがあるので、それにさえぎられて鳥海山の全部もしくは一部が見えない部屋がある。

続きはこちら
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牛肉道場

2024-10-28 22:54:29 | 各地お土産・食べ物
2024年の秋田駅ビル「トピコ秋の駅弁まつり」はラインナップが独特で、「どうしても買いに行きたいとは思えなくなってしまった」と記していたのですが、26日・土曜日の15時過ぎに行ってしまいました。

淡路屋「神戸ビーフすき焼き弁当」なんかがあればと思っていたところ…
8割方売れて、10種類程度しか残っていなかった。1個2個だけ残っている商品はなく、残っている商品はごそっと残っているという、不思議な状況(入荷時刻のズレでもあったのか?)。それでも常時、数人が品定め中。
残っていたのは、チラシトップに載っていた羽田空港の空弁数種と、チラシ最後に写真なしで列挙されたサンドイッチ系や斎藤松月堂「鶏舞弁当」など。淡路屋各商品や、シウマイ弁当でない「シュウマイ弁当」、峠の釜めしでない「天城峠の釜飯」などは、売れてしまったことになる。
鶏舞弁当は評判が良いようで、前から気になっていたものの、とりあえず何も買わずに、同日開催の「NewDays駅弁祭り(ラインナップは前回時期参照。秋田では4種販売)」のほうへ。

事前告知が少ないためか、秋田駅の改札外NewDays2店舗では、夕方でも売れ残っていることが多く、今回も同様。
トピコにも来ていた、淡路屋「ひっぱりだこ飯」はNewDays2店舗でも売り切れ。スーパーの駅弁まつりの常連だし、容器が重いし(峠の釜めしの半分程度らしいけれど)、形状が食べにくそうだけど、やはり人気なようだ。北海道の「いかめし」も、ぽぽろーど店で残り1個のみ。
残り2種は、両店とも5~10個程度残っていた。「松坂牛食べくらべ弁当」と、買ったのが、
牛肉道場 585kcal 、食塩相当量2.7g 税込み1380円
山形県米沢駅、松川弁当店の商品。
米沢駅は、同社と新杵屋の2社が、牛肉を使った駅弁を中心に多種を製造し、山形・仙台など周辺の駅や駅弁大会でもよく売られている。米沢といえば米沢牛のイメージがあるが、使用しているのは必ずしも米沢牛ではなく、本品も該当。
また、松川弁当店は、後継者がいなかった山形駅「もりべん」の経営を引き継いでいる(のだが劣化した商品が…)。

米沢駅弁でいちばん知名度があるのは「牛肉どまん中」だろう。新杵屋の商品で、山形新幹線開業の1992年発売開始(イネの品種「どまんなか」とも掛けているが、品種名は同年発表、品種登録は1993年のようだ)。
以前から記しているように、僕は駅弁は幕の内系、いろんなおかずが入ったものを好む。だけど、せっかくだからと、20年ほど前に山形へ行った際、牛肉どまん中を食べた。朝食として【30日補足・山形市に泊まった翌朝】。結果、まずくはないけれど、朝から牛肉こってりたっぷりで、参ってしまった思い出があって、以降、肉ばかりの駅弁はなおさら敬遠してしまっていた。

「牛肉道場」の名は知っていた。牛肉どまん中には及ばないが、一定の知名度があり、スーパーの駅弁大会でもそこそこ売られる。
ホームページでは「松川弁当店の看板弁当」としている。これも1992年の山形新幹線開業に合わせた新発売だったような情報もある。「道場」の名はユニークながら、由来がよく分からない。ライバルの「どまん中」と「ど」が重なったのは偶然?
牛肉どまん中よりは小さいし、今回は夕食用だからと、買うことにした。松川弁当店の商品は初めて食べるかも。
※牛肉どまん中は1480円、800kcal台。

小判型の発泡スチロール容器を、厚紙のスリーブでくるむ。スリーブの縦書きのフレーズは、時折変わるとのこと。
つまようじ入り。おてふきなし


肉ばっかり弁当の宿命ではあるが、色が悪い。本品では発泡スチロールの中に入った、黒いプラスチックトレイに盛り付けられているものだから、なおさら暗い。
数年前までは、トレイがなく、発泡スチロールに直接入っていたようで、現状では上げ底になっている。
1.5センチくらい上げ底?
事情はあるでしょうけれど、上げ底でなく容器自体の高さを低くすれば、輸送も購入後の持ち運びも効率的になるのでは。

「山形県産米」のごはんの上に、牛肉煮と牛そぼろをほぼ反面ずつ載せて、はじかみ生姜で区切る。はじかみは昔は赤かったが、今は白。そぼろ区画の緑色の筒状のものは「しそ巻」。味噌などを青じそで巻いて揚げたもので、山形に限らず、秋田など東北ではわりと食べられる。
中身の構成は、発売当初から変わらないが、おかずは代わっているとのこと。
おかずは、上の写真で右側上区画は、福神漬けのような見た目の大根やキュウリの「醤油漬」、下区画が「昆布巻(にしん入)」、「味付人参、ごぼう煮、椎茸煮、アスパラ」。

おいしかった。味付けは好みがあるだろうけれど、東北らしい甘辛さ。もりべん・みちのく弁当の旅とは違うものだが、東北人ならどこかで食べたことがある味。
牛肉煮とそぼろでは、味は似ているけど違うのか。食感は違うから飽きずに食べられる。そぼろがこぼれにくくてありがたい。ごはんはわりともっちり。
しそ巻やはじかみは口直しにいい。醤油漬は量が多い上にしょっぱい。おかずは物足りないが、この程度なら、いっそ要らないのでは。
量も(夕食としては、副菜が欲しいが)ちょうど良かった。列車内での昼食なんかに良さそう。


NewDays駅弁祭りは、次回は11月8日とのこと。ラインナップは、その週初めに、ホームページや店頭で告知されるだろう。何が来るか。【11月1日追記・珍しく前週末段階で、ホームページで告知された。11月8日は北海道の駅弁6種(各店舗ごとの入荷状況は未掲載)。さらに、11月22日にも実施。】
上記のように、秋田駅では遅めの時間でも購入できるのが常なのだが、11月8日はそうならないかもしれない。
その日、秋田港にクルーズ船、しかも乗客定員4386名の「MSCベリッシマ」が入港するため。
クルーズ船寄港時は、秋田市街地がにぎわうのだが、MSCベリッシマの日はさらに大にぎわい。秋田駅の駅弁が、昼過ぎに売り切れてしまうという現象が起きていたことがあったので。だから購入はお早めに。→11月8日に「摩周の豚丼」を買った
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ハピドラ閉店と開店

2024-10-26 22:18:23 | 秋田のいろいろ
青森市に本社がある丸大サクラヰ薬局が運営する、ウエルシアグループのドラッグストア「ハッピー・ドラッグ(略称・ハピドラ)」。
秋田県内のウエルシア系店舗は、すべてハピドラ。秋田市には、2018年7月12日に秋田泉北店、2018年12月6日に秋田新屋店、2022年4月28日に秋田保戸野店が開店済み。
新国道「八橋大畑」交差点から東に入った、泉コミセン・泉中学校南側の狭い市道に面する、秋田泉北店
秋田市1号店である泉北店が、2024年10月29日19時で閉店する。
閉店と完全売り尽くしセールの告知
23日から、食品以外20%OFF(薬も対象、カウンセリング化粧品は対象外)、食品30%OFF(酒は対象外)の完全売り尽くしセールを実施中。

