広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

文化施設の場所/新駅の場所

2015-08-29 20:31:53 | 秋田の地理
いずれも秋田市にある秋田県民会館と秋田市文化会館を統合して、新たな大型文化施設を建設する計画が、2013年2月ににわかに持ち上がった。※以前の記事はこちらこちら
両会館の老朽化、機能が重複する施設を集約する効率化、演者や客から上がっていたホールの規模や音響など設備への不満に対応するのが目的。

後に報道などで「複合文化施設」などと呼ばれるようになり、議会で議題になり、文化関係者を集めた会議や県民からの意見募集も行われていたものの、建設場所はまだ決まっていなかった。場所は今年9月に示されるとか聞いていた。
先週から今週始めにかけて、秋田商工会議所と2つの文化団体が「秋田市中心部に建設してほしい」という趣旨の要望をそれぞれ県や市に提出した。千秋公園入口の秋田県民会館の位置に建ててほしいと具体的に場所を指定した要望もあった。
その段階で佐竹秋田県知事は、建設候補地は「今の秋田県民会館の場所を含めて4カ所ある」と話していた。他の3か所は民有地もあるとして明言しなかった。(25日付秋田魁新報等)

それから3日後の28日。
秋田県民会館跡地に建てることが決まったと、複数のマスコミが報道した。※「方針を固めた」「内定」という言い回しでの報道。
※県民会館自体はまだあるんだから「跡地」という表現はどことなくしっくりこない。もちろん、「今の県民会館を解体した跡地」という意味です。
9月の議会で説明して、建設に関する調査に移っていく。

一般市民・県民としては、まだ最終的に詰めている段階っぽかったのに、急に場所が決まったと知らされた形。数日前に要望したばかりの関係者は、願いがかなって喜んでいるだろうけど、拍子抜けしているかも。
現状の県民会館では、自前の駐車場がないことと、大きなコンサートなどの終了時に送迎車で渋滞することがあり、若干混沌とするものの、他には大きな問題はなさそう。土地の取得も不要だし、無難に収めたなという印象。


ところで、2年前にこの構想が明らかになった当時は、
「中心市街地の商業ビル跡地など複数の候補地が見込まれている。」
「「秋田ニューシティ」跡地の約7千平方メートルを建設候補地としている。(略)県と市は地権者らを交えた協議を本格化させる。」
などと報道され、大町二丁目の秋田ニューシティ(かつてダイエー秋田店があったビル。2011年解体)跡地が有力視、いや解体終了直後の時期でもあり「ニューシティ跡地への建設ありき」で話が出てきたように思えなくもなかった。
ただし、「ニューシティ跡地では計画に対して狭すぎる」という声は当時からあった。ちなみにニューシティ跡地は約7000平方メートル、県民会館は1万3225平方メートル。

一方で、県民会館跡地は「風致地区で新たな建築が制限され」るとも報道された。
※これは新施設がどこにできるかに関わらず、用済みになる県民会館を解体した後の使用法としての文脈だったけど。
知事は「整備する場所は秋田市の一街区全体を巻き込んだ形にまで派生するかもしれない」とも言っていた。

それが結局、単なる「県民会館の建て替え(と文化会館の廃止)」にトーンダウンしてしまう気がしなくもないけれど、このくらいが妥当かもしれない。
(再掲)左~中央奥が県民会館


その結果、ニューシティ跡地は本件とは無関係となった。
ひょっとしたら、ニューシティ跡地の所有者である辻さんは、文化施設ができることを見越して、あまり手を付けずにイベント会場と貸し駐車場として使っていたのかも。その目論見は外れてしまった。
駐車場は128区画もあるのに、あまり大々的に宣伝しておらず(看板は小さく、駐車場名称も賃貸料の表示もない)、埋めるつもりがなさそうにも見えていたけれど、今は、
「現在 満車」
近くのオフィス関係者の需要だろうか。北側の一角は、区画は普通自動車サイズながら近隣ホテルへ来た観光バスの駐車場として使っているようで、空いていることが多い。

埋まっているからいいのかもしれないけど、往時のにぎわいを知る者といてはこの場所をこんなことに使うのはもったいない。何か人を集められるものを作ったほうがいいのではないでしょうか。

【9月1日追記+2日さらに追記】9月1日に正式に発表された。早ければ2021年オープン。
報道によれば、県民会館向かいの今は空き屋の旧・県立美術館は、美術大学のアート体感(?)【2日補足・秋田市に移管し、美大の作品展示や市民の文化活動施設】関連施設になり、ニューシティ跡地は複合文化施設の駐車場となる見込みだそう。
やっぱり駐車場はもったいないと思うし、そもそも県民会館とニューシティはお堀や川があってやや遠回りになり、車社会で歩かない秋田の人にとっては必ずしも近くはない距離。【9月11日補足・ニューシティを駐車場とする際、土地を借用するか買い取るかは未定とのこと】
同日に、県、市、JR東日本秋田支社が連携協定を結んだ。秋田駅西口隣接の秋田支社の建物を現在より南側(明田地下道側)に建設し、現在の建物の跡に何らかの施設を造る。東口側にケア付き高齢者移住施設を造る構想も。
ちなみに、現・秋田支社の建物(旧・国鉄秋田鉄道管理局)は1958~59年に建設。新・支社は5階建てで2016年1月着工、2017年春使用開始予定。【2日補足・現支社は3棟に分かれ、敷地面積は約5千平方メートル。新支社は約7千平方メートルの敷地に鉄骨造延べ床面積6250平方メートル】

【9月18日追記】秋田魁新報によれば、9月16日の県議会一般質問で「(比較的近い広小路沿いの百貨店)木内の駐車場の利活用も検討すべきだ」と指摘。知事は「(文化施設駐車場には)狭く、車が出入りする道路も少ない」と難色を示したものの、「金融機関を介して木内側とも交渉したい」と結んだ。
なるほど。その手があったか。たしかに狭い一方通行路からしか出入りできないのはネックだが、それなりの収容台数は確保できると思う。どうせ普段は満杯にはならないのだし、ニューシティよりは近いし、選択肢の1つにはなる。その交渉が「金融機関を介して」なのは不思議。どうして直接じゃないの?
【9月26日追記】議会では、駐車場として産業会館跡地や県民会館隣接の堀の一部を埋める案も示されたとのこと。さすがに堀埋め立ては提示段階で非現実的とされたようで、産業会館跡地も道路配置からして駐車場は難しそう。

【9月2日追記】秋田魁新報の報道の中に、ひっそりと「市の構想には、大町のサンパティオ裏手にある市有地に民間が商業施設を整備するのを支援することも含まれている。」ともあった。2012年に明るみになってそれっきり動きがなかった構想が動き出すのかもしれない。
【11月13日追記】サンパティオ裏の商業施設計画の続報。
2015年11月10日付秋田魁新報 秋田市地域面で「店舗兼住宅 伝統とモダンさ 大町に「秋田町屋」を」として、具体的な構想が報道された。
・「大町商店街振興組合の有志ら」が計画。
・土地は市から「借り受け」る。
・11月中にも「まちづくり会社を設立」。商業者や市民から「出資を募る」。
・秋田杉を活用した店舗兼住宅。
具体的な着工・オープン時期等は言及されていない。

※2016年6月。ニューシティ跡地を駐車場にすることについて、動きが。



もう1つ。仮称「泉・外旭川新駅」について。※以前の記事
秋田市中央部と北部の境目、JR奥羽本線の秋田-土崎間・秋田貨物駅近辺に新しい旅客駅を造る構想。秋田市が費用を負担する。
個人的には、秋田駅から建設予定地周辺までの現行の路線バスと比較して、運賃と所要時間が格段に軽減される(バスは高齢者以外は300円超、時間は15分ほどだが冬は渋滞に巻き込まれる。列車なら200円未満、5分未満で済むはず)から、駅建設のメリットは大きいと思う。市民全員が恩恵を受けるわけではないが、例えばこれまで道路建設に投じてきた費用に比べれば小規模駅の建設などたかが知れている。

新駅の話は昭和末期からあったが進展しなかった。2008年頃に再浮上し、当初はJR東日本側が乗り気だったのに、その頃の秋田市側はそれほどでもなかったようだ。
その後、JRのやる気は薄れていったように感じられたが、今の秋田市長が選挙公約にしていたことから、当選後に今度は秋田市が乗り気になって動き出し、建設の是非、需要や具体的な場所などの調査検討がされている。

8月21日付「あきた市議会だより」No.159に、一般質問での駅に関する質疑の一部が掲載されていた。
結論としては「まだまだ検討中」だけど、方向としては前向きのようだ。分かったことを抜粋。
菅野地下道閉鎖の影響(が駅建設に伴う課題の1つ)
※菅野地下道は車も通る市道のアンダーパスのこと。
以前から複数の候補地がある中、菅野地下道付近が有力ではあったが、やっぱりそうなったのか。
地下道閉鎖が検討されるほど、具体的な位置が決まりつつあるのだろうか。
(再掲)菅野地下道
ちなみにそこに駅ができたとすれば、イオンタウン建設計画地とも、秋田市長の親族が経営する病院とも、若干遠く、徒歩で行く人は少なそう。バスが乗り入れるとすれば、周辺は住宅地の細い道なので、その対応も必要になる。
地理院地図に加筆
JR東日本の調査においても、市の需要予測を上回る駅利用者が見込まれるとされています。
JRのやる気がなくなって秋田市だけが先走っているような印象だったけれど、今もJRは駅建設にやぶさかではなさそうだ。
JRがうんと言わなきゃ実現しないのだから、見込みありということか。

