伊勢神宮内宮参拝を終え、境内の外へ。
内宮前までバスで来た道は、五十鈴川と並行する国道23号線(三重県道12号線と重複)。その国道と五十鈴川の間にも1本の道があって、「おはらい町」と呼ばれる一帯。
国道の旧道である長さ800メートルほどの道路沿いに、昔ながらの趣きの店が軒を連ね、伊勢の一大観光ゾーンとなっている。
おはらい町は江戸時代から鳥居前町として多くの参拝客が来ていたが、1970年代になると国道を通ってバスで訪れ、おはらい町を素通りする参拝客が増えて衰退。
そこから立ち直るべく、地元の人たちが町並みの再生を決意。「切妻・入母屋・妻入り様式」の建物で統一し、行政も石畳や電線地中化をして、かつての光景を復元。再び多くの人が訪れるようになった。
※したがって、見かけは古めかしくても新しい建物も多いようだ。
おはらい町には、彼の「赤福」の本店があり、同社がおはらい町の復興に貢献したようだ。
1993年の式年遷宮の際には、おはらい町の一角に「おかげ横丁」も誕生。赤福が運営する、ある意味“商業施設“(だから各店舗はテナントなのかな?)だが、入場料とか明確なゲートなどはなく、建物の見た目も似ているので、おはらい町と一体化しているも同然。おはらい町とおかげ横丁は混同されることもある。
そんなわけで現在では、参拝を終えた人たちが、おはらい町並びにその中のおかげ横丁をぶらぶらして、土産物を買って飲食するというスタイルがすっかり定着しているそうで、我々もそれにならうことにした。
内宮を出てすぐのおはらい町の入口へ。
えっ!!
ものすごい人波だ。浅草の浅草寺の仲見世なんかに匹敵しそうな。
境内はそれほど人が多くなかったのに、どこから湧いてきたのかと思いつつ、他に道がないので人混みの中へ。
しばらく進むと、
あれれ?
地方都市としては多いほうかもしれないが、ぐっと人が減った。
団体客でもいたのか、入口付近だけたまたま人があふれていたようだ。(バス停や駐車場の位置からして、内宮寄りのほうが人が多い傾向)
タイムスリップしたかのような、統一された落ち着いた街並み。
道路中央を歩く人が多く、というか(狭い道に人が多くて)歩かざるを得ないものの、ここは歩行者天国ではない時間帯も多い。
土日休日の10時から16時までが歩行者専用道路で、それ以外は車も通れることになっている。伊勢市長名の「歩行者天国ではありません」という立て札もあったが、小さい木製なので気づきにくい。
この時は車両も通れる日時で、実際、各店舗の納品や宅配業者の車がたまに通った。いずれも、歩行者優先で慎重に運転していたが、ボケッとしている歩行者もいるし、万が一ということがある。もう少し、何か対策がありそうに感じた。
沿道のお店は、赤福以外にも古くからの菓子店が複数、真珠、伊勢茶、工芸品類、その他土産物、飲食店などさまざま。ここだけで、伊勢のお土産は揃うだろう。
ジャスコ発祥地の三重県だからなのか、WAONで決済できる(ポイントも付与)店も複数あった。
そんな店ばかりでなく、
左はお香の店、中央は理髪店
床屋さんがあるのは、ここで生活する人がいる証。
上記の通り、すべての建物に対して外観の基準があるので、
右手前の建物
「五十鈴川郵便局」も同じ外観。
郵便局の前には屋根付きの黒い箱
「書状集箱(しょじょうあつめばこ)」すなわち明治4年の郵便事業開始時のポストを模したもの。広島の宮島郵便局などにも同様のものがあるらしい。
郵便局だけでなく、百五銀行やファミリマートも同様の建物。
ファミマは「伊勢神宮内宮前店」。間口が狭く、看板も控え目で目立たないが、ちゃんと24時間営業。
おはらい町は夜が早く19時には軒並み閉まるそうで、夜間は唯一の明るい店かもしれない。ここが内宮最寄りかつおはらい町唯一のコンビニ。(おはらい町の先の県道沿いにはサークルKがある)
おはらい町の狭い道路は全部伊勢市道だと思っていたら、一部は三重県道715号線。やはり伊勢神宮の重要さを物語っている。
県道なのは、内宮側から300メートルほどの地点(おかげ横丁・赤福本店前)まで。県道としては内宮から見て右に折れて、五十鈴川を「新橋」で渡る。
新橋を背に。左方向が内宮・県道、正面に「これよりおかげ横丁」の立て札、右の行列が赤福本店
