スマホ、タブレット、ITC、情報機器の発展、進化、通信コストの低減で、働き方が変わってきた感じがします。
ノマドワーカー、フリーランス、個人事業主が、最近、増えているような感じがするのです。
珈琲店やカフェで打ち合わせている人たちの話に聞き耳を立てると、サラリーパースンとは違った会話が展開されています。
さらに、わたしの先輩たちも、定年前後、自分でビジネスを始める人も多く、定年延長、再雇用をパスして、自分がやりたかったことをやるという人たちも増加しているように思います。
フリーランスのための一生仕事に困らない本
井ノ上陽一著 ダイヤモンド社 1500円+税
著者の井ノ上さんは税理士。
前著「社長!経理が分からないと、あなたの会社潰れますよ!(ダイヤモンド社)」も、なかなか面白い一冊でした。
著者がいう最大のポイントは、「影響力の拡大」。
仕事の内容、質などから、競争しない戦略を展開すること、ブログやホームページで情報発信していくこと、お金は貯めるのではなく自己啓発等に投資し、お金の流れをよくすること・・・といった持論を展開していきます。
フリーランスには、3つの力が必要であると説きます。
第一の力 仕事を作る力・・・自分の強みを知り自分にしかできない仕事を作る
第二の力 自分を伝える力・・・お客様から選ばれるために「自分が何者か、何ができるか」の情報発信を行う
第三の力 お金を回す力・・・貯金だけでは駄目。稼いだお金を有効に使い未来への架け橋にする
そして、本業を小さな事業に分解し、複数の柱を持つことを薦めます。
これらを組み合わせて独自性を打ち出せ、と提唱。
さらに、ブログの書き方からWordPressの活用まで、マニュアル本的な易しい解説が展開されています。
目次
第1章 一生食うための8つのポイント
第2章 あなたにしかできない仕事をたくさん作ろう
第3章 やりたい仕事が飛び込んでくる!自分メディア戦略
第4章 プロフェッショナルフリーランスのお金の活かし方
最後は、税理士さんらしく、確定申告、青色申告までフリーランスとしての視点からの解説で締めくり。
フリーランスの経理の基本、フリーランスがよく使う勘定科目(前著と同様、自分流のカスタマイズを推奨)、会計ソフトの活用、消費税のマニュアル、売上1000万円を超えたら法人化も検討・・・といった実務に役立つ解説が加えられています。
青色申告には、なんと五つもメリットがあり、フリーランスはそれをフル活用しない手はないとのこと。
会計ソフトを入れて節税するノウハウを分かりやすく解説しています。
青色申告のメリット(白色申告にメリットなし)
1.65万円を控除できる
2.30万円未満の資産を経費で落とせる
3.マイナスが出た場合、3年間繰り越せる
4.貸倒引当金を使える
5.身内に給料を多く支払える
最後のセッションでは、フリーランスとして世界を変える!と題し、フリーランスとしての志、フリーランス同士の連携、次世代の育成といった締めくくりを行います。
本当に、そのとおりだと思います。
既に自営されている方、自分の得意技を活かして起業を考えている方に、お勧めの一冊です。