JR東日本から、菅野地下道を連絡通路として、上下線の内側にそれぞれホームを設置し、待合室を線路敷地内中央に1カ所とするなどの計画案が示されており
菅野地下道の廃止は、これを踏まえてなんだろうか。要するに、現在の羽越本線・羽後牛島駅に近い構造か。
Googleマップ航空写真より八幡田地下道付近
ここは旧機関区跡地がある関係で、上下線がJR敷地の南北に離れて通っている。今はほぼ遊休地となっているその間を駅舎として有効活用するようだ。羽後牛島よりもスペースは広く、余裕がありそう。
既存のアンダーパスを駅舎やホームへのアクセス通路に転用すれば、跨線橋建設の費用が浮く。
羽後牛島のように、地下通路を南北自由通路として開放し、改札口もホーム上に設ければ、歩行者の線路横断は今後も確保されるし、駅業務や乗客の動線も合理的。
「計画案」だから、他の案のあるのかもしれないし、どうなるか分からないけれど。

航空写真で見てみると、上下線が離れすぎている感じもするし、線路の角度も上下が平行していない。どんなホーム配置になるのか興味深い。

【2017年9月6日追記】2017年9月5日、秋田市長が「2021年春に新駅を開業する方針」を示した。春の定例ダイヤ改正に間に合わせたいとのこと。
秋田市の調べでは、1日当たりの乗客数は2118人(降車は除くってことだとすれば、土崎駅とほぼ同数)。費用対効果を示す「費用便益比」は採算ライン1.0を上回る2.46と試算している。
※その後、2019年に駅設置が認可された。(以上追記)



関係があるのか分からないが、28日付でJR東日本秋田支社から、泉地区の旧・秋田運転支所跡地内に太陽光発電設備を設置することが発表された。9月以降着工・今年度末使用開始。(既にソーラーパネルを置いてなかったっけ?)
その場所は、菅野地下道よりも秋田駅寄り~天徳寺地下道の上辺りにかけての線路の間。上の航空写真で建物が建っている付近から右下方向。菅野地下道の上は新駅用に空けておくということかな?
※太陽光発電についての続きはこの記事後半にて。
コメント (9)
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横断歩道移設

2015-08-26 21:01:57 | 秋田のいろいろ
秋田市保戸野の菊谷小路と千秋トンネル通りが交わる信号機のある交差点で、7月末からお盆にかけてちょっとした変化があった。
ちなみに昔はこの南東角に秋田相互銀行(保戸野支店?)があったのだが、かなり前に駐車場になった。また、30年以上前から音響式(視覚障害者用)信号が設置されており、住宅地の交差点としてはかなり早かった。
菊谷小路(北)側から北方向の現在の状況

Googleストリートビューより以前の状況
※左側の信号柱と歩行者用信号機が違っていますが、これは今回の変化以前に更新されています。

交差点北側の横断歩道周辺が変化した。
右(東)側の歩行者用信号が設置された柱が姿を消し、消火栓を示す看板の向きが変わっている。
そして、両側角の歩道と車道の境に1つずつ設置されていた、緑色の柵が撤去された。
さらに、上の写真では分かりにくいが、横断歩道の位置が移動した。他にも自転車横断帯が撤去され、縁石と歩道が削られ、点字ブロックが移設された。
目的は「横断歩道の移設」であり、それに伴って柵などが撤去されて柱類が移動したとするべきであろう。

工事途中。信号機関係は既に移動し、他は従来のままの段階

現状
移設工事には下請けを含めて複数の業者が関わるし、工程上1日では済ませられないものもあるだろうから、全部を同日に一斉に切り替えるのは不可能。
そのため、工事途中には、移動後の信号機を見て、移設前の横断歩道を横断しなければならない場合もあった。
途中では、点字ブロックが新旧共存している段階も

移設前

移設後 ※向かい側のビル1階のペット美容室が閉まったが、近くへ移転した。
今回の工事では、歩行者用信号機2つの位置を変えないといけなくなる。
上記の通り、西側の信号柱は以前のままで、東側は柱ごと位置が変わった。作業としては、東側は新たな柱を立て、従来の柱は(更新後3年くらしか経っていないので)県警の倉庫へ搬入されたようだ。
信号機は、西側は本体(灯器)はそのままでアームを長いものに交換して対応。視覚障害者信号のスピーカーも棒の先に設置された。
東側は柱同様、灯器も新しくし、古いものは倉庫へ。ただし、スピーカーは従来品の転用。
右の東側は信号機を前に突き出すような設置
基本的に横断歩道に立った横断者の正面に信号機が見え・聞こえないといけないから、そのように対応したのだろう。
そうは言っても、狭い道ではやむを得ずヘンな位置に信号があることがあるし、秋田県警はここ30年くらいは長いアームを使いたがらない傾向があるように感じていたが、最近はまたそうでもなくなってきたようだ。
特にスピーカーは位置がおかしいと、視覚障害者を車道へ“誘導”してしまったり段差等につまづく危険もあるのだから、極力調整するべきだと思う。

なお、新旧比較の写真をよく見ると分かるかと思うが、工事途中(信号だけが移設済みの段階)と終了後では、信号機の向きが微妙に変わっている。その時に有効な新旧横断歩道に合わせて、向きを調整していたようだ。

以前の横断歩道の跡が分かる


長ったらしく書いたけれど、要は、横断歩道が横断歩道1本分ほど、交差点の内側へ移設された。
横断歩道の位置は、交差点形状や横断者・車両の動線などに応じて決めるのだろう。あまり外側にあると、右左折車両から見えにくくて車が突っ込んで事故になるおそれがある。
ここの場合、以前は柵と自転車横断帯が内側にあったので、横断歩道は少々外側寄りにあった。車に見落とされないよう、内側に動かしたのだろうか。
移設後。前は横断歩道がもっと右にあり、右折車から見えにくかったかも
また、東側の歩道角は、道路際に塀があって見通しが悪く、歩行者(や歩道を走る自転車)が出会い頭にぶつかる可能性が多少あったと思う。信号柱自体が場所を取って邪魔していたかもしれない。
移設後。以前は角を曲がった歩道が狭い所に柱があった
見通しや信号待ちの滞留スペース確保に改善の余地ありと判断されて、横断歩道が移設されたのだろうか。
でも、柱と信号機が更新されて間もない時期に、特に事故が発生したわけでもないはずの場所で、これほどの費用と手間をかけて横断歩道を少しだけ動かす必要があったのか、疑問でないわけでもない。
歩行者としては、直進時に若干遠回りして横断しなければならなかったのが、距離が短縮されてほぼ一直線で渡れるようになったから、いちおう歓迎かもしれないが、微々たるもので恩恵を受ける実感がない。
学校が多い一帯でもあるから「少しでも安全に」と費用を惜しまなかったのなら、それはそれでいいけれど、だったらほかのもっと危険そうな場所に対策をしてほしいように思わなくもないのです。
【27日画像追加】かなり広角のストリートビューより。赤い位置に柱と横断歩道が動いた

例えば、特に危険というわけではないけれど、同じ交差点の南側だって、
同じように柵と自転車横断帯を撤去して、横断歩道を移設してもいいのでは?


ちなみに、この1つ西隣の変形丁字路というかY字路交差点の東側横断歩道も、たぶん10年くらい前に移設された。
これも内側への移設。交差点形状からして、左折車が突っ込んできそうだったし、南側歩道の滞留スペースの少なさから移設したと思われるが、こちらは移して正解だったと思う。
ただし、現時点でも、左折車からの見通しが良好ではなく、赤に変わった直後に信号無視して進入されるなどすると危険。

いくら安全な設備になっても、横断者も運転者も充分注意して通行し、無謀な運転はやめていただきたいものです。

※翌年度、近くの交差点では全面的に改良された
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なかいちの木

2015-08-24 20:58:45 | 秋田の季節・風景
日曜日、広小路からエリアなかいち・新しい秋田県立美術館を見ると、なんか前とちょっと違う気がした。
手前の木が邪魔なのは工事中でアングルが制限されているので
「わらび座」ののぼり旗自体は別として、その辺り(奥の掲揚塔より手前)に違和感。
なかいちの北西角に当たる場所
旗の後ろの植え込みに、背の低いケヤキらしき木がある。前はこうじゃなかったような…

以前の写真で確認。
(再掲)

(再掲)

2012年。にぎわい交流館から
そう。以前はもっと木の背が高かった。
掲揚塔よりも背が高かったのに、バッサリと伐られてしまったのだ。
こんなに低く

木に病害虫や腐食が発生してやむなくこうなったのかもしれないが、若い木ではあまり考えられないと思う。
視界を遮って通行の安全上危険だとかいう場所でもないし。


広小路から見て奥の秋田県立美術館の前にも、並木状にケヤキがある。
(再掲)以前の光景
それが今は、
短くなった
角の1本ほどバッサリではないものの、これもけっこう強めに剪定された。

美術館2階の「ミュージアムギャラリー」の窓から水庭越しに景色を眺める時、このケヤキの樹冠の先端付近が見えていたはず。伸びすぎて視界を遮るから短くしたのだろうか?
設計した安藤忠雄氏は、水庭を美術館の目玉の1つとして設計したらしいが、水庭の前に植えたケヤキが大きくなることは計算の上だったのではないだろうか。それなのにオープンからわずか3年でこんなに伐ってしまうのは、強引というか不自然というか、そんな気分になった。
仮に中からは見通しが良くなったとしても、外からはあまりいい見栄えじゃないし。
安藤センセイが現状をご覧になったら、どう思われるだろうか。完成引き渡し後は感知しないのかもしれないけど。

秋田駅西口や秋田市役所脇など、ケヤキ並木がムクドリの集合場所になって、鳴き声やフンの被害対策として、派手に伐される場合もある。
しかし、ここは下を通る人はあまりいないし、千秋公園が近いからムクドリがわざわざ来ることもないかと思う。あくまで、管理側の都合でこうなったのだと思う。
なお、美術館の脇の通路やにぎわい交流館側にもケヤキがあるが、こちらは極端な剪定は行われておらず、おおむね自然な樹形のまま。

なかいちに限らず、街や建物自体が人工物で、そこに人為的に植えられた樹木だから、どうやっても本来とは違う形ではある。だけど、のびのびと枝を広げてこそ、樹木。剪定するにしても、見え方に配慮がほしい。
コメント (2)
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謎の道路標示

