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広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

どうなる? 藤の下の抜け道

2017-05-29 22:50:45 | 秋田の季節・風景
秋田市千秋公園の続き。
以前から折に触れて取り上げているように、秋田駅と反対側・旭川に近い西側の園内はうっそうと木々が茂り、市街地にいながら森林浴ができる。
近隣の市民以外はあまり立ち寄らない場所だけど、これも千秋公園の魅力。

これも以前の記事の繰り返しだけど、西側斜面にはところどころフジが自生している。
野生だけに、絡みつく木の都合や自身の栄養状態のせいか、年によって咲き方に差が大きいが、今年はきれいに咲いて、それが終わりかけている。裏年だったソメイヨシノと逆に、フジは今年が表年だったのかも。
藤棚と違って、緑の木々の中で咲くフジは、写真では目立たなく写ってしまう。以下の写真は、肉眼ではもっと美しいのですが…
このフジの存在は初めて気づいた
マンションが多くていいアングルは見つからないが、保戸野川反橋・「鷹の松」付近から御隅櫓を見上げると、その少し下でこんもりとフジが咲いていた。
斜面外側ではなくやや奥まった内側寄り。確認するとあやめ園の奥(内)側にあった。あやめ園は木がなくて上空が開けているから、その空間を通して外側からもよく見えるのだった。※あやめ園はちらほら咲き始めているものの、まだ早かった。

斜面外側・ふもとの遊歩道沿いでは、以前からあった2か所で目立つフジが咲いていた。
秋田県職員公舎の一部という位置づけなんだろうか。児童公園風(秋田市の街区公園ではない)のところ。横方向にたくさんの花が咲いている。
青空と緑とフジ

遊歩道の上を覆うフジ

遊歩道から見上げる

少し南へ行くと、遊歩道は私立秋田和洋女子高校の体育施設の敷地に沿う。途中に遊歩道から二の丸裏へ上がる階段がある。
影になっているけれど、右上にフジ

階段の上のフジ
こちらは縦方向にたくさんの花。
真下からフジを見上げる

フジについては以上。最後に、この西側遊歩道周辺について。
以前紹介したように、この階段下では、和洋高校の厚意により、同校敷地内の駐車場を歩行者に限って通り抜けることを公認してくれている。遊歩道は本来なら公園斜面と和洋の敷地に挟まれた一本道なのだが、この抜け道のおかげで、遊歩道・階段と外側の市道を一直線で行き来することが可能。
この階段は古くからあって(北側の階段は近年設置された)通行者が比較的いるが、その多くが和洋の抜け道の恩恵にあずかっている。

この抜け道が近い将来どうなるか、心配している。
それは秋田県民会館と秋田市文化会館を統合する、新しい文化施設建設の影響。
新施設は県民会館を解体した跡に建てることが決定。駐車場が問題となって議論されたが、結局は和洋高校本体がある土地を駐車場(ただし一般客ではなく、関係者など用)とすることも決まった。
代わりの和洋高校の校舎は、この体育施設の敷地に新しく建てるという。

報道では、新校舎は現在の「多目的グラウンド」の位置に建てるとしている。
遊歩道から。右奥が多目的グラウンド、さらに奥が抜け道の駐車場
抜け道にしてくれている駐車場の北側、上の写真で茶色い陸上競技用トラックが写っているところが多目的グラウンド。
陸上競技トラックは距離もレーン数も多くなく、同じ敷地にテニスコートもあって、広いとは言えないが、できてからまだ10年は経っていないはず【30日追記・2010年頃に造られたらしい(と以前の記事に自分で書いていました)】で、もったいない。
なお、このグラウンドの代替には、千秋公園を通り抜けた千秋北の丸の土地を使うという。その辺りに昔から和洋高校のグラウンドがあったと思っていたら、そこは今は秋田市上下水道局の所有だそうで、再び和洋が使うということらしい。
【6月27日画像追加】(再掲)Googleストリートビューより。階段の上から見下ろす
それにしても、多目的グラウンドの敷地だけに校舎を建てるのでは、ちょっと狭いと思う。
しかも、隣接する体育館は古いし、使っているんだかどうか分からない3階建ての古い建物(上の写真のピンク色の建物※。かつて寮だったり、芸術系の教室がある?)もある。※ピンク色の建物は、2014年当時は白かった。Googleストリートビューによれば2015年8月の時点でピンク色に変わっていた。
もしかしたら、それらを解体して、一体的に新しい校舎・体育館を建設する可能性もある。
そうなった場合、その真ん中に位置する駐車場兼抜け道はなくなるだろう。なくならないとしても、校舎本体のすぐ脇となる場所を、引き続き通り抜けさせてもらえるだろうか。
校舎がここにできたら、厚意の抜け道もなくなってしまうかもしれない。

しかも、女子校の校舎の裏となる遊歩道も、なんか歩くのがはばかられそうだし、西斜面の日当たりも悪くなってしまいそう。慣れ親しんだ光景が変ってしまいそうなのは、ちょっと心配。
2017年晩秋の風景


ところで、かつてはこの遊歩道沿い斜面下に湧き水があり、汲みに訪れる市民が多かった。「霊泉水」という名前だったそうだが、いつ頃かは不明だが飲用に適さないことが判明して、湧き水の小屋自体が封鎖されてしまった。(昭和末期~平成初期頃はまだ飲めたはず)【6月1日追記】秋田県立図書館のサイトで秋田魁新報の見出しを検索すると、1989(平成元)年8月18日付夕刊(当時は魁にも夕刊があったのです)に「千秋公園の霊泉水/人気ぐーんとアップ、順番待ちで長い列/飲料水に最適、終日込み合う」とあった。それからおそらく10年しないうちに、飲めなくなってしまったことになろう。
他の場所の湧き水では「飲用できません」と書いてありながら、自由に汲むことができ、つまり自己責任でという湧き水もあるけれど、ここは完全に汲めなくなってしまっている。
湧き水跡。左が多目的グラウンド
小屋自体は残っており、路面や溝には今もわずかに水が流れている。


そういえば、穴門の堀に面した現在の和洋高校の校舎の隅にも、イチョウにからみついたフジ(以前の記事参照)があった。今年の最盛期の状況は未確認だが、現時点ではまったく花は見当たらなかった。
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千秋公園のツツジを彩る花

2017-05-28 20:01:49 | 秋田の季節・風景
晴天と雨を繰り返す最近の秋田市。1年でもっとも美しくかつ過ごしやすい時期の1つであろう。
秋田市中央部の千秋公園は、ツツジの名所でもある。はっきり言って桜よりずっと見応えがある。
ツツジは花色が濃いもの(赤系統)から薄いもの(白)の順に咲き、現在は白がそろそろ終わりかけているので、今年のツツジもまもなく終わり。
先週後半、久しぶりに千秋公園のツツジを見に行った。
2009年には濃い花色のツツジを中心に紹介しています。

曇り空が残念
いちばんの見所である、二の丸・胡月池から本丸にかけての斜面は、今年も見事。
通称「裏門坂」と呼ばれるらしい階段
池のほとりには、フジも咲いている。
※日本に自生するフジ類は、ノダフジである狭義のフジと、ヤマフジの2種がありますが、ここでは両者を区別せず(判別できないので)に「フジ」とします。
フジとツツジ
ここには2つの藤棚が隣接していて、それぞれ花の色形と開花時期が違う。写真に写っていない花房が長いほうはまだつぼみ。
これは房が短いほう
以上のような手入れされて多くの人の目に触れる植物も、千秋公園の魅力ではあるが、自然に(というか勝手に)生えたさまざまな植物に触れられるのも、千秋公園の大きな魅力。その中にもツツジに彩りを添える花があった。

胡月池と本丸の斜面
写真上部の赤い丸で囲った箇所、白いツツジの中に青紫色のものが点在していた。
階段から見下ろしたほうが近くて見やすい。
クレマチスが咲いていた!
ツル植物のクレマチスがツツジにからみつき、花を咲かせていたのだった。1株なのか、複数株なのかは分からないが、ツルはけっこう伸びていて、花の数は多い。
※クレマチスを指して「テッセン」と呼ぶ人もいるが、テッセンはクレマチスの一部を指す呼称なので同義ではない。これは花弁の数からして、テッセンには該当しない。

クレマチスは自生しない。種は綿毛がついているので、どこかで栽培されていたものが風で飛ばされ、ここに根付いてここまで伸びたのだろう。
ツツジを見に来た人の多くはクレマチスの存在に気づかないようだが、写真を熱心に撮る人や植物に興味がある人はしっかりと発見していた。

もう1つ。胡月池の中央には、岩が数個ある。その1つに、
木が生えてピンク色の花が咲いている
この時期、秋田などの山野で花が目立つ低木、タニウツギ。日本海側の気候に適する植物とのこと。
秋田では「イワシバナ」と呼ばれるのは、イワシがとれる時期に咲くからだそう。秋田では分からないが、開花時期から「田植え花」と呼ぶところもあるそうだ。
なお、「卯の花」と呼ばれるのは「ウツギ」という植物だが、タニウツギとは科も異なり、直接の関係はない。
【29日追記】花は大きくはないが、はっきりとしたピンクがなかなか目立つようでいて、毒々しいようにも感じられる。そのせいか忌み嫌う地域もあるそうだ。
タニウツギとフジ
少なくとも数年前からこんな状態。なかなかいい池のアクセントだけど、こんな岩の上に人為的に植えるのは難しそう。勝手に生えたにしてもよく育っているものだ。ど根性タニウツギ。※一般的なタニウツギのことはこの記事後半。
※この岩にはタニウツギ以外にこんな植物も生えていた(リンク先中ほど)。もしかしたらタニウツギとともに植えたものかも。

千秋公園の別のフジについて、後日
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秋田港へ旅客列車?

