今回はとある中古モデルを走らせているうちにどんどん膨らんで言った考えを書きなぐったものです。
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物はかつてのブルトレブームの折、当時スターだった24系25形。
周囲の人気ぶりとは裏腹にあの当時Nゲージの24系には全く手を出しませんでした。
私の従兄弟等は「バンダイのNスケールプラモ」を持っていたというのに(笑)
それから30年以上経って鉄道模型の趣味を再開してようやく24系を揃え始めたというのが私のブルトレ歴です。
一昨年乗った「いわて平泉号」をTOMIXベースで再現したり、バブル時期華やかなりしころの室内灯標準装備のKATOの「北斗星」仕様を中古で入手できたりもしています。
ですが今回見つけた中古モデルはその中でも最も影が薄い物かもしれません。
最も入手して見ると中々の掘り出し物だったと思うのですが。
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エンドウの24系25形。カニ24が900番台のモデルです。
ブルトレブームの時期にTOMIXに続いてリリースされた物でエンドウらしくブラスボディなのが唯一且つ最大の特徴でした。
ですがそれだけに細密度の点でプラに劣るためか先行のTOMIXはもとより後発のKATOの製品にも猛追され早々と姿を消したモデルでもあります。
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今回のは袋詰めのジャンク扱いで7両編成を入手できたものです。
カニ・オロネ・オシ、オハネフに加えオハネが3両あるのでそこそこブルトレらしい長さの編成になります。
早速モデルをチェックしましたが、予想通りと言いますか屋根上機器までプレスの一発造形で表現された車体は細密度の点でプラのそれに劣るのは確かです。
特に上から見られる事の多いNのモデルにとってはこれは弱点と言われても仕方ありません。
その上、当時のTOMIX製品より高価だったのにインテリアもテールランプの点灯もなし(オプションで装着は可能でしたが)
ですがその一方でプレスゆえに見事に抜かれた窓周りのクリーンさ、金属モデルならではの塗装の質感は30年を経た今でも魅力的な部分です。
その印象の良さは実際に編成を組ませて走らせて見るとはっきりしました。
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最初はTOMIXの旧モデルのEF66で試しましたが、24系の転がりの良い台車のおかげもあってスムーズでした。
そして、目の前を通過する24系のボディの質感、肉薄のボディゆえに窓ガラスを通した向こう側の景色の抜けが実に良く、プラ造形のボディにない魅力が発散されていたのです。
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ついでに試してみたのは同じエンドウのEF58。
こちらの方でも印象は変わりません。気になったと言えば「やはりテールライトが欲しい」と言う所でしょうか。
それでもこのボディの魅力は私にとっても意外な発見でした。
とはいえこの魅力は上から車両を眺めるお座敷運転では非常に分かりにくい部分でもあります。
今回の運転では数十センチの高さに置かれたレイアウト上で運転者の目の高さに近い所を通過させて初めて感じるものだったと思えます。
更に言えばこの魅力は「停止状態で飾られただけだったらまず分らない」物とも言えましょう。
Nゲージモデルの「走行時の魅力を感じる部分」はひとつには「走りっぷりの良さ」にあるのは勿論ですが次に来るのは「ボディの質感」にあると最近思っています。
巡航速度で走行中のモデルでは「砂撒き管まで再現される様な」細密さは却って「ノイズ」として認識されやすいため走行時のリアリティにはマイナスになる事すらあります。
その点ボディそのものの質感の良さは走らせる事でより鮮明になります。
これは「飾られるための細密モデル」が陥りやすい陥穽かもしれません。モーターを内蔵し自走できる鉄道模型の場合、飾るための細密感と走らせるための質感のバランスをどう釣り合わせるかが難しい所です。
特に最近のモデルは前者への比率がやや大きすぎる感がありますから、ややアンバランスなモデル化となりがちなのかもしれません。
その意味で言うなら当初の私がこのモデルに持っていた印象はかなり修正されました。
このモデル自体は十分に魅力的なものでした。ですがお座敷運転主体だったブルトレブームの折にはその質感が理解されず、後の鉄道ブームの折には「飾られるための細密度」が持て囃される風潮の中で不当に低く評価されてしまったとも言える気がします。
(それでも「せめてクーラー位は別パーツだったら」とか「室内灯が標準装備だったら」とか「もしこれが24系でなく当時香港TOMIXしか競合機種がなかった12系だったら」といった「もしも」はあるのですが)
エンドウの24系25形はその真価を理解される前に消えてしまった悲劇のモデルだったのではないでしょうか。
