ワクチン開発と見通し

2021年09月04日 20時39分45秒 | 医科・歯科・介護

一般に、ワクチンの開発は、基礎研究、非臨床試験、臨床試験の大きく3つのステップで進められていきます。その中で、候補物質の探索、有効性・安全性の確認、品質を担保しつつ大量生産が可能かどうかの確認などを行う必要があり、開発には一般に年単位の期間がかかります。 厚生省

 
 現在、新型コロナウイルス感染症のワクチンについては、早期の実用化を目指し、国内・海外で多数の研究が精力的に行われています。通常より早いペースで開発が進められており、現在、世界では複数のワクチンが承認され、接種が進められています。日本でも、ファイザー社のワクチンが令和3年2月14日に薬事承認され、同月17日から接種が開始されています。また、武田/モデルナ社ならびにアストラゼネカ社のワクチンが令和3年5月21日に薬事承認され、同月24日から武田/モデルナ社のワクチンの接種が開始されています。
アストラゼネカ社のワクチンについては、原則40歳以上の方(ただし、他の新型コロナワクチンに含まれる成分に対してアレルギーがあり接種できない等、特に必要がある場合は18歳以上の方)を対象に、同年8月3日より予防接種法に基づく接種の対象となりました。ただし、現時点では、アストラゼネカ社のワクチンの接種を行う機会は限られており、通常は、皆さまに、ファイザー社又は武田/モデルナ社のワクチンを接種いただくこととしています。
 
ワクチンの種類

 国内・海外において、不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチン、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチンなど様々な種類のワクチン開発が行われています。
 
 不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチンは、不活化した新型コロナウイルスの一部やウイルスの一部のタンパクを人体に投与し、それに対して免疫が出来る仕組みです。
 
 メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチンは新型コロナウイルスの遺伝情報をそれぞれメッセンジャーRNA、DNAプラスミドとして、あるいは別の無害化したウイルス等に入れて、人に投与するものです。それが、人の細胞に入り、ウイルスのタンパク質を作ることによってウイルスのタンパク質に対して免疫が出来る仕組みです。


 

現在の国内でのワクチンの開発状況<主なもの>



国内では数多くの企業や研究機関がワクチンの開発や生産体制の整備に取り組んでいます。


 

現在の海外でのワクチンの開発状況<主なもの>

海外では数多くの企業や研究機関がワクチンの開発に取り組んでいます。AMED支援コロナワクチンの進捗状況<主なもの>


AMED事業のみで採択された企業のワクチンのうち、臨床段階のものをご紹介します。






 

ワクチンの確保に関する取組



 日本政府は、実用化されたワクチンを日本国内に供給できるように、海外の企業等と協議を進めています。現在、協議や合意が公表されているものについては以下をご覧ください。








 

国内製造の新型コロナウイルスワクチンによる国際貢献について



 日本政府は、日本国内で製造するワクチンを、COVAXファシリティ等を通じて各国・地域に供給していくこととしています。
 現在、海外への供与が公表されているものについては以下をご覧ください。





 

生産体制整備の支援

 
 
 海外で開発されたワクチンを日本国内で生産、充填する設備の整備について、ワクチン生産体制等緊急整備事業等を通して支援を行っています。具体的な採択結果、支援は以下の通りです。





新型コロナウイルスワクチンの早期実用化に向けた厚生労働省の取組



ワクチン開発「加速並行プラン」では、研究や生産までの全過程の加速化を支援しています。





 

ワクチン開発と見通し

2021年09月04日 20時39分45秒 | 医科・歯科・介護

一般に、ワクチンの開発は、基礎研究、非臨床試験、臨床試験の大きく3つのステップで進められていきます。その中で、候補物質の探索、有効性・安全性の確認、品質を担保しつつ大量生産が可能かどうかの確認などを行う必要があり、開発には一般に年単位の期間がかかります。 厚生省

 
 現在、新型コロナウイルス感染症のワクチンについては、早期の実用化を目指し、国内・海外で多数の研究が精力的に行われています。通常より早いペースで開発が進められており、現在、世界では複数のワクチンが承認され、接種が進められています。日本でも、ファイザー社のワクチンが令和3年2月14日に薬事承認され、同月17日から接種が開始されています。また、武田/モデルナ社ならびにアストラゼネカ社のワクチンが令和3年5月21日に薬事承認され、同月24日から武田/モデルナ社のワクチンの接種が開始されています。
アストラゼネカ社のワクチンについては、原則40歳以上の方(ただし、他の新型コロナワクチンに含まれる成分に対してアレルギーがあり接種できない等、特に必要がある場合は18歳以上の方)を対象に、同年8月3日より予防接種法に基づく接種の対象となりました。ただし、現時点では、アストラゼネカ社のワクチンの接種を行う機会は限られており、通常は、皆さまに、ファイザー社又は武田/モデルナ社のワクチンを接種いただくこととしています。
 
ワクチンの種類

 国内・海外において、不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチン、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチンなど様々な種類のワクチン開発が行われています。
 
 不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチンは、不活化した新型コロナウイルスの一部やウイルスの一部のタンパクを人体に投与し、それに対して免疫が出来る仕組みです。
 
 メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチンは新型コロナウイルスの遺伝情報をそれぞれメッセンジャーRNA、DNAプラスミドとして、あるいは別の無害化したウイルス等に入れて、人に投与するものです。それが、人の細胞に入り、ウイルスのタンパク質を作ることによってウイルスのタンパク質に対して免疫が出来る仕組みです。