2015-08-21 19:36:08 | 秋田のいろいろ
道路の路面に白やオレンジ色で引かれた「道路標示」。
運転免許証を持つ者なら、そのすべてを理解していなければならない。
実際問題として、秋田のような積雪地では冬は意味を成さないのは仕方ない。しかし、見えている季節でも、緊急車両出入口などの「停止禁止部分」や横断歩道上に平然と停まる車が少なくないなど、理解していないのか、見えていないのか、そんな運転者が少なくないのが実情。

などと偉そうなことを書いておきながら、今週、どうしても意味が分からない道路標示が出現した。ご存知の方、教えていただけないでしょうか。
秋田市楢山の県道28号線「刈穂橋東」交差点。
先週までは、県道を横断するための横断歩道の線だけが、ごく普通に引かれていた。
今週、その隣(交差点内側)に、
新たな白線が!
歩道側から見ると、横方向が斜めのハシゴ形。あるいは「自転車横断帯」の中に斜め線を引いた感じ。
交差点内にこの1本だけで、他の横断歩道は従来のまま。

一見、横断歩道に付随しているようなので、何らかの横断位置を示すかに見える。しかし、歩道との境には縁石や柵があるから、ここを渡れという意味ではない。

路上で見られる斜め線の標示には、上記「停止禁止部分」のほか、車線分岐の手前などにある「導流帯」、「立入り禁止部分」なんかがあるけれど、ここのものは立地としても形状としてもいずれも違う。

道路と平行方向ではなく、車道全体を遮るように両方向車線にまたがって線が引かれるのも、横断関係以外では例がないのではないだろうか。

実はこの道路では、工事が行われている。
「悪くなった舗装を直しています」
そのせいか、この地点から交差点外側方向に向かって、工事途中っぽいザラザラした路面になっている。交差点内には「この先段差あり」という看板も立っている。
ということは、「ここから路面状況が悪いから気をつけてね」という意味だろうか。だとしても、法令上はそのような意味を持つ道路標示はなさそう。
多くのドライバーは気にせずに通ってしまい、それで問題ないのだろう。でも、何か重大なことを教えてくれているのを見過ごす結果になるかもしれない。道路利用者(運転者はもちろん歩行者も)として知っておくべきだと思う。
何なんでしょう?

【9月22日追記】工事区間の反対側の端、イオン秋田中央店前の交差点と太平大橋の中間付近にも同じペイントがあった。
こちらは横断歩道に隣接しておらず、道路の途中に線が引かれている状態。横断歩道と間違える人はいないかと思うが、いろんな人がいるわけで、(段差はあるが柵はないから)勘違いして渡る人がいないとも言い切れない。

※この後、10月末までにはきれいにアスファルトが敷かれて工事が終わり、謎の白線もなくなった。

別の道路では、スプレーで同じような斜線を広範囲にペイントしていた。そちらは、一見して段差があるのだと分かる状況だった。
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天カメリレー

2015-08-19 23:39:58 | 津軽のいろいろ
NHK総合テレビの朝の「NHKニュース おはよう日本」。
平日の7時45分から8時00分はローカルパート。エリアによって若干の違いがあるようだが、東北地方6県では、7時45分から県別ニュースと東北共通のレポートを放送した後、7時55分から気象情報。
気象情報は、前半が仙台放送局のスタジオから気象予報士が出演する6県向け、後半が各放送局からの県別という構成。

その仙台からの気象情報では、最初に気象予報士があいさつして「まずは各地の外の様子をご覧いただきます。」となる。リモコンカメラ(お天気カメラ)の映像が流れる、いわゆる「天カメリレー」。
現在は、1日につき2か所が30秒ずつ放映される。2か所は別々の県(放送局管内)の光景で、今は県庁所在地(放送局の建物設置)以外の町や観光地にもカメラがあるので、そこの映像が流れることも多い。映像に合わせて、各放送局からのナレーションというかコメントも流れるが、それを読む人の顔も名前も表示されない。スタイルとしては30年前からほとんど変わらないのではないだろうか。

以前も書いたように、県域版「おはよう○○」の出演者は、多くの放送局において複数のアナウンサー(正職員もしくは正職員退職者)・キャスター(契約職員)が交代で担当していて、東北では秋田以外の各局がそうしているようだ。秋田放送局「おはよう秋田」は、1名の契約キャスターが専任で担当している。


さて、お盆中も通常通り放送されたこの番組。
職員の休暇や高校野球の出張などでイレギュラーな体制だったのかもしれないけれど、8月13日・木曜日にこんなことがあった。

仙台の気象予報士は夏休みでいつもと別の人だけど、いつも通り「まずは各地の外の様子をご覧いただきます。」。
(映像は別として音声は、)「青森県弘前市です。」と青森放送局に切り替わった。

このコーナーでは、2週に1回くらいはNHK弘前支局(建物としては弘前放送会館)のカメラからの弘前公園や岩木山の映像が流れる。今回も…と思ったら、画面は青森放送局の増子有人アナウンサー?!(かつて秋田局にもいた増子さんとは昨秋のこの時に続き、衝撃的な“再会”となった)
※「支局」と「放送局」は別の組織。天気カメラの場合、支局は単なる設置場所で、操作やコメントは青森放送局から行っているはず。
再掲)NHK弘前放送会館。アンテナの上にカメラがあるはず
そう、何らかの手違いで、弘前のリモコンカメラの映像が流れず、青森放送局のニューススタジオの映像が流れてしまったのだ!
増子アナウンサーは、自分の姿が映るとはつゆも思わず、原稿がある下を向いて読み始めたが、すぐにアナウンサーの習性かちらりと視線をモニター画面があるであろう方向へ上げた。
映っているはずのない自分の姿を見て、「うわっ。ヤバイ」というような顔を一瞬浮かべ、以後は若干困惑した表情ながらも普段ニュースを読むように、時折カメラ目線で原稿を最後まで読んだ。(声はまったく通常だったのはさすが)

通常は画面右下に、オレンジ色の帯の上に地名が「青森 弘前」と表示されるのに、出なかった。(あれって仙台局から送出するのだろうか? デザインや位置は各県共通だけど)
当然、「増子有人」と名前なども出なかった。

見ている視聴者のほうが気の毒になるような30秒が終わり、次の仙台の映像は通常通り流れた。

NHK仙台ホームページには「天カメリレー」の記述あり。13日は「青森・仙台」だったが… ※出演者は夏休みの予報士や出演しないアナウンサーが掲載され、いい加減

手違いやミスが起きてしまうのは、しょうがないし、この程度のミスは大した問題ではない。
だけど、お詫びがなかったのはいかがなものか。(少なくとも秋田局経由で視聴する限りでは)
増子さんでも、次の仙台局のアナウンサーでも、その後の気象予報士でも、ひとこと「弘前の映像が流れませんでした。失礼いたしました」と言ってくれればいいのに。
弘前の映像が流れなくて困る視聴者はいないだろう。だけど、本来のあるべき放送とは違うもの、失敗作を届けてしまったことには変わりないのだから。NHKの「おごり」を感じてしまったのは僕だけでしょうか。


この一件のおかげで、普段、各局のアナウンサーがどんな風にしてコメントを読んでいるのかが垣間見られたのはおもしろかった。
例えば、別のスタジオに移動して読むのか、ニューススタジオから読むとすれば照明が暗くなったりするのか、これはさすがにないだろうけどスーツを脱いで茶でも飲みながらふんぞり返っていたりしないのか、等々妄想してしまうが、スタジオもアナウンサーも、ニュースの時とまったく同じだった。(少なくとも青森局の増子さんは)
同じスタジオで数分前まで県域ニュースを読み、数分後に県域気象情報を伝えるはざまのタイミングだから、当たり前といえば当たり前だけど。



最後に、このコーナーで読まれるコメントは、各アナウンサー・キャスターが各自考えるらしい。しかも、制約はあまりなさそう。
もっとも、多くのアナウンサー・キャスターは、「今朝の気温は何度」だの「今日は○○という催しが行われる」だの、当り障りのない内容。

だけど、2名のアナウンサーはちょっと違う。
盛岡放送局の上原康樹アナウンサー(公式ホームページではアナウンサー扱いだが、定年退職後再雇用されている「シニアスタッフ」だそう)と山形放送局の島田政男アナウンサーである。

上原アナウンサーは、詩的な表現を交えて朗読するように伝える。
島田アナウンサーは、冒頭は他の人と同じようなコメントながら、最後に自作の俳句を詠む。

盛岡局、山形局とも、他の人が出演することもあり(その時はもちろん普通のコメント)、上原、島田両アナウンサーは2回に1回(=週に1回)出るかどうかの割合。
運が良ければ(?)、上原→島田もしくはその逆と、同じ日に2人の名調子を聞くこともできるが、ここ最近では1度しか遭遇していない。※この後、9月15日・火曜日に盛岡→山形で実現。その次は10月2日・金曜日に盛岡→山形で実現したものの、爆弾低気圧接近中であったため、島田さんの俳句はなかった。以後、12月24日木曜日の盛岡→山形、2016年1月14日木曜日の盛岡→山形。1月20日水曜日も盛岡→山形で上原・島田コンビであったが、大雪の情報を伝えるため、島田さんの俳句はなし。次は3月22日火曜日盛岡→山形。3月30日水曜日盛岡→山形。

仮に今回の件に遭遇したのがこのお2人であれば、どんな対応をしただろう?

