2020年9月の秋田県井川町。前回の井川橋に続いて、今回はバス停。
東西に長く・南北に短い形の井川町。西側をJR奥羽本線と国道7号が並んで南北に貫いている。
奥羽本線には、井川町唯一の鉄道駅として1995年12月に開業し、当時は斬新な駅名としても話題になった井川さくら駅がある。
駅名標
おそらく開業時から替わっていない駅名標。モリサワ「新ゴ」の細いフォント。
当時のJR東日本秋田支社では、駅名標のフォントにあまりこだわりがなかったようだが、当時新ゴを採用したのは斬新だったかも。現在はJR東日本全体で新ゴが標準書体になっているが、もっと太いウエイト。でも、この細さでも視認性は悪くないと思うし、すっきりしていて良いのでは。隣の羽後飯塚駅にも、同じ仕様の駅名標がある。
路線バスは、秋田駅西口~五城目バスターミナル間の秋田中央交通 新国道経由五城目線が通り抜ける。
かつては、国道7号経由で、八郎潟町内を経て五城目へ行っていたが、2020年4月から東側の国道285号経由に変わっている。
285号上の「坂本入口」
↑後ろの標識の通り、ここの地名がすでに「坂本」だが、坂本の集落はここから入った所にあるという意味で「入口」なのだろう。中央交通では、285号経由のことを「坂本経由」だか「坂本入口経由【31日修正・抜けていた「経由」を追加】」だかと表現することがあった。
285号上の「国花苑前」
285号区間のバス停は、中央交通伝統の「バスで行こう」のフレーズ入り。
ここのバス停は、2020年の経路変更時に新たに置かれたもの(ストリートビューでそれ以前はなかったのを確認)で、バス停名を上貼りした転用品。
秋田市内では市営バスタイプへの交換が進み、「バスで行こう」は減る一方(2020年秋時点でも少なくなっていた)なのと対象的。
なお、井川さくら駅の「さくら」の由来である日本国花苑は、駅から歩いて行けなくはないが、近くはない。
【31日追記】2022年の花見シーズンには、中央交通が自社ホームページに「国花苑へのお出かけは五城目線利用が便利」の旨の情報を時刻表付きで掲載し、珍しく商売っ気を出していた。
ところで、井川さくら駅のロータリーにバス停があった。駅は国道7号に面しているのだが、そのバス停は路上ではなくロータリーの中。
「井川さくら駅」バス停
バス停名はスーラ。さらに「バスで行こう」が手書きでなく新ゴなので、バスで行こうの中では新しい部類。=潟上市内に同タイプがあった。
上記の通り、今は路線バスが通らなくなったはずの井川さくら駅前に、バス停がある。上部の社名表記は、中央交通の子会社「秋田中央トランスポート」と書いてあったのを、消した痕跡。そして、時刻表が掲出されていない。ナニモノ?
実は町が「井川町町内巡回バス」なるものを運行していて、それ用のバス停らしい。
町のサイトやWikipedia以外には、情報が少ないのだが、かつては中央交通「井川線」が走っていたが廃止となり、代替として2008年秋から運行されている。
誰でも乗車でき(下記の通り一部制限あり)、運賃は無料。バス停に関係なく、フリー乗降。
町内を定時定路で運行するのが基本だが、八郎潟町の湖東厚生病院や五城目高校、五城目バスターミナルまで行く便もある。町のサイトには、町外まで行く「便については、町外の方はご利用できません。」とある。中央交通五城目線やJRへの影響も考慮すれば、町民限定のサービスとするのは理解できるが、その言い回しでは町民以外が「町外まで行く便を、町内の区間だけ乗る」こともできないようにも解釈できる。実際はどうなのだろう?
