広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

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3010-08-24 20:10:24 | その他もろもろ
主要カテゴリーの各記事のタイトルだけの一覧をご覧になりたい時は、以下のリンクからどうぞ。
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当ブログは個人が収集した情報に考察等を加えた個人のブログです。したがって、扱っている内容の当事者とは関係ありません。
また、根拠や出典を明確にするよう心掛けていますが、必ずしも正確な情報ではない場合もあり得ます。アップ後に状況が変化することもありますので、これらの点をご了解ください。

当ブログへのリンクは自由に行ってください。連絡は不要です。
当ブログの文章の引用は常識の範囲内でお願いします。
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 ※頻繁にはチェックしていないので、対応が遅くなる場合があります。

2010年8月24日

【2017年12月23日追記】コメント投稿についてのお願い。
当ブログをご覧いただく皆様から、情報や感想を幅広くコメントいただきたいと思っています。
管理者としてはコメントを承認制にしたり、個別に削除したりすることもできますが、そうした考えから、行っていません。(スパム投稿や極端に不適切な内容と判断した投稿は削除していますが、数か月に1回程度です。)投稿者の本人確認を厳しくしたり(これはgooブログの仕様上からも無理ですが)、コメント内容を制限したりするようなことも、したくありません。そのために、コメントいただく時にお願いしたいことがあり、追記します。

コメントは他の方々も読み、後々まで残るものです。事実と異なるコメントがあって、それを読んだ誰かがコメント内容を信じてしまい、それによって他方面・多方面へ迷惑をかけてしまうことがあるかもしれません。
そのため、コメント投稿に当たっては、内容についてそれなりに責任を持ったものにしてください。「それなりに責任」というのは、勘違いなどで事実でないものを投稿してしまうのは仕方ないとしても、事実でないことと知りながら、つまり「ウソ」「作り話」を、そうであることを示さずに投稿するようなことはやめてほしいということです。
不確実なこと、推測や憶測を(あるいは事実ではないことをどうしても)投稿する時は、そうしたことがはっきりと分かるような文章にしてください。

管理者、他の読者の方とも、コメントの投稿内容が事実かどうか確認できるすべがない場合もあり、投稿されたコメントの内容、あるいは投稿者を信じるしかないこともあります。
どうかその点をご了解の上、ご利用くださるよう、お願い申し上げます。
【2023年7月12日補足】当ブログの記事本文の記述については、100%間違いとは言い切れないですが、作成者として、正確を期し、その根拠を明確に示すよう努めています。一定の自信と責任はあるつもりです。
一方、コメント欄の内容については、上記の通り、正確さは保証できません。このことをご了承の上、コメントをお読みいただくよう、改めてお願い申し上げます。


ちょっと思うところがあって、上記のようなものを書いてみました。
(投稿日時がおかしいですが、最上段に表示させるためです。また、この記事のみコメントを受け付けない設定にしています)
2011年1月5日アクセス解析を試験設置
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セキガキ大会?

2024-10-08 23:01:36 | その他もろもろ
書道の話題なのだけど、まずは俳句の話から。
書も俳句もまったくの素人で、難癖をつけるようで恐縮です。間違い等があればご指摘ください。

第1・第3月曜日の秋田魁新報 文化面に「岸本尚毅の俳句レッスン」という連載がある。
俳人である同氏が、読者から寄せられた俳句を添削する内容。単純な添削ではなく、切字(切れ字)とか季重なりとか擬音とか毎回テーマがあって、それに沿った俳句が取り上げられる(送ってもすぐに掲載されるとは限らないのだろう)。テーマの引き合いに、芭蕉や一茶はじめ著名な俳人の句が引用されることもあって、興味深い。
読んでいると、言葉選びや語順が大切なのは大いに共感するけれど、ただでさえ17音という縛りがある俳句では、がんじがらめになってしまいそう。句をひらめいた時のインスピレーションというか新鮮さみたいなのが、薄れてしまうこともあるのではないか。などと考えてしまい、僕に俳句は作れなそう。

岸本氏は存じ上げなかったが、全国区で活躍していて、別段秋田とゆかりがあるわけではなさそう。
だから、共同通信社からの配信記事かと思えば、そうでもなさそう。なぜなら、掲載される句の作者は、秋田県内在住者が圧倒的に多いから。ただ、秋田県外、西日本などからの投稿が掲載されることも少なくない。郵送や電子版で購読して投句する人がそんなにいるとも思えない頻度。謎。

連載は2020年4月6日に始まったようで、レギュラー回は107回を数え、時々「特別編」がある(特別編でも107に含まれる回もあるのだけど)。
10月7日付(と次回)は特別編で、「(秋田県)にかほ市が8月に開催した「第40回奥の細道象潟全国俳句大会」に投句された中学3年生の作品を取り上げて添削を試みます。」

掲載された1句、にかほ市内の生徒の作品。
夏の盛りに開催された「席書大会」を詠んでいる。

「席書大会」を見た瞬間、懐かしいというか、すっかり忘れていた言葉に久しぶりに再会した。
ただ、覚えていたのは「席書会」。「席書“大会”」は初めて知ったが、同じものだと考えた。

17音の制約がある俳句では、詠みこまれた言葉が、専門的だったり意味が複数あったりして、作者の意図通りに伝わるとは限らない。そのための工夫が必要だったり、誤解されてもそれでいいと割り切ったりすることはあるようだ。連載では、席書大会について、岸本氏による補足説明があった。

「「席書(せきがき)」とは、集会の席などで、即興的に書画を書くこと。俳句では、その席上で出されたお題で句作することを「席題」といいますが、これと同じ意味の「席」でしょう。高校生や中学生の「席書大会」が行われているようで」

なんか違う。2点において。
・「席書」は、「せきがき」ではなく「せきしょ」と読むのではないか。
・席書大会では「即興的にその場でお題を出されて制作する」と推測しているように読めるが、実際には事前に課題を示されているのではないか。
それに「高校生や中学生の「席書大会」」が、結局、書なのか画なのか、明確にはしていない。これはそのどちらでもいいとの割り切りなのだろう。


僕が記憶していた「席書会(せきしょかい)」について。
昭和末、小学生の時に行われていた催し。中学生以上ではあったかどうか記憶がない。
学校内での開催もあったような気がしなくもないが、秋田市内など一定の範囲内でまとめて行われていたかと思う。希望者が参加する形式で、その募集が学校経由で(学級担任に申しこむ)行われていた。先生や級友たちは異口同音に「せきしょ会」と言っており、「せきがき会」は聞いていない。

内容としては、体育館などに集まって、書道作品を書き上げるもの。何を書くか「課題」は募集時に示されていたような。
新春に「書き初め大会」的に行われていた気がするが、夏休みにもやっていたような気もする。
興味がなくて参加を検討したことすらないので、あいまいな点が多いが、「せきしょ会」は「一堂に会して書をしたためる」催しであるのは、間違いないはず。


現在の秋田県ではどうか。
秋田魁新報社、県書道連盟、県総合公社の主催で、「秋田県新春書初め席書大会」が存在した。2024年で第15回で、秋田県立武道館が会場。幼児から一般人まで参加でき、課題はいちおう示されるが、自由らしい。2022年の第13回は、席書大会が付かない「秋田県新春書初め大会」という名称だったようだ。※各自で書いたものを提出する方式の書道展の記事に追記しています。

投稿句の舞台かと思われるのは「全県児童・生徒席書大会」。秋田県教育研究会書写部会、秋田県書写書道教育研究会、秋田県高等学校文化連盟書道部会の主催。
地区大会を経て、全県大会があるらしく、全県大会は8月上旬に、小中学生は県立武道館、高校生は秋田市内の高校と、日程と場所を分けて開催。2023年は「課題は昨年と同様」と募集時に告知されていた。

年明けと夏休みということで、記憶にある昭和の席書会と一致する。今は「大会」だし、新春のほうは回数が一致しないけれど。
どちらも「席書」の読みは分からなかった。
あり得るかもしれないのは、書道の席書大会自体、あるいは席書を「せきしょ」と読むのは、もしかしたら秋田(あるいは東北とか東日本とか)限定なのでは? だから、秋田とつながりが薄い人には、正しく理解されなかったのでは?


インターネットで検索した。
報道や学校行事の紹介として、ふりがなを振ってくれたものが多く存在し、知ることができた。

結果、席書(大)会も「せきしょ」も広く分布した。
表記としては、席書大会/席書会とも見られ、内容はだいたい同じで、「せきがき」と呼ぶ場合も少なくはなかった。
どちらかといえば、「せきしょ」のほうが多数かつ広範囲なように感じられた。

せきしょ派
山形県鶴岡市(生活協同組合共立社 生協児童席書大会)、東京都北区(北区中学校書き初め席書会)、静岡市(静岡地区書きぞめ展の席書大会)、札幌市、宮城県気仙沼市、千葉県八千代市、野田市、船橋市、東京都江戸川区、練馬区、小平市、立川市、横浜市、兵庫県尼崎市

せきがき派
東京都中央区、渋谷区、江戸川区、新宿区、江東区、足立区
【11月2日追記】山梨県では1936年から続く「山日YBS席書き大会」が行われていた。

せきしょ・せきがきとも、東京都の例が多く見つかった。
これは、東京都内(23区内が多いか)の公立小学校において、新春に全員参加の校内行事として、席書会を行う学校が多数存在したため。北区のように学校を越えた開催もあるようだし、中学校でやるところもあるようだ。
都内で内容は同じでも、読みは二分されているが、こんな情報を公開してくれた学校もあった。
・北区立袋小学校「袋小だより 2021年2月号」書道担当教員による紹介
「毛筆で書や絵をかく事を「席書き(せきがき)」と古くから呼び、最近ではこれを音読みして、「席書会(せきしょかい)」と呼ぶ事が多いようです。」
【9日補足・学校教育では毛筆が小学3年生から始まることを考慮し、現在の席書会では、低学年は硬筆で行う場合が全国的に多いようだ。】

・杉並区立富士見丘中学校「富士見丘中学校だより 2024.1.31」
「「セキショ」なのか「セキガキ」なのか。東京でも場所、世代によって異なります。それでも、「席書会」は「セキショカイ」、「席書」は「セキガキ」で「会」は付けないでよぶことが多いです。」

と、この催しとしては、現在では「せきしょ」が大勢を占めるかのような見解もあるが、

・足立区立東加平小学校「東加平小 校長ブログ」2022年1月12日
「私が若い頃にいた学校では「せきしょかい」と称していました。3校目くらいから「せきがきかい」と呼ぶようになり、やはりこれが正しいようです。」
との声も(上記、富士見丘中の見解に基づけば、単に勤務校のエリアが変わっただけなのでは?)。


では、もっと上部(?)の組織では。
公益財団法人日本習字教育財団が、小学生以上の会員を対象に毎年1月に(全国6会場ほどで?)「日本習字全国席書大会」を開催。これは「せきしょ大会」。
課題はあるが手本はなし、制限時間20分で、3枚を書いて1枚提出という条件。その意味では「即興的」なのかも。


全⽇本書芸⽂化院は、毎年2月に東京で「全国書初大会」を開催。
事前提出の部門のほかに「書初席書大会」がある。同院による2024年のレポート(https://www.z-shogei.co.jp/blog/20240213/)を見ると、手本あり、紙1枚、時間制限は特になしのようだ。
その中に、

「「書道作品を観客の前で書くこと」を、書道の世界では「席書」(せきしょ)とか「席上揮毫」(せきじょうきごう)と呼びます。」

とあった。
これが答えじゃないでしょうか。

つまり、即興的うんぬんは「席書」という言葉の本来もしくは一般的な意味であって、書道界では、それとは別の意味で用いられる。
そして、本来の「席書」は「せきがき」と読むものであったが、書道界の「席書」については「せきしょ」と読むこともあり、むしろそのほうが一般的。
ということではないだろうか。


投稿句に戻る。
「せきがき」も「せきしょ」も、音数は同じだから、俳句としては基本的に大きな問題ではなさそう。
しかし、連載では、「セキガキタイカイ」を含む「中七から下五にかけての句またがりのリズムが心地よい」と指摘している。イ段の連続が韻を踏んでいるということか。
それが「セキショタイカイ」だと、リズムは崩れてしまい、評価が違うものにならないだろうか。

