秋田駅前で、冒頭の写真の秋田中央交通の路線バスを発見!
「ノンステップバス」の表示があり、「か929」という最近登録されたナンバー。
でも、中央交通で最近急増中の中型バス「いすゞエルガミオ」ではない。
エルガミオとは違うボディ
長くて大柄で平べったいボディ、向かって右側のガラスが切り欠かれたように大きくなった左右非対称の正面。そう、以前旧モデルを紹介した、三菱ふそうトラック・バス(以下、三菱)製の大型バス「エアロスター(ニューエアロスター)」だ!
デザイン的には現行車種と同じだけど、残念ながら新車ではなく、中古。
しかしながら、秋田中央交通のみならず秋田県の路線バスにとって、これはとても画期的な車両となる。
なぜなら、※一部推測を含みます。誤りがあるかもしれません。
・秋田県内で(メーカーに関わらず)路線用大型ノンステップバス導入は初(自家用の大型ノンステップは前例あり?)
・秋田県内で路線バス用の三菱ニューエアロスター(1996年以降の車種)導入は初
・秋田中央交通が三菱製大型路線バスを導入するのは、少なくとも35年以上ぶり(中型や観光・高速はここ10年間ほどは継続して多数導入)
・秋田中央交通が三菱製大型路線バスの中古を導入するのは初(中型の中古は前例あり)
・秋田中央交通がいすゞ製以外のノンステップバスを導入するのは初
・秋田中央交通に、新しい大型バスが導入されるのは約10年ぶり
・秋田市のバス路線を三菱エアロスターが走るのは、11年ぶり(上記の通りニューエアロスターとしては初)
・中古だけど、秋田中央交通の大型路線バスとしてはもっとも新しい年式の車両
だから。
当ブログで何度も取り上げたように、ここ数年の中央交通の一般路線バスでは、新車・中古車ともサイズは中型バスのみ、メーカーは大多数がいすゞ自動車製を導入していた。(高速・貸切バスでは他社製も導入)
それに、大型バスについては、今はなき秋田市営バスから新屋方面の路線を譲受した2002年前後に、まとめて何台も中古を導入したのがおそらく最後(メーカーはいすゞが多く、三菱は1台もなかった)。以後、現在まで10年ほど、大型バスの台数は増えていないと思われる。それらの大型バスは、新造から20年前後に達するものも多く、そろそろ寿命だから、大型バスは減っていくのかと思っていた。
このままでは、あと5年もすれば、秋田市を走る路線バスは、いすゞの中型バスばっかりになるんじゃないかとさえ思い始めていた。
以前の記事の通り、秋田市営バスでは三菱(当時は三菱自動車)製のバスは多く導入していたものの、大型バス・エアロスターは極めて少数だった。
1988(昭和63)年度に1台だけ導入された(214号車)のが最後で、それは2001年春頃に廃車となった。
エアロスターは1996年にモデルチェンジし、その後いち早くノンステップ仕様を発売し、現在は全国的に多数が導入されて走っている。
しかし、秋田の路線バスでは羽後交通でモデルチェンジ前のエアロスターが走っている程度だと思われる。新型エアロスターは、一部の自家用(スクールバスや教習車)でごく限られた台数しかなく、縁遠い存在の車種だった。
ところが、今年の4月中旬頃、ある方から「ある場所に中央交通の塗装のエアロスターらしきバスが停まっている」との情報をいただいた。(改めてありがとうございます)
見に行ってみると、後部だけしか見えず、またエアロスターを見慣れていないため、たぶんエアロスターかなという感じだったが、形とサイズは、間違いなく、今まで秋田になかった新しい型の大型バス。ナンバー取得前だったが、外見はすぐに運行できそうな状態に見えた。
現在の中央交通の路線バスは、大型バスが充当される路線がかなり限定されていて、僕の行動範囲内なら、きっと近いうちに見たり乗ったりできるはずと期待していた。
しかし、それから約2か月経っても走る姿はいっこうに見かけず、何か特殊な用途・路線にでも使わてれいるのかなどど邪推していた。
先週になって、市内をエアロスターが走行していたという情報を得て(ありがとうございます)、もしやと思っていたところで、今日の発見となった。
そんな事情があって、市営バスのエアロスターのこととか中型中古のこととか、ちょっと思わせぶりな記事をアップしていたのでした。(ナンバー取得前の姿を実際に見たといっても、走る姿を見るまでは自分でも信じられなかったので…)
このエアロスターのナンバーは「929」。
増加中のエルガミオ中古は、「924」を5月上旬、「930」を6月1日に初めて見たので、929はおそらく5月中に取得したナンバーではないだろうか。