2017-05-24 23:57:29 | 秋田のいろいろ
24日付秋田魁新報1面下側で「秋田港-土崎駅 貨物線活用/クルーズ客向けに列車/JRと県、8月運行目指す」と報道された。
秋田港に寄港したクルーズ客船の乗客が下船して観光する際、現在は貸切バスやタクシーで輸送しているものを、既存の貨物鉄道を使って運ぶ計画があるという報道。「23日、分かった」としているが他社の報道はなさそうで、魁のスクープかな。

昨年記事にしたように、1986年夏の「秋田博'86」の輸送手段として同様の手法(区間は今回より長い)が取られたが、実現すれば31年ぶり2度目となる。この秋田博の時のことは魁でも触れている。

魁で触れておらず補足が必要なのは、乗り入れる貨物鉄道のこと。
昨年の記事の繰り返しになるが、地元の人の多くは、土崎駅から海側の貨物鉄道全部を指して「臨海鉄道」と呼ぶ人が圧倒的に多いが、正確には誤り。
正しくは、土崎駅-秋田港駅(貨物駅)は、「奥羽本線の(貨物専用)支線」でJR貨物の管轄。秋田港駅より外側が、本来の「秋田臨海鉄道」の路線。秋田港駅が両社の境界。
1986年は両社にまたがっての運行だったが、今回の計画は秋田港-土崎間のJR貨物区間だけということになり、臨海鉄道部分は対象外。魁で「貨物線はJR貨物が保有。」「1・8キロ」としているのは間違いではない。【25日補足】ただし、秋田港駅の業務はJR貨物部分も秋田臨海鉄道に委託しているそうで、その意味では臨海鉄道は無関係というわけでもないだろう。

それと、魁では「JR秋田支社」という表記が何度も出てくる。JRといっても、東日本、貨物、バス東北といろいろあるわけで、そこをはっきり書くべきだと、今回に限らずいつも思ってしまうけれど、これは「JR東日本秋田支社」と解釈するべきだろう。
JR貨物だと「東北支社/北東北支店/秋田営業所」なので。


唐突の話だったが、8月の運行というのも驚いた。
「早ければ秋田市の竿燈まつり(8月3~6日)での運行を目指し、調整を進めている」からあと2か月ちょっと。
記事によれば、「秋田港への仮乗降場設置」「車両数や運賃」「クルーズ船客以外の利用が可能かどうか」を検討し、国の認可、届け出等が必要になる。
記事最後ではJR秋田支社が「運行案があることを認めた上で、「現段階では何も決まっていない」」と言っているけど、大丈夫?
一方で「国土交通省は「(略)安全性が確認できれば、8月中の運行は可能」との見方を示している」そうで、認可する国交省がそう言うのなら大丈夫なんでしょう。


この計画は、「JR秋田支社と県が」検討しているが、乗降場の設備などは「JR側が中心となって整備」し、「県は観光PRに注力する」という。
現状では「一度に数千人という規模に対応し切れておらず、秋田市中心部や同市土崎港周辺への誘客も課題になっていた。」「観光地への2次アクセスを増強するとともに、秋田市内への誘客効果を高める狙いがある。」。

客船入港時は、港にバスが何十台も並ぶし、竿燈まつりの時はそれがピストン輸送する。以前は竿燈期間中だけだったけれど、昨年辺りから、春から秋にかけて国内外の船が何度も入港している。
それを思えば、鉄道のほうが効率的かもしれない。

でも、バスは港の船のすぐ前まで乗り入れられるが、秋田港駅へは交通量の多い道路を横断して歩かないといけない。(厳密な意味での)臨海鉄道部分に乗り入れて乗降場を設置すれば、徒歩移動は短縮されそうだけど、それは課題はさらに多いだろう。
仮乗降場で待ち時間が生じることも考えられるが、屋根・ベンチやトイレなどはどうするのか。
冬は客船は来ていないようだけど、真夏の炎天下の港を歩かされるのはつらいかもしれない。

それに、百人千人単位での輸送となると、いくら鉄道でも一度には運べなかったり、立った状態で乗車したりすることになるだろう。
1986年の運行時には、貨物線内では低速で走行し、土崎駅から奥羽本線(の本線)へ出入りする時は、線路配置上、入れ替え作業が必要で、時間がかかった。土崎駅で乗降を扱わなければある程度は短縮されるが、基本的には今も変わっていないはず。秋田港から秋田駅までだとしても、時間的にはバスと比べてどうだろう。
このような点は、豪華客船のお客には、どう感じられるだろうか。


この計画は「秋田市内への誘客」も狙っている。
客船が入った日は、千秋公園や秋田駅周辺など、それらしき人が歩いているのを見かける。ご満足いただけているのかどうか、心苦しいけど…
いくら列車を使ってアクセスがよくなっても、魅力的な訪問場所を作らないと、意味がないと思う。
それに「土崎港周辺への誘客も課題」とあるが、それは鉄道とは関係ないのでは?
土崎の観光地といえば、ポートタワー・セリオン周辺、つまり港のすぐ近く。そもそも、1986年のように土崎駅で乗降を扱うには入れ替え作業が必要になるし。

秋田市の観光地整備は、本来は秋田市の役目。鉄道運行計画に秋田市も巻きこむとか、連携を密にしないと、ちぐはぐな結果にならないだろうか。


現在、秋田港で下船してバスなどで秋田県内を観光する人たちは、角館や男鹿半島へ行く人が多いようだ。
全国的、世界的にも有名な観光地だから、仮に秋田市内が魅力的な観光地になったとしても、旅行客の心理としてはやっぱり角館・男鹿へと思う人も多いはず。
あるいは、かつての「爆買い」は下火になったとはいえ、今も海外から買い物ツアーが来ている。最近、イオン秋田中央店にバスが5台も来ていたことがあった。
そういう人たちは、鉄道に乗ったとしても結局どこかで乗り換えないといけない。だったら、港からバスで直行のほうがいいと思われてしまうかもしれない。

ほかにも、入出港時間はまちまちだから、それに合わせて柔軟なダイヤが編成できるのかも課題。
鉄道趣味的には、普通は「旅客鉄道会社が保有する線路を、JR貨物が借りて運行している」のに、主客転倒した形になるのがおもしろい。あと、どういう車両が運行されるか。乗客数と車両配置数からすれば、男鹿線用のキハ40系気動車しかないだろう。貨物支線への入線実績はないと思われるが、支障はたぶんなさそう。

この路線では、国交省主導で貨物の「シーアンドレール構想」が数年前に試行されたものの、結局は立ち消えたのだろうか。
乗客輸送がどういう結果になるのかは分からないけれど、鉄道の新たな活用としては期待したい。
前も述べたように、定期フェリーやセリオンの客、沿線の買い物や通勤通学輸送、臨海鉄道へ乗り入れて向浜でのプロ野球などスポーツイベントの輸送にも使えると思う。

1年前の1986年を振り返る記事では、「(1986年のような貨物線での旅客輸送を)今やろうとすれば、人員が減ったり、費用がなかったりして、難しいのかもしれない。」としていた。まさかその1年後に実現するかもしれないとは!


【7月1日追記】2017年8月3~6日の竿燈まつり期間中に、試験運行として実現することになった。※今回の試験運行は「トライアル運行」と称するのが公式らしい。
6月29日にJR東日本が国土交通省東北運輸局へ許可申請を行い、30日に県・秋田市・JR東日本秋田支社が記者発表を行なった。秋田魁新報と秋田の全テレビ局が報道した。以下、出典を示していない項目は、複数のマスコミが報道。
・乗船客のみで、一般の利用は不可。(魁より)
・船の入出港に合わせて、1日当たり1~2往復運行。4日間で計5往復。
・秋田港-秋田の所要時間は片道約15分。
・運賃は片道200円を想定。(魁より)→個別に徴収するんだろうか? ツアー料金に込みで、あくまで申請上の運賃設定なのかも。
・今年の試験運行を受け、来年以降の本格運行について検討する。
・車両について↓
車両は、魁が「4両編成の気動車(定員約240人)」を使うと伝えている。
秋田朝日放送では、記者会見での秋田支社長の質疑応答がそのまま放映され、「通常の気動車です。」と話している。その部分には「普通の機動車(五能線の普通列車)」との字幕が出ている(“機”動車は間違いですよ)。
秋田朝日放送ホームページより。“機”動車は気動車ですよ
4両で240人というのは、ボックスシート(セミクロスシートか)のキハ40系4両の座席数(着席定員)とほぼ一致する。支社長のコメントからしても、間違いないだろう。
ただ、なんでAABの字幕は「五能線の普通列車」としてしまっているのか。「男鹿線の普通列車」も帯の色が違うだけで同じなんだから、そっちを使う可能性もあるのでは?

下船客全員を列車に乗せるわけではないようだ。
報道によれば、秋田駅まで運んで、そこからJR他路線に乗り換えて県内各地へ行ってもらうことも狙っている。上記、AABで流れた支社長のコメントは、「通常の気動車です。ただ商品の中には、秋田駅まで来ていただいて、それから乗り継ぎとしてクルージングトレインを4日間のうち1日出そうかなというふうに思っています。そういう商品も提供していきたい」と続いた。
※クルージングトレインというのは、あのクルージングトレイン(元青池編成)のことなんでしょうか?
ただ、それだと、秋田市内への誘客うんぬんとして秋田市が関わってくる意味は、やっぱり薄いような…

本件は、県内主要マスコミがすべて報道したわけだが、魁は運賃など細部を詳しく伝え、秋田朝日放送は支社長のインタビューを伝える(字幕は間違ったけど)など、個性が出ていた。
さらに秋田テレビと秋田朝日放送では、1986年の秋田博での運行にも触れ、秋田テレビは当時の映像も流してくれた。秋田朝日放送は開局前だから映像がないのはやむを得ない。記念きっぷの映像で対応。

それらに引き換え、秋田放送とNHK秋田放送局は表面的というか個性がない通り一遍の報道に感じられた。
NHKでは、現在の貨物列車が走っている映像を資料として流したはいいけれど、今回の運行区間ではない、秋田臨港鉄道区間の映像も混ざってしまっていた。

【7月2日追記】7月2日付朝日新聞秋田版によれば、2往復運行されるのは6日で、3~5日は1往復。
秋田港の入港予定によれば、各日とも入港する船は1隻ずつ。6日は「ダイヤモンド・プリンセス」。