作者が参加したのが「せきしょ大会」なのか「せきがき大会」なのか、そして作者はどちらの読みで句作し、「せきがき大会」の読みで評価されてどう感じているか。また、「せきしょ大会」だとすれば、岸本氏の評価はどうなるか。ちょっと知りたい気もするけれど、部外者がとやかく言うことではない。
【11月2日追記・次の10月21日の連載では、訂正等はなし。】



ところで、同じ漢字による専門用語なのに、読みは複数あり、どの読みもおおむね公認されているという事例はそこそこある。
・白夜
本来は「はくや」だったが、「知床旅情」のヒットで「びゃくや」が普及。
Wikipediaでは「びゃくや」のみを読みとし、記事中で経緯に言及。

・北前船
本来は「きたまえせん」だったが、1980年代の復元時(関連記事)に「きたまえぶね」が普及。
Wikipediaでは「きたまえぶね」のみを読みとし、「きたまえせん」の言及なし。

・光合成
経緯は不明だが、「こうごうせい」のほか「ひかりごうせい」とも。
1990年代の高校の生物の教科書には両方が掲載されていたと記憶するし、現在のWikipediaでも併記。中学校の教科書は「こうごうせい」だけだった気がする。

戦中・1940年代生まれの人(専門家ではない。昭和30年代の高校教育の影響か?)で「ひかりごうせい」と言う人はいる。一方、これまで複数の専門家から「光合成」の語を聞く機会があったが、「ひかりごうせい」という人は1人もいなかった。
ネットでは、2010年頃にNHK教育テレビ(高校講座か?)に出演していた講師が、「ひかりごうせい」と言っていたとの情報。
早稲田大学の園池公毅教授は、ホームページ(https://photosynthesis.jp/kotoba.html)で「「光合成」は「こうごうせい」と読みます。「ひかりごうせい」ではありません。」と断言。「岩波 生物学辞典」の、1996年の第4版で「ひかりごうせい」の項しかなかったのは誤りとしている(説明文中や索引では「こうごうせい」の記載あり。第3版以前では「こうごうせい」の項だったように読め、2013年の第5版では「こうごうせい」の項に戻ったようだ)。

時代、地域、使う人のこだわり、いろいろありそう。
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元祖ビューカードが進化

2024-10-01 23:54:11 | その他もろもろ
20年以上使っている、JR東日本のクレジットカード「ビューカード」の5年ごとの有効期限が今年10月だった。今期は、磁気不良でカードを再発行してもらったことがあった。
今回は、9月6日に「【ビューカード】更新カードのお届けについて」というメールが届いた。最近は、巧妙ななりすましメールが横行しているので警戒したが、クリックを強要するようなものでなく、「2024年9月下旬頃から順次登録住所に更新カードをお届けいたします。」という内容だったので、いちおう信じることにした。
ただ、「更新カードをお送りする際には事前に審査がございます。審査の結果、ご希望に沿えない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。」ともあり、メールが来ても安心はできない。

9月末に、新しいカードが簡易書留で無事届いた。

僕のビューカードは、企業や金融機関との提携カードではない、純粋なビューカードなのだけど、現在、新規発行されているビューカードとは違う。Suicaが搭載されておらず、券面デザインが異なる。“元祖”ビューカードと言っていいものだろう(いちばん最初のビューカードは、国際ブランドがないハウスカードだった。それが真の元祖なのだが、ユーザーには後に国際ブランド付きで更新されたそうで、現役ではない)。
現行のSuicaを搭載したビューカードは、「ビュー・スイカ」カードというもの。2003年に登場し、Suica非搭載の元祖ビューカードの新規申し込みは2004年で中止されたとのこと。その前に発行済みのビューカードは、20年以上経っても、非搭載で更新が続いていることになる。

当時、ビュースイカへの切り替えの案内も来たが、しなかった。
理由は、切り替え時にカード番号が変わってしまうことと、当時(というか2023年まで)は秋田ではSuicaが未導入でメリットが少なかったから。その後、カードやモバイルのSuicaを別に用意して、非搭載ビューカードからチャージする方法で、不便や問題はほぼなかった。
旧・新カード
新しいカードの券面は、色・柄としては永年見慣れたデザインだけど、やけにあっさりしてもいた。
国際ブランドVISAのホログラムがなくなって、ロゴがシンプルになってもいるが、カード番号(クレジットとJREポイントそれぞれ)や名前の表示がない! と思ったら、裏面に黒い文字で印字されていた。【2日補足・国際ブランド・ビザのロゴは「VISA」と全部大文字だけど、表記としては「Visa」が正式なようだ。以下、あまりこだわらずに表記します。】

今までは、昔ながらの銀色の凹凸のあるエンボスの文字。
ビュー・スイカカードのほうは、当初から表面に黒い文字で印字されており、世界初のエンボスレスクレジットカードであった(Suicaの内蔵アンテナとエンボスが干渉するのを避けるため)。
近年は、キャッシュカードも含めてエンボスレスのカードが増えているようだし、安全のため裏にも表示がない両面ナンバーレスのクレジットカードも存在する。
今回のビューカードは、片面ナンバーレスではあるが、一気に近代化した感じ。


さらによく見れば、VISAロゴの左に))))のマーク。VISAのタッチ決済が付いた!!
この数年で各国際ブランドとも、タッチ決済の導入が進み、鉄道やバスでも使えるところがある。
ビューカードでは、Suicaとの関係なのか、国際ブランドのタッチ決済はやってないと思っていたのだが。
公式サイトでも、「Visaのタッチ決済をビューコーポレートカード、ビュービジネスオーナーズカードに搭載しております。」とあり、法人カードのビューカードにしか搭載されていないように読める。
Suica非搭載だからこそ、個人向けビューカードでも、Visaタッチ対応になってしまったのだろうか。なんだか知らないけど、これも一気に近代化。普段は使わないと思うけれど、旅先では使う機会がありそう。ほかにVISAブランドのカードを持っていないし。
【2日補足】ビューカードが発行する、駅ビルでの優遇がある「JREカード」では、Suica搭載の有無(非搭載はVISAのみ)が選べ、Suica非搭載にするとVisaのタッチ決済が搭載かつ表面ナンバーレスになるそうだ(Suica搭載だとVISAでも表面記載らしい)。その流れで、元祖ビューカードにも波及したのだろう。
【8日補足】ビューカードでは、VISAであっても、VポイントではなくJRE POINTが付与される。したがって、「Visaのタッチ決済でVポイント還元や何倍付与キャンペーン」のたぐいが行われていても、ビューカードのVisaのタッチ決済は対象外になるようだ。


以上、更新されたらひっそりと進化していた、元祖ビューカード。
ネット上には情報はなさそうだし(JCBやMasterブランドはどうなのか【上記2日付補足のように、他ブランドタッチ決済には非対応かも】)、それ以前に新カードに同封された文書にさえ、何の説明もなかった。

ついでに言わせてもらうと、ビューカード更新時に、毎回、面倒だと思ってしまうのが、関連サービスに登録した、カード有効期限の変更。
JR東日本と関係ない公共料金引き落としなどで手続きが必要なのは、仕方がない。
でも、JR東日本が運営する、えきねっと、モバイルSuica、オートチャージ(ATM・ビューアルッテでの手続き要)それぞれで変更しないとならないのは、なんとかならんものでしょうか。しかも名義変更やカード不良による再発行時は手続き不要なのに。

変更手続きをしてしまえば、後は便利にお得に使わせてもらっているので、引き続きお世話になります。
そして、次の更新前には「大人の休日倶楽部」カードのお誘いをもらうようになってしまうのだろう。年会費が高いし、JR東日本エリア(+α)をそこまで乗らないので、引き続き、このカードを使い続けるつもり。
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ブルドックソースの容器

2024-03-21 23:36:03 | その他もろもろ
少なくとも東日本では、ソースのトップシェアの「ブルドックソース」。ブルドッ“グ”ソースではない。
ロゴマークのブルドッグの顔とともに、ブルドックソースを特徴付けるのが、容器ではないだろうか。四角いボトルで、キャップも四角く、軽く回して開け、カチッと押して閉める。他社のソースにはないデザイン。

最近、ネットでブルドックソースの商品写真を見てみたら…
ホームページにも掲載される「商品のご案内」より
見慣れぬ姿。主力商品であるウスターソース、中濃ソース、とんかつソースなどでリニューアルが行われたのだった。

専用サイト(https://www.bulldog.co.jp/special/new_regular/)もあった。
「おなじみの四角いボトルから」「持ちやすい丸型ボトルに」
「さいきん、まるくなりました」
「50年以上もの間、お客様に慣れ親しんでいただいたブルドックソースの四角い容器が 愛され続けてきたおいしさはそのままに 開けやすく 持ちやすく 使いやすく 新たに生まれ変わりました。」

新旧ともいちばん大きいのが500ml、希望小売価格税抜き430円で変化はないから、昨今流行りの、リニューアルに名を借りた値上げ・ステルス値上げではないみたいだ。
中濃ソースのいちばん小さい60mlは、角形容器で存続している模様。

他のサイトをいろいろ見てみると、変更は2023年9月から順次。前の容器は、1969年にガラス瓶から代わって54年間使用(細部の変更はあった)。新容器は、開けやすさ、持ちやすさ、汚れにくさ、ラベルの分別などに配慮。

たしかに、今の時代、配慮しなければならないことはたくさんあり、改良していくことは当然。だけど、ブルドックソースの象徴と言っていいであろう、角形容器と決別してしまったのは、潔すぎるのでは。角形の趣を残しつつ、時代に合った容器にすることもできたのでは。
ヤクルトの容器は「立体商標」として登録されているが、ブルドックソースの容器もそうなってもいいくらいだと思う。会社としてはそこまでこだわりがなかったのか。

秋田のスーパーでよく売られているブルドック以外のソースは、カゴメソースやキッコーマンデリシャスソース。それぞれ容器の形は違うが、どこか似ているというか、従来のブルドックの容器ほど際立った個性はなかった。
ブルドックの新容器は、それら、特にカゴメの容器にちょっと似ていて、店頭に並んでも目を引かず、ブルドックソースがあるとは気付きづらいと思う。ネット上にもそんな声はある。そういう反応があることを予測して、承知の上で、容器を替えたのだろうか。

2012年にカルピスの容器が変わったが、メーカーの思惑とは違って、秋田市ではごみがかさばることになったし、我が家では冷蔵庫のドアポケットにはまらなくなった。ブルドックソースの容器変更でも、そういうデメリットもあるかもしれない。


最後に旧容器の記録。
我が家では、昔から中濃ソースを常備している。昔はブルドックかカゴメだったが、最近は値段の都合もあってブルドックはご無沙汰。カゴメかキッコーマンかトップバリュを使っている。なお、トップバリュは、ブルドック傘下のイカリソース製【22日補足・イカリソースもトップバリュも容器はカゴメに似ている】。

ただ、家族の1人がウスターソースが好きならしく、ブルドックのがあった。僕はウスターソースにはなじみがなく、飲食店でソース差しから注ぐ時、間違って醤油をかけてしまったのかと、いつもドキッとする。
2025年4月賞味期限
フタとの境にシールが貼ってある。「ありがとうだワン」「おかげさまで、120周年」。ブルドックソースは1902年創業。
120thのほうがブルドッグの表情が柔らかい

キャップには点字で「ソース」と「上から押して閉めてください。」
改めてじっくり見ると、印象にあるブルドックソースの容器と微妙に違う。
ラベルがない側面にある、つかみやすくするための凹凸は昔はなかった気がするし、昔は全体にもっと角張っていて【22日補足・輪郭がより直線的で】、正面から見るともっと台形(立体としては四角錐台)に近かった気もする。写真の容器は、思っていたよりもストンとした直方体でありながら、角は丸っこい印象がした。記憶違いかもしれないけれど。
フタを外す
キャップ周りは、昔と明らかに違っている。