4月に整備済みらしき姿を見かけたのに、登録が少し遅い気がする。
また、5月に登録されて、6月下旬まで走る姿を見なかったのは、僕の運が悪くて見かけなかったのか、それとも何らかの事情があって運行開始が遅れたのだろうか。
さて、この車両の前の所有者はどこだろうか。
まあ、推測するまでもなく「関東の大手事業者との付き合いから、比較的新しい車両を安く購入できるルートがある。(以前の記事後半参照)」とおっしゃるだけに、これも小田急バスから来た可能性が高い。
小田急バスでは、1999年に初のノンステップバスとして、多数のエアロスターを導入したが、それが昨年末頃から軒並み廃車になっているという。
中央交通に来たエアロスターは、ドアやランプ類の仕様や配置が、その1999年導入車と同一だと思われる。
屋根前方の青いランプやドアが小田急っぽい
ドアは小田急から来たエルガミオのノンステップの1999年車と同じ、ぐるんと回転して開く(?)「グライドスライドドア」。
エルガミオでは、グライドスライドドアは中ドアだけで、前は普通の折り戸だったけれど、こちらは両方ともグライドスライドドア。
座席の布地は、青系統の模様入りで、先に(ほぼ同時期か)小田急から来たエルガミオのノンステップの「924」のと同じだと思う。
後部。リアガラス直下のランプはオプションらしく、小田急では採用されていた
小田急グループの立川バスのエアロスター(塗装や装備の細部は小田急本体と若干異なる)
929も、少し前まではこんな塗装で東京の街を走っていたかもしれない。
改めてニューエアロスター
古いバスや、新しいバスはいすゞしか見慣れていない者にとっては、ニューエアロスターのデザインは斬新。
(再掲)以前のエアロスター。ノンステップと比べて背(天井・屋根)が高い
以前のエアロスターや中型のエアロミディの面影を残し、直線的でシンプルながら柔らかさも感じ、好きだ。
ただ、後ろから見ると、一瞬、いすゞエルガミオかと思ってしまう。後部は昔の三菱のバスのイメージは薄れているようだ。
奥がエアロスター。手前は最近小田急から来たエルガミオの「915」。どことなく似てません?
屋根上の冷房装置が、前方に付いている(エルガミオなど他車は中ほど)のが識別のポイントかな。
今まで、ニューエアロスターを写真で見ると、かなり大柄で平べったく、ノンステップのためか重心が低そうで、ティッシュペーパーの箱みたいな印象を持っていた。
でも、実物を見ると、たしかに大きいけれど、それほどでもない気がした。緑色が収縮色だから?
たしかに長いことは長い
今日見た時は、新国道経由の路線を2度(2往復)走っていたようだ。そのため、929は臨海営業所の所属だと思われる。【29日追記】29日に臨海営業所線を走っているのを目撃したので、同営業所所属は確実。
臨海営業所には、市営バスから移籍した車両をはじめ、中央交通の大部分の大型バスが所属する。それらと同様、新国道のほか新屋方面を走ると思われる。
秋田駅西口を発車
上の写真撮影時は、耳慣れないエンジン音を響かせて、新国道・高専前経由で組合病院へ向かって行った。トランスミッションはマニュアル。
※そういえば、たまたまかもしれないけれど新国道経由組合病院線では中型バスしか見たことがなかった。この路線に大型バスが入ること自体、珍しいかもしれない。
今後、小田急バスはじめ首都圏の各バス会社では、初期の大型ノンステップバスが続々と更新の時期を迎えると思われる。
上記の通り、中央交通が保有する古い大型バスもそろそろ限界。大型バスを全廃するつもりでもなさそうなので、中古のノンステップで代替を進めていくのかもしれない。中型バスと同じように。
今回、いすゞでなく、久々(大型としては初)の三菱の導入に踏み切ったのは、たまたま三菱製の中古が発生したためか、あるいは試しに1台入れてみたというところだろうか。
小田急バスでは、一般路線バスはいすゞと三菱がメイン。今後は、いすゞの大型バス「エルガ」の中古が、中央交通に導入される可能性もあるだろう。(秋田県内では、路線バス用エルガもまだ導入されていないはず。デザインとしてはエルガミオと変わらないのであまりおもしろみはないですが)※エルガ導入は、その後意外に早く実現した
※続きはこちら
※次のエアロスター導入は2016年
「ノンステップバス」の表示があり、「か929」という最近登録されたナンバー。
でも、中央交通で最近急増中の中型バス「いすゞエルガミオ」ではない。