 

現在の国内でのワクチンの開発状況<主なもの>



国内では数多くの企業や研究機関がワクチンの開発や生産体制の整備に取り組んでいます。


 

現在の海外でのワクチンの開発状況<主なもの>

海外では数多くの企業や研究機関がワクチンの開発に取り組んでいます。





AMED支援コロナワクチンの進捗状況<主なもの>


AMED事業のみで採択された企業のワクチンのうち、臨床段階のものをご紹介します。






 

ワクチンの確保に関する取組



 日本政府は、実用化されたワクチンを日本国内に供給できるように、海外の企業等と協議を進めています。現在、協議や合意が公表されているものについては以下をご覧ください。








 

国内製造の新型コロナウイルスワクチンによる国際貢献について



 日本政府は、日本国内で製造するワクチンを、COVAXファシリティ等を通じて各国・地域に供給していくこととしています。
 現在、海外への供与が公表されているものについては以下をご覧ください。





 

生産体制整備の支援

 
 
 海外で開発されたワクチンを日本国内で生産、充填する設備の整備について、ワクチン生産体制等緊急整備事業等を通して支援を行っています。具体的な採択結果、支援は以下の通りです。





新型コロナウイルスワクチンの早期実用化に向けた厚生労働省の取組



ワクチン開発「加速並行プラン」では、研究や生産までの全過程の加速化を支援しています。





 

コロナに効果、ノーベル賞・大村博士の「イベルメクチン」に期待 

2021年09月04日 20時02分24秒 | 医科・歯科・介護

 菅首相は治療薬探しに注力を 北里柴三郎は伝染病に苦しむ日本を救った
9/4(土) 16:56配信

夕刊フジ

大村博士が開発した「イベルメクチン」

 【有本香の以読制毒】

 1日、2024年から流通される新しい1万円札の印刷が始まった。新1万円札に描かれているのは、明治から昭和にかけて実業家として活躍した「近代日本経済の父」、渋沢栄一である。同時期に流通される予定の5000円札には、津田塾大学の創始者である津田梅子、1000円札には「日本の細菌学の父」、北里柴三郎の肖像画が採用されている。

【表で比較】3社のコロナワクチンの特徴

 3人の偉人のうち、いま筆者が最も関心を寄せる人物は北里である。嘉永5(1853)年、江戸時代の熊本に生まれながら、留学先のドイツで破傷風免疫体を発見。さらに後年、香港でペスト菌を発見するという、ノーベル賞級の大業績を複数残した人物だ。

 実際、ドイツでの研究成果によって、北里は第1回ノーベル生理学医学賞(1901年)の候補となるが、受賞したのは共同研究者のエミール・ベーリングのみであった。現代なら当然、北里も受賞したはずだが、120年前の世界で、極東の小国から来た東洋人は、欧米人と同等に扱われなかったと考えられる。

 とはいえ、北里の優秀さは、欧米の名だたる研究所の知るところとなり、複数の機関から厚遇での誘いを受けた。しかし、その誘いをすべて断り、北里は祖国日本への帰国を決意する。脆弱(ぜいじゃく)な医療体制のもとで、伝染病に苦しむ日本国民と日本を救うための決断だった。

 伝染病とは、いわゆる感染症のうち、人から人へ伝播する疾患を指す。いま私たちが苦しんでいる新型コロナウイルスも、その一つといえよう。100年以上も前、その感染症との闘いに生涯をかけ、世界的な業績を残した日本人がいたことを、私たちはいまこそ正しく振り返るべきである。

 北里の生涯に話を戻すと、日本に帰ってめでたしめでたしとはならなかった。母校の東大を敵に回した北里は、「業界」から締め出しを食ってしまう。その窮地を救ったのが同時代の偉人、福沢諭吉である。福沢の支援を得て設立した伝染病研究所も、のちに東大閥との政争が激化し、失うこととなる。その後、1914年に自らの力で設立したのが、今も東京都港区白金にある「北里研究所」だ。

 先月末、筆者はその北里研究所を訪れた。新型コロナへの効果が期待され、現在、北里研究所が中心となって治験が行われている薬「イベルメクチン」について、同研究所の花木秀明教授を取材するためだ。

 この薬はもともと、同研究所の大村智博士が1979年、土壌から発見したアベルメクチンから創薬した抗寄生虫薬だ。過去30余年で、世界の数億人を救ったこの業績により、大村博士は2015年、ノーベル生理学医学賞を受賞している。副作用のリスクが小さいこともあり、現在インドやアフリカ諸国では医師の処方箋なく買うことができる。

 その同じ薬が昨年来、主に途上国で新型コロナ患者に服用され効果が認められたと報じられている。日本でも最近、複数の開業医がこの薬の承認を求める声を上げているが、一方、これに激しく反対する医師らの声もある。

 医療逼迫(ひっぱく)が連日報じられるいま、人流を抑える感染予防策とワクチン接種に加えて、治療薬が必要なことは誰の目にも明らかだ。特に自宅療養の患者が(点滴筒ではなく)服用でき、重症化を抑える薬の登場が待たれる。その一つとして期待されるイベルメクチンの国内治験の結果も待たれるが、これら既存薬への政治の関心と後押しが、なぜか弱い。

 そんななか、安倍晋三前首相が1日、花木教授と面会したと、花木氏が自身のツイッターで明かした。

 いまさら自民党幹部や閣僚の人事をいじるより、新型コロナの治療薬探しに注力する方が、よほど支持率回復に効果ありではないか。菅義偉首相には謹んでそう申し上げたい。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