【2016年8月5日追記】2016年7月に、島田アナウンサーが仙台放送局へ異動。8月初めまでの段階では、昼のニュース(宮城県域向け)などを担当しており、朝の俳句を聞くことはできなくなった。上原アナウンサーは盛岡のままだが、担当する機会が減っている感じ。

※2019年春から、天カメリレーは縮小され、各局からの音声がなくなった。この記事中ほど。
※2019年8月の上原アナウンサーの転身
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笠岡・上流側

2015-08-17 20:24:24 | 秋田の地理
だらだらと続いてきた4月末訪問の新城川シリーズ、いよいよ完結します。※最初の記事直近の記事

前回は、集落の中央部から西側へ川が付け替えられ、「新笠岡橋」が架けられた下新城笠岡字笠岡で終わっていたので、そこから川をさかのぼる。
以前からあったであろう集落の西端をたどる道は、新しい川の左岸に沿っているが、おそらく旧流路との合流点で行き止まり(未確認)。
対岸の田んぼの東端にあたる右岸の道は、付け替え工事に伴って新設されたようだ。左に田んぼと火力発電所を見ながらこちらをたどる。
下流方向。向こうが新笠岡橋
護岸は砂むき出しがほとんど。
2012年10月のGoogleストリートビューでのほぼ同じ位置は、
川のかの字もない?
左に細い旧流路が見える。ストリートビューがたどっている中央の道~右の工事用通路が現在の新流路だと思われる。
ここで新旧流路がいったんつながる(上流から見て分岐)はずだが、近くまで行かなかったこともあり、不明瞭。

新笠岡橋から200メートル強で、川は右(東)へカーブし、道はそのまま北進して下新城小学校南側の石碑(この記事最後)が立つ道路に出る。
その川がカーブしたところで、
新旧流路がまた分かれる(上流から見て合流)
左の旧流路は埋め立て工事中。新流路の200メートルほど先に架かる橋が、県道(この記事参照)の笠岡橋。

旧流路はこの先でさらに左へ膨れてすぐに右へ戻り、つまり蛇行していた。両岸に建物(簡易郵便局など)が多くあり、容易に拡幅するわけにもいかず、100メートルほど南へ一直線の新流路を作ったのだろう。
ちなみに、県道の東(上流)側では、旧流路より南が下新城笠岡字笠岡、北が同字堰場と境界になっている。(西側は両岸とも字笠岡)

県道へワープ。
旧流路の笠岡橋から100メートルほど先の新流路の笠岡橋を見る

県道の新しい笠岡橋から下流方向。上の新旧合流点


旧・笠岡橋の下は、
(再掲)埋め立て中


以前も書いたけれど、岸と同じ高さまで埋めるのか、橋はどうするのか、気になる。
工事は10月いっぱいまで


今度は、県道の新しい笠岡橋の上流側。先に、
2012年10月のストリートビュー
それから2年ちょっとで、
橋が架かり、下を川が流れる
通水記念式典は、この左側(右岸)で行われたらしい。
新しい川は県道の上流で左へカーブし、200メートルほどのところにもう1つ、真新しい橋が架かっている。
この辺りでも、新旧流路が接続(上流から見て分岐)しているはずだが、おそらく堤防によって分からなくなっている。奥のほうは旧流路を拡幅しているかもしれない。


その橋へ向かう。南側(左岸)は田んぼのようで見通しがいいが、距離的に北側からアクセス。住宅の合間を縫う分かりにくい道を抜けた所に橋があった。
狭いながらも立派な橋
河川付け替えで架けられた橋は、高欄(欄干)などはほぼ共通の規格のようだ。秋田市道であっても、県の河川工事のせいで架け替えさせられたのだから、県が架けたのだろう。
この橋は、2015年3月にできたばかりで、名前は、
「萬吉橋」
新笠岡橋(2013年3月)、県道の笠岡橋(2014年8月)、萬吉橋と工事完了近くに架けられた橋は、銘板の書体も同じようだ。

それにしても、橋の名称がおもしろい。
これまでの法則からすれば、小字名の「堰場橋」とかじゃないかと思っていたのに。
工事前には、1967(昭和42)年に架けられた萬吉橋があったようだ。もちろん昔は川幅に応じた短い橋だったのだろう。

ちょっと調べたところ、「萬吉」というのはどうも実在した人物名らしい。
姓やいつ頃のどういう人物かは不明だが、今も子孫の方がいらっしゃるようだ。【その子孫の方からコメントいただいた。下記コメント欄参照】

人名が由来の橋の名前は珍しい。ほかに秋田市内で思い浮かぶのは、市南西部豊岩地区の雄物川の堤防の下にあるバス停「市兵衛橋」とか。
橋の名になるほどだから、萬吉さんはよほどの偉業を成し遂げた人なんだろうか。
昭和42年の先代の橋で既に何代目かの萬吉橋に当たるのだろうが、当代の萬吉橋が史上最長かつ最も立派な萬吉橋であることだろう。草葉の陰の萬吉さんはどう思っておられるだろうか。

また、名前は別としてこの橋そのものが、河川改修後も残ったことも興味深い。
南岸(字堰根という小字)には田んぼと山と神社くらいしかなさそう。しかも、県道の橋とわずかしか離れておらず、そちらへ迂回すれば行き来は可能のはず。
費用対効果からすれば橋そのものを廃止しても差し支えは少なそうに思えた(少なくともよそ者の勝手な考えです)のに、立派なものが架かった。仮に橋が単独で老朽化したならば、秋田市は架け替えどころか改修も渋ったかもしれない(天ノ袋橋のように)。
県が行った川の工事の“ついで”だったからこそ、残ることができたのかもしれない。
萬吉橋から上流方向
萬吉橋の上流100メートルほどで、川幅は狭くなる。護岸の見た目からして、ここからは既存の川。すなわちここが工事の上流端のようだ。

地理院地図に加筆。赤が大雑把な新流路(自信なし)
※各地図サイトでは、下新城笠岡地内の改修工事後の状況はまだ反映されていない。

長らくお伝えしてきた新城川のレポートはこれにて完結。
旧流路を埋めた後がどうなるのか、新流路の堤防がなじんできた後の模様(堤防上をずっと歩けるようになったら)など、機会があれば、また訪れてみたい。
さらに、この上流側でも将来的には改修工事が計画(今回の工区上流端から2.3キロの下新城岩城字槻ノ木まで)されているし、さらに上流の上新城地域も含めた山間の農村部の光景にも興味がある。
秋田市内にも、まだまだ知らない場所・知らない光景があることを、今回もまた思い知らされた。

2017年春の状況
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アゴラの竿燈人形

2015-08-16 21:13:04 | 秋田の季節・風景
この記事末尾で取り上げたように、秋田駅西口の大屋根下にあるからくり時計「アゴラチャイム」の下のショーケースに、気になるものが置かれていた。
名前や広告の連絡先からすれば、近くにある「アゴラ広場(和訳すれば広場広場ですが…)」や大屋根と同じく、西武とビューホテルが入るビルの管理会社の管轄下にあると思われる。
 (いずれも再掲)
男女の子どもの人形が1体ずつ置かれ、男児のほうが竿燈らしきものを上げている格好なのだけど、その竿燈がひどいものだった。
(再掲)
極端に短く、横に幅広く感じ左右非対称という、実在しない形状。
おそらく、当初はちゃんとしていたのが、途中で折れて破損したのがそのままにされているように感じた。
さらに、男児の太ももに穴が開いていて、そこに竿燈が突き刺さっているという、衝撃的な構造でもあった。

場所柄、旅行客などの目に触れる機会が多く、誤った竿燈の形を流布してしまうのではないかと心配していた。


今年の竿燈まつり前(何月かは忘れた)にも、以前と同じ状態で「相変わらずか」と思った記憶はあった。
ところが、現在は、
おや!
まず、人形の位置が動いている。結果として、以前は2体が同じ方向を見ていたのに、今は女児がそっぽを向いてしまったけれど…
そして、竿燈が変わった。

以前は竿燈も人形本体と同じような作り物だったが、新しい竿燈は竹や提灯に本物を使っている。
ただし、竿燈全体の形状や提灯の数と配置は実際とは異なる。
提灯1つ1つは前より大きくなり、3段8個しかない。だけど、全体的な形状は実物を考慮していて以前のような中途半端さがなく、これなら実物をデフォルメしたことが理解でき、許容できる範囲内に収まったと思う。

提灯は「幼若」の文字と、竿燈を上げる人の絵が描かれている。絵の中の提灯には「秋田名物竿燈」の文字。
【21日追記】着ている半纏(はんてん)の襟には以前から「大若」の文字。それなのに上げているは「幼若」と明示されたことになり、ちぐはぐになった。※大若、幼若等は、竿燈のサイズを示す規格名。本物の半纏では、襟に団体名(町内名や○○竿燈会)が記されるのが一般的。
【2018年7月12日追記】この提灯は、裏表で図柄が違う(実物の竿燈でもそうだけど)のだった。下の続きの記事に画像あり。

そして、今度は太ももに突き刺さっておらず、穴にはテープが巻かれた。


以前より竿燈が大きくなり、太ももから離れて支える場所が変わったので、バランスが保てるだろうか。それに、紐が緩むなどして竿燈の形が崩れる可能性もある。以前以上にメンテナスをしっかりする必要がありそう。

後ろの地図も、以前は手付かずだったが、2013年1月現在のものに更新されている。
おおむね問題はなさそうだが、「(移転後の)県立美術館」と「(移転して空き家の)平野政吉美術館」が共存するなど、若干事実と異なる点もある。

※このケース内のその後の変化は、この記事後半。
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青棚

2015-08-13 23:32:43 | 秋田の季節・風景
当ブログでは、毎年8月初めから中旬にかけて、2010年のとある記事にたくさんのアクセスがある。
今年の8月12日は255件もアクセスがあり、直近の新しい記事をしのいでいる。

その内容は、秋田などのお盆の装飾に関する風習。「とうろう」とか「トロンコ」と呼ぶ、吊り下げて供えるモナカの皮状のものを主に紹介した。
今年も、秋田ではどこのスーパーでも、当然のごとくとうろうが販売されている。


その記事で、もう1つ簡単に紹介したものがあった。
ハス(蓮)の葉に小さな果実などを載せて供えるもの。
これは全国的に行われるようだが、場所によっては細かく刻んだナスやキュウリなどを供えるようだし、ホオズキの代わりに秋田ではハマナスの実を使うといった違いはあるようだ。
秋田では、葉と中身がセットで売られるのが一般的。