25日時点で、食品はほぼなくなって、歯みがきとかティッシュとか日用品は限られた品が残っているような状態。パンや乳製品など日配品の入荷は終了していた。
閉店後の連絡先は保戸野店。従業員は、以前から泉北店と保戸野店を掛け持ちしている人もいたようだ。


6年ちょっとで閉店してしまう理由は、知る由もない。
そんなに客がいないという感じはなかったが、保戸野店のほうが、近所の高齢者の来店が多くてにぎわっているように見えなくもない(店舗周辺住民の年齢構成の違いかもしれないけれど、保戸野店は向かいにツルハドラッグがありながら健闘しているのでは)。
気になったのは、市内の後発2店と比べると、泉北店は店内が手狭だったこと。また、調剤薬局のスペースも用意されていたが、使われることがなかった(保戸野店では調剤も営業中【11月20日訂正・保戸野店の調剤は2024年10月25日で終了】)。
新国道に近いとはいえ、広い道路から存在がほぼ分からなかったのも良くなかったか。近くの新国道沿いに、2018年2月28日に「サンドラッグ八橋大畑店」、2020年9月18日に同じく青森の紅屋商事運営の「(スーパードラッグ)メガ 新国道店」ができたので、それらに負けてしまったこともありそう。

そして、泉北店の閉店は、ある意味では「移転」なのだった。
「ご挨拶」
11月下旬オープン 秋田土崎東店
直線で1.3キロの保戸野店はともかく、土崎東店は3キロも離れているけれど。

ハッピー・ドラッグ秋田土崎東店は、土崎港東三丁目。
JR東日本秋田総合車両センター(旧・土崎工場)の向かい、JR社宅(JRアパート)付近。おそらくJR東日本の用地で、駐車場、公園風のスペース、「将軍野寮」とかいう建物があった場所にできるようだ。【28日コメントいただき追記・改めてストリートビューを見ると、「2」と記された大きな5階建てのJRアパートが、少なくとも1棟解体されている。】
その土地の隣には、眼科医院・薬局をはさんで、2012年まで秋田生鮮市場土崎店だった「生鮮いちばん! 土崎店」がある。

ということは、秋田生鮮市場保戸野店の隣のJR用地にハッピー・ドラッグ秋田保戸野店ができたのと、同じパターンのようだ。
青森などで同様の事例があるのかは知らない(青森市以東では支社が違うし)けれど、JR東日本秋田支社としては土地を有効活用したくて、保戸野店が上手くいったので、土崎でもハピドラに入ってもらったのかな。

秋田市の北と中央と南(市の区割りでは西部)に、1つずつハピドラが存在することになる。泉北店の建物や土地はどうなるか。
【11月18日追記】秋田土崎東店は11月20日・水曜日オープンとのテレビCMが放映された。
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トピコ駅弁まつり’24

2024-10-24 23:29:42 | 各地お土産・食べ物
※駅弁についての記事ですが、駅弁そのものの紹介はありません。
JR東日本の駅弁コンテスト「駅弁味の陣」が、2024年も10月に開催中。
昨2023年は、秋田県大館駅・花善の「忠犬ハチ公の故郷おおだて鶏めし」が、同社として3度目の総合1位・駅弁大将軍に輝いた。今年は「とても硬い親鳥の鶏めし」という、食べる人を選ぶ商品でエントリー。どうなるか。

近年の駅弁味の陣で楽しみだったのは、秋田駅ビル・トピコで、エントリー商品を中心とした、いわゆる駅弁大会・駅弁祭りをやってくれること。スーパーの駅弁祭りには出品しない業者、通常なら遠方ではまず手に入らない駅弁も多く、さすがJR東日本の威力だと思っていた。※2021年10月。秋以外、2022年5月開催もあった。

10月下旬の土日開催が恒例のようだが、ここ2年は行かないでしまっていた。2022年はJR東日本パスでの旅行直前でそれどころじゃなく、2023年は体調が悪くなりかけていたためか気乗りせず。
2024年はこちらとしては準備万端。月初め時点で、トピコ公式ホームページのイベント情報から「トピコ秋の駅弁まつり」の10月26・27日開催を把握。販売商品の告知を待った。
10月17日にチラシがアップされた【26日追記・新聞への折り込みはなし】。「55種類(うち10点程度は、26日または27日のみ販売)」とのことなのだが… ※2021年は45種類、2022年は79種類、2023年は81種類。

期待した商品がない。ラインナップを見せられると、気になる商品もなくはないのだが、どうしても買いに行きたいとは思えなくなってしまった。【28日追記・と言いつつ行ってしまいました。末尾リンク参照】
※以前からそうだったが、都道府県名と商品名が記載され、販売駅名や製造業者名の記載はなし。
羽田空港の「空弁」がトップに4点あるし、「ひっぱりだこ飯」など「兵庫(淡路屋)」の弁当がやたらと多いし、柿の葉寿司とか、崎陽軒・シウマイ弁当ならぬ「神奈川(東華軒)」の「シュウマイ弁当」、おぎのや・峠の釜めしならぬ「神奈川」の「天城峠の釜飯」があったりする。
昨年まではあった、新潟や(秋田駅で買えるのだから意味は薄いが)地元秋田や大館の商品はない。以前のチラシにはあった「駅弁味の陣」や新幹線で輸送する「はこビュン」の表示が、今年はない。
これでは、スーパーの駅弁祭り(イオン東北では最近はやらないな)で見慣れた顔ぶれを中心に、規模を大きくしたようなもので、JR東日本の駅弁まつりらしさがない。

また、鹿児島など九州各地からは来るのに、北海道のものは1つもないのも特徴。【25日補足・その影響もあり、海鮮の駅弁がとても少ない。】
強いて挙げれば、「岩手」として一ノ関駅(盛岡駅でも扱うはず)・斎藤松月堂から6点ほど来るのは珍しいかも。イベントを担当するのは、JR東日本クロスステーション 盛岡支店のはずだから、そのつながりか。

駅弁味の陣2024公式サイトの「催事販売情報」には、かつては秋田駅など地方駅開催分も掲載されていたはずだが今年はなく、大宮、仙台、立川、八王子各駅のみ。東日本エリア全体で、縮小されたのか。
理由としては、旅行需要回復で輸送してまで売る必要がなくなったこと、以前から続く食材や輸送費の高騰、さらに今年の米不足があるかもしれない。
そして、2023年9月の八戸駅・吉田屋の食中毒だろうか(その直後だった昨年は、おおむね通常開催だったようだが)。なお、吉田屋は駅弁は再開していて、味の陣2024にもエントリーあり。
原因は、炊飯の委託先業者【25日補足・自社炊飯でまかなえない分を外注していた】による、不適切な温度管理。すなわち、吉田屋自身のキャパシティを越えて大量生産に走った結果だと、とらえている。
裏を返せば、スーパーの駅弁大会常連の淡路屋や東華軒などは、徹底した品質管理を行った上で大量生産ができていて、そうでなければ全国各地に出荷できないのだと思う。淡路屋は東京都内にも工場がある。