 

コロナに効果、ノーベル賞・大村博士の「イベルメクチン」に期待 菅首相は治療薬探しに注力を 北里柴三郎は伝染病に苦しむ日本を救った
9/4(土) 16:56配信
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夕刊フジ

大村博士が開発した「イベルメクチン」

 【有本香の以読制毒】

 1日、2024年から流通される新しい1万円札の印刷が始まった。新1万円札に描かれているのは、明治から昭和にかけて実業家として活躍した「近代日本経済の父」、渋沢栄一である。同時期に流通される予定の5000円札には、津田塾大学の創始者である津田梅子、1000円札には「日本の細菌学の父」、北里柴三郎の肖像画が採用されている。

【表で比較】3社のコロナワクチンの特徴

 3人の偉人のうち、いま筆者が最も関心を寄せる人物は北里である。嘉永5(1853)年、江戸時代の熊本に生まれながら、留学先のドイツで破傷風免疫体を発見。さらに後年、香港でペスト菌を発見するという、ノーベル賞級の大業績を複数残した人物だ。

 実際、ドイツでの研究成果によって、北里は第1回ノーベル生理学医学賞(1901年)の候補となるが、受賞したのは共同研究者のエミール・ベーリングのみであった。現代なら当然、北里も受賞したはずだが、120年前の世界で、極東の小国から来た東洋人は、欧米人と同等に扱われなかったと考えられる。

 とはいえ、北里の優秀さは、欧米の名だたる研究所の知るところとなり、複数の機関から厚遇での誘いを受けた。しかし、その誘いをすべて断り、北里は祖国日本への帰国を決意する。脆弱(ぜいじゃく)な医療体制のもとで、伝染病に苦しむ日本国民と日本を救うための決断だった。

 伝染病とは、いわゆる感染症のうち、人から人へ伝播する疾患を指す。いま私たちが苦しんでいる新型コロナウイルスも、その一つといえよう。100年以上も前、その感染症との闘いに生涯をかけ、世界的な業績を残した日本人がいたことを、私たちはいまこそ正しく振り返るべきである。

 北里の生涯に話を戻すと、日本に帰ってめでたしめでたしとはならなかった。母校の東大を敵に回した北里は、「業界」から締め出しを食ってしまう。その窮地を救ったのが同時代の偉人、福沢諭吉である。福沢の支援を得て設立した伝染病研究所も、のちに東大閥との政争が激化し、失うこととなる。その後、1914年に自らの力で設立したのが、今も東京都港区白金にある「北里研究所」だ。

 先月末、筆者はその北里研究所を訪れた。新型コロナへの効果が期待され、現在、北里研究所が中心となって治験が行われている薬「イベルメクチン」について、同研究所の花木秀明教授を取材するためだ。

 この薬はもともと、同研究所の大村智博士が1979年、土壌から発見したアベルメクチンから創薬した抗寄生虫薬だ。過去30余年で、世界の数億人を救ったこの業績により、大村博士は2015年、ノーベル生理学医学賞を受賞している。副作用のリスクが小さいこともあり、現在インドやアフリカ諸国では医師の処方箋なく買うことができる。

 その同じ薬が昨年来、主に途上国で新型コロナ患者に服用され効果が認められたと報じられている。日本でも最近、複数の開業医がこの薬の承認を求める声を上げているが、一方、これに激しく反対する医師らの声もある。

 医療逼迫(ひっぱく)が連日報じられるいま、人流を抑える感染予防策とワクチン接種に加えて、治療薬が必要なことは誰の目にも明らかだ。特に自宅療養の患者が(点滴筒ではなく)服用でき、重症化を抑える薬の登場が待たれる。その一つとして期待されるイベルメクチンの国内治験の結果も待たれるが、これら既存薬への政治の関心と後押しが、なぜか弱い。

そんななか、安倍晋三前首相が1日、花木教授と面会したと、花木氏が自身のツイッターで明かした。

 いまさら自民党幹部や閣僚の人事をいじるより、新型コロナの治療薬探しに注力する方が、よほど支持率回復に効果ありではないか。菅義偉首相には謹んでそう申し上げたい。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

 


首都圏など宣言2週間程度延長へ

2021年09月04日 19時56分16秒 | 社会・文化・政治・経済

9/4(土) 17:52
毎日新聞

緊急事態宣言、首都圏など延長へ 来週半ばにも決定 感染者高止まり毎日新聞4757
 政府は新型コロナウイルス対策で21都道府県に発令中の緊急事態宣言について、12日までの期限を東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏4都県で延長する調整に入った。岐阜、愛知、三重の東海3県と、京都、大阪、兵庫の関西3府県でも延長を検討する。新規感染者数が依然高止まりの状況で、延長幅は2週間程度とする方向だ。来週半ばに政府対策本部会合を開き、対応を決める