車両は自家用中型の「さくら号」、マイクロの「ゆうゆう号」の白ナンバー2台体制。運行業務は、秋田中央トランスポートへ委託しているらしい。なお、これとは別の車両で、町立井川義務教育学校のスクールバスも、トランスポートへ委託している。
そんなわけで、法令で定められた「路線バス」ではないので、バス停に時刻表を掲出する義務はないのだろう。にしても、せめて駅前くらい、もうちょっと説明があってもいいと思いますが。
※井川さくら駅の業務は、町役場へ委託されているので、駅窓口で尋ねれば教えてはくれるでしょう。【31日補足・簡易委託駅なので、きっぷ販売のみ行っている形だが、この辺りの“風習”で、係員が列車到着時の集札も行う。ただし、井川さくらは駅の構造上、上り列車のみ集札。また、発車時に係員が、列車? 乗務員? に向かって丁寧に頭を下げるのは、井川さくら駅の“伝統”のようだ。】
町道の井川橋の近く、JAあきた湖東の前にも、巡回バスのバス停。
「農協前」
これは古くからのバスで行こう。支柱(フレーム)がオレンジ色。潟上市マイタウンバスで見られるが、秋田市内ではかなり少なかったと思われる。
巡回バスを使って、井川さくら駅~国花苑を行き来できるようだが、観光目的で使えるダイヤなのかは未確認。また、国花苑周辺の国道285号上には、それ用らしきバス停はなさそう(フリー乗降だからなくてもいいのだが)だった。
井川さくら駅の南隣は、わずか1.4キロで潟上市の羽後飯塚駅。その潟上市マイタウンバスは、駅前には入らず、駅前の道(ここでは県道303号に変わる)は走らないが、1本東側の道を通っている。
「飯塚下丁」バス停
農協前よりも色鮮やかなオレンジフレームのバスで行こう。
時刻表掲出枠の裏面までもがオレンジ色
秋田市近隣の北方面の各自治体では、コミュニティーバスとして、井川町は無料で、潟上市は100円均一で、そして八郎潟町・五城目町・大潟村は合同で200円または400円の「南秋地域広域マイタウンバス」を運行している。三者三様。委託先は全部トランスポートだけど。
井川町は特に我が道を行くという感じがする。
東西に長く・南北に短い形の井川町。西側をJR奥羽本線と国道7号が並んで南北に貫いている。
奥羽本線には、井川町唯一の鉄道駅として1995年12月に開業し、当時は斬新な駅名としても話題になった井川さくら駅がある。
駅名標
おそらく開業時から替わっていない駅名標。モリサワ「新ゴ」の細いフォント。
当時のJR東日本秋田支社では、駅名標のフォントにあまりこだわりがなかったようだが、当時新ゴを採用したのは斬新だったかも。現在はJR東日本全体で新ゴが標準書体になっているが、もっと太いウエイト。でも、この細さでも視認性は悪くないと思うし、すっきりしていて良いのでは。隣の羽後飯塚駅にも、同じ仕様の駅名標がある。
路線バスは、秋田駅西口~五城目バスターミナル間の秋田中央交通 新国道経由五城目線が通り抜ける。
かつては、国道7号経由で、八郎潟町内を経て五城目へ行っていたが、2020年4月から東側の国道285号経由に変わっている。
285号上の「坂本入口」
↑後ろの標識の通り、ここの地名がすでに「坂本」だが、坂本の集落はここから入った所にあるという意味で「入口」なのだろう。中央交通では、285号経由のことを「坂本経由」だか「坂本入口経由【31日修正・抜けていた「経由」を追加】」だかと表現することがあった。
285号上の「国花苑前」
285号区間のバス停は、中央交通伝統の「バスで行こう」のフレーズ入り。
ここのバス停は、2020年の経路変更時に新たに置かれたもの(ストリートビューでそれ以前はなかったのを確認)で、バス停名を上貼りした転用品。
秋田市内では市営バスタイプへの交換が進み、「バスで行こう」は減る一方(2020年秋時点でも少なくなっていた)なのと対象的。
なお、井川さくら駅の「さくら」の由来である日本国花苑は、駅から歩いて行けなくはないが、近くはない。
【31日追記】2022年の花見シーズンには、中央交通が自社ホームページに「国花苑へのお出かけは五城目線利用が便利」の旨の情報を時刻表付きで掲載し、珍しく商売っ気を出していた。
ところで、井川さくら駅のロータリーにバス停があった。駅は国道7号に面しているのだが、そのバス停は路上ではなくロータリーの中。
「井川さくら駅」バス停
バス停名はスーラ。さらに「バスで行こう」が手書きでなく新ゴなので、バスで行こうの中では新しい部類。=潟上市内に同タイプがあった。
上記の通り、今は路線バスが通らなくなったはずの井川さくら駅前に、バス停がある。上部の社名表記は、中央交通の子会社「秋田中央トランスポート」と書いてあったのを、消した痕跡。そして、時刻表が掲出されていない。ナニモノ?
