広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

時刻表ミステリー

2008-12-31 13:31:50 | 秋田のいろいろ
この年末年始の秋田市内(秋田中央交通)のバスは、
12月30日:日祝日ダイヤ、31日~1月2日:特別ダイヤ、3日:日祝日ダイヤ で運行され、特別ダイヤは停留所にラミネートされたものが掲示されている(強風で飛んでしまった箇所あり)。

かつての秋田市交通局時代は、大みそかも日祝日ダイヤで夜間の便は運休、3が日は特別ダイヤ(1日はさらに減便)となっていた。特別ダイヤ時刻表は車内の運転席後ろにつづり紐でくくり付けられて、自由に持ち帰ることができた。

比較すると、大みそかの運行本数が減り、1月3日が増えていると思われる。大みそかの減便はいいとして、1月2日と3日でそれほど需要に差があるものだろうか。
中央交通は路線数が多いから、車内配布の時刻表を作ろうとしても紙に収まらないのだろうが、ラミネートして掲示するのも結構な苦労だと思われる。

新屋線・新屋西線の特別ダイヤ。

市営時代のように元日運休便がないこともあり、思ったより本数が多い。新屋西線は栗田神社・表町経由と栗田町(県営住宅)経由がほぼ毎時1本ずつ確保されている。特に新屋線の12時台は3本もあり、通常ダイヤ並み。

ここで新屋線の注記に注目。無印が大町経由、「卸」とあるのは、有楽町・サティ前・卸センター経由(いわゆる柳原経由、茨島三丁目から大町経由に合流)なのは問題なし。
「森」が3本あるが、大町経由で新屋案内所まで行き、さらに大森山公園まで登って行く便を示している。欄外にはかっこ書きで「冬期動物園閉鎖中は、新屋案内所までの運行となります。」とある。

ん???

「年末年始は冬だから大森山動物園は冬期休園中」「動物園の冬期開園は1月4日からなので、特別ダイヤ適用期間中は休園している」わけで、注意書きの文面からすると、年末年始は新屋案内所止まりになる思われる。
あえて「森」表示をし、注意書きする意味ってあるのだろうか?

動物園休園で寒風吹きすさぶ大森山へバスで行こうという物好きはいないと思うが、大森山のふもと、浜田中村地区の人たちが大森山公園行きのバスを利用する可能性はゼロではないので、「大森山まで運行する」と思い込んで、バスを待つ人がいるかもしれない。最初から「森」印とその注記を書かなければ、そんな間違いは絶対に起きない。
時刻表の「森」と「卸」を見間違えてしまうこともないとはいえないし、こういう不特定多数の目に触れる公共交通機関の時刻表には、「不必要な情報」を省く方が見やすく、誤解を招かない。

下に半年以上先のお盆の運行まで書いてるのも余計。鬼に笑われます。

採算性の低い路線を多数抱えて、中央交通さんは大変だと思うし、長年運賃を据え置いて運行してくれるのはとてもありがたい。今回の特別ダイヤの作成・掲示の労力も相当なものだと思う。
ただ、今回に限らず、乗客への案内の方法や言い回しがあまり上手ではない印象をたびたび受ける。もう少し、利用者の立場に立った表示をしてほしい。


「動物園の営業日程を知っているか?」という“秋田市民としての知識”と文章読解力を試されているような時刻表だ。ひょっとして暗号が隠されていたり、トリックがあるのだろうか? ―というのは冗談でも、もしかしたら本当に大森山行きのバスが来るかもしれないと思い、「森11:20」の便を確認してみた。

大森山行きだと「大町 新屋・大森山」の表示だが、来たバスはやっぱり「大町 新屋」なので案内所止まりだ。

通常の時刻表のパソコンのファイルから、不要な便だけを削除して印刷したのだろうか。
あくまでも憶測だけど、運転士の給与計算とか法律上(労働関係・運輸関係)の制約で「ダイヤ上は大森山まで運行し、運休時は大森山往復相当の時間を新屋案内所で待機している」ことにしないといけない、といったような事情があるのかもしれないが(繰り返しますが根拠のない憶測です)、乗客向けの時刻表に出すことではない。

時刻表はよくお読みください。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

からみでん

2008-12-30 08:50:15 | 秋田の地理
※秋田の地理に関するカテゴリーを新設しました。

秋田市に「手形からみでん」という町名がある。
手形地区は秋田駅の東側、いわゆる駅裏の中では早くから市街地化し、住宅街に秋田大学の本部、県立秋田高校などがある。秋田市の住居表示の地名は「手形学園町」「手形住吉町」というふうに「旧大字+小字」になっていることが多いので、市民は「からみでん」と省略して呼ぶことが多い。
からみでんは、秋田駅の北西1キロほどの奥羽本線の鉄橋より北東側、旭川と秋田温泉・仁別方面のバス通りに挟まれた地域。川が蛇行するので、西端が一直線でなく、町の形は不整形。北端の道路の向かいは旭川南町、川の対岸は泉馬場なので、手形地区の北西端ということになる。一般住宅のほか銀行の支店などちょっとした商店や学生向けアパートなどがある。
バスの行き先表示に「からみでん」の文字
子供の頃、地図を見てこの町名を知ったとき、「○○町」というように町が付かず、すべてひらがななのでインパクトがあった。「からみ」からはこんがらがったイメージを受け、それに「でん」という音が付くのも面白かった。
交差点名にもなっている。雪国の信号機は縦長
では「からみでん」の由来は何だろう?
秋田市地域振興課のサイトや「角川地名大辞典」によれば、昭和41年の住居表示実施(=手形からみでん誕生)前の地名「手形字搦田(てがたあざからみでん)」が直接の由来だ。「搦む」は「絡む」と同義の別字らしいが、難読なのでひらがな化されたと思われる。
町内の集会所なのか「搦田会館」は漢字表記
「田んぼが絡む」という意味なのか? ここは旭川の後背湿地だろうから、昔は水田が広がっていたはずだ。
「秋田大百科事典」(昭和56年・秋田魁新報社)で「手形」を調べるとその参照先の「如斯亭」の項目に答えがあった。

ここで「如斯亭(じょしてい)」を先に説明しないといけない。からみでんの北隣の旭川南町にある、旧秋田藩主佐竹家の別邸・庭園のこと。秋田市民は「ジョ」を強く発音する。民間所有となっており、ごくたまに一般公開される。※その後、秋田市に寄贈され常時一般公開されるようになった。
左奥が如斯亭だろうか。道路沿いの土地は月ぎめ駐車場になっている。

秋田大百科事典をまとめれば、元禄年間(1688~1703)に佐竹家に仕える藩士が3代藩主から土地をもらって「得月亭」という別荘を建てた→以後、藩主の遊猟の際の休憩場所に使われる→5代藩主の時に藩に献上され、手が入る→9代藩主が「如斯亭」と命名。という流れがある。

