広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

水上火振りかまくら

2009-10-31 20:11:29 | 秋田のいろいろ
種苗交換会の協賛イベントを少し見てきたので紹介します。

まずは無料バス(シャトルバスと循環バス)について。
空港跡地行きのシャトルバスを今日は3台ほど見たが、2台はガラガラ、1台(朝の空港跡地行き)はぎゅうぎゅう詰めだった。しかもその便は大型車でなく中型車。あの状況で20分揺られていくのはつらそう。
バスには「大型車(大型バス)」と「中型車(中型バス)」というものがあり、路線バス用の両者ではあまり大きさは違って見えず、座席数もほとんど違わない。でも大型車は通路に余裕があり、立ち客が出るような状況では威力を発揮する。

一方、循環バスは2台見たが、乗客は10人以下。中型車で充分で大型車がもったいない。むしろこの車をシャトル便に振り向けた方がいいんじゃない?
普段バスが走らない横町を通る循環バス。後ろが五丁目橋・南大通り
試しに循環バスに乗ってみた。
ドアが開くと、作業服のJAの職員が乗っていて、「どうぞ」と入れてくれた。前ドアにも別の職員がいた。
原則として乗降の有無に関わらずバス停に必ず停まり、ドアの職員2人で乗降がないか確認して、運転士に合図して発車していた。降りる時は降車ボタンを押さなくてもいいらしい。
路線バス用の車両だからワンマン運転できるのに、案内などの都合かもしれないが、ワンマンならぬ“スリーマン”運転でずいぶん手厚い人員配置だ。

駅から乗ってきたと思われる人たちはニューシティ前で降りてしまい、以降、乗客は僕だけ。
しかも、「秋田市観光案内人(普段から活動しているボランティアの観光ガイド)」が乗っていて、マイクで市内の案内をしてくれる。旭川についての説明など知らなかったこともあったし、某商店街と某美術館についての説明の一部には苦笑してしまった(関係者が聞いたら怒りそうだけど、実際その通りという内容だったもので…)。
タダの足代わりとして軽い気持ちで乗ってしまったが、一生懸命案内してくれているとちょっと気まずい。
ぽぽろーど大屋根下の出店
17時頃だったが、ほとんどが店じまいしていた。人出が減りつつある時間帯だが、まだやっているイベントもあるんだから、せめてもう1時間くらいはやってくれてもいいような気もする。

旧婦人会館跡地の飲食テントはまだ営業中。
竿燈が行われていた
お囃子はステージ上で、竿燈は1本だけ。砂利敷きの空き地ということもあるが、ちょっと殺風景。


夏にハスが咲いていた千秋公園大手門の堀(ハスと反対の秋田駅・千秋久保田町交差点側)

協賛イベントとして秋田市制120周年記念の「市民企画イベント『秋だし、あきた市』」が行われ、堀の上の特設ステージで「水上火振りかまくら」が行われていた。

「火振り(ひぶり)かまくら」とは、2月の小正月に行われる、火を付けたワラにヒモを付けてぐるぐる回す民俗行事。雪で作る「かまくら」と起源は同じものだろう。仙北市角館が有名だが、秋田市仁井田地区でも行われている。

通常は冬に雪の田んぼの上で行われるものだが、今回は特別に、それを秋に水上で行うもの。角館や仁井田の専門家の指導の下、当日受付した小さな子供も挑戦していた。

久保田町交差点などに市の職員(?)がいて呼び込みをしていたことや、学会帰りの人が通りかかったことなどもあり、まあまあの見物人。でも、お堀と道路の構造上、やや見づらい。それに思っていたより特設ステージが小さい。
暗い中、明るいものが回るから、写真が撮りにくい。シャッタースピードをある程度長くすると軌跡が写って幻想的。お堀の水面に映るのもいい。
火振りかまくら自体、初めて見たがきれいだった。

火振りかまくらは今日だけ。竿燈は4日まで毎日17時から行われるとのこと。
※種苗交換会の次の記事はこちら
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種苗交換会初日

2009-10-30 19:49:10 | 秋田のいろいろ
今日の秋田は晴れたと思ったら雷雨になったり目まぐるしい天気。午前中は竜巻注意情報が出され、北の能代市では竜巻らしき突風による被害があった。

そんな中、昨日紹介したように今日から「種苗交換会」が始まった。昼過ぎに通ったついでにちらりと見てきた。
農作物の品評会「農産物出品展示」は明日から公開ということもあってか、まだそれほど人出は多くなかった。とはいえ、品評会の審査を熱心に覗く人がいたり、農家向け出版社のブースには人が集まっていたので、農家の皆さんは多少見に来ていたようだ。
2階の奥の方で農家と思われる団体さんが偵察していた
昨日の記事で「準備中」だと書いたが、昨日・今日で審査が行われるそうで、昨日も審査中だったのかもしれない。今日は輪切りになったトマトは撤去されていたから、審査用に断面を見せていたのだろう。
工芸品やハチミツとかジュースといったものも審査対象のようだ。
イトーヨーカドー・アゴラ広場横、大屋根下
出店があるぽぽろーどやアゴラ広場などは平日にしては賑やか。こちらは農家より秋田市民や旅行客が多い感じ。
警察、臓器移植、土地家屋調査士、高速道路、NTTといったあまり農業とも物販とも接点のない展示は、ヒマそうだった。

さて、無料循環バスと無料シャトルバス。
昨日、既存バス停に表示板をくっつけた写真を紹介したが、それにはバス時刻は記載されていない。空港跡地とのシャトルバスは、状況に応じて随時運行だろうからいいとして、循環バスは「30分間隔」となっているからには時刻表があった方がいいのに。
渋滞でダイヤが乱れるかもしれないし、運行を委託されたバス会社は普段循環バスを運行していないからノウハウがないのかもしれないが、弘前の土手町循環バスの停留所みたいに「○時~×時 毎時00分、30分発」と書いてくれるだけで分かりやすいのだけど。

ホームページも不親切。
主催者のはずのJA秋田中央会のホームページにはあまり役立つ情報がない。
協賛しているだけのはずの秋田市のホームページ(URLは昨日の記事に)の方が役に立つ。でもバスの運行経路は地図に書かれていても、バス停の位置が書かれておらず、分かりにくい。通常の路線バスの停留所とは別の場所にバス停が設置されているケースもあるのだから。
農協はバス会社じゃないから仕方ないかもしれないが、「公共交通でおいでください」などとPRしている割には、宣伝・周知が不徹底だ。