しょうがないけれど、大消費地から離れた秋田では、輸送駅弁も駅弁味の陣も、遠い存在になってしまう。
今年は、崎陽軒のシウマイ弁当じゃない幕の内系(でもシウマイは入ってる)とか、根強い人気があるペラペラのトンカツが載った千葉の「トンかつ菜の花弁当」とか、食べてみたかった。


ところで、26日・土曜日には、秋田駅2階・改札外のNewDaysでも、輸送駅弁が販売される。
夏や繁忙期以外に毎月1回・金曜日に開催される「NewDays駅弁祭り(2024年5月の記事)」。
2024年10月は鉄道の日があるため、11日と26日・土曜日の2回開催。26日は、全国的には7種販売されることになっているが、例によって秋田駅では4種のみ。7つとも、駅弁味の陣エントリー商品ではない。
店舗前の告知
うち、淡路屋「ひっぱりだこ飯」がトピコと重複。
「松坂牛食べくらべ弁当」は、名古屋の松浦商店の商品なので「愛知」扱い。トピコのほうでは27日のみ「松坂牛焼肉弁当」や「松坂牛&飛騨牛 食べ比べ弁当(正しくは ~食べくらべ弁当)」というのが売られるが、同じ製造元の別商品。
秋田のNewDaysで売られない3点は、1号機関車、E7系、E8系の容器に入った弁当。トピコでも売られないが、貨物コンテナ、東海道・山陽新幹線、九州新幹線の容器の弁当は来る。
【27日追記・NewDaysの次回は、11月8日・金曜日であると、ホームページでの26日分の告知に記載されていた(26日終了後削除されて、再度分からない状態。もっと上手に告知するべき)。】

お求め予定のかたは、よく確認して悔いのないように。→当日の状況など
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たけやバリューサンド

2024-10-20 09:31:54 | ランチパック
山崎製パン(ヤマザキ)「ランチパック」の青森・秋田版が、工藤パン・たけや製パン「フレッシュランチ」。
両社ともヤマザキと提携関係にあり、ランチパックを含む一部商品の製造を受託している。したがって、フレッシュランチはランチパックのパクリ商品などではなく、ヤマザキも認めている商品なのだと思うし、製造設備は共通なのだろう。

工藤パンとたけやのフレッシュランチは、それぞれラインナップやパッケージデザインは異なり、かつ県を越えて流通することはないと思われるので、名前・製法・コンセプトが同じながら、違う商品が隣り合う県で売られていることになろう。
2010年頃までは、青森でも秋田でも、ランチパックより幅を利かせていたフレッシュランチだったが、その後、ランチパックの勢力が増して、あまり製造されなくなった。
たけや版は、近年は、年に1~2回、思い出したように新商品が1つ出て、数か月で終売というパターンになり、すっかり存在感が薄れている。

2024年10月の新商品。
右はヤマザキ「ランチパック ボロネーゼ」。仙台工場製
ランチパックの包装とラインの位置がぴったりそろうものの、色数が少なく、たけやのキャラクター「たけ子」がいる、ということで、久々のフレッシュランチ新商品かと思いきや、表示の通り、
バリューサンド 2種のメンチカツ スーパーで税込み117円
「バリューサンド」は過去に発売されたことはなかったと思う。新シリーズ登場ということか?

ランチパック、フレッシュランチと同じ作りで、2個入り。中身が違って、「ポークメンチ」と「キャベツメンチ」が1個ずつ(どちらも1個195kcal、食塩相当量ポーク0.6g、キャベツ0.8g)。ポークのほうは、パン表面に山形食パンの焼印入り。
2個の中身が違い、区別に焼印を入れるという手法は、ランチパックでは何年か前からやっている。たけやフレッシュランチでは初だろう(アベックトースト系ではあったか)。
断面。左・キャベツメンチ、右・ポークメンチ
キャベツメンチカツというものになじみがなく、キャベツだけのカツかと思いかけたが、肉も入っている。両者で食感は違うが、そんなに大差ないような。どちらもカラシマヨネーズっぽい味が少々(サラダクリーミードレッシング?)。

にしても、フレッシュランチとバリューサンドの違いとは?
中身も、味も、値段も、フレッシュランチとして発売しても良さそうなのに。
フレッシュランチとバリューサンドの今後はどうなるか。
【追記】2024年12月に「フレッシュランチ コーヒー」が発売。前年同月発売商品の再発売。
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秋田のキプロス 解体と由来

2024-10-17 19:59:15 | 秋田のいろいろ
秋田市に「キプロス」を名乗る建物が2つ存在することを、2019年に取り上げた。
川反(大町通り・赤れんが館通り)、大町四丁目の飲食店テナントビル「キプロスビル」と、広面字樋口のアパート「キプロス樋口」。
秋田とキプロスのつながりは思い付かないし、由来を想像できない。所有者が同じなのかもと考えたりしていた。

キプロスビルのほうは、2019年時点で3階建てのうち2階が空いていた。その後、新型コロナウイルス感染症の影響もあったのだろうか、1階と3階の店もやめてしまって、空きビルになった。
Googleマップストリートビューで見ると2020年10月から2022年10月の間に、外壁の黒い装飾が取り払われ、かつてと同じ白い外観になって、2024年5月時点では「テナント募集」となっていた。

しかし、今は、
囲われた
「建築物等の解体等の作業に関するお知らせ」が掲出されているので、解体されるのだろう。工事期間は9月1日~12月31日。

キプロスビルがなくなってしまう。謎を残して。

と思いきや、謎が解けたかも?!

黄色い背景の発注者名に注目。ビルの所有者名ということだと思う。
「株式会社木村プロパン」
聞いたことがあるようなないような、秋田市河辺にある企業。

木村プロパン、キムラプロパン、略して「キプロ」。それにどこからか「ス」を持ってきて、「キプロス」なのでは???

以前の記事に、秋田市寺内にある「タプロス株式会社」が、キプロスと響きが似ているのを思い出して追記した。同社はプロパンガスを含む燃料・住宅設備等を扱う企業で、1992年から現社名。旧社名の「太平プロパン」などから作ったと、公式ホームページで説明がある。「ス」はServiceとSafetyとのこと。
タプロスとキプロスにつながりがあるのかは知らないが、同業だし、我ながらいい線いってた。


解体後の跡地はどうなるのか。NEWキプロスビルとか、キプロスパーキング(「キプロスビル月極駐車場」は隣接地にある)なんかができたりして。続きはこちら
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夏と秋2024

2024-10-15 22:55:25 | 秋田の季節・風景
秋田市 旭川沿い、土手長町通り「北都銀行本店前」交差点。
右方が中央通り・秋田駅方向
14日夕方は、空一面にうろこ雲(いわし雲、巻積雲)が広がった。→11月にもうろこ雲が見られた
西方向・NTTドコモのアンテナ
2024年の秋田市の夏は、昨2023年のような猛暑・酷暑ではなかった。暑いことは暑かったけれど。
恒例の6月から9月・4か月間の気象データをまとめてみると(2021年~2023年のようなグラフはやめておきます)、

