広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

サザエさん富山へ

2010-08-30 20:25:49 | その他もろもろ
昨日(29日)放送のフジテレビ系アニメ「サザエさん」は開始を30分繰り上げた(18時から)、1時間の拡大版だった。
日本テレビ系の24時間テレビに対抗して、「ちびまる子ちゃん」をつぶしてサザエさん特番で勝負に出たということだろうか。

新聞のテレビ欄には「一家揃って富山へ&ねぶた祭りに参加!!」などとあった。
昔は頻繁に磯野家・フグ田(←ATOKがちゃんと変換した!)家全員で旅行に行く「サザエさん夏の東北の旅 前編/後編」といった話が、通常の番組の中であったものだが、ここ数年(もっと前か?)は、そういう話がまったくなかったので、久しぶりの復活だ。
数週間前から流れていた予告で富山旅行編があることは知っていたが、予告では触れなかった、「ねぶた」があるということは青森にも行くのかと、期待して見た。


放送は、通常のお話はなく、1時間ぶっ通しの「虹色かがやく夏休み(作品ナンバー6371)」のみの放送。いつもの10分弱の話の感覚で見ていたので、集中力が続かなかった。
一家で富山県を訪れ、高岡の大仏やコロッケ、五箇山の合掌造り集落、「おわら風の盆」の富山市八尾などで地元の人と交流を深める。(行程の一部は波野(ノリスケさん)一家が同行した)
そして、サザエさん一家が住む、東京あさひが丘で「ねぶた祭り」が開催され、八尾で会った親子とサザエたちが再会する。
といった内容。青森に行ったわけではなかった。


ブログを始める前、僕自身もほぼ同じルートを旅したことがあり、懐かしく見た。
 ※以下、その時の画像です。一眼レフの撮影ではありません
ストーリーとしては、時間に余裕があったこともあるだろうが、昔の旅行編に比べて、観光ガイド的内容でなく、人とのふれあい・人情に比重を置いていた印象を受けた。
カツオくんが泊まった五箇山・菅沼集落
今回の話は、以前も紹介したベテラン脚本家・雪室俊一さんの作。
話が逸れるが、その雪室さんは「キテレツ大百科(フジテレビ)」の脚本の大部分を手がけていて、僕は好きだった。インタビュー(http://homepage.mac.com/wayang_gamelan/interview/yukimuro/)では、子どもたちの家族をテーマにした作品を意識して書かれていたことと、「個人的に旅行が好きなので」あちこちに出掛ける作品が多かったことなどを話されている。
たしかにキテレツでは、登場人物の家族の物語や花の万博(花博)や北海道、山形、新潟など出掛ける話が多く、開業したばかりの山形新幹線や寝台特急「北斗星」も登場していた。
サザエさんでも、花沢さん家の不動産業の話やワカメちゃんの引っ越した友達との思い出、中島くんが北海道に行く話など、通じるものがある気がするし、今回の特番も、そう考えれば「雪室脚本らしいサザエさん」だったかもしれない。


また話が変わるが、サザエさんのオープニングでは、サザエさんが全国各地を観光するアニメが流れている。
2000年以降は1つの地域を半年間扱う方式で、舞台になることを希望する自治体からおカネを出してもらっているそうだ。800万円前後だそうだが、同じ条件のCMを流せば9600万円以上かかるそうで、費用対効果はとても高く、注目されているのだそうだ。(参考:Wikipedia)

オープニングには、2007年に富山市が出ていたが、それに続いて、今度は作中で富山(富山市を含む富山県)が出たことになる。
今回はおカネがかかったかどうかは分からないが、富山県にとってはすごい宣伝効果だったんじゃないだろうか。
僕もまた行きたくなってしまった。
秋田でもやったらどうだろう。
【31日追記】そういえば、秋田県では、韓国ドラマ「アイリス」のロケをバックアップしていたから、似たようなもんか。一定の経済効果も出ているようだし。
 でも、サザエさんは国民的人気アニメだから効果は多大だろうし、なんてったってアニメはロケがいらない(取材だけで済む)から安くあがるはず。
※その後、2014年に実現


さて、富山市は公共交通を大事にしており、路面電車が2系統ある。古くからある「富山地方鉄道(地鉄)」とJR路線を転換した「富山ライトレール」。
最近はライトレールの方が注目されていたが、昨年末、公設民営方式で地鉄に新路線が開業し、新型車両による環状運転が行われるようになった。

今回のサザエさんでも、地鉄の新路線が出てくるのかと期待していたが、登場したのはライトレールの方だった。
(エンドロールの「取材協力」には、ライトレール、JR西日本、富山空港ターミナルビルなどがあったが、地鉄の名は出なかった)

富山ライトレールには、7本の電車があり、白い車体に1本ずつ違う色がアクセントでついている。
カツオくんが言うには「(7本のうち1本の)赤い色の電車は“幸運の電車”。乗ると幸せになれる」そうで、サザエさんたちを他の電車で先に行かせて、自分は赤い電車が来るのを待っていた。(その後、赤い電車が来たのだが、いろいろあって結局乗らなかったのだけど)
赤い電車。クリスマスだったのでリースの装飾付き
ライトレールの赤い電車が幸運の電車だとは初耳。
雪室さんの創作かと思ったら、実際に富山ではそういう話があるらしく、新聞記事になったこともあるようだ。
検索して見つけた「財団法人地域総合整備財団(ふるさと財団)」のサイト内「まちなか再生井戸端会議」には(http://www.machinakasaisei.jp/cgi-bin/user/i_reply_df.cgi?id=1)、2007年11月の時点で「「赤いライトレールに乗ると恋が芽生える!!」って女子高生の間で噂になって、わざわざ赤い電車を待って乗る若い子もいる」という書き込みがある。
開業(2006年4月)1年半後には、すでにそういう話があったことになる。

僕が富山に行ったのは2007年12月。しかもその時、行き帰りとも「幸運の電車」である赤い車両に乗っていたのだった!
今思えばラッキーだったのかも?!

カツオくんは「待っていれば今日中には(赤い電車が)来るさ」とかのんきに言っていたが、終日車庫で待機していたり、点検整備の日に当たっていれば、いつまで待っても来ないのであしからず。

【31日追記】実写の旅番組やサスペンスドラマでも言えることだが、テレビ番組の扱い方は、現地の地理を把握していない人には、出てくる場所の位置関係を誤解されそうな場合も少なくない。(例えば秋田駅と男鹿半島入道崎がすぐそばにあるとか)
 今回は、富山市と高岡市がそうだった。両市は隣り合っているとはいえ、富山駅と高岡駅は20キロほど離れている。
 作中では、カツオくんが富山で会った地元の人と、すぐ後に高岡で再開する場面があり、両市がすぐ近くのように感じてしまう視聴者がいたかもしれない。
 また、高岡市にも「万葉線」という第3セクターの路面電車があり、その車両は真っ赤な車体で、しかも富山ライトレールとほぼ同型の車両。
 「ライトレールに1台だけある赤い電車」と「万葉線の赤い電車」を混同されてしまう恐れもないとはいえない。
 この部分の設定や話の流れはやや強引だった気がする。


あとは、マスオさんが列車内で食べた「マスの押し寿司がうまかった~」と言っていたのは、“共食い”みたいでおかしかった。

そして最後のねぶた。
立体的なねぶたが運行され、サザエさん一家や花沢さん父娘、マスオさんの同僚の穴子さんまでが「ハネト」として「ラッセラー」と言いながら跳ねていた。ここまでは青森市のねぶたの形式。
だが、弘前の「ね“ぷ”た」と同じ形の扇形のものにサザエさんのキャラクターが描かれたものも運行されていたが、青森でも扇形のってあるんだっけ?

東京でねぶた祭りとは、ストーリーとも関連が薄く、ずいぶん飛躍したアイデアだな、と思っていたが、エンディングで
東京の桜新町サザエさん通りで、『桜新町ねぶた祭り』が9月11日に行われます。サザエさんのねぶたも出ますので、来てください」
と、お知らせが流れ、アニメと同じサザエさんの扇形ねぶた(ねぷた)の写真が出た。
世田谷区桜新町は、作者の故・長谷川町子氏が居住していて、「長谷川町子美術館」がある“サザエさんの町”。
架空でなく、実際のお祭りの舞台をあさひが丘に置き換えたものだったのだ。


アニメの背景なども、実物に忠実に描かれていたようで、なかなかためになるお話だった。
それにしても、一家7人で旅行に行くとは、サザエさん一家はお金持ちなんですなー!


アニメ「サザエさん」は、すべての都道府県で放送されているという。
ただし、フジテレビ系列局のない、青森・山梨・徳島・山口の各県では、放送時間が異なる。

青森県では、TBS系列の青森テレビで翌週土曜日の17時から、6日遅れで放送されている。
そして残念ながら、青森では今回の1時間特番は放送されないようだ。
さらに、フジテレビでは、9月5日は昨日とは逆に、「サザエさん」を休止し、「ちびまる子ちゃん」の1時間特番を放送する。
したがって、青森では9月4日と11日の2週連続して、サザエさんの放送がない。その2週は別の単発番組で埋めるようだ。
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ニューシティ解体中1

2010-08-29 21:13:11 | 秋田のいろいろ
秋田ニューシティの解体工事が始まって1週間。(前回の記事

工事の状況は時々お伝えしようとは思っているが、毎週など定期的にアップしようというつもりはない。(今後「ニューシティ解体中」というタイトルで2、3…と続けるつもりです)
だけど、近くへ出掛けると気になってついつい足が向いてしまい、写真を撮ってしまうので、1週間ぶりにまたアップします。

バス通りの東側に面した通路は封鎖され、その柵にはこんな掲示が。
迷惑かけるけど歩行の際は…
通行人に迷惑をかけるのだから、やっぱり一言あるべきだ。
さすが辻兵と思ったが、そうではなく、掲示したのは工事をしている共同企業体のようだ。

裏の西側には、所有者である辻兵系列の辻不動産の貼り紙があった。でも、
無断駐車するな!
う~ん。ごもっともでございますが。
何度も言うけど、ひとこと「ご迷惑をかけます」って言えないのかね。

なお、一方通行路に面した北側玄関の「解体が決まり次第マスコミを通じて…」という貼り紙はなくなっていた。
ビル内が作業員の休憩場所になっているようなので、業者が剝がしたのだろうか。
辻兵よりは解体業者さんの方が気が利いてますな。

その北側玄関。右が北都銀行などのATM跡
内側の自動ドア周りの壁を壊していたようだが、少し壊しただけでやめてしまったようで、進展しない。
まずは外構からってことで、中には手を付けないのだろうか。

エレベーターがあり、信号機のある交差点やバス停に面した北東角。
以前の様子
エレベーターの前とバス停付近に、植え込みがあり、数本の樹木と笹やツタが生えていた。
それも先週中にすべて撤去されてしまった。
南東(日銀秋田支店)側から北東側を撮影
先週1週間で、バス通りの東側すべて(日銀側からエレベーター前の交差点まで)の通路のタイルが剝がされ、土が露出した。
建物自体はほぼそのまま
というのが現状です。
※続きはこちら



ここで7月10日の記事関連で2つ続報。
広小路
まず、広小路商店街のアーケード撤去が、組合の総会で正式に決定した。撤去の時期は未定とのこと。
融雪歩道設置を要望するなど今後を決めないといけないからだろう。※続きはこちら
透明テープで補修してる