※以下は個人的に一部だけを観察したものです。時間帯や混雑等により状況が異なる場合があると思われますので、以下の内容は参考程度にしてください。
まず要注意なのは、秋田駅西口の無料バス乗り場の位置
ここです
バスターミナルではなく、向かい側のイトーヨーカドー秋田店前のぽぽろーどの屋根下(よく自動車学校などの送迎バスが停まる場所)が循環・シャトルバスのバス停。
警備員やJA職員が常駐しているようだが、そのバス停自体がぽぽろーどの影になっており、分かりにくく行きにくい場所。案内表示はあるのかもしれないが、にぎやかな会場内では分かりづらい(僕は見つけられなかった)。

バスの車両はこちら
まちなか循環バス

空港跡地シャトルバス
明日以降、他の車両も入るだろうが、路線バス用の大型車が使われており、輸送力としては申し分ないだろう。ただ、両者が同じバス会社のそっくりな車両で区別しにくい。
バス正面から見て循環とシャトルを区別できるのはゼッケンみたいなの(「バスマスク」と呼ぶらしい)だけだが、小さいし背景色が似ていて紛らわしい。側面には経由地を書いた紙が貼ってあった。

今日の段階では、シャトルバスはランダムに発車していたようだが、循環バスは秋田駅を00分と30分に発車するダイヤではないかと思われる。大町の赤れんが館前~ニューシティ前~ねぶり流し館前付近まで15分前後かかり、25分程度で再び駅に戻り時刻(00分、30分)まで待機する、というパターンが基本なのではないかと思う。
見た時は車内には乗客はいないようだったが、「案内人」とかいう表示を付けた、作業服のJA職員らしき人が2人も乗っていた。なお、空港跡地から来たシャトルバスからは数人が秋田駅で降りた。

上記の通りバス停には時刻表がないし、途中バス停には案内する人もいない。そこで循環バスを待つ人にとってはいつ来るのか分からず不安だろうし、歩いた方が早いかもしれない。せっかく運行するのなら、うまく案内してたくさんの人に利用してもらうべきだと思う。
【31日追記】31日は循環バスは同様のダイヤ・車両で運行。乗っているのはJA職員と「秋田市観光案内人」だった。詳細はこちら
シャトルバスは中型バスも使用され、かなり混雑している便もあった。ニューシティ前停留所にも案内役のJA職員がいた。

翌日以降の協賛イベントの様子
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紅葉とアヤメ?!

2009-10-29 19:46:15 | 秋田の季節・風景
久しぶりに千秋公園に行ってみた。
外側からも見える通り、ケヤキの紅葉は終盤
でもモミジなどは始まったばかりで、昨年は同時期だったのと違っている。もうしばらく楽しめるだろう。
奥の方にある「あやめ園」付近も紅葉が美しい
だが、近づいてアヤメ類が植えられている場所を見て目を疑った。葉が緑なのはいいけれど、
点々と青いものがある
え? もしかして!
もしカァして!

アヤメが咲いている!!!

木道には落ち葉が散らばっているのに
アヤメが
咲いている(色がやや薄い気がするけど)

アヤメと紅葉。奇妙な組み合わせ
昨年の秋は咲いていなかったから秋咲きの品種ではなさそう。咲いているのが1株2株なら「狂い咲き」で済まされるだろうが、同じ種のほぼ全株が咲いているようだ。(ハナショウブだったか別種はまったく咲いていない)
そういえば夏(夏の様子はこちらこちらにあまり良く咲いていなかったように見えた株のようだから、植物の生理状態、栽培管理方法、気候といったものが原因だろうか。
【2017年11月20日追記】アヤメ類には「四季咲き」タイプのものも存在するらしく、異常ではないようだ。2010年以降も千秋公園では秋に咲くし、別の場所でも初雪の頃に咲いていた


でも季節は秋。モミジが美しい。
 

サクラも
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秋田県種苗交換会

2009-10-29 19:01:06 | 秋田のいろいろ
もうすぐ11月。行く秋を惜しむかのように、今週末から1週間、秋田市中心部は賑やかになりそう。
秋田駅西口ぽぽろーど(イトーヨーカドー・アゴラ広場前大屋根下)
まず、これは全国持ち回りでたまたまだろうが、今日から31日まで、秋田駅周辺のホテルなどで「第59回日本アレルギー学会 秋季学術大会」という4000人規模の学会が行われている。
ちなみに、各地の「観光コンベンション協会」のサイトにこうした会議類の日程が掲載されていることが多いので、お住まいの街、あるいは旅行で宿泊する街を調べてみるとおもしろいし、交通機関やホテル予約の参考になる。

上の写真でテントが設営されるなど、イベントの準備をしているが、それは明日(一部はあさって)から11月5日まで行われる、秋田県恒例の一大イベントのもの。
「第132回 秋田県種苗交換会」だ。
秋田出身でない方は、内容はもちろん、読み方すらご存じないかもしれない。「種苗交換会=しゅびょうこうかんかい」という。「種苗」とは字の通り、(農業用の)種や苗のこと。
※実は僕も会場に実際に行ったことがないので、以下は知ったかぶりです。
「交換会」というと、クリスマスパーティのプレゼント交換みたいに仲間内で種を取り替えっこしていそうなイメージがあるが、そうではない(はず)。
全国各地に「農業祭」といった名称で、農業振興・生産技術向上を目指すイベントがあるようだが(東京都ですら開催していて、11月2~3日のようだ)、秋田県で行われるそれの大々的なものが種苗交換会と考えていいと思う。

永い歴史があり、1878(明治11)年に始まり、戦争中も中断することなく続けられている。
現在は、県内の各JAをまとめる「JA秋田中央会」が主催し、会場は県内9地区(平成の大合併前の9市・9郡単位)持ち回りとなっているようだ。農家が生産した作物の品評会や農業機械の展示会といった農業に直結したものから、直接農業とは関係ない協賛イベントまでさまざまな催しがある。
農作業が一段落した時期の開催であり、最新・最高の農業の現状が分かるとあって、県内各地のみならず県外からも農家が訪れる。農業県秋田らしいイベントといえる。

秋田市での開催は2000年以来。前回は、確か郊外の新興住宅地・御所野地区で行われたので、中心部ではあまり開催している実感が湧かなかったと思う。
ところが今回は、主会場が駅東口直結の拠点センター「アルヴェ」、物販・飲食・協賛団体の展示・トークイベントなどが駅自由通路「ぽぽろーど」から「アゴラ広場」、「旧日赤病院・婦人会館跡地(要は空き地ですが)」といった駅西口側や大町の「秋田ニューシティ」など、秋田市中心市街地ばかりが会場。例外は式典が八橋のJAビル、機械展示などが割山の旧空港跡地で開催される程度。
さらに協賛事業として秋田市制120周年イベントや商店街のセールなどもある。仲小路の一部が歩行者天国になったり、夜は竿燈が披露されたりもする。
農家以外の人でも楽しめるイベントだと思う。秋田市で次に開催されるのは9年後だろうから、農業県の住民として、この機会に訪れてみたい。
ぽぽろーど。各種団体のブースがある

