イノベーションと言うと、アメリカ。
シリコンバレーや米国東海岸のイノベーションの聖地がシンボリックです。
今回ご紹介する一冊。スイスの学者とドイツの経済学者が発刊したヨーロッパ発のイノベーション本です。
本文の事例の中に、欧州企業の事例が次々登場。
日頃、接することの少ないヨーロッパのイノベーション事情が分かります。
「イノベーション成功と失敗の理由 33の法則」
オリヴァー・ガスマン、サシャ・フリージケ著 山内めぐみ/黒川亜矢子訳
さくら舎 1500円+税
この本の面白いところは、33の法則にユニークなネーミングがつけてあるところです。
・再結合の法則
・ビートルズの法則
・ロジャースの法則
・クロスインダストリーの法則
・ウォークマンの法則
・スリップストリームの法則
・ゴアの法則 ・・・
なんと33の法則名で読者を喜ばせます。
33番目は、「未来の法則 まだ誰も手を付けていない世界」。
そして、その次に「あなたの法則」というホワイトスペースが出てきます。
二人の欧州学者が世に問う一冊。
暑い夏の読書には、なかなか刺激的な一冊だと屋もいます。
「イノベーションとは、だれもが持っている能力である。」
「イノベーションは、企業が生き残っていくための本質的な課題である。」
「イノベーションとは、変化とひらめき、熟練の技と情熱と能力によって成功に導かれる。」
「イノベーションの失敗の最大の原因は、企業に広がる模倣精神だ。」
「イノベーションで、エンジニアが引き起こす失敗には、2つの要因がある。一つ目はエンジニアが顧客に寄り添いすぎることであり、2つめはエンジニアが技術に寄り付きすぎることである。」