注ぎ口が二重になっていて、細い丸い口が上に上がって、十字の大きめの口が現れる。
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2023年末・2024年始のごあいさつ

2023-12-31 17:32:46 | その他もろもろ
2024年を迎えるに当たり、簡単ながら久々にアップします。
2023年は、秋田では大雨被害、猛暑、クマの人里や街への出没多発、県知事の放言、そして明るい未来につながりそうな話が相変わらず少ない、ある意味今までとさほど変わらない年だったと思う。

個人的には、思いもしなかった小さくはない良くはない(=ないに越したことはない)変化が年末にあり、忘れられない年になった。
新年には良い方向へ向けて動きそうだし、この後に控えているであろうことも含めていい経験ともとらえられそうで、さまざまな巡り合わせに感謝しながら、年を越せそう。


当ブログは、開設から2023年12月30日までの累計で閲覧 19,964,786IP、訪問者 6,451,215UU(昨年までは単位がIPだった)。
2023年1年間では2,153,450IP(2022年比+24万5633)、 676,861UU(同+2万2486)のアクセスがあり、更新が滞りがちでも多くのかたにご覧いただき感謝しています。


さて、更新休止後、
・秋田市民の正月の食卓に欠かせない、宮城屋蒲鉾店の大雨被災によるかまぼこ製造販売の撤退(飲食店としては存続)。→その後、復活
・秋田中央交通に一般路線用新車導入。臨海営業所にはかなり久々の新車(尿素排気浄化設備の都合と聞いていたが、対応したのか)であり、秋田ではほぼ初と思われる押しボタン式トルコンAT(メーカーの仕様変更による)。→この記事参照
・特急「スーパーつがる」誕生。しかしその実態は…→この記事にて
・アーバン原の町 リノベーション。
など気になる動きも生じています。
いずれ、追記や新記事のアップを考えていますが、その他も含めて、もう少し落ち着いたら、更新再開に向けて動きたいと思っています。当面は休止状態を続けますので、しばらくお待ち願います。【2024年1月28日追記】1月28日から新規記事アップを再開します。更新頻度はどうなるか分かりません。


すべての皆さまにとって、2024年が良い年になりますように。
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しばらくお休みします【再開しました】

2023-12-06 19:28:20 | その他もろもろ
いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。
最近は更新頻度が落ちており、ご訪問いただく皆さまに申し訳なく思っています。個人的な事情によるものです。

このほど、しばらくの間、ブログ更新をお休みさせていただくことにします。
いつか再開するつもりですので、気長にお待ちください。
コメント欄は閉じずにおきますが、お返事をするかどうかは分かりません。

どうかよろしくお願いします。
taic02

【9日追記・6〜9日のメッセージ機能について】※コメントとは別の機能です。
6日から9日16時にかけて、ブログの「メッセージを送る」の内容を確認できない状態でした。
こちらの手違いによるものです。
その間にメッセージ送信されたかたがいらっしゃいましたら、おそれいりますが再度お送りいただくよう、お願いします。


【2024年1月28日追記】2024年1月28日から新規記事アップを再開します。更新頻度はどうなるか分かりません。
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ライバルの提供でお送りします

2023-09-25 23:22:12 | その他もろもろ
TBS系木曜19時放送の「プレバト!!」のスポンサーの話。
※制作は大阪の毎日放送。TBS系列局がない秋田県では、秋田テレビ(フジ系)で日曜正午放送(スポンサーは異なるはず)。敬称略。

フジパンがスポンサーの1社なのは、前から承知していた。
ちなみに、2004年から松下由樹がCMに起用されていたが、2023年7月から綾瀬はるかに交代。だいぶイメージが違うし、どの業種・企業も同じ人ばかりCMに出ているというのは、そんなにいい感じもしないと思う。

この番組は、芸能人たちが芸術作品などを制作して、評価を受ける内容。
9月21日放送では、そのひとりに酒井美紀がいた。知る限りでは3度目の出演で、紹介ナレーションは3度とも、同じような内容だった(21日放送回では、最初の「一筆書きアート」ではなく、次の俳句で紹介が流れた)。

その決まり文句が「不二家の社外取締役としても話題の(酒井美紀)」。

2021年に就任したことは、芸能ニュースでも取り上げられて知っていたけれど、株式会社不二家の資本関係を意識すると、この場でそんなこと放送していいの? と思ってしまった。
なぜなら、株式会社不二家の筆頭株主は、山崎製パン株式会社だから。

上記の通り、この番組のスポンサーの1つが、フジパン。
ヤマザキ本体ではないので、商品ジャンルが完全にかぶるわけではないものの、不二家とフジパンは競合企業・ライバルの間柄に当たると言える。日本の広告業界・テレビ業界の慣行として、スポンサー企業の競合他社の名前を、番組内で出すことは避けるのでは? 昨今は、ビール瓶や自動販売機のロゴ、車のエンブレムにまでボカシを入れて隠してしまう番組もある。制作側が不二家とヤマザキの関係に気付いていないのではと、気をもんでしまった。


ところで、プレバトでは、同じく山崎製パン系列のヤマザキビスケット(2016年までヤマザキナビスコ)のCMが流れるのも知っていた。
ろくに確認もしない先入観で、毎週スポンサーになるのではなく、フジパンと重ならないよう、隔週交互など調整していると思いこんでいた。

ところが、9月21日放送の「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました」で確認したら、そうではなかった。
なお、プレバトでは「~お送りします」はなく、提供告知は終わり近くの1回のみ。ゴールデンタイムだけにスポンサーは16社あり、5画面で表示される。
最初の画面でヤマザキビスケット

3番目の画面でフジパン
なんと両社が同一回で(というか毎回)スポンサーに付いていた。
こちらも完全競合ではないにせよ、パン業界1位の企業の子会社と、2位の企業が、同じ番組のスポンサーになるとは!
当然、両社とも納得してスポンサーになっているわけで、不二家社外取締役の件も、同様に問題なしで話が着いているのだろう。

そればかりではなかった。
2番目の画面でサントリー

最後の最後にアサヒビール
CMが何の商品だったか忘れたが、一般消費者の認識(=大手ビールメーカー)としては完全に競合している。
ほかにポリデント、小林製薬、P&G、コーワ辺りも競合する部分がありそう。

このように競合企業が1つの番組のスポンサーに相乗りすることは、最近はなくもないのだそうだ。
日本テレビ「世界一受けたい授業」では、トヨタとマツダ、ライオンとP&G、2020年のテレビ東京「共演NG」では(番組タイトルと裏腹に)キリンとサントリーが、それぞれスポンサーのようだ。

少なくともテレビでは、ライバル企業が名を連ねて提供することなど、昔は絶対になかったはずで、ダブーだと思っていた。どういう経緯かは知らないけれど、変わることもあるものだ。
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のど自慢 はなわ世代?

2023-09-22 16:52:08 | その他もろもろ
「NHKのど自慢」の小ネタと、聞き間違いの話。一部敬称略。
※ロゴは「のどじまん」に変わったが、正式な番組名は従来どおり。※のど自慢関連の直近の記事

2023年9月17日は佐賀県鳥栖市からの放送。司会アナウンサーは二宮直輝、ゲストはMAXと市川由紀乃。
1番の歌唱途中で、違う音声が重なって流れてしまったが、ご当地紹介VTRの「NHK佐賀放送局ディレ…」の部分。ゲストの歌の前に「音声の乱れがございました」とお詫び。

合格者は、かつては「おところとお名前」を尋ねられていたが、近年は「お名前」のみを聞くようになった。しかし実際には、ほとんどの合格者が、以前同様、在住市町村名も答えている。
昔は、住所を番地まで言ってしまったり、なぜか年齢も言ってしまったり、“男の名前”と聞き間違えたり、(関連記事)した人がいた。
今回の放送では、自分の番号(歌唱順)を言ってしまった合格者が2人いた。緊張と喜びにより、なくはなさそうな失敗ではあるが、記憶にはなく、1回に2人も出たのはレア。冒頭に番号を言わなかったり、予選会の番号を言ってしまったりする人はたまにいるけれど。

なお、文字放送のリアルタイム字幕では、名前をフルネームで答えた場合でも、字幕では姓のみをひらがなで、居住自治体名は言えば表示するという原則のようだ。「秋田市から来ました さたけです。」と。
今回の番号を言ってしまった部分は、気を遣ってくれたのか2人とも表示されなかった。



最後のゲストの歌。昔から、芸歴の浅い人が先に歌うことになっている。先輩がトリということだろう。
今回は市川さん、MAXの順。
MAXがトリを務めるのも時の流れを感じるが、市川さんと比べればそうなのかなと思った。しかし、今、調べるとデビュー年は市川由紀乃1993年、MAX1995年と逆だ。ちなみに年齢では市川さんがわずかに上(後述)。どういう理屈なんだろう?

その市川さんの歌の曲名。
二宮アナウンサーが声のみで紹介した時、「ハナワセダイ」と聞いてしまった?
佐賀県といえば、出身地・佐賀県をネタにした歌がヒットした芸人・はなわ。
もしかしてそれをモチーフにした「はなわ世代」? 今回はその縁でゲストに呼ばれたのか? 市川さんもそんなコミカルな歌を歌うのか?
と頭をよぎったが、字幕を見たら「花わずらい」でした。

歌唱後にも、改めて二宮アナが「花わずらい」と言ったけれど、それでもやっぱり「ハナワセダイ」に聞こえてしまった。見逃し配信で改めて聞いても、そう聞こえてしまうような…聞き慣れない語(造語のようだ)ではある。


ところで、市川さんは1976年生まれ(早生まれ)。MAXの4人も1976年(早生まれ)から1978年(早生まれ)の間なので、ゲスト5人は同世代とまとめて差し支えないだろう。

そして、はなわも1976年生まれ。
ということで「はなわ世代」はあながち間違いでないことになる。したがって僕もはなわ世代。



「はなわ世代」と聞いてしまった原因は、記憶の片隅にあった「菅野美穂世代」かもしれない。
かなり以前に見た、ラバーガールのコント。
不動産屋の店員と客が、同い年だと判明して「じゃあ菅野美穂世代だ」「あんま言わないけど、そうですね」というやり取りがあって、おかしかったのと、僕自身も菅野美穂世代(=はなわ世代)なんだと心に残っていた。
上演する年代によって変えているのか、上原多香子世代、中川翔子世代のバージョンも存在する。実際のラバーガールの2人は、上原多香子世代に当たる。
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キムワイプ車体

2023-04-22 19:33:57 | その他もろもろ
バスや鉄道車両の車体塗装の話題。
ツイッターなどネット上では、「○○バスってキムワイプみたいだ」「XXX系電車はキムワイプカラー」といった声が日々アップされている。
秋田中央交通(の一般路線バス)も、それに含まれる。


「キムワイプ」はご存知でしょうか。
キムワイプは、アメリカのキンバリー・クラーク社の「産業用ワイパー(※)」の商品名。キンバリーとワイパーからの造語のようだ。
※Wikipediaでは「紙製ウエス」「産業用紙ワイパー」としている。

日本では日本製紙クレシアが、製造販売。
2019年2月26日付、日本製紙クレシア株式会社の発売50周年の「お知らせ」によれば、アメリカでは1942年頃、日本では1969年3月から発売。
当初は十條キンバリー株式会社の扱いで、1996年の合併により日本製紙クレシア株式会社が発足。


キムワイプは、ティッシュペーパーのような使い捨ての紙だが、毛羽立たず、パルプのかすが飛び散らない特性があり、実験器具や精密機器の水分拭き取り、吸水などの用途に向く。
理系の研究室のほか工場、医療機関などでも使用されているとのこと。模型工作をする人も使うそうだ。

ボックスティッシュ同様、紙箱に入った製品で、中の紙のサイズ(シートサイズ)は大小複数ラインナップされている。
いちばん一般的なのが、120ミリ×215ミリのシート200枚入りの「キムワイプ S-200」(公式サイトの画像でもいちばんよく登場)。そのボックスはほぼ立方体。