婦人会館跡地。大きなテントとステージ
駐車場は日赤病院跡地に150台と空港跡地に3000台、土曜休日は官庁街の駐車場も使えるが、イベントの規模に対するキャパシティは少ないと思われるし、市内の道路の渋滞が懸念される(特に会場近くの竿燈大通りでは融雪装置更新工事のため一部で1車線が使えない)。
できれば公共交通機関を使った方がいいし、車なら空港跡地に駐めた方が無難だと思われる。

その対策として、駐車場や各会場を結ぶ無料バスが運行される。
2コースあり、1つは旧空港跡地-県庁市役所(土休日のみ)-秋田駅-ニューシティを結ぶ「シャトルバス」が10~40分ごとに、なんと夜8時まで運行。
もう1つは「まちなか循環バス」が秋田駅-市民市場-ニューシティ-秋田駅を回るルートで約30分ごとに運行される。このバスは市民市場-南大通り-五丁目橋-横町-赤れんが館前を通るが、このルートをバスが運行するのはありそうでなかった(ただし南大通り~横町には停留所はない模様)。
 
無料バスのバス停は、既存路線バスの停留所に表示板が付加されていた。片方向のみの運行で通常の路線バスとは逆方向になる場所もあるようなので、利用時は間違えないようにしなきゃ。

どの程度の人出で、うちどれだけがバスを使うか僕には分からないが、この態勢だけでもいかに大規模なイベントか分かる。
秋田市以外で交換会が開催される場合も、例年無料バスがあるようだが、当ブログで取り上げたように、市街地循環バスがない秋田市中心部を循環バスが走るのは画期的だ。
さらに、バスや鉄道で交換会に来た人が案内所で申告すれば抽選に参加でき、会場内で買い物や飲食に使える500円分の券が当たるという。
駅東口の「アルヴェ」に行ってみると、
1階の屋内イベント会場「きらめき広場」がついたてで厳重に囲まれ、31日からの「農産物出品展示」の準備が盛んに行われていた。でも吹き抜けの2階の通路からは丸見え。撮影禁止とは書いていなかったのでご紹介します。
【30日追記】準備ではなく、すでに審査が行われていたのかもしれない。昨日・今日にかけて出品された農産物の審査が行われることのこと。
ほとんど準備できている
トマトとミニトマト。トマトは断面を切っているが、開催中に熟しすぎて匂いがしないのかな。
 
2階までほのかに甘い香りが漂っていたのは、
リンゴ。秋田のリンゴもおいしいです。
「花き」部門は鉢花と切り花があるようで、華やか。
 
シクラメン、ポインセチア、ダリア、トルコギキョウなどがあった。
そして秋田といえば、
イネ。2階「多目的ホール」で展示されるそうだ。

なお、例年、この時期に冷え込むことが多く、今年も秋田市の週間予報では11月3日に雪マークが出ていて、最低気温は0℃。冬が近い。
※日程、会場、駐車場・バス等の詳細は秋田市サイト内の種苗交換会のページでご確認ください。(先日配布された秋田市広報紙にも同内容の記事あり)
http://www.city.akita.akita.jp/city/ag/mn/koukankai/default.htm
※初日の様子はこちら
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秋の桜・岩木山・リンゴ

2009-10-28 19:55:39 | 津軽のいろいろ
秋田市内のケヤキの紅葉が美しいことを以前紹介したが、弘前市内ではそれほどケヤキが目に付かない。少なくとも秋田市よりはずっと少なく、ケヤキの街路樹もない。その代わり…
弘前公園追手門付近外堀
見事な桜の紅葉と岩木山。



上の3つの写真は市役所向かい、公園の南側のものだが、外堀の他の場所はまだ青い葉が目立った。
駅側、東側の外堀
公園内では、「弘前城 菊と紅葉まつり」が行われ、ケヤキ並木もあったはずだが、今回は寄らなかった。

代わりに昨年とてもいい写真が撮れた「弘前市りんご公園」へ。
気合いを入れて日の出間もない朝6時半。アメダスのデータによれば気温4.8℃。寒かった!
展望台代わりの「すり鉢山」の影がリンゴ畑に出てしまう


ひんやりした空気の中、順光に照らされて赤い岩木山がとても美しい。
でも昨年より遅い時期だったこともあり岩木山の紅葉が終わりかけなのか、若干霞んでいるのか、思ったほどクッキリとした写真にならない。学生時代の朝に見た紅葉の帯が日に日に下りてくる岩木山ほど感動しないのは、記憶と実際の違いだろうか。

公園内を歩いていて、今回初めて見た光景がこれ
リンゴの果実の表面に朝露がついている
時間が経つにつれ日が高くなり、暖かくなり、
岩木山は中腹から下の方だけがほんのり赤く見えるようになった
でも、やはりイマイチの見え方のような気がする。雲一つない晴天だけど。
写真を撮るには偶然というかタイミングも重要だと実感。あ、その前に腕か…
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秋の弘前へ

2009-10-27 19:52:14 | 津軽のいろいろ
秋田から弘前へ。大館の2つ後、「陣馬(じんば)」駅と「津軽湯の沢」駅間が秋田・青森県境の「矢立峠」。
蒸気機関車時代は難所だったそうだが、電化と同時に新しい線路が敷かれた。
線路沿いには標高300メートル前後の山が連なる(駅や線路の標高が150メートル前後だからもっと低く見える)。杉林も多いが、落葉樹林も多く、この時期は鮮やかに色づく。奥羽本線の秋田以北のいわゆる「奥羽北線」区間は田んぼや杉林が多くて落葉樹林は少ないので、数少ない見応えのある紅葉が楽しめる場所だと思う。
 ※以下の画像は、乗客の立入が可能な、ワンマン運転の普通列車の後部運転席から撮影したものです。秋田側から弘前側へ北上する順番で紹介しますが、上り列車と下り列車の画像が混ざっています。

大館の北隣、白沢駅を過ぎると山が迫る。
上り列車後部から

県境の矢立トンネル
3180メートルのトンネルを2分半くらいで抜けると青森県。出てすぐが津軽湯の沢駅。
下り列車後部から。奥にトンネルが見える
写真の左側、駅東側の山が毎年きれいに色づく。
山に囲まれた無人駅