夏日102、うち真夏日38、うち猛暑日1(8月16日35.8℃)
最低気温が25.0℃以上の日(熱帯夜とは定義が違ってしまうはず)9

2023年は96、54、13、27。今年は2022、2021年とだいたい似た傾向の日数なので、やはり2023年は突出して暑かったと言える。
ただ、2021年から2023年は90日台だった夏日が、今年は100日を超えた。まだ誤差の範囲内だろうけど、これから将来、少しずつ増え続けていくのかもしれない。今年は9月に入っても、半袖を着たい日が多かった気がする。


10月上旬。保戸野鉄砲町の街路樹
ひょろひょろのナナカマドに、西洋系のマルバアサガオがからみつている。→秋田市内の街路樹のナナカマドの現状について

マルバアサガオは寒さには強いとはいえ、夏の花と秋の果実の競演。
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10月の50周年・29年目・29周年

2024-10-13 23:13:33 | 秋田のいろいろ
イオングループの「iAeon(アイイオン)」アプリというのがある。ポイント付与、クーポン、バーコード決済、電子レシート等、1つのアプリでいろいろできるのは好ましいが、動作のもたつきや細かな使い勝手では難が少なくないのだけど。
2024年10月初め、それに「あ!イオン50周年記念セール」として、10月4日から14日までの好きな1日に限り何度でも、秋田県内のイオン東北株式会社運営のスーパーマーケットで、食料品も含めて5%オフになるクーポンが配信された。「あ!イオンが あきた に きた」のフレーズもある。青森県など秋田県外向けには、同種のクーポンはなさそう。

iAeonと秋田を掛けた名称のような感じだけど、どうしてこのタイミングで秋田だけ?
「50周年」といえば、イオン(ジャスコ株式会社)が株式上場50周年として、ちょっと前(※)にセールをやっていた。その第2段か? ※9月6日から10日実施。
なんだか分からないけれど調べもせず、使いそこねないうちに、ありがたく使わせてもらった。


そして、10月11日、総合スーパーのイオン・イオンスタイルと、マックスバリュ(食品スーパー級のイオンスタイルはこちらに含む)の折込チラシ。
イオン土崎港店のチラシ。マックスバリュ系では別チラシだが、セール名称は同じ
3連休をはさんで14日まで「あ!イオン50周年記念セール」を開催。
特売商品のほか、ポイント15倍付与などを実施。15倍の還元の分なのか、特売はそれほど安くないかな。

イオン東北以外が運営する、イオンスーパーセンター(2025年にイオン東北と統合予定)、ホームセンターサンデー、秋田オーパ等でも、セールを実施するらしい。一方、イオンと関係があっても、ツルハドラッグやウエルシア傘下のハッピー・ドラッグでは、特になし。

チラシには、秋田、50周年の理由が明記されていた。
句読点のない文章
「1974年イオンが秋田にジャスコ1号店をオープンして50年」
秋田駅前(西口)の、現在の秋田オーパのビル(過去の記事)に、ジャスコ秋田店ができてから50年なのだった。

10月11日付 秋田魁新報7面には、全面広告も出た。当時の魁の紙面も抜粋して、50年を振り返る。



最初は「1974年5月」「旧なかよしビルに『ジャスコ秋田店』がオープン。」。
現・オーパの建物は、当初は地元企業「なかよし」が所有するビルで、ジャスコ秋田店がテナントとして入っていた。Wikipediaによれば「正式名称:なかよしターミナルビル」だったとのこと。その地下食品売り場はジャスコ直営ではなく、なかよしが運営する「なかよし」というスーパーであった(イトーヨーカドー秋田店や長崎屋秋田店の食品売り場も、昔はなかよしだった)。
2007年に、なかよしビルは(イオンへ?)売却され、その後、なかよしは倒産した。
広告に、グループ企業ではなく、現存しない「なかよし」の名が出たのには、ちょっとびっくり。例えば「つるまい」など吸収した地元企業の名は出ていないのに。

というか、ジャスコ秋田店開店は「1974年5月(31日だったようだ)」。
じゃあなんで、10月の今、セールをやるの?


ところで、10月11日のチラシは、(少なくとも秋田市内のイオングループスーパーのうち)イオン秋田中央店だけは、違う内容。

50周年の告知は控えめにして、12日から15日開催で「イオン秋田中央店 大開店祭/Opening Anniversary」。50周年とは別に、イオン秋田中央店だけで使える5%引きクーポンも配信された。
13日午後に行ってみたけれど、普段の休日程度でさほど客は多くなかった。マルちゃん「激めん ワンタンメン」と「焼そばバゴォーン」が、13日限定・1人各2点限り、税込み105円と、現状では激安だったが、大量に仕入れていたのか、充分に在庫があった。
チラシには、小さな文字で店長の「ごあいさつ」が掲載。

「この度イオン秋田中央店は、オープンから29年目を迎えることとなりました。」「29周年大開店祭を開催致します」。
ここ以外には、「29年」の言い回しはないようだが、「29年目」と「29周年」が混在しているのが、言葉としておかしい。
周年と年目では1年のズレが生じる。開店して丸n年を迎えた時点から、n+1年目に入るのだから、例えば2023年10月開店だとすれば、2024年10月で「1周年」で「2年目」に入る。

ということは、イオン秋田中央店は1995年10月(29周年の場合)もしくは1996年10月(29年目の場合)にオープンした、と受け取られる言い回しだろう。
実際はそうではない。以前記事にしたように、この店は株式会社マイカルの「秋田サティ」として、1995年4月28日に開店している。
その後、マイカルの経営悪化に伴いイオングループとなり、2011年3月に全国一斉に「サティ」の店舗ブランドが「イオン」へ転換して、イオン秋田中央店となった。

したがって、「29年」というのは、サティ時代からの通算と思われるが、それならば、正しくは2024年10月時点では29周年を経過して、30年目である。そして何より、4月開店なのに「この度」=10月とする根拠が分からない。
実は、10月のセールは今年始まったものではない(年目のズレは不明)。
2017年頃までは、毎年4月(大型連休の関係か、やや前倒し)に開店何周年記念セールをやっていたのだが、それ以降、ここ5年ほどは、秋にやるようになっていて、気になっていた。


イオン秋田進出50年、イオン秋田中央店29年どちらも、“サバを読んでいる”ことになるし、“恣意的”なセール期間設定とも言える。
しかし、お店以外でも、企業や学校などの創立記念行事が、必ずしも創立日に挙行されるとは限らない。例えば、学校の創立記念式典は秋開催が多い気がする。
イオンとしては、4~5月はゴールデンウイークがあるし、お盆、ブラックフライデー、年末年始などのセールとも重ならず、気候が良くて3連休がある、10月の今、セールをやりたいということなのかも。

さて、来年2025年4月28日には、イオン秋田中央店が開店30年となる。節目といえる年だろう。
その時もスルーして秋まで持ち越すのだろうか。目くじらを立てることではないが、本当の記念日のはずなのに、いつも通りの店内というのは、なんだか切ない。

【16日追記・イオン土崎港店45周年 大開店祭も開催】翌週・10月18日から20日には、イオン土崎港店で大開店祭/Opening Anniversaryを開催。同店は1979年12月15日開店なので、こちらは前倒し。やはり10月にセールをしたいのか。
ただ、秋田中央店と共通性のあるデザインの折込チラシで、店長のごあいさつもあり、「1979年12月の開店以来、今年で45周年を迎えることができました。」の一文。
これならば前倒しであることは分かるし、数えかたも間違っていないので、文句はない。と言いつつ、まだ周年に達していない10月時点で「45周年を迎えることができました」は、ちょっと早いかも。クーポン配信はなし。