【7月4日追記】7月4日アップの河北新報サイトによれば「埠頭と秋田港駅間は途中で県道を横断することからバスで結ぶ。」そうだ。悪天候や安全を考えれば妥当だし、近距離だからピストン輸送で対応できるのだろうけれど、かえって手間な感じもする。

【7月25日追記】7月22日付秋田魁新報より。
使用車両は「男鹿線で運行している4両編成の気動車」とあり、JR東日本秋田支社のホームページにも同じ内容がアップされた。
「14日には秋田港駅に、延長約12メートル、幅約3メートル、高さ1.2メートルのスロープ型の仮設乗降場も2カ所設置した。」として、セリオンから撮影したと思われる写真も掲載。キハ40系1両分の両端のドアに合わせていると思われ、表面は人工芝のようなマットがしかれているようだ。【8月7日訂正・スロープの位置は、秋田港駅側から数えて先頭車後部ドア、3両目前部ドアに合わせていた模様。】
運行時にはJR東日本が「乗車証明証の発行や踏切の警備業務、通訳などに約100人を配置する」。

また、国の補助事業に採択されて、本格的なプラットホームを整備できることになり、来年度以降も運行される見通しになった。今夏のトライアル運行も終わらないうちに、ずいぶん話が進むもんだ。

【7月25日さらに追記】報道されていないがネット上の情報によれば、7月16日には、男鹿線用キハ40系を使って、秋田港までの試運転が実施されていた。

【8月5日追記】8月3日の運行開始の模様が各マスコミから報道された。4両とも男鹿線色で、車内が映ったものはボックスシート(=オールロングシート化されていない)だったが、他の車は不明。車体側面の行き先表示板(サボ)は「秋田港クルーズ号」。
利用者は70人ほど。途中の沿線(秋田市北部市民サービスセンター前?)では手を振って歓迎されたり、秋田駅にナマハゲが出たりして、乗客には好評だった模様。
【12月31日追記】12月31日付秋田魁新報社会面によれば、少なくとも運行初日は、貨物線区間も秋田運輸区の運転士が運転した。

【2018年1月31日追記】
2018年4月から、常設のホームが造られ、国の認可(JR東日本が第二種鉄道事業者として=線路保有はJR貨物のまま)を受け、本格的に運行されることになった。
2018年は4月から11月まで14日の運転で、入港に合わせて12日(年間の入港予定は24日)運行。ほかに7月下旬の「秋田港海の祭典」開催時の2日も運行。
河北新報によれば、その海の祭典時は「一般客が利用できる列車」だそう。

2024年の運行風景
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工藤パン2017.5@秋田

2017-05-22 20:36:59 | ランチパック等パン類
青森県の工藤パンの商品は、秋田市内の店でもマックスバリュ広面店など恒常的に販売する店はあるが、それ以外の店でもたまに複数種類を売ることがある。そのタイミングは違う店でも同じ時期のことが多い気がする。たけや・ヤマザキ陣営による「秋田県内における工藤パン商品重点販売月間」みたいなのがあるのだろうか。
2017年5月が、その状態。普段は通常のイギリストーストと食パン程度しか売っていないマックスバリュ泉店、ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店、ドン・キホーテ秋田店などでも、それ以外の数種類を販売中。
でも、イオン秋田中央店のようにいつもと同じ店もあるから、単なる偶然かしら…

まずは恒例。
イギリストースト 夕張メロンクリーム&ホイップ 346kcal
5月発売。原料供給元:夕張市農業協同組合。
過去のランチパックなどでも定番の、北海道のメロン味。
「とことん北海道」というマークが付いているけれど、ヤマザキで同じシリーズを展開中。たけや製パンでも同じマーク入りのミルクを使ったパンがある。ヤマザキ系列共通企画のようだ。

先月はジャリジャリましましが発売(今月も継続。マックスバリュ広面店では、メロンとジャリジャリが並んでいた)されたように、やっぱりイギリストーストはジャリジャリなのかと思ったら、これはジャリジャリしていない。
普通のメロンクリームパンとして、おいしい。

そう言えば…
2014年7月に青森に行った時は、こんなのがあった。未紹介だったのでついでに。
【販売終了】イギリストースト 富良野メロンクリーム 415kcal
こちらは富良野(供給元の記載はなかったようだ)。
中身は1種類だけで、ジャリジャリしていた。
炒り玉子じゃありません


以下、イギリストースト以外。
エクレア(2) 北海道産牛乳使用ホイップ&カスタード 1個162kcal
5月発売でとことん北海道。小さいエクレア2本入り。「洋菓子」扱い。
ヤマザキやたけやでは、大きいシュークリームやエクレア、小さいシュークリームは製造しているが、小さいエクレアは珍しいかも。しかもその工藤パン版ならなおさら。
かりんとうじゃありません


皮はやや硬めで、クリームは2種だけど思ったより少なくて、中に空洞がある。
皮もクリームも、小さいシュークリーム(プチシュークリーム)のそれにそっくり。「プチシュークリームを長くして、チョココーティングした」ものっぽい。

ちなみに値段は同じくらいでカスタードが入ったヤマザキ「大きなエクレア」は、たけやの受託製造で319kcal、「洋生菓子」扱い。


最後の2つは、脱酸素剤入りで賞味期限が長いお菓子なので、パンとはちょっと離れた棚で売る店舗もあります。
一口きな粉 よもぎ餅 6個334kcal
「工藤パン」でなく「工藤の和菓子」のロゴが入る。「和生菓子」扱い。発売日不明。
でも、「宮城県産よもぎ使用」、さらに「ぐるり東北食めぐり」という見慣れぬマークも。

あと、このパッケージに見覚えがある。
右側が食べかけで恐縮です
右は「やまざき薄皮一口まんじゅう」。それと、袋のサイズもデザインもそっくり。
秋田で売られているこの手のまんじゅうは、製造所固有記号「KD」の工藤パンが受託製造したもの。たまに工藤パンブランドで、同じまんじゅうがたくさん入ったものも見かける。
工藤パンには小型和菓子パッケージの機械とノウハウがあり、それを活用したよもぎ餅のようだ。

中はつぶあん。草餅の味もきなこの味も感じられ、手軽なおやつに最適。
だけど、トレイの底にもきなこが付着し、卓上にこぼれるので注意。

パイドクーヘン 青森県産りんごジャム使用 623kcal
これは「KUDOPAN」ブランドながら、「ぐるり東北食めぐり」シリーズ。「洋菓子」扱い。5月発売。
袋の形状と中身の形状があまり一致していないようであり、中は粉のようなクリームのようなものが付着して、外観はあんまりきれいじゃない。

「パイドクーヘン」が初耳。
リンゴの「ジャムをサンドしたパイ生地とクリームを、ふんわりとしたスポンジでサンドしました。」とのこと。開けたら納得。
パイを芯にしたロールケーキってことね
表面に砕いたパイ皮みたいなのがまぶしてあって、少しザラザラした食感が楽しめるけど、それがポロポロこぼれるので、これも食べづらい。
リンゴの味はするけれど、それよりケーキの味がなかなか濃厚。なんてったって623kcalだから。


「ぐるり東北食めぐり」について。
ネット上の情報によれば、以前紹介した「ユ藤パン」ブランド4個入りの「シベリア」にも、現在は左下に「ぐるり東北食めぐり」が入った。
また、よもぎ餅と同じくらいのサイズのたけや製パンのバター餅を置いてある店もあり、それにも「ぐるり東北食めぐり」が付いていた。値段はよもぎ餅の100円台に対して300円台。
ということは、工藤パン・たけや製パン(もしかしたらヤマザキも?)による、東北地方の特産品を使ったもしくはゆかりのある、和菓子・洋菓子のシリーズということなんでしょうかね。冒頭の「とことん北海道」みたいな。
もっと宣伝して全貌を明らかにして、多くの店で置いてもらえるようにしたほうがいいと思います。※この後、2018年秋の記事
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水路をたどれば

2017-05-21 23:31:08 | 秋田の季節・風景
晴天と20度を越える気温が続き、秋田県中央部は田植えシーズン。
先週末、外旭川の田んぼ。中央に太平山が顔を出し、右は外旭川中学校
先週末の秋田市外旭川の田んぼでは、水はほとんどの田に入っていたものの、田植えはまだ行われていないところが少なくなかった。
とある砂利道の農道に初めて入った。
中央右奥にポートタワー セリオン、右奥に男鹿半島
上の写真で、道路の右側に水路が並行している。ギリギリあふれない水位で、かなりの速さで水が手前から奥へ流れて行く。
この水路、
別の水路の上をまたいでいる(水は右から左へ流れている)
水路の立体交差だ。下の水路の方が容量は多いが、流れる水は少ない。

上段の勢いのいい水路では、たまに葉っぱが流されていくが、写真撮影中に葉っぱじゃなさそうな緑色のものが流れていった。それが上の写真中央に写っていた。拡大。
カエル!