発車後大きくカーブ
駅のホームはカーブの途中にあるため、下り列車では駅発車後もしばらく真後ろに紅葉した山が見える。
ススキの穂が輝く
写真では分からないが、肉眼でよく見ると列車の風にあおられて、ススキの綿毛がふわふわ舞っていた。くしゃみが出そう。窓が開かなくてよかった。
間もなく碇ヶ関。大鰐温泉を経て弘前着。

おなじみ弘前駅構内の装飾。(前回の記事はこちら。それ以前の記事へのリンクもあります)
市内に残る洋館の1つ「藤田別邸」
今まで以上に精巧にできているかも。
庭木や屋根瓦もリアル

室内も1階はテーブルと椅子、2階にはグランドピアノが置いてある
そして、
リンゴ収穫の装飾?
岩木山を背景にハシゴに乗ってリンゴを収穫する女性がいる。リンゴ箱には「ようこそ弘前へ」。
「風っこあっぷる号」とは24・25日に運行された五能線のリンゴ畑の中を走る臨時列車。
この装飾は昨年もあったらしいが、僕は初めて見る。

弘前公園では「弘前城 菊と紅葉まつり」が行われており、その装飾も


改札口
発車案内裏面には洋館の絵が描かれ、モミジが飾られる。

いつも手が込んでますな。弘前駅。
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本荘銘菓

2009-10-26 22:37:58 | 各地お土産・食べ物
秋田県本荘(ここでは由利本荘市でなく、合併前の旧本荘市のこと)の名物お菓子といえば、「三之助もろこし」と「いちじく羊羹」ではないかと個人的に思う。どちらも羽後本荘駅のキオスクでも売られている。

「もろこし」は過去2回(こちらこちら)取り上げた、小豆の粉を固めた秋田のお菓子。本荘以外でも作られているが、三之助もろこしは黒砂糖が入っているのが珍しく、素朴な味わいがする。

いちじくの方だが、由利本荘市の公式サイトには「由利本荘市はいちじく栽培の北限といわれています。伝統的な甘露煮にして食べられるほか、ジャムや羊羹、洋菓子などが親しまれています。」とある。実際、イチジクの主要産地は関東以南にある。
とは言っても、北隣の秋田市でもイチジクの木は結構あるし、温暖化しているし、「イチジクを商品として出荷できる北限産地の1つ」くらいに解釈した方がいいと思う。イチジクに限らずこの手の「北限の○○」という表現は。

イチジクの甘露煮と羊羹は、本荘の複数のお菓子屋さんが製造している。でも他にもユニークなイチジクのお菓子、それも洋菓子がある。割とメジャーかと思うが、
「いちじく・オ・アマンド」
製造日が違う製品のためか、焼き色が違っている。
袋は「いちじくオーアマンド」となっているが、公式サイトでは「オ・アマンド」となっており、そちらの方が正しいようだ。フランス語でアーモンドのこと。
公式サイトでは「いちじくのジャムを中にサンドし、アーモンド風味に焼き上げたマドレーヌタイプのお菓子です。」と説明がある。
袋には「第22回 全菓博金賞受賞」とある。全国菓子大博覧会という、戦前から続く和菓子の博覧会・展示会で、現在は4年ごとの開催。第22回は1994年に行われた。

イチジク菓子では本荘最大手と思われる「吉野屋菓子舗」の製品。ここの甘露煮や羊羹は秋田市内の物産店や一部スーパーでも買えるのだが、オ・アマンドだけは本荘のそれも本店でしか買えないと思っていた。賞味期限の関係だろうから仕方ないが、本荘市街からは子吉川の対岸の石脇地区にある店なので車でないと行きにくくて残念に思っていた。
ところが、羽後本荘駅近く、ジャスコ跡地のマックスバリュ本荘中央店(この店舗関連の記事)に行ってみると、パン売場であっさりと売られていた。箱入り2種とバラ売りがあり、バラ売りは1個158円だが、賞味期限5日前のものが10%引き。思ったより日持ちがする。しかもイオンだからSuicaで購入できる! これは買いやすい。(羊羹などは地元商品を揃えたコーナーにもあったが、オ・アマンドはパン売場にしかなかった)

イチジクジャムは薄く入っているが、プチプチと存在感があって、マドレーヌと合う。マドレーヌ自体もアーモンドの味は感じないが、柔らかくしっとりしていてとてもおいしい。
洋酒が入ったり、ホタテの貝殻の形だったりするわけではないけど、僕は好き。
もしかしたら他のマックバリュ東北の店舗(特に本荘地区の)でも売っているかもしれない。
※続きはこちら、さらにこの記事後半。

本荘のかしわ餅についての話。
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由利橋解体中

2009-10-26 21:25:45 | 
久しぶりに由利本荘市へ。
由利橋の様子を見てきた(渡り納めの様子はこちら)。仮橋は上流側にしか歩道がない。旧橋より広く安全だとはいえ、自転車も多く通るからやはりまだ狭い。冬、積雪や凍結したらどうなるんだろう。
鍛冶町側から(鍛“冶”町」が正しい表記のようです)
トラスは3つとも健在だったが、路面部分は撤去されたようで、鍛冶町側の一部トラスは端から解体され始めていた。
石脇側の下流側
火花が飛んだり、カンカンたたく音がするほか、秋田市の会社のクレーン車が細い鉄骨を何本も壊しかけのトラスのすき間から下に入れていたが、やりにくそうだった。
石脇側
こちらもいちばん外側の横方向のトラスを壊し、台に載ったクレーンが入っていた
僕は先代秋田大橋の撤去作業はまったく見る機会がなかったが、もっと派手に壊すものだと思っていた。今回見てみると、意外に少しずつ壊していくようだ。
※約1年後のようすはこちら
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秋田市長公舎が…

