島根県埋蔵文化財調査センターが15日、国史跡・出雲国府跡(松江市大草町)で、奈良-平安時代の公文書と書状の一部とみられる漆紙文書が8月に出土したと発表した。戸籍から抜き出した男性の名前など、片面に文字を書いただけの文書の断片3点で、西日本の国府跡からの出土は珍しいという。
文書は国府政庁跡の約100mにあった穴から、土器片や獣骨などと一緒に出土。文書には奈良、平安時代にまたがる年号「延暦」(782~805年)のほか、当時の出雲地方に多い「日置(へき)」と推定される姓に続き、名の「真梶(まかじ)」、「首鮒」などの墨書跡が赤外線写真で判明した。当時は、容器に入れた漆の乾燥を防ぐため、紙で蓋をしていた。この蓋に、使い古した文書を使用することが多く、この文書に漆がしみこみ、腐食しなかった場合、漆紙文書として発掘調査などで見つかるケースがまれにある。全国約100カ所で出土しているが、多くは表裏に文字が書かれているという。今回は片面だけに書かれており、贅沢な使い方という。
[参考:産経新聞、共同通信]
文書は国府政庁跡の約100mにあった穴から、土器片や獣骨などと一緒に出土。文書には奈良、平安時代にまたがる年号「延暦」(782~805年)のほか、当時の出雲地方に多い「日置(へき)」と推定される姓に続き、名の「真梶(まかじ)」、「首鮒」などの墨書跡が赤外線写真で判明した。当時は、容器に入れた漆の乾燥を防ぐため、紙で蓋をしていた。この蓋に、使い古した文書を使用することが多く、この文書に漆がしみこみ、腐食しなかった場合、漆紙文書として発掘調査などで見つかるケースがまれにある。全国約100カ所で出土しているが、多くは表裏に文字が書かれているという。今回は片面だけに書かれており、贅沢な使い方という。
[参考:産経新聞、共同通信]