【23日追記・イオンスタイル御所野31周年 大開店祭も開催】さらに翌週・10月24日から27日には、イオンスタイル御所野で以下同文。1993年9月10日開店なので、こちらは1月強遅れ。
チラシの店長ごあいさつは「本年を持ちまして31年を迎えることとなりました。」。クーポン配信あり。
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消された横断歩道

2024-10-10 23:34:22 | 秋田のいろいろ
白線(道路標示)の一部が消えて、まばらになってしまった横断歩道を記事にしていたが、それとは別の話。
秋田市役所の裏手(北)、通称新国道(県道56号)の西の、旧国道と呼ばれる市道。高陽青柳町と山王一丁目の境。
2024年7月。西方向
左のピンク色の建物の位置に、昔はスーパーマーケット「マルダイ」があった。

2024年9月。東方向
いずれも道路の反対側からの撮影で、比較しづらいですが、現在は、
西方向

東方向
9月5日から10月8日の間に、(信号機がない)横断歩道が消えた。
白線が薄れて消えたのではなく、白線を消す工事が行われたもの。横断歩道ありのひし形の白線もなくなった。
白線を削り取ったようだ
この横断歩道の白線は、道路管理者管轄の路側帯の白線と重なって引かれていて(この記事最後の写真参照)、削る時に路側帯もいっしょに削ってしまったので、路側帯が途切れている状態。原状復帰として、引き直すべきでは?
また、電柱に取り付けられた横断歩道の道路標識は、白い紙で隠されている。

横断歩道が1か所、廃止されたことになる。
近隣の横断歩道は、西方向は50メートル、東方向は150メートルほどの地点に、いずれも信号機付きが存在。
というか、交通量と道幅を考慮すれば、車が来ないことを充分確認の上、横断歩道でない箇所で横断しても…といった感じ。地理的に見ても、通学など子どもが横断することはあまりないと思うし(夜の酔っ払いの横断のほうが不安かも)。
南方向。アンテナは国土交通省東北地方整備局 秋田河川国道事務所
それにしても、横断歩道が廃止されるのは、珍しい。
閉校になった学校の前とか、交通事故が発生して危険すぎる横断歩道といった事由で廃止されることはあるみたいだけど、ここはそういうわけではないはず。

理由はバス停だと思う。
5月に記事にしていた(リンク先後半)ように、横断歩道と重なる位置に、将軍野線下り「高陽青柳町」バス停があった。
国土交通省は、横断歩道や交差点と重なる位置にあるバス停を、「危険なバス停」として調査し、3段階にランク付けしていた。横断歩道と重なる市営バス時代からの位置では、もっとも危ない「Aランク」に該当。
2023年6月以降から今年5月の間に、同じ交差点の横断歩道がない側(上の写真の駐車場の看板の所)へ、バス停が移設された。それでも、「バスがバス停留所に停車した際に横断歩道の前後5mの範囲にその車体がかかる」はずなので、Bランクになっただけかと思われた。

そして今回、バス停位置はそのまま、横断歩道を廃止することで、安全を確保した。ということではないだろうか。
ただ、横断歩道がなくなっても、ここが交差点なのは変わらない。「バス停留所に停車した際に交差点の前後5mの範囲にその車体がかかる」ことになり、それではCランクになっただけではないだろうか。
まあ、安全なはずの横断歩道で事故が起きる可能性は、なくなったことにはなる。バス会社が横断歩道を廃止しろとは言えないだろうから、警察の発案なのだろうか。廃止しても大きな影響はないという判断だと思われ、それは同意するけれど、コロンブスの卵的というか、斬新な発想。

そして、泉のように白線の引き直しも充分にできていない横断歩道がある一方、費用をかけてまで白線を消すというのは、ちょっともったいない気がしなくもない。
2024年7月
道路横断、バス降車後の歩行、そして運転時の歩行者保護には気を付けましょう。
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セキガキ大会?

2024-10-08 23:01:36 | その他もろもろ
書道の話題なのだけど、まずは俳句の話から。
書も俳句もまったくの素人で、難癖をつけるようで恐縮です。間違い等があればご指摘ください。

第1・第3月曜日の秋田魁新報 文化面に「岸本尚毅の俳句レッスン」という連載がある。
俳人である同氏が、読者から寄せられた俳句を添削する内容。単純な添削ではなく、切字(切れ字)とか季重なりとか擬音とか毎回テーマがあって、それに沿った俳句が取り上げられる(送ってもすぐに掲載されるとは限らないのだろう)。テーマの引き合いに、芭蕉や一茶はじめ著名な俳人の句が引用されることもあって、興味深い。
読んでいると、言葉選びや語順が大切なのは大いに共感するけれど、ただでさえ17音という縛りがある俳句では、がんじがらめになってしまいそう。句をひらめいた時のインスピレーションというか新鮮さみたいなのが、薄れてしまうこともあるのではないか。などと考えてしまい、僕に俳句は作れなそう。

岸本氏は存じ上げなかったが、全国区で活躍していて、別段秋田とゆかりがあるわけではなさそう。
だから、共同通信社からの配信記事かと思えば、そうでもなさそう。なぜなら、掲載される句の作者は、秋田県内在住者が圧倒的に多いから。ただ、秋田県外、西日本などからの投稿が掲載されることも少なくない。郵送や電子版で購読して投句する人がそんなにいるとも思えない頻度。謎。

連載は2020年4月6日に始まったようで、レギュラー回は107回を数え、時々「特別編」がある(特別編でも107に含まれる回もあるのだけど)。
10月7日付(と次回)は特別編で、「(秋田県)にかほ市が8月に開催した「第40回奥の細道象潟全国俳句大会」に投句された中学3年生の作品を取り上げて添削を試みます。」

掲載された1句、にかほ市内の生徒の作品。
夏の盛りに開催された「席書大会」を詠んでいる。

「席書大会」を見た瞬間、懐かしいというか、すっかり忘れていた言葉に久しぶりに再会した。
ただ、覚えていたのは「席書会」。「席書“大会”」は初めて知ったが、同じものだと考えた。

17音の制約がある俳句では、詠みこまれた言葉が、専門的だったり意味が複数あったりして、作者の意図通りに伝わるとは限らない。そのための工夫が必要だったり、誤解されてもそれでいいと割り切ったりすることはあるようだ。連載では、席書大会について、岸本氏による補足説明があった。

「「席書(せきがき)」とは、集会の席などで、即興的に書画を書くこと。俳句では、その席上で出されたお題で句作することを「席題」といいますが、これと同じ意味の「席」でしょう。高校生や中学生の「席書大会」が行われているようで」

なんか違う。2点において。
・「席書」は、「せきがき」ではなく「せきしょ」と読むのではないか。
・席書大会では「即興的にその場でお題を出されて制作する」と推測しているように読めるが、実際には事前に課題を示されているのではないか。
それに「高校生や中学生の「席書大会」」が、結局、書なのか画なのか、明確にはしていない。これはそのどちらでもいいとの割り切りなのだろう。