2009-10-23 20:15:09 | 秋田のいろいろ
秋田市長公舎、新住人は園児 来春、保育所へ異例の転身(河北新報) - goo ニュース
今朝、東北地方のブロック紙「河北新報」(本社仙台市)のニュースサイトのトップに秋田市のことが出ていた。他の報道機関では報道されていないようだから、河北のスクープだろうか。
秋田市長公舎の新住人は園児 来春、保育所へ異例の転身」という見出し。
今年4月の新市長就任後、空き家となっていた秋田市長公舎を改築し、来年4月から民間の認可保育所にするというもの。遊休施設の有効利用と待機児童解消を同時に狙ったアイデア。
公舎は敷地面積1500平方メートル、延べ床面積241平方メートルの1970年築木造2階建て。
30人程度の小規模園とし、市から保育所を運営する社会福祉法人へ、建物を無償譲渡、土地を年間70万円前後で貸し付ける。保育所に転用するための改築費は5600万円が見込まれ、社福法人が負担することになるが、市から4800万円を補助。
現在、市は複数の社福法人と調整中で11月下旬には決定予定。
これで東北6県の県庁所在地すべてで市長公舎が廃止されることになる。
といった内容だった。
前市長退去後は表札にガムテープが貼られていた(今は表札ごと撤去)
僕は市長「公邸」だと思っていたが、正しくは市長「公舎」だった。
当ブログでは、過去2回、周辺の風景を取り上げている。ちょうど1年前の紅葉 春の椿としだれ桜
秋田駅から千秋公園を越えて旭川沿いの保戸野八丁(ほどのはっちょう)にある。近くに秋田工業高校、秋田北高校、秋田大学附属学校などがある住宅街。

記事では触れられていないが、現市長は当選直後(当選前から?)は「(秋田市が運営している)美術工芸短大の学生などの作品展示の場として使いたい」ようなことを話していたと記憶しているが、それとは別の目的で活用することになったようだ。

でも、認可保育所は認定の基準が厳しく、園庭がないといけないはず。市長公舎には木が植えられた広い庭はあった(春の記事参照)が、あれじゃあ園庭とはいえないだろう。庭を更地にでもしないといけないのか、と思って調べると、現行の「児童福祉施設最低基準」では「屋外遊戯場(保育所の付近にある屋外遊戯場に代わるべき場所を含む」を設けることとされていた。
つまり付近に公園のようなものがあれば、それを屋外遊戯場(園庭)とみなすことができるそうだ。
実は市長公舎の隣りは、
「保戸野街区公園」という
いわゆる児童公園。これは好都合。

ちょっと手狭で薄暗い(特に道路側から見ると)が、奥行きがあり旭川沿いの遊歩道側は明るい。
真ん中に大きなイチョウ
遠くからでも見え形が整って美しい。この公園のシンボル的存在、と僕は思っている。道路側にももう1本ある(次の写真)。
公園前の道路。イチョウより奥が市長公舎
公園は元々、戦前の政治家 町田忠治(1863-1946)の生家だった。上の写真の公園入口の門がその頃の名残ではないかとの情報もある。
以下は身内の記憶によるもので、正確さの確証はありません
後に秋田市の所有となり、近くの秋田市立保戸野小学校の畑(?)のようなものになり、「学校園」と呼ばれていたそうだ。それが児童公園に変わったのだろう。
※以上伝聞終わり※
公園内の小さな標柱
「故 農林大臣/商工大臣 町田忠治先生誕地」「市立保戸野児童遊園」とある。別に最近建てられた標柱もあった。

公園内から公舎の庭が見える。
 
春の記事で触れた椿や枝垂れ桜のほか、笹やぶやモミジもある。
手入れはされているが、これを保育園にするとすれば、凹凸や死角を除かないと危険だろう。やっぱり少し改修するのだろうか。
以前はゴルフの打ちっ放しセットが置かれていたのだが、今はなくなっていた。市のものではなくて、入居していた前市長の私物だったのだろう。

その前市長だが、今は秋田県知事となり、市長公舎と千秋公園を隔てた反対側、明徳小学校の近くにある知事公舎に住んでいる。
知事公舎へ引っ越した際には「自宅では来客を迎えるのに手狭なので…」とかインタビューに答えていた。
ちなみに、知事公舎も廃止したり、知事が入居しない都道府県があるらしい。宮崎のヒガシコクバルさんも入居せず、もったいないから一般に公開・貸出している。


市長公舎からあまり遠くない、中心市街地・大町のかつてダイエーが入っていた「秋田ニューシティ」には認可保育園の「分園」が入っている(園庭はどういう扱いなんだろう? その問題をクリアするために分園にしたのかもしれない)。
だが、現在、ニューシティのテナントは次々に移転しており、その1つ秋田市中央公民館「サンパル秋田」でさえ来年度から文化会館内への移転を余儀なくされた。おそらくニューシティ自体がなくなるのではないかと思うが、そうなれば分園もなくなってしまうだろう。ただ分園の園児数は7人とのことだから、市長公舎が保育園化することで受入数は増えることになる。
秋田市の待機児童は180人超いるそうだが、多少とはいえ改善につながるだろうし、(市にせよ民間にせよ)保育園を新設するより安くつくだろう。何よりも、中心街から遠くない閑静な住宅街で旭川や千秋公園に囲まれて自然も身近な場所。保育環境が良さそうだ。
川沿いの遊歩道を数百メートル歩けば太平山が見渡せる
【11月3日追記】県域紙の秋田魁新報では11月3日付けで報道された。2つの社会福祉法人が現地を見て、うち1法人が応募したとのこと。
【2010年4月2日追記】その後の経緯はこちら
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ケヤキ紅葉・長崎屋

2009-10-22 20:25:38 | 秋田の季節・風景
前回、秋田市内の紅葉が始まったケヤキをご紹介したが、改めて見ると秋田市内にはケヤキが多い。今回もご紹介します。
市役所そばの「八橋(やばせ)運動公園」内を貫く市道
後ろのグラウンドは、昔は「市民グラウンド」と言っていたと思ったが、今は「第2球技場」と言うらしい。
反対を向いて逆光も美しい
右端の塔のようなものは、山王大通りを渡った向かい側にある、国の第二合同庁舎に入っている秋田地方気象台のレーダードーム。20年ほど前までは、この八橋公園内(この写真の撮影場所の右後ろ)に単独の建物で気象台があった。

東(秋田駅方向)へ進んで山王十字路を越えて
竿燈大通りの脇道、當福寺(当福寺、とうふくじ)前
竿燈まつりの時は仮設トイレが並ぶここにもケヤキの大木が並んでいた。
八橋もここも、赤く紅葉する木と黄色く黄葉する木がほぼ交互に並んでいてバランスがいい。

竿燈大通りの向こう側は、寺院が集まる寺町(旭北寺町)で、境内に大きなケヤキがあるお寺も多い。
ドン・キホーテ(旧長崎屋)の裏、「浄弘寺」というお寺の木?
のびのびと枝を広げている。

さらに東へ。旭川に架かる竿燈大通りの二丁目橋たもと
「那波家の水汲み場」のケヤキ
ここも枝を広げ美しい姿だが、紅葉せずに枯れている枝もあった。
北都銀行本店前の歩道橋から
1ブロック南へ進むと、
今回も南大通り。日が差してきて鮮やか
撮影時の日当たりなどもあるだろうけれど現段階では、南大通りがいちばんきれいだと思う。