これまで、その名前は分からなかったが、今年、知った。「青棚(あおだな)」だそう。
ネットで「青棚」で検索すると、結果は「青い棚」ばかり。とうろう以上に局所的なものなのかもしれない。
日本語では緑色のことを「青」と表現することがあり、お盆のお供えを並べる場所を「盆棚」と呼ぶので、その辺りからの命名だろうか。

秋田のスーパーでは、「青棚」とか「青棚セット」という名称で、400円程度で販売されていた。
四角くたたんでまとめられ、透明袋で包まれて販売
ナマモノだから、あまり早くから売ったり買ったりするのもうまくなさそうだけど、8月9日には既に売られていた。購入後は冷蔵庫の野菜室に入れると葉が乾かなくて良さそう。


広げたところ
ハスの葉を手に取って見たのは初めてだったけど、かなり大きい。(これは特に?)
ほんのりといい香りがする。ハスの花の独特の香りに少し似たような。
中身も袋入り
この商品は、ハマナス、ペポカボチャ、小さい青リンゴ、ブドウ、インゲンマメがセット。

インゲンマメがちょっと意外かもしれない。
全国的に一部地域(秋田の一部でも)では、ジュウロクササゲとかサンジャクササゲという、紐のように長いさやの豆をお盆に供える。
インゲンとササゲはよく似ているが、植物分類学上の属は異なる。(長いササゲもインゲンと同じ食べ方ができる)
おそらく、長いササゲの代用としてインゲンが入っているのではないだろうか。
ジュウロクササゲのさや。ペットボトルは500ml
【16日追記】ジュウロクササゲの名は、「1つのさやの中に、豆が16粒入っている」のが由来だが、必ず16粒というわけではない。写真のものは18粒ほどあった。品種や栽培条件による差があるのだろう。


別の店では、こんなものも売られていた。
御棚セット
ペポカボチャ、青リンゴのほか、小さい洋梨も。リンゴやナシは、間引いた(摘果した)ものの有効利用ということか。
青棚の中身の一部を充実させたような構成。「御棚(おたな?)」とは「盆棚」のことだろうか?

あと、ハスの葉を筒状に巻いたものも売られていた。どうやって供えるのか分からないけれど、この御棚セットと組み合わせてオリジナルの青棚を作ったりするのかな?【2016年8月15日】広げたハスの葉に、米を載せて供える風習もあるので、それに使うようだ。葉の値段は200円強。


地域、宗派、家庭による違いがあるわけだが、現代ではそれぞれの風習の本来の形も意味や目的も分からなくなってしまったことが多い。形式的なものでいいのかもしれないけれど、もう少し深く知ることが必要かもしれない。

と考えていたら、8月7日付の秋田魁新報の情報紙「マリ・マリ」に「にっぽんのお盆」という特集が出ていた。
秋田市ではあまり行わない「迎え火を焚け」とか風習が説明されているが、「最近ではインターネットで調べてやり方を改める人が増えてきており、全国的に均一化されてきているようです。」などとも述べ、形式にこだわるよりも気持ちが大事といった内容もあった。
たしかにそうかもしれない。だけど、全国チェーンのスーパーでさえ、秋田ではとうろうが山積みにされ、青森では「法界弁当(法界折)」が販売されているのを見れば「全国的に均一化されてきている」とはとても言えない。
秋田の「郷土の新聞」がそんなことを書くのは残念だし、「にっぽんのお盆」などより「あきたのお盆」の特集を組んで欲しいものである。
【15日追記】特集内で、秋田市による精霊流し(という名のゴミ収集)が実施されることには、軽く触れていた。秋田ならではの記述はその程度。「135カ所」で回収するそうで、「15~17日に」実施するように書いてあるが、供物を流す(出す)のはあくまでも16日の午前中ではないだろうか? むしろ設置と回収を含めた秋田市役所の一連の業務は15~17日かもしれないけど。
【16日追記】「インターネットで調べてやり方を改める人が増えてきており」とあるが、冒頭で述べた当ブログへのアクセスが増えることからして、「全国的に均一化されて」いない「その地方独特のお盆のやり方」を「インターネットで調べて」いる人も一定数いると言える。この点からも、マリマリの言い分には賛同しかねる。

2023年の青棚事情
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岩手のこまちバス

2015-08-11 23:48:15 | 秋田のいろいろ
2013年8月から、ジェイアールバス東北の秋田支店に、秋田新幹線のE6系電車をモチーフにしたデザインの観光バスが配置されている。
その当時はE6系が「スーパーこまち」として走っていたため、「スーパーこまちバス」と呼ばれた。

現在のジェイアールバス東北のホームページでは「秋田新幹線E6系「こまちカラーバス」」と称している。
1台だけで不規則に走るためか、秋田ではあまり話題にならない気はするものの、現在も「びゅうばす」ツアーや一般貸切として活躍中。
学校行事か何かの貸切で走っていたのを見たこともあり、季節によっては容易に貸し切りできるようだ。

さらに2014年2月からは、岩手県の盛岡支店にも同じ塗装のバスが1台配置されているとのこと。


竿燈まつり期間中の秋田市内にて。
ツバメマークのJRバス
後ろに続くのは、
こまちカラーバス!
よく見ればこの車、
「岩手230 い・・・6」
これがウワサの盛岡のこまちバスだったのか。
ナンバー以外は秋田支店の車にそっくりだなと思って、法則にしたがって個々の車両に振られる「称号」を確認。(上の写真右のライト上に表示)
「H647-13401」。この称号は重複することはあり得ない。
(再掲)導入直後の秋田支店の車も「H647-13401」
ということは…
最初秋田に配置された車両が、秋田ナンバーから岩手ナンバーに登録し直して、盛岡支店へ転属して走っていることになる。

したがって、今秋田にいるこまちカラーバスは、2代目でおそらく2014年に新車で購入した車なのだろう。(称号やナンバープレートを見れば、ある程度分かりそうだけど未確認)【末尾の追記参照】
傍から見ると面倒そうに見えるけど、鉄道やバス業界では、こんな配置転換がたまにある。

この時の盛岡のバスは「東北3大祭り(すずらん)」ツアー。おそらくJTB商品。
前のツバメのバスは何の貸切か確認できなかったが、ナンバーは「宮城200 か23-12」だから所属は違う。称号は「H647-13404」で、盛岡のこまちバスと同型で3番違い。



一般塗装では、「JR」はロゴマークを使用し「BUS TOHOKU」と続くのに対し、こまちカラーではロゴとは別に「JR BUS TOHOKU」とフル表記。

【16日追記】8月29・30日に、さいたまの鉄道博物館で「JRバス展」が開催され、JRバス東北からはやぶさカラーとこまちカラーのバスが1台ずつ出張して展示される。
博物館のプレスリリースではどちらも「関東地方初お目見え」「今回、初めて関東地方までやってきます。」とある。関東での「展示」が初というのは確実だろうが、関東地方へこのバスが「行くこと」も初だろうか?
こまちカラーについては「秋田を拠点に」運行されているとあり、盛岡には触れていない。一方で掲載された写真は、現在は盛岡所属のこの「H647-13401」(ナンバープレートは見えない)。どっちが行くのだろう?

【9月8日追記】秋田支店のこまちカラーバスを目撃できた。
ナンバーは「え・・・6」。これじゃあE6(いー6)系じゃなく、「A6(えー6)系」だ。
称号は「H647-07402」。すなわち2007年式を意味し、新車ではなく既存車両を塗り替えてこまちカラーにしたのだった!
調べてみると、かつて盛岡支店で真っ赤な「びゅう」バスだった車両。
したがって、わざわざ塗装変更してまで秋田と盛岡で車両を交換した形になる。盛岡のほうに新しい車を置きたかったのだろうか。意味が分からない。
【2021年5月5日追記】2021年2月で秋田支店が廃止。H647-07402は盛岡ナンバーになって、再び盛岡支店へ転属。盛岡支店にはE6系カラーが2台配置となったようだ。
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なかいちファミマ/ヤマキウビル

2015-08-10 23:12:20 | 秋田のいろいろ
日赤病院跡地の再開発でできた「エリアなかいち」の住居棟(高層マンション)の1階に2012年10月末にオープンした「ファミリーマート秋田中通一丁目店」が7月いっぱいで閉店していた。
エリアなかいちの他の施設の反対側に位置し、前を通るのはほとんどが地元の人である中央通り側にある店だった。
中央通りから。正面の角がファミマ跡。左が商業施設棟・駐車場の裏側

中は既に空になったようで、閉店の張り紙などはなかった
エリアなかいちの商業施設棟とは別ではあるが、また1つ、なかいちから店がなくなったとも言える。

2013年12月には、このすぐ近くにローソン秋田中通一丁目店が開店(竿燈大通りからの移転扱い)しており、従来からキャッスルホテルにもローソンがある。
2つのローソンにはさみ撃ちにされて負けてしまったのか。
立地的に車で出入りしづらかったこと、ビル内だけにテナント料が発生してしまうことも不利だったのかもしれない。

【2015年10月12日追記】撤退した跡はテナント募集中。面積は172.83平方メートル・52.28坪。※その後2016年3月時点でも、空いたまま。
※その後、テナントが決まった。この記事にて。



距離的には遠くないですが、別の話題。
「ヤマキウ」と言えば、潟上市飯田川にある酒・醤油・味噌の「小玉醸造株式会社」のブランド。
ところが、秋田市に別の「ヤマキウ」が存在するのだった。(僕はなんとなく知ってはいたが、結局は何も知らなかった。)

7月28日付秋田魁新報経済面に「ヤマキウビル 商業施設に/秋田市南通 9月開業目指す」という記事が出た。
それによれば、南通亀の町に不動産会社「ヤマキウ」の事務所ビルがあるという。このヤマキウの社長は77歳の「小玉」さんで、「2001年まで酒類卸売販売業を営んでいたヤマキウ」ともある。※「株式会社ヤマキウ」が正式らしい。
秋田に小玉姓はわりと多いけれど、やっぱり小玉醸造と関係があるのかな。