そして、個人的に気にしていた、仲小路の市道が廃止になった区間に設置されていた4台の歩行者用信号機。
用済みになったため、「工事中」のカバーが掛けられて放置されており、まだ新しいのにもったいないと思っていた。8月20日頃まではそのままだと記憶しているが、27日に通ると、
撤去されている
棒状のアームは撤去されず、にょきっと出ている格好だが、信号機がなくなってすっきりした。
撤去された信号機は、今後どこかの交差点に転用されるのだろう。(こんな風に
【9月11日追記】この時は気付かなかったが、廃止区間を向いた車両用信号機(両端各1台。カバーは掛けられず点灯していた)も撤去されていた
 キャッスルホテル側の縦型LED式は再利用されると思うが、明徳館高校前の横型電球式は廃棄されたのだろう。なお、信号のサイクルは従来通りの模様。
※その後、2013年末に信号機のサイクルが変更された(リンク先後半)。
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カルガモデッキ

2010-08-28 23:57:00 | 動物・植物
以前からお伝えしている、千秋公園外堀「穴門の堀」の中途半端な「展望デッキ」。(この記事などをご参考に)
相変わらず、いつも誰もいない。
僕が入っていくと、手すりに数羽いたハトは逃げていったが、
柵の向こうにはカルガモ
以前のように逃げては行かず、そのまま堂々としている。
悠然としている

「羽を伸ばす」ってこういうこと?
浮きとデッキをつなぐロープの上では、
毛繕い中
水中をよく見ると、
ロープの上に“立って”いる
今回のカルガモたちは、近くでレンズをで向けても、ほとんど警戒していなかったので、もしかしたら今年生まれの若いカルガモたちだったのかもしれないが、このデッキは今まで以上にカルガモに“占領”されている。
その証拠に
デッキはフンだらけ

この暑い時に日除けがなく、人が滞在するには現実的でないこともあるが、これじゃあ「カルガモのために造ったデッキ」だ。
やっぱり何とかした方がいいんじゃないかねぇ…

【29日追記】
思い出したのだが、旭川・二丁目橋たもとの「那波家の水汲み場」にデッキを設置するという話があったが、あれはどうなったんだろう?
国土交通省(各地方整備局の河川事務所)が全国各地で行っている、住民と行政が一体となって、身近な川を活かした街づくりをする「かわまちづくり」という事業の1つで、秋田では旭川にデッキを設置することになったらしく、今年早春に試験設置を行ったことまでは記憶にある。(デッキというか京都・貴船の「川床」を粗末にしたような感じだったような)
その後、増水に対応した簡単に撤去・設置できるタイプとし、2010年(今年)の竿燈まつりの期間に設置したい、とか誰かが言っていたはずなのだが、今年のまつり中は何もやってなかったはず。
ケヤキの木陰と川のせせらぎがあり、穴門の堀よりは快適なデッキになりそうだけど、頓挫しちゃったのかしら…
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ご当地ランチパック2

2010-08-27 20:03:21 | ランチパック
前回に続き、通販で購入した“ご当地ランチパック”を紹介します。本記事は残りの“スイーツシリーズ”4つです。
マンゴークリーム&ホイップ
マンゴークリームとホイップクリームをふんわりパンにサンドしました。
これは地域限定ではない通常商品で、8月の新製品のようだ。(どっちみち秋田では売ってないけど)
ホイップよりマンゴーの方が量が多い
かなりマンゴーの味が強いが、わざとらしい味ではなく、フルーティ。
今まで食べた果物系ランチパックの中ではいちばんフルーツ感が強く、気に入った。冷やして食べると夏らしくてさらにいい(以下、本記事で紹介するものはすべて冷やしてもイケると思う)。

関東・栃木レモンクリーム&ホイップ
栃木県のご当地飲料とのコラボ商品を過去何度か紹介したが、そのランチパック版。今年4月から発売中のようだ。
包装表面には、レモン牛乳のパックの絵が上と下に2つも描かれている。

「○○を××しました。」という包装上部の説明部分に、いろいろ細かく書いている。
無果汁・レモンフレーバー使用/栃木乳業(株)の「関東・栃木レモン(乳飲料)」入りのクリームとホイップクリームをサンドしました。/「関東・栃木レモン」は原産地名ではなく栃木乳業(株)の商品名です。
誤解を招かないためだろうが、親切丁寧ですな~

「関東・栃木レモン」は原産地名ではなく…」って、「栃木で収穫されたレモンじゃないよ」ってことを言いたいのだろうか。さすがに栃木ではレモンは穫れないでしょうねぇ。

原材料名表示は「小麦粉、フラワーペースト、ミルク風味クリーム、…」となっており、明確に「関東・栃木レモン」とは記載されていない。(もちろんレモンの果肉・果汁等も入ってない)
一見、カスタードクリームみたい
今まで、いくつかのレモン牛乳関連商品を食べたが、これはその中で最高だと思う。これならリピートしたい。
酸味はないはずだが、どことなくさわやかな感じがし、飲料よりも「レモンっぽい」かも。「カスタードクリームをさわやかにした味」と表現してもよさそう。

夕張メロンクリーム
2種類のメロンクリームをふんわりパンにサンドしました。/夕張メロン果汁パウダー0.02%入りクリームと0.1%入りクリームを使用しています。
原料供給元 夕張市農業協同組合
原材料表示は「小麦粉、メロンクリーム、メロンフラワーペースト…」の順。
秋田のたけやフレッシュランチでは、5月に「富良野メロン」を発売した。それは「クリーム中富良野産メロン6%使用」とあり、ずいぶんこってりしていた記憶があるが、これはそれよりだいぶ少ないようだ。(分母が違うとか、同じ基準で比較してはいけないのかな?)
断面
ゼリー状の透明なのとクリーム状の不透明なのが半分ずつ挟まれていた。ゼリー状でも「クリーム」って言うのだろうか?
たけや版での経験もあり、ホイップクリームもなくてメロン味だけでくどくないのかと思いながら食べたが、それほどでもなかった。たけや版よりこっちの方が好き。
さすがヤマザキ。よく研究しているな。

いよいよ最後。
山ぶどうゼリー&マーガリン
岩手県産山ぶどう果汁入りのゼリーとマーガリンをふんわりパンにサンドしました。
東北地方(秋田・青森は除くので、実質4県か?)で販売されているランチパックのようだ。
昔、大阪で買った「ぶどう&ホイップ」というのを紹介したが、それは「ブドウ」の「ジャム」が入っていて、それほどおいしくなかった記憶がある。

一方、こちらは「ヤマブドウ」の「ゼリー」とマーガリン。

包装右上の2人が触っているのは普通の「ブドウ」に見えるが、

下の「いわての山ぶどう」とある絵は、小粒で色あいが粒ごとに異なるなど、ヤマブドウっぽい。
裏面には岩手県が全国のヤマブドウシェアの約7割を占めることが記載されている。
マーガリンと板状のぶどうゼリー
これも好きな味だった。もう少しブドウ味が強くてもいいと思ったが、甘すぎずさわやか。
ブドウをジャムでなく、板状のゼリーにしたのがおもしろいが、これって、秋田銘菓「さなづら」じゃない?!

ここでお菓子の「さなづら」を紹介すると、秋田市の「菓子舗榮太楼」などが製造販売する、ヤマブドウ果汁を寒天で固めたお菓子。(「さなづら」は本来はヤマブドウを指す方言らしい)
山形などにある「のし梅」のヤマブドウ版といえる。名刺大より少し小さくて1枚100円という高級品。(最近は派生商品のようかんやゼリーもある)

榮太楼の公式サイトに「さなづらのおいしい食べ方」(http://www.eitaro.net/shopping/sanadura02.html)というページがあって、ヨーグルトに混ぜるとか、ポテトと混ぜてオードブルに(??)とかぜいたくな使い方が紹介されている。
その中に「トーストにはさんでさっぱりモーニング」とあり、このランチパックと同じだ。
さなづらと比べると、ランチパックに入っているゼリーの方が甘さが抑えられていて、薄くて柔らかい。

秋田でも「フレッシュランチさなづら」を出したらおもしろいそう。1袋200円以上になりそうだけど…



一部消費期限を越えて(冷蔵していたので問題なかったが、自己責任で!)、3日間で8種類16枚のランチパックを食べたが、どれも個性的でおいしく、飽きなかった。特にスイーツ系はどれも素晴らしい。
やはり、“本家”ヤマザキはレベルが違うと思った。送料をかけても買ってよかったと思ったし、また買ってみたい。


以前から言っているけど、ランチパックが買えないのは、業務提携している別会社が「フレッシュランチ」を製造・販売している青森県・秋田県と、輸送の都合上ヤマザキ自体が展開していない沖縄県の3県のみのようだ。
やっぱり、秋田でも少しは本家ランチパックを食べてみたい!

ところで、鹿児島県に本社を置き、九州南部で営業する「イケダパン」というパンメーカーがあり、同社はヤマザキと資本関係があるそうだ。
そして、秋田のたけやや青森の工藤パンと同様(ただし両社はヤマザキと業務提携しているだけで、資本関係はないと思う)、ヤマザキ版と同じような微妙に違うような製品を作っている。
ランチパックもそうで、「ホワイトランチ」なるものがあるそうだ。工藤パン・たけやパンのフレッシュランチに続く、第3のローカルランチパックが「イケダパン ホワイトランチ」ということのようだ。

ただし、秋田や青森と違うのは、南九州では本家ヤマザキランチパックも発売されている点。
全国共通のものがランチパック、地域独自のものがホワイトランチと、いわば競合しながらも棲み分けていることになる。

秋田でも、チョココロネや普通のカレーパンはヤマザキブランドなのにクリーム入りコロネや辛口カレーパンはたけやブランドという例もあるんだから、ランチパックとフレッシュランチも併売してくれないだろうか。
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赤い新幹線

2010-08-26 22:56:11 | 秋田のいろいろ
秋田新幹線(実際にはレール幅を広げただけで在来線扱いだけど)を走る列車は、「こまち」だけ。(同じレールを走る田沢湖線の普通電車もあるが、まあ置いておいて)
既にお伝えしているように、現在は「E3系」電車という形式の車両が走っていて、新しい「E6系」電車が試験走行を始めたところ。

だけど、たまーにこんなのが来るのです。
赤い新幹線?!
白とグレーのボディにピンクのライン、正面の“顔”の“鼻筋”が黒いE3系に形はそっくりだが、これは真っ白いボディに太い赤ラインで正面の鼻筋も赤。
赤い塗装ということで、新しいE6系かと思ってしまう方もいそうだが、そうではない。形は現行「こまち」E3系と同一。
E6系が登場する前は、これが唯一の赤系統の色をメインに使った新幹線だった(はず)。
East i」と書いている。「i」がとても躍動的な書体だ
これは、「E926形」という形式の「電気・軌道総合試験車」という車両で、その愛称が「East i」。

今年初め、秋田の車両基地に所属する在来線用の「East i-D」を紹介したが、その新幹線版。通称「検測車」と呼ばれる種類の鉄道車両。
業務用の「はたらく電車」なので、乗客が乗ることはない。
役目は在来線用も新幹線用もほぼ同じで、走行しながら線路や架線(電線)の設備などに異常がないか、検査・点検すること。