そして、この建物が城の搦め手(からめて。知らなかったが、「大手」の反対で「城の裏門。敵の背後」の意味がある。要はお城=現千秋公園 の裏口)にあることから、「唐見殿(からみでん)」と呼ばれたという記載もあった。
「搦め手にある御殿」だから「唐見殿」というのが「からみでん」の根源らしい。「唐見」は当て字だろうか? その後町名になる時に「搦」と本来の意味の字になったが、今度は「殿」が「田」に変わってしまったのも、田んぼとは関係なさそうなので、当て字か?
対岸の泉地区から旭川の下流方向を見る。左側の岸が全部からみでん。奥に見える小高い丘が城跡の千秋公園(の裏側)。佐竹のお殿様はあそこからここまで狩りに来ていたようだ。歩いても30分とかからない近くが狩場だったのは意外。

つまりは、
秋田藩の建物ができた→搦め手にあるから「唐見殿」→建物は「如斯亭」になったけど、地名は「搦田」→住居表示実施で「手形からみでん」
ということらしい。(追記・もっと端的に言えば「如斯亭の別名にちなむ町名」)
とすれば、地名の由来である如斯亭が向かいの旭川南町にあるのは本末転倒のような。ともかく複雑で奥が深い。

追記・秋田市地域振興課のサイトでさらに調べると、「旭川南町」の住居表示実施前の旧町名に「搦田」はなく、「旧手形字搦田」は現在の「手形からみでん」と「手形田中」の2町にしか相当しない。ということは、かなり以前から「如斯亭=唐見殿」と「地名の搦田」が切り離されたようだ。不思議。
ついでに、昭和55年までは、旭川の対岸、今の「泉馬場」「泉東町」の各一部が「手形字向搦田(むかいからみでん)」だったことも分かった。そのまんまの地名だけど、旭川の反対側も「手形」だったとは知らなかった。

道路右が手形からみでん、左が旭川南町で如斯亭駐車場が写っている。奥の信号がからみでん交差点。直進して道なりに右にカーブすると秋田高校・秋田大学。後ろが旭川を渡って泉地区。
 
町内のバス停の表記は、下り(秋田駅発)は「からみでん」なのに、向かいの乗車客が多く照明付きの立派な設備の上り(秋田駅行き)は「からみ田」と和漢混在表記になっており、「カラミダ」と読んでしまいそう。
ここを通るのは、秋田市交通局から秋田中央交通に移管された路線だが、上りの方は、秋田市交通局が設置した設備をそのまま使っていて、表記も昔のまま(バス接近表示が残っているが作動しない。下りは、移管前の表記は不明だが、現在の表記は移管後に中央交通が塗り直したようだ【5月29日訂正】交通局末期に塗り替えたかもしれません)。
さらに最近、テレビのローカルニュースでも「秋田市手形からみ田」というテロップが出ていた。交通局や放送局の担当者が昔の秋田を知る人で、「搦田」が頭の片隅に残っていて、「全部ひらがなではなかったはず」などと思い込んで「からみ田」としてしまったのかもしれない。


考えてみれば、「手形」も不思議な地名。有価証券や手の跡を連想してしまう。
角川地名辞典によれば、この辺りはかつて、「赤沼・手潟・長沼」という沼沢地が並んでおり、その「手潟」が転じた(赤沼と長沼は広面(ひろおもて)地区の小字として今も残っている)らしい。地域内のお寺に弘法大師の手形が押された仏像があるからという説もあるらしいが、「手潟」説が有力という書き方だった。

身近な地名や地名にまつわる歴史を調べてみると、昔の様子が分かっておもしろい。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

温泉本

2008-12-28 14:56:59 | 秋田のいろいろ
昨日のローカル番組で「北東北日帰り温泉 2009年版」という書籍(ムック)が発売されたというので、さっそく買ってきた。
この本は、北東北3県(青森・秋田・岩手)のタウン情報誌の共同発行で、各県の日帰り入浴ができる温泉施設を紹介している。各施設で本を提示すると、無料入浴や割引をはじめとする何らかの特典があるのが売り。
今号で9年目というが、僕が買ったのは2008年に続いて2度目。出かけたついでに秋田や青森のいくつかの施設で利用させてもらい、本の価格分以上の特典を受けられた。
左が2008年版、右が2009年版
今号は前号同様、A5判266ページで980円だが、301湯から293湯に減っている。詳しく見てはいないが、僕が利用させてもらった各施設は今号も掲載され、特典内容も変化なし。

前号は表紙を開くと広告だったが、今号は大きな警告マークでマナー遵守を訴えている。

次のページに利用方法が記載されているのは前号と同じ。「理不尽な要求を温泉施設に求め、横柄な態度をとる利用者がいたことが報告されています」とあり、裏表紙の裏のルール・マナー・利用条件を守って利用することの誓約書に、利用者の住所・氏名を記載して使用することになっている。施設によっては、この誓約書部分やさらに身分証明書提示を求めることがあるとも書かれている。

「理不尽な要求」とはどんなことだろう。平日のみ特典適用の施設に休日の適用を求めたりするのか。掲載施設が減った理由かもしれない。
初めて使った時、この部分を読んで、敷居が高く感じて身構えてしまったが、僕が利用した限りでは、身分証明はおろか誓約書部分をチェックした施設は1つもなく、どこも(一般入浴客と同様に)気持ちよく迎えてくれ、タダや格安で入れてもらうのを申し訳なく思ってしまうほどだった。


掲載施設は、本格的な温泉旅館の日帰り部門から道の駅や第3セクターなどの新設の日帰り専門施設まで幅広い。
特典は、この辺の相場の入浴料300~500円前後の施設では、「平日の入浴無料」か「休日も含めて数百円または数十%引き」といった施設が多い。中には、日帰り入浴料1000円以上の温泉ホテルが1000円引きで入れたり、同伴者も特典適用になるところなどもあるのでよく読んだほうがいい。牛乳1本とか貸しタオル無料といった特典のところもある。

秋田市土崎にあった「あったまり~な」が営業をやめたので、掲載されないのは当たり前だけど、秋田市内の新たな温泉が掲載された。秋田市東部のゴルフ場に今年オープンしたばかりの「桜温泉さくらさくら」だ。通常3時間600円の入浴料が半額という特典もうれしい。ぜひ行ってみなければ!