先日紹介した「路面清掃車」。清掃していない状態だったが、秋田県のものを見かけた。
Howaの左ハンドル車、秋田市のとまったく同型車に見える
ところで、今まで当ブログでは秋田県の道路管理体制に苦言を呈してきた。先日、ちょっとしたことで気になった点があって県の道路担当課へメールしたところ、迅速に現場の処置をしてくれ、報告とお礼のメールが届いた。ちょっと県を見直した。
単純だけれど、誠実に対処してくれればうれしくなるのが人間というもの。たった1通のメールでそれがかなうんだったら簡単なことだと思うけど…

さらに以前から何度か取り上げた、ドン・キホーテが入るビル「中交ホリディスクエア」の表示(直近の記事)。無残な姿だったが、
ついに新しくなった! 金色がまぶしい!
枠で囲まれた背景の上に、以前とおそらく同サイズ・ほぼ同書体で表示されている。文字色は銀から金へグレードアップ!

以前は何もなかった北側(バス出入口の前)の「ドン・キホーテ」の表示の上に、
「←長崎屋バスターミナル」と表示されていた
「崎」の右上が「立」になっている正式なロゴだ。長崎屋撤退後に新たに長崎屋の表記が出てくるとはなんというか…
「“長崎屋”バスターミナルの名称は絶対に変えない!」というバス会社の強い意志(意地?)を感じてしまう。
ドン・キホーテにしてみれば、長崎屋は「助けてやって、今は子会社」という存在。複雑な心境かも。
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ケヤキの紅葉

2009-10-20 19:31:33 | 秋田の季節・風景
秋田市内の紅葉がだいぶ進んできた。イチョウは始まったばかりといった感じだが、ケヤキはいい感じに色づいている。よく分からないが、昨年より早い気がする。(昨年11月9日の記事
竿燈大通り
ケヤキの紅葉は赤・オレンジ・黄と個体差があるが、これって個体ごとに毎年同じ色に紅葉するのだろう。この色の重なりが美しい。

今まで意識していなかったが、南大通りの特に西側(五丁目橋から中通総合病院付近)はケヤキが植えられている。秋田駅寄りの東側にも植えられてはいるがまばら。
青空をバックに
五丁目橋側は赤く紅葉する木が集中している。偶然だろうか。
中央分離帯にケヤキが植えられた竿燈大通りや市役所脇の「けやき通り」はのびのびとしているが、ここはやや幅の狭い通りの両側にケヤキのトンネルといった感じで植えられ、また違った雰囲気。
緩いカーブが何か所かあるので、いろんな構図で写真が撮れる。

青空が出たり曇ったりめまぐるしい天気だったが、同じ場所でも天気によって、レンズのズーム倍率によって違った紅葉になる。
曇り&ズーム

日が差した&引いて
秋田市の木でもあるケヤキ。街中でもきれいな紅葉が楽しめる。
続きもあります。

※以前記事にした、南大通りの自転車通行区分のマーク。白線はいまだに引かれていない。このままでいくつもりだろうか。通院するお年寄りなどが多く歩くが、白線がない現状でも自転車と歩行者が譲り合っていて、特に危険には感じなかった。秋田県はろくに考えずに白線で分けてしまい、矛盾が生じているが、南大通りの道路管理者の秋田市はよく考えてくれている。(単に線を引く予算がないだけだったりして?)
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珍しい信号

2009-10-19 22:24:36 | 旅行記
また信号機のお話です(前回はこちら)。山陰旅行で見かけた、珍しい信号を紹介します。

以前、積雪地の縦型信号機を紹介した。我々住民にしてみれば、もう見慣れた光景だが、引っ越しや旅行で初めて縦型を見た人にしてみれば違和感を感じるようだ。
縦型が珍しいのは車両用の3色の信号機。赤と青2色の歩行者用信号機はどこでも縦型だ。
でも、こんなものも
 

横型の歩行者用信号機!!(薄型は鳥取駅近く、それ以外は松江駅近くにて)
たしか青森県五所川原駅前の商店街にも同型があったはずだが、電球式だった。LED式(しかも薄型)があるということは、今でも製造・設置されているようだ。→青森県五所川原新潟県十日町

横断歩道の上にあって赤と青で人のシルエットがあるから信号だとは分かるが、歩いていて突然出現したから「えっ!」と少し戸惑ってしまった。雪国に来て車用縦型信号を初めて見た人と同じ心境なんだろう。
 
なぜ横型なのかといえば、天井の低いアーケードに設置しているため、縦型では人の頭にぶつかるから、だと思う。
同じ条件でもお構いなしに縦型を設置している所もあるけどね。

島根県庁前の交差点の信号(車道)
同じ方向を向いた2台の信号機だが、直視しないと点灯が判別できない特殊フィルターを付けているようだ。写真では左は青、右は赤が点灯していて、別々の動作をする。
2台の信号機は車線別になっているが、車線の割り振りもユニーク。右車線が右折車と直進車。左車線は左折車と(進行方向に関わらず)路線バス用になっている。左車線が青の時は、他の信号機はすべて赤になるようだ。
ここを通る路線バスは本数が多い。そして交差点直前にはバス停があり、交差点で右折する。
つまり、バス停発車後、車線変更することなく、対向車に気を取られることなく、スピーディかつ安全に右折できるシステムになっている。
秋田では道が狭いなど制約はあるとはいえ、バスが車線変更や右折に手間取る場所がいくつかあるが、松江は路線バスの運行を重視した(結果的に一般車両の渋滞や事故も減少できる)素晴らしいシステムだ。

松江市内の矢印付き信号機
普通は、信号機本体(赤青黄)にアームが付き、矢印は本体やアームの下にぶら下げるように取り付けることが多いと思う。でもこれは、矢印がアームに直接付き、その上に本体が付いている。
なんとなくアンバランスに見えるし、取付部品が多くかかっていると思うが、何でだろう? 電柱の高さが足りないとかかな?

