光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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夜汽車を撮りに出掛けて・・・

2022-09-21 05:55:08 | 旅行・探訪・イベントなど
 8月の終わり頃のはなしです。

 以前からごくたまに「夜中の駅にキシャを見に行きたくなる」衝動にかられる事があるのですが、その晩も蒸し暑さに参っていましたし半分は夕涼みのつもりで駅にクルマを走らせました。

 町中の駅の場合、周囲の夜景と灯りを煌々と点けた列車の組み合わせはこよなく画になります。
 実際、レイアウトの夜景の参考にもなりますし、ただ眺めているだけでもひととき蒸し暑さを忘れさせる効果はあります。

 わたしが年越し運転でレイアウト上の夜景走行をおこなう時もこれに似たアングルを使う時が多いのですが、斜め前からのアングルは列車と夜景のコラボを楽しむには最適な角度ですね。
 そんな事を考えながら行き交う列車を撮っていたのですが

 だしぬけに機関車が牽引する列車が近付いてきました。
 見た感じたまにこの辺でも見かけるEF64の1000番台の様だったので、最初は貨物列車か何かと思ったのですが、

 牽いて来たのがカシオペアだったのには(驚)
 慌てて駅に駆け込みホームに上がりました。

 撮り鉄らしい人の数も思ったより少なかったのも幸いでした。

 確かにカシオペアです。
 客の乗り降りの出来ない中線での運転停車でしたが、ホーム側が空いている限りどちらからも列車の全体を眺められます。これは嬉しい贈り物でしょう。

 通りがかりのE353や211系長野色とのコラボなんてのもそう見られるものではありません。
 「優雅に豪華列車を楽しむ客のいるカシオペアの隣に普通に残業帰りや一杯気分の客とかのいる通勤列車がいる」というめぐり合わせは鉄道ならではの風物であり、道路端では感じにくい部分と思います。

 思えばわたしの故郷ではかつてこれくらいの時間帯はブルトレや夜行列車のお祭り状態でした。
 当然乗降客も多かったですし、それぞれの客スタイルもビジネスマンあり帰省客あり登山客やスキー客などまちまちだったものです。
 この風景を眺めるにつけ、夜汽車の活気に溢れたあの頃を思い出します。

 今ではそういう客はすっかり深夜バスに流れてしまいましたが、この夜の景色は昔の故郷を偲ぶ思いをも蘇らせてくれた気がします。

 いずれにしろ、去りゆく夏がくれた最後の贈り物の様な気がしました。