勢いがいい水路をさかのぼると、舗装された道路に出る。水路はそこをくぐる。
右奥が外旭川中
太いのと細いの2つの水路が並行し、この付近で方向を変える。太い水路は下流で分岐し、その1つがさっきの勢いのいい水路のようだ。

並行する2本の水路をさらにさかのぼると、そこには、あの、
円筒分水!
昨年春すっからかんの冬に続く訪問。
いつもと違うルートだったので、水路の様子も少し知ることができた。
この円筒分水では、8:1:1程度に3分配しているようで、さっきの太い水路が「8」に当たる。

昨春に来たのは、ちょうど1年前。その時と水量はだいたい同じ。
地下を通った水が中心から湧き上がる
でも、円筒分水の中心部から湧き上がる水の勢いは、昨年以上の気がした。
正円の水紋を描いて湧き上がるばかりではなく、時折、ぐわんぐわん、ごぼっごぼっと脈打つように、円形が崩れて、しぶきを飛び散らせていた。(地下部分の水路に何かが引っかかっているのが原因のような気もしなくもない??)
それでも、内側の円の壁をあふれることはなく、その壁の水中にある穴から外側の円に整然と流れ出し、正確に分配されて各方向へ流れて行っていた。【分配の仕組みについては冬の記事参照】

手前から流入して地下を通って中央へ、180度向こうが太い水路

田植え後しばらくは、田の水位を深く保つのが原則だそうで、いちばん水を必要とする時期。
まだ水が入っていない田が若干あったり、円筒分水の内側の円に少し余裕があったけれど、水路のキャパシティからすればほぼフル稼働がこの状態なのだろうか。

※繰り返しますが、見学時は水の事故、クマ、地域への迷惑に配慮をお願いします。また、田の畦(あぜ)は私有地であり、管理上大切な箇所なので、立ち入りはやめましょう。
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静岡の横断歩道

2017-05-18 00:07:16 | 旅行記
ちょこちょことアップしている、3月の静岡旅行記。※前回の記事
以前から感じていたが、静岡県、静岡県民について感心していることがある。
それは、信号のない横断歩道における、ドライバーの歩行者保護(歩行者優先)が、かなり徹底されていること。

法律ではそれが当然ではあるのだけど、昨年の日本自動車連盟(JAF)の全都道府県での実地調査によれば、歩行者がいる横断歩道で停まった車は、全国でわずか7.6%だったという。
JAFの調査では、都道府県別の数値は発表していない(発表したのはドライバーへのアンケート調査)が、停車率が最高だった県だけは公表していて、41%の長野県だったとのこと。
今回、静岡では少なく見積もっても過半数が停まっていたと感じられた。

法律で決まっていたとしても、停まったことで追突されたり、反対側車線の車が停まらない状態で横断させてはかえって危険だったりして、停まりたくても停まらないほうがいい場合もあるだろう。
時間や天候などの条件もあるが、JAFの調査では夜間や悪天候時は調査対象外としており、この点はある程度考慮されていると思われる。
だけど、車は、横断歩道では歩行者を先に渡らせるのが大原則。

静岡県三島市の伊豆箱根鉄道三島広小路駅前の三嶋大社前から続く道路、県道22号線。
(再掲)
さほど速度は出ていないものの両方向とも断続的に車が流れる状態。
それでも、横断歩道に歩行者が立つと、ほぼすべての車が両方向ともぴたりと停まり、横断させていた。それが当然のように何度も繰り返されていた。

三島市の北、裾野市~御殿場市辺りの片側1車線の県道21号線も、車は比較的速度が出ていたが、同様。


我が秋田県。
秋田県警察本部は数年前から「(横断者と運転者が)手で合図し合う運動」、加えて今年辺りからは「秋田の道路は歩行者ファースト」を推進している。
それによってほんの多少は改善されたとはいえ、まだまだまだまだ不十分。

住宅街の道をたった1台だけ車が制限速度内で走って来て、そこの横断歩道で子どもが渡ろうと立っていても、なんのためらいもなく(?)停まらない車が珍しくないのが実情。
ほんの数秒間、ブレーキを踏めば済むことで、時間や燃料のロスなどほぼないはず。
そういう運転者は、まさか法律を知らないのか、よほど視野もしくは心が狭いのか…
交通量がある道ならともかく、閑散とした住宅街でもこんなことでは恥ずかしい。秋田県警察本部は、もっと厳しく指導取り締まりを行うべきだ。
一方で、車が多い道で横断歩道でないところを渡るなど、危険な歩行者も見受けられ、その教育も必要。

秋田(や青森も似たような状況)と静岡で違うのは、積雪地かどうか。雪が積もっていれば横断歩道の存在が分かりにくいし、むやみに停まればスリップするかもしれない。その意味では秋田は分が悪いけれど。
静岡がこういう状況なのは、県民性なのか、静岡県警察本部が何か特別なことをやっている(過去にやった)のか(だったらぜひ秋田県など他県へ伝授するべき)。
【18日追記】一般人から県警職員、さらに県警本部長(は警察庁から来ているので知っているかもしれないけど)や県知事まで、秋田県民の多くに、静岡の状況を見てもらい、秋田の実情と比べてもらいたいものである。


話がそれますが、秋田県や青森県では、夕方から夜にかけての歩行者の交通事故防止のため、近年、歩行者への反射材着用を勧めている。車がライト点灯してくれていれば、一定の効果はあると感じるが、使わない人がまだ多い。
路線バスの放送広告で知ったのだけど、静岡県では「自発光式反射材」を勧めていた(2012年からとのこと)。自発光式反射材とは初めて聞いたし、矛盾するような名前。その名の通り、LEDなどを内蔵して自ら光る機能を付加した反射材。
値段は高そう(静岡県警などでは100円ショップでも売っていると告知しているけど、そうなの?)だけど、効果はより高いだろう。【18日追記】今後は自発光式が主流になっていくのだとすれば、秋田県は遅れを取っていることになる。


ところで、
沼津市の道路
車道に縦長のひし形がペイント(道路標示)されている意味はご存知だろうか。
「この先に、信号機のない横断歩道(または自転車横断帯)がある」ことを知らせるもの。まさに上記の歩行者優先に直結するもの。
ひし形を2つ前後に並べるのが原則なのだが、最近の秋田県警はそれを無視(?)して、ひし形1つで手前に「横断者注意」と文字を標示したり、ひし形1つで済ませてしまったりしている。

それはともかく、静岡のひし形は、秋田のひし形とは違う。
何度も静岡県に来ているけれど、初めて気づいた。昔からこうだったっけ?
秋田県のひし形
静岡のは線が細く、かつひし形の線がつながっておらず、上下で1か所ずつ途切れてすき間が空いている。
秋田県では線が太めで、切れ目なく1本でつながっている。

全国的には、秋田のような線が閉じているのが標準のようだが、静岡など一部では開いたひし形が採用されているようだ。
すき間があるのは、線で囲まれた中に水が溜まってスリップなどしないよう、逃げ道を開けているのだと思われる。横断歩道の線に昔は縦線があったのがなくなったのも、同じ理由。
静岡では、上下とも車から見て左側に切れ目が入っているが、どこの都道府県かは不明だが、静岡とは切れ目の位置が違う(下は右側が切れているなど)ところもある模様。
【18日追記】Wikipediaによれば、線の太さ(幅)は、秋田県など多くは標準の30センチ、静岡などいくつかは20センチ、佐賀県は15センチとのこと。

法律は全国同じでも、各都道府県警察本部ごとに内部規定や方針があったり、単なる気まぐれだったりで、違うことがけっこうあるのだ。


最後に、富士宮市の富士宮駅と富士山本宮浅間大社の道中の県道76号線。

2010年に紹介した、押ボタン式信号のトラの顔の押しボタン箱は、実はここのもの【19日補足・近くに小学校がある】。変わらず設置されていて再会できた。
(再掲)2010年

7年前より傷が増えて、風格が出た?
以前はこれが「トラちゃんボタン」という名前であることを現地で知った記憶があるけれど、今はどこにもそんなこと書いてない?
上の白い板
ボタン上部の縦長の板に「トラちゃんボタンをおしてね」と表示されていたのは、すっかり薄れてしまっていた。

でも、やっぱりボタンが引っこんでいて押しづらそう。
ここにこそ、秋田県で導入が進んでいるタッチ式ボタンが向いているかも。

※旅行記の続き(お土産カテゴリー)はこちら
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ビルの谷間の植木市

2017-05-15 23:53:36 | 秋田の季節・風景
全国的に植物が好きな人にとって、春または初夏の風物詩が、苗木の露店市「植木市」。
知らなかったけれど、山形市、大阪市、宮崎市のものが「日本三大植木市」とされるそうだ。土地によって違いはあるが、江戸時代から続くもの(山形市とか)や、縁日のような植木以外の露店も並ぶものなどがあるとか。

秋田市でも植木市があり、そう呼ぶ人も多いが、「秋田植木まつり」が正式名称。
昔は「植木市」が正式だったのかもしれない。1989年の秋田市制100周年記念で選定された「秋田市ふるさと名所100景」では「47.千秋公園の観桜会と植木市」となっている。
秋田植木まつりの場合、野菜やプランターに植えるような花の苗はあまり(まったく?)扱わず、庭木や山野草・高山植物のような、ホームセンターではなかなか買えないものが多く売られる。今年の秋田魁新報(12日)によれば「40~50万円ほどの植木もよく売れる」とのこと。


以前の秋田の植木市は、秋田駅近く・千秋公園下の市立中央図書館明徳館、旧・平野政吉美術館や秋田県民会館の前の中土橋通りにずらりと店が並んで、にぎやかに開かれていた。(でも車両は通行止めにならなかった?)苗木を買って持ち帰る人が街を歩く光景も見られた。

その後、ここ10年くらいで、会場が県庁市役所そばの八橋運動公園内に変更になった。
車で来る人も多いだろうから、駐車場の確保を考えたのかと思って調べたら、2002年の秋田中央道路の地下トンネル建設工事(中土橋のお堀を起点としてトンネルを掘った)の影響で、会場を変更したのがきっかけらしかった。(八橋運動公園の駐車場は使えない日もあるらしい。)
少なくとも2002年以降は、秋田の読売系広告会社(読売秋田広告社→読売エージェンシー東日本秋田支社)が実行委員会事務局となっている。


第58回となる今年は、5月11日から22日の開催。
会場は八橋から変更になり「大町イベント広場」ことかつてダイエー秋田店などが入っていた秋田ニューシティ跡地。
県内の2つの業者が出店。(秋田テレビによれば由利本荘市と横手市の業者)
報道によれば商品数は、秋田魁新報は「約3千点」、秋田放送は「6千点」、秋田朝日放送は「およそ10万点」と、恐ろしくばらつきがある。数え方の違いでしょうか…


まず、場所が変わったこと。
歩いてくる人には八橋よりは便が良さそうではあるが、運営側にとっては公園である八橋と比べて、使用料が高そう。
秋田テレビでは、「(八橋で)今年はスポーツイベント開催のため(大町に変更)」と理由を説明していた。ということは、来年以降は八橋に戻る可能性があるの?