大ナスカ〜 最後の謎 〜

2021年09月04日 15時08分59秒 | 社会・文化・政治・経済

2021/09/04 9:00 第28回 JNN企画大賞

【番組内容】

大ナスカ〜 最後の謎 〜

ペルー共和国ナスカの荒涼とした砂漠の大地に描かれた幾つもの地上絵。
東西20km×南北15kmの広大なナスカ台地には、動植物の絵、そして直線や三角形、渦巻きといった幾何学模様など、その数千点以上。
1920年代にアメリカとペルーの調査団が地上調査で発見した事実を余所に、1930年代にパイロットによって空から発見されたと流布していった。
現代人の空想が先行した結果、地上絵が空から見るために描かれたものとの固定観念から、空を飛ぶことができた高度な古代文明説や、宇宙人説などイマジネーションが謎として広がった。
謎多きナスカの地上絵は、誰が、何のために、どのように描いていたのか・・・?
これまで、地上絵が発見されて以来、世界の研究者が少しずつ解き明かしてきた。
そして現在、ペルー政府が世界で唯一地上絵への長期立ち入り調査を認めている研究チームが山形大学にある。
文化人類学教授、坂井正人氏を中心に地道な調査研究を続け、その謎に迫っている。
番組では、ナスカ研究の日本の第一人者、坂井正人教授の研究に密着。
TBS昼の顔、恵俊彰さんが謎解きナビゲーターに、そして、女優の鶴田真由さんが、現地ナスカで地上絵研究に迫り、世界で最も有名なミステリーを追う。


【ミステリーその1】

ナスカの地上絵は“どうやって”描かれたのか?

ナスカの動物の地上絵は紀元前400年~紀元後400年に 描かれたと言われている。
その大きさは、有名なハチドリが長さ96m、コンドルは135m、鳥類を描いた最大の絵柄は285mもあり、地上では確認が難しいと言われていた。
そんな地上絵を『どうやって描いたのか』は長年謎とされてきた。
その謎を解き明かす有力な描画法を、山形大学坂井正人教授が発見!
恵俊彰が坂井教授の指導の下、その描画法で山形県の海水浴場の砂浜に原寸大の地上絵を描いてみる壮大な再現実験に挑む。


地上絵再現実験(山形県遊佐町西浜海岸)


【ミステリーその2】

ナスカの地上絵は“なぜ”描かれたのか?

地上絵はどんな意味を持つのか。 なぜ地上絵が描かれたのか重要な鍵となる出土品を、イタリアの調査団が発掘していた。
地上絵が描かれているナスカ大地にある大規模な神殿「カワチ遺跡」。
そこから、地上絵のモチーフと同じ図柄の土器や、人間の首のミイラが出土している。
首のミイラと地上絵の関係とは?


カワチ遺跡から出土した人間の首のミイラと神話的シャチの象形土器


【ミステリーその3】

ナスカ地上絵のモチーフの謎!

ナスカ台地の動物の地上絵の図柄は、鳥類のハチドリやコンドル、動物のサルやキツネ、クモやトカゲ、そして人間の首を持つシャチといった様々なモチーフが 描かれている。
それらは出土した土器にも共通の図柄として描かれている。
一見、関連性のないように思われるが、そのモチーフにそれぞれ大きな意味があるという。
首のミイラ、動物の地上絵、地上絵と同じモチーフが描かれた土器、そして黄金製品。
それらは何を意味するのか?


黄金製品とクモの地上絵
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tabizine
 


ハチドリの地上絵

ペルーの世界遺産であるナスカの地上絵。この壮大なスケールの地上絵は西暦1年から800年にわたり栄えたナスカ文化の時代に描かれたと言われています。地上絵は動物や植物、直線、幾何学図形などさまざま。

なぜ古代ナスカ人は上空からしか全体像を把握できないような巨大な絵を描いたのでしょうか? 今回は、そんなナスカの地上絵の謎に迫ります。「どのようにして、何のために描かれたのか?」を有力な仮説からトンデモな仮説まで幅広くご紹介!

目次 [hide]


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古代ナスカ人は地表の酸化した砂利(黒っぽい)を取り除き、その下の明るい粘土質の土を露出させるという方法で1000点以上もの地上絵を描きました。以前は、ナスカの地上絵を描くためには、気球などに乗って上空から手助けを行う必要があると思われていたそうです。しかし、ウィニペグ大学の考古学者であり、地理学の専門家でもあるDr.Persis B.Clarksonは「難しい技術はいりません。必要なのは意志です」と言っています。

現在、ナスカの地上絵の描き方には2つの有力な説があります。そのひとつが「種まき応用法」です。複数の人たちが横並びになって、歩幅を合わせながら前進していき、歩幅によって距離を測定しながら均等に絵を描くというものです。しかし、この方法では50メートル以上の地上絵を描くのは難しい・・・。

そこで、もうひとつの有力な説が登場します。それが「拡大法」です。まずは地上絵のモデルとなる原画を描き、それを元にさらに大きな絵を描きます。モデルの絵には支点となる木棒を打ち込み、拡大したい長さの紐と絵を描くためのもうひとつの木棒を取り付ければ、原画とまったく同じ線を描くことが可能になるのです。

この方法なら小学生でもナスカの地上絵を描けるとのこと。

ただし、拡大法は紐を真っ直ぐ張った状態でなければ描写できないため、200メートル以上の地上絵を描くのは難しく、200メートルを超える地上絵の詳しい描き方はわかっていません。

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「カレンダー説」

ナスカの地上絵を構成する直線には、意図的に太陽と星の動きを表しているものがあり、農業用のカレンダーとして描かれたという説です。ですが、この説だと、他の地上絵の線はいらないですし、何のためにあれほどまでに大きな絵を描いたのかも謎になりますよね。

「雨乞い儀式説」


クモの地上絵

ナスカは地球上で有数の乾燥地帯なので、雨乞いのために描かれたという説です。地上絵の中にクモを描いたものがあり、クモは雨を象徴するものだったと言われています。また、古代ナスカ人が雨乞いの儀式に使っていた貝殻(エクアドル産)が地上絵周辺で多数発見されているんです。