そんなわけで、理系専攻の人の多くにとっては、なじみと思い出があるアイテム。
鼻をかんだ(紙質はむしろ硬めだし、肌の水分が吸収され、肌荒れするとか)とか、甘い味がするとか、コーヒーフィルター代わりにしたとか、“武勇伝”を語ったり投稿したりする人がいる。
最近は、日本製紙クレシアもそれを意識したのか、特設サイトやSNS発信、LINEスタンプやグッズ類まで登場している。

理系の端くれである僕も…と言いたいところだが、ほとんど縁がなかった。
必修科目の実験では、学科共同使用の実験室のキムワイプは使った。でも、卒業研究の研究室では、キムワイプは使わない(ごく限られた用途でしか使わない?)ことになっていたので。
代わりに使ったのは、生協の再生紙ティッシュペーパー。研究室の経済状況を鑑みて、ということなのだろうが、ティッシュでも困ることはなかったと思う。
大学生協の店舗では、店頭にキムワイプが陳列されバラ売りされていた(まとめ買いも可能)。今でも変わらないようで、「大学生協 研究用品カタログ」には、「実験室の大定番」として掲載。2018年版ではS-200が1箱 税込組合員価格172円、2021年版では1箱176円、1ケース・72個入り1万1600円。
同じ値段で、ティッシュペーパー5箱組が買える。紙のサイズはキムワイプのほうが小さいのだから、いかに高いかが分かる。近年、ティッシュペーパーの値上がりが著しいが、キムワイプはいくらになっているだろう。


そして、キムワイプを知る人は、そのボックスを記憶していることだろう。真四角な形と、それにデザインされた色。
公式サイトより S-200
白地に濃い緑と黄緑のライン。
僕も、個性的な名前と箱のデザインは、しっかりと覚えている。

なお、上記50周年のお知らせには、発売当初のパッケージの画像が載っていて、それは今と異なるデザイン。色はどちらかといえば黄緑色の1色印刷。いつ変わったかは不明だが、僕が初めて知った1997年には現行デザインになっていた。
また、本家アメリカ版も、やはり緑色基調だが、デザインは別物。

キムワイプのイメージカラーは緑なのだろう。公式サイトには「癒やしの緑色」のフレーズもある。
そして、現行の日本版では、濃淡2色の緑が、実質的にキムワイプの象徴になっている。コカ・コーラといえば赤、MONOといえば青・白・黒みたいな。


ここで、冒頭のバスや鉄道の車体塗装の話になる。キムワイプを知る人が、地元や旅先で見た車両の写真とともに、投稿するのだ。
ざっと見ると、道北バス、濃尾バス、たけのこ観光バス(東京都葛飾区)、相鉄バスの旧塗装、国際興業グループ各社、秋田中央交通、JR東日本115系電車“二次新潟色”(廃車済み)、JR東日本E127系電車新潟地区用(転用計画があり今後の色は不明)、JR東日本横浜線、JR東日本仙台エリア周辺の“小牛田色”などに、キムワイプを連想する人がいる。※それぞれの塗装を知りたいかたは、画像検索願います。
(再掲)右手前・国際興業グループ山梨交通
秋田のご当地ヒーロー「超神ネイガー」も、4月16日に、キムワイプの箱を持参して秋田駅西口へ出向き、秋田中央交通のバスといっしょに写真を撮って、ツイッターに投稿している。
ネイガーさんもそういう分野の人なのか、何の説明もなく「キムワイプ」の語を用いている。知らない閲覧者(21日時点で18.7万回閲覧)は戸惑ったかも。

上記各社・各車両とも、たしかに「キムワイプカラー」だと思う。「キムワイプの色」と言えば、知る人には間違いなく伝わるメリットがある。
しかし、キムワイプの箱のデザインとは異なるわけで、受ける印象は違う。色の面積、2色の比率、全体のデザイン等々により。これらの車体塗装が、キムワイプの箱と、必ずしも結び付かない。

それに、キムワイプカラーの2色の組み合わせは、キムワイプ以外にもわりと使われている。デザインというかカラーコディネート的には、「近い色の濃淡2色をいっしょに使う」のは常套手段ではないだろうか。青と水色、赤とピンクなど。
日本製紙クレシア内にも、キムワイプカラーの商品があった。
日本製紙クレシア「商品情報」では、キムワイプと同じ画像内に共存
おなじみの「クリネックス ティシュー」の緑の箱。
これも、色の組み合わせなら同じ。ちなみに、ライバルである王子ネピア「ネピアトイレットロール」にも、同じ色の袋がある。
余談だが、昔(30年くらい前?)は、水色以外の色の箱では、中のティッシュペーパーもその箱の色の紙であった。クリネックスもネピアも、その他各ブランドもそうだったはずだが、いつの間にか、全部白い紙になった。
少なくとも僕は、緑のクリネックスを見てもキムワイプは連想しない。消防車や郵便車を見て、誰もがコカ・コーラを連想するわけではないように。
「色彩のみからなる商標」に認められたMONOの3色とか、ウクライナ国旗=ふなっしーの2色ならば、ほかにあまりない組み合わせ。一方、キムワイプの2色はありふれた組み合わせで、その色の一致だけをもって「キムワイプみたい」とするのは、少々雑だと思う。


キムワイプの箱は、2色だけでなく、「地色が白色で、緑より広い面積」で、そこに「太い黄緑の帯(線)、隣接して少し細い濃い緑の帯が並行する」のが肝だと考える。
だから僕は、たしかに色はキムワイプでも、線が斜めだったり、線でなく塗りつぶしだったりする国際興業塗装を見ても、キムワイプを連想できない。
ネイガーさんにも申し訳ないが、秋田中央交通も同じ。
(再掲)現在多数派であるいすゞエルガミオ
中央交通の、特に黄緑のほうは「線/帯」とするには太すぎる。「塗りつぶし」だ。
それに、2色が直接接しておらず、間に白い線が入っているし、窓上はキムワイプでは使われないベージュ(クリーム色)で、ベースとなる白色部分がなく(※)、やはり、これをもってキムワイプとは言い難いと思う。
※現行塗装が導入された初期は、窓上が白色塗装だった。これのほうが若干、キムワイプ感が増すかも。
(再掲)現在は見られない、窓上が白い塗装


ほかにも、キムワイプカラーの乗り物がある。
先日代替わりして役目を終えた、秋田市建設部公園課の先代ごみ収集車(塵芥車)も、この2色。
でも、黄緑は地色としたほうが適切だし、間に白線が入っていて、やはりキムワイプとは違う。
(再掲)

秋田市には現役のキムワイプカラーの車もある。
2021年度に2台導入した「災害対策用排水ポンプ車」。消防車両ではなく建設部(道路建設課?)所管で、河川氾濫や大雨による浸水被害時に出動する、排水ポンプを積んだトラック。
この車体塗装は、白ベースで、濃淡2色の緑色ライン。写真を見る限りでは、2色の間に白線があるが細いようで、中央交通のバスや先代塵芥車よりは、キムワイプ感がありそう。



以上、キムワイプにほぼ思い入れがないクセに、厳しく判定してしまったけれど、僕が比較的キムワイプに近いと感じるのは、濃尾バスと横浜線。
でも、濃尾バスは、実は緑色が3色(もっと濃い緑)で、それぞれの太さは同じ。
横浜線は、ステンレスボディの帯色なので、白地ではないのだが、なぜかかなり近い印象がある。黄緑の色味が似ているのか? 同じJR東日本でも、新潟の115系・E127系には、どこか違う印象がある。
そんなわけで、真のキムワイプバス/キムワイプ電車には巡り会えていない。

キムワイプのラッピング広告車両を作るという、奥の手はありますね。
かなり昔、青森市営バスに、クリネックスの箱のデザイン(ラッピングフィルムでなく塗装だと思う)の車体広告バス(ラッピング広告という概念がまだなかった頃で、先進的)はあったかと思う。業務用商品のキムワイプでは、広告は難しいかな。
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のどじまん大変化?

2023-04-01 00:11:05 | その他もろもろ
NHKのど自慢。
2022年3月で、2013年から司会を担当していた小田切千アナウンサーが降板【4月1日補足・番組内では「司会を退く」と自らを表現】。4月から廣瀬智美/二宮直輝 両アナウンサーが交代で担当することは、先に発表されていた。
初の女性アナウンサー、2名が交代で担当するということは、時代の流れからすれば妥当だ。毎週出張が続くのは大変だったと、昔の司会者がどこかで書いていた。おふたりとも、あまり歌番組のイメージがないアナウンサーなのが、意外と言えば意外な程度(実際はそうでもないようだけど)。

そして、今年度最後・3月26日の放送内で、2022【4月1日訂正】2002年から鐘奏者を務めていた、打楽器奏者・秋山気清(きせい)さんが勇退する【4月1日補足・小田切さんは「ご卒業」と紹介】ことが明らかにされた。
最後の最後で、小田切さんが「秋山気清さん、ほんとうにありがとうございました」と話しかけたばかりに、秋山さんがそれに応えて手を振ったため、最後の鐘を鳴らすタイミングを逸して、空振りになってしまった。

後任の鐘奏者が誰なのかは明らかにされなかった。
そして、近年、小変化が生じてきた(2021年は新型コロナ対策も含めて変化)のど自慢だけに、司会者・鐘奏者交代のほかにも、何らかの変化があるのではないかという予感はしていた。

31日、公式サイトを見ると、やはり…
「▶のど自慢が新しくなります! 」「「4月から、NHKのど自慢が生まれ変わります」」

「司会は、二宮直輝アナウンサーと廣瀬智美アナウンサー。」
→それは知っている。ところで、年齢・入局順では、廣瀬さんのほうが上(初回・4月2日担当も廣瀬さん)なのに、どうして逆に掲載しているのだろう。五十音順?
「舞台セットもリニューアル、出場者のみなさんと一緒に盛り上がります。」
→これまでは地域ブロックごとにセットが異なり、時折リニューアルされていたが、全国共通になるのか?
「おなじみのテーマソングは葉加瀬太郎さんの演奏で。」
→唐突な葉加瀬太郎。生演奏ではなく、録音音源ということでしょう。(2021年4月から、オープニングは録音済みのものを流していた。エンディングは生演奏)
1つ飛ばして、
「鐘を鳴らすのは、全国各地のオーケストラ奏者のみなさん。」
→これも唐突だけど、司会者同様、毎週出張も大変だろうし。オーケストラ奏者がいない地域とかないのだろうか…
初回、4月2日の新潟県村上市は、NHK交響楽団の打楽器奏者が出演することになっている。【4月1日追記・新潟で開催するのに、東京のN響の人という初回からして、「各地のオーケストラ」とは言えないような。NHKの関東甲信越ブロックのくくりなのか。その理屈だったら、これまでだって、「各地のプロ奏者による生バンド伴奏」になる。】

飛ばした1項目が、最大の衝撃。
カラオケ伴奏で、誰でも、どんな曲でも、気軽に挑戦できます。
→生バンド演奏でなくなるということか!!!
鐘と並ぶのど自慢の真髄が、アコーディオンから続く、生演奏の伴奏だろう。

3月26日、和歌山県新宮市からの放送が、最後のバンド演奏だったのか…
編曲は、ローテーションからして西原悟さんの担当だが、近畿地方ではピアノも地元の奏者なので出演はなし。

歌い出しを間違った人、伴奏に乗れない人、どんな出場者にも、臨機応変に合わせてくれる、それ以前に、戦前の歌、2023年の歌、演歌、ラップ(※)、どんな曲でも演奏できてしまう、それがのど自慢のバンドであり、のど自慢の素晴らしさだった。
※2022年12月11日の長崎県諫早市では、SOUL'd OUTの「ウェカピポ」を歌った人がチャンピオンになり、その伴奏についてもネット上で評価する声が多かった。

