驚きました。
今年のビジネス書で間違いなくNo.1の良書です。
シリコンバレーの香りが随所に漂う、コスパの高い一冊。
これは、マーケティングとマネジメントの美しい図鑑です。
起業の科学 スタートアップサイエンス
田所雅之著 日経BP社 2300円+税
著者は、1978年生まれの39歳。外資系のコンサルティングファームなどを経て独立。
スタートアップ3社、シリコンバレーでもスタートアップ経験のある強者です。
開業率が廃業率を下回り続けている日本。
経営者の高齢化や事業承継が円滑にいかないためにニッポンの中小企業法人数は減少の一途をたどっています。
これに少子高齢化、デフレ経済が続けば、昔の英国病のような暗い社会になってくる可能性は高いと思います。
そんな中、ちょっと希望がもてるのが、20歳代~30歳代の若手起業家たち。
話をしていても、元気とエネルギーをいただけます。
一所懸命勉強して偏差値を上げて、いい中学、いい高校、いい大学へ、そしていい会社に入れば一生安泰・・・そんな思想教育を受けたおじさん、おばさん世代とは明らかに価値観が違います。
若き彼彼女は言います。
「ずっと同じ会社に勤める???そっちの方がリスク高いですよね」
恐れ入りました。
仰せの通りでございます(笑)。
目次
第1章 アイデアの検証
第2章 課題の質をあげる
第3章 ソリューションの検証
第4章 人が欲しがるものを作る
第5章 スケールするための変革
同書が目を引くのは、イエローの表紙。
そして、全頁カラー・・・そして、鋭い切り口のスライドです。
どのスライドも切り口、まとめ方、レイアウトとも素晴らしいコンテンツです。
パワポのまとめ方の勉強にもなります。
さらに各ステージごとに効果的、効率的なビジネスフレームワークを提示しています。
リーンキャンバス
ピボット
ペルソナ
ジャベリンボード
UX設計
MVP
PMF
スプリントカンバンボード・・・
同書のフレームワークやスライドで「見える化」していけば、確かに失敗の99%は潰せるかもしれません。
単なる思い付きやアイデア、仮説を、検証していく「道具のような本」。
この内容で、この価格。
倍の価格でも買う価値アリです。
コスパ高し!
この一冊をまとめあげた田所さんにスタンディングオベーションです。
若き起業家、そしてまだまだ夢を追い続けるおじさんおばさん必読の一冊です。