旅行中、静岡県内で途中下車した駅がもう1か所あった。以前も降りた静岡市清水区の「興津」駅。目的は「ミカン(でなくても何かしらの柑橘類)の花」。
日本でもっともメジャーな果物といえば、リンゴとミカンではないだろうか。それにユズ、スダチ、カラタチなど仲間を含めた柑橘類は、明治に海外から持ち込まれたリンゴと違い、一部は日本原産だし、かなり古くに渡来した種も多く、日本に根付いている。温暖地では普通に庭先に植えられているし、「橙色」というし「橘さん」もいらっしゃるように。
でも、秋田など寒冷・積雪地では、栽培されていることはまずない(秋田でも地植えできるカンキツ類もあったのを後に知った)。だから、柑橘類の植物を見ること、特に実や花を見るのが僕にとって憧れだった。
果実は昨年など何回も見ていたが、花が咲いているのも見てみたかった。「みかんの花咲く丘」って歌があるし、白い花から香りが漂うそうだ。
どうも5月頃に開花するらしいが、いまいち正確な開花時期が分からない。ミカン山に苦労して登っても、咲いてなければ無駄足だ。
そこで思いついたのが「独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 カンキツ研究興津拠点」という国の試験研究機関(かつての農水省の果樹試験場)。秋に行ったところ、公道から見える場所にいろんな種の柑橘類が植えられていた。ということはそれぞれ開花時期が違うだろうから、どれかは咲いているかもしれない。駅からも近い。
興津駅近くの踏切を渡ればすぐ試験場。緩い上り坂になっている。
おや。まだ実をつけている木がある
背が高く実が大きい。ナツミカンとかアマナツだろうか?
ネコ発見!
しっぽが短い。右後ろはサクラソウかな。
惜しい! 散った後だ。
どこかから良い香りが漂う。シトラス系の香水みたいな香りでけっこう強いが、いやな匂いではない。
ついに花を発見! 終わりかけだけど
こちらはつぼみもあってちょうど見頃?
これはピンクがかった小さめの花。枝にトゲがあるから、ユズとかカラタチかな。(でも調べたらそうでもなさそうな)ミカン科は一般に花弁(花びら)が5枚だが、写真のように4枚に変異することもあるらしい。
葉も実も大きく皮の感じからするとグレープフルーツ系?
花と果実が同時に着いているということは、開花から収穫まで1年以上かかるということ。暖かい地方の植物ならではの生態だ。北国なら凍ってしまうから。
ほんとに柑橘類はバリエーション豊富
ゴツゴツしていてユズっぽいが、形はレモンっぽい。しかも大きい。
何だろう?
「お前こそ何者だ?」
すみません。もう帰ります。
盛りは過ぎていたが、柑橘の花を見られてよかった。
きっと、花が満開のミカン畑に行くと、よい香りに包まれるのだろう。いっそう憧れが強くなった。
秋から初冬のレジャーとして「みかん狩り」というのがあり、例えば伊豆などには「観光みかん園」がたくさんあるようだ。今は開いてないのだろうけど、ミカンの花を楽しめる施設ってないのだろうか。「弘前市りんご公園」のミカン版みたいな。
今年はミカンの「表年」だそう。たくさん太陽を浴びて育った、おいしいミカンをたくさん食べたい。
※表年と裏年:多くの樹木は果実を多く着ける「表年」と少ない「裏年」を繰り返す性質があり、「隔年結果(かくねんけっか)」という。ミカンはこの性質が強いらしい。
以下、余談ですが…
ミツバチ不足が問題になっているが、ミカンには関係ない。「単為結果(たんいけっか)」といって、受粉しなくても果実が大きくなるため。
また、例え受粉しても種ができにくい性質もあり、これが幸いしてミカンは種がなくて食べやすい。もし、ミカンでハチや人手による受粉作業などしたら、種がたくさんできて、かえって商品価値を落とすことになってしまう。たまに種が入ったミカンがあるが、近くにあるほかの柑橘類の花粉が付いてできたものとのこと。
日本でもっともメジャーな果物といえば、リンゴとミカンではないだろうか。それにユズ、スダチ、カラタチなど仲間を含めた柑橘類は、明治に海外から持ち込まれたリンゴと違い、一部は日本原産だし、かなり古くに渡来した種も多く、日本に根付いている。温暖地では普通に庭先に植えられているし、「橙色」というし「橘さん」もいらっしゃるように。
でも、秋田など寒冷・積雪地では、栽培されていることはまずない(秋田でも地植えできるカンキツ類もあったのを後に知った)。だから、柑橘類の植物を見ること、特に実や花を見るのが僕にとって憧れだった。
果実は昨年など何回も見ていたが、花が咲いているのも見てみたかった。「みかんの花咲く丘」って歌があるし、白い花から香りが漂うそうだ。
どうも5月頃に開花するらしいが、いまいち正確な開花時期が分からない。ミカン山に苦労して登っても、咲いてなければ無駄足だ。
そこで思いついたのが「独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 カンキツ研究興津拠点」という国の試験研究機関(かつての農水省の果樹試験場)。秋に行ったところ、公道から見える場所にいろんな種の柑橘類が植えられていた。ということはそれぞれ開花時期が違うだろうから、どれかは咲いているかもしれない。駅からも近い。
興津駅近くの踏切を渡ればすぐ試験場。緩い上り坂になっている。

背が高く実が大きい。ナツミカンとかアマナツだろうか?

しっぽが短い。右後ろはサクラソウかな。

どこかから良い香りが漂う。シトラス系の香水みたいな香りでけっこう強いが、いやな匂いではない。


これはピンクがかった小さめの花。枝にトゲがあるから、ユズとかカラタチかな。(でも調べたらそうでもなさそうな)ミカン科は一般に花弁(花びら)が5枚だが、写真のように4枚に変異することもあるらしい。

花と果実が同時に着いているということは、開花から収穫まで1年以上かかるということ。暖かい地方の植物ならではの生態だ。北国なら凍ってしまうから。

ゴツゴツしていてユズっぽいが、形はレモンっぽい。しかも大きい。
何だろう?

すみません。もう帰ります。
盛りは過ぎていたが、柑橘の花を見られてよかった。
きっと、花が満開のミカン畑に行くと、よい香りに包まれるのだろう。いっそう憧れが強くなった。
秋から初冬のレジャーとして「みかん狩り」というのがあり、例えば伊豆などには「観光みかん園」がたくさんあるようだ。今は開いてないのだろうけど、ミカンの花を楽しめる施設ってないのだろうか。「弘前市りんご公園」のミカン版みたいな。
今年はミカンの「表年」だそう。たくさん太陽を浴びて育った、おいしいミカンをたくさん食べたい。
※表年と裏年:多くの樹木は果実を多く着ける「表年」と少ない「裏年」を繰り返す性質があり、「隔年結果(かくねんけっか)」という。ミカンはこの性質が強いらしい。
以下、余談ですが…
ミツバチ不足が問題になっているが、ミカンには関係ない。「単為結果(たんいけっか)」といって、受粉しなくても果実が大きくなるため。
また、例え受粉しても種ができにくい性質もあり、これが幸いしてミカンは種がなくて食べやすい。もし、ミカンでハチや人手による受粉作業などしたら、種がたくさんできて、かえって商品価値を落とすことになってしまう。たまに種が入ったミカンがあるが、近くにあるほかの柑橘類の花粉が付いてできたものとのこと。