それから、県内の2つの業者しか店を出していないのには驚いた。
昔は延々と露店が並んでいて、5つや10じゃきかなかったのに。それに、新潟県など県外からの出店もあり、そこが持ってくる珍しいモノを楽しみに出かける人もいたものだ。
ネットで調べると、昨2016年は県内4業者、2015年や2010年には県内外7業者が出ていたとの記載がある。

開催時期は、これまでも厳密には決まっておらず、曜日もあまり意識しないで5月中旬前後10日間ほどだったが、今年は近年と比べて3日ほど早い。
また、過去には、5月下旬から6月初めまで繰り下がった年もあった。
今年は2業者しか来ないのなら、両者の都合に合わせたのかもしれないし、過去はスポーツイベントの日程に遠慮した遅らせたのかもしれない。


土日の13日と14日に、会場前を通ってみた。
日曜は風が強く暑かった
ニューシティ跡地は、西半分は月ぎめ駐車場で東半分がイベント広場。
イベント広場の西寄りに1列で店が並んでいた。大町通り側の東側大部分が駐車スペースで、特に表示はないが、おそらく業者もお客も使える。
でも、向かいの時間貸し駐車場に車を駐めてしまった客もいたようだ。周知が足りないのではないでしょうか。

テレビで見ると、店や売り物がびっしりと並んでいるように見え、たしかに2店舗にしては盛りだくさん。だけど、イベント広場の広さと比べると、ぽつんと寂しくも感じられる。
日本銀行秋田支店寄り・大町通りに面した出入口。普段と同じく他はロープが張られている

雨の土曜日
交差点に面した北東角にもロープ。
通町側から歩いて来る人は、ロープをまたぐか、日銀寄りの出入口へ遠回りしないと入れない。

それなりににぎわっている
店の列の中央に、大判焼きと焼鳥の屋台が1つずつ。そこを境に南北で植木の業者が分かれているようだ。飲み物は日銀寄りに常設の自動販売機でどうぞということか。

西側から
土日とも、それなりにお客は来ていたようで、ビルの谷間の植木市も悪くないのかもしれない。もう少し大々的にできれば、市街地のにぎわいにもなりそう。
夏の竿燈では屋台村、冬は雪山、春はいすゞのバス・トラック置き場(今年はなかった?)、そして初夏は植木市。ニューシティ跡地もいろいろと使われるものだけど、やっぱりいつも人が来る場所であってほしい。辻さん、ここはまだこのままなのですか?

【6月17日追記】横手市十文字町では「東北植木盆栽市」というのが毎年開かれており、2017年で100回を迎えたという記事が、6月17日付秋田魁新報県南地域面に出ていた。
「十文字町観光協会の主催」「大正時代の愛好家たちが、植木や盆栽を持ち寄って交換会を開いたのが始まりとされる。」
「ここ8年は道の駅十文字で開催していたが、今年で100回目となるのを記念し、発祥の地とされる」十文字神社境内で開いた。
16~18日の開催で、「同市と由利本荘市の2業者が展示販売」し、土日は「飲食の屋台やフリーマーケット、餅まき、歌謡ショーなどのイベントも開かれる。」


※翌2018年の第59回は、5月15日・火曜日から23日・水曜日まで、ニューシティ跡地で開催。2017年とおおむね同じスタイル・規模。
16日付秋田魁新報地域面によれば、「三浦園芸(由利本荘市)と柴田農芸園(横手市)が出店」「約2400点を展示販売」。秋田放送も「2400点が展示・販売」と、今年は数がそろった(AABは未確認)。

※毎年10月末~11月初めに、秋田県内9エリア持ち回りで開催される、農業の祭典「秋田県種苗交換会(しゅびょうこうかんかい)」でも、苗木販売の出店がある。2018年に秋田市で開催された時は、農業機械展示が行われる割山(勝平)の秋田空港跡地で、6店が販売し、新潟県から来た業者もいた。かつては20店が出ていたこともあったそうだが、今も植木市よりは活気があると言えるのかもしれない。ただ、取扱商品は、草花よりも苗木、農業用が多いことだろう。

※2019年は第60回。5月9日・木曜日から20日・月曜日まで、ニューシティ跡地。1つ増えて3業者が出店。
秋田テレビによれば「今年初めて出展したという仙北市の業者はブルーベリーの苗木を販売している。」。
※2020年は新型コロナウイルス感染症流行で中止。
※2021年は5月13日・木曜日から24日・月曜日まで、大町イベント広場。報道されたが第何回かは言及なし。矢島、田沢湖、平鹿の3業者が出店。
※2022年も5月に大町で開催。魁では報道されなかったはず。前年よりもやや小規模になったか?
※2023年も5月に大町。5月12日付秋田魁新報地域面によれば、63回目、11日~18日。三浦園芸(由利本荘市)のみ出店(「とうとううちだけになってしまった」と店の人がコメントしており、おそらく昨年までは複数業者)、500点。
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大町交番移転

2017-05-14 23:57:16 | 秋田の地理
秋田県警察本部の交番は、全体的に建物の老朽化が進んでおり、近年、改築が盛んに行われている。
秋田市内でも、新屋、山王、勝平、楢山(以上秋田中央警察署)、将軍野(秋田臨港警察署)の各交番などが新しくなった。引っ越しをスムーズに行うためか、いずれも近隣の別の場所に移転している。

秋田中央警察署のすぐそば、歓楽街・川反(かわばた)の中にある、大町交番も移転・改築の計画があることを知った。
現在は、大町三丁目1番7号、「那波家の水汲み場跡」の隣の隣に旭川を背にして建つ。
竿燈大通りを背に。左2軒目が交番

 
資料を見ると、新交番の場所は「大町五丁目」となっているので、移転することは確実なのだが、住居表示の番地ではなく地番が書かれているので、どこなのか分からない。
法務局あるいは県警に問い合わせれば教えてくれるでしょうけど。

県議会の議事録を調べた。
2016年2月29日の教育公安委員会において、重鎮のK議員(大町交番エリアが地元?)が「大町交番の土地取得というのは、今あるところからどこかに移るのですか、それともあれは借地という意味ですか。」と質問し、警務部会計課長が「移転になります。現在は川反通りにありますが、用地取得の候補地は赤れんが館通り、通称大町通りの第一会館本館がございますが、その筋向かいの駐車場を取得する予定です。大町通りに面しております。」と回答している。
たしかに「土地取得」としか資料になければ、議員のような疑問を持つのは当然。聞かれないと教えないつもりだったのだろうか。せめて「移転に伴う土地取得」とするべきでは?

したがって、移転先は住居表示では大町五丁目の「3番」となる。
第一会館本館前の大町通りを北から。右が第一会館

南から。奥のタワーはNTTドコモ
第一会館の向かい側には、たしかに駐車場はある。しかも建物をはさんで、同じくらいの広さの駐車場が2つ。
北側は砂利敷きで、居酒屋の従業員駐車場

南側は大町五丁目下りバス停のところの時間貸し駐車場
どちらともまだ使用中で、どちらに交番ができるのかは分からない。

現在の大町交番から新交番は、西に道1本、南へ道3本(1本は狭い)、直線で440メートル、道のりで530メートルの移転。
引き続き歓楽街の中であるが、バス通りの車が多く通る道に面する交番。近隣の飲食店への納入や客待ちの代行運転にとっては、やりにくくなるかも…

秋田市内で移転した交番の中では、いちばん長い距離の移動になると思われる。現在の場所を知っている人には、しっかり周知してもらわないと混乱しそう。
といっても、用があるなら中央署へ行ったほうが早いかもしれない。交番は不在の時もあるし。

現在の大町交番は、中央署から道のりで350メートルほどなので、署との連絡用務なのか勤務前後なのか、旭川沿いを警察官が徒歩で行き来する姿をよく見かける。新交番へは仕事で歩くにはちょっと遠いかもしれない。【15日追記】だけど夜間だったら、繁華街のパトロールも兼ねられ、治安・防犯上の効果はあるだろう。

今年秋頃には建物ができるようだ。

※その後、6月中旬の時点では、北側の砂利の駐車場の中ほどから奥で、穴を掘る工事が始まった。従業員駐車場の看板はそのまま。8月初めまでには、駐車場の看板もなくなり、全面で工事が行われている。
※9月末までの間に仮囲いが設置され、本格的な工事が始まった。
続きはこちら
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R7,271K,7-11

2017-05-12 00:12:21 | 秋田の地理
秋田市の南西部と北部を結ぶ秋田県道56号線の一部区間は「新国道」と通称される。
1974年まで(茨島交差点以北)は国道7号線であり、その一世代前の国道であった旧国道に対して新国道と呼ばれたのが、県道移管後も続いていることになる。
現状では、正確には旧国道が「旧旧国道」で新国道が「旧国道」、あるいは現在の7号線を「新新国道」としないといけない。

今春、秋田魁新報秋田市地域面で7回に渡る「秋田市裏ガイド」という連載があり、その第1回(4月20日付)で新国道の由来と区間の定義を伝えていた。区間については、山王十字路以北とするものと、茨島交差点以北とするものがあるが、市民には前者のほうが一般的といった論調だったはず。
その記事では、秋田県庁の建設部道路課へインタビューしていた。秋田県庁の組織は分かりにくいのだけど、新国道を直接管理する、県庁裏にある出先機関である秋田地域振興局建設部道路課ではなく、本庁の道路課が取材先らしい。「課の職員たちの感覚では、山王十字路以北を新国道とするほうがしっくりくる」みたいな(正確な言い回しではなくうろ覚えです)回答だったけれど、そこは「我々秋田県庁が心をこめて維持管理している道路です。新“国道”などと呼ばないで!」と言ってほしかった?!
私見だけど、さらに拡大解釈して、2005年【15日訂正】2003年に移管された茨島交差点以南、秋田大橋・新屋・浜田・7号線接続点までを新国道とすることもできるのではないだろうか。合意形成というか使用例は皆無だと思うけれど、「元国道7号線だった」ということが明確で、すっきりするような気がする。【12日追記・でも旧国道に対しての新国道という本来の意味からすれば、かえってややこしいか。茨島以南では割山~雄物新橋~新屋表町の羽州浜街道が旧道に相当するが、そこを旧国道とは呼ばないので。】


さて、ここから本題。山王十字路以北の狭義の新国道。
かつては一面田んぼの中で、1965年までは道路の東隣を秋田市電が並走(この区間は、路面電車ではなく線路が独立していた。宮島方面の広島電鉄のような構造を貧素にした感じ)し、おそらく1950年前後だと思われるが、道路に飛行機が不時着したこともあったとか。
今はそんなことがうそのように店舗が立ち並び、その裏に家並みが続く。

そのうち、八橋新川向(やばせしんかわむかい)、新川向交差点北側の西側沿道。
向かい側は泉と保戸野の境界付近
パチンコ屋とセブン-イレブンが敷地を共有している。【2022年4月20日追記・店舗名は「セブン-イレブン 秋田八橋新川向店」。】
キャスター付きの小さいセブン-イレブンの看板の手前。
黄色いものが埋め込まれている
ところどころ欠けており、薄れつつある文字で「271」とある。
これは何?