カラオケというのは、民放のBSの歌番組なんかである「音源協力:DAM 第一興商」みたいなのになってしまうのだろうか。町のお祭りのカラオケ大会と違わなくなってしまうような…
カラオケだと、前奏や間奏が長い歌、もしくは前奏がない歌の対応が問題になる。生演奏では、最大限歌えるように、上手く編曲してくれていた(ピンク・レディー「サウスポー」は例外で、振り付けの都合上フル演奏)のだが。【4月2日追記・元歌がソロの曲を、出場者がデュエットで歌ったり、その逆という場合、あるいは出場者(の仲間)がバックコーラスも歌ったりということもあった(反対に、バックコーラスがある歌では、忠実に対応できないのは、生バンドの弱点ではあった)が、その時も編曲で対応していた。今後は、それらでも一律同じカラオケになるのか。】【4月5日追記・前奏があっても、歌い出すタイミングがつかみにくい曲では、そのポイントで元にはないドラムの音などを入れて分かりやすくする編曲もされていた。映像がない音のみのカラオケでは、それは難しそう。】
それに「どんな曲でも、気軽に挑戦できます」と言っているが、カラオケがない曲だってあるだろう。そういうのは、応募はがきを見た時点で、落とすのかな。
あと、最近は北海道と秋田県でしかいなくなったものの(昭和には、どこの県でもいた)、民謡での出場はどうなるのか。民謡のカラオケってあるの?
【4月1日補足・「気軽に」というのは、素人の出場者にとっては不慣れな生演奏ではなく、日頃歌い慣れているカラオケで、という意味のようだ。ただ、「生バンド伴奏で歌いたくて、のど自慢に応募した」「生バンドで歌えたのが、気持ち良かった/いい体験ができた」という出場者の声があったのも事実。カラオケで歌いたいのなら、カラオケ屋に行けばできる。】

公式サイトでは、
「もっともっと訪れた地域のみなさんとお近づきになるために生まれ変わります。」
と言っているけれど、これが出場者・視聴者が求めていることなのか…
偉大なるマンネリではあったが、それを変える必要があるのか。
公式サイトより合成
あと、番組ロゴというより表記が変わり「NHKのど自慢」が「NHKのどじまん」になるらしい。鳥(スズメ)もマイナーチェンジされるようで、羽が「の」なの?【5月14日追記・「のどじまん」のひらがなに表記になったのはロゴだけで、番組名としては引き続き漢字表記の「のど自慢」のままらしい。公式でない表記が番組名として画面に出るのは、なんだかヘン。】

日曜お昼の茶の間の光景はどうなっていくだろう。
【4月1日感想を追記】生伴奏がカラオケに変わることは、いつかはあり得るのではないかと、以前から思ってはいたが、その時が来てしまった。お金と手間はかかっても、生演奏なのが、テレビの、NHKの、人気番組ならではのアドバンテージだったと思う。素人がカラオケ音源で歌うのを聞かせたいのなら、町のカラオケ大会でもYouTube投稿でもできる。素人とバンドの駆け引き(?)や、バンドの人たちの反応などが垣間見えるのも楽しかった。NHKがそれらを捨ててしまうとは。

【4月2日訂正・↓以下は、NHKや番組関係者とは関係のないアカウントでしたので、追記を取り消します。恥ずかしながらだまされてしまった。ツイッターってこういうまぎらわしさが嫌い。なお、番組公式ツイッターは@nodojiman_nhk。】
【4月1日番組公式ツイッター(@nhk_nodojiman)の投稿より追記】4月1日15時03分に「4月からのNHKのど自慢の伴奏は、前日の予選会、本選ともに生バンドからカラオケ伴奏に。新しいスタイルは楽しみですが、出場者の歌声に寄り添う生バンドの演奏が聴けないのは残念です。(以下略)」とツイート。
残念に思うのなら、やめるなよ。やめるのを決めたのはそっちでしょと言いたくなるが、これはもしかしたら、番組側としても生演奏をやめたくなかったという意思を表す、“ささやかな抵抗”なのではと勘ぐってみたり。しかも「のど自慢」と旧表記だし。
また、4月1日時点では、ツイッターのアカウント名は「のど自慢」表記、アイコンの番組ロゴも以前のまま。


【4月2日追記・視聴後の感想】総合的には、意外にも違和感はさほどなかったというのが正直な感想。
司会者や鐘奏者はまったく問題なし。
カラオケ音源は、思ったほどは気にならず。「高校三年生」ではイントロが本来より端折られており(ただし、これまでの宮下・西原両氏の編曲とはまた違う略し方)、何らかの改変がされていると思われる【末尾の5月13日付追記参照】。その「高校三年生」の人たち(合格してしまったが)など、伴奏に乗れていない出場者はおり、対応が今後の課題だろう。音源提供の表示などはなし。
伴奏・歌声・鐘の音の音量のバランスが、以前と違った感じがして、人やテレビの設定によっては聞きづらそう。
コロナ以前のように、全出場者が同時にステージ上にいる場面が復活。ただし、オープニング終了後にいったん全員が引っこみ、順番に舞台中央のトンネル状の口から出てきて歌い(この点は大昔ののど自慢みたいだ)、歌唱後はステージ上の椅子に座って最後までいる方式。最初と最後に全出場者が壇上にいることになるが、最初のほうの順番の人が歌っている時は、ステージが少々寂しい【12月17日放送から変更。下の追記参照】。
【4月16日追記】3回見て、上手く言えないが、カラオケでは「音が安っぽい」「音色が同時にたくさん鳴って、歌声が聞きづらく感じる時がある」「前奏(または間奏)が長くなって、間延びする時がある」と感じている。
【5月14日追記】イントロが長い歌では、フェードインするように聞こえて始まることがあり、短縮しているのが明白な場合がある。
【11月10日追記】「TOMORROW」「月光」など、曲の始めのほうに比較的長い間奏が入る歌では、生バンド時代は繰り返しを省略する編曲がされていた。カラオケ化後も同様の対応がされ、間奏が完全にカットされるケースもあるようだ。
【2024年2月4日追記・歌唱前の出場者の動き変更】2023年12月17日放送(年内最後)から、歌唱前の出場者も、各自の椅子に座るようになった。各自順番直前に裏へ行って、正面から出てくる流れに。

【4月3日追記・テーマ曲について】編曲も葉加瀬太郎。声と重なって音量が小さかったので詳細は不明だが、従来とさほど違った印象がなかった。大胆にアレンジされることを危惧していたので、安心。テンポは少し早めかな。エンディングもオープニングと同じものかと思われる。
チャンピオン発表時のドラムロールに続くファンファーレは、従来とまったく違うものになった。


【4月7日追記・出場者募集時の説明について】放送の2か月前~1か月前にかけて、開催地の放送局ホームページで告知される。
4月初め時点で募集されている開催地では、3月中から募集がされていたわけだから、伴奏がカラオケになることについて説明がされているのではないかと、各放送局のホームページを見てみた。すると、4月7日時点ではその点に言及した局はなし(というか各局同じ内容)。
予選出場決定者へ送られる通知では説明があるのかもしれないが、はがきを見て愕然とするもしくはがっかりする出場者がいるかもしれないし、ないのであれば、当日会場でカラオケに変わったことを知って、以下同。
ちなみに、2015年の富山県の「予選会のご案内」の画像をネットで見つけたが、その「要領」の中に次のような注記があった。
「●バンドによる生演奏ですが、キーの変更はできません。」
→あくまで予選の話。予選通過者は、編曲者と打ち合わせてして、キーや前奏などアレンジしてもらえる。カラオケ化後も、予選では同じなのだろうか。
「●歌う曲のCD・MD・カセットテープ(ご自分で歌ったものではなく、歌手が歌っている原曲のもの、カラオケバージョンは不可)のいずれか一つをご持参ください(本選出場の20組に選ばれた場合に必要となります)。」
→本番用編曲の参考にするのだろう(オリジナルカラオケはダメってのが意外)。4月以降は、最初からカラオケがあるのだから、この項目はなくなっただろうか。


【4月16日追記・記念バッジについて】予選出場者、本選出場者それぞれに記念ピンバッジが送られ(予選/本戦で色違い?)、本選出場者は、予選時のバッジを服に着けて出演する(着けない人もいる?)。
バッジのデザインは、これまで何度も変わっているようだが、いずれも「NHKのど自慢」ロゴや鳥をかたどったものだった。
2023年4月にもバッジがリニューアルされ、(予選用は赤色で)「の」の中に小さい鳥がいるデザインに。以前のよりも大きく目立って見え、一見、ただの「の」バッジだと認識してしまう。


【4月16日追記・曲順の事前告知について】番組公式ツイッター(@nodojiman_nhk)において、放送当日11時30分頃に、その日の歌唱順に曲名と歌手名が発表されるようになった。
これまでは、放送内で、出場者が曲名を言った時に(もしくはその直前のイントロで)初めて、何を歌うか分かって、それも楽しみというか特徴だった。事前に、しかもツイッターでひっそりと知らせる意味があるのか。ちょっと引っかかる。


【5月13日追記・NHK側の見解やカラオケの使いかたについて】生バンド廃止は、ネットばかりか全国紙各紙にも掲載されるなど、話題になった。
そんな中、ニュースサイト「デイリー新潮」は、5月12日に「NHK「のど自慢」はなぜ生バンドからカラオケになったのか チーフプロデューサーが苦渋の決断を語る」をアップした。

1992年入局・53歳の、番組チーフプロデューサーへの長いインタビュー記事。
吉川精一アナウンサー時代からのど自慢に関わり、NHKエンターテイメント部門の職員の中でも「僕は関与の密度が濃いほうです」という。
御本人でなくデイリー新潮側の不手際かもしれないが、生放送なのに「収録」とされていたり、番組ロゴが変わったことには触れているが、すべて「のど自慢」表記で、新しい公式表記であるはずの「のどじまん」の文字はない【5月14日付追記参照】。

生バンド廃止、カラオケとなった経緯や理由は、
・バンドのスペースを空けて、ステージ上の空間を確保するコロナ対策。
・自動演奏の”打ち込み“を使った最近の曲を、生バンドで再現するのが難しい。
・地方において、のど自慢に対応できる奏者の確保が難しくなっている。
ことを挙げている。
コロナ対策で、予選のみをカラオケで行ってみたこともあったが、本番の生バンドで歌えなくなる出場者がいて、全面カラオケに切り替えたそうで、出場者にもカラオケが受け入れられているととらえているようだ。
また、「確かに予算の問題もありましたが、あくまでも解決すべき多くの課題のひとつにすぎません」。

チーフプロデューサーとしては、バンド演奏の良さは分かっていて、リスペクトしているけれど、そうした理由から、やむなくカラオケにした、と言いたいのだと読めた。言葉は悪いが、バンド廃止ありきでいろいろと理由を並べ立てて。
NHK側の人間として、対外的にそう言うしかないのは理解する。

だけど、音楽業界の人たちの視点では、別の見解が出てきそうな気もする。
バンドの後継者が見つからないというけれど、北海道のバンドは若い人たちだし、2022年度途中でも、四国のドラムと中国のギターが新しい人に交代している。
このインタビューに対する、音楽専門家の方々の見解や反論を聞いてみたい。


カラオケの使いかたが紹介されていた。
カラオケシステムは予備を含めて2台を搬入。予選では、(カラオケ屋で歌うのと同じように)担当者が曲番号を入力して、そのまま流す。
イントロが長い曲の扱い。カラオケに備わった「イントロスキップ」機能があるが、極端にスキップされるため、「『この曲はイントロが長いので、歌う時間を長くしたければ飛ばすことができます。うまく歌えなかった場合はやり直すことができます』と説明」。

原曲キーで、変更不可(予選)。ガイドメロディーやコーラスはオフ。
「『のど自慢』は歌のコンテストという側面もあるので、歌の巧さも重要な選考要素の一つです。そこでカラオケをシビアな設定にし、皆さんの歌唱力を丸裸にするのが狙いです」
→カラオケ化で歌いやすくしましたようなことを言っておきながら、ここでは厳しくなった。だったら、生バンドで歌えない人は、その技能がないとみなす、シビアな選考をすればいいのでは? カラオケで歌える巧さ・歌唱力がある人でいいのなら、それはカラオケ大会では?