ナスカの地上絵には「水源を確保する」といった実用的な機能はないので、古代の人たちが宗教的な意味合いで地上絵を描いた可能性はありそうですね。ただし、この説だと雨とは関係のない植物や動物などの地上絵をなぜ描いたのか? という謎は残ります。

「巡礼に関する役割説」

古代の人々はナスカの地上絵を歩いて渡り、聖なる場所に向かったという説です。もしかしたら、巡礼地に向かうための目印としてや途中で儀式を行うポイントとして地上絵が機能していたのかもしれませんね。この説もありえそうです。

「水のありかを示していた説」

ほとんど雨が降らないナスカでは、地下水に頼って生活する必要がありました。そのため、水脈や水源を示す目印としてナスカの地上絵を描いたという説もあります。この説もありえなくはないでしょう。

「権力者の埋葬説」

ナスカ文化では権力者が埋葬された際、地上絵をひとつ描いたという説です。ナスカ文化では死者は太陽に帰るとされていて、太陽に向けて地上絵を描いたのだとか。

「UFOの発着場説」


宇宙飛行士(宇宙人)の地上絵

ナスカの地上絵は宇宙人によって描かれ、UFOの発着場になっていたのでは? という説です。ナスカの地上絵のひとつに宇宙飛行士(もしくは宇宙人)を描いたような絵もあります。確かにこの説なら、たやすく200メートルを超える地上絵を描くことができたでしょう(笑)。地球を訪れることができるほどの科学技術を持った宇宙人ですからね。トンデモ説ではありますが、個人的には嫌いではありません。

現時点では、有力な説はあれど、決定的にこの説が正しいと証明されたものはありません。おそらく、ナスカの地上絵はひとつの目的でつくられたのではなく、複数の目的でつくられたのだと思いました。また、時代の移り変わりや気候変動によって、ナスカの地上絵を描く目的が変わった可能性もあるでしょう。

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ナスカの地上絵は消滅の危機

降水量が少なく、硬い土壌に土砂が積もるような地形の構造をしているナスカ。地上絵が何千年も残っていて、私たちが目にすることができるのは、この特殊な地形と降水量の少なさのお陰なんです。しかし、年々、トラックの侵入やグリーンピースのパフォーマンス(環境保護を訴えるためにナスカの地上絵を踏み荒らしたりした)によって損傷が激しくなり、消滅の危機に見舞わられています。

余談になりますが、ペルーの先住民は私たち日本人と同じく赤ちゃんの頃、お尻に蒙古斑があります。日本から遠いペルーですが、ペルーの先住民と日本人の原点は同じ民族なんだそうです。そう考えると、古代ナスカ人へ特別な思い(親しい仲間に対する気持ち)がわいてきて、ナスカの地上絵を何としても守りたい気持ちになりました。

世界の謎特集『国内外のミステリースポット、心霊スポット、不思議現象まで!』もお見逃しなく!


コロナ死者を追悼もしない日本に漂う強烈な不信

2021年09月04日 14時44分47秒 | 社会・文化・政治・経済

私たちはなぶり殺し同然にされるのを恐れている

真鍋 厚 : 評論家、著述家 

2021/09/04 9:00 東洋経済

最悪の事態に備える時間は十分にあったのに為政者はパン(=GoToキャンペーン)とサーカス(=東京五輪)ばかりに貴重な資源を費やし、せっかくのチャンスを台無しにした(撮影:今井康一)

新型コロナウイルスに感染し、肺炎を起こして入院した女優・綾瀬はるかさんに対して、ネット上では「上級国民だから優先的に入院できた」といった批判が沸き起こった。中等症だから入院できるのは当然との反論もあったが、ご承知の通り東京都内では、中等症で救急車を呼んでも入院先が見つからず、自宅療養を余儀なくされるケースが相次いでおり、最悪の場合そのまま死亡してしまうことも珍しくない。つまり、医療提供体制がまともに機能していないのである。

もちろん上級国民は幻想だ。しかしそのような特権階級がいるかのように思わせる社会的な不公平性がすでに顕在化しているからこそ、「たまたま入院できた」という出来事の真相を解き明かす上級国民というパワーワードが一定のリアリティを持ってしまうのである。

人命軽視としか評しようのない政府のコロナ対策

それらの疑心暗鬼を作り出す心理的な背景となっているのは、現在進行している人命軽視としか評しようのない政府のコロナ対策だ。自宅療養、自宅待機という名の医療提供の放棄が横行し、事実上の無政府状態が出現していることへの国民の不安といら立ちが、デルタ株の感染爆発という新しい段階において急速に膨れ上がっている。菅義偉首相は9月3日に辞任を表明したが、それだけで事態が好転するワケではない。

第5波の真っただ中にある東京では、病床の逼迫が深刻化し、自宅療養中の死亡が続出している。入院患者は4000人を超え、自宅療養者はおよそ2万人に上っている(9月1日現在)。

東京都の新型コロナウイルス感染症モニタリング会議における「医療提供体制は深刻な機能不全に陥って」「救える命が救えない事態となる」「自分の身はまず自分で守ることが必要である」という言葉には、「生物としての人間」を維持するために不可欠なロジスティクス(兵站)を軽んじた代償を現場の指揮官や兵士、軍属や民間人に押し付けた戦時中の無責任体制を髣髴(ほうふつ)とさせるものがある。