「キロポスト」のようだ。
鉄道や道路において、起点からの距離を示す表示のことで、1000メートルごとなど一定間隔で設置される。国土交通省では「地点標」とも呼ぶ。

「271」とあるからには、271.0キロ地点を意味しているはずだけど、県道56号線の総距離はわずか30キロ弱だから、それはない。そもそも、秋田県はキロポストを設置するような面倒なことはしないでしょう(←偏見)。
ここで、この道が「新国道」なのを思い出そう。
国道時代、7号線の起点である新潟市から271キロってのは、あり得るのでは?

国土交通省では「道路基準点案内システム」というサイトを提供しており、直轄国道のキロポストの設置箇所を地図上で調べることができる。
さすがに昔国道だった区間は対象外だったが、現在の国道7号線を調べると、271.0キロポストはここのほぼ真西に位置していた。(現在の271キロポストについては後述)

現在の国道のキロポストでは、色は同じく黄色ながら、数字を書いた金属板を棒に付けて設置するのが一般的。しかし、昔はこのような形状のものを埋めこんだキロポストが使われていた(今もそれなりに残ってはいるようだ)。
したがって、「新国道が国道だった頃の271.0キロポストが、県道になった今も残っている」のはほぼ間違いないだろう。


でも、ちょっと不可解な点も。
セブンイレブンの看板が置かれ、キロポストが埋まっているのは、道路から見て縁石より外側の民地部分。キロポストは道路上に設置されるものであって、民地にあるのはおかしいのではないか。
道路拡張や歩道改良の工事がされた時、なんだかよく分からない物体だと適当に埋め直したとかだろうか…
そのおかげで、土地所有者はジャマだけど無下に撤去することもできず(セブンイレブンの看板がないと、つまずいたり車がぶつかったりしそう)、秋田県は「こんなもの設置した覚えはない」と関知せず(今となっては関知できない?)、残っているのかもしれない。
 
あと、このキロポストは三角柱で、新潟の方向を向いた2面には「271」と書かれ、残りの面には「H6」と小さめに書かれている。
いくらなんでも「平成6(1994)年」という意味ではないでしょう。1974年以前に設置されていないとおかしいから。

移管後もキロポストが残ることは、全国的にたまにあるようではあるけれど、この271.0キロポストは、新国道が国道だったことを物語る、数少ない名残りである。


さて、現・国道7号線の271.0キロポスト。
道路基準点案内システムに加筆。左の緑の◯が現271キロ、右上の緑の●が上記旧271キロ
道路基準点案内システムで調べると、いわゆる臨海バイパス、草生津川にかかる橋の手前(臨海十字路・新潟寄り)にある。ちなみに橋は「勝平橋」だそうで、ここが「勝平」ってのは違和感。
新潟側から。奥のドームは秋田市立体育館
この区間は、100メートルごとにキロポストが設置されているが、金属板の100メートル刻みのキロポストのほうが後で設置されたようできれいで、1キロごとのキロポストのほうはやや古くて文字が薄くなっていた。
臨海営業所や県立プールへ行くバスの「八橋下水道終末処理場前」停留所のところ、歩道の車道寄りに腰より高い立派なもの設置されていた。
薄れているけど「新潟から271km」
キロポストは起点からの距離を示すためか、路肩のキロポストは起点から来る下り車線側だけに設置されていた。
中央分離帯には、別の距離表示が両面向きに設置されている。
これも「新潟から271km」

そして、ここにも、パチンコ屋(新国道とは別)とセブン-イレブン(秋田臨海店)がある。
R7の271km地点の7-11
かつての国道7号線も今の国道7号線も、271.0キロ地点にはセブン-イレブンがあるのだった。

【2018年12月20日追記】その後、2018年末までに、セブン-イレブン秋田臨海店は閉店した。
【2022年4月20日追記】2022年春までに、セブン-イレブン秋田八橋新川向店も閉店した。
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719系訓練開始

2017-05-10 00:16:29 | 秋田のいろいろ
9日の秋田駅。
左手前は新幹線ホーム、右が主に普通列車が待機する留置線
留置されているのは、いつもの701系と男鹿線用キハ40、そして右端は…
これは!

新車両導入により順次営業運転を終了しているJR東日本仙台支社の「719系」電車のうち、2両編成×2本=4両が「転属」名目で秋田へ運ばれたことを、4月初めにアップしていた
秋田到着後、秋田総合車両センター(旧・土崎工場)へ入って4月19日に出てきて、楢山の秋田車両センター(旧・南秋田運転所)へ入ったとのことだった。

そのうち1編成2両が、秋田駅へ来ていた。
ピンク帯の701系とは初対面?
↑右2本の701系は製造時期が違い、左が少数派の100番台、右が基本番台。尾灯の位置が違う。

福島方向向きのクハ718-13
仙台時代の編成番号表記はそのまま残っており、製造番号13番の2両からなる「H-13」編成。
正面の行き先表示は「回送」(側面のLEDは消灯)、パンタグラフが上がって、(日が当たってそこそこ暑かったので)冷房が作動していたようだ。
運転席には「乗務員訓練中 秋田運輸区 指導」という黄色い紙。
車内には、乗務員らしきJR東日本社員が何人もいて、説明を聞いたり運転席周りを触ったりしている模様。
そういえば、特急「つがる」にE751系が入る1か月ほど前にも、同じ場所で同じ紙を出していた。

所属基地の表記は、
秋田車両センターを示す「秋アキ」に書き換えられた

秋田に来た4両は磐越西線専用車両として、会津のマスコットキャラクターである赤べこの「あかべぇ」が描かれていたのだが、土崎に入ってはがされたとのことで、たしかにどこにもいなくなってしまった。
側面はあとかたもないが、正面の黒い貫通路には、クハ718-13のほうは、黒の濃淡が違ってあかべぇの面影が残る(上の写真では分かりにくい)。
青森側のクモハ719-13は、
白い線であかべぇの輪郭がくっきり!
事情を知る人が見たら切なく複雑な気持ちになり、知らない人が見たら何の形かと気になってしまうかも。
秋田総合車両センターでは、ほんとに最小限の改造というか転属準備作業しかされなかったようだ。


乗務員訓練が行われたとなれば、これはもう秋田で営業運転する日が遠くないということだろう。
どこでどんな列車で走るのかはまだ分からないが、「701系2両編成が(踏切事故の影響で)1本不足している」、「701系と719系を混用することは、仕様上できない」ことを踏まえれば、現行の701系の運用の一部を分離させて719系専用運用とするのだと思う。

そして、6月初めには、さらに719系が秋田へ転属するらしい。
となると、現在は一部ボックスシート化された3本の701系が限定で入っている、新庄-秋田-弘前(いずれも各区間の一部の列車)の運用を置き換えるのではないだろうか。
だとすれば、仙台から701系ではなく719系を転属させたのは、車両数に余裕があって、座席配置がサービス向上につながるからという理由が成り立つ。
それにしても、秋田では初めてかつ今となっては旧式の車両をわざわざ持ってこなくても…という気もするけど。
【10日補足】2本だけ転属するとは中途半端で非効率的で意味が分からなかったが、3本以上転属するとなれば、このように意味が違ってくる。それでもあまり効率的ではなさそうだけど。逆に、一部で噂されている青森-蟹田の津軽線運用に入れるとなると、数が多すぎるのではないだろうか。個人的には希望的観測をこめて、新庄-秋田-弘前運用の代替を推したい。
【10日さらに追記】コメント欄の通り、新庄方面ではワンマン運転もあるが、現状の719系にはその設備はなさそう。改めて設置するのだろうか。
【13日追記】秋田運輸区の乗務員は津軽線は担当しないはず。津軽線で運用するのならば、秋田よりも青森で重点的に乗務員訓練を行うだろう。このことからも、少なくとも津軽線「専用」で運用される可能性は低いと考える。
逆に秋田運輸区の担当路線からすれば、秋田駅から3方向どちら(最遠で青森・新庄・酒田かな)へも運用される可能性がある。(以上追記)

転属時の改造が最低限だったのは、秋田での使用が短期間で終わることを見越しているのか、あるいは早急に営業運転に入れたいということなのか。(再度、何らかの改造をする可能性もあるか)
遅くとも8月の夏祭りシーズン前には使い始めないと、昨年のように借りてこないといけなくなる。引き続き、今後の展開に注目。

【追記】この後、12日にはH-13編成が姿を消し、入れ替わりにもう1本のH-10編成が同じ場所に入った。
さらに、ネット上の情報によれば16日からは、通称・奥羽南線(秋田駅より上り側の奥羽本線)で「試運転」表示での走行が始まったとのこと。男鹿線のEV-E801系の試運転も、最初はこの区間で実施されたから、必ずしもこの区間に投入されるとは限らないものの、また1段階進んだようだ。
6月10日過ぎからは、横手駅構内に留置されているとのこと。今度は横手運輸区での訓練だろうか? ということで、秋田以南の奥羽本線(通称・奥羽南線)で営業運転されるのは間違いなさそう。

7月18日頃には、側面の帯が701系と同じ濃いピンク色に変えられた。正面は黒いまま。
7月28日夜から、ついに営業開始! 詳細はいずれまた
(以上追記)


ところで、踏切事故にあったN5編成から中間の1両を抜いて、2両編成の間に入れて3両編成化された、N29編成もいた。
青森側クモハ701-29
貫通扉のガラスの編成番号表記が、以前よりやや下寄りの位置に、少し小さく、太い書体に変わっていた。【10日追記】従来は欧文フォント(英数字専用の書体)で、現行のは「新ゴ」あたりの日本語フォントっぽい。
秋田の701系ではたまにこんなこと(細い書体とか)があるから、書体が違ったことに、特に意味はないのかもしれない。
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ガッコポテトパン