実は、秋田市民で温泉好きなのに、身近な秋田温泉に行ったことがない。同経営の宿泊併設と日帰り専門の2施設(ともに520円)がそれぞれ平日無料と、こちらもおトクなので、今年中に行こう行こうと思ってはいたのだけど・・・


そして、今号は“付録”なのか入浴剤の試供品が付いていた。アース製薬の9月新発売の「アルカリ温泉成分温素(おんそ)」という製品。
※追記・試供品が付いていない販売店もあります。
裏表紙の誓約書とオマケ
オマケがついて、近くの温泉にでも数回行けばモトがとれて、非常におトクな本だと思う。各施設の利益はどうなっているのか気になるけど。
北東北各県の書店では、週刊誌(タウン情報系なので)、郷土書、旅行誌、レジ周辺のいずれかで平積みで売られているはず(多くの書店ではつい最近まで2008年版が残っていた)。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真冬の動植物

2008-12-27 11:22:00 | 動物・植物
今まで「動植物」カテゴリーで取り上げた動物や植物たちも、本格的な冬の到来で変化があったので、まとめてご紹介します。

1.がんんばっていたバナナ虫
吹雪だった昨日、ヤツデの葉が風で乱れており、バナナ虫は姿を消していた。
うまく越冬場所にもぐりこめただろうか。

2.ご近所の縞三毛ネコ
コタツで丸くなってはおらず、昨日も今日も晴れ間をみて自宅の庭に出ていた。吹雪いてくると大声で「ニャァ~」と飼い主さんを催促して屋内に戻って行った。
おばあさんネコながらもお元気な模様。

3.野菜
葉ネギ・シュンギク・レタス・ミズナ・ハツカダイコンの鉢植えを屋外に出していた。
今までの寒いだけの天候では生長が遅くなるだけで枯れる気配はなかったが、雪が積もって強風の氷点下には参ってしまったものが多いようだ。
葉ネギ
見た目は正常だが、この形のまんま凍ってカチンコチンに固まっている。
東日本で青ネギでなく白ネギが定着している理由の1つに耐寒性の違いがあるのだけど、復活してくれるだろうか。

シュンギク
寒さにやられてクタッとなってしまった。この後屋内に入れると、見事復活。

そんな中、元気なのが、
ミズナ
雪をかぶっても平気そう。ハツカダイコンも同様なので、アブラナ科は耐寒性が強い。このあと雪にずっと埋もれていればどうなるかは分からないけれど。

番外編・マイプラント
実は、失敗しました。
おそらく、設置した場所が暖かい部屋の天井近くだったため、野菜には温度が高すぎたようで、ネギもミズナもハツカダイコンもひょろひょろ伸びたり、葉の色が薄くなったり、枯れたりしてしまった。むしろ上で紹介した外で育てていた方が元気。
人間と植物の温度の感じ方や適温が違うのを知っていたつもりでも、分かっていなかった。
別の部屋にマイプラントを設置し、屋外から入れた鉢で再度挑戦したい。→次の記事はこちら


期待編・大森山動物園
冬景色といえば期待できるのが、1月4日から3月1日の土日祝日に開催される、秋田市大森山動物園の冬期開園「雪の動物園」。
トラやオオカミ、レッサーパンダなど野生では雪の中で生息する動物たちの生き生きとした姿が楽しめそう。ぜひ行ってみたい。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋田の冬

2008-12-26 20:02:55 | 秋田の季節・風景
今冬の秋田市はうっすらと白くなることはあっても、なかなか雪が積もらず、ホワイトクリスマスにもならなかった。ところが、25日夜から急激に冷え込み、本格的な積雪・路面凍結・吹雪と、やっと、そしていきなり秋田市の冬らしくなった。

暖かい地方の方は、冬の東北は全域が雪に覆われると考えておられる場合も少なからずあるようなので、僕なりに「東北の冬」を解説してみると―
・太平洋側は冷え込むが雪はほとんど積もらない(福島・仙台・盛岡・青森県八戸など)
・日本海側の内陸・山間部は大量に雪が積もる(青森県弘前・秋田県横手・角館・山形県新庄など)
・秋田市など日本海側の海沿いは風が強いため、積雪量は山間部より少ないが、それなりに積もる。

僕は沿岸の秋田市と内陸の弘前市に住んだことがあるが、距離的に近いこともあって天気予報の傾向(晴れとか雨のマーク)は同じことが多かった(秋田が雨で弘前は雪ということはたまにある)。ただ、雪の“降り方”が大きく違う。秋田市で雪が“横に降って”うっすらと白くなっている時に、弘前はしんしんと降り積もり、数十センチの積雪に達する場合が多かった。とにかく風が強いのが日本海沿岸の冬。


今日の秋田市は、断続的に吹雪を伴った降雪。気温(路面温度)が高ければ積もらずに融けてしまうが、今日は昼も氷点下だったので、アメダスに記録されるほどの量ではないが積もって真っ白になり、車道も一時白くなった。

僕は寒いのは結構平気なので、転ばないように気を付けて歩くときりりと引き締まる気持ちがする。手先は冷えるが、体は歩くうちに温まってくる。
先週、京浜東北線の電車が停まっていた、秋田駅東側の留置線。

線路の敷石が見えるくらいだから、積雪量は大したことがないが風が強い。
新潟の車両を使う特急「いなほ」がいる。通常はホームで折り返し作業をするが、今日は羽越本線が午前中運休して、ダイヤが大幅に乱れた影響で待機していたようだ。真ん中の普通列車は、吹雪の中を走った後なのだろう。正面に雪が付いて真っ白。

西口に回ると吹雪いてきた。通りのすぐ向こうのイトーヨーカドーが霞んでいる。

JRの一部は乱れていたものの「雪のため」というより「強風のため」だろう。したがって、秋田市内の交通は、若干ノロノロ運転だがほぼ正常。まだこの程度では「普通の秋田の冬」です。

と思っていると吹雪がやんで青空もごく一部だがのぞく。
僕の小学生時代の通学路。車があまり通らない裏道なので、真っ白になっている。手前にアスファルトが見えているのはマンションが風除けになっているため。

20数年前は、クリスマスから冬休み頃といえば、もっと雪深かったはず。最近は冬の訪れが遅い。

そういえば、E-520で撮った初めての雪景色だった。
いつもは露出を0.3から0.7ステップ、マイナスに補正して、ちょうどいい明るさだと思っているが、今日は補正なしか0.3ステップのプラス補正でいい具合だった。「雪景色はプラスに補正」は写真の原則。
他社のデジカメでは、雪景色が青く写ってしまう機種があったが、E-520は今まで使ったオリンパスのデジカメ同様、オートのままで真っ白に撮れるのはさすが。(いちばん下の通学路の写真は夕方撮影のため色合いが異なっています)

秋田の白い季節も好きです。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

こでん

2008-12-25 19:15:17 | 秋田のいろいろ
秋田県では、2009年3月末まで、「こでん回収プロジェクト」として使用済み小型家電の回収試験を実施している(秋田県サイトの告知はこちら。回収場所や品目も掲載されています)。
希少金属(レアメタル)などが多く含まれるものの、家電リサイクルの対象にならない「こでん」こと小型電子機器を回収し、リサイクルを推進する(ための試験的回収かな)という事業。
秋田県北部は、かつて鉱山で栄え、精錬技術が高いこともあり、こでんを“都市鉱山”とみなして大館市などは回収に取り組んでいたようだが、全県規模での実施は今回が初めて。