実は町が「井川町町内巡回バス」なるものを運行していて、それ用のバス停らしい。
町のサイトやWikipedia以外には、情報が少ないのだが、かつては中央交通「井川線」が走っていたが廃止となり、代替として2008年秋から運行されている。
誰でも乗車でき(下記の通り一部制限あり)、運賃は無料。バス停に関係なく、フリー乗降。
町内を定時定路で運行するのが基本だが、八郎潟町の湖東厚生病院や五城目高校、五城目バスターミナルまで行く便もある。町のサイトには、町外まで行く「便については、町外の方はご利用できません。」とある。中央交通五城目線やJRへの影響も考慮すれば、町民限定のサービスとするのは理解できるが、その言い回しでは町民以外が「町外まで行く便を、町内の区間だけ乗る」こともできないようにも解釈できる。実際はどうなのだろう?
車両は自家用中型の「さくら号」、マイクロの「ゆうゆう号」の白ナンバー2台体制。運行業務は、秋田中央トランスポートへ委託しているらしい。なお、これとは別の車両で、町立井川義務教育学校のスクールバスも、トランスポートへ委託している。
そんなわけで、法令で定められた「路線バス」ではないので、バス停に時刻表を掲出する義務はないのだろう。にしても、せめて駅前くらい、もうちょっと説明があってもいいと思いますが。
※井川さくら駅の業務は、町役場へ委託されているので、駅窓口で尋ねれば教えてはくれるでしょう。【31日補足・簡易委託駅なので、きっぷ販売のみ行っている形だが、この辺りの“風習”で、係員が列車到着時の集札も行う。ただし、井川さくらは駅の構造上、上り列車のみ集札。また、発車時に係員が、列車? 乗務員? に向かって丁寧に頭を下げるのは、井川さくら駅の“伝統”のようだ。】
町道の井川橋の近く、JAあきた湖東の前にも、巡回バスのバス停。
「農協前」
これは古くからのバスで行こう。支柱(フレーム)がオレンジ色。潟上市マイタウンバスで見られるが、秋田市内ではかなり少なかったと思われる。
巡回バスを使って、井川さくら駅~国花苑を行き来できるようだが、観光目的で使えるダイヤなのかは未確認。また、国花苑周辺の国道285号上には、それ用らしきバス停はなさそう(フリー乗降だからなくてもいいのだが)だった。
井川さくら駅の南隣は、わずか1.4キロで潟上市の羽後飯塚駅。その潟上市マイタウンバスは、駅前には入らず、駅前の道(ここでは県道303号に変わる)は走らないが、1本東側の道を通っている。
「飯塚下丁」バス停
農協前よりも色鮮やかなオレンジフレームのバスで行こう。
時刻表掲出枠の裏面までもがオレンジ色
秋田市近隣の北方面の各自治体では、コミュニティーバスとして、井川町は無料で、潟上市は100円均一で、そして八郎潟町・五城目町・大潟村は合同で200円または400円の「南秋地域広域マイタウンバス」を運行している。三者三様。委託先は全部トランスポートだけど。
井川町は特に我が道を行くという感じがする。