これはかつて第2次世界大戦で従軍し戦後評論家として活躍した山本七平が語っていたことで、セクショナリズムが国益を食い潰す文化が絡んでいる。しかも今回は、感染爆発に備えるだけの十分な時間があり、人員や病床の確保や、地域医療を含めた支援体制の構築等々オールジャパンで取り組める素地がないわけではなかった。けれども、為政者はパン(=GoToキャンペーン)とサーカス(=東京五輪)ばかりに貴重な資源を費やし、せっかくのチャンスを台無しにした。

元厚生労働省医系技官で医師の木村盛世氏は、既存の病床をICUとして使用できるといった法整備、人工呼吸器を扱える医師やスタッフをかき集めるのに十分な時間があったはずなのに、厚労省も日本医師会もこのような取り組みをいっさいしてこなかったと批判。「その結果として、欧米に比して極めて少ない感染者数と死亡者数でいとも簡単に医療が逼迫してしまった」と述べ、「現在の医療の逼迫は、実際には新型コロナウイルスの登場から1年以上がたったにもかかわらず、重症化対応に関して、なんの努力もしなかった厚労省と日本医師会の責任」と強調した(『新型コロナ、本当のところどれだけ問題なのか』飛鳥新社)。

さらに付け加えれば、いまだに重症化を防ぐための早期診断、早期治療を施す基本的な診療体制すら構築されていない。まさにコロナ戦争において戦時医療体制の構築を怠り、「救える命が救えない事態」を作り出してしまったのは、大戦中と同じく政治決定における重大な過ちに基づくものと言わざるをえない。

権力や権益のほうが重要で国民の生命は二の次に

政治決定において自らの権力の延命や自組織の権益の保全のほうが重要な場合、国民の生命や財産を守ることは二の次となる。コロナ禍でどれだけ犠牲者が生じても関心には上らなくなる。死者や遺族に対する認識にそれが如実に表れている。

ドイツ政府は今年4月、新型コロナウイルス感染症によって亡くなった8万人近い死者を追悼する式典を執り行なった。フランクワルター・シュタインマイヤー大統領は、「あらゆる数字の裏に人の運命があり、人々の存在があるということを、われわれ社会が自覚できていないような印象がある」と述べ、コロナ禍の孤独の中で亡くなった人々に思いをはせるよう訴えた(ドイツ政府、式典でコロナ死者追悼 国民に団結求める/2021年4月19日/AFP)。

同様の死者追悼は、イギリスではロックダウンのちょうど1年後に当たる今年3月に、アメリカでは同2月に実施している。犠牲者数が多いからという見方もできるが、中国では昨年4月に先祖の墓参りの時期に死者追悼を執り行っている。

日本でこのような国民の心情に配慮した死者追悼を寡聞にして知らない。ここにこそ為政者のメッセージが刻印されているといえる。つまり、たとえ「人災」の側面があったとしても、悪いのは人流を抑制できない国民であり、協力的でない民間の医療機関であり、犠牲者のことなどどうでもいいのである。

わたしたちは、かなり前からこのことに気付いていたはずだ。経済学者のジャック・アタリが言っていたように、「指導者は、自分たちを守るためになすべきことをしかるべき時期に実行しなかったのではないか」という疑念はすぐに確信に変わったのではないだろうか(『命の経済 パンデミック後、新しい世界が始まる』林昌宏・坪子理美訳、プレジデント社)。

シワ寄せを受けるのは社会的に不利な立場の人々

これら一連のコロナ対策のシワ寄せを受けるのは、とりわけ感染しやすい就業環境で働いていたり、重症化の因子となる基礎疾患を持っていたり、いまだワクチン接種を受けられなかったり、さまざまな理由によって社会的に不利な立場にいる人々である。

そこで、いっそのこと日本が崩壊してしまえば、そこから新しい世界が立ち上がるなどといった願望とも予言ともつかない観測にすがる傾向が出てくるが、これはあまりにもおめでたい希望的観測だろう。個人化した快適な生活というバブルに閉じてしまったわたしたちは、真に何が重要な事柄なのかを見定める以前に、自分の運のよさを日々のニュースを一瞥することで確かめ、同情と憂いのため息をついてみせるのが関の山であり、具体的なアクションを起こすには至らないからだ。

そういう意味において東京五輪で注目された「バブル方式」という概念は、すでに人々の間に定着していた、数多の階層や、健康状態、情報環境などによって囲い込まれ、泡(バブル)の膜で外部を遮断する処世を、目に見えるグロテスクな形で再現した模倣にすぎなかったといえる。

要するに、その真意とは、どれだけ社会が悪化しようともバブルの中にいる人々は痛くもかゆくもなく、パニック映画のようなわかりやすい破局はついに訪れず、統計的に犠牲者だけが緩慢なペースで増えてはいくものの、それは別のバブルで発生した避けられない悲劇のように受容され、総体として社会は問題なく継続していく極めて不愉快なものなのである。

哲学者のスラヴォイ・ジジェクは、現在のような事態は、これまでハリウッド映画が描いてきたいずれのディストピアとも異なると主張し、「COVID−19パンデミックに関する真に奇妙な点」は「その〝非終末的な〟性質」であり、「世界の完全な破滅という通常の意味での終末でもなく、ましてや、これまで隠されていた真実の暴露という本来の意味での終末もない」と注意を促した。