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物はかつてのブルトレブームの折、当時スターだった24系25形。
周囲の人気ぶりとは裏腹にあの当時Nゲージの24系には全く手を出しませんでした。
私の従兄弟等は「バンダイのNスケールプラモ」を持っていたというのに(笑)
それから30年以上経って鉄道模型の趣味を再開してようやく24系を揃え始めたというのが私のブルトレ歴です。
一昨年乗った「いわて平泉号」をTOMIXベースで再現したり、バブル時期華やかなりしころの室内灯標準装備のKATOの「北斗星」仕様を中古で入手できたりもしています。
ですが今回見つけた中古モデルはその中でも最も影が薄い物かもしれません。
最も入手して見ると中々の掘り出し物だったと思うのですが。
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エンドウの24系25形。カニ24が900番台のモデルです。
ブルトレブームの時期にTOMIXに続いてリリースされた物でエンドウらしくブラスボディなのが唯一且つ最大の特徴でした。
ですがそれだけに細密度の点でプラに劣るためか先行のTOMIXはもとより後発のKATOの製品にも猛追され早々と姿を消したモデルでもあります。
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今回のは袋詰めのジャンク扱いで7両編成を入手できたものです。
カニ・オロネ・オシ、オハネフに加えオハネが3両あるのでそこそこブルトレらしい長さの編成になります。
早速モデルをチェックしましたが、予想通りと言いますか屋根上機器までプレスの一発造形で表現された車体は細密度の点でプラのそれに劣るのは確かです。
特に上から見られる事の多いNのモデルにとってはこれは弱点と言われても仕方ありません。
その上、当時のTOMIX製品より高価だったのにインテリアもテールランプの点灯もなし(オプションで装着は可能でしたが)
ですがその一方でプレスゆえに見事に抜かれた窓周りのクリーンさ、金属モデルならではの塗装の質感は30年を経た今でも魅力的な部分です。
その印象の良さは実際に編成を組ませて走らせて見るとはっきりしました。
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最初はTOMIXの旧モデルのEF66で試しましたが、24系の転がりの良い台車のおかげもあってスムーズでした。
そして、目の前を通過する24系のボディの質感、肉薄のボディゆえに窓ガラスを通した向こう側の景色の抜けが実に良く、プラ造形のボディにない魅力が発散されていたのです。
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ついでに試してみたのは同じエンドウのEF58。
こちらの方でも印象は変わりません。気になったと言えば「やはりテールライトが欲しい」と言う所でしょうか。
それでもこのボディの魅力は私にとっても意外な発見でした。
とはいえこの魅力は上から車両を眺めるお座敷運転では非常に分かりにくい部分でもあります。
今回の運転では数十センチの高さに置かれたレイアウト上で運転者の目の高さに近い所を通過させて初めて感じるものだったと思えます。
更に言えばこの魅力は「停止状態で飾られただけだったらまず分らない」物とも言えましょう。
Nゲージモデルの「走行時の魅力を感じる部分」はひとつには「走りっぷりの良さ」にあるのは勿論ですが次に来るのは「ボディの質感」にあると最近思っています。
巡航速度で走行中のモデルでは「砂撒き管まで再現される様な」細密さは却って「ノイズ」として認識されやすいため走行時のリアリティにはマイナスになる事すらあります。
その点ボディそのものの質感の良さは走らせる事でより鮮明になります。
これは「飾られるための細密モデル」が陥りやすい陥穽かもしれません。モーターを内蔵し自走できる鉄道模型の場合、飾るための細密感と走らせるための質感のバランスをどう釣り合わせるかが難しい所です。
特に最近のモデルは前者への比率がやや大きすぎる感がありますから、ややアンバランスなモデル化となりがちなのかもしれません。
その意味で言うなら当初の私がこのモデルに持っていた印象はかなり修正されました。
このモデル自体は十分に魅力的なものでした。ですがお座敷運転主体だったブルトレブームの折にはその質感が理解されず、後の鉄道ブームの折には「飾られるための細密度」が持て囃される風潮の中で不当に低く評価されてしまったとも言える気がします。
(それでも「せめてクーラー位は別パーツだったら」とか「室内灯が標準装備だったら」とか「もしこれが24系でなく当時香港TOMIXしか競合機種がなかった12系だったら」といった「もしも」はあるのですが)
エンドウの24系25形はその真価を理解される前に消えてしまった悲劇のモデルだったのではないでしょうか。