松江大橋北交差点
道幅が狭いためか、ポールを1本だけ建て、そこから延びたアームに4方向分の信号機を1つにまとめてぶら下げていた。
「集約式」とか「懸垂式」と言われるようだが、日本離れした光景に見える。道路の真ん中に信号があって、かえって見やすい気もする。(秋田市内にはこれの縦型版があります
小泉八雲記念館前交差点も同型
こちらは道幅はそれほど狭くないが、武家屋敷の景観に配慮してのことかもしれない。色は茶色だが、秋田市通町のように黒にすればもっとしっくりしそう。
道幅は結構広いからアームが長い

地点名表示
まとまって全方向分が取り付けられて律儀。ボロボロ表示が多い秋田県も見習ってほしい。
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秋田総合車両センター2

2009-10-18 15:04:56 | 秋田のいろいろ
秋田総合車両センターフェア2009(旧“土崎工場”の一般公開)の様子です。前回の記事を先にご覧ください。記事中では旧称の「土崎工場」を使っています。
職員が案内しながら場内を巡回する乗り物が運行されていた

秋田では「いなほ」でおなじみの特急用電車
485系という国鉄時代の電車に、10年ほど前に土崎工場で大がかりなリニューアル改造を施しており、「485系3000番代」と呼ばれている。(「かもしか」用も同じ485系だが塗り替えただけでリニューアルはされていない)
この車両は普段は新潟の基地に所属しており、クルマの車検に相当する定期検査で秋田に来ていたのだろう。再塗装されたのか、ピカピカだった。(非公開の車庫内で、この反対側と思われるまだ汚れた車両が見えた)

数分後、同じ場所に人だかりができていた。職員が解説しながら、車体を持ち上げるデモンストレーションが始まることころだった。
鉄道の車両というのは、車輪が付いた「台車」の上に「車体」が乗っかっている。大がかりな検査の時は、車体と台車を分けて行うから、そのために車体を持ち上げる作業が必要になるわけ。

天井の梁だと思っていたものが、実は大型のクレーンで大きな音を立てて電車に接近。2つの爪で車体を上から挟んで、つまむようにして持ち上げた。
風船を下げてもらえませんかね…
(見た感じは)いとも簡単に持ち上がってしまったのには驚いた。本当に台車に「乗って」いるんだ。
 
上に持ち上げただけでなく、横へ移動。電車が中に浮いている!
そしてさらに「皆さんの近くまで参ります」
 
クレーンの移動速度が結構速い。ぐんぐん一直線に我々の目の前数メートルまでやって来た。止まると少しふらふらと揺れて、落っこちないかと心配してしまう。
その後さらに横へ移動(上右の写真)し、バックして元に戻していたが、通常の検査では、検査用の台車に載せ替えるそうだ。(前回記事のトイレ設置工事をしていた京浜東北線の電車も写真を見ると、ジャッキアップできる別の台車に載っているようだ)
もっとゆっくりと作業するのかと思ったが、数人でてきぱきと作業し、手際がよかった。ショーを見ているかのようだった。
吊り上げた車体を目の前で見るという経験はそうそうできない。迫力もあっておもしろかった。

細かな“手仕事”の部門もある

板金加工の部門。
ピカピカのゴミ箱「ゴミを捨てないでください」
これも今日の展示品。地元紙で何度か取り上げられたからご存じの方もいらっしゃるかもしれないが、駅のホームにあるゴミ箱も実は土崎工場製。これは「高崎支社」とシールが貼ってあったので、群馬辺りの駅に置かれるのだろう。
こちらは、スチール製の棚?、ではなく
「自動券売機の筐体(機械を入れる箱)」とのこと。
左は近距離用券売機、右はSuicaや定期券発行に対応した多機能券売機が入るらしい。JR東日本の券売機は自社の関連会社が製造しているが、実際は外部に委託製造(OEM)してもらってるんだろうと思ったら、ワクだけとはいえなんと自社、しかも秋田で造っていたとは!

農産物やお菓子、鉄道グッズなどの出店があったほか、社員食堂も利用できたらしい。
車内販売でおなじみNRE(旧日本食堂)がやっていて安い
そういえば駅にあるのと同型の自販機もあったがSuicaは使えなかった。まだ秋田駅だけか。
休憩所では、無料のお茶、鉄道模型の展示などがあった。
模型の一部、紙製の秋田駅(ぽぽろーど延長前の姿)
屋根のカーブがものすごく忠実。工場には器用な人がたくさんいるのだろう。秋田駅の前がすぐ海になっているは港町土崎らしい?
反対側には「盛岡駅」があったが、こちらは貧弱だった。秋田支社の管轄外だから?
校長先生のように歴代工場長の写真が飾ってあった
先日、ローカル番組でやっていたが、昔は24時間交代でたくさんの人が働き、土崎の町には職員相手の飲食店もあって賑わったそうだ。
工場の名称から「土崎」が消えたとはいえ、きっと土崎の皆さんは鉄道に親しみがあるのだろう。先日、僕が乗っていた電車が踏切関係(おそらく非常ボタンか直前横断)で緊急停止した。踏切のかなり手前で静かに止まり、すぐ発車できたが、その場所がちょうど工場の横。周辺の住民の皆さんが次々と線路沿いに出てきて列車を見守っていたのが印象的だった。

今回、20数年来の悲願(?)だった見学ができ、改めて土崎工場の技術力を知ったし、世界最大の鉄道会社「JR東日本」を支えている拠点だと感じた。
また来てみたいし、今度は「秋田車両センター」(楢山の車両基地)の方も見てみたい。
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秋田総合車両センター1

2009-10-17 20:42:48 | 秋田のいろいろ
「秋田総合車両センターフェア2009」を見学してきた記事です。
秋田市内には「秋田総合車両センター」と「秋田車両センター(“総合”が付かない)」という、よく似た名称の2つの施設があるのだが、多くの秋田市民の方はどこにあるどんな組織かご存じないと思う。
でも、前者は「土崎工場」、後者は「金照寺山の車両基地」と言えば分かる方は多いはず。

両方ともJR東日本秋田支社の施設で、2004年に名称が改正されてしまい、紛らわしくなった。整理すると、
秋田総合車両センター
旧称「土崎工場」。
秋田市北部の土崎(つちざき)地区、奥羽本線土崎駅の南にある車両工場。1908(明治41)年操業開始。
街中にあるためか、「土崎工場」の名称と場所は、鉄道に関係・興味のない一般市民でも知っている人は多い。
1942年から52年の終戦前後の短い間、「鉄道省土崎工機部」という名称だったようだが、今でも秋田市に古くから住む年配の人には「コーキブ」と呼ぶ人がいる。
※以下、本記事では旧称の「土崎工場」を使用させてもらいます。