2001年にやめた酒販売は県外企業へ引き継ぎ、その企業が引き続き事務所としてそのビルに入っていたが、5年前に撤退してビルの大部分が空いていたという。
それに目をつけた中通のデザインと飲食店運営を行う企業「シービジョンズ」が、「食料雑貨店やビール専門店、自社事務所などが入居する複合ビル」へのリノベーションをすることにした。「ビルは築45年の3階建て」。

「シービジョンズが焼きたてパン、コーヒー、惣菜、コメ、生活雑貨などの販売店を出店」し、「クラフトビール専門店」もできる。
約2200平方メートルの敷地内には「酒の保管などに使われた(略)倉庫」があって「数年内に倉庫をリノベーションする構想も」あり、「全天候型のイベント会場や店舗にしたい」とのこと。

ヤマキウの名もだけど、そんな場所があったっけ? 魁の写真は、ビルの裏側というか敷地の内側から撮影したようなおかしなアングルで分かりにくいし。
と調べたら、なるほど。そう言われれば…
「(株)ヤマキウ」の看板!
今は前に自販機とポストがあるだけ。かつては切手を売っていたような表示も出ている。
場所は、
奥の左右が南大通り
南大通りのファミリーマートの交差点を、秋田南税務署と反対側に入ったところ。有楽町の通りの裏側(東側)を並行する道路と言えば分かるでしょうか。
左側に倉庫がある
ビル自体はさほど大きくないが、敷地はたしかに広い。
現時点では、これまで閉じられていた1階に工事関係者らしき人が出入りするなど、内部で何らかの工事が始まっている気配。


秋田市中心部では、これまでいくつかの商業施設の計画が立てられては立ち消えてきた。
本件は話が進んでいて現に着工しているようで、期待していいのだろう。
ここは意外にお店がない一角だし、にぎやかになればいい。
でも、場所が分かりにくい上、前の道が狭く、特に有楽町から来る道と交わる丁字路付近は、歩行者は恐怖を感じる場合もあるので、やや心配。

なお、魁の記事ではここが秋田市中心市街地であるかのように受け取れる言い回しがあるが、厳密には違う。
以前取り上げたように「秋田市中心市街地活性化基本計画」で定義される範囲には、南大通り付近は含まれていない。

【10月22日追記】10月20日付秋田魁新報経済面によれば、食料雑貨店「亀の町ストア」が21日プレオープン、24日正式オープン。8時~20時営業、火曜と第2水曜定休。
27日にはクラフトビール専門店「BEER FLIGHT」がオープン。
小玉さんの子息は、これまでに建物を解体して老人ホーム、葬儀場、マンション、スーパーなどを建てさせてほしいという話はあったものの断り続け、建物を活かす今回の話に動かされたという。

【2019年5月31日追記】亀の町ストアの同じ敷地内の南側にも倉庫があり、そちらも改修されて2019年6月1日に複合施設「ヤマキウ南倉庫」としてオープン。同じくシービジョンズ運営。
1976年築の鉄骨造2階建て、延べ床面積約1300平方メートル。1階は展示会などができるホールと、小規模店舗10店。2階は6つの事務所とコワーキングスペース。「テディベア」の由来となったドイツのぬいぐるみブランド「シュタイフ」の秋田店も入居(東北では盛岡に次いで2店目。「山二建設資材」運営)。
この事業に理解を示したヤマキウの小玉康延 前社長は今年3月に亡くなっており、その名前の音読みと「公園」を掛けて、ホールの名称は「KAMENOCHO HALL KO-EN」。この記事で少々。
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ご当地キャラクター号

2015-08-09 21:25:54 | 秋田のいろいろ
JR奥羽本線全通110周年を記念して運行中のラッピング列車。
3種類あるうち2種類を先日紹介した。残る1編成がこちら。
N27編成 ご当地キャラクター号
ちなみにN27編成は、かつて2番目にドアボタンが新しくなった編成のようだ。

ラッピングは他2編成と同様、白地のロゴマークのほか、窓下の既存の濃いピンク色(マゼンタ)帯の下と窓上に帯が追加されている。
キャラクター号で追加された帯は、既存の帯とまったく同色らしく、線路際から見る限りでは境目が分からない。
ただし、既存の帯部分にも図柄があるわけではなく、上部が空いていて、もったいないような間延びしたような印象を受ける。
入れ替え待機中のキャラクター号をラッピングなしのN33が追い抜く

側面の形式表記の部分は、やはりラッピングが切り抜かれていて、キャラクターの列が途切れる格好。
「秋アキ」の所属表記も同様で、「ご 秋アキ 当地キャラクター号」となっていた。スタンプ号では上手くずらしていたのに。


登場するキャラクターは、沿線自治体の公式キャラクターもしくは、公的施設や商工団体などそれに準ずる位置づけのキャラクターが採用されている。
例によって青森~福島の順に並び、1両の片面で完結(×両面×2両=4回繰り返し)する。県別では青森4、秋田7、山形5、福島1。
キャラクターの姿はCGのイラストをプリントしているようだが、弘前、碇ヶ関、八郎湖は着ぐるみの写真を使っているように見える。
キャラクター名と地元の市町村名(一部は地域名)も表示されているのだが、残念ながら一部本来とは異なる表記がある。
順に、車体に表示されている通りに転記する。
青森市・いくべぇ、青森市浪岡・ばさらくん、弘前市・たか丸君、平川市碇ヶ関・たけっこ君
大館市・ポン太君 キリ子ちゃん、八郎湖町・ニャンパチ、潟上市・スサノン、秋田市・与次郎(ドア)大仙市・つつどん たまちゃん、横手市・やきっピ、湯沢市・しず小町
新庄市・かむてん、天童市・こま八、山形市・はながたベニちゃん、かみのやま温泉・かせ坊、米沢市・かねたん
福島市・あたまがふくしまちゃん



ここで車体の表記が誤っているものを指摘する。
・「たか丸君」「たけっこ君」は、それぞれ「たか丸くん」「たけっこくん」が正当。
・「スサノン」は「スサのん」が正当。
・「かせ坊」は「カセ坊」が正当。
・「あたまがふくしまちゃん」は「福島“市”」ではなく、福島県のキャラクター。「頭が福島(県の形)」なんだから、福島市ではおかしい。
たかがキャラクター名ではあるが、その細かな表記でさえ考え抜いて決定されたものがあるだろう。地元の人たちの思いが込められているはず。例えば「スサノン」とネットで検索しても、検索結果は違う情報ばかり。そもそも、名前を間違うとは失礼な話。
JR東日本秋田支社は各自治体などに許諾をもらって使っているのだろうに、詰めが甘い。
【29日追記】誤記についてJR東日本へ指摘させてもらった。すべてを再度確認の上、修正するとのこと。(この記事中ほど参照)

なお、ここでの碇ヶ関は地名なので、駅名の「ケ」ではなく小さい「ヶ」で表記されているのは、正しい。
また、「かみのやま温泉」は駅名で、温泉地は本来は「上山温泉」だったが、現在は上山市のホームページでも温泉地を「かみのやま温泉」としているので、いいのでしょう。


キャラクターの詳細な所属などを少々補足。
・「いくべぇ」は、青森デスティネーションキャンペーン。
・「ばさらくん」は、発掘調査資料館「なみおか中世の里」。
・「たけっこくん」は「たけのこマラソン」から生まれたキャラクターで「たけのこ」「かけっこ」が由来。
・「ポン太君 キリ子ちゃん」は大館商工会議所青年部。
→鹿角市の「たんぽ小町ちゃん」、秋田市のきりたんぽ製造販売・斎藤昭一商店の「さいとうくん(?)」にぞれぞれ似ているが、別人。(区別できない…)
・「スサのん」は「道の駅てんのう」。
・「与次郎」は「エリアなかいち」。
・「つつどん たまちゃん」は「大曲の花火公式キャラクター」。
・「やきっピ」は「横手やきそばキャラクター」→横手市役所は関わっていないらしく「横手市公認」を目指しているらしい。
・「しず小町」は湯沢市ジオパーク推進協議会「ゆざわジオパーク」。
・「こま八」は天童市観光物産協会キャラクター。
・「カセ坊」は上山市商工会青年部。
・「あたまがふくしまちゃん」は復興チャリティーアイドル。
→遠目では秋田県の「スギッチ」に見えてしまうのは、秋田県民だから?