そう、我々の世界はバラバラに崩れようとしているが、この崩壊のプロセスはダラダラと続いて終わりが見えないのだ。感染者と死亡者の数字が増えているときにも、メディアはピークがいつ来るかの憶測ばかり。すでに今がピークじゃないかとか、あと一、二週間はどうかとか。皆がパンデミックのピークが来るのを見守り心待ちにしていて、まるでその後は徐々に平常を取り戻せるかのように思っている。が、危機はいつまでも続くのだ。おそらく、たとえCOVID−19のワクチンが開発されたとしても、今後も感染発生や環境変動に脅かされ続ける〝ヴァイラルワールド〟から逃れられないーーということを受け入れる勇気を持つべきだろう。(『パンデミック2 COVID-19と失われた時』岡崎龍監修、中林敦子訳、Pヴァイン)
決定的な終末はやって来ない。「感染爆発による日本の崩壊」もありえない。崩壊するのは個々の現場の医療、個々の現場の家族であり、ずさんな支援体制の下、最前線で職務に当たっている医師や看護師、保健所の職員などが疲弊し、健康リスクの高い人々とその家族が重症化と死の恐怖に怯え、改善できたはずの構造的欠陥の犠牲者としてカウントされていくのである。このような終わりなき悪夢がいつまでも繰り返され、わたしたちは自分の身に降り掛かってから初めて、その悪夢の実相に触れて驚愕することになるのだろう。

全力で異議を唱えなければ危機の片棒を担ぐのと同じ

私たちが本当に恐れているのは、コロナという新興感染症がもたらす災厄ではない。世界的な危機において、欧米諸国に比べて相当恵まれた状況にありながら、信じられないほど無能で、想像を上回るほど役立たずで、国民の命を屁とも思わないように見える国家、恥知らずな為政者の不作為によって、結果的に通常の医療さえ受けられず、なぶり殺し同然になることを心底恐れているのである。


画像をクリックすると、長期戦の様相を呈してきたコロナ禍の今を追う記事一覧にジャンプします
これに全力で異義を唱えないことは、コロナ禍以後に起こりうる次なる危機においても、まったく同じ目詰まりによって危機が助長され、より熾烈化する〝ヴァイラルワールド〟の片棒を担ぐことに等しい。

わたしたちは進んでバブルの外に出なければならない。

 

 


後藤謙次氏「報ステ」で麻生太郎氏が河野太郎氏を支持しない理由を解説「麻生派の代替わりが起きてしまう」

2021年09月04日 14時39分31秒 | 社会・文化・政治・経済

9/4(土) 8:18配信

スポーツ報知

テレビ朝日

 ジャーナリストの後藤謙次氏が3日、テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜・後9時54分)にスタジオ出演した。

 番組では、菅義偉首相が自民党総裁選へ不出馬を表明したことを特集した。その中で菅首相の不出馬を受け出馬の意向を固めた河野太郎行革担当相について所属する麻生派幹部が反対していることを報じた。

 後藤氏は、この動きを「一貫して麻生さんは、河野さんに対して、まだ早い、と言い続けているんです」とした上で「真意は表では言わないんですが、我々から見ると、河野さんが総裁候補になってしまうと、そこで麻生派の代替わりが起きてしまう。つまり麻生さんが一丁上がりになってしまうことを避けたい、こういう思いがある」と解説していた。

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お前と一緒に沈められねえだろ」声を荒らげた麻生氏 首相“孤立”の瞬間

2021年09月04日 14時29分17秒 | 社会・文化・政治・経済

9/4(土) 8:28配信

西日本新聞
“2A”から首相に三くだり半

総裁選は出馬せず、コロナ対策を優先-。テレビが伝える菅首相の声は、緊急事態宣言のさなか、どう受け止められるか=3日、福岡市西区(撮影・穴井友梨)

 2日夜。菅義偉首相は、自民党役員人事の一任を取り付けるため、麻生太郎副総理兼財務相と接触した。

【写真】秋田時代、友人と実家近くの川で捕ったマスを手にする菅氏

 同じ神奈川県選出で信頼する麻生派の河野太郎行政改革担当相を要職に起用できないか―。だが、麻生氏は声を荒らげた。「おまえと一緒に、河野の将来まで沈めるわけにいかねえだろ」

 首相は説得を試みたが、麻生氏は最後まで首を縦に振らなかった。

 もう1人、首相の後ろ盾である安倍晋三前首相にも党人事への協力を求めたが“三くだり半”を突き付けられた。首相が「孤立」した瞬間だった。

 一夜明けた3日午前11時半、自民党本部8階。居並ぶ党幹部を前にした首相は静かに目を閉じた。事務方が用意した「党役員人事は6日に行う」という書類には目を落とさず、こう言葉を絞り出した。

 「1年間、コロナ対策に全力を尽くしてきた。総裁選を戦うには相当のエネルギーを要する。総裁選は不出馬とし、コロナ対策を全うしたい」

首相「しんどいです」
 3日午前11時20分ごろ、菅義偉首相は自民党役員会に出席するために訪れた党本部で、二階俊博幹事長に辞意を伝えた。

 前日には総裁選出馬の意向を示していた菅氏の突然の変心。驚いた二階氏は留意したが、首相は無言だった。

 首相はこれに先立ち、官邸で麻生太郎副総理兼財務相にも面会。「しんどいです」。首相の気力はすでに失われていた。

 新型コロナウイルス対策では「後手」批判を浴び続け、東京五輪の政権浮揚効果も不発。8月にあった地元の横浜市長選でも支援候補が「大敗」した。

 党内には「首相のもとでは選挙は戦えない」という声が日増しに高まる。支持を期待する麻生氏も周囲に「このままだと、選挙は厳しいな」と漏らすようになった。

 追い打ちを掛けたのが、9月の自民党総裁選で対抗馬になる岸田文雄前政調会長の「二階切り」を含む人事改革案。党内の中堅、若手から歓迎する声が上がり、総裁選の流れは岸田氏に傾き始めた。

