阪神崖っ縁…最短30日にも自力V消滅 佐藤輝は野手最悪タイ53打席連続無安打 再び先発落ちの可能性も

2021年09月29日 06時08分39秒 | 野球

9/29(水) 5:30配信

スポニチアネックス

<神・広(19)> 7回1死、佐藤輝は三振に倒れる(撮影・平嶋 理子)                      

 ◇セ・リーグ 阪神0-2広島(2021年9月28日 甲子園)

 阪神は28日の広島戦で2安打しか打てず今季10度目の零敗を喫し、連勝は2で止まった。佐藤輝明内野手(22)は2回の先制機で見逃し三振に倒れるなど3打数無安打で53打席連続無安打となり、2リーグ制以降の野手ワースト記録に並んだ。敵地での巨人戦に2勝1分けと勝ち越し、戻って来た甲子園で勢いを持続できなかった。首位ヤクルトが勝ってゲーム差は1に広がり、30日にも自力優勝の可能性が消滅する正念場を迎えた。

 打倒巨人に燃え、敵地で際立った粘りを最後まで本拠で見せることはできなかった。前カードの巨人戦を2勝1分けと勝ち越し19日以来、9日ぶりに戻ってきた甲子園。首位奪回に向け、格下の広島相手にさらに勢いをつけるはずが、わずか2安打に封じられ今季10度目の零敗で取りこぼす始末。うち5度が甲子園で本拠成績も24勝24敗3分けと地の利を生かせず、矢野監督の言葉も沈んだ。

 「点を取らんとね。どうしようもない。内容自体がちょっと寂しい」

 相手先発の床田に、前回8月29日の対戦と全く同じ6回2安打無得点に封じられた。2回は四球と右前打で無死一、二塁の先制機を築いたが、サンズのライナー性の打球は左翼正面を突いた。佐藤輝は3球で見逃し三振に倒れ、梅野も空振り三振。逆に床田に勢いを与える結果となり、指揮官も思わず嘆いた。

 「そりゃ、そう(序盤に得点していれば展開も変わっていた)よ。(サンズの左飛も)アンラッキーではない。それが野球やん」

 0―2の6回には先頭の近本が左翼線二塁打。続く中野は一塁線に自らも生きようとするバントを敢行したが、結果的には犠打となった。マルテの四球で一、三塁も大山は投ゴロ、糸原も投直に終わって好機を逃すと、7回以降は相手救援陣に無安打に封じられた。

 復調への一本が待たれ、再昇格後、5試合連続で先発出場した佐藤輝は3打席無安打。甲子園では9日以来の登場だったが、5回先頭では一ゴロ、7回1死は空振り三振で53打席連続無安打となり、93年トーベ(オリックス)に並ぶ2リーグ制以降の両リーグ野手ワースト記録に並んだ。試合後、今後の起用を問われた矢野監督は「わからへん」とだけいい、再び先発落ちする可能性も出てきた。

 勝った首位ヤクルトとのゲーム差は1となり、条件次第であす30日にも自力優勝の可能性が消滅する。ただ、自力でまだまだ未来を変えられる。カギは12試合連続で1桁安打が続く打線。怪物ルーキーの一本が、きっかけになる可能性も、また十分にある。(山本 浩之)

 《セ最長 大石正彦の57打席まであと「4」》佐藤輝(神)は3打数無安打に終わり、8月22日の中日戦からの連続打席無安打を53打席に更新。2リーグ制以降の野手最長、93年トーベ(オ)に並んだ。投手の記録を含めても、セ・リーグ最長の55年大石正彦(大洋)57打席まで、あと4打席に迫っている。

 《ヤクルトに「18」点灯の可能性》阪神は30日にも自力優勝の可能性が消滅する。29日からの広島2連戦に2敗ならヤクルトがDeNAに2連勝か1勝1分け、阪神が1敗1分けならヤクルトが2連勝でヤクルトに優勝へのマジック18が初点灯する。阪神が10月1日以降の残り20試合に全勝しても勝率.625で、ヤクルトが阪神との直接対決5試合以外に全勝した時の勝率.630を超えられないため。

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