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奈良県明日香村・飛鳥寺 南側で石敷き広場を発見

2010年02月09日 | Weblog
 県立橿原考古学研究所が9日、国内最古の寺院・飛鳥寺(6世紀末)の南門跡から南におよそ40m離れた地点を発掘したところ、「石敷き広場」の一部とみられる7世紀前半ごろの石敷きや石組みの溝の跡が見つかったと発表した。
 出土した土器や瓦の年代からおよそ1400年前の飛鳥時代のもので、これまでの調査で確認されている南北約20m、東西約70mの石敷きの広場の一部と広場に隣接した施設の跡あるいは道路と見られている。
 石敷きは広場の南辺に当たり、東西約4m、南北約5mの範囲で確認された。人頭大の川原石を丁寧に敷き詰め、平らに造成していた。南側は階段状になった石組みの側溝(幅約90cm、深さ約30cm)が付いていた。
 この側溝から南へ延びる幅60cmのL字形の石組み溝も出土し、石敷き広場の南側に張り出す方形区画の一部とみられる。
 広場などは、飛鳥寺に伴うものと見られているが、寺の施設が中国の思想を取り入れて、東西や南北の方角にそろえて配置されているのに対し、広場や溝は斜めの方向に広がっていた。
 このため、寺と広場があった土地はそれぞれ異なる時期に区画された可能性があるという。飛鳥寺より前に広場の区画があり、寺をつくる際に取り込んだのではないかと推測している。
 現地説明会(飛鳥京跡第164次発掘調査)が2月14日(日)10時30分~15時30分に開かれる。
[参考:産経新聞、共同通信、NHK奈良のニュース、奈良県立橿原考古学研究所HP]

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  2008.11.25 明日香村 飛鳥寺跡 南東方向に7世紀の石敷き道路

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