「9月中旬解散説」一気に広がった批判
 焦りを募らせた首相や側近議員たちは、総裁選の先送りを模索。そこで浮上したのが、総裁選前に衆院解散し、与党勝利をもって党総裁選を乗り切る「9月中旬解散説」だ。

 東京・赤坂の衆院議員宿舎で8月31日、首相は二階氏に既定路線とされた任期満了選挙に加え、9月中旬解散が選択肢にあることを伝達。二階氏は首相の判断に委ねると返答した。

 だが、31日夜にこの話は漏れ伝わり、党内から「道連れ解散だ」「無理心中するつもりか」との批判が一気に広がった。麻生氏から9月解散説を知らされた安倍晋三前首相は、首相に電話で「総裁選はしっかりやるべきだ」と忠告。首相が重用している小泉進次郎環境相も「総裁選を先送りしたら首相も党も終わりです」と進言した。

 翌1日朝、首相は官邸で「解散できる状況ではない」と表明。首相は「解散カード」を封じられた上、党内の信頼も同時に失った。

 首相が、岸田氏の「二階切り」への対抗策として打ち出した人事刷新案もこの解散騒動で行き詰まる。

 首相は安倍、麻生両氏と折り合いが悪い二階氏を幹事長から外すことで歓心を買い、さらに知名度の高い河野太郎行政改革担当相や小泉氏らを要職に起用することで刷新感を演出するはずだった。

 だが、総裁任期まで1カ月を切る中での異例の人事案は「保身のためという狙いが透けて見える」(中堅議員)など、遠心力を招くばかり。麻生氏は河野氏に人事要請を受けないよう求め、安倍氏の出身派閥の細田派も距離を置き始めていた。

 総裁選で菅氏が敗れることを想定すれば、菅氏の人事案に乗ることはリスクが高い。「誰も引き受け手はいない」(首相周辺)。無派閥で党内基盤のもろい首相に残された手は、もう残っていなかった。

「最後は裸の王様だったよ」
 二階氏は首相と面会した2日夜、派閥議員たちに「菅さんはやる気満々だ」との印象を伝えた。菅政権を支えてきた森山裕国対委員長も、菅氏が辞意表明する3日朝まで総裁選戦略や人事案などについて思案していた。

 首相は3日、官邸で辞意の理由について「コロナ対策と総裁選は両立できない」と語った。だが、人事が見込みも立たず、孤立無援の末に1人で辞任を決めざる得なかったのが実情だ。

 首相側近はテレビで首相の辞意を知り、こう嘆いた。「人事権も解散権も封じ込まれた総理総裁なんて見たことがない。最後は裸の王様だったよ」

 (古川幸太郎、久知邦)

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コロナ死亡率、持病で5倍超 腎臓病やがん、9要因分析 厚労省10万人調査

2021年09月04日 14時18分12秒 | 医科・歯科・介護

9/4(土) 13:33配信

時事通信

記者会見場の演台に取り付けられた厚生労働省のシンボルマーク=7月16日、東京都千代田区

 新型コロナウイルス感染者のうち、慢性腎臓病や悪性腫瘍(がん)といった持病などがある場合の死亡率は、全くない人の約5.6倍に上ることが4日、厚生労働省の調査で分かった。

 約10万人を対象に、重症化リスクが高いとされる9要因を分析した。

 厚労省は、感染者データを管理する情報システム「ハーシス」に4~6月に登録された症例を集計。約32.2万人のうち慢性腎臓病や高血圧症など9要因の有無が記載されていた約10.3万人について、7月22日までに死亡した割合を調べた。

 9要因が一つもない人の死亡率は0.41%だったが、一つ以上ある人は全体で2.28%と約5.6倍になった。要因が多いほど死亡率は上がり、一つの人は1.38%、二つなら3.80%、三つは5.20%、四つ以上は9.69%だった。

 要因別では、慢性腎臓病が最も高い13.95%で、同病でない人の約20倍だった。他は慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)が10.19%、がん8.35%、糖尿病4.76%、肥満1.55%などとなった。

 厚労省は、39歳以下、40~49歳、50~64歳、65歳以上の4群の死亡率も分析した。重症化リスクの要因がある場合、65歳以上の死亡率は6.89%だったが、64歳以下はいずれも0.04~0.6%程度に収まった。

 一方、9要因がない場合は、65歳以上の死亡率は4.62%だったが、64歳以下は0.03~0.2%程度となり、高齢者の死亡率が高いことが改めて示された。厚労省の担当者は「重症化リスク要因と死亡率について、一定の傾向を示すのではないか」と話している。 

 

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戦争と人間 1~運命の序曲1、2~

2021年09月04日 13時52分10秒 | 社会・文化・政治・経済

戦争と人間 1~運命の序曲1、2~ (光文社文庫) by [五味川 純平]

五味川 純平 (著)

その夜、新興財閥伍代(ごだい)家では新築披露パーティが華やかに行なわれていた。そこに集(つど)った人