秋田車両センター
旧称「南秋田運転所」。
秋田駅の南東、城南中学校のある「金照寺山」裏側の楢山地区の端、仁井田地区や牛島地区との境付近にある車両基地。秋田新幹線「こまち」や普通列車用の車両などが配属されている。
マイナーな場所にあるためか、戦後にできて歴史が浅いためか、土崎工場と比べて一般市民の認知度は低いと思われる。ただ、秋田新幹線開業後は「『こまち』がたくさん停まっている場所」として知られ、幼稚園が見学に来るなど、注目度は上がったかもしれない。

要するに「土崎にある整備工場」か「楢山にある車庫」かの違い。多くても年に1回1日だけ一般公開されるが、春と秋など両者で日程をずらしているようだ。今回の土崎工場の公開は14日の「鉄道の日」にちなむもの。
1つの街に大きな鉄道施設が2つもあるのは全国的に珍しく、鉄道好きには恵まれた環境だが、僕は今まで一度も一般公開に行ったことがなかく、やっと今回初めて行くことができた。

ちなみに、僕は幼稚園の時、園で土崎工場に見学に行くという話を聞いてとてもうれしかったのだが、実際は人数などの関係なのか2グループに分けて、土崎工場かいすゞの自動車整備工場のどちらか1つを見学するというもの。
グループ分けは個人の意志でなく、住んでいる地区で決められ、僕はいすゞの方。当時の僕はバスやトラックにはまったく興味がなくて、ふてくされて当日休んでしまった思い出がある。その時以来、20数年ぶりの念願でもあった。

それなりに駐車場があり、秋田市中心部からのバスも多いが、タダで見学させてもらうんだしせっかくだからJRで行った。秋田駅から奥羽本線下りで1駅の土崎駅下車。7.1キロ、190円、6~7分。土崎駅からは線路と道路を渡る必要があるが、600メートルほど。
 
クルマで来る家族連れが多いが、歩いて来る人、僕と一緒の列車で来た人などにぎやか。
子供にはスタンプラリーなどが行われ、ミニSLも走っていた。構内に常設のミニSL線路があるのはさすが。
公開と並行して通常業務も行われていたようで、立入禁止の棟も多かった。
ずらりと建物が並ぶ
列車が出入りできるように建物内にも線路が引いてあるため、ある程度格子状に建物が配置されているとはいえ、迷いそう。おまけに案内図をもらい損ねてしまった。
エンジンを整備する建物の中
とても広くて天井が高いが、中には細々と物が置かれている。油のような独特の匂いが少しした。
小物を置く場所が決まっているなど整理整頓と廃棄物の分別が徹底されており、それが効率的で安全な業務を実現しているのだろう。
JR東日本にはいくつかの総合車両センター(旧工場)があるが、ディーゼルエンジンのメンテナンスは土崎工場が一手に引き受けている。車体は郡山などで検査しても、エンジンだけを外して秋田まで運んで検査するらしい。
本物のエンジンが展示されていた
茨城県などを走る「キハE130」などに積まれている新型エンジン。
2棟だけレンガ造りの建物もあった
そしてお待ちかね、車両を整備する建物。
EF81型電気機関車
JR東日本の電気機関車の検査も土崎工場ですべて担当しているようだ。
701系電車
1両で長さ20メートルの電車が小さく見えてしまう。それだけ大きな建物というわけだ。線路の間が溝になっていて、潜って検査するようだ。
左手前でライトを点けているのは、ピンク帯のおなじみ秋田の電車。右のずっと後ろの電車も同じ形式だが、帯の色が青紫なので青森(盛岡支社管轄の東北本線用)か盛岡地区の電車のようだ。
209系電車
そして、以前秋田に運ばれてきた様子を紹介した、水色帯の元京浜東北線の電車。千葉地区で使うための改造工事がされていたようだ。
車体を吊り上げて床下を工事しているが、車内でも作業している
車内の青い部分はおそらくトイレの壁。京浜東北時代はトイレがなかったから、新設工事をしているようだ。
「PC整備室」
この建物の反対側は敷地外の奥羽本線の車窓から見える。
PCといってもパソコンではなく、Passengers Car=客車という意味だろう。厳密には「客車」ではないが電車も含めて車両の内装を行う場所らしい。
吊り手にはビニールがかかり、車内はスカスカ
さっきと別の209系電車がいた。内壁や外装はビニールで養生され、つり革がぶら下がっていたが椅子はなく、床もなんか違う。床材や座席をここで取り付けるのだろうか。帯は水色のままだったけどどうするんだろう。

「だろう」とか「ようだ」という言葉を多用しているが、説明がほとんどなかったから。あちこちにいる職員に聞けば説明はしてくれたものの、いちいち聞くわけにもいかないし、予備知識のない人にはややおもしろみに欠けたかもしれない。
209系電車を見て「どこの電車だろうねぇ?」と小さな子に話すお母さんがいたが、「京浜東北線で使っていた車両を他路線で使うために改造しています」とか簡単でいいから表示してくれれば、理解が深まるのに。この点だけは残念だった。

まだほかにもおもしろい展示があったので、続編もご覧ください
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ミニニンジン

2009-10-16 21:41:08 | 動物・植物
今まで記事にしていなかったが、家庭菜園でトウガラシとともに今年から始めたのが「ミニニンジン」。
普通のニンジンを若いうちに採ったものをミニニンジンと呼ぶこともあるが、今年育てたのは元から小型の品種。僕はネットで種を購入したが、秋田市内のホームセンターでも1品種だけ置いていた。(他のニンジンと離れた棚にあったりするので注意。「三寸ニンジン」というのも売っているが、それは普通のニンジンの短いものなので、「ミニニンジン」とは別)

ニンジンは生育が遅く、種まきからある程度大きくなるまでの段階が難しいそうだが、それほどでもなく、虫もあまり付かなかった。深さ15センチもあれば植木鉢でも育てられる。通常のニンジンより1か月ほど早く、2か月少しで収穫できた。
右にボールペンを置いてます
拡大
左3つと右3つは品種が違う
右は一般的なニンジンをそのまま小さくした形のもの。鉢の底に付いてしまい、先端が曲がってしまった。
左は丸くなるタイプの品種。見本写真では、ハツカダイコンのような形と大きさだったが、思ったほど大きくならならず、やや育てにくかった。

味は普通のニンジンとまったく同じ。茹でても炒めてもおいしかった。葉っぱも食べられる。

種まき時期をずらして次々に育てていたが、先日採れたものは、
ヘンな形

 

 
折れ曲がり、らせん、「し」、海老?
たまに悩ましい形の大根が採れて話題になるが、ニンジンでは初めて見た。土が固まっていたのか、温度や水、栄養など環境のためかもしれないが、いずれ育て方が悪かった。プロの農家なら商品価値がないものだから。
もちろん味はおいしかったです。
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