この新幹線用East iは、2001年にE3系をベースに6両編成が1本だけ製造され、仙台の車両基地に配置されている。
黄色い車体の「ドクター・イエロー」をご存じの方もおられると思うが、その後継車両のJR東日本版に当たる。
黄色でなくなったのはデザイン上のことだろうが、ミニ新幹線用のE3系がベースになったのは、トンネルやホームの幅が狭いミニ新幹線区間(山形新幹線と秋田新幹線)にも乗り入れて検査を行えるようにするため。
さらに、電源の周波数が異なり、急勾配区間があって特殊なブレーキ装置が必要な長野新幹線への乗り入れにも対応する。(「はやて」や「こまち」などは長野新幹線を走行できない)
また、E3系は走らない、盛岡以北の八戸までの区間や上越新幹線も走る。
つまり、East iは、JR東日本の新幹線(のレール幅の区間)全路線を走ることのできる、唯一の車両ということになる。

フル規格の新幹線区間(東北・上越・長野)は、頻繁に(月に1回以上?)走行しているようだ。最高速度275km/hで東京・長野・新潟・八戸へと向かい、新幹線の安全運行を支えている。
一方、ミニ新幹線区間は、在来線扱いなので年に4回程度しか検査を行わない。

そんなこともあり、僕がEast iをじっくりと見たのは今回が初めて。
登場して間もない頃、秋田駅のホームで展示会を行ったことが1度だけあったが見に行かれなかったし、数年前、仙台駅で一瞬見かけただけだった。
秋田駅へ到着(最後尾6号車)
正装(特急用の白いスーツ)の車掌がちゃんと乗っていて、後部運転席から安全確認をしていた。
各種機器を積んでいるためか、窓が少ないが、上の写真の6号車には、1つしか窓がない!
秋田駅の新幹線ホーム11番線に入線して車内の社員を降ろし、East iは車両基地(楢山の秋田車両センター)へ引き上げていった。

その後こんな「こまち」が来た。
ポケモンと仲間たち
近年、夏恒例になった「ポケモン新幹線」。今年は7月17日から9月20日まで運行されており、「こまち」では26本中2本の編成にポケモンのキャラクターが描かれている。(どの列車に入るかはJR東日本の公式サイトで公表)
ポケモンについては全然知識がないので、なんとも…

その後、車両基地からEast iが戻ってきた。「下りは11番線、上りは12番線」という、秋田駅の原則通り、今度は12番線に入る。
E3系とEast iが並んだ!
East iには駅員のような制服の社員も、ヘルメットをかぶった保線のような服装の社員もぞろぞろと乗り込んでいった。
 両者を比較
白の色あいが微妙に違う感じ。運転席の上が黒と白で異なる。
鼻筋の塗装されている範囲も異なる(East iの方が若干広い)が、黒と赤では、だいぶ印象が異なる。赤いお顔も悪くない。
East iは下部まで白くて汚れやすく、営業用車両でないので清掃頻度が低いこともあるのだろうが、足回りはだいぶ汚れている。
【27日追記】今気付いたが、前照灯の位置は、East iの方がほんのわずか高いようだ。下記の装置を設置する都合だろう。

さて、East iは、ヘッドライト(前照灯)の下に、四角い窓みたいなのがある。
左右にあるが対称でなく右の方が大きい
これは、線路の状態(ゆがんでいないかとか?)を観測する装置らしい。最初に到着した際は、中のランプが点灯していたが、車庫へ出入りする際は消灯していた。
発車
観測窓が再び点灯している。線路に光を照射してセンサーで測定するんだろうか?
秋田の滞在は約1時間。帰り道も検測しながら帰るわけだ。営業運転の「こまち」と変わらないスピードで盛岡・大曲へ向かっていった。「ふぅーん」という独特の走行音(インバータ装置の音)もE3系と同じだった。

次に来るのは晩秋から初冬頃だろう。機会があったら、ホームで見てみようかな。※その後、2020年の記事
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ご当地ランチパック1

2010-08-25 19:34:22 | ランチパック
先日少し触れたけれど、山崎製パンの直営店「ヤマザキプラザ市川」が「楽天市場」内に出店し、同社製品の通販を行っている。しかも、「ヤマザキランチパック」を扱っている。
原則的としてヤマザキランチパックを購入できない秋田に住むランチパック好きとしては、これはありがたい。購入してみることにした。

オンライン販売しているのは、焼き菓子や水ようかんなど、長期保存できるお菓子類が中心だが、消費期限の短いパン類の中でランチパックだけは扱っている。
現在のところ単品の扱いはなく、セットにした商品4種類をいずれも7月25日から8月31日まで販売している。
8種類の「ご当地セット」1400円、10種類の「ベーシックセット」1600円、前記2つを合わせた「ご当地&ベーシックセット」、ベーシックセットを中心とした9種類とあんみつなどを合わせた「ランチパック&季節のデザートのセット」3000円の4つ。3000円の2セットは送料が無料。

今回は、消費期限と商品内容から、「ご当地セット」を注文した。本州の送料は650円なので、計2050円。
4日後の時間指定で送ると連絡があった。
クール便で到着
ランチパックは常温保存だが、夏場のためかクール便を使っているようだ。クール便料金は無料なのが良心的。
開封
化粧箱とそこに入りきらなかったランチパック2つ。そして水ようかんがオマケ。
化粧箱の中には6つのランチパックが整列。
ランチパックも箱に入ると、上品に見える?!

ランチパックは「惣菜シリーズ」と「スイーツシリーズ」に分かれるが、夏場の消費期限はスイーツが3日間、惣菜に至っては2日間しかない。
今回のセットには惣菜系は2つしかないが、いずれも発送直前に製造されたものを入れてくれたようだ。とはいえ、届いた翌日が消費期限。
この消費期限が短い点は了解の上、購入したい。
※今回は到着後も冷蔵庫で保存しました。そのため、常温で保存した場合とは食感等が異なってしまった可能性もあります。また、毎度のことですが、味についてはあくまでも個人の感想です。

今回購入した8種類のランチパックは次の通り。(順不動)
なお、商品名に続いて、包装記載の製造所固有記号とWikipediaを参考にして製造された工場名を掲載する。
 ・ハムカツ ブルドックソース使用 松戸第一工場
 ・鹿児島県産黒豚メンチカツ 松戸第一工場
 ・十勝産牛乳入りカスタードクリーム 松戸第一工場
 ・群馬県産桑茶のクリーム&つぶあん 古河工場(茨城県)
 ・関東・栃木レモンクリーム&ホイップ 古河工場
 ・夕張メロンクリーム 千葉工場
 ・山ぶどうゼリー&マーガリン 仙台工場
以上7種と、8つ目が「ご当地限定 お楽しみ商品(お楽しみ商品はこちらで選定させていただきます)」とあって楽しみにしていたが、届いたのは、
 ・マンゴークリーム&ホイップ 松戸第一工場
だった。

名前だけでも個性豊かで、ランチパック好きとしては楽しい。
仙台工場製が1つあるほかは、すべて関東地方の工場製。発送の都合上、仕方ないが、偏りがある。
公式サイトには地域限定品は「地域の特徴ある素材を使用した製品です。その素材の産地で販売する場合と、産地以外の地域で販売する場合がございます。」とある。つまり、例えば北海道の材料を使っているといっても関東地方で販売されることもあり、今回購入した製品もそうなのだろう。

また、お楽しみ商品の「マンゴークリーム&ホイップ」は新製品ではあるが、「ご当地商品」ではないようだ。(「マンゴークリーム&阿蘇小国ジャージー牛乳入りクリーム」という限定品があるが、それではない)


食べてみると、どれも期待通り、個性的でおいしいランチパックばかりで、「さすが“本家”ヤマザキ!」と思ってしまった。
以下に紹介します。まずは惣菜系から。
ハムカツ ブルドックソース使用
ハムカツとブルドックソース、マヨネーズタイプのドレッシングをサンドしました。
ブルドックソースとのコラボ商品。パッケージでブルドッグがにらみを利かせている。
企業・ブランド名は英字は「Bull-Dog」だが、日本語では「ブルドッグ」じゃなくて「ブルドッ“ク”」なんだ。

なお、東海地方や西日本では、関西の「イカリソース」バージョンのランチパックが発売中。イカリソースは倒産したため、現在はブルドック傘下。
包装裏面には、犬の後ろ姿
ブルドックソースのブルドッグの後ろって、初めて見た。丸窓から外を覗いているのかな。それを外から見ると、あのロゴマークになるのかしら。
思ったより小さめのハムカツに、たっぷりのソース
大きさはともかく、ハムカツもソースもなかなか。マヨネーズドレッシングの味はあまりせず、ソース味が強い。

鹿児島県産黒豚メンチカツ
鹿児島県産黒豚入りのメンチカツと、からし入りマヨネーズタイプのドレッシングをサンドしました。
右上の2人。かぶりものをしているが、ブタというよりイノシシみたいだ。
裏面には鹿児島県産黒豚は「通常の豚肉に比べ、ほのかな甘みが感じられ、おいしさに深みがあると言われています。」とある。
たっぷりのメンチカツでボリュームあり
黒豚ならではのおいしさとかいうのはよく分からないが、おいしかった。

以下はスイーツシリーズ。
十勝産牛乳入りカスタードクリーム
北海道産牛乳入りカスタードとホイップクリームをサンドしました。
商品名は「十勝産牛乳」「カスタードクリーム」だが、説明には「北海道産牛乳」で、カスタードとホイップ両方が入っていることになっている。
たしかに
これは冷やすとおいしい。
北海道の牛乳だからなのか、濃厚というか若干脂肪分が多いような感じもした。
ランチパックでは全国各地で「○○産牛乳クリーム」というのがあるし、秋田のたけやフレッシュランチでもある。食べ比べたら、味に違いがあるものだろうか?

群馬県産桑茶のクリーム&つぶあん
群馬県産桑茶の粉末1.4%入りクリームとつぶあんをサンドしました。
群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」
裏面には、「この商品は群馬県が主宰する「桑葉活用による食品開発プロジェクト」により開発されました。」とある。
群馬県が桑葉産地で、それがお茶になるとは初めて知った。養蚕が盛んだからだろう。

桑茶だという感覚はなく、抹茶かと思うほど。僕は粒あんはあまり好きじゃないが、この粒あんはわりと好き。
以前、たけやフレッシュランチで、「小倉&抹茶クリーム」というのがあったが、それよりもお茶入りクリームがあっさりしている気がして、こっちの方が好みだ。


ここまででやっと半分。
残り4種類は次回紹介します。これがどれもよかった!
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観賞用稲

2010-08-23 23:08:36 | 動物・植物
今日は二十四節気の「処暑」だが、朝夕など多少は秋らしくなってきたとはいえ、秋田市はまだ暑い。
秋田市立の小中学校は間もなく夏休みが終わり、25日から授業が再開される(今は前期・後期の二期制なので、「2学期が始まる」とは言わない)。
僕の子どもの頃の経験では、夏休みが明けても、例年それなりに暑い日が続いていたから、今年もまだ暑さは続くだろう。


昨年は、田んぼにイネの花を見に行ったが、今年は(暑すぎて)行かなかったので、遅ればせながら行ってみた。
6月と同じ、外旭川(そとあさひかわ)地区。
まだ黄金色ではないが、既に“頭を垂れて”いる

そして、6月に気がついていた、いろんな色のイネが混植されていた水田。
こうなっていた
この田んぼ1枚だけ、鳥よけネットがかかっていたが、イネが生長し穂が出て、カラフルな光景になっていた。
イネで絵を描く「田んぼアート」などではなく、単に列ごとに異なる品種を植えていただけのようだ。6月は3種類しかないように見えたが、生長して穂が出ている今見ると、10品種以上はあった。

国や県の試験場や大学の農学部などでは、品種の保存や見本目的でこうして栽培していることはあると思う。でも、ここはそうした試験研究機関のものではないだろう。
一体、誰が何の目的で栽培しているんだ?