秋田市内では、県庁、市役所、一部スーパーなどに回収箱が設置されている。回収品目は携帯電話、携帯プレーヤー、デジカメ、電卓、ゲーム機などだが、メモリーカードやカードリーダー、ケーブル類も回収対象だそうだ。ケーブルは金属の束だから当然だが、「小型電子機器」の範疇からは連想できないので、意外。電子体温計や電子蚊取り器はどうなんだろう? きっと大丈夫な気がするけど。
試験自体のPRからして不足していると思うし、回収品目もうちょっとうまくPRしてほしい。


我が家では壊れたものや昔のパソコンに付いてきて使わず終いのモデム用電話線などが眠っていたが、リサイクルされるのなら気持ちよく処分できるから、年の瀬のこの機会にさっぱりしよう。

今回回収に出したモノ。

ラジオ付き時計、銀行の景品の電動歯ブラシ、シェーバー、USB充電ペンライト、ヘッドフォン、延長コード、パソコン付属の電話線。
電話線は1度も使わなかったが、それ以外は酷使して動作しないほど故障している。あっけなく壊れた歯ブラシとライト以外は長年にわたりよく働いてくれた。でも我ながら壊れたモノをよく取っていたものだ・・・

秋田市内某スーパーへ。

スーパー独自の牛乳パックなどの回収箱は目立つ場所に目立つ看板を付けていたが、こでん回収箱は、離れた場所へ押しやられ、しかも箱の前には傘立てが。ポスターも貼ってあるけど、前にラックが置いてあって見にくい。せっかく会社を挙げて協力しているんだから、会社の儲けにはならなくても、もう少し待遇をよくしてやってよ!

回収箱自体も、もっと大きいマーク・表示にしないと目立たない。ゴミ箱だと思われそう。
中は投入口近くまでモノが入っていた。それだけ協力した県民がいたということだが、この冷遇ぶりをみると、10月の回収開始からそのままほったらかされているのかもしれない。お店の人も気をつかってやってほしいし、県なのか会社だか団体だか知らないが、事業主体も積極的に集まり具合の把握などしているのだろうか。このまま年末年始を迎えれば、あふれてしまわないか心配になった。
追記・年明けしばらくしてから見てみたところ、回収された形跡があったので、ほったらかしではないようだが、相変わらず前には傘立てがあった。


どこのお宅でも、使わなくなった「こでん」があると思うので、秋田県在住のみなさんは、家の中を探してもらって、協力してはいかがでしょうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南部せんべい

2008-12-24 19:54:00 | 各地お土産・食べ物
岩手のお土産といえばかもめの玉子もあるけどやっぱり「南部せんべい」だ。
でも、ちょっと硬くて、ゴマやナッツ類などバリエーションも限られている気がしていたし、せんべい製造元の「巖手屋」の新製品「生南部サブレ」がおいしいこともあって、せんべいとはご無沙汰だった。

先日、南部せんべいを頂いた。巖手屋製だが見たことのない商品。
いかせんべい

納豆せんべい

「おいしいよ」という触れ込みだったが、イカや納豆という個性の強いものと南部せんべいの組み合わせはどうなんだろう。
まずは、イカから。袋を振るとシャカシャカと音がする。

大きさや形は従来の南部せんべいと同じ。表面に裂きイカがまぶしてあり、それがはがれてシャカシャカいっていたのだった。
表面の拡大。赤いのは唐辛子。

裏返すと、

ゴマが混ざっていて、裏面は普通の南部せんべい。でもゴマとさきいかって相性はどうなのか。

食べてみると、普通の南部せんべいより、若干薄くて柔らかい。裂きイカはおつまみで売っている製品よりも細かくて硬いものの、味は同じ。不思議とせんべいやゴマ、唐辛子と調和していて、ややしょっぱいかもしれないが、かなりおいしい。おやつにもおつまみにもなる。製造元サイトには「当店の人気ナンバー1」とのことなので、知らぬ間に南部せんべいのトレンドになっていたようだ。

もう1つの納豆。

イカほどははがれ落ちていない。ひきわり納豆(1枚当たり200粒分とのこと)がまぶしてあり、乾燥しているが、ぷーんと納豆の香りが漂う。
こちらも、ゴマがまぶしてあったが、やはりせんべいとよく調和している。イカほどのインパクトはないが、これもいい。ただ、好き嫌いが分かれそう。香りもそうだし、口の中の水分で納豆が戻って、少しネバっとするので。

秋田の製菓会社でも、納豆せんべいを出していて(いた?)、おいしいと思ったが、秋田のは醤油味、こちらは、南部せんべいなので、味が薄く(ついていない?)、納豆の量も多いのに、とてもよく味がまとまっていると思う。

さすが伝統の南部せんべいだと見直した。巖手屋のサイトを見ると、ほかにもホタテ・焼いも・たまねぎなどいろんなラインナップがあったのには驚いた。今度岩手に行ったら、生南部サブレ練乳味だけでなく、せんべいも要チェックだ。
と思って、秋田市内のローソンにいったら、いかせんべいが134円(やけに高い)でバラ売りされていた。大館・秋田・弘前などにあるスーパーの「いとく」でも扱っているらしいのでお試しを。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

まだがんばるバナナ虫

2008-12-23 19:28:35 | 動物・植物
以前に続いてバナナ虫(ツマグロオオヨコバイ)のお話。

12月1日に4匹が残っていたヤツデのバナナ虫は、さらに数を減らし、雪が舞った翌日の7日には、ついに1匹になった。
ところがこの1匹ががんばっている。

うっすらと雪が積もり、氷点下の気温になった15日も―
手で葉をめくって撮影
仲間といた頃と同じ1枚の葉の中でしか移動しておらず、あちこち飛び回っているわけではなさそう。

再び、雪が積もり氷点下になった今朝。
今までいた葉に穴が開いていて虫もいない。ついにいなくなったのかと探す。
別の葉っぱ。


いた!