生バンドでは、50組ごとに休憩を入れていたが、カラオケではなくなって、進行がスムーズに。

本選出場者決定後。
「希望があった場合や、番組サイドからの提案により、特にキーの調整を行います。」
「音源データを、カラオケから音楽制作ソフトに移し替える。」
「プロのミュージシャンや音響の専門家が、音楽制作ソフトでイントロの短縮を行います。」音域を調整する「イコライジング」も行う。
したがって、「『のど自慢』で流れる曲は、厳密に言うとカラオケ音源とも異なります。番組のオリジナル音源なのです」。

「カラオケは民謡の音源も豊富ですが、ひょっとすると存在しないものがあるかもしれません。書類選考の段階で『この民謡はカラオケに音源がないけれど、予選会で歌ってもらおう』と決まったら、尺八と三味線の先生を手配することは充分に考えられます」
→それだと、民謡は曲によって、生とカラオケが混在することになり、それこそ不公平では? また、演歌やポップスだって、カラオケにない曲はあるだろう。それはどうするのか。


【5月14日追記・番組名表記について
気が付けば、新聞テレビ欄のほか、電子番組表、NHKサイトの表記とも「NHKのど自慢」のまま。というとは、画面表示のみ「のどじまん」に変えたということだろうか。
でも、画面に表示される文字が、公式表記であるべきではないのだろうか。
分かりやすさでというのなら、「チコちゃんに叱られる! 」「どうする家康」「大相撲」などほかの番組名も、全部ひらがな表記にするべきではないのか。

【11月10日追記】2023年10月15日は秋田県大仙市から放送。秋田県は民謡が盛んなため、現在でも、毎回1組は民謡での出場者がいるのが通例。
カラオケ化後初の秋田からの放送となったわけだが、今回は民謡歌唱者はいなかった(生バンド時代でも、民謡が出ない回もなかったわけではないが)。予選での民謡はいたと思われるが、秋田では放送されないので、詳細は不明。

のど自慢関連の次の記事
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ダイエーWAON

2023-03-14 23:28:38 | その他もろもろ
家族分のマイナポイントのために、電子マネーWAONカードが、何枚か必要になった。
2011年6月30日の発売開始と同時に使い始め、物持ち良く今も大事に使っているご当地WAON「あきた元気!WAON」以来の購入。カード面の見た目で容易に区別できるよう、違う図柄のWAONにすることにした。

総合スーパー イオン(旧・ジャスコ、サティ)のサービスカウンターでは、全国各地のご当地WAONをラックに並べて売っている。改めて見てみると、秋田の店舗でも、西日本方面のものも含めて、選ぶのに迷うほどの種類が陳列されていた。
ただし、ホームページで紹介されている全種類ではないし、特に東北以外の遠方のWAONは在庫がなくなっても補充されていない感じ。
東北地方のイオンは、運営企業がイオンリテール株式会社からイオン東北株式会社へ移管(2020年3月に食品売り場のみ、2021年9月に全面移管)された関係があるかもしれない。イオン東北化後は、イオンリテール時代に入荷した在庫のみ販売し、新たなイオンリテール発行分の入荷はしない、ということなのかも???
【16日補足・イオン土崎港店へ行くと「ICチップ不足により、あきた元気!WAONなどの入荷が止まっている」旨の掲示が出ていた。そういう事情もあるのかもしれない。】

なお、秋田中央店はたまにラックの場所が変わるみたい(目立たない場所に追いやられている場合あり)だし、土崎港店はエスカレーター上り口と秋田銀行ATMへの通路に面してラックが置かれていて、選んでいると通行の妨げになりそうで気が引ける。イオン秋田中央店よりは、イオン土崎港店のほうがラインナップは豊富。


さて、今回紹介するWAON。「イオン」でない店で買った。
普通のWAON?
ご当地でない、シンプルなWAONなのだが、これは特殊。「イオン」では売っていないWAONなのです。
袋の裏面。バーコード部分に貼られたテープに注目

やっぱり普通の水色のWAON?
以前のこのタイプのWAONは、上部も水色で、右下に「AEON」ロゴのデザインだった。いつの間にか、上段が白帯になり、移動したロゴとともに「Lovely way to pay.」が表記されるようになった。

カード裏面上部の発行者表記。
イオンリテールのWAONであれば「WAON発行元・カード発行元 イオンリテール株式会社」となっている。イオン東北やマックスバリュ○○などの地域会社等(ホームセンターサンデーもかな)が売るものは、WAON発行元はイオンリテールで、「カード発行元」がその企業名になるのが原則らしい(ただし、上記、店舗運営会社変更とそれ以前からの在庫品などの都合上、そうではない場合もあることになる)。
今回のWAONは、
「カード発行元 株式会社ダイエー」
ダイエーで売られているWAONなのです!

未開封の袋に入った状態でも、WAONの発行会社を識別する方法があるようだ。
上の写真のように、裏面にバーコードがある。実際には、同封された「スタートガイド」に印刷されたバーコードが、袋の窓を通して見えている。バーコードは、WAONの種類ごとに異なる。
そのバーコードの横に、黄色いほぼ正方形が見えている。その中に小さく「(D)N」と書かれている。このカッコ内のアルファベットが発行元を示すらしい。ここではダイエーのD。
イオンリテール発行のWAONでは「(R)」。正方形の色や、カッコの後の「N」にも意味があるのだろうが、意味は不明。イオンリテール発行では、黄色や緑、「(R)」のみや「(R)*」等々がある。
【15日追記・ネット上の情報によれば、イオン北海道は(AH)、イオン東北は(ATH)、イオンタウンは(ATN)とのこと。】

ダイエー秋田店、弘前店になじみのある者(この記事など参照)として、撤退・縮小されて遠い存在になってしまったものの、今なお存在するダイエーが、WAONを発行していることは知っていて気になっていた。首都圏へ行ったついでに、大宮駅前のダイエー大宮店で購入した。
【6月3日補足・北海道東北からダイエーがなくなった現在では、大宮店が“最北のダイエー”だと思う。】

でも、カードのデザインには、実はちょっとがっかり。
事前に調べた情報では、ダイエー発行の普通のWAONは、左上にdaieiロゴがある(AEONロゴは右下に併記)らしかった。いつの間にか消されてしまったのか…
それに、「ダイエー特命宣伝部長 モッくん(とモコちゃん)」なる、木の切り株のキャラクターが描かれたWAONが発売されたとのこと。※なぜ木なのかというと「木曜の市」にちなむのだが、その木曜の市は今はやっていないのだとか。
大宮店サービスカウンターでもラックで売られていた。いくつかのご当地WAONはあったが、モッくんWAONらしきものは見当たらず、じゃあ、何も書いていないのがモッくんWAONなのかもと思って(※下記参照)、買ったのだった。
その後、(カウンターでない)レジそばに「モッくんWAON発売中」のPOPが出ていたが、その下のラックにカバーがかかっていたのが気になった。ダイエー公式ツイッターでは、2023年2月19日に「モッくんデザインの電子マネーWAONだよ♪ ぜひご利用くださいませ。」とツイートしているので、発売終了ではないと思う。売り切れ?
※実際のモッくんWAONは、ご当地WAONと同じく、袋の表面に大きな窓があって、券面が見える袋に入っているようだ。
昔のダイエーロゴとは違うロゴになってしまっているし、これはこれでいいとあきらめるというか納得することにした。

ダイエー大宮店のWAON購入レシート
レシートもすっかりイオン仕様になってしまったけれど、AEONロゴがないのはダイエーの意地か。だったらWAONにもその意地を…
そして、店長の名前とコメントが入るのも、ダイエーとしての伝統なのだろう(上の過去の記事参照)。
【16日補足・「イオン(リテール/東北)」の文字はWAON裏面でもレシートでも、自社ロゴの書体で印字されるのに対し、「ダイエー」はWAONでは一般のゴシック体、レシートでは丸ゴシック体で印字されている。カタカナの「ダイエー」のロゴ(書体)は特に決まっていないのだろうか。】

ちなみに、
イオン東北 イオン土崎港店のWAON購入レシート
どちらも「お買上商品数:0」。WAONは昔から消費税込み300円。その間に税率は5%→8%→10%と上がっているのだから、カード本体は実質値下げされていることになる。
ダイエーのレシートでは、下部で会員登録を勧めており、親切。
イオン東北では、未登録のWAONで決済した場合は、「WAON POINT会員募集中! 会員登録でおトクと安心をプラス! いつでも基本のポイント2倍! 詳しくは[WAON]で検索」が印字される。


ダイエー大宮店は、大宮駅西口を出て右前方にあり、ペデストリアンデッキでつながっている。
大宮駅西口を出た風景。右のビルにダイエーが入る
「DOM(ドン)」という商業ビルで、1982年に丸井とともにダイエーが核テナントとなってオープンした。ダイエー秋田店(秋田ニューシティ)より1年後。
DOM
以前は、ビルの多くがダイエーフロアだったが、2007年以降、何度かリニューアルされ(OPAが入った時期もあった)、ダイエー部分は縮小。2023年時点では、ダイエーの売り場は地下1階だけになり、実質食品スーパー。
以前は、こちら向きにダイエーマークが大きく出ていたはずだが、今は…
右上、東急ハンズの下に小さくdaiei
これと反対面には、屋上に大きいダイエーロゴが出ていて、大宮駅に入る上り新幹線の車窓から一瞬見えた。

往時と比べれば、ダイエーも寂しくなってしまったが、首都圏などではイオングループの食品スーパーの一翼を担う存在でもあるようで、とりあえずは消滅することはないのだろう。
寂しくなる以前に心配になるのは、イトーヨーカドーのほうである。続く
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のど自慢の珍ピアノ?

2022-10-23 21:01:27 | その他もろもろ
「NHKのど自慢」のバックバンドのピアノの話。
2020年秋頃から、アコースティックなグランドピアノでなく、デジタルグランドピアノ(グランドピアノっぽい形の電子ピアノ)が使われることが増えたのを、以前記事にした。その後、毎回見て追記していたが、2022年3月13日を最後に、以降は毎回アコースティックが使われている。そのため、今後変化がない限り、追記はやめることにします。
新型コロナウイルス感染症が関係していたのか、ほかの都合や理由があったのか。いずれにしても、素人が歌う、のど自慢の伴奏にはアコースティックピアノが向いているということなのだろうか。

今回は、そのアコースティックピアノのこと。まったくの素人なので、見当違いならごめんなさい。ご指摘があればお願いします。
昭和ののど自慢は、「なんとか村立なんとか中学校体育館からの放送でございます」という回もあったが、市町村合併が進み、かつ立派な公共ホールがあちこちにできたここ数十年は、なくなった。
そういうホールでは、グランドピアノを自前で所有することが多いから、それを使うのだろう。レンタルする業者もあるので、状況によっては借りることもあるだろう。

ピアノといえば、素人の日本人はヤマハかカワイを連想する。日本の高温多湿な環境には、国産ピアノが最適と聞いたこともある。
しかし、のど自慢各会場で使われるピアノのうち、メーカーが確認できたものは、アメリカ製「スタインウェイ・アンド・サンズ」が過半数(分母にメーカー未確認分を含めても、半分はありそう)。あとはヤマハ、まれにカワイ(白いのもあった)やスタインウェイの第2ブランドだという「ボストン(カワイが製造?)」といったところ。
実は昔からそうだったのか、近年は輸入やホールの空調等が改善されて、増えてきたのか。


話がそれますが、秋田県の2つのホール備え付けのピアノについて。
(のど自慢会場にはならなそうだけど)秋田市のアトリオン音楽ホール(秋田県の施設)では、スタインウェイとヤマハなど4台の「フルコンサートグランドピアノ」を所有しており、選んで借りられる。
2018年9月7日の秋田魁新報によれば、アトリオンのスタインウェイは2代目として同年に2416万円で購入した「D-274」。1989年のアトリオン開館時からあった初代も同型で、アトリオン引退後は秋田県立秋田工業高校で使われている。