僕が名前と姿を知っていたのは、いくべぇ、たか丸くん、ニャンパチ、与次郎。あとはなんとなく見たことがあるのがいくつか、残りは知らなかった。

正面がちの遠目には、帯が太くなっただけのようにも見える
そう言えば、昔の秋田の701系の帯って、もっと色が薄かったのはご存知ですか?(いつか続きます)
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ハムフライと味噌のパン

2015-08-06 22:26:23 | ランチパック
たけや製パンの8月の新商品は、久々に興味をひかれるものが多い。
バナナボート派生商品として、小倉あんとホイップを挟んだ「あずきボート」。ややこしいことに、それを平板状にしたような「小倉ボード」「抹茶小倉ボード」。
秋田テレビのキャラクター「ぽちぱ」とコラボレーションした、はちみつを使った商品2種など。【7日追記】秋田市大森山動物園のキャラクター「オモリン」とのコラボ商品もあり。
ここでは秋田の食材を使った惣菜パンを2つ紹介。

2011年6月に由利本荘市のご当地グルメ「本荘ハムフライ」を使ったフレッシュランチ(秋田限定のランチパック的商品)が発売された。
その後、2014年10月には本家ヤマザキランチパックに“昇格”されて広域発売、今年6月には再びフレッシュランチとして発売されていた。
さらに8月からは、
たけやフレッシュランチ 本荘ハムフライ カレー味 2個284kcal
これまでソースが入っていた代わりにカレーが入ったもの。
おそらく6月からのソース味も継続発売されているようだが、パッケージがよく似ていてまぎらわしい。

これまで発売された、たけやフレッシュランチのカレー系はなかなか好きな味だったけれど、これも同じ。ハムフライとも合う。
だけど量が…
もうちょっとカレーが多く均一に入っているとうれしいです。


ヤマキウ秋田味噌使用 味噌カツパン 305kcal
「ヤマキウ」とは潟上市飯田川にある酒・醤油・味噌製造元「小玉醸造」の屋号。
パッケージ左にあるナマハゲは、その味噌のパッケージに描かれるもの。秋田市内のスーパーなどではよく売られている味噌で、我が家でも愛用している。【30日追記】ナマハゲは五城目町出身の画家・館岡栗山(たておか りつざん、1897年-1978年)によるもの。味噌のパッケージには署名や落款印があるが、このパンにはない。
その味噌を使ったパン。2010年や2013年7月にも、それぞれ違うコラボレーション商品を出していた。

今回の製品は「ハムカツに白ごま入りのみそフィリングをしぼって焼き上げました。」もの。
「味噌カツパン」の商品名からすれば、とんかつに八丁味噌がかかった名古屋の味噌カツを連想してしまうが、少し違う。
ハムカツだから丸い
フレッシュランチのハムフライをだいぶ大きくしたものがでんと載っている。フレッシュランチに挟んだとすれば、はみ出すくらいのサイズ。
味噌フィリングは甘め。フレッシュランチと違って、パン・ハムカツ・味噌フィリングのバランスも良好。多すぎず少なすぎず適度な食べ応えもある。

このハムカツは本荘ハムフライの定義には該当しないのだろうか? 本荘ハムフライと秋田味噌のコラボなら、もっと話題性があるのに。
フレッシュランチのほうも原材料欄では「ハムカツ」表記となっていて、違いは大きさだけのような感じもするけど。
ともかく、これは気に入った。
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南中解体

2015-08-05 23:56:30 | 秋田のいろいろ
3年前に、秋田市立秋田南中学校と同秋田東中学校の校舎のことを記事にした。
秋田市立学校の校舎は、その建築年代によって外観の形状がほぼ同一(色は違うことがある)であり、結局のところ3パターンほどに分類できてしまう。
そんな中、それに当てはまらないケースが2つだけ存在した。それが南中と東中の校舎であった。

この校舎は、両中学校の教室棟のメインとして使われていると思われる、4階建てで比較的大型(おそらく16教室分)の建物。
外観の色は両中学校で異なるものの構造は同一のようで、他の校舎と比べると簡素というか安っぽい感じがしていた。鉄筋コンクリート造(RC造)ではなく、鉄骨造(S造)のように見える。※今回の件でやはりS造だったことが分かった。
前の記事にいただいた、この校舎を知る方々のコメントによれば、気密性が低く居住環境は良くなかったらしい。

東中は1975年度に西側の校舎として、南中は1976年度に南側の校舎として建設。
両中学校ともすぐ後で増築が行われたが、それらは他の学校と同じタイプのRC造となり、先にできた校舎が異彩を放つ結果になった。
東中の校舎は、2006年頃に大規模改修工事が実施されて色が変わったが、南中は完成当初のままの姿で40年を迎えていた。


このほど、南中のこの校舎(南棟)が解体されることになった。
既に工期に入っていて、11月いっぱいまでかかる予定。
先に設備関係の解体工事が行われるようなので、校舎そのものが壊されるのは少し先かと思うが、その前に囲われるだろうし、この校舎の姿を見られるのは残りわずか。
今週初め。右手前が南棟。ここの歩道~校地との境界付近はかつては「大堰」と呼ばれた水路で、暗渠化された今も一帯を「大堰端(おおぜきばた)」と呼ぶ人もいる
テニスコート脇の屋外トイレ(上の写真の南棟の前にある小屋)を解体し、そこに工事車両出入口を設置するようだ。既にガードレールと柵が切られてコーンが置かれ、路面を舗装している。
南中の校舎(体育館を除く)を上空から見ると「ロの字」なのが、解体後は「コの字」になる。

解体されるということは、いつの間にかこの大きな校舎が空き家になっていたのだった!
仮設校舎が建てられるわけではないようで、じゃあ教室が不足するのではないかと心配してしまう。
ところが、南棟の末期に普通教室として使われたのは4室ほどで、ほかは特別教室(教科別の教室)や業務用の部屋だったようだ。北側の校舎と体育館の下(も部屋になっている)へ集約すれば、なんとか融通できたということのようだ。それだけ、生徒数が減ってしまったことにもなる。
木も何本か伐採されるようだ
では、この校舎が解体される理由は?
構造も築年数もほぼ同一の東中の校舎は現役だし、40年で解体されるのは、若干早い気もする。
生徒数減少に伴う効率化なども理由の1つかもしれないが、大きな理由は耐震性能。

秋田市立学校では、1960年代の初期のRC造・S造校舎は、建て替え済み。以降の校舎は大規模改修や耐震補強が続々と実施されていて、すべての校舎が地震に耐えられると思っていた。
ところが、秋田市教育委員会総務課による今年7月付「秋田市立小・中学校施設耐震化計画」によれば、今年4月現在の秋田市立小中学校の耐震化率は99.3%。(全国で95.7%、秋田県で97.1%)
2014年度までは小学校1校(広面小。昨年度の大規模改造で対策済み)、現時点でも中学校1校つまり南中の耐震化がまだだった。
南中南棟の解体により(というか校舎としてはもう使っていないのだから、実質的には既に)、秋田市立学校校舎の100%耐震化が晴れて達成されることになる。

建物の耐震性能を示す「Is値」や「q値」という数値がある。
Is値は0.6以上あれば地震により倒壊・崩落する危険は低く、0.3以上0.6未満で危険性あり、0.3以下だと倒壊・崩落の危険性が高い。※学校の場合は0.7以上を目安としている。
q値は1.0以上で危険性が低く、0.5~1.0が危険性あり、0.5未満だと危険性が高い。

南中南棟のIs値は0.37、q値は0.68。「倒壊・崩落の危険あり」に当たる。
ちなみに、いずれも対策前の広面小は0.63と0.70、城東中で0.43と0.37。他にも初期に対策がされた(優先順位が高かった)学校では、Is値が0.1台のものもあった。
より危険なものを優先して対策した結果、南中南棟が「秋田市立学校でいちばん危ない校舎」として残ってしまったようだ。

同じ構造のはずの東中では補強して使い続けるのに、南中は解体されてしまうのは、地盤とか微妙な構造の差によるのか、生徒数や校地活用の将来的な見通しや時どき秋田市の財政状況によるのだろうか。


ところで、秋田南中学校のホームページには、簡単な工事の説明が掲載されている。
その最後に「今後について」として「体育館下特別教室の改築(国庫補助対象)により、7年間は取り壊せない」「7年後に新校舎建設計画」とある。
今後生徒が増えるわけでもないだろうし、現状で収まっているのを7年も現状維持した後、将来的には校舎が新しくなるのだろうか。

雄和・河辺地区を除く秋田市では、10年ほど前に勝平小、山王中、秋田北中などが改築されたのを最後に、大規模な校舎の解体も新築も行われていないはず。
一方で、改修されてはいるものの、南中南棟よりも古い1970年代築の校舎が複数(築山、土崎、旭南の各小学校など)あり、着実に歳を重ねている。そろそろ改築の話が出るかもしれない。
再掲)1970年にできた土崎小は今も現役

秋田南中学校が円形校舎があった楢山南中町から、南通宮田の現在地に移転して最初にできたのが、南棟だったようだ。多くの卒業生の思い出の場所が姿を消そうとしている。
卒業生でなくても、グラウンドに面して道路からよく見えた、南中を代表する建物がなくなり、印象が変わってしまいそう。
そして、東中の西側校舎がまさに秋田市内唯一の異端校舎として君臨し続ける。

※この後、お盆明け8月17日の週から工事が本格化。23日までの間に、仮囲い設置、トイレ解体が行われ、校舎中央部の下の階だけに解体が着手されて校舎に穴が空いた。
※翌24日とさらに翌31日の週では、中央の穴(1~2階部分辺り)はほぼ変わらず。東(線路)側の一部に足場が組まれた。
※続きはこちら
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スタンプ号・もぐもぐ号

2015-08-04 22:59:26 | 秋田のいろいろ
この電車…



側面が水色の帯と黄緑色の帯だから、京浜東北線と山手線と(首都圏の鉄道を知る人は)思ってしまいそう。
でも、濃いピンク(マゼンタ)の帯も入っているように、奥羽本線・羽越本線などを走る秋田車両センターの701系電車です。

これは、JR奥羽本線全線開通110周年を記念した、ラッピング電車。
7月18日から10月31日まで、3種類のデザインが施されて(2両編成に各デザイン1本ずつ)、奥羽本線・青森-秋田-新庄、羽越本線・秋田-鶴岡の間で運行されている。
車内の中吊りのQRコードを使ったモバイルスタンプラリーが行われ、3編成制覇者から100名にオリジナル革製マウスパッドが贈られる。
※これとは別に「駅」のモバイルスタンプラリーも実施されるようだ。


奥羽本線は、青森-秋田-山形-福島だが、この列車は途中の新庄まで。これは新庄以南が山形新幹線のレール幅に拡げられ、走行できないから。(山形新幹線が山形止まりだった当時は、秋田の701系が山形まで入っていた)
せっかくの記念イベントなのに、山形県内陸~福島の沿線は蚊帳の外のような感じ。実際問題、ミニ新幹線で分断され、新庄以南は「山形線」と通称されていますが…
反対に無関係なのに羽越本線を走ってしまうことになるが、こちらも山形県だし、秋田支社の管轄だし…。要は奥羽と羽越で車両運用を分離するのが難しいのでしょう。