新橋の上からおはらい町の裏側が見える(川沿いにも歩道がある)
内宮側から450メートルほどの地点が五十鈴川郵便局。その先も店は続くが、ややまばらになり、通る人もだいぶ減る。
やがて国道23号線と再び合流し、おはらい町が終わる。斜め向かいには猿田彦神社があり、この辺りから伊勢市内行きのバスに乗ることもできる。
赤福本店(の別棟?)の屋根瓦
本店と向かいに別棟がある赤福の店内は混雑してはおらず、10月~4月限定の「赤福ぜんざい」が食べられるのだが、つぶあんだからパス。
折詰め赤福餅も買わなかった。名古屋とか物産展とか、伊勢まで来なくても買える機会があるから。
なお、よく似た競合商品に「御福餅(おふくもち)」というのもあるが、こちらは二見浦に本店があるそうで、おはらい町では購入できないかもしれない。(昨年、秋田のイオンで売っていたのを食べたけど、おいしかった【6月22日追記】2015年6月20日頃にもイオン秋田中央店で販売。8個入り税込み740円で赤福より20円高い。消費期限当日の見切り品を660円で購入。赤福より若干大きく、あんこがあっさりしているような気がした。嫌いじゃない)
「虎屋」という店では「ういろ」が名物。名古屋のういろうと違って「生」なので、1日しか日持ちしないそうで、購入は断念。
昼食をおはらい町で済ませる。
鳥羽の海産物とか松阪牛、洋食などもあったが、伊勢神宮周辺の名物を2つセットで。
左下の「手こね寿司」と右上の「伊勢うどん」
手こね寿司は、マグロの漬け丼みたいなもの。元は志摩地方発祥。
伊勢うどんは、伊勢市で昔から食べられるうどん。麺が極太でもっちりと柔らかく、たまり醤油などからなるタレをかけて食べる。その独特さから好みが分かれるとか。
どっちもおいしかった。
伊勢うどんはこういううどんもアリ。猫舌でも食べやすい。あと、邪道と言われそうだけど、冷やして黒蜜をかけたらくずきりみたいでいいかも?!
付け合わせは、ひじきの煮物と、あおさのお吸い物。どちらの海藻も伊勢志摩の特産。
ヒジキは伊勢独特の加工法があるそうで、そのせいなのかは分からないが、秋田のヒジキより太くて少々固い。
そろそろ、宇治山田駅へ戻って、伊勢を後にする。
10分以下の間隔でバスが運行されているから、バス停に行けばすぐ乗れるけれど、狙って乗りたいバスがあったので、わがままを言って時間調整。続きはこちら。
内宮前までバスで来た道は、五十鈴川と並行する国道23号線(三重県道12号線と重複)。その国道と五十鈴川の間にも1本の道があって、「おはらい町」と呼ばれる一帯。
国道の旧道である長さ800メートルほどの道路沿いに、昔ながらの趣きの店が軒を連ね、伊勢の一大観光ゾーンとなっている。
おはらい町は江戸時代から鳥居前町として多くの参拝客が来ていたが、1970年代になると国道を通ってバスで訪れ、おはらい町を素通りする参拝客が増えて衰退。
そこから立ち直るべく、地元の人たちが町並みの再生を決意。「切妻・入母屋・妻入り様式」の建物で統一し、行政も石畳や電線地中化をして、かつての光景を復元。再び多くの人が訪れるようになった。
※したがって、見かけは古めかしくても新しい建物も多いようだ。
おはらい町には、彼の「赤福」の本店があり、同社がおはらい町の復興に貢献したようだ。
1993年の式年遷宮の際には、おはらい町の一角に「おかげ横丁」も誕生。赤福が運営する、ある意味“商業施設“(だから各店舗はテナントなのかな?)だが、入場料とか明確なゲートなどはなく、建物の見た目も似ているので、おはらい町と一体化しているも同然。おはらい町とおかげ横丁は混同されることもある。
そんなわけで現在では、参拝を終えた人たちが、おはらい町並びにその中のおかげ横丁をぶらぶらして、土産物を買って飲食するというスタイルがすっかり定着しているそうで、我々もそれにならうことにした。
内宮を出てすぐのおはらい町の入口へ。
えっ!!
ものすごい人波だ。浅草の浅草寺の仲見世なんかに匹敵しそうな。
境内はそれほど人が多くなかったのに、どこから湧いてきたのかと思いつつ、他に道がないので人混みの中へ。
しばらく進むと、
あれれ?