20センチほど移動していた。体は鮮やかな黄色で、弱ってはいなそう。
陽が差してはいるが、ヒトだって寒いのに、変温動物のはずのバナナ虫にしては我慢強い。氷河期がきても生き延びるのはこういう個体なんだろう。

本格的な降雪はまだない今年の秋田市内だが、今週末はまとまった雪になりそう。がんばれ! バナナ虫。

※続きはこちらの記事にあります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

詰め替え

2008-12-23 18:21:46 | その他もろもろ
荷物が届いた。台形で赤と白のダンボール箱。


クリスマスプレゼントかと思うまでもなく、箱に大書きされていた。

アインシュタインのCMが流れている、ネスレのネスカフェチャージの体験セット。同社サイトの月変わりプレゼントに応募し始めて1年以上たって初当選、毎月1900人に当選するらしいので、そんなに運がいいわけではない。

僕は、コーヒー、特に瓶入りインスタントはほとんど飲まない。嫌いなわけではなく、コーヒー以上に紅茶や日本茶が好きで、自分では主にそちらを飲むし、家族は本格的にコーヒーを淹れるので、インスタントに接する機会がないというのが理由。
じゃあネスレの懸賞になんか応募するなと言われそうだけど、ポーションタイプのコーヒー・紅茶やキットカットではお世話になってるし、頂いたものはちゃんと飲みますので・・・
それにしてもヘンな箱。佐川急便のトラック内で邪魔じゃなかったかな。解体して資源ゴミにするときもかさばった。

中身を出す。送付状が見当たらないと思ったら、箱のフタの裏側に糊付けされていた。

詰め替えカートリッジと空瓶が1本ずつ。
瓶は形状や黒いプラスチックのフタは中身が入った市販品と同じようだが、ラベルが貼っていなくて、イラストがプリントされている。「イグルーダイニングのかわいいイラスト入りガラス容器」だそうで、そごう法人外商部扱いになっていた。イグルーダイニングとは何ぞやと思ったが、イラストレーターのお名前のようだ。

ところで、添付文書で知ったのだが、詰め替え時の注意として、瓶は洗って乾かすのは当然としても、フタは水洗いしてはいけないそうだ。パッキンの役目である内ブタの機密性を高めるためのビニール部分に水が入り込み、不衛生になる恐れがあるらしいのでご注意を。

さっそく詰め替え(正確には空瓶への補充)体験をしてみた。
瓶を手で押さえて、上にカートリッジを逆さに載せて下に押し込めば、「どぼどぼ」っと粉が流れ込んで、数秒で瓶いっぱいになる。アインシュタイン先生の通りでCMにいつわりなし。
ほんの少し、瓶の外にこぼれた粉もあったが、舞い飛ぶこともなく瓶に納まったのはこの方式の利点か。
イグルーダイニングのイラスト
コーヒーに無知なので、ネスカフェは粒々だと思っていたら、細かい粉なので驚く。粒々なのは四角い瓶のゴールドブレンドで、これはエクセラという高級品みたいだ。詰め替えカートリッジには作り方(粉の使用量)が書いてなくて困ったが、何年ぶりかで適当に作って飲んでみると、おいしい。牛乳と混ぜてカフェオレによさそう。

空になったカートリッジ。

容器は紙製で内側がアルミ張り。フタのアルミシールに切れ込みが入っていて、瓶に押し込むと破ける。そうすると、茶色のプラスチックの円筒からコーヒーが出てくる仕掛けだ。茶色の円筒はガラス瓶より直径が小さく、外側の紙筒は瓶よりも大きいので、ズレたりこぼれたりしない。

でも、替えカートリッジは軽いものの、大きさは瓶と同じくらいなので、家庭での保管時の占有面積は従来と同じ。使用後の処分も、筒が硬くて小さくつぶせないし、結構な量のゴミが出る。秋田市の場合、このようなアルミ張りの紙筒は、資源ゴミでなく可燃ゴミになると思われるが、ガラス容器なら資源ゴミに出せてしまうのは、皮肉なもの。

製造コスト的には分からないが、ガラス瓶より軽くて輸送時の環境負荷が少ないのは分かるが、入れ替えを楽にするだけでこんなに仰々しい仕掛けが必要かはちょっと疑問。例えば、

右の細長いのは、秋田市内のお茶屋さんのお茶っ葉。ネスカフェが120gに対し、お茶は180g。それなのに、お茶の方が長いけれど薄く、ずっとコンパクト。袋はプラスチック主体のようだが、ゴミとなる量もずっと少ないはず。
コーヒーの詰め替えも茶筒にお茶っ葉を入れる要領なわけで、こんな感じで、もっと簡略化できそうなのに・・・

中身は世界品質のネスカフェなんだから、こんな小手先の仕掛けに頼らなくても、「違いがわかる」お客はたくさんいると思うんだけど。
ついでに、同社のサイトがフラッシュ動画を多用していて、スキップボタンもなく、僕の古パソコンでは見ていてイライラするのも何とかしてほしい。ホームページも外見より中身で勝負するものだと思う。
タダでモノをもらっておいて、文句をつけて申し訳ないけれど、ネスレ製品はこれからも愛用させてもらうし、懸賞も応募するので、期待してます。

ところで、詰め替えしにくいといえば、液体洗剤やシャンプー。口が小さいのでこぼす危険が大きいし、粘性の液体は時間がかかる。ネスカフェチャージの技術をこの分野に転用して、安全・スピーディな詰め替えなんてできないだろうか?
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イルミネーション

2008-12-22 22:27:28 | 秋田の季節・風景
こちらに続いて秋田市内のイルミネーションをご紹介します。
手持ちの撮影なので、シャッタースピードが速くなって、暗めに写っているのをご了承ください。

県庁・市役所の近く、竿燈大通りと山王大通りの境目、新国道との交点の山王十字路。この角に秋田銀行本店があり、恒例となった植栽へのイルミネーションがされている。
新国道の1つ北側の交差点にある秋田県社会福祉会館前からは、福祉会館隣の歯科医院のイルミネーションも見える。右の青い秋銀のものは角地なこともあるが、存在感があって目立つ。
プログラムオート F4 1/6 露出-0.3
交通量が多く、撮影のタイミングが難しい。
プログラムオート F4 1/2 露出+0.3
青色の中で流星やトナカイの電球色がアクセントになっている。

次は市役所の裏、けやき通りの終わりの八橋一里塚交差点の先の通り。官庁街から住宅地っぽくなって暗いが、ぽっと明るい場所がある。
プログラムオート F3.5 1/4 露出-2.0

上の写真で左側の北都銀行八橋(やばせ)支店。
プログラムオート F4.1 1/5 露出-1.7
同行のキャラクター、秋田犬の「ほっくん」がいる。ガラスに向かいのイルミネーションが映る。

その向かい側がフジテレビ系列のAKT秋田テレビ本社。
プログラムオート F4.5 1/6 露出-2.3
車寄せの上の2階部分まで覆われた屋根の輪郭にイルミネーションがされていて、周囲が暗い中で、華やか。営業時間中は、建物内の照明がついて、もっと明るそう。

同社は今年で創立40周年。(会社設立が1968年で放送開始は翌年)
プログラムオート F3.5 1/13 露出-1.3

AKTの裏通りを秋田駅方向に戻って、新国道を渡った保戸野千代田町に、秋田テレビ経営の住宅展示場「AKTハウジングセンター」があり、そこにもイルミネーションがあった。
プログラムオート F3.5 1/5 露出-0.7

普段は静かな官庁街・住宅街が少し華やかになっている。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やまびこ号・まんたらめ号