2017-05-08 23:34:04 | ランチパック等パン類
シライシパンの東北各県の産品を使ったパン(一部菓子扱い)シリーズ「東北っていいなぁ。」が、5月から今年も発売された。(昨年も5月だった)
秋田県からはこれ。
カリカリ食感! いぶりがっこ&ジャーマンポテト 193kcal

たけや製パンからは、昨年3月に「いぶりがっこのパン」、8月には「秋田のリングエピ いぶりがっこチーズ」が発売されていたが、それに続くいぶりがっこを使ったパン。
当時は、いぶりがっこ製造業者間でその呼称を巡る対立があり、たけやでは、「いぶりがっこ」を特定企業の登録商標として扱っていた。
その後、歩み寄って統一団体が組織されたためか、シライシのほうには「○R」はついていない。

クリームパンか焼かないカレーパンのような形
開封したらいぶりがっこの香りが漂った。
中身
水分多めのポテトサラダみたいなのの中に、1センチ弱程度に刻んだいぶりがっこが入っている。
秋田魁新報の報道によれば、ポテトサラダにいぶりがっこを入れたのがおいしかったことに着想を得たとのこと。
【9日補足】いぶりがっこが、輪切りの大きい形で入っていたたけやのほうが見た目のインパクトは強い。

ジャーマンポテトというからには、ベーコンが入って火を通していないといけないような気がするが、食べた限りでは分からなかった。原材料欄には「ジャーマンポテト風フィリング」の内訳で「ショルダーベーコン、ソテードオニオン」とあるから、そこがポテトサラダとの違いのようだ。ポテトサラダじゃなくジャーマンポテトにしたのには意味があるのだろうけど、水気の多い(味が薄いということではなく)ポテトサラダに過ぎない気がしなくもない。

1個193kcalで食塩相当量1.3グラム。
昨年のたけやのチーズクリームを入れた「いぶりがっこのパン」は、243kcal、0.94グラムであった。

味は、ピクルス入りのポテトサラダに、燻製の風味とカリカリ食感を足した感じでなかなか。ちょっと量が少なめ、塩分多めは気になるけれど。
少なくとも東北6県ではスーパー等で売っているはずだけど、6県全種は揃えない店舗も多いようです。
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新城川その後

2017-05-07 22:58:39 | 秋田の地理
飯島~下新城笠岡の続き。
7日付秋田魁新報社会面では、4月中旬の強風で稲の育苗用ハウスが被害を受けて生育が遅れ、田植えが遅れる可能性があるとして、下新城笠岡地区の農家が取材されていた。5月中旬が例年の田植え時期とのこと。


秋田市北部を流れる新城川(一級河川で、国から委任されて秋田県が管理)は、洪水が頻発するため、川幅を広げたり新しい流路に付け替えたりする工事が進められており、2015年春に下新城笠岡から飯島の国道7号線付近まで2.35キロが通水し、現地の模様を紹介(この記事が最初)していた。

その時の現地の雰囲気では、付け替えられた区間の古いほうの川は埋められそうな気配だった。
その後、県から公式な情報も、マスコミの報道(地域の人たちが川沿いに桜を植えて咲いたというのはあったけど)も、ツイッターなど個人の発信も、いずれもなく2年経ってどうなっているか、よそ者ながら気になっていた。そこで現地へ行った次第。

前回の記事の写真でも分かるかと思うが、新しくできたまたは広げられた新城川は、だいぶなじんで“こなれて”きて、いくぶん“川らしく”なった印象。
一部まだ工事途中ではあるものの、予備知識がなければ2年前にできたばかりの川だとは思えないだろう。
現段階では堤防の通路や川沿いの道路が全区間にわたってつながっているわけではないが、将来的にどうなるかは不明。


下流側からさかのぼる。
国道・奥羽本線付近から、横山金足線(ここでは市道)の下流寄りにかけての飯島字天ノ袋付近では、狭く遠回りしてた川が、北側をショートカットする広い川に付け替えられた。
この区間は、2年前とほぼ変わっていなかった。
付け替え区間に新設された上飯島橋から。左が拡幅された上流方向、正面奥が旧流路への分岐
旧流路にも、以前と違わない程度の水が流れており、水路として機能しているようだった。
国道や線路付近の合流点は未確認だけど、これだけ水が流れているのなら、埋められていはいないだろう。

天ノ袋といえば、秋田市で“いちばん危ない橋”「天ノ袋橋」。それも、
以前と変わらない
路面には農作業用の車両が通ったと思われる跡が幾重にも。ちゃんと利用されているようだ。
天ノ袋橋から上流・新流路との分岐点方向


既存の川が拡幅された区間を挟んで、(飯島とは別に)付け替えが行われた下新城笠岡。増水時には危険な箇所の1つ。こちらは2年前の時点で旧流路を埋める工事が進んでいた。
(再掲・地理院地図に加筆)※地理院地図は現在も新流路は未掲載
旧流路は集落を南北に貫く県道112号線より西側の集落内をカーブを繰り返して流れ、集落北端で県道をくぐって東へ方向を変えている。(下流からさかのぼった表記)
新流路は、集落西側の田んぼの中を貫き、旧流路と十字に交わって、旧流路よりやや手前(南)で県道をくぐる。

県道と並んで流れていた、集落南側「下笠岡橋」のところ。
北・上流方向
下笠岡橋はなくなっており、上流側・県道から離れて集落内の「笠岡橋(市道)」も、
下流方向、奥左右が橋だった
笠岡橋もなくなっていた。
(再掲)まだ橋があった頃
川は埋められ、中央部に幅数十センチの水路が通っていた。
全部、岸(道路)の高さまで埋め戻すわけではなく、橋があった部分だけ、盛土して築堤にして高さを確保して、橋を廃止していた。水路は築堤の中をくぐっている。
笠岡橋上流方向
埋められた部分は、どういう位置づけの土地なのか知らないけれど、通行人が気軽に降りられる構造ではないが、面したお宅の土地からは降りられそうで、降りた形跡がある箇所も。

以上のように、新流路とぶつかるまでの集落内は、旧流路を最低限埋めて、橋を廃止した状態。橋自体は欄干類はすべてガードレールに代えられて跡形もないが、道路の線形や下笠岡橋のたもとの枝垂れ桜はそのままであるなど、川だった面影が比較的残っていた。

新流路といったんぶつかって、再び新旧分かれて県道の下へ。
新流路から上流方向。左が新旧合流点跡、橋は県道

(再掲)以前の同じ場所。左の細いのが旧流路
上流の県道寄りの区間では、かつて比較的高い護岸があったせいか、下流側集落内よりも丁寧に埋め立てが行われていた印象。
旧流路と合流していた地点は、護岸で固められて、そこが合流点だったとは分からない。

県道の笠岡橋(?)は、
(再掲)埋め立て途中の頃

ほぼ道路の高さまで埋められた
こちらも細い水路が作られ、橋は跡形もない。埋めた部分にも草が生えていて、川の面影は薄い。こちら側も気軽に立ち入れそうな雰囲気ではない。

工事看板によれば「旧河川の環境整備」が7月いっぱい行われている。
川跡は上流方向・県道は飯島方向。看板に隠れているが中央奥が下新城簡易郵便局
ここにあった橋は、歩道用の橋が独立して架けられ、その分車道が狭くなっていたが、埋められて前後の区間と同じ道幅になった。歩道部分は橋時代よりは狭くなったが、それでも充分な広さで問題はないだろう。
(再掲)橋があった当時。上の写真と反対側から

現在は一直線
となると、橋の手前に今も設置されているあるひし形黄色の「幅員減少」の警戒標識。
しかも、上の写真の北行き側では、左右に同じ標識が並んでいるように見えるが、線の形が違う。
特に左側のほうは一瞬「車線数減少」かと思うけれど、点線がないので幅員減少。左側のほうが道路形状に即した形で、右が標準の一般的な形ということになる。
今となっては不要な標識。
ストリートビューによれば、反対側は、少し手前左側に道路形状に即した標識、橋の直前の交差点に一般的な形の標識が設置されていた。
一直線になって車は通りやすくなったが、小学校前の広くはない道だから、スピードを出しすぎる車がいないだろうか。


下新城笠岡地内では、かつての新城川と3つの橋が消えていたことになる。
埋めた川の跡は、どうなるのだろうか。公園とか散策路のようなものにはならないのだろうか。
※2年後2019年春の様子
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春の下新城

2017-05-05 00:23:03 | 秋田の季節・風景
ソメイヨシノが散って5月に入り、ゴールデンウィーク後半の秋田市は快晴が続いている。
飯島と下新城笠岡の境界付近・新城川の横金線の橋付近から上流方向
写真奥は太平山。秋田市の東にそびえる太平山は連山であり、秋田市内でも見る場所によって姿がだいぶ異なる
北部では、中央部~南部から見るよりも、横に長く見える。【5日追記・南西部新屋から見ると、横に長くは見えるものの、北部とはかなり違う形】
最近は残雪もだいぶ減ってきたものの、上の写真中央部分には比較的白いものが残る。秋田駅辺りでは、上の写真右方向から眺めていることになるため、残雪はあまり見えない。
残雪の青い山脈と手前の低山の山桜(?)が北国の春らしい光景

どの田んぼにも、まだ水は張られていない。田起こしが行われている段階。
数十年前は、連休中に水が入って代かきまでされていたような気もするけれど、気候変動のせいか、品種改良や栽培技術の進歩のおかげなんだろうか…