しかもその品種がかなり珍しいものばかり。
まずは背の高さと葉っぱの色
左端の黄色い葉っぱのはかなり背が低く、右の方は背が高め。
赤い葉(これは各地の田んぼアートで重宝されている)

とても背が高く、ネットを越えている
というか、日本の今のイネは世界的見れば、かなり背が低い。倒伏を防ぐため、低く品種改良されたのだ。

さらにいろんな色や形の籾のイネがあって楽しい。
真っ黒(右隣りは茶色い)

密集して麦みたい

柔らかくて白っぽい
色が薄いというより、籾の先にある針みたいな「芒(ぼう、のぎ)」という部分が長くて目立つため、白く見えるようだ。
赤くて芒が長い

芒だけが赤く、しかも鮮やかな赤
エビの触覚みたいだが、きれいだ。

参考までに
近くの田んぼの普通のイネ
あきたこまちか何かの品種だと思うが、芒はほとんどないか、あっても短い。上の品種がいかに芒が長いか分かる。

ところで、なぜ「芒」があるのかというと、動物や人の衣服に引っかかって種をよそへ運んでもらうため(いわゆる「ひっつき虫」)だとか、地面に突き刺さって固定し発芽を有利にするためとからしい。
ところが、(ここから先は大学の先生のお話)そのイネの種を米という農作物として利用する人間としては、収穫後の作業時、芒の部分が機械の中に引っかかってしまい面倒なのだそうだ。
そこで、芒を短くするもしくはなくす方向で品種改良が進められたという。
それを踏まえると、カラフルなイネの方が、イネ本来の原始的な形態といえる。


どれも食べたらおいしくなさそうだが、見る分にはきれいだ。フラワーアレンジメントなんかによさそう。

と思ったら、昨年、秋田県大仙市大曲にある、国の旧農業試験場(現在の名称は「独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター 大仙研究拠点」長い!)が、東北で栽培しやすい観賞用のイネを品種改良によって育成していたのを思い出した。
調べてみると、それは「祝い茜」「祝い紫」という2品種。いずれも切り花やドライフラワーとして、おめでたい飾りへの利用などを想定しているようだが、あの、青森県田舎館村の今年の「田んぼアート」にも使われているようだ。

上で紹介した芒がきれいな赤の品種がその「祝い茜」に酷似している。そして黒い籾のイネが「祝い紫」かもしれない。
ということは、これは(出荷するにしては量が少なそうだから)、フラワーアレンジメントをする人が自分で栽培でもしてるんだろうか。
いずれにせよ、観賞用のイネだと思う。


田んぼに水はほとんどなかった(今は水を入れたり抜いたり繰り返す時期かな?)。
水路はゆっくり静かに流れていた
が、その片隅でじっとしていたのは
ザリガニ
もっと水が少ない場所には、タニシらしき巻き貝もいた。
恥ずかしながら、どちらも(水槽の中でなく)野生の状態を初めて見ました。
 ※水田や畦は各農家の私有地であり、大事な財産です。公道上から見るようにし、無断で立ち入らないようにお願いします。
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ニューシティ解体開始

2010-08-21 23:12:54 | 秋田のいろいろ
報道によれば8月20日から来年3月にかけて解体されるという、秋田市大町の商業ビル「秋田ニューシティ」。(前回の記事
北東角から
まずは「8月19日10時」に日本銀行秋田支店側へ移動されるという、「秋田ニューシティ前」上りバス停。19日の昼過ぎに通ると、
ちゃんと移動している(左の建物が日銀)
日銀寄りだが、ギリギリニューシティの敷地の前。
逆側から
ニューシティと向かいのイーホテルショッピングモール(旧称ファッションアベニューAD)の地下を結ぶ私設地下道へ降りる階段の前にバス停が置かれているが、その地下道も今は閉鎖されている。
だけど、ここにバス停を置いたら、解体工事の状況によっては邪魔にならないだろうか? とこの時は思っていた。

ニューシティには、バス通りに面した東側に2つの玄関があったが、北側の一方通行路にも小さな玄関が1つあった。工事開始日だという20日の時点では、
シャッターが上がり、開いている!
北側から、建物内に残った物品の搬出を行っていたようだ。(東側2つの玄関は引き続き閉鎖)
思わず中へ入っていって、“最後のお別れ”をしたい心境になったが、そうもいかないので、ぎりぎりの位置から中を覗く。
まるで冷房が入っているかのようなひんやりとした空気を感じた。少しカビ臭くもあるが、数か月前まで使われていたためか、それほどでもない。
あまり物も残っていないようだが…
奥の茶色の紙袋はニューシティの始祖である呉服店「辻兵(つじひょう)」のもの。そして手前の箱はなぜか日本酒!

そして今日、21日。
日銀側の通路を封鎖して作業中
バス停がさっそく邪魔になりましたね。日銀の敷地前に移動させられてる。(ほーら言わんこっちゃない!)
路面のタイルを剝がしていた
慣れ親しんだニューシティが、ついに姿を消し始めたと思うと、感慨深い。
通路(公道でなく、ビルの敷地を開放していた形)が通行止めされているので、歩行者は車道の路肩へ回る。警備員が丁寧に誘導していたが、工事車両もいるし、通るのに気が引ける。
この横断歩道も渡る人が減りそう
再び
北側入口
柵が置かれていたが、今日も中が見えた。タクシー待機場はいちおう機能していた(乗り場というよりもドライバーの休憩場所といった方が適切か)。
辻兵の袋は残っているが、酒は消えていた
相変わらず、中途半端な6月25日付の「ご案内」が貼られたまま。今日の時点では、解体工事についての表示・告知の類はないと思われる。
前回も書いたが、秋田を代表する企業・辻グループの所有物であり、長年地元の人に親しまれた店舗の最後なのだし、工事中、通行人に迷惑をかけることだってあるのだから、なんか一言あってもいいのではないか?
いや、せめて「解体の日程は未定です」とある6月25日の貼り紙は剝がしてくれないかね。

今後も解体の模様をアップしたいと思います。※次の記事はこちら
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三重の信号機

2010-08-20 20:28:27 | 旅行記
前回に続き、信号機の話。かつ、三重旅行記の続き(以前の記事)です。
三重県四日市市で見かけた、珍しい信号機を2つ紹介します。

●特大矢印
近鉄とJRのそれぞれの四日市駅を結ぶ「中央通り」。市道だが、とても広い道で、その中間地点、
四日市市役所前の交差点
まずは、信号機のポール(信号柱)が目立つ。
「イ」の字というか「F」の字というか…

そして、それに付いている信号機に注目。
どーん
3色の信号機の下に大きなまん丸いものが2つぶら下がっている。
うっすら見えているのでお分かりかと思うが、これは矢印信号機。
デカい!
一般的な矢印信号機は、3色の信号機と同じサイズのものが、3色の信号機本体に直接取り付けられていることが多い。
だけど、これは3色のものよりかなり大きく、独立した部品で取り付けられている。

普通の信号機のレンズ(丸い点灯する部分)は、直径30センチが主流。三重県では、一部で少し小さい直径25センチのものも使用しており、この市役所前の3色の信号機も25センチ。
(なお、我が秋田県も一部に25センチの信号機があり、旧道など狭い道でたまに見かける。LED式はすべて30センチのようだ。)

この特大矢印信号は、なんと直径45センチ!
つまり上の3色と下の矢印では、1.8倍の差があることになる。
点灯したところ
このように、一部の県では、直径45センチの信号機が存在する。
矢印だけでなく、3色の信号機にも45センチ版があり、交通量が多くて道幅が広いような見落としやすい箇所に設置されている。
ただし、元々設置数が少ない上、LED化に際して通常の30センチ版に交換されてしまう場合が多く、かなり数は少なくなっているようだ。それほど費用対効果がないということか。
たしかに目立ちますが…

●次世代信号機
街中の交差点
ここは十字路だが、車両用信号機は、普段は黄点滅/赤点滅で、歩行者が押しボタンを押した時だけ、青→黄→赤と点灯するようだ。
ここの車両用信号機、遠目には普通のLED式かと思うが、近くで見ると…
薄いっ! そして裏面がツルツル
全国的に、LED化に伴い信号機本体はやや薄くなり、視認性が向上したため日除けのフードも薄く(短く)なったため、相対的に今の信号機は「薄く」なった。
でも、この信号機はそんなもんじゃない。「薄っぺら」の「超薄型」だ。
第一、フード(ひさし)がなく、ただの板だ。そのためか、従来の信号機より下向きに角度を付けて設置されている。

5月30日の読売新聞で、石川県でこの信号機が試験設置されていることが報道されており、それによれば、
 「厚さ6センチの薄型で、赤・黄・緑のランプの上に庇がなく、積雪と強風に強い
 「小糸工業(横浜市)が製造した「フラット型LED(発光ダイオード)式車両用交通信号灯器」
 「台風の直撃が多い沖縄県では、強風で庇やレンズが破損したり、信号機の向きが変わってしまうケースが多いため、すでに台風対策として、13か所に43灯が導入されている
 「石川県警では「積雪の多い県内でも有効」と判断(して設置した)」
などとある。

各都道府県それぞれ条件や方針が異なるので、それぞれの判断だが、東北地方でも、岩手県(雫石の国道46号線らしい)や宮城県に設置されるなど、各県ともまだ試験的ながらも、徐々に数を増やしているようだ。
一見、まっ平らで弱そうだが、フードなどの余計な出っ張りをなくすことで、風や積雪への耐性を高めたということだろうか。
その結果、オモチャの信号機みたいに見えなくもないが、シンプルに徹した構造は製造コスト面でも有利だろう。
全部消灯すると、信号機には見えない
石川県では、積雪対策を狙っているようだ。重い雪がしんしんと積もるであろう北陸では、縦型信号機よりも効果が高いのかもしれない。
ただ、北陸よりは水気の少ない雪が横に吹き付ける秋田では、この薄型を設置して効果があるだろうか。
秋田では、薄型信号機のフードを一度短くしたのに再度長いものに戻したり、フード部分が点灯する信号機を試験設置していたりするように、ある程度の吹雪除けが必要な気がする。
こんな薄っぺら信号機では、全面にべったりと雪が付着し、見えなくなってしまいそうだ。

ともかく、最新の信号機技術という点では、とても興味深い。
拡大
LEDが直接見えず、表面に半透明の網みたいなのが付いているような感じ。
正面以外からも見やすくした「面拡散」タイプにも似た光り方かも。
横から
ほんとに薄い!
これはアームも新品のようだが、交わる細い道側は、従来のアームを活用し、それに取り付け金具を介して設置していたようだ。

写真で見ると、とても違和感があるが、現地で見た時は、それほどおかしく見えず、ちゃんと「信号機だ」と思えたのは不思議。
この信号機、今後普及するだろうか。
※その後、この信号機についての鹿児島県青森県の記事
※さらにその後、秋田にも設置された

※旅行記の次の記事はこちら
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交通信号の日

2010-08-20 20:28:14 | 秋田のいろいろ
今日、8月20日は「交通信号の日」なんだそうだ。
(違いが分からないが「交通信号設置記念日」「三色信号設置の日」でもあるらしい)

1931(昭和6)年の今日、東京・銀座などに日本で初めて、三色灯の信号機が設置されたことにちなむという。
記念日の名称が3つもあって統一されていないことからも分かるように、あまりメジャーでなさそうで、特にイベントなどは行われないようだ。

1月10日の「110番の日」には、秋田県警など各地で通報体験イベントなどのPR活動が行われている。
我々の安全な通行を守り、公共物であり、税金でまかなわれている信号機に対しても、この記念日を使って一般市民への啓発が必要ではないだろうか。
来年は80周年だから、何かやってはいかが?


だいぶ前だが、こんなことがあった。
秋田市中心部のある交差点
僕はたまにしか通らないが、通るたびに、この交差点の歩行者用信号機が気になってしょうがなかった。
上の写真、右側の側面が見えている信号機は、“あごが出ている”ようで地面に垂直でなく、フタが開き気味。
正面を向いている信号機はもっとひどい。別のアングルから見ると、
 
錆びているばかりか、底面に大きな穴!
さらに正面の青灯の下にも穴があり、それをテープで補修している。しかもそのテープの接着力がなくなり、風が吹くとめくれてパタパタと動く(テープの意味をなしていない)。
上の写真の1枚目と3枚目は撮影日が異なるので、1枚目では青灯下の左右に2つ付いていたテープが、3枚目では左だけになってしまっている。
なお、この信号機は、フード(ひさし)の内側が白い。これは古い信号機である証拠。現行の信号機は、黒く塗装されている。


穴から水や雪が侵入し、配線や機器に影響して信号機が故障する可能性もあるし、信号機自体あるいはレンズ(光る部分のガラス)などの部品が落下し、運悪く下を通っていた歩行者に当たらないともいえないのではないだろうか。
信号機としての信頼性に関わるように感じた。

この交差点の歩行者用信号機の大部分が、このタイプの信号機で同じような状態だった。
本体裏面の銘板
「昭和47(1972)年」製! 38年も前の製造だ。

信号機は一般的には20年から30年程度で交換されるはず。
当時の信号機のボディは錆びやすい鉄製であり、それが積雪地・沿岸部という過酷な環境である秋田において38年も使い続けているのは奇跡的といえる。
でも、この状態なら、いい加減、交換した方がいいのでは…

警察官がパトロールしているはずだし、この交差点の近くに警察施設があるので、通勤などで多くの県警職員が通るはず。
それ以外にも多数の一般人が通る場所だから、誰も気付かないわけはないだろうと考え、僕は通報するのに気が引けていたが、やっぱりあんまりなので、年度が変わったのを機に、県警の「信号機ボックス」へメールしてみた。

そうして、1月もしないうちに…
交換されている!(交差点内の同型信号機が全部交換されていた)
最新のLED式ではなく電球式で、ボディが汚れたり塗装が剥げたかけたりもしているし、そもそもメーカーがまちまち。一斉更新で撤去されたけどまだ使えそうでよせておいたなどして、余った予備の信号機を設置したのだろう。(新規購入となると、予算とか入札とか手間だろうしね)

でも、これで充分。
アルミ製のようなので耐久性が向上しているはずだし、レンズ部分も明るくくっきり見やすくなった。
前にも書いたが、一県民の声を真摯に受け止めて、迅速に対処してくれた秋田県警に感謝したい。


不思議なのは、ここを通る県警関係者も一般人も、誰一人として、この状態に気付かなかったのかということ。
みなさんにもっと関心を持っていただきたい。
一人一人が、自分の通る道や自宅の近くにある公共物に目を向け、それを大事にすれば、長い目では税金の節約になるはずだし、美しく安全な街になっていくはずだ。
それに薄っぺらな信号機、変な所が光る信号機など、おもしろいものもありますよ。

ここで勝手に宣伝。
信号機の不具合の通報・要望等は、管轄都道府県警の「信号機ボックス」へ!
※信号機ボックスは各県警本部の「交通規制課」が担当していることが多く、電子メールでも受け付けている県が多いです。経験上、交番などへ連絡するよりも、スムーズな気がします。
 また、緊急を要する故障の場合は、110番することも必要でしょう。

また8月は「道路ふれあい月間」でもあるそうだ。
こちらは国交省の各河川国道事務所が自治体と共同でイベントを行うなどしている。
道路や道路標識に関しても、信号機と同様に日頃から目を向けていきたい。

三重県でおもしろい信号機を見たので、こちらで紹介します。
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三重交通

2010-08-18 20:45:18 | 旅行記
だいぶ間が空きましたが、三重旅行記はまだ終わっていません! 細々と更新していきます。(前回の旅行記はこちら

今回は三重のバスについて。
三重県内一円でバス事業を行うのが、「三重交通」(本社津市)。
愛知・和歌山・奈良各県の一部にも路線を持ち、名古屋市内にも営業所があり、名古屋市交通局のバス(名古屋市営バス)の一部を受託運行するなど広範囲。
かつては近畿日本鉄道(近鉄)、名古屋鉄道(名鉄)という大手私鉄両方の傘下にあったようだが、現在は近鉄系列。
【19日追記】かつては鉄道も運行していたが、現在は鉄道路線はない。

「三交(さんこう)」の略称で呼ばれ、静岡・愛知県内にも展開するビジネスホテル「三交イン」や旅行代理店・自動車学校・不動産業・ゴルフ場、さらに名古屋市内の東急ハンズの経営など、手広くやっている。

今回、暑くて歩きたくなかったこともあり、津市内と四日市市内で何度か“三交”のバスに乗ってみた。
津駅近く
津市内の路線バスは三重交通の一社独占のようだ。四日市市も三重交通が多かったが、一部「三岐鉄道」のバスも走っていた。なお、両都市とも、バスのほかに公共交通としては、近鉄の鉄道がある。
三重交通の路線バス(津駅前にて)
白に濃い緑のやや複雑なラインが入るデザイン。屋根上にもラインが入っている。
ちょっと古めかしい雰囲気がするが、それよりも白い部分が多くて汚れやすそう。
【2015年1月24日追記】1970年の映画「男はつらいよ フーテンの寅」(寅さんシリーズ通算3作目で、珍しく山田洋次監督でない)で、三重県四日市市近くの湯の山温泉が舞台となり、アクセス(近鉄湯の山温泉駅-温泉の路線と思われる)として三重交通の路線バス(女性車掌乗務)が登場する。その車は、これと同じ塗装だった。

地方都市で一般的な「中乗り・前降り」の「整理券方式・運賃後払い」。磁気式のバスカードがあるようだ。
こちらでも触れた通り、初乗りは200円と高めで、初乗り範囲が広い。市街地中心部が均一運賃ととらえてもいいかもしれないが、暑い日や雨の日、1キロ内外の近場の移動にちょっと乗りたいといった時、敷居が高い。100円とは言わなくとも、せめて170円くらいだと、また印象も変わりそうだが…

津や四日市では大型バスと一部中型バスが走っていたが、亀山駅には小型バス(シャープ亀山工場行きという表示だった)もいた。
車両のメーカーはいすゞ自動車製が圧倒的に多い感じ(他の3メーカーとも取引はあるとのこと)。
いすゞが多いのは、販売会社「三重いすゞ自動車」が三重交通グループであるためのようだ。そういえば、「いすゞ」は、三重県内の伊勢神宮を流れる「五十鈴川」が由来だ。
これは日野ブランド(近鉄四日市駅前にて)
上の写真の四日市のバスは日野ブランドだが、いすゞと日野の合弁会社が製造したという名目で、実際にはいすゞ製のバスに「HINO」と書いただけの「ブルーリボンⅡ」という車種。実質的にはいすゞの「エルガ」(ヘッドライトだけ違う)。
この車種を導入している会社にしてみれば、日野との付き合いも大事だが、運転や保守上、車種を統一したい意向があるだろう。

さて、上の2枚の津と四日市のバスの写真でいくつかネタを。
・新旧ロゴマーク
津のバスの方が古いが、正面に「SANCO」とロゴマークが付いている。
一方、四日市の新しいバスは「ミ」をモチーフにした社章。昔の車両はこのマークで、一時「SANCO」マークに変わったが、最近また復活しているらしい。

・LEDの違い
バスのLED式行き先表示器にはいくつかのメーカーがあり、書体や文字配置、見え方などが異なる。同じバス会社内では統一していることが多いが、三重交通は違うようだ。
津のバスは、経由地の文字が小さく、系統番号を囲む□の角が丸くなっている。
四日市のバスは、経由地の文字が大きく、系統番号は真四角。英字がない。

側面の表示器にある矢印も異なり、津のタイプはあまり見たことがないが、四日市のものは、西武バス・弘南バス・秋北バス・羽後交通なども採用している「レシップ」社製だと思われる。
三重交通では、どうも営業所毎に機器のメーカーを変えているようだ。車両を配置転換する際や、代走する際、面倒そうな気もするが、それだけ大規模な会社ということだろうか。
津の表示。かなり細かい

・笹川ジャブ
写真の四日市のバスの行き先は「笹川ジャブ」。
ボクシングなどの「ジャブ」を連想して、攻撃されそうな気がしてしまったが、四日市市内の「笹川」地区の近くにある、温泉施設「天然温泉ジャブ」のこと。
理由が分かれば納得だが、秋田市の「ザ・ブーン」(温泉・屋内プール)みたいなもんか…


ほかにもいろいろ。
●後ろの広告
津のバスの後部
現地では気付かなかったが、津市に本社のある井村屋の「あずきバー」のラッピング広告バスだった!
そして後部のLEDも文字が細かい。秋田のバスも見習ってほしい…(表示器のメーカーが異なるので難しいけど)

屋根の上に、2つの広告が設置されている。
津でも四日市でもほとんどのバスに付いていた。左右でスポンサーが異なるものと、同じものがあった。
これは左右まったく同じ(同じスポンサーでも左右で内容が異なるものもあった)
枠に広告板を差し込んで、交換できるようになっているようだ。

この屋根上広告を見て、かつての秋田市営バス(秋田市交通局)を思い出した。同じようなものがあったなー
秋田銘菓「金萬」の広告
秋田のものは横長の一枚物の金属板。板を直接、車体に溶接していたようで、差し込み式でなく、直接ペイントしたかシールを貼っていたのだろう。
出始めの頃「秋田朝日放送10月開局」という広告が出ていた記憶があるから、秋田市では1992年頃には始めていたはず。

その後、交通局の段階的縮小・民間移管に伴い、屋根上広告を設置した車両もそのまま民間会社に譲渡されたが、民間会社では使っていない。
車体と同じ色に塗りつぶしただけ(中央下にバックモニタのカメラが付いている)
撤去するのが難しいのだろうが、せっかく場所があるんだから、使えばいいのに。

●再会?
もう1つ、秋田市営バスを思い出せるものが三重交通のバスにあった。
それは車内放送の声。

バスの車内放送は、専門の制作会社があり、プロのナレーターがいる。だから、離れた土地のバス(や鉄道)でも、同じ声の放送を聞くことがある。
ただ、昔はテープにそのまま録音していたが、現在はフレーズ毎などに録音した音声をつなぎ合わせて放送する「音声合成」が使われている。秋田市営バスは最後までテープを使っていたので、その声はもう聞かれないと思っていた。

だが、秋田市営バスを担当していたナレーターのお1人が、三重交通の音声合成も担当(津・四日市とも)していた!
金融機関などの窓口の呼び出し装置(「○番のカードをお持ちのお客様、×番窓口までおいでください」)でも聞く声の方だが、久しぶりにバスの放送で活躍しているのを聞くことができ、懐かしかった。

●停車中に聞こえる…
三重交通のバスに乗っていると、どこからともなく(って天井のスピーカーからですが)音楽が聞こえてくることがあった。
歌詞はなく、聞いたことがあるような、ないようなメロディ。

何度か経験すると、「バスが停車していて、かつエンジンが停止している時」だけ音楽が鳴ることに気付いた。
つまり、アイドリングストップ中に音楽が鳴っているようだ。

アイドリングストップ機能と連動しているらしく、エンジンが止まると直ちに鳴り始め(車内放送が流れている場合は終わってから)、再始動すると直ちに鳴り止む。

調べてみると、浜松市の「遠鉄(遠州鉄道)バス」が始めた取り組みで、同社サイト(http://bus.entetsu.co.jp/work/environment/index.html)には、
「(運行中にエンジンが停止すると)お客様より「故障したのではないか!」という不安の声、「エンジン停止中の静寂に耐えられない」というご意見が多数寄せられました。また、乗務員からも旅客同士の会話がエンジン停止と同時に途切れ、車内の雰囲気がぎこちないと指摘を受けました。
そこで、
平成10年7月より、アイドリングストップ時に小鳥のさえずりを流し、現在は【音楽】を流しています。おかげさまで大変好評です。
とのこと。12月にはクリスマスソングを流すようだ。
Wikipediaによれば、名古屋市交通局や静岡のしずてつジャストラインでも導入しているとのことなので、三重交通も追随しているのだろう。
いろいろ調べたところ、上記の車内放送制作会社が関わっていて、曲目は著作権フリーの音楽素材みたいなのを使っているようだ。


たしかに、僕も初めてアイドリングストップに遭遇した時は、その静けさに驚くとともに、何ともいえない気まずい雰囲気を感じたものだった。
だけど、停車中に音楽がかかるのにもびっくりしました…
お金をかけてそんなことをするより、ラジオ(例えばコミュニティFM)やクラシックのCDなんかを、走行中も適度な音量で流したりした方が、よさそうな気もするけど。

●暑い!
ところで、アイドリングストップ装置は、シフトレバーとクラッチペダルの操作に連動して作動(エンジン停止/再始動)する。
停車すれば必ずエンジンが止まるわけではなく、クラッチペダルを踏み続ければ、エンジンが回り続ける。

我が秋田のバス会社では、その辺の判断が運転士個々に任せられているらしく、(アイドリングストップ機能搭載車なのに)まったくエンジンが止まらないこともあれば、ちょっと前がつかえて数秒停止しただけなのにエンジンを止める人もいて、逆に排出ガスが増えたり、機器(バッテリーやセルモーター?)に負担がかからないか心配になるほど。
前者はメインスイッチをOFFにしているのかもしれないし、後者はクセでこまめにクラッチから足を離してしまうのだろう。

そして、暑さが苦手な秋田人にとっては、夏場はもっとつらい。アイドリングストップ中は冷房の動作に影響があるから。
秋田のバスでは経験上、エンジン停止直後はしばらく冷風が流れるが、一定時間(メーカーで異なるようだが30秒から1分ほど)が過ぎると止まってしまう。
環境やバス会社の燃料費節減のためとはいえ、長時間停車する始発バス停や長い信号待ちでは、暑くてかなわない。


一方、三重交通では、どの運転士もほぼ同じ基準でアイドリングストップを作動させているように感じた。つまり、長めの信号待ちなど一定の停車時間になりそうな場合だけエンジンを止めるようだ。赤信号がすぐ青になりそうな時は、エンジンをかけたままだった。
なお、前出の遠鉄バスでは、「1停車が20秒以上になると乗務員が判断した場合にこの機能を使用」としている。

ただ、三重交通のいすゞのバスでは、エンジン停止後、すぐに冷房が止まっていた気がした。だから、暑くてしょうがなかった。
秋田のいすゞのバスは、風が段階的に弱まって、1分近くは持つのだけど。何か仕様や設定が違うのか?【2014年2月27日追記】同じ車両メーカーでも、冷房機器のメーカーが違うことがあり、その差かもしれない。
音楽なんかより、冷房をかけてほしかったです…

●信号よし・横断歩道よし
最後に、三重交通のバスで好感が持てたこと。
まず、始発停留所から乗ったのは1回しかなかったが、発車する際、運転士が「ご乗車ありがとうございます。担当運転士は四日市営業所の○○です。安全運転に努めますので…」といった感じで、あいさつをした。
高速バスではよく行われるようだが、市街地の一般路線バスでは珍しいと思う。

また、交差点を通過する際には「信号よし」、さらに右左折で横断歩道を横切る際は「横断歩道よし」と、声に出して確認を行っているのが、マイクを通して聞こえていた。

定められたマニュアルに従っているだけ、といえばそれまでだが、僕としては信頼感を持って乗車することができた。
秋田のバスでは、こうしたマニュアルはないようだが、この程度のことなら、秋田のバス会社にもできるはずだし、乗客の印象もよくなるのだと思うのだが。
(もちろん、秋田のバスも、横断歩道通過時は大きく首を動かして左右を確認するなど、安全には充分配慮してはいる)



ネットで見てもあまり情報がなかったので、おそらく、三重の皆さんはそれが当たり前だと思っておられるのだろうが、僕としては、アイドリングストップ中の音楽と、「信号よし」「横断歩道よし」は、かなりのカルチャーショックだった。
旅行記続編はまた後日
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三井アーバン跡

2010-08-16 22:36:04 | 秋田のいろいろ
先日の竿燈まつりの際、閉鎖されているはずの旧「三井アーバンホテル秋田」の建物の中に人がいて、竿燈を見物していたことに気付いた(こちらの記事中程)。
竿燈大通り沿いのホテル跡
あれは幻だったのかと思っていたが、今日付の「日刊秋田建設工業新聞」サイトによれば、秋田市内で「ケアセンターきらら」というケアセンターを運営している企業が買い取り、改装して「福祉系複合施設・「きららアーバンパレス」 」にする計画であることが明らかになった。

ショートステイ、 デイサービス、 小規模多機能型居宅介護、 高齢者専用賃貸住宅、 訪問介護ステーション、 託児所などの機能配置を想定しており」、今後、大規模な改装を行うという。9階建てなので、かなり大規模なものになるのだろう。
正面玄関側
いつの間にか、正面玄関隣のホテル時代末期にコンビニがあった部分のガラスに「ケアセンターきらら」(ただしここにできるのは「きららアーバンパレス」)と表示されていた。
7月23日に取得したというから、竿燈期間中は既に新しい持ち主の所有になっていたことになる。関係者が下見がてら竿燈見物をしていたのだろうか?

「きららアーバンパレス」という名称は、「三井アーバンホテル」の名前にちなんだのだろうか。ホテルが秋田から撤退した後も営業を続けていた他の三井アーバンホテルは、運営企業の経営再建・名称変更に伴い、2008年にすべて「ホテルコムズ」に変更されており、「アーバンホテル」を名乗る施設は、現在はない。
ホテルが閉店・撤退した秋田で、「アーバン」の名が復活してしまうのが、おもしろい。

まだ築20年ほどの建物で、ホテル撤退後4年間も空き屋でもったいないと思っていたが、有効に活用されそうで何より。
脇道の駐車場入口の看板
これ以上ホテルやオフィスビルがあっても供給過剰だし、街の中に福祉施設を造るというのも、悪くない(土砂崩れしそうな山中に造ったりするよりはずっといい)と思う。
お年寄りが安心して過ごせる街になり、それ以外の人も集まってくるような街になってくれるといいのだが。
※続きはこちら


それにしても、秋田市では、市長公舎が保育所になったり、(紹介していないが)新国道沿いの紳士服店も保育所になった。そしてホテルが福祉施設に。今までの概念では思いつかないような使われ方をするもんだ。
秋田市内には、営業停止した「ホテルハワイ」3店舗の空きビルも中心部にある。幽霊ビルと呼ばれないうちに、何らかの活用をした方がいいと思うのだけど…



ところで、前から気になっていた、イトーヨーカドー秋田店撤退後の後継店舗。
今日の夕方のABS秋田放送テレビのニュースで取り上げていた。それによれば、
 ・地下食品売場は、首都圏を中心に店舗展開している西武・そごうグループのスーパーと今月中にも契約。
 ・ヨーカドー以外のテナントは、現在の店舗の8割が引き続き入居。新規参入店舗もある。
 ・地階から4階までは、12月1日にオープンできそう。5階・6階は入居店舗を探しているところ。
といった内容。(一部聞き違い、記憶違いがあるかもしれません)
【17日追記】今朝の魁新報でも報道されていた。
 ・食品スーパーとは来月上旬の仮契約に向けて交渉中。(→ABSでは、「“早ければ”今月中に」としていた)
 ・7階も12月1日オープン。(→「秋田カルチャースクール駅前校」と「まちの駅あきた」が継続すると考えていいのか? レストラン街は?)
 ・5・6階はできる限り民間に入ってもらいたい意向で、来年4月オープンしたい考え。(【18日さらに追記】→市役所など公共施設がテナントとして入ったら…とかいう話が一部で出ていたようだが、できればそうしたくないということか)
 ・ヨーカドー閉店後11月まで全館を一時閉館する方針。(→買い物に困る人がいそう)
といったことが分かった。(追記終わり)

地下食品売場の後継店舗との契約は、先の報道では「7月中に」となっていたが、遅くなっているようだ。
今まで発表も報道もなく、交渉が決裂したのかと心配していたが、そうではないようで、とりあえずは安心か。
※その後はこちら
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お盆アイテム

2010-08-14 23:16:34 | 秋田の季節・風景
秋田の“お盆アイテム”を少し紹介します。
 ※我が家は秋田市に古くから住む仏教徒ですが、風習についてはかなり簡略化している部分があると思われます。各家庭の考え方、宗派や地域によって、異なる点が多々あるはずです。
 ※秋田のお盆の風習については、昨年の精霊流しの記事もご参考に。
 ※由来や他地域の事情については、ネットで調べた情報や憶測した部分もあります。地域差・家庭差も含め、必ずしも正確とは限りませんので、ご了承ください。間違いや新たな情報がありましたら、ぜひお知らせください。
 ※2016年に知った、こんな風習も。

●盆棚(ぼんだな)
全国的に、仏壇とは別に「盆棚(精霊棚)」という、供え物や飾りを付けてご先祖を迎える机のようなものを準備する所が多い。
秋田県内でも作る所はあるが、我が家では作らず、キュウリの馬とナスの牛や下記で紹介するお供え物などで仏壇前を少し飾る程度。

●草市(くさいち)
8月12日の午後から夜にかけ行われる、お盆用品、花などの露天市のこと。
秋田市内では本来の意味での草市が旭南(きょくなん)地区の馬口労町通り、イベント的性格の強い草市が通町で行われる。今年は台風接近であまり人が来なかったのではないだろうか。

「くさいち」をATOKでは変換できないので、秋田独自の行事かと思ったが、goo辞書(デジタル大辞泉)に「草市」の項があり、「7月12日の夜から翌日にかけて、盂蘭盆(うらぼん)の仏前に供える草花や飾り物などを売る市。盆市。花市。」とある。秋の季語でもあるそうだ。東京都中央区の月島でも7月のお盆前に「月島草市」が行われ、賑わっているようだ。

●蓮の葉
これも全国的に多くの地域で見られるようだが、ハスの葉っぱにものを載せて盆棚にお供えする。
載せるものは、地域によっては刻んだナスなどの野菜、そうめんなど食べ物のようだが、現在の秋田市内の草市やスーパーなどでは、ハスの葉とお供えがあらかじめセットされて売られていることが多い。(それに赤飯などを加えて供える家庭もあるようだ。)
例によって我が家は買ってきたセットをそのまま供えます。
“実”がメイン
ペポカボチャ、小さなリンゴなど、食べられなさそうな果実たちと昆布みたいなのが混ざってる。
オレンジ色の平べったい実はハマナスの実(たぶん)。これは秋田独特らしい。
ホオズキを飾る場合もあるが、似たような色あいの果実で海岸部にハマナスが自生する秋田ならではのものだろうか。
【2015年8月10日追記】秋田の店舗では、このセットを「青棚(あおだな?)」という名称で売っているのを遅ればせながら知った
【2017年6月18日追記】秋田市出身の版画家・勝平得之の1935年頃の「秋田風風俗十態『草市』」という作品(秋田市立赤れんが郷土館蔵)には、お盆の草市(舞台は明示されていないが、現在も草市が続く旭南の馬口労町は、勝平の生家の近く)の店先の風景が描かれており、ハマナスらしき果実などが載せられた広げたハスの葉が5点ほど並べて売られている。

●トロンコ?
草市でも売られるが、スーパーでも7月頃からお盆のお供え菓子が売られる。
まずは全国どこでもあると思われる
落雁(らくがん)
秋田でメジャーなのは、当ブログのランチパック(フレッシュランチ)カテゴリーでもおなじみの「たけや製パン」製のもの。パン屋製品だけに、スーパーではパン売場の近隣に並んでいることが多い。

多くの店では、この3段組を置いていたが、大館市に本社のあるスーパー「いとく」では、コーナーを広くとり(普段は何を置いてたんだっけ?)、たけや製の5段組(たしか白が2段あり、オレンジ色のも入っていた)など豊富で、150円から280円程度のラインナップだった。


そしてこれ。
商品名は「お盆とうろう」となっている
ちょっと見えにくいですが、これもたけや製品で右下には、
「※食べられません」!
おそらく、たけやブランドで唯一、食べられない商品ではないだろうか。
そのため、賞味期限は表示されていない。(落雁には表示されている)

そもそも、この「お盆とうろう」とは何者? と思われる方が(全国的には)大部分だと思うので、詳しくご紹介したい。
袋から取り出すと、
葉付きのカブ(?)とハスの花
5センチ前後くらいの“モナカの皮(最中種)”みたいなのに色を着けたもの同士が、帯状の紙(紙テープ)でつながっている。
この袋には10個5組入っていた。
ちょうちん、「盆鐘」と書いている鐘、ブドウ
よく見ると、どれもかわいらしい。
ブドウとナスの色違い2組
黄色い部分はおそらく生地(皮)の方に色を着けてある。
色の塗り分けが左右だったり上下だったり異なるが、必ず同じ色のもの同士が組み合わされるようだ。
側面
けっこう厚さがあり、しっかりした造り。少し乱暴に扱っても破れたり、紙テープが外れたりはしなそう。
これにあんこを詰めてモナカにしたら、胸焼けしそう…

原材料表示には「もち米、ワキシースターチ、…(以下着色料は略)」とある。
「ワキシースターチ」とは、「もちトウモロコシ(もち米同様、アミロースをほとんど含まず、ほぼすべてがアミロペクチンのトウモロコシの種類)」から取ったデンプンのことだそうだ。
着色料も食用のもののようなので、食べて食べられないことはないのだろうが、おいしそうには見えないね。

さて、これをどうやって使うのかと言うと、ぶら下げるのです!
我が家では仏壇前につっかえ棒を渡してそれにかけてますが
本来は、盆棚の上部に渡した縄(ひも)に、とうろうの紙テープをかけて下げるようだ。
盆棚の縄にホオズキや海藻などをぶら下げる地域があるそうなので、それが変化(簡略化)してモナカの皮になったのだろうか。


ところで、これの名前。
商品名では「お盆とうろう」だが、それだと、お盆に飾る本物の「灯篭」と紛らわしい。

我が家では、「下げるとうろう」とか「モナカの皮の下げるヤツ」とか適当に呼んでいるが、秋田県内では「トロンコ」と呼ぶ地域が多いようだ。
秋田弁では、何にでも「っこ」を付けるので、おそらく、「灯篭っこ」が変化して「とろんこ」になったのではないだろうか。


ネットで調べると、秋田県の近隣、山形県の庄内地方(鶴岡)や青森県津軽地方(青森市)でも同様のアイテムがあるようだが、「トロンコ」とは呼ばないようだ。
庄内では「さげもの」とか「下げ菓子」と呼ぶらしい。
材質も異なり、モナカでなく落雁のような「打ち菓子」で、紙でなく糸でつながっているようだ。

青森では「とうろう」、「盆とうろう」、「さげもの」などと呼ぶようだ。いくつかのメーカーがあるようだが、確認できた限りいずれもモナカの皮に紙テープ。そしてうち1つは秋田のたけやとデザインが細部までそっくり。
憶測だが、(たけや同様ヤマザキと提携している)工藤パンの製品かもしれない。同じ焼き型を所有しているか、もしくは同じ所に委託して製造してもらっているのかもしれない(←あくまで憶測です)。
【2018年8月9日追記】
2017年の弘前のスーパーで、たけやのものと、中身も袋もそっくりなとうろうが売られていた。
工藤パンかと思いきや「かさい製菓」のもの。
弘前市内にあって、リンゴのお菓子やバナナモナカを作る、かさい製菓のことか?

2018年の青森の紅屋商事が展開するドラッグストア「スーパードラッグ メガ」の折り込みチラシでは、青森県内の店舗版ではかさい製菓のとうろうが掲載され、秋田県内の店舗版では、代わりに山野辺商店のものを掲載(価格は違う)。
たけやと競合することを避け、かさい製菓は青森県内限定販売という決まりなのか、配慮なのか、そんなものがあるのだろうか。(以上追記)


秋田に戻るが、たけやの「お盆とうろう」は、200円前後で売られていた。地元資本でない、イトーヨーカドー秋田店にもあったが、秋田サティにはたけやの落雁はあったのに、とうろうは置いていなかった。【2012年8月9日追記】秋田サティがイオン秋田中央店となった2011年以降は、とうろうも扱っている。

そして、ネットで調べても分からなかったことがある。
秋田市のスーパー「ジェイマルエー」には、これまで紹介してきた、たけやの「お盆とうろう」とまったく同じなのに、色が着いていない、真っ白なとうろうがあった。
同じくたけや製で「お盆とうろう」という商品名、袋のデザインも同じ(原材料表示やバーコードは違うはずだけど)。値段も同じだった。

ジェイマルエーでは、色つきと白いのが同じくらいずつ並んでいた。
一方、確認した限りでは、イトーヨーカドー、いとく、グランマート(タカヤナギ=本社・大仙市)など、他のチェーンでは、色着きのみを扱っていて、白いとうろうはなかったし、僕は初めて存在を知った。
何なんだろう?
宗派によって白いものを使うとか、ひょっとして自分で好みの色にしてくださいってこと?
あるいは、新盆のお宅では、「白提灯」といって白いちょうちんをお盆に下げるが、それと関係あるのだろうか?
何かご存じであれば、教えてください。

※その後、これの製造過程に関して、こんな秘密があった(リンク先記事後半)
※別メーカーの製品についてはこちら、さらにこちら
※ほとんど変化がないものの、2020年の状況

●青りんご
上で紹介したハスの葉の中には、小さな青いリンゴが入っていたが、もう少し大きな青リンゴが単独で売られていて、秋田ではスイカと並ぶお盆の果物の定番になっている。
おそらく津軽地方でもそうだし、信州でもそのようだ。
日本のリンゴとしては小型
これは食べることができ、若干渋みを感じることもあるが、おおむねさわやかな酸味があり、夏らしいリンゴだ。
※地域や人によっては、「王林」のような黄色いリンゴのことを「青リンゴ」と称する場合もあるようですが、このリンゴは緑色です。

おそらくこれは「祝(いわい)」という品種。サイズは小玉、早晩は極早生(ごくわせ)種という位置づけになるだろう。
熟すと赤くなり、さらにおいしくなるそうだ。未熟な果実がこの時期に流通していることになる。
古くに海外から伝わった品種だが、青くても食べられ、お盆に間に合うということで今も残っているのだろう。


昨年秋に収穫して保存されたものが流通していたリンゴも、そろそろ店頭から姿を消す頃。
そしてバトンタッチされたように、初物の「祝」が今年度産リンゴのスタートを切り、実りの秋へと季節が移っていく。

12日と14日の秋田市は大雨になったが、13日だけは晴天となった。
気温も上がったが、数日前のような蒸し暑さはあまり感じなかった。
青空とムクゲ
雲も秋のよう。
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フレッシュランチチョコバナナ

2010-08-12 23:06:50 | ランチパック
たけや「フレッシュランチ」の「すき焼き風味」を先日紹介したが、もう1つの8月の新商品も買ってみた。
フレッシュランチ チョコバナナ
本家ヤマザキランチパックでは、2009年6月に「チョコ&バナナ」、2007年に「チョコバナナ」をはじめ、チョコとバナナを組み合わせた商品が過去にいくつも発売されているので、たけやオリジナルでなく、それらの“移植”版だろうか。
中味
バナナクリームとチョコクリームが半々。均一でなく、左右にそれぞれ分かれているのが気になるが、とろりと柔らかそう。
余り期待しないで食べてみたが、けっこうおいしい。
過去のたけやフレッシュランチのチョコ系の中でも、かなりイケる方だと思う。スーパーの特売では100円以下と安いので、おすすめ。



さて、ここからは本家・山崎製パンの「ランチパック」についてです。
ヤマザキ創業の地は、千葉県市川市。そのJR市川駅前に、ヤマザキの直営店「ヤマザキプラザ市川」というのがあり、同社のパンや和洋菓子を購入できるのだそうだ。

そして、そのオンラインショップが「楽天市場」内にあり、なんとなんとランチパックをネットで購入できることを知った!
現在(7月下旬から8月末)売られているのは、「ピーナッツ」や「ミルキークリーム&ホイップ」など10種類の「ベーシックセット」(1600円)と「関東・栃木レモンクリーム&ホイップ」や北海道、九州など全国各地域の地域限定ランチパック8種類の「ご当地限定セット」(1400円)。(両者のセットや和菓子とのセットもある)

ランチパックの賞味期限は最大3日だから、「ご当地限定セット」を注文したとすれば、配送期間も入れれば2日間くらいで8種類のランチパックを食べなければいけない計算。値段も単純計算1種類170円程度と高めで、さらに送料もかかってしまう。
でも、特に地域限定品の場合、その発売地域までの交通費と現地に行っても店になかったという場合もあるから、トータルで考えると高くないし確実に手に入る。
ランチパック事情が特殊な秋田県(と青森県)に住むランチパック好きとしては、ひじょーに気になる。
楽天のポイントもだいぶたまっていることだし、注文したくなる。いや、注文する方向で検討中です。※その後注文しました

なお、サイト内(伝言板)には「(セットでなく)単品で注文できるように準備を進めています。」との記述もある。つまり「ミルキークリーム」だけ。といった買い方もできるようになるのだろう。
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竿燈いろいろ

2010-08-11 20:13:14 | 秋田の季節・風景
今年の東北各地の夏祭りが終わった。
人出は青森市の「青森ねぶた祭」は前年比13万人減の297万人。天候が悪かったためだが、新幹線が開業した来年は、大幅に増えそう。
一方、「弘前ねぷたまつり」はここ30年ほどで最多の84団体が参加し、人出も5万人増の163万人。「仙台七夕まつり」は27万人増の235万人。そして秋田市の「竿燈まつり」もすべて平日の開催にも関わらず11万人増の135万人となった。
※個人的見解としては、竿燈の人出が他より少ないのは、「日程の短さ」(ねぶたやねぷたは1週間近く開催されるが毎日参加しない団体も多い。一方、竿燈は全団体が毎日参加するが、参加者の体力消耗を考えるとこれ以上の延長は難しい)と「演ずる方も見る方も動かないため、キャパシティに限度がある」(ねぶたやねぷたは祭りの方が移動する。七夕は観客が移動しながら見る)ためだと思っている。スタイルが異なる他のまつりと単純に比較するべきではないと思う。

今年は当ブログでは、あまり竿燈の様子をご紹介できなかった(前回の記事はこちら)が、小ネタをいくつかまとめます。
●屋台集結
広小路沿い、木内(きのうち)百貨店向かいが空き地になっている。
外堀「穴門の堀」に面しており、かつては薬局などがあったが、現在は秋田市の所有となり、ポケットパークが整備される計画と聞く。そこに
竿燈の屋台が集結
昼間の妙技会の出番までの待機(駐車)場所だったようだ。

昨年、屋台をいくつか紹介したが、そのうち2団体のものを、今年は明るい場所で見ることができた。
●精巧
JR東日本秋田支社の屋台
秋田駅前の支社の玄関脇に置いてあった。会場までは車で牽引するのかな。明るい場所で改めて見ると、
実に精巧なつくりの銅葺き屋根
トラックに電飾を付けたような他の多くの団体の屋台よりは地味だが、存在感がある。
しゃちほこ付き
何でも造ってしまう、秋田市内にある「JR東日本秋田総合車両センター(旧称・土崎工場)」の“作品”なのかもしれない。

●おかいものクマ
秋田西武の屋台
レンタカーのトラックの荷台に枠を付けて飾り付けた、オーソドックスなタイプ。
西武らしく、キャラクター「おかいものクマ」がたくさんいる。正面てっぺんのクマは、つり下げられていますが…

ちなみに、荷台からはみ出す竿燈(の枠)を積んで運んだり、荷台に人が乗って太鼓をたたきながら移動するので、警察署の許可を取っているそうだ。

●竿灯? 竿燈?
このおまつりの表記は「竿燈」。
ただし、一時、「燈」が常用漢字でないということから、「竿灯」としていた時期があった。

今でも、パソコンや携帯電話のかな漢字変換システムに「竿灯」で登録されている場合が多い(ATOKでは竿燈・竿灯両方入っている)ためか、個人のブログ等で「竿灯」と表記されている方も多い。それはその方なりの考え方(常用漢字しか使わないとか)や主催者側の周知不足もあるだろうから、それはいい。

まれに、旅行ガイド本や公的機関のサイト(さすがに秋田市役所ではほとんどないが、秋田県庁ではたまにある)で正式でない「竿灯」表記が使われるのには、引っかかってしまう。
それに、新聞。
竿燈が終わった翌日、秋田の地方紙では、竿燈を総括する記事もあり、たくさんの「竿燈」の文字が紙面にあった。
ただ、その中で1か所だけ「竿灯」があったのだ。

直接的な竿燈まつりの記事でなく、しかも県南部の支局取材分の記事だったので、そこまで気が回らなかったのかもしれないが、地元紙なのに誰も気付かないのかねぇ。
記者の上司や紙面をチェックする部門はどこを見てるんでしょう。って10日ほど前にも書いた気がしますが…

※2013年の関連記事

●練り歩く?
竿燈まつりのメインは、竿燈を空高く揚げること。
竿燈を倒さないようにバランスを取るために動いてしまうことがあるが、1点にとどまって揚げるのが理想。
各団体の拠点から会場へ移動する際やまつり中に一斉に演技場所を変える際、竿燈を横に倒して移動する「流し」(囃子がまつり中と異なる)では動き回ることになるが、決して竿燈を揚げながらパレードするようなまつりではない。

ところが、一部旅行会社のパンフレットなどを見ると、「高さ12mの竹竿に46個の提灯を9段に分けて吊るした竹竿が練り歩く」といったように、「練り歩く」という表現が使われていることがたまにある。
「練り歩く」とは、goo辞書(デジタル大辞泉)によれば「行列してゆっくりと歩く。調子をそろえて静かに歩く。」ことであるので、竿燈が揚がった状態を指して「練り歩く」とするのは間違っている。

竿燈が誤解されているのか、文章作成者が言葉を知らないのか、どちらかだろう。
※ただし、古くにさかのぼれば、「提灯を持って練り歩く」のが竿燈の起源・原型だったようだ。

●バス待機
たくさんのバスがツアーで竿燈を見に来る。
日赤病院・婦人会館跡地などが駐車場として開放されるが、お客さんをできるだけ歩かせず、待たせずバスに乗ってもらうためか、まつり会場周辺の交通規制が敷かれていない道路上で待機する貸切バスもいる。
路線バスの迂回路にもなっている、通町の通りでは、
こちら側も向かい側も待機中のバス
全国各地からいろんな会社のバスが来るが、例年、通町で待機するバスは、秋○バス、岩○県交通、十○田観光電鉄など青いラインのボディの国○興業グループのバスが圧倒的に多い(今年は親会社、○際興業本体のバスもいた)。
各社とも季節を問わず秋田市内でバスをよく見かけるから、秋田市の道路事情を熟知しているのかもしれないし、グループ内各社で情報を共有しているのかもしれない。

この待機によって目立った渋滞はないし、一大イベントだから多めに見るべきなのかもしれないが、追い越す車や道路を渡る歩行者には危険が伴うし、周辺住民は排気ガスや騒音にさらされることにもなる。

●こんな風景を見た
・竿燈の新技?!
 AABのニュースで映像が流れていたのだが、竿燈を揚げながら(腰だったか?)笛を吹いていた人がいた。1人で差し手と囃子方両方をやっていたのだ。
 初めて見たが、“新技”ということなのだろうか。邪道な気もしたけど。

・ハスはやっぱり美しい
 秋田駅発の路線バスで、2人組の女性の観光客と乗り合わせた。
 広小路沿い、大手門の堀にバスが差しかかると、「うわー! いいね。このお堀」「ハスがたくさん咲いてる! すごくきれい」と、周辺の雰囲気にいたく感激されていた。
 やっぱり、あのハス。とてもいい。もっと積極的に宣伝するべきではないだろうか。

●中央道路を封鎖せよ!
地下自動車専用トンネル「秋田中央道路」も、西端が竿燈まつり会場であるため、まつり中はトンネル部分全線が通行止めになる。
※以下の画像は、「ふれあいの時間」中に撮影しました。
アプローチの坂部分が封鎖され、警備員を配置
この4時間ほどの通行止めを利用して、トンネル内の清掃などを行ったようだ。

通行止め時には設置されたばかりの遮断機が下りるはず。(直近の記事)だが、この時は遮断棒自体がなかった!
まだ明るい、まつり開始前に見てみると…

18時30分頃(規制開始は18時15分、観覧席への入場は35分開始)、信号機が消灯し、道路の遮断機が下りた。すると県や業者の作業員が駆けつけ、その遮断棒を取り外し、回転灯を消灯・停止させていた。
交通規制解除前には、再び、遮断棒を取り付けるのだろう。したがって、まつり中は毎日、遮断棒の撤去・取り付けを繰り返していたことになる。

●信号機を折りたため!
昨年も少し紹介したように、竿燈大通りでは、まつりの邪魔にならないよう、信号機や標識の一部が、折りたためるようになっている。
特に大規模なのが、会場西端近く、秋田中央道路出口の合流点に設けられた、4車線分をまたぐゲート型の信号柱。信号機や標識が設置された道路をまたぐ構造物が、左右に“観音開き”する。

一体どうやって開閉するのだろうかと、前から興味があった。
電動ではなさそうで、柱の上部に人が登れる構造だから、そこでハンドルでも回せば動くのかと思っていたが…
中央道路の遮断棒が取り外されていたのと同じ頃、信号機設置などを行う業者の車(トラックとバケット式の高所作業車各1台)がやって来た。
1人がするすると柱に登る
同時にバケット車の人も何やらやっていて、気がつくと、
よいしょ!
なんと、ロープを結んで、それを2人がかりで引っ張って動かすという、原始的な方法だった!!
 


当然、一定の重量があるわけで、動かし始めなど、かなり力が必要な模様。動き始めれば、ぐーっとダイナミックな動き。
おそらく柱の部分での操作で、ゲートをロック/解除するのだろう。
柱の上やバケットにいる人から「もう少し」といった指示がロープを持つ2人に与えられ、極力ギリギリまで折りたたんでいた。

中央分離帯の観覧席にまだ入れないので、歩道で待たされていた観光客と早々と場所取りする歩道の観光客がたくさんいたが、この作業は注目を集め、大きく動いた時は歓声が沸いた。
ゲートを拡大(平常時)
矢印の部分にフックが付いている。ここにバケットで近づいてロープを結びつけるようだ。
フックの位置をもう少しずらせば、てこの原理でもっと軽く動きそうな気もするけど。

数年前、地元紙でこの装置のことを取り上げていて、記憶によれば、特注なので、開閉しない一般的なゲートより、数十万だか数百万円だか高価(意外に安いなと思った記憶がある)ということだった。
お客さんに竿燈を楽しんでもらうための心遣いと思えば安いものだが、定期的な保守はしっかりお願いしたい。竿燈シーズンじゃないのに風が吹いたら開いてしまったとか、逆にいざ竿燈当日になって動かなくなったりしないように。


まつりは20時50分頃に「ふれあいの時間」が終わり、各団体の屋台も観客も帰っていく。交通規制は21時15分に解除されるので、それまでに元に戻さないといけない。
竿燈も人もだいぶ少なくなった21時を過ぎた頃、中央道路トンネル内に待機していた2台のトラックが出てきて、セッティングを済ませ作業開始。
まだ帰る途中の団体がいる
ロープは付けっぱなしでなく、その都度、いったん外しており、再度結んでいた。左右どちらかを先に動かさないとダメとかいう順番はなさそうだ。

ここでも、通りかかった竿燈の団体や観光客に注目され、カメラに収める人も。(わざわざ待って写真を撮った物好きは僕1名だけですが)
いつもの大通りに戻る瞬間

【2016年8月9日追記】この数年後から、折りたたまないようになってしまった。(2016年時点)せっかくの装備がもったいないし、導入時の秋田県警の意気込みはどこへ行ったのか。
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