2008-12-21 18:08:39 | 秋田のいろいろ
やまびこ号」といえば、東北新幹線の各駅停車だが、秋田には別のやまびこ号がある。

列車ではなくバス。大町のニューシティで降車中。
ヘッドライトの間の“行灯(あんどん)”に「秋田市」と表示されていて、市の自家用バスだ。

車体は黄色というかカラシ色。
白と水色の直線が迷路みたいに見えるけど、何か意味を持っているのか。そして直線的で単純化された白い人と犬。犬がNHK教育のピタゴラスイッチの「フレーミー」みたいでかわいい。
【2017年9月23日追記】1980年代のアメリカのポップアート画家・キース・ヘリングという人の絵に、どこか似ている。人物や犬を好んで描いた人だそうで、やまびこ号のデザインに通ずる。


後部
屋根の一部が水色のアクセント。リヤウインドウ下の四角い箱みたいのは太陽?
使用目的を検索しても詳細は分からなかったが、秋田市教育委員会管轄の中央公民館が運行と管理を行っているという2004年度の情報があった。利用者の送迎とか、公民館外で行う行事の輸送用なのだろうか。ニューシティには中央公民館が入居しているから、ここで人を降ろしていたのは納得。
秋田市(特に中心部)で走っているのをたまに見かける。


まんたらめ号」というバスもある。

「まんたらめ」とは、秋田市東部、太平山麓に2003年開業したこちらも市教委管轄の「秋田市太平山自然学習センター」の愛称。所在地の「秋田市仁別字マンタラメ」に由来するが、アイヌ語で「源流」の意味だという。
同館の主な使用目的は、いわゆる林間学校(秋田ではそう呼ばないけど)で、市内の小学校5年生が屋内、中学校1年生が屋外キャンプで、学校ごとに1泊して活動を行う。バスは各学校とまんたらめの送迎用だが、年に数回、市民向けのイベント開催時は、秋田駅などとの間の送迎を行っているようだ。「やまびこ号」より見る機会が少ないかもしれない。僕は撮影時に初めて見た。

2003年度に秋田市立御所野中学校美術部員が共同でデザインし、2004年春から走っているようだ。
バスには珍しく中間色を多用した、メルヘンチックなデザインで、バンパーにまで描かれていて、ボディを有効に使っている。
行灯にも「まんたらめ号」

正面が学習館のある太平山
同館ができる前は「大森山少年の家」があり、同様に宿泊研修や宿泊訓練という行事があった。僕たちの頃は、送迎バスはなく、貸切バスで行き来したので、後でバス代を集金された。
現在、まんたらめ号になって無料で利用できるのなら、負担軽減にはなっているが、1台しかないようなので、児童・生徒数の多い学校ではピストン輸送しているのだろうか。
【2021年2月25日追記】2021年度時点では、ピストン輸送ではなく、まんたらめ号で運びきれない分は、民間の貸切バスを使うようだ。年度分の日時や必要台数を示した上で一括して、秋田市が入札を行っていた。児童生徒の費用負担は不明。


さて、秋田市所有の2台のバスを紹介したが、「やまびこ号」は日野セレガ、「まんたらめ号」は今は生産されていない、いすゞスーパークルーザーという、古めではあるが、新車で数千万円すると思われる、大型観光仕様のバス。
秋田市内の移動用にこんなに立派な車両でなくても、と思われるかもしれないが、これにはからくりがある。

どちらも中古車、しかも今はなき秋田市交通局の貸切車両だったのだ。秋田市営バスは、観光・貸切事業もしていて、立派な専用車両を保有していた。

「やまびこ号」の方は1990年代前半に購入した車両の1台だと思われる。
この頃導入された車両は、従来の貸切バスの塗装を少し変えて、「AKITA CITY」という表記と3つ星「★☆★」を書き加えていて、中学生だった僕は「かっこいい。乗ってみたい」と思ったのだが、これより古い貸切バスには遠足などで何度も乗ったが、このタイプの車両には乗らずじまいだった。
昔の回数券の表紙のスキャン画像。スタンプの文言が哀しい。
上の画像は別の車両だが、「やまびこ号」も交通局時代はこの塗装だったはず。

「まんたらめ号」はドアに注目。観光バス主流の、車外にせり出して開く「プラグドア」ではなく、路線バスと同じ、折り戸。もう1点、祝日に国旗・市旗を付けて走るための棒がヘッドライトの横に付いている。(追記・フロントガラスが2分割なのも特徴。貸切用なら1枚ガラスでワイパーの付き方が違うものが多い)この特徴から、貸切用ではなく秋田市内と秋田空港間で運行していた空港リムジンバス用車両の更新のため、1993年に購入した2台のうちの1台に間違いない。従来の交通局のものと違うシンプルな塗装で導入され、「ちょっと変わった車だな」と思っていた。その数年後、交通局の行政改革・合理化が始まり、中央交通と共同運行だったリムジンが真っ先に中央交通に移管され、新しいのに行き場のなくなったこのバスは、貸切に活躍の場を移した。【下の追記参照】

ところが、行革の波がさらに押し寄せ、1998年交通局は観光事業を廃止。秋田市の貸切車両は豪華で新しい車両が多かったので、多くが県内外のバス会社や観光施設(送迎用)など新しい所有者へ売却されたが、(交通局という部局から離れたとはいえ)秋田市の元に残った車両がこの2台であり、交通局自体がなくなった今となっては、秋田市が所有する数少ない交通局の“形見”ではないだろうか。

不思議なのは、1998年から2003年のまんたらめ開業までの5年間、「まんたらめ号」は何をしていたのか? 大森山少年の家にでもいたのだろうか。ともかく、路線用の中でも特殊なリムジン→貸切→空白の5年→市施設の自家用 とめまぐるしい変遷をたどっていることになる。もう1台の元リムジンの車両はどこへ行ってしまったのかも気になる。
【2014年4月6日訂正・追記】
リムジンからまんたらめ号になる間のことが分かった。
秋田市では1998年度に、老人クラブが活動する際に無料で利用できる「いきいきふれあいバス」事業を開始。(2000年度からは1割負担に変更)
その車両として、元リムジンの2台が使われていたようだ。塗装は別のものに変えられ(2台で色違い)たものの、緑ナンバーのままで「秋田市営」の行灯もあった。(秋田22 い444と445。444のほうがまんたらめ号になったようだ)
つまり、リムジンの後は「貸切用」ではあるものの、特殊な貸切用だった。変遷は、リムジン(路線)→いきいきふれあいバス(貸切)→まんたらめ号(自家用)ということになるのだろうか。
【2016年7月25日追記】空港リムジンから交通局が撤退したのは1995年春らしい。いきいきふれあいバスは1998年開始。1995~1997年は、一般貸切だったのか?

