加藤勝信官房長官は14日の記者会見で、共産党の志位和夫委員長が、党内で1950年代以降に使われた「敵の出方論」という表現を使用しない方針を表明したことに関し、「日本共産党の、いわゆる敵の出方論に立った暴力革命の方針に変更はないものと認識している」と従来の見解を繰り返した。

 加藤氏は「これまで国会答弁、質問主意書(に対する答弁書)などで累次にわたり明らかにしており、志位氏の発言によって、政府の認識は何ら変更するものではない」と述べた。

 志位氏は、加藤氏の発言を受け、「この期に及んで敵の出方論を悪用した我が党に対する攻撃を続けることは、デマにデマを重ねるものであり、到底許されるものではない」とする談話を発表した。

 公安調査庁はホームページで共産について「革命の形態が平和的になるか非平和的になるかは敵の出方によるとする『いわゆる敵の出方論』を採用」としており、暴力革命の可能性を否定していないとの見方の根拠になっていた。志位氏は8日、「ねじ曲げた悪宣伝に使われる」として