僕が記憶していた「席書会(せきしょかい)」について。
昭和末、小学生の時に行われていた催し。中学生以上ではあったかどうか記憶がない。
学校内での開催もあったような気がしなくもないが、秋田市内など一定の範囲内でまとめて行われていたかと思う。希望者が参加する形式で、その募集が学校経由で(学級担任に申しこむ)行われていた。先生や級友たちは異口同音に「せきしょ会」と言っており、「せきがき会」は聞いていない。

内容としては、体育館などに集まって、書道作品を書き上げるもの。何を書くか「課題」は募集時に示されていたような。
新春に「書き初め大会」的に行われていた気がするが、夏休みにもやっていたような気もする。
興味がなくて参加を検討したことすらないので、あいまいな点が多いが、「せきしょ会」は「一堂に会して書をしたためる」催しであるのは、間違いないはず。


現在の秋田県ではどうか。
秋田魁新報社、県書道連盟、県総合公社の主催で、「秋田県新春書初め席書大会」が存在した。2024年で第15回で、秋田県立武道館が会場。幼児から一般人まで参加でき、課題はいちおう示されるが、自由らしい。2022年の第13回は、席書大会が付かない「秋田県新春書初め大会」という名称だったようだ。※各自で書いたものを提出する方式の書道展の記事に追記しています。

投稿句の舞台かと思われるのは「全県児童・生徒席書大会」。秋田県教育研究会書写部会、秋田県書写書道教育研究会、秋田県高等学校文化連盟書道部会の主催。
地区大会を経て、全県大会があるらしく、全県大会は8月上旬に、小中学生は県立武道館、高校生は秋田市内の高校と、日程と場所を分けて開催。2023年は「課題は昨年と同様」と募集時に告知されていた。

年明けと夏休みということで、記憶にある昭和の席書会と一致する。今は「大会」だし、新春のほうは回数が一致しないけれど。
どちらも「席書」の読みは分からなかった。
あり得るかもしれないのは、書道の席書大会自体、あるいは席書を「せきしょ」と読むのは、もしかしたら秋田(あるいは東北とか東日本とか)限定なのでは? だから、秋田とつながりが薄い人には、正しく理解されなかったのでは?


インターネットで検索した。
報道や学校行事の紹介として、ふりがなを振ってくれたものが多く存在し、知ることができた。

結果、席書(大)会も「せきしょ」も広く分布した。
表記としては、席書大会/席書会とも見られ、内容はだいたい同じで、「せきがき」と呼ぶ場合も少なくはなかった。
どちらかといえば、「せきしょ」のほうが多数かつ広範囲なように感じられた。

せきしょ派
山形県鶴岡市(生活協同組合共立社 生協児童席書大会)、東京都北区(北区中学校書き初め席書会)、静岡市(静岡地区書きぞめ展の席書大会)、札幌市、宮城県気仙沼市、千葉県八千代市、野田市、船橋市、東京都江戸川区、練馬区、小平市、立川市、横浜市、兵庫県尼崎市

せきがき派
東京都中央区、渋谷区、江戸川区、新宿区、江東区、足立区
【11月2日追記】山梨県では1936年から続く「山日YBS席書き大会」が行われていた。

せきしょ・せきがきとも、東京都の例が多く見つかった。
これは、東京都内(23区内が多いか)の公立小学校において、新春に全員参加の校内行事として、席書会を行う学校が多数存在したため。北区のように学校を越えた開催もあるようだし、中学校でやるところもあるようだ。
都内で内容は同じでも、読みは二分されているが、こんな情報を公開してくれた学校もあった。
・北区立袋小学校「袋小だより 2021年2月号」書道担当教員による紹介
「毛筆で書や絵をかく事を「席書き(せきがき)」と古くから呼び、最近ではこれを音読みして、「席書会(せきしょかい)」と呼ぶ事が多いようです。」
【9日補足・学校教育では毛筆が小学3年生から始まることを考慮し、現在の席書会では、低学年は硬筆で行う場合が全国的に多いようだ。】

・杉並区立富士見丘中学校「富士見丘中学校だより 2024.1.31」
「「セキショ」なのか「セキガキ」なのか。東京でも場所、世代によって異なります。それでも、「席書会」は「セキショカイ」、「席書」は「セキガキ」で「会」は付けないでよぶことが多いです。」

と、この催しとしては、現在では「せきしょ」が大勢を占めるかのような見解もあるが、

・足立区立東加平小学校「東加平小 校長ブログ」2022年1月12日
「私が若い頃にいた学校では「せきしょかい」と称していました。3校目くらいから「せきがきかい」と呼ぶようになり、やはりこれが正しいようです。」
との声も(上記、富士見丘中の見解に基づけば、単に勤務校のエリアが変わっただけなのでは?)。


では、もっと上部(?)の組織では。
公益財団法人日本習字教育財団が、小学生以上の会員を対象に毎年1月に(全国6会場ほどで?)「日本習字全国席書大会」を開催。これは「せきしょ大会」。
課題はあるが手本はなし、制限時間20分で、3枚を書いて1枚提出という条件。その意味では「即興的」なのかも。


全⽇本書芸⽂化院は、毎年2月に東京で「全国書初大会」を開催。
事前提出の部門のほかに「書初席書大会」がある。同院による2024年のレポート(https://www.z-shogei.co.jp/blog/20240213/)を見ると、手本あり、紙1枚、時間制限は特になしのようだ。
その中に、

「「書道作品を観客の前で書くこと」を、書道の世界では「席書」(せきしょ)とか「席上揮毫」(せきじょうきごう)と呼びます。」

とあった。
これが答えじゃないでしょうか。

つまり、即興的うんぬんは「席書」という言葉の本来もしくは一般的な意味であって、書道界では、それとは別の意味で用いられる。
そして、本来の「席書」は「せきがき」と読むものであったが、書道界の「席書」については「せきしょ」と読むこともあり、むしろそのほうが一般的。
ということではないだろうか。


投稿句に戻る。
「せきがき」も「せきしょ」も、音数は同じだから、俳句としては基本的に大きな問題ではなさそう。
しかし、連載では、「セキガキタイカイ」を含む「中七から下五にかけての句またがりのリズムが心地よい」と指摘している。イ段の連続が韻を踏んでいるということか。
それが「セキショタイカイ」だと、リズムは崩れてしまい、評価が違うものにならないだろうか。

作者が参加したのが「せきしょ大会」なのか「せきがき大会」なのか、そして作者はどちらの読みで句作し、「せきがき大会」の読みで評価されてどう感じているか。また、「せきしょ大会」だとすれば、岸本氏の評価はどうなるか。ちょっと知りたい気もするけれど、部外者がとやかく言うことではない。
【11月2日追記・次の10月21日の連載では、訂正等はなし。】



ところで、同じ漢字による専門用語なのに、読みは複数あり、どの読みもおおむね公認されているという事例はそこそこある。
・白夜
本来は「はくや」だったが、「知床旅情」のヒットで「びゃくや」が普及。
Wikipediaでは「びゃくや」のみを読みとし、記事中で経緯に言及。

・北前船
本来は「きたまえせん」だったが、1980年代の復元時(関連記事)に「きたまえぶね」が普及。
Wikipediaでは「きたまえぶね」のみを読みとし、「きたまえせん」の言及なし。