長くて大柄で平べったいボディ、向かって右側のガラスが切り欠かれたように大きくなった左右非対称の正面。そう、以前旧モデルを紹介した、三菱ふそうトラック・バス(以下、三菱)製の大型バス「エアロスター(ニューエアロスター)」だ!
デザイン的には現行車種と同じだけど、残念ながら新車ではなく、中古。
しかしながら、秋田中央交通のみならず秋田県の路線バスにとって、これはとても画期的な車両となる。
なぜなら、※一部推測を含みます。誤りがあるかもしれません。
・秋田県内で(メーカーに関わらず)路線用大型ノンステップバス導入は初(自家用の大型ノンステップは前例あり?)
・秋田県内で路線バス用の三菱ニューエアロスター(1996年以降の車種)導入は初
・秋田中央交通が三菱製大型路線バスを導入するのは、少なくとも35年以上ぶり(中型や観光・高速はここ10年間ほどは継続して多数導入)
・秋田中央交通が三菱製大型路線バスの中古を導入するのは初(中型の中古は前例あり)
・秋田中央交通がいすゞ製以外のノンステップバスを導入するのは初
・秋田中央交通に、新しい大型バスが導入されるのは約10年ぶり
・秋田市のバス路線を三菱エアロスターが走るのは、11年ぶり(上記の通りニューエアロスターとしては初)
・中古だけど、秋田中央交通の大型路線バスとしてはもっとも新しい年式の車両
だから。
当ブログで何度も取り上げたように、ここ数年の中央交通の一般路線バスでは、新車・中古車ともサイズは中型バスのみ、メーカーは大多数がいすゞ自動車製を導入していた。(高速・貸切バスでは他社製も導入)
それに、大型バスについては、今はなき秋田市営バスから新屋方面の路線を譲受した2002年前後に、まとめて何台も中古を導入したのがおそらく最後(メーカーはいすゞが多く、三菱は1台もなかった)。以後、現在まで10年ほど、大型バスの台数は増えていないと思われる。それらの大型バスは、新造から20年前後に達するものも多く、そろそろ寿命だから、大型バスは減っていくのかと思っていた。
このままでは、あと5年もすれば、秋田市を走る路線バスは、いすゞの中型バスばっかりになるんじゃないかとさえ思い始めていた。
以前の記事の通り、秋田市営バスでは三菱(当時は三菱自動車)製のバスは多く導入していたものの、大型バス・エアロスターは極めて少数だった。
1988(昭和63)年度に1台だけ導入された(214号車)のが最後で、それは2001年春頃に廃車となった。
エアロスターは1996年にモデルチェンジし、その後いち早くノンステップ仕様を発売し、現在は全国的に多数が導入されて走っている。
しかし、秋田の路線バスでは羽後交通でモデルチェンジ前のエアロスターが走っている程度だと思われる。新型エアロスターは、一部の自家用(スクールバスや教習車)でごく限られた台数しかなく、縁遠い存在の車種だった。
ところが、今年の4月中旬頃、ある方から「ある場所に中央交通の塗装のエアロスターらしきバスが停まっている」との情報をいただいた。(改めてありがとうございます)
見に行ってみると、後部だけしか見えず、またエアロスターを見慣れていないため、たぶんエアロスターかなという感じだったが、形とサイズは、間違いなく、今まで秋田になかった新しい型の大型バス。ナンバー取得前だったが、外見はすぐに運行できそうな状態に見えた。
現在の中央交通の路線バスは、大型バスが充当される路線がかなり限定されていて、僕の行動範囲内なら、きっと近いうちに見たり乗ったりできるはずと期待していた。
しかし、それから約2か月経っても走る姿はいっこうに見かけず、何か特殊な用途・路線にでも使わてれいるのかなどど邪推していた。
先週になって、市内をエアロスターが走行していたという情報を得て(ありがとうございます)、もしやと思っていたところで、今日の発見となった。
そんな事情があって、市営バスのエアロスターのこととか中型中古のこととか、ちょっと思わせぶりな記事をアップしていたのでした。(ナンバー取得前の姿を実際に見たといっても、走る姿を見るまでは自分でも信じられなかったので…)
このエアロスターのナンバーは「929」。
増加中のエルガミオ中古は、「924」を5月上旬、「930」を6月1日に初めて見たので、929はおそらく5月中に取得したナンバーではないだろうか。
4月に整備済みらしき姿を見かけたのに、登録が少し遅い気がする。
また、5月に登録されて、6月下旬まで走る姿を見なかったのは、僕の運が悪くて見かけなかったのか、それとも何らかの事情があって運行開始が遅れたのだろうか。
さて、この車両の前の所有者はどこだろうか。
まあ、推測するまでもなく「関東の大手事業者との付き合いから、比較的新しい車両を安く購入できるルートがある。(以前の記事後半参照)」とおっしゃるだけに、これも小田急バスから来た可能性が高い。
小田急バスでは、1999年に初のノンステップバスとして、多数のエアロスターを導入したが、それが昨年末頃から軒並み廃車になっているという。
中央交通に来たエアロスターは、ドアやランプ類の仕様や配置が、その1999年導入車と同一だと思われる。