【2014年11月11日追記】
まんたらめ号は、いすゞの純正車体ではなく、“準純正”ともいえる富士重工が架装した「マキシオン」というボディタイプのようだ。この記事中ほども参照。


以前、同じく市教委管轄の自然科学学習館の送迎バス(これは新車購入)でも書いたが、この車両も「秋田市中央公民館」とか「秋田市太平山自然学習センター」という表示がどこにもない。「まんたらめ」なんて分からない人が多いのだから表示があってもいい。
それに秋田市の車両なのだから、市章があってもいい。市営バスの路線バスは正面に、貸切バスも側面にきちんと市章があり、この2台もかつては付けていたはずだ。

※その後(2012年)も活躍するやまびこ号の姿
2014年のまんたらめ号はリンク先後半

※直接の関係はないが、県が保有する自家用バスに「のーまらいなー」なるものがある。

※やまびこ号は2019年度に廃車となった。後継の2代目(?)やまびこ号を2019年10月3日に目撃。中型の「日野メルファ」で水色系の塗装で、先代との共通性はなさそう。正面の行灯は「秋田市」。ナンバーは「393」だったか。→この記事にて
2020年にはまんたらめ号も代替わりした
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ファイト一発!

2008-12-21 00:08:12 | 動物・植物
秋田市の中心部を流れる旭川は、両岸を護岸で固められている区間が多く、高い位置の道路から川面を見下ろすことが多い。しかし、狭いながらも河川敷があって降りられる場所がある。そこは僕が小学生の頃、中洲と河川敷の間にせせらぎを作り、飛び石で渡るちょっとした公園風に整備されたのだが、「子供が遊ぶには危険」との声が出て、川への立ち入りを学校が禁止したことがあった。現在も、河川敷の部分は散歩途中の休憩やストレッチする人がいるが、せせらぎや中洲は草が茂って、散歩中のラブラドールレトリバーが泳ぐくらいで、子供はもちろん、大人も立ち入っている気配はない。

先日、川岸の道から階段を降りてそこへ入ってみると、中州への飛び石の上にネコがいた。

川岸のお宅で飼われているネコだ。警戒心の強い子だったなと思いながら、撮影。

頭の一部としっぽが黒く、他は白の珍しい柄。顔つきは女の子っぽいかな。顔だちがよく、白い部分が真っ白できれい。

この後、やはり警戒されてしまったようで、岸に戻ってきた。中州にいた方が人間が近寄らないから安全なのに。

ネコの自宅へ戻るためには、僕の後ろにある階段かはるか先の別の階段へ遠回りするしかなく、どうするのかなと思っていると・・・

護岸に飛び乗った!
石垣風でつかまる場所があるとはいえ、急角度でかなりの高さがある。
上の画像のネコの部分を拡大。
後足を一生懸命広げて登っているけど、カメラ目線。

あと少し。

ふぅ~
左後足の肉球が見えてる。この格好でじっとして、川岸の道の様子を伺っている。犬が通ったのでやり過ごしていたようだ。

 
犬がいなくなって、無事到着。
僕は階段で道に上がると、逃げずに生垣の影からじっとこっちを見ていた。

下は少し離れた所から以前撮影した画像。
橋の下の茂みから橋のたもとの道までよじ登った。こんなに高くて急角度なのに。

大森山動物園にもいるユキヒョウというネコ科動物は、山岳地帯の急斜面で生活し、身のこなしが軽いというが、小さなネコにしてみれば、この護岸だって似たようなものだ。人間でいえばファイトイッパーツのCMくらいかも。
ネコの身軽さを見せてもらった。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京浜東北線・秋田駅?

2008-12-19 19:04:28 | 秋田のいろいろ
秋田駅北側の東西連絡橋「WEロード」が自転車通行可能になり、西側に新しい階段ができた。その付近から、秋田駅のホーム内や東側が見渡せる。
いちばん向こう、8番線の東側に「電留線」というのだと思うが、列車が待機する数本の線路があり、昼間に普通列車用の電車がよく休憩している。

手前にはおなじみ奥羽本線・羽越本線の普通列車用のステンレス車体にピンクのライン(帯)の「701系電車」。その向こうには、よく似ているが水色の帯の電車がいる! 701系も青森や仙台など他の地域では帯の色が違うが、水色帯のものはない。「水色の電車」といえば京浜東北線くらいしか思い浮かばないけれど・・・

WEロードに上がって近くへ行ってみる。701系に囲まれて1本だけぽつんと停まっていたのは、やっぱり京浜東北線の「209系電車」だ!!


行き先は「回送」だが、路線名は「京浜東北線」を表示している!


この電車は直流1500ボルトの電源で動くため、交流2万ボルト電化の東北地方では、自力で走行できない。したがって秋田まで機関車に引かれてここまで来たことになるが、その機関車は外されて秋田駅構内にはいなかった。赤い2つの「●」は、最後部を示す反射板。

以前、広島旅行記で少し触れたが、京浜東北線は車両の更新が行われており、この209系電車が次々に引退している。しかし首都圏には引退した車両の置き場所がなく、解体も一斉にはできないので、東日本各地にとりあえず移動させる措置がとられているという情報をネットで見たが、秋田にも来たのかと思った。
ところが、本来10両編成の電車なのに4両しかなく、その両端には運転台付きの車両があって、ちゃんと走行できる状態に組みかえられている。廃車にするのなら、組み替えて短くするなど、面倒なことはしないはず。
後でさらにネットで調べると、209系は全車両廃車でなく、一部は関東のローカル線車両(前の山手線の車両が仙台の仙石線で走っているように)や訓練車(乗務員のいわば教習車)に改造・整備して、使い続ける車両もあるようだ。とすれば、秋田には秋田総合車両センター(旧土崎工場)があるから、改造を受けに秋田まで来た、“生き残る”車両なのだろうか。


背景にはアルスとフォーラス。間違いなく秋田駅の風景だけど、ここに京浜東北の車両がいるのには違和感。


ほぼ正面が新幹線の12番線。「こまち」と対面。

こうして側面から見ると、209系と701系はドアの数が違うくらいで、帯の高さ、窓の感じがほぼ同じだ。
実は両形式とも1993年製造開始で、部品も共通化されたものが多く、走るエリアが違うものの兄弟ともいえる間柄。こうして並ぶと、よく分かる。

西側から。
こちらは反対側の先頭車。機関車と接していた側なので、赤い後部標識がなくて、現役そのままの姿。今にも動きそう。
701系の上り電車が到着し、兄弟が一瞬並ぶ。正面の“顔”は別物で、屋根上の機器配置も違うが、ドアの構造と位置が一緒なのが分かる。前面の車体下、線路際に「スカート(排障器)」という、障害物を巻き込まないための金属器具が付いていて、製造当初は両車同じタイプだったが、秋田の701系はちょっとした雪ならはね飛ばせるよう、「雪かき」形に交換されている。

翌日、209系は秋田駅から姿を消していた。再び機関車に引かれて、隣駅の土崎へ行き、改造を受けているのだろうか。
いずれにしてもこの写真に写っている電車が、水色の帯で京浜東北線を走ることは2度とないはず。なんとなく童話の「きかんしゃやえもん」を思い出してしまう。


この電車は簡単に言えば「頑丈に作って何十年も使う」という旧来の考えを改め、「安く作って更新サイクルを短くする」というコンセプトに基づいているため、「安っぽい」見られてしまうこともある。
ただ、従来の約半分の消費電力という省エネや廃車時のリサイクルが考慮された設計で、時代にあった電車であるとも言えるし、常に新しい車両を提供できるという利点もある。
個人的には、ボロボロの車両に乗せられるよりは快適だし、そんなに悪い車両ではないと思うが、15年で廃車というのは、リサイクルされさらに時代に則した新車に置き換わるといっても、単純に「もったいない」と思ってしまうのは、考え方が古いのか。

では、209系が廃車になるのなら、同い年の701系はどうなるのだろう。
209系をローカル線に転用するように、701系も電気系統など老朽部分を更新・整備して引き続き使用という手もあるから、新車導入かは分からないが、近い将来、何らかの動きがあるのかもしれない。
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

色違い回数券?