あと、秋田の701系は津軽線の青森-蟹田にも運用を持つが、この編成は走らなさそう。津軽線に入る701系って、元々3両編成限定のような気がする。

なお、JR東日本秋田支社のプレスリリースでは、運用区間を「青森~新庄・酒田」としてしまっている。
これでは酒田も奥羽本線の一部のように受け取れるし、実際には酒田の先の鶴岡まで入線している。


具体的な運用(どの編成が何日のどの列車を走るか)は、公式ホームページ「運転予定」で公開。
今のところ8月いっぱいまで掲載されているけれど、どこかで大雨などにより変更されてしまわないことを願います。
ただし「日中帯に運転する列車を抜粋して掲載しております。」そうで、おおむね始発駅を7時~17時台に出るダイヤだけが掲載されているようだ。
運用を見ると、2両編成が走るダイヤ全部ではなく、特定のダイヤに偏っているような気もする。(気のせいかも)
大館発の快速(3640M・かつての急行よねしろ相当)で9時40分に秋田に着いて、その次は秋田発14時27分の羽後本荘行き(2544M)とだいぶ間が空く運用があり、その間も車両センターへは戻らず、秋田駅東側の留置線に入っていることが分かるなど、発見もあった。


さて、ラッピングの3つのデザインには、愛称が付けられている。
「ご当地キャラクター号」、「ご当地スタンプ号」、「ご当地もぐもぐ号」。(それぞれN27、N17、N35の各編成)
ご当地キャラクター号はまだ遭遇できていないので、他の2編成を紹介。
N17編成 ご当地スタンプ号
沿線の駅にちなむ風物・名物などをスタンプ風(というか版画風?)に描いたものが、ピンク帯の下の水色帯上に青森から福島まで順に並んでいる。(向きは列車の青森方向・福島方向と対応している)
スタンプ“風”であって、同じデザインのスタンプが実在するわけではないようだし、開催されるスタンプ“ラリー”とも無関係。
窓の並びに110周年ロゴ。ドアボタン更新済み

トイレ部分には大きな110周年ロゴ
スタンプ化された23駅とそのモチーフは次のとおり。
青森駅・青森ねぶた祭り、新青森駅・三内丸山遺跡、浪岡駅・本郷だるま凧、川部駅・岩木山、弘前駅・弘前城、大鰐温泉駅・大鰐もやし、碇ケ関駅・まるめろ、大館駅・きりたんぽ、鷹ノ巣駅・大太鼓、東能代駅・バスケットボール、八郎潟駅・八郎湖、追分駅・スカイタワー、秋田駅・竿燈、大曲駅・花火、横手駅・かまくら、十文字駅・十文字ラーメン、湯沢駅・犬っこ祭り、新庄駅・最上川、天童駅・将棋駒、山形駅・花笠まつり、かみのやま温泉駅・温泉、米沢駅・米沢牛、福島駅・わらじ祭り
※碇ケ関駅はちゃんと「ヶ」ではなく、駅名としては正式な「ケ」になっている。
※「スカイタワー」は天王グリーンランド(道の駅てんのう)にあるタワー。追分駅が最寄り駅ではなく、男鹿線の出戸浜駅と上二田駅のちょうど中間にある。秋田市のポートタワー セリオンとは別。「最上川」も新庄駅よりは陸羽西線のほうが近い。
※竿燈には「まつり」が付かないのが少々気になる。ねぶたや花笠にはあるのに。

1両に全駅分が収まっている。(つまり、2両×左右両側=4パターン繰り返し)

各県の配分は、青森県7、秋田県10、山形県5、福島県1。
浪岡の「本郷だるま凧」は知らなかったし、マルメロやスカイタワーもややマイナー。
土崎駅のセリオンとか、さくらんぼ東根駅辺りのサクランボなんかは登場しても良さそうなのにない。


N35編成 ご当地もぐもぐ号(ドアボタン未更新)
こちらは沿線の食べ物の名物を順に並べたもの。駅名でなく県ごとで、カラーの版画風イラスト。こちらも1両にすべてが収まる。

青森県はじゃっぱ汁、りんご、けの汁。
秋田県はきりたんぽ、ハタハタ寿司、かやき、しょっつる、納豆汁、いぶりがっこ、ババヘラ、横手焼きそば、稲庭うどん。
山形県はいも煮、米沢牛、玉こんにゃく。
福島県は喜多方ラーメン、いかにんじん、もも。
きりたんぽと米沢牛はスタンプ号と重複。スタンプにあるのに、こちらには出られなかった食べ物もある。
こっちにも山形県のサクランボは出ないのはおかしいと思うし、喜多方は奥羽本線からはだいぶ遠いんじゃないでしょうか。


まだ見ていないキャラクター号は別としても、ぱっと見て目を引くし、よく見れば楽しい図柄。無機質な701系電車に華を添えるラッピングだ。
それにしても、この版画風の絵に見覚えがある。秋田市の方言のラッピングバス(現在は終了)やかつての秋田テレビの時間つなぎ(?)に流れていたイラストをかいていた人の作品だと思う。秋田の女性のイラストレーターだったはず。


強いて言えば、もう一工夫ほしい点が2つ。
まずは正面。
ロゴマークがあるだけ
これではラッピング車両であることが分かりにくい。
6月19日付の秋田支社プレスリリースのイメージ図では、中央の貫通ドアの周りから前照灯にかけても、ラッピングの帯と同色になっていたのに。
他にもプレスリリースの図では、側面窓周りにスタンプラリーの告知や、地図も出ていたり、スタンプ号の水色の部分に柄が入るなど、差異がある。


あとは、側面の形式表記の処理。
窓下のラッピングの絵柄と形式表記が重なってしまうのだ。スタンプ号ももぐもぐ号も、表記部分だけラッピングを切り抜いて対応している。

上の写真の通り、スタンプ号では表記部分を避けてスタンプを配置しているので、間が抜けてはいるけれど見られる。
もぐもぐ号では、絵は避けずに表記と重なって、切り取られてしまっている。
これじゃあ「横   そば」
秋田市のバスのラッピングでも、灯火と文字が重なったケースがあった。天下のJR東日本さんでも、こういうことになってしまうとは、残念。


なお、車内は通常と同一。(スタンプラリー用QRコードはどこかに下がっている)
ご当地キャラクター号は撮影できたら別記事にて
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竿燈2015

2015-08-03 21:52:06 | 秋田の季節・風景
前半は空梅雨で終わり間際にたくさん雨が降った2015年の秋田の梅雨は、「7月29日ごろ(仙台管区気象台による)」に明けた。平年日+1日、前年比+4日。
梅雨明け後は、からりと晴れることは少ないものの、おおむね最低気温は25度手前、最高気温は30度前後の日が続いている。秋田市ではこの程度の気温まで上がることは珍しくはないが、今年はほぼ連日継続している気がする。

木々ではアブラゼミがにぎやかで、千秋公園ではヒグラシも鳴いていた。
昨年、「例年、竿燈期間中に秋の虫が鳴き始めるが、今年(2014年)はウマオイが7月20日に鳴き始めて早い」などと書いたけれど、今年も7月25日に初めて聞いた。実は毎年、竿燈より先なのかもしれない…ただし、7月25日以後毎日は鳴かず、思い出したように聞く程度。
昨年は8月4日にコオロギが鳴いたけれど、今年はどうなるでしょう。【12日追記】結局、竿燈期間中には鳴き出さず、12日に初めて聞いた。今年は遅い。

8月3日から6日は、竿燈まつり。
初日の竿燈の模様を少々。例年通り初日は見物客が少ない。
会場中央部のやや西寄り、北(大町二丁目)側はゆったり

 
過去最多(毎年微増しているので)の279本が出竿(しゅっかん=竿燈が披露されること)。
市立旭北小学校の竿燈
上の写真手間中央2本が最小サイズの「幼若(ようわか)」、右がその次の「小若(こわか)」。
子どもたちが竿燈を上げる姿はほほえましいものだけど、フルサイズの大若(おおわか)と比べると、迫力に欠けるのは否めない。町内単位の竿燈だと大小サイズが混ざっているが、学校の竿燈だと小型サイズだけだから特に。(そのために、途中で演技を一斉に中断して竿燈全体が移動することにより、動けない観覧席の観客の不公平感を解消しているのだろう)

今日は心地よい風が吹く程度で、なかなかの竿燈日和。
今年は4日間とも平日ではあるものの、東北六魂祭が前宣伝の効果になったのか有料観覧席の売れ行きは好調だとか。天気も持ちそう。



前後しますが、竿燈開始に先立ち、秋田駅みどりの窓口前上部には自由通路に向かって、
各町内の紋が入った竿燈の提灯が並んだ
みどりの窓口上の提灯は、2013年のデスティネーションキャンペーンの時も設置された。
今年は灯りが入り(昼間も点灯)、より目を引くようになった。

このように、例年、改札前から自由通路にかけて、竿燈に関する何らかの装飾が行われている。
2009年には、みどりの窓口前にも小さい竿燈が立てられたが、今年はなし。(秋田杉のテーブルが置かれたせい?)

中央改札口を出た所にある、常設の斜めになった「置き竿燈」も、
灯りが入った
これに灯りが入ったのは初めて見たかもしれない。

改札前の斜めの置き竿燈は、まつり期間に関わらず通年設置されている。ただし、付属する垂れ幕の文言は時々変わる。
この置き竿燈が、竿燈シーズンだけの設置だと勘違いする人がたまにいるのだが、秋田魁新報の3日付社会面(22面)「竿燈まつり きょう開幕/大若、観光客出迎えJR秋田駅」でも、この点を誤解しているかのように受け取れる言い回しなのが気になった。
リード文では「明かりのともされた大若1本とちょうちん50個が飾られ」とある。「竿燈のために今だけ飾られた」と明言されてはいないものの、記事全体の内容からすればそのように解釈してしまう人もいそう。


【8日追記】2015年の竿燈は、珍しくまったく雨に祟られずに終わった。毎日暑かったけれど。
そのため、人出は計140万人。昨年より14万人多く、歴代で2013年の141万人に次ぐ多さ。
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