また、2018年11月18日の魁では、閉館した秋田県民会館のピアノが報道されていた。
1990年に1255万円で購入した、スタインウェイD-274と、1991年に714万円で購入したヤマハCF3(3はギリシャ数字)-S。吹奏楽や学校の合唱コンクールでは、CF3-Sが使われた。
閉館後の譲渡先を、県や市町村の施設から募集。その結果、スタインウェイは県立秋田南高校へ。ヤマハは2件申し込みがあり、抽選で湯沢市立湯沢南中学校へ。湯沢南中は創立50周年を記念したらしく(それで中古ってのも…)、体育館での記念式典に使った後、音楽室で使用。

ピアノは、調律などメンテナンスをしっかりすれば、100年でも持つと聞いたこともあったが、ほんとうにいい音を追求するならば、30年しか持たないということなんだろうか。


のど自慢で、とても珍しいと思ったのは、9月4日の福島県南会津町・御蔵入交流館。王冠マークの「ベヒシュタイン」という、ドイツ製。
同館のホームページ(https://www.town.minamiaizu.lg.jp/section/okura.minamiaizu.org/culture/piano.html)には、たしかに所有している旨が紹介されている。
再掲)これがベヒシュタイン

さらに“珍しい”のが、10月2日の佐賀県江北町・佐賀のへそ ふれあい交流センター ネイブル。ピアノを所有しているかは不明だが、ホールというより体育館(アリーナ)のような会場。

第一印象は「小さい」。ローランドのデジタルグランドピアノよりは大きい。小さめのアコースティックグランドピアノのようだ。
アップライトとグランドでは、音質や響きなど「表現の幅が違う」とかで、グランドピアノが圧倒的だそうだが、グランドピアノの中での大小はどうなんだろう。のど自慢程度の用途では大差ないのか。



さらに、袖と言えばいいのか、奏者から見て右側の側面手前、スタインウェイや一部のヤマハなどでメーカーロゴが金色で入る部分。
この回の編曲・ピアノの西原悟氏は、うさじいを置く。その下
光沢のある黒のボディの中、そこだけが光沢のないグレー。

幅5センチ弱のテープを縦方向に4本貼っている?!
養生テープやガムテープ、ビニールテープだろうか。その意図は?
NHKだからメーカーを隠した、というのは違うだろう。上記の通り、これまでもその後の回でも、ここに記されたロゴが映ることで、メーカーを判別できていたから。それに、ピアノにテープなど貼ったら、所有者に怒られそう。
じゃあ、所有者が貼ったか。にしても音に影響が出るかもしれないし、理由は? そう壊れるような場所じゃないだろうし。まあ、少なくとも放送には耐えられる音なのでしょう。

弘法筆を選ばず。宮下先生・西原先生ピアノを選ばず(選べず?)。

【追記】さっそくイレギュラー。10月30日の三重県松阪市は、ローテーションからすれば西原氏担当の回だが、宮下氏が出演。宮下氏は2週連続。録画放送ではなく、生放送のはず。
スポーツ中継や年末年始で放送がない時期は別として、ローテーションが崩れるのは珍しい。【11月2日追記・コメント欄の通り、西原氏の病気療養のため。】

11月20日の宮城県富谷市からの放送で、8か月ぶりにデジタルグランドピアノが使われた。担当は宮下氏。
会場は富谷スポーツセンター(のメインアリーナ?)。アップライトピアノしか配備されていないので、NHKが持ち込んだと思われる。ステージが少し狭く見えたので、スペースの都合もあるかもしれない。あと、観客の拍手でカメラが上下に揺れるという現象が発生し、冒頭に小田切アナウンサーから気を付けて見るように注意あり。

11月27日の群馬県藤岡市で、病気療養していた西原氏が復帰。宮下氏が5週連続担当で乗り切った。

※そして、2023年春、のど自慢に大きな変化
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のど自慢 東北セット

2022-09-08 23:18:08 | その他もろもろ
「NHKのど自慢」。以前はピアノの変化を取り上げたが、今回はステージのセット。

セットは、バンドメンバー(ピアノ以外=前回参照)と同様、NHKの地域ブロックごとに異なる。北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国、四国、九州沖縄と。
(再掲)2021年4月18日の関東甲信越セット【2022年9月11日時点でも同じセット】
各拠点放送局(札幌、仙台、東京、…)の美術スタッフが手掛けるのだろうか。デザインに共通性はなさそうだし、数年ごとにセットがリニューアルするタイミングも一斉ではないようなので、けっこう自由なのかも。
北海道のセットでは、北海道の地図があって、その時の開催地の位置に、のど自慢のベレー帽の鳥のキャラクターがいて、分かりやすくていい。
※のど自慢の「鳥」は、NHK内部では「すずめ」と称されるらしい。
10年くらい前かと思うが、かつての近畿地方のセットでは、バンドの足元の仕切りなどに、音符が並んだ五線譜が描かれていた。のど自慢のテーマ曲と、合格の鐘のメロディーだったらしい。

平成初期くらいまでは、背景が水色一色で、「のど自慢」のロゴと開催地名が表示される程度だったかと思う。
ここ数十年は、派手になっている。「笑っていいとも」のスタジオアルタのセットほど、ではないが、なかなかにぎやか。いいとものように電飾は使わないけれど。


いつの間にか、東北地方のセットがこんなのに変わっていた。
9月4日 福島県南会津町からの放送より
背景のメインは、漫画のコマ割りのように区切られた中に、いろんな色・柄が描かれ、派手というかポップ(?)な雰囲気。

正面後方。
左右に大きな鳥が1羽ずつ
さらに拡大。
中央には小さい鳥も
鳥が7羽、青空を左下から右上へ移動(羽を広げていないので飛んではいない?)している。さらに、下手(左)のピアノ付近で開催地名を吹き出しで話す大きい鳥も1羽いるので、計10羽の鳥がいる。
なお、上の関東甲信越のセットでも、薄い色で大きめの鳥がけっこうな数いる(数えにくい)。


全体のポップさに目を奪われた後、次に気になったもの。

大量に繰り返して描かれる、黒い三角形のような「///▲」模様。
床のバンドとの仕切り(上写真のように地色は黄色。以降その他は白地)と、後方の背景の床際には一直線に、正面背景にはアーチ状に、あまり映らないが、背景の天井際には上下ひっくり返って一直線に、それぞれ連なる。さらに、ステージ床面には八角形に並んで、その内部が背景同様のポップなコマ割りになっている(立ち位置を示す意図があるのだろう)。
例えば、中央を境に左右が反転したデザイン(▲\\\)でもいいように素人は思うが、全部同じ。


「///▲」に最初気付いた時から、「どこかで見たことがあるマークに似ている」と思っていた。
スマホのアンテナ強度のマークじゃない。どっかの企業のロゴ? 秋田銀行にちょっと似てるけど、丸っこくて左右が逆で違う(角度を変えればWi-Fiのアイコンっぽい)。何だっけ?

4日の放送を見ていて、思い出した!
これ(小さいのを拡大しているので、不鮮明です)
右下が濃い「▲」、そこから左側が「///」状で、全体としても三角形に見えるという点で、のど自慢セットの模様とそっくりだ。

その正体は、
インターネットアーカイブhttp://www.amcac.ac.jpより

現在の秋田公立美術大学の前身、秋田公立美術工芸短期大学(美短)のロゴマークというか校章というか、である。
上の今はなき公式ホームページにあった画像は「koushou.gif」というファイル名なので、校章なんだろうか。

4年制化後は新たな「ロゴ」が制定されており、今は使われていない。
美大が開学したのは2013年、まもなく10年になるわけで、ネット上には美短時代の情報は少なくなっている。短大時代の校章の由来はおろか、存在に言及したものは見つけられなかった。
記憶では、本来は色が付いていて、左上が水色、あとは緑(黄緑?)だったと思う。



美短の校章をNHKがパクったというつもりはない。偶然、似てしまったのだと思う。山並みでもモチーフにしたのか。並べてみれば、似てるってほど似てもいないかな。

※この回の会場のピアノはちょっと珍しいものだった。そのほかのど自慢のピアノについて
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NHK山形の間違い

2022-04-26 17:56:42 | その他もろもろ
恒例のNHKのローカル報道についての苦言。今回は山形放送局。
先週末の仙台からの東北ブロックニュースで見たニュース。その内容・動画が「山形 NEWS WEB」に23日19時07分付でアップされ、26日17時時点でもそのまま。

ニュースタイトルは「JR左沢線 全線開通から100年 記念イベント開く」。
山形県内を走るJR東日本・左沢(あてらざわ)線が、23日に開業100周年を迎え、記念列車運行や催しが行われたというもの。
山形 NEWS WEBより
その記念列車の説明。
「特別運行された開通当時のディーゼル機関車と旧型の客車を再現した記念列車」とアナウンスされ、映像にも「開通当時再現」の字幕。
鉄道の知識(というより一定の常識?)がある人なら、説明と映像が一致しない、するはずがないのは、お分かりだろう。

上の映像の赤い鉄道車両は、列車の先頭に付き、後ろの客車を引っ張る「機関車」。客は乗れない車。
「DE10 1649」の表示の通り、DE10形と呼ばれる形式。2022年時点では、多くはないが全国各地に類似形式も含めて一定数存在し、見かける機会はある。
DE10の動力源は、ディーゼルエンジン。だから、蒸気機関車でも電気機関車でもなく、「ディーゼル機関車」に分類される。
鉄道への興味が薄くても、ディーゼル機関車は知らなくても、少なくとも「蒸気機関車か蒸気機関車でないか」は、ぱっと見でなんとなくでも理解している人は多いと思う。


NHK山形によれば、100年前にこれが左沢線を走っていたことになる。「当時再現」だから赤い塗装で。
100年前の1922年、すなわち大正11年。
余談だが、水木しげる、三浦綾子、瀬戸内寂聴、丹波哲郎、フグ田サザエ(原作での設定)、が生まれた年(敬称略、誕生日順)。

大正の、東北の短距離のローカル鉄道に、赤いディーゼル機関車が走っていたことになるのだが。
Wikipedia「日本のディーゼル機関車史」によれば、日本で最初のディーゼル機関車は、1923年に静岡の鉄道会社(現存せず)がドイツ製を輸入したのが最初(1914年頃に夕張炭鉱が使っていたとも)。
JRの前身、鉄道省では1929(昭和4)年に輸入したのが最初。国産化され、運用が本格化したのは戦後。
そんな歴史を紐解くよりも何よりも、DE10形ディーゼル機関車は、1966(昭和41)年に1号機が製造されている。今回担当した1649号機は1973年製造。
そんなわけで、NHK山形の報道は誤りである。大した話ではないが、間違いとしては大きな間違いだと思う。


同じ話題を地元民間放送局・山形放送では、
山形放送サイト「山形・愛称「ザワ線」JR左沢線開通100周年記念イベント」より
「1970年代から活躍したディーゼル機関車と1950年代に製造された客車で編成した記念列車」
上記の通り、DE10は1966年製造開始=活躍開始なので、そこだけ間違い。

後ろの客車3両は、通常は蒸気機関車といっしょに走ることが多い、高崎(ぐんま車両センター)所属の「旧型客車」と総称されるもの。秋田総合車両センター(旧・土崎工場)でもメンテナンスを担当しており、時折見かけることがあるが、美しく整備されている。
高崎には7両在籍していて、どの3両が来たのかは不明。そして7両の製造年はまちまちなので、山形放送の「1950年代に製造された客車」というぼやかした表現は適切とするべきだろう。
山形新聞「JR左沢線、全線開業100周年で記念列車 左沢駅前でイベントも」では、「記念車両は73年製造のDE10形ディーゼル機関車1両と、53年製の旧型客車3両の編成」としている。しかし、7両中、1953年製造の客車は1両しかないようなので、これも間違い。NHK山形の大間違いと比べると、どうってことないが。



では、100年前の左沢線で、実際にはどんな列車が走っていたのか。調べても分からなかった。
しかし、開業時の左沢線は「軽便鉄道(けいべんてつどう)」という規格の鉄道、「左沢軽便線」だったそうだ。
軽便鉄道は、レール幅が狭いなど、通常の鉄道より簡易な規格の鉄道。北上線、田沢湖線、男鹿線なども、最初の最初は軽便鉄道だったようだ。※今も軽便鉄道の面影を残す三重県四日市市の鉄道
おそらく、幅の狭い小さな蒸気機関車と客車、あるいは蒸気機関車と客車が一体化した「蒸気動車」なんかが使われていたのではないかと考える(根拠はありません)。※秋田県の男鹿線では、おそらく戦前に蒸気動車が運行されていて、乗った人の話を聞いたことがある。
線路幅が違うことからしても、現在のJRの車両が100年前の左沢軽便線を走ることができたわけがない。