2008-12-18 20:18:56 | 秋田のいろいろ
秋田中央交通のバスの回数券は、普通・買物・通学の3種があり、かつて秋田市営バスがあった頃は、相互利用できた。
両事業者間で精算する際、発行元を区別するため、券面や表紙の色が違っていた。実際は紙の色でなく、地紋のインクの色で、交通局発行分は秋田市章が薄い黄色で、中央交通発行分は同社の社章がピンク色で刷られていた(ただし交通局の表紙は地紋でなくベタ塗り)。
種類の区別のためには、両事業者とも買物回数券は縦線、通学回数券は斜線をそれぞれ2本ずつ、赤色で印刷していた。
交通局廃止後は、中央交通がそのまま引き継いだため、ピンク色の回数券のみが出回っていた(払戻期間終了のため、交通局発行分は現在は無効)。


今日、窓口で買物回数券を購入すると、ピンクでないものを渡され、一瞬戸惑う。高齢者用回数券かと思った。
すると窓口の人が「(以前の券が)なくなって作り直したので・・・」と説明してくれた。
昔からある程度のロットで印刷していて、フォントや地紋の微妙な色あい、ミシン目の切りやすさが違ったが、これほど大きく変化したのには驚いた。
保管していた回数券の表紙を引っ張り出して並べてみる。

左から懐かしの交通局発行・オレンジに変わる直前の中央交通発行・今日買った中央交通発行。
交通局のはフルカラー印刷だが、中央交通のは単色(赤とピンクが別のインクとすれば2色)。新しいのは買物回数券を示す線が赤でなく、地色と同じオレンジに変わった。


ちなみに、中央交通のバリエーション。

中央交通の回数券は「(H20)」などと裏表紙に印刷年と思われるものが表示されている。
左・H17:「秋田市交通局」とも印字がある、相互利用時代。
中・H18:今年買ったものだが、2年前の印刷。大量に作っているようだ。交通局表記が消え、フォントが変わった。
右・H20:真ん中の18年印刷のものと原稿は同じで色だけを変えたようだ。

ついでに交通局のバリエーション。

交通局の回数券の表紙は広告が多く、表紙の裏(中面)にもあった。
右側は「秋田市交通局」の印影が縦書き、他は横書きになっている。公文書の横書き化に合わせて、公印も横書きにした自治体が多いが、ちゃんと回数券の表紙も対応させたらしい。


普通回数券も色が変わったのかと思い、別の窓口で買ってみたが、ピンク色で「H20」の表示があったから、先に印刷してまだ在庫があるようだ。将来的には変わっていくのだろうか。

普通回数券は約9%引きだが、平日昼間と土日のみ使える買物回数券ならなんと約28.5%引き。秋田駅から通町・交通公社・有楽町などまでの初乗り140円区間なら実質100円で乗れるので、100円バスのない秋田市内ではうれしい存在だ。秋田県では北部の秋北バスでも同じ形式の回数券があるが、南部の羽後交通では先日の一部区間の運賃値上げの際に廃止されてしまった。青森の弘南バスにもない。
せっかく新しい券を印刷してくれたので、ぜひご利用を!

ICカードAkiCA導入により、2022年3月25日で紙の回数券の発売は終了した。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一安心(ヤマト続報)

2008-12-17 19:48:25 | 秋田のいろいろ
「スーパーランドヤマトが大町の秋田ニューシティから撤退する」記事の続報。
真向かいの「ファッションアベニューAD」の、一部が空き店舗になっている地階で営業することが決まった。ニューシティで2月末まで、ADで3月末から営業ということで、1か月間不便は強いられるが、なくなるのでなく、ごく至近距離の移動で済みそうで一安心。
【2月21日追記】3月15日まで現店舗で、4月中旬から新店舗で営業することになった。

日銀秋田支店前から通町に向かって撮影。ヤマトは左から右へ移る。

報道によればヤマトの新店舗は「現在の半分の面積」「テナントを一部入れた、生鮮食料品主力で各売場が商店街のように並ぶ構成」「店舗名称を変更」、AD側も「地階のテナントの一部を1階へ移動」「ADの名称変更も検討」とのこと。

ニューシティからは来年11月までのテナント契約を残して撤退するが、経営体力のあるうちに撤退を決め、今のお客に迷惑をかけぬよう、大町を離れることは考えずに入居先を探していたというから、ヤマトの姿勢には頭が下がる。
ちょっと値段が高くても、もう少し買い物する頻度を増やしてあげてもいい気持ちになる。

現在のAD・イーホテルの場所には、かつて「本金(ほんきん)」という百貨店(後に西武と提携して本金西武となって秋田駅前に移転。現在は秋田西武)と「名店街」というアーケード風の屋内商店街があり、ニューシティ開業数年後にADとワシントンホテルに変わったが、再び転換期を迎えそうだ。ADの各テナントも経営は楽そうには見えないが、ヤマト入居で少しは客が増えるだろうか。イーホテルにとっては、宿泊客がホテルの外に出ないで買い物ができることになる。コンビニには少し便距離があるから便利になるだろう。
“ファッションアベニュー”にスーパーが入るのは違和感があるから、どんな名前になるのか興味がわく。

上の画像はニューシティ側入口。旭川側壁面のイルミネーションはやめたようだが、ファッションビルらしい飾り付けがされていた。ピンポン玉くらいの風船でリースを作っている。

心配なのは、ADの地下に行くエスカレーターがニューシティと反対側の秋田駅・旭川側にあり、ニューシティ側には階段しかないこと。バス停もニューシティ側にあり、歩いて行くお客もニューシティ方面から来る方が多いだろうから、気分的に遠くなる。
もう1点は、パン屋の存廃。果たして狭い面積でパンを焼く設備が置けるのか。「幻のクリームパン」がどうなるのかはまだ分からない。


考えてみれば、この一件は「ニューシティの家賃が高すぎた」というのが大きな原因だと思う。かつてのダイエーの賑わいが嘘のような、がら空きと言ってもいい状態になる来春以降の秋田ニューシティの今後も気がかりだ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする