当ブログで何度も取り上げてきた、(主に秋田県道の)歩道の融雪装置(ロードヒーティング)。
昨年11月の記事で紹介したように、老朽化に伴う更新工事が行われている県道の「竿燈大通り」のうち、今年度工事が行われた区間(二丁目橋~ダイワロイネットホテル~日銀秋田支店脇)では、更新前に敷かれていたブロック(インターロッキングというのかな?)を、更新後に再度敷き直す“再利用”が行われていた。
ブロック自体を新品に全更新するよりはコストがかからないだろうし、その一方で点字ブロックだけは新基準に対応してか、視認性の高い黄色いもの(弱視の人が認識しやすい)に更新されており、秋田県もコスト削減とバリアフリーを考慮してくれたのかと、好意的に感じていた。
ただし、ブロックは道幅やマンホール等の事情により、カットされて不整形のものがある。劣化するなど再利用に耐えないものもあるかもしれない。ジグソーパズルほどではないが、うまく元通りに収まるか、若干不安でもあった。
ともかく、工事終了後は従来よりも装置の利きがよくなり、今冬後半は歩きやすい歩道だった。最近はすっかり春めいて、もう融雪装置が稼働する機会はなさそうだが、改めて現場を見てみた。
最初に着工した区画の日銀秋田支店脇
矢印で挟んだ部分は、通常のブロックと点字ブロックの間に、セメントのようなものを流してすき間を埋めている。これですき間のつじつま合わせをしているのかもしれないが、全体的に見れば、ほぼ元通りになっており素人目には更新前と区別が付かない。上手いものだ。
1ブロック東へ進み、最後まで工事が行われていた区画。
ダイワロイネットホテル前(交通公社前バス停付近)
矢印の部分は、以前の波形でなく長方形のブロックが敷かれている。新しいもののようだ。他にも畳数枚分(?)程度に渡り、新品らしきブロックが敷かれた一角があった。
やっぱりブロックが足りなくなったのかな? まあ、あまり目立たないし、全体的にはコスト削減にはなっただろうから、いいかな。
そして“再利用”したブロック
ブロックのすき間に吸い殻や枯れ葉が詰まっている、というか、この一角は全体的にスカスカに見える。
通常、ブロックとブロックの間(目地)には、砂を入れて押し固めているはず。実際、この区画の他の大部分もそうなっている。そうすることでブロックが安定するのだろうし、すき間に物が挟まることもない(雑草やコケが生えることはあるけど)。
だけど、この部分だけは、目地が入っていないように見える。何か事情があって、あえてここだけ目地を入れていないのだろうか?
さらに、
こちらは砂が入っているようだが、目地が広すぎる
中央の3つのブロックは、両隣のよりも明らかに縦方向が短い。
同じ場所を横から見ると
ブロックに高低差がありデコボコしてる
素人が差し出がましいが、ちょっと雑じゃありません?
ブロックの間の目地がなくすき間があっては、細いヒールの靴・杖などが挟まってしまうだろうし、ゴミがたまりやすい。車椅子やベビーカーの通行に支障があるかもしれない。
段差でつまづくかもしれない。
広すぎる目地からは“ど根性”植物が生えてくるかもしれない。
さらに、長い目で見れば、凹凸が増幅したり、ブロック自体や下の融雪装置の耐久性に関わるかもしれない。
↑憶測です。専門家や詳しい方のご意見をいただけるとありがたいのですが…
こんな工事は、「ジグソーパズルができなくてイライラして、無理矢理ピースをはめ込んだ」のと同じようなものじゃないだろうか。
工事中の看板はないから、これで完成していると思われるが、発注者の秋田県は現地の確認をしたのだろうか?
ここの地下を走る総工費700億のトンネルの管理で手一杯ですか?
【3月10日追記】その後の経過
そして、山王十字路南側の新国道(という名の県道)では、ブロック敷きや舗装前ながらも、融雪設置が完了した場所を通行できるようにしてくれていた。
こちらはブロック敷きでなく、アスファルト舗装をするのかもしれないが、マンホールなど出っ張りの部分はつまずかないように、ゴム製のマットを敷いて歩きやすくしていくれている。
でも、それ以後の工事がまったく進んでいないような気が…
1車線分が無駄になってます(雪の積もった部分)
看板によれば工期は3月中旬までのはず。
「予定より大幅に早く終わっちゃいかん」とかいうお役所の決まり事があるのかもしれないが、車線が1つ減っていることにより、県民の移動時間や環境面での損失が出ているはずだし、歩行者にしても早くしっかりした歩道を歩きたい。吹雪&積雪時には一生懸命工事をやり、穏やかな天候になった今は何にもしていないってのもおかしな話。
やっぱり秋田県庁のやることって、僕にはよく分からない。
【3月1日追記】上の画像は10日ほど前に撮影したものです。今日、久しぶりに通ったところ、工事区間の半分強程度の部分でアスファルト舗装がされていました。この記事の後半で紹介しています。
* * *
ところで、2月19日付の地方紙・秋田さきがけ新報「秋田市」面「数の深層真相」で、歩道の融雪装置を取り上げていた。それによれば、
秋田市の歩道の融雪装置は「市道10.9キロ、県道18.4キロ、国道0.3キロの総延長29.6キロに設置されている。」
「県道は11.6キロを地下水で温めており、水温15度前後の水をくみ上げ、歩道の下に埋めた配管を循環させ、また地下に戻している。」
「県道の場合、制御板(←原文のまま。制御“盤”の方がいいんじゃない?)のセンサーで気温0度以下を観測し、かつ水分を感知した時に融雪装置が作動するのが一般的。」
「県道と国道では新たに融雪装置を設ける予定は今のところない」(←秋田市内でってことかな?)
「(秋田)市は中通の中央通りに約1.3キロの電熱式融雪歩道の整備を進めている。」
といったことが分かった。
秋田市道の中央通りはやっぱり融雪装置がなかったのか。(積雪時)
でも、「電熱式」ってランニングコストがかかりそうだけど。臨海大橋のように風力もしくは太陽光でも使うのかな?
そして中央通りは北都銀行本店前交差点から秋田駅前交差点(JR秋田支社前)まで約850メートル。両側だとすれば1.7キロ。融雪設置が1.3キロとは中途半端だが、再開発事業とも関係しているのかもしれない。
昨年11月の記事で紹介したように、老朽化に伴う更新工事が行われている県道の「竿燈大通り」のうち、今年度工事が行われた区間(二丁目橋~ダイワロイネットホテル~日銀秋田支店脇)では、更新前に敷かれていたブロック(インターロッキングというのかな?)を、更新後に再度敷き直す“再利用”が行われていた。
ブロック自体を新品に全更新するよりはコストがかからないだろうし、その一方で点字ブロックだけは新基準に対応してか、視認性の高い黄色いもの(弱視の人が認識しやすい)に更新されており、秋田県もコスト削減とバリアフリーを考慮してくれたのかと、好意的に感じていた。
ただし、ブロックは道幅やマンホール等の事情により、カットされて不整形のものがある。劣化するなど再利用に耐えないものもあるかもしれない。ジグソーパズルほどではないが、うまく元通りに収まるか、若干不安でもあった。
ともかく、工事終了後は従来よりも装置の利きがよくなり、今冬後半は歩きやすい歩道だった。最近はすっかり春めいて、もう融雪装置が稼働する機会はなさそうだが、改めて現場を見てみた。
最初に着工した区画の日銀秋田支店脇
矢印で挟んだ部分は、通常のブロックと点字ブロックの間に、セメントのようなものを流してすき間を埋めている。これですき間のつじつま合わせをしているのかもしれないが、全体的に見れば、ほぼ元通りになっており素人目には更新前と区別が付かない。上手いものだ。
1ブロック東へ進み、最後まで工事が行われていた区画。
ダイワロイネットホテル前(交通公社前バス停付近)
矢印の部分は、以前の波形でなく長方形のブロックが敷かれている。新しいもののようだ。他にも畳数枚分(?)程度に渡り、新品らしきブロックが敷かれた一角があった。
やっぱりブロックが足りなくなったのかな? まあ、あまり目立たないし、全体的にはコスト削減にはなっただろうから、いいかな。
そして“再利用”したブロック
ブロックのすき間に吸い殻や枯れ葉が詰まっている、というか、この一角は全体的にスカスカに見える。
通常、ブロックとブロックの間(目地)には、砂を入れて押し固めているはず。実際、この区画の他の大部分もそうなっている。そうすることでブロックが安定するのだろうし、すき間に物が挟まることもない(雑草やコケが生えることはあるけど)。
だけど、この部分だけは、目地が入っていないように見える。何か事情があって、あえてここだけ目地を入れていないのだろうか?
さらに、
こちらは砂が入っているようだが、目地が広すぎる
中央の3つのブロックは、両隣のよりも明らかに縦方向が短い。
同じ場所を横から見ると
ブロックに高低差がありデコボコしてる
素人が差し出がましいが、ちょっと雑じゃありません?
ブロックの間の目地がなくすき間があっては、細いヒールの靴・杖などが挟まってしまうだろうし、ゴミがたまりやすい。車椅子やベビーカーの通行に支障があるかもしれない。
段差でつまづくかもしれない。
広すぎる目地からは“ど根性”植物が生えてくるかもしれない。
さらに、長い目で見れば、凹凸が増幅したり、ブロック自体や下の融雪装置の耐久性に関わるかもしれない。
↑憶測です。専門家や詳しい方のご意見をいただけるとありがたいのですが…
こんな工事は、「ジグソーパズルができなくてイライラして、無理矢理ピースをはめ込んだ」のと同じようなものじゃないだろうか。
工事中の看板はないから、これで完成していると思われるが、発注者の秋田県は現地の確認をしたのだろうか?
ここの地下を走る総工費700億のトンネルの管理で手一杯ですか?
【3月10日追記】その後の経過
そして、山王十字路南側の新国道(という名の県道)では、ブロック敷きや舗装前ながらも、融雪設置が完了した場所を通行できるようにしてくれていた。
こちらはブロック敷きでなく、アスファルト舗装をするのかもしれないが、マンホールなど出っ張りの部分はつまずかないように、ゴム製のマットを敷いて歩きやすくしていくれている。
でも、それ以後の工事がまったく進んでいないような気が…
1車線分が無駄になってます(雪の積もった部分)
看板によれば工期は3月中旬までのはず。
「予定より大幅に早く終わっちゃいかん」とかいうお役所の決まり事があるのかもしれないが、車線が1つ減っていることにより、県民の移動時間や環境面での損失が出ているはずだし、歩行者にしても早くしっかりした歩道を歩きたい。吹雪&積雪時には一生懸命工事をやり、穏やかな天候になった今は何にもしていないってのもおかしな話。
やっぱり秋田県庁のやることって、僕にはよく分からない。
【3月1日追記】上の画像は10日ほど前に撮影したものです。今日、久しぶりに通ったところ、工事区間の半分強程度の部分でアスファルト舗装がされていました。この記事の後半で紹介しています。
ところで、2月19日付の地方紙・秋田さきがけ新報「秋田市」面「数の深層真相」で、歩道の融雪装置を取り上げていた。それによれば、
秋田市の歩道の融雪装置は「市道10.9キロ、県道18.4キロ、国道0.3キロの総延長29.6キロに設置されている。」
「県道は11.6キロを地下水で温めており、水温15度前後の水をくみ上げ、歩道の下に埋めた配管を循環させ、また地下に戻している。」
「県道の場合、制御板(←原文のまま。制御“盤”の方がいいんじゃない?)のセンサーで気温0度以下を観測し、かつ水分を感知した時に融雪装置が作動するのが一般的。」
「県道と国道では新たに融雪装置を設ける予定は今のところない」(←秋田市内でってことかな?)
「(秋田)市は中通の中央通りに約1.3キロの電熱式融雪歩道の整備を進めている。」
といったことが分かった。
秋田市道の中央通りはやっぱり融雪装置がなかったのか。(積雪時)
でも、「電熱式」ってランニングコストがかかりそうだけど。臨海大橋のように風力もしくは太陽光でも使うのかな?
そして中央通りは北都銀行本店前交差点から秋田駅前交差点(JR秋田支社前)まで約850メートル。両側だとすれば1.7キロ。融雪設置が1.3キロとは中途半端だが、再開発事業とも関係しているのかもしれない。