ドアは小田急から来たエルガミオのノンステップの1999年車と同じ、ぐるんと回転して開く(?)「グライドスライドドア」。
エルガミオでは、グライドスライドドアは中ドアだけで、前は普通の折り戸だったけれど、こちらは両方ともグライドスライドドア。
座席の布地は、青系統の模様入りで、先に(ほぼ同時期か)小田急から来たエルガミオのノンステップの「924」のと同じだと思う。


929も、少し前まではこんな塗装で東京の街を走っていたかもしれない。

古いバスや、新しいバスはいすゞしか見慣れていない者にとっては、ニューエアロスターのデザインは斬新。

以前のエアロスターや中型のエアロミディの面影を残し、直線的でシンプルながら柔らかさも感じ、好きだ。
ただ、後ろから見ると、一瞬、いすゞエルガミオかと思ってしまう。後部は昔の三菱のバスのイメージは薄れているようだ。

屋根上の冷房装置が、前方に付いている(エルガミオなど他車は中ほど)のが識別のポイントかな。
今まで、ニューエアロスターを写真で見ると、かなり大柄で平べったく、ノンステップのためか重心が低そうで、ティッシュペーパーの箱みたいな印象を持っていた。
でも、実物を見ると、たしかに大きいけれど、それほどでもない気がした。緑色が収縮色だから?

今日見た時は、新国道経由の路線を2度(2往復)走っていたようだ。そのため、929は臨海営業所の所属
臨海営業所には、市営バスから移籍した車両をはじめ、中央交通の大部分の大型バスが所属する。それらと同様、新国道のほか新屋方面を走ると思われる。

上の写真撮影時は、耳慣れないエンジン音を響かせて、新国道・高専前経由で組合病院へ向かって行った。トランスミッションはマニュアル。
※そういえば、たまたまかもしれないけれど新国道経由組合病院線では中型バスしか見たことがなかった。この路線に大型バスが入ること自体、珍しいかもしれない。
今後、小田急バスはじめ首都圏の各バス会社では、初期の大型ノンステップバスが続々と更新の時期を迎えると思われる。
上記の通り、中央交通が保有する古い大型バスもそろそろ限界。大型バスを全廃するつもりでもなさそうなので、中古のノンステップで代替を進めていくのかもしれない。中型バスと同じように。
今回、いすゞでなく、久々(大型としては初)の三菱の導入に踏み切ったのは、たまたま三菱製の中古が発生したためか、あるいは試しに1台入れてみたというところだろうか。
小田急バスでは、一般路線バスはいすゞと三菱がメイン。今後は、いすゞの大型バス「エルガ」の中古が、中央交通に導入される可能性もあるだろう。(秋田県内では、路線バス用エルガもまだ導入されていないはず。デザインとしてはエルガミオと変わらないのであまりおもしろみはないですが)※エルガ導入は、その後意外に早く実現した
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※次のエアロスター導入は2016年