タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

被災地の山

2017年02月28日 | 山歩きから
きれいに晴れました。その青空の下を歩く登山、今日の目的地は2014年の土砂災害を起こした山、、、、

というと山に罪があるように聞こえるので適切ではないのかも分かりませんが、、、、

あの時の豪雨で山肌を大きく削りとられた阿武山です。

あの夜わたしたちの団地も猛烈な豪雨に襲われましたが、その豪雨は短時間に通過したので被害は出ませんでしたが、阿武山ではその豪雨が長時間つづいたので被害が大きくなったようです。

    

阿武山で昼食を済ませたあと鳥越峠まで引き返しました。

下見の時に歩いたコースが通行禁止になっていたので鳥越峠から下山することにしたのですが、今年の酉年にちなんで計画した山行きですから、行き帰りの2回鳥越峠を歩いてもいいですね。

そのコースを下っていると突然仮設の手すり付き階段が現れ、、、

そこを下りてゆくと崩壊した沢を渡ることになりました。

    

その沢床から山のほうを見ると大きな山を思わせる風景、しかし、ここは災害現場なのです。

右岸から左岸に沢を渡って少し下りると開放型の砂防ネットがあり、、、、、

    

    

その下に新しく完成した砂防ダムがありました。

そのダムのそばには、、、、、

    

工事の様子を紹介する掲示がありました。

この工事は国交省の直轄工事みたいですが、税金を使った工事なので色々な気配りがなされているように思いました。

    

工事はいまも継続されています。

このあたりは被害が大きかったところですが、その被害も地形のちょっとした違いで大きく変わったようです。

この被災地を駅に向けて歩いているとき会った地元の人に聞いたのですが、、

あの夜土石流があっという間に押し寄せて、その人は近くの山に逃げこんで難を逃れられたようです。

とっさにそのような行動がとれたのはむかし「あの尾根は安全だ、、、、」と親から聞かされていたからだったようです。

古老の話には耳を傾けるべきことがありますね。

    

山に逃げこんだその人は土石流が町を襲うのを1時間くらい見ておられたようですね。

普通の出水なら低いところ流れていきますが、あれだけ大きな土石流になると大きな岩が流れてきて、その岩が土石流の流れを複雑に変えて、、、

タカ長たちが歩いた道より2mもたかいところを土石流が駆け下り、そのために壊された家もあったようです。

そうなるとすべては運ですね。ちょっと高いところに住んでいるからと言っても安心はできません。

実際に災害にあった人の生の声は貴重で、聞きたいころも色々ありましたが、、、、

山を下りての立ち話なのでたくさんのことが聞かれなかったのが残念です。