新城川をさかのぼって、下新城笠岡。
冒頭の写真で見えていた山桜の一部なのかな?
墓地になっている斜面には、山桜やハナモモだろうか。下と手前には菜の花。

新城川沿いをうろうろしていたら、いきなり目の前にこんな光景が。
左側!
中央は土崎消防署飯島出張所、右は秋田港のポートタワー・セリオン。
そして左にはまだ雪が多い、鳥海山。
秋田市から鳥海山が見えることは多くないから、見えたらはっとさせられるものだけど、こんな場所からこんな方向に見えることを知らず、しかもかなり大きく見えたので、思わずおおっと声が出てしまった。
【5日補足】鳥海山山頂からこの地点までの直線距離は約77キロ。その直線は洋上へは出ず、海岸線スレスレを通る。
右の横長の建物は飯島小学校
秋田市から鳥海山が見えた翌日は、雨が降ると言われており、それはけっこう当たると思っていた。今回はこの晴天。外れた。


さて、この辺りといえば、新城川の付け替え工事。
以前行ってから2年。その間の変化を後日
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TRAIN SUITE 四季島 雑感

2017-05-02 00:31:06 | 秋田のいろいろ
JR東日本の豪華ツアー寝台列車「TRAIN SUITE 四季島(トランスイート しきしま)」が、5月1日に運行開始。※以下「四季島」と表記します。
JR九州やJR西日本でも同じ趣旨の列車を運行または運行予定で、それらとともにマスコミでよく取り上げられる。
個人的雑感。

ごく限られた者だけをターゲットにした大名旅行に感じられ、気ままな旅とか、かつての寝台列車とは別物、格差を見せつけられているようで、どうも好きになれない。
四季島の車体も、写真や映像で見る限り、リーゼントかのような上部が前にせり出した(=中央部が凹んだ?)先頭形状、不整形の窓が不規則に並ぶ(または正方形の小窓が独特な配置で並ぶ)車体側面のデザインなど、あまりにも奇抜。好きになれなさそうだけど、実物を見れば、また違う感想を持ちそうですが…
ただ、車内の畳敷きの部屋とか、檜風呂には、どこか惹かれる。自分が乗ることはないでしょうけどね。

JR東日本の列車だけに、秋田県内を走ったり、目的地の1つとするツアーも計画されており、既に試運転で秋田にも来ている。
また、秋田市大町一丁目(通町の通りと竿燈大通りの間、旧・下米町一丁目)にある「日本料理たかむら」が、車内での夕食(後述)を提供するコースもある。

●青函トンネル
最初のツアーがそうであるように、JR東日本エリア内のみならず、北海道へ行くコースも設定。
津軽海峡をどうやって渡るのかといえば、四季島が青函トンネルを自走する。

北海道新幹線開業により、青函トンネルを走る在来線(狭軌)旅客列車はなくなったものの、貨物列車のために新幹線の標準軌と狭軌が共存している。それを使う。
車両側の対応装備は必要になるとはいえ、だったら、庶民向けの寝台列車も走らせてくれたらいいのに…


●秋田で見るには?
季節ごとに複数のコースが設定されるが、5月1日発の最初のツアーは東北北海道3泊4日。
ネットや一部マスコミによるコース図を見れば、秋田県日本海側も通る。沿線で見てみたいと思われるかもしれない。
また、JR東日本の四季島公式サイトでは、「この旅をぜひ皆さまと盛りあげていきましょう」として「駅や沿線で列車に向かって旗や横断幕を振っていただ」くことを勧めていて、ご丁寧に旗や横断幕がダウンロードできるようになっている。
そこまでしてくれるなら、各地の通過時刻も教えてくれるかと期待。「運行情報」というコーナーがあるのだけど、「詳細は5月上旬にご案内いたします。」。【追記】その後、5月10日までに「現在準備中です。」に書き換えられた。5月17日頃までにはPDFファイルがアップされたが、旅行日程とさほど変わらない内容で、秋田県内の時刻はなし。

そこでコース概要から推測。
現在の3泊4日は、行きは太平洋側を通って北海道へ。その帰りが日本海側経由。
3日目の22時20分頃に弘前発、翌4日目の5時20分頃に鶴岡着となっている。

やけに時間がかかっているので、どこかで長く停まりそうだけど、いずれにしても秋田駅通過は日付が変わった後、まだ暗い時間だろう。
だから今回は秋田で旗を振っても見てもらえなさそうだけど、別シーズン・別コースでは、明るい時間帯に通ることもあるはず。


●リゾートしらかみへの影響
いったん四季島から離れます。今春の臨時列車の設定を見て、少し気になったことがあった。
五能線の快速「リゾートしらかみ」は、所定の車両が定期点検で運行できない日がある。その時は、かつてリゾートしらかみ・青池編成(初代)だった「クルージングトレイン」という車両を使って、同じダイヤで「五能線クルージングトレイン」が運行されることがある。
五能線クルージングトレインでは、個室風ボックス席がなく、車内イベントは実施しないが、普通の座席から車窓を見る分には遜色ない。

この春の臨時列車では、これまでよりもクルージングトレインが代走する回数が増えていた。
特に、弘前折り返しの3号(秋田10時38分発)→6号(弘前16時08分発)の代走回数がやけに多い。6月は9回もあるし、ゴールデンウィーク真っ最中の5月4日もそう。
しかも、5月3日は、秋田発の3号はリゾートしらかみが運行され、折り返し6号だけ運休・代走なしという、不可解な設定。
これまでは、オンシーズンは毎日必ず3往復運行されていた(クルージングトレイン代走を含めて)のに、今回は5月3日のように運休する日が点在している。


四季島のコースを踏まえると、なんとなく分かった。
途中の下車観光先が複数から選べる部分があり、今回のコース3日目の青森もその1つ。
2コースあって、1つは三内丸山遺跡と青森県立美術館内での夕食の「縄文コース」。
もう1つが「五能線コース」。
北海道から新幹線で青函トンネルを抜けて新青森へ。バスで五所川原の立佞武多の館を見学し、五所川原から「リゾートしらかみ」に乗って、その車内で夕食を食べながら(それが秋田の「たかむら」のメニュー)弘前へ。弘前から四季島に再度乗車する。

公表されている行程では、そのリゾートしらかみは五所川原16時50分頃発、弘前21時50分頃着となっている。
「貸切運行」だそうで、通常のダイヤではその時間に五所川原から川部・弘前へ向かうリゾートしらかみはない。
それ以前に、時間がかかりすぎるし、五所川原→川部→弘前では海がまったく見えないので、わざわ五能線に乗る意味がない。
深浦辺りの走行写真が「イメージ」として掲載されているのも誇大広告になりかねないから、それはないだろう。

通常のリゾートしらかみ6号では、弘前とは逆方向ながら五所川原発は16時47分と設定とほぼ同時刻。
そのまま東能代まで行って(19時51分着)、奥羽本線の秋田と逆の下り大館・弘前(青森)方向へ向かっても、時間的には充分間に合う。そのコースだろう。【3日補足】リゾートしらかみのハイブリッド車両は、東能代-弘前の定期運行はないものの、導入直後の試運転(?)では奥羽本線経由で秋田-弘前を走破し、臨時列車として大館まで営業運転した実績がある。
奥羽本線・東能代-弘前を行って戻ることになるけれど、食事時間と睡眠時間の確保ということか。

5月1日発のコースでは、5月3日がその日。
上記の通り、5月3日は6号だけ運休になっているが、そこが四季島用貸切になるわけだ。
翌日の4日がクルージングトレイン代走なのは、リゾートしらかみの整備日なのか、5日以降のために秋田まで回送するのか。
【14日追記】考えてみたら、東能代から青森方向に進んだ場合、本来とは編成が逆向きになってしまう。運行翌日に、これを元に戻す作業(おそらく線路が三角形に配置されている青森駅周辺を走ることで)を行うのだろう。
【2日追記】したがって、「リゾートしらかみ3号は走るのに、6号だけが運休となる日からその翌日早朝にかけて、四季島が弘前→秋田県内→鶴岡と運行されている」可能性が高いことになる。


四季島の定員は、全部でたった34人。その中で、五能線コースを選ぶのは、何人なんだろうか。
34人全員だとしても、4両編成のリゾートしらかみに対してあまりに少ない。通常運行を取りやめて貸切にする、言い換えれば通常運行を犠牲にするってのは、なんだか納得できない。
6号は、リゾートしらかみの中では比較的乗車率は低いようではあるとはいえ、連休中までそうするなんて。

それに、リゾートしらかみの座席はゆったりして座り心地がいいけれど、豪華寝台列車に乗っている人にしてみれば、大したことないだろう。
夕食は弁当形式らしいが、あのあまり大きくはない座席前のテーブルに載せるのだろうか。豪華寝台列車の客からしてみれば、庶民的すぎるというか貧乏臭く思われたりしてしまわないかな。

JR東日本にとっては、510【3日訂正】520円の指定席券で乗る客よりも、何十万も払ってくれるツアー客のほうが大切ということなんだろうか。【3日補足】今回のルートでは、1人75万~95万円。
このような設定では、途中の各駅で降りて観光や物を買うこともできないだろうから、地域経済にとってのメリットも薄い。ツアー客が再び五能線沿線を目的とする旅行に来てくれる可能性も高くはないと思う。

四季島自体が五能線に乗り入れればいいとも思ってしまうが、線路と車両重量の関係でできないらしい。
リゾートしらかみとは別ダイヤにして、クルージングトレインなど別車両で運行して、リゾートしらかみは通常通り運行したほうがいいのではないでしょうか。
やっぱり、TRAIN SUITE 四季島はどうも好きになれない。庶民のひがみでしょうか…(でも実物をひと目、見てはみたい)

【8日追記】
ゴールデンウィーク明け、5月8日のNHK秋田放送局のローカルニュースでは、「大型連休 県内の動き」として連休中の祭りやイベントをダイジェストで紹介した。
その最後で、四季島が秋田に来たことが取り上げられた。
秋田駅に入って出ていくところを、駅の外である自由通路Weロード上とその北西の階段下(1番線のすぐ外)で、見物に来ていた人(3人ほど映っていた)の姿とともに紹介。4番線あたりに入ったようだ。
ナレーションでは、次に四季島が秋田に来るのは「今年の夏(羽後町の西馬音内盆踊りのツアーで)」と言っていたが、それは誤り。上記の通り、今回と同じコースが今後も複数回設定されているから。5月と6月に3回ずつ(5月1日発を含めて)あるようだ。

※四季島の下車観光用のバスについて。
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