地方都市としては多いほうかもしれないが、ぐっと人が減った。
団体客でもいたのか、入口付近だけたまたま人があふれていたようだ。(バス停や駐車場の位置からして、内宮寄りのほうが人が多い傾向)
タイムスリップしたかのような、統一された落ち着いた街並み。
道路中央を歩く人が多く、というか(狭い道に人が多くて)歩かざるを得ないものの、ここは歩行者天国ではない時間帯も多い。
土日休日の10時から16時までが歩行者専用道路で、それ以外は車も通れることになっている。伊勢市長名の「歩行者天国ではありません」という立て札もあったが、小さい木製なので気づきにくい。
この時は車両も通れる日時で、実際、各店舗の納品や宅配業者の車がたまに通った。いずれも、歩行者優先で慎重に運転していたが、ボケッとしている歩行者もいるし、万が一ということがある。もう少し、何か対策がありそうに感じた。
沿道のお店は、赤福以外にも古くからの菓子店が複数、真珠、伊勢茶、工芸品類、その他土産物、飲食店などさまざま。ここだけで、伊勢のお土産は揃うだろう。
ジャスコ発祥地の三重県だからなのか、WAONで決済できる(ポイントも付与)店も複数あった。
そんな店ばかりでなく、
左はお香の店、中央は理髪店
床屋さんがあるのは、ここで生活する人がいる証。
上記の通り、すべての建物に対して外観の基準があるので、
右手前の建物
「五十鈴川郵便局」も同じ外観。
郵便局の前には屋根付きの黒い箱
「書状集箱(しょじょうあつめばこ)」すなわち明治4年の郵便事業開始時のポストを模したもの。広島の宮島郵便局などにも同様のものがあるらしい。
郵便局だけでなく、百五銀行やファミリマートも同様の建物。
ファミマは「伊勢神宮内宮前店」。間口が狭く、看板も控え目で目立たないが、ちゃんと24時間営業。
おはらい町は夜が早く19時には軒並み閉まるそうで、夜間は唯一の明るい店かもしれない。ここが内宮最寄りかつおはらい町唯一のコンビニ。(おはらい町の先の県道沿いにはサークルKがある)
おはらい町の狭い道路は全部伊勢市道だと思っていたら、一部は三重県道715号線。やはり伊勢神宮の重要さを物語っている。
県道なのは、内宮側から300メートルほどの地点(おかげ横丁・赤福本店前)まで。県道としては内宮から見て右に折れて、五十鈴川を「新橋」で渡る。
新橋を背に。左方向が内宮・県道、正面に「これよりおかげ横丁」の立て札、右の行列が赤福本店
新橋の上からおはらい町の裏側が見える(川沿いにも歩道がある)
内宮側から450メートルほどの地点が五十鈴川郵便局。その先も店は続くが、ややまばらになり、通る人もだいぶ減る。
やがて国道23号線と再び合流し、おはらい町が終わる。斜め向かいには猿田彦神社があり、この辺りから伊勢市内行きのバスに乗ることもできる。
赤福本店(の別棟?)の屋根瓦
本店と向かいに別棟がある赤福の店内は混雑してはおらず、10月~4月限定の「赤福ぜんざい」が食べられるのだが、つぶあんだからパス。
折詰め赤福餅も買わなかった。名古屋とか物産展とか、伊勢まで来なくても買える機会があるから。
なお、よく似た競合商品に「御福餅(おふくもち)」というのもあるが、こちらは二見浦に本店があるそうで、おはらい町では購入できないかもしれない。(昨年、秋田のイオンで売っていたのを食べたけど、おいしかった【6月22日追記】2015年6月20日頃にもイオン秋田中央店で販売。8個入り税込み740円で赤福より20円高い。消費期限当日の見切り品を660円で購入。赤福より若干大きく、あんこがあっさりしているような気がした。嫌いじゃない)
「虎屋」という店では「ういろ」が名物。名古屋のういろうと違って「生」なので、1日しか日持ちしないそうで、購入は断念。
昼食をおはらい町で済ませる。
鳥羽の海産物とか松阪牛、洋食などもあったが、伊勢神宮周辺の名物を2つセットで。
左下の「手こね寿司」と右上の「伊勢うどん」
手こね寿司は、マグロの漬け丼みたいなもの。元は志摩地方発祥。
伊勢うどんは、伊勢市で昔から食べられるうどん。麺が極太でもっちりと柔らかく、たまり醤油などからなるタレをかけて食べる。その独特さから好みが分かれるとか。
どっちもおいしかった。
伊勢うどんはこういううどんもアリ。猫舌でも食べやすい。あと、邪道と言われそうだけど、冷やして黒蜜をかけたらくずきりみたいでいいかも?!
付け合わせは、ひじきの煮物と、あおさのお吸い物。どちらの海藻も伊勢志摩の特産。
ヒジキは伊勢独特の加工法があるそうで、そのせいなのかは分からないが、秋田のヒジキより太くて少々固い。
そろそろ、宇治山田駅へ戻って、伊勢を後にする。
10分以下の間隔でバスが運行されているから、バス停に行けばすぐ乗れるけれど、狙って乗りたいバスがあったので、わがままを言って時間調整。続きはこちら。