それにしても、何を根拠に、今回の特別列車が「100年前を再現した」ことになったのか。
JR東日本では、2022年3月2日にプレスリリース「おかげさまで「左沢線」は全線開通 100 周年を迎えます」を出し、「記念列車の運転」も記載されている。
「趣ある旧型客車の車窓から 100 年の歴史あるローカル線の旅をお楽しみください。」「DE10 形ディーゼル機関車 1 両+旧型客車 3 両」
など書かれているが、100年前と同じという文言は見当たらない。他のマスコミがほぼ正しく報道しているのだし、そもそもJR東日本が間違うことはあるまい。

取材やチェックした記者・デスクは、鉄道の知識がとても少ない人たちだった可能性はある。
そうだとしても、NHKの職員ならばそれなりの知識や常識はお持ちだろう。それに記者という職業柄、ここ100年来の日本の産業や文化の大まかな変遷みたいなのは、ご存知だと思っていた。【27日補足・「大昔(戦後しばらく辺りまで)の鉄道では蒸気機関車が主力だった」という、現在の日本においては基礎的知識・常識に分類されるであろう事項を、記者は知らなかった可能性がある。】
あるいは、小さなことでも疑問に感じて気に留め、すぐ調べて確認してから、原稿にする癖が付いていると思っていた。

実際に記念列車を見て、それが100年前の列車だと思っていたにしても、
「あれ? 昔の鉄道といえば、黒くて煙を上げる蒸気機関車だけど、これは違いそう。何だろう?」
「100年前の大正時代に、こんな赤い列車が走っていたのか? その頃、左沢線以外の鉄道ってどんなのだったろう?」
などイメージを広げ、それを調べていけば、どこかで、こんな列車が100年前には走っていなかったと、気付けたのではないだろうか。【27日追記・ただ、その前提となる、上記の基礎的知識・常識がない人であれば、それも無理な話になる。本件はそれに該当してしまいそうな気もする。】
また、山形放送では、機関車側面の運転席付近で記念撮影する子どもを映しており、そこの車体に「川崎 昭和47年」といった製造銘板が映りこんでいる。NHKでも、そういうものに注意を払っていれば、間違いは防げた。


以前から繰り返しているが、NHKの地方放送局(特に県域放送局)の記者など職員は、採用されて間もない、経験が浅い人が多いと思われる。人員総数も多くはなく、多少の詰めの甘さや間違いが起きてしまいやすいとは思う。ただし、それは職員個人の責任ではなく、指導やチェックができなかった、上司やNHK全体の責任である。
ただ、失礼ながら今回のことは、基礎となる知識に欠け、根拠がない思いこみで書かれているように感じられ、加えてそそっかしさ、いい加減さを感じないでもない。
それでもやはり、山形局の上司や仙台局の職員らが誰も疑問を感じず、そのまま放送されてしまったのも、おかしいし情けない。

ちなみに、NHK秋田放送局でも、2019年に、秋田港のフェリー20周年のニュースで、似たような事実でない報道をしてしまっていた(指摘したのだが、訂正もされず、サイトに期限いっぱいまでアップされていた)。


NHK秋田放送局は1931(昭和6)、NHK山形放送局は1936(昭和11年)にそれぞれ開局。当然、当時はラジオ放送のみ。
こんな調子では、90年前の昭和初期から、両放送局でカラーテレビ放送をしていた、なんて思いこんでいるNHK職員がいても、おかしくはないかも?!
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そこを押しても「とまりません」

2022-04-17 17:35:27 | その他もろもろ
芸能人が路線バスに乗って出かける番組(特にT光氏が、Rっちゃんとゲストを引き連れ、バスの中で寝て、好き勝手に行動するだけのテレ朝の番組)を(見たくもないのだが)見ていると、こんなシーンが時々ある。
Rっちゃん 「次のバス停で降りますよ。T光さん起きてください。(ゲストの)○○さん、(降車合図の)ボタンを押してもらえますか?」
ゲスト 「私、普段バスに乗らないから、押してみたかったんです!(or 押すの何十年ぶりかな~)」
とボタンに手を伸ばすも、押したのは、下の写真の赤矢印の所。
そこじゃない!! ※指をかけているところが正しい場所。
「押す」ほうじゃなく「光る」ほうを押してしまう。

秋田のバスに乗っていても、同じことをして、あわてて押し直す人がたまにいる。
先日など、光るほうばかり、何度も一生懸命押して、押しているのにチャイムが鳴らないと、さらにあわてる人もいた。高齢者コインバス事業の証明書を持っていたから、まったくバスに乗らない人ではなさそうだが。
※秋田中央交通などでは、個別のボタンがほんとに壊れていることもたまに(? 一昨年は2度指摘させていただいたが、最近は遭遇してないな)ある。正しくボタンを押しても反応がない時は、あわてずほかのボタンを押してみましょう。


外国では、ランプがなく、「STOP」と書かれた赤くて四角い押しボタンだけの降車合図ボタンが普通だそうだが、ここ数十年の日本のバスでは、上部が光って、下部が押しボタンなのは常識(窓枠配置により横置きもあり)。我々バスに乗り慣れた者には、上を押してしまう心理が理解できなかった。
ただし、日本の降車ボタンは、現状で主に2メーカーあり、それぞれ時代でデザインが変わったり、同時期に複数デザインを製造したりしてきた。他社の中古車両を導入する地方バス会社では、車によってボタンがばらつくこともあり、不慣れな人が悩んでしまうのは分からなくもない。

上の写真(オージ「WS-260」)のような最近の降車ボタンは、ボタンの枠が黄色、押す部分がオレンジ色、点灯部は消灯時はほぼ黒く見えるので、オレンジ色がいちばん目立つはず。
どうしてそこを押さずに、目立たない黒いところを押すのか。


以下、考察。参考サイト:「つぎとまります」http://bus-kun.my.coocan.jp/tsugitoma/index.htm
昔も取り上げたが、光る降車ボタンとしてはこれ以前にも存在したようだが、全国的に広まって圧倒的シェアを誇ったのがこれ。※以降「初代」とします。
(再掲)オージ「WS-20」
平成の初め(※)まで、このボタンが全国的に主流だった。
※「平成の初めまでに『製造されたバスに取り付けられた』」という意味。後でボタンを取り替えるようなことはまずやらないので、物持ちのいいバス会社ではその後20年以上は見られた。今も残っている所もあろう。秋田市内ではなくなっているはず。

その後継が出た。「WS-220」。※以降「2代目」とします。
(再掲)横向き仕様
秋田市営バスでは、1992年度導入車両(初のオートマ車や秋田八丈塗装ワンロマ車など)から採用。
WS-220は、おそらく降車ボタン史上、いちばん大きいボタンだと思う。冒頭のWS-260など現行タイプは、WS-220の8割くらいの面積・容積か。
WS-20と比べると、非常に軽い力で押すことができ、画期的に思えた。
ただ、それは欠点でもあり、設置位置によっては、袖や肩や荷物が触れただけで押されてしまうことがあった。そのため、あえて押しづらくするカバーを付けたり、場所ごとに作りが違う別のボタンを使い分けたりするようになった。
(再掲)これもオージ製
この時から、ボタンの“多様化”が進んだのかもしれない、それにバリアフリーやユニバーサルデザインもあり、「押しやすく、かつ間違って押しにくい」ものへ進化してきた。のだが、それを正しく「押せない」人もいる…


この2代目WS-220の登場が、光るところを押してしまう人の原因ではないだろうか。
まず、押し間違うのは、高い年齢層の人が多いように見受ける。
その人たちが、子どもの頃に乗ったバスの降車ボタンは、(光らなかったボタンもあったかもしれないが)初代WS-20。
2代目WS-220が登場した平成初期には成人しており、芸能界で活躍したり自家用車に乗るようになったりでバスに乗る機会が減り、ボタンが変わったのを知らないもしくは印象にないのだと思う。

そして、光る初代WS-20は、押すところは白くて丸いだけ。その上の車体の壁や窓枠に「お降りの方はこのボタンを押してください」というプレートが貼られていた。
ところがWS-220以降では、押す部分の面積が広くなり、その押すところ自体に「お降りの~」と表示されるようになった(WS-220になってしばらくは、プレートも併せて貼っていた車もある)。
これが、初代ボタンのみを知る人には、単なるプレートが形を変えた部分=押しても反応しないと認識させ、ここは押す場所でないと思わせるのではないか。


さらにもう1点。
バスに限らず、何かの「押すボタン」をイメージしてほしい。例えば絶対に使われてほしくない「核のボタン」。※核のボタンの実態には諸説あるようですが、イメージとして。

その形は「丸」「円形」ではないでしょうか?

「ボタン」といえば「丸い」という固定観念が、日本人? 人間? にはあるのではないか。(だけど、家電のリモコンボタンや玄関インターホンのボタンは四角が多いな…)
だから、降りる時に丸い部分を探すのだが、見つからず、やむなく、文字が書いていない黒い部分へ指が伸びてしまうのではないか。
以上、つまりは昔の経験による先入観と固定観念により、どこを押せばいいのか分からなくさせていると推測する。



冒頭の写真のWS-260では「お降り~」の文字だった部分が、最近のWS-280では「おります STOP」に指で丸い部分を押すアイコンに変わっている(秋田ではぐるるの新車に設置)。
でも、小さくて見づらく、上記のような先入観や固定観念には打ち勝てない気がする。降車ボタンのバリアフリー・ユニバーサルデザインは、この点では未達成と言えるかもしれない。


オージに次ぐ降車合図ボタンメーカーが、レシップ。
秋田中央交通では中古車でもほぼ見かけないが、羽後交通では新車に採用しているようだ。その最新版。
レシップホームページより
オージWS-260、WS-280と似た雰囲気。オージよりさらに若干小さく、個人的には押しにくいと思った。

ところで、レシップでは別にこんなボタンも並行して製造している。
KSP-400
10年以上前から存在したが、当初は枠は白かった。比較的大振りなサイズ。
秋田中央交通では、一般路線車では中古車で1台は確認しているが、高速バスでは自社による新車購入車に設置されている。2012年頃買った仙秋号用「919」は黄色い枠のこれ。
再掲)バスまつり展示にて
このボタンは、光る部分のカバーが、下まで回りこんでいて、押す部分以外全部が光りそうな(実際には上部しか光らない)構造。最初見た時は、なんか仰々しくてヘンに感じた。
しかし、改めて見ると、押す部分はまん丸。直感的に丸いほうに手が伸びやすいように思える。ひょっとしたら、これがいちばん押され間違いにくいボタンかも?! これでも、面積が広い光るほうを押してしまう人はいるでしょうけれど…
【5月31日追記・↑レシップのこのタイプの欠点について】中央交通の中古車のボタンを見たところ、2つの欠点に気付いた。1つは、文字がはがれてしまうこと。押される頻度が高い位置のボタンは、ほぼ文字が消えていた。オージ製ではそのようなものは見たことがなく、文字の印字方法が違うようだ。もう1つは、点灯部の透明度が高いのか、光源のLEDランプの粒が強く見えてしまい、「とまります」の文字がまぶしくて見づらいこと。なお、近年の製品では、とまりますを反転表示にして見やすくする改良がされているそうなので、ボタン部分の文字も違っている可能性もある。


レシップさん、ライバルのオージさんにも、さらに使いやすい降車合図ボタンを追求していただきたい。
乗客の分かりやすさ、(直前での急停車や押せなくてパニックになった客が立ち上がることなどによる)車内事故防止、乗務員の負担軽減の点からも、改善の改善の余地があるとも言える。日本バス協会や国土交通省、さらに各バス会社も協力して。
コメント (2)
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