・光合成
経緯は不明だが、「こうごうせい」のほか「ひかりごうせい」とも。
1990年代の高校の生物の教科書には両方が掲載されていたと記憶するし、現在のWikipediaでも併記。中学校の教科書は「こうごうせい」だけだった気がする。

戦中・1940年代生まれの人(専門家ではない。昭和30年代の高校教育の影響か?)で「ひかりごうせい」と言う人はいる。一方、これまで複数の専門家から「光合成」の語を聞く機会があったが、「ひかりごうせい」という人は1人もいなかった。
ネットでは、2010年頃にNHK教育テレビ(高校講座か?)に出演していた講師が、「ひかりごうせい」と言っていたとの情報。
早稲田大学の園池公毅教授は、ホームページ(https://photosynthesis.jp/kotoba.html)で「「光合成」は「こうごうせい」と読みます。「ひかりごうせい」ではありません。」と断言。「岩波 生物学辞典」の、1996年の第4版で「ひかりごうせい」の項しかなかったのは誤りとしている(説明文中や索引では「こうごうせい」の記載あり。第3版以前では「こうごうせい」の項だったように読め、2013年の第5版では「こうごうせい」の項に戻ったようだ)。

時代、地域、使う人のこだわり、いろいろありそう。
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バス便数の変化@秋田市

2024-10-06 22:31:54 | 秋田のいろいろ
秋田市内の秋田中央交通の路線バスのダイヤ改正が、2024年も10月1日に実施された(概要をまとめた記事)。
秋田市に限らず、多くの地方の路線バスはこの数十年、人口と利用者の減少の中で、廃止や減便の傾向にあった。さらにこの5年ほどは、新型コロナウイルス感染症による利用の大幅減少、その後の旅行需要回復と、物流・運輸ドライバーの法改正にともなう2024年問題によるバスドライバーの確保困難があって、大都市圏も含めて、さらにその傾向が強まっている。
地域によっては、バス事業者自身やマスコミが、どの程度減便されたか公表・報道してくれるところもあるが、秋田ではどちらもやらない。実際の数や割合を示すことで、現状の厳しさを、一般人にも広く認識させることになると思うのだが。
当ブログでも、2021年のダイヤ改正後に、新旧ダイヤの本数を比較する記事をアップしており、その翌年以降の改正時でも同様に…などとどこかに記したものの、面倒でやらないでしまっていた。
このほど、重い腰を上げ、2019年から今回・2024年まで6回分を比較してみた。

ここで訂正。その2021年当時の記事において、平日と土日祝日ダイヤの間で、本数を10本程度を取り違えて数えていたことが判明しました。今回の記事で示す本数が、(おそらく)正当(に近いはず)です。

集計について。
・方面別などに細かく集計したいところですが、大変なので、[秋田駅西口と秋田駅東口を発車・到着する便数の合計]のみを、平日/土日祝日別に、独自に計数しています。
・計数方法の都合により、秋田駅西口~秋田駅東口で運行する赤沼線や、車庫~秋田駅西口~各方面と運行する秋田駅西口“経由”の系統(2023年9月で全廃)については、1本の運行で2回(赤沼線・車庫~西口~東口では3回)重複カウントしていることになります。
・その他の点においても、実際の本数とは一致しないと思います。

・以下「20xx年(の改正)」と記すのは、「20xx年10月1日改正」を指すこととします。また、土日祝日ダイヤを「土日」とします。
・2023年のダイヤも、2023年10月1日時点での便数。2023年11月20に実施された、五城目線の減便は反映していません。

念のため申し添えると、
・秋田駅を通らない路線・系統は計数外ですが、その本数はきわめて少ないです。
・秋田中央交通直営の一般路線バスのみを対象としているので、羽後交通 急行本荘・秋田線、高速バス、郊外部の廃止代替「秋田市マイタウン・バス」、秋田市中心市街地循環バス「ぐるる」は計数外です。【12日補足・マイタウンバスは秋田駅への乗り入れはないので、その点でも対象外でした。】
・2019年以降を対象としたのは、手近に資料があった手っ取り早さと、作業の手間のせいもありますが、新型コロナ前(2019年改正)の便数と比較したかったこともあります。


総本数の推移。

コロナ2年目・2021年10月から減少が大きい。
2024年改正は、秋田市地域公共交通協議会における中央交通側と思われる発言では「総運行本数は市の交通局と合併してから初めて増加に転じる予定である。」との触れこみだった。計数の誤差があるに違いないが、平日+19本、土日±0(土日はこちらの数えかたのせいでしょう)。増加はウソではないが、それほどもない(が予想の範囲内)。

2019年と2024年を比較すると、平日1115→814(-301、-27.0%)、土日755→460(-295、-39.1%)。


各改正において、直近と比べてどの程度減ったか。

2021年から2023年は毎回、平日でも1割以上ずつ減っていた。それを踏まれえれば、2024年はよくぞ2%も増やせたとするべきか。

ちなみに、秋田県外の2024年春改正での減便率の例を挙げておく。
・千葉県による県内全事業者への調査
2023年10月 約3万1900便 → 2024年4月 約3万便 1900便、6%減
・横浜市交通局(横浜市営バス)
約9000便のうち367便を減便、約4%減
・弘南バス
平日(約1000本運行※)・土日祝日(本数不明)とも約100便減便、1割ほど減
※青森市の一部などにも路線を持つため、中央交通よりも路線網があって、便数も多いようだ。

2024年改正のちょっとした記録など、いずれまた。
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門型標識撤去

2024-10-03 22:34:56 | 秋田のいろいろ
秋田市茨島(ばらじま)二丁目と三丁目の境、秋田県道56号。
茨島交差点方向を背に、南・秋田大橋方向
この風景の中にあったものが、2024年9月17日から24日の間に消えた。

北方向。現在
↑新屋線のバスは、小田急中古・1996年製の三菱ふそうエアロミディ。まとまって移籍した(2009年頃とのこと)が、しぶとく残る最後の1台か。
7月下旬
茨島交差点から370メートル、秋田大橋北詰から1キロほどの地点にあった、道路両端から道路上空をまたいで設置されていた、ゲート型の標識柱が撤去された。
このような道路標識の設置方法は、国土交通省「道路標識設置基準」では「門型式」とされている。国交省の他の資料では「オーバーヘッド式」と併記。その他、国交省や秋田県を含む地方自治体、高速道路会社などのサイトでは「門型標識」と称することも多い。

設置されていた道路標識は、
南面
自転車及び歩行者専用=自転車歩道通行可(柱に設置)、バス優先、50km/h制限、中央線
北面
自転車歩道通行可(柱に設置)、50km/h制限、中央線
標識は、いずれも秋田県公安委員会(秋田県警察本部)管轄。ゲート自体も、道路管理者ではなく警察の管理だったようで、今回の撤去工事は、県警から発注されていた【4日補足・工事名称は「門型大型標識撤去工事」】。

あまり存在意義がないし、サビも生じている。老朽化による安全確保と維持管理削減のため、撤去したのだろう。
一方で、県道28号の手形のリバーシブルレーン(中央線変移システム。1991年4月5日~2010年7月28日)用だった門型標識は、一部は撤去されたものの、今も残るものがある(片方は信号柱として使用片方はほぼ無用)。管轄の違い(こちらは道路管理者も関わるかも?)か、撤去するにも費用はかかるからか。今回の撤去は約500万円。


茨島の門型標識は、手形よりも古い。ここが建設省管轄の国道7号だった頃からあるはず(県移管は2004年)。
構造も異なる。2本のパイプからなる脚が上方で接し、その上で再び分かれるX形。
西方向
西側の民地は、工場のブロック塀。歩道端と塀の間の、草が茂る土から脚が生えていた。
東方向
東側は事業所があって、その門と若干かぶっていた。しかも、見た感じ、民地側を侵略しているように見えなくもなかった。

そして、上の写真の通り、撤去の少し前(遅くとも7月下旬、5月時点ではまだ)に、脚の周りが掘り起こされて、土のうが押しこめられていた。


東側は門の開閉に支障があったのでは【10日補足・裏側にも道路と出入口があるようで、県道側は使っていなかったのかも】

設置時期のヒントかもしれない情報。
南向きの、色あせた自転車及び歩行者専用の裏面。当時は、裏面に納入時期などを直接印字することがあったようで、
「昭和54年12月」
45年前、1979年末。ちなみに、今回の撤去工事を請け負ったのも、この業者だった。

撤去された茨島歩道橋(関連記事)から、廃止(実質経路変更)された卸町経由新屋線を写した写真に、門型標識が写りこんでいた。
(再掲)あまり目立たないようにも見えるけれど
一直線で単調な道路のアクセントではあった。なくなったら殺風景。


【11月6日追記】11月6日に、西側の歩道部分で工事が行われていた。脚が生えていた穴を埋めるのだろうか。東側はそのまま。
11月26日には、西側は脚の跡が完全撤去されて埋め戻された状態。東側で工事が行われていた。
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元祖ビューカードが進化

2024-10-01 23:54:11 | その他もろもろ
20年以上使っている、JR東日本のクレジットカード「ビューカード」の5年ごとの有効期限が今年10月だった。今期は、磁気不良でカードを再発行してもらったことがあった。
今回は、9月6日に「【ビューカード】更新カードのお届けについて」というメールが届いた。最近は、巧妙ななりすましメールが横行しているので警戒したが、クリックを強要するようなものでなく、「2024年9月下旬頃から順次登録住所に更新カードをお届けいたします。」という内容だったので、いちおう信じることにした。
ただ、「更新カードをお送りする際には事前に審査がございます。審査の結果、ご希望に沿えない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。」ともあり、メールが来ても安心はできない。

9月末に、新しいカードが簡易書留で無事届いた。

僕のビューカードは、企業や金融機関との提携カードではない、純粋なビューカードなのだけど、現在、新規発行されているビューカードとは違う。Suicaが搭載されておらず、券面デザインが異なる。“元祖”ビューカードと言っていいものだろう(いちばん最初のビューカードは、国際ブランドがないハウスカードだった。それが真の元祖なのだが、ユーザーには後に国際ブランド付きで更新されたそうで、現役ではない)。
現行のSuicaを搭載したビューカードは、「ビュー・スイカ」カードというもの。2003年に登場し、Suica非搭載の元祖ビューカードの新規申し込みは2004年で中止されたとのこと。その前に発行済みのビューカードは、20年以上経っても、非搭載で更新が続いていることになる。

当時、ビュースイカへの切り替えの案内も来たが、しなかった。
理由は、切り替え時にカード番号が変わってしまうことと、当時(というか2023年まで)は秋田ではSuicaが未導入でメリットが少なかったから。その後、カードやモバイルのSuicaを別に用意して、非搭載ビューカードからチャージする方法で、不便や問題はほぼなかった。
旧・新カード
新しいカードの券面は、色・柄としては永年見慣れたデザインだけど、やけにあっさりしてもいた。
国際ブランドVISAのホログラムがなくなって、ロゴがシンプルになってもいるが、カード番号(クレジットとJREポイントそれぞれ)や名前の表示がない! と思ったら、裏面に黒い文字で印字されていた。【2日補足・国際ブランド・ビザのロゴは「VISA」と全部大文字だけど、表記としては「Visa」が正式なようだ。以下、あまりこだわらずに表記します。】

今までは、昔ながらの銀色の凹凸のあるエンボスの文字。
ビュー・スイカカードのほうは、当初から表面に黒い文字で印字されており、世界初のエンボスレスクレジットカードであった(Suicaの内蔵アンテナとエンボスが干渉するのを避けるため)。
近年は、キャッシュカードも含めてエンボスレスのカードが増えているようだし、安全のため裏にも表示がない両面ナンバーレスのクレジットカードも存在する。
今回のビューカードは、片面ナンバーレスではあるが、一気に近代化した感じ。


さらによく見れば、VISAロゴの左に))))のマーク。VISAのタッチ決済が付いた!!
この数年で各国際ブランドとも、タッチ決済の導入が進み、鉄道やバスでも使えるところがある。
ビューカードでは、Suicaとの関係なのか、国際ブランドのタッチ決済はやってないと思っていたのだが。
公式サイトでも、「Visaのタッチ決済をビューコーポレートカード、ビュービジネスオーナーズカードに搭載しております。」とあり、法人カードのビューカードにしか搭載されていないように読める。
Suica非搭載だからこそ、個人向けビューカードでも、Visaタッチ対応になってしまったのだろうか。なんだか知らないけど、これも一気に近代化。普段は使わないと思うけれど、旅先では使う機会がありそう。ほかにVISAブランドのカードを持っていないし。
【2日補足】ビューカードが発行する、駅ビルでの優遇がある「JREカード」では、Suica搭載の有無(非搭載はVISAのみ)が選べ、Suica非搭載にするとVisaのタッチ決済が搭載かつ表面ナンバーレスになるそうだ(Suica搭載だとVISAでも表面記載らしい)。その流れで、元祖ビューカードにも波及したのだろう。
【8日補足】ビューカードでは、VISAであっても、VポイントではなくJRE POINTが付与される。したがって、「Visaのタッチ決済でVポイント還元や何倍付与キャンペーン」のたぐいが行われていても、ビューカードのVisaのタッチ決済は対象外になるようだ。


以上、更新されたらひっそりと進化していた、元祖ビューカード。
ネット上には情報はなさそうだし(JCBやMasterブランドはどうなのか【上記2日付補足のように、他ブランドタッチ決済には非対応かも】)、それ以前に新カードに同封された文書にさえ、何の説明もなかった。

ついでに言わせてもらうと、ビューカード更新時に、毎回、面倒だと思ってしまうのが、関連サービスに登録した、カード有効期限の変更。
JR東日本と関係ない公共料金引き落としなどで手続きが必要なのは、仕方がない。
でも、JR東日本が運営する、えきねっと、モバイルSuica、オートチャージ(ATM・ビューアルッテでの手続き要)それぞれで変更しないとならないのは、なんとかならんものでしょうか。しかも名義変更やカード不良による再発行時は手続き不要なのに。

変更手続きをしてしまえば、後は便利にお得に使わせてもらっているので、引き続きお世話になります。
そして、次の更新前には「大人の休日倶楽部」カードのお誘いをもらうようになってしまうのだろう。年会費が高いし、JR東日本エリア(+α)をそこまで乗らないので、引き続き、このカードを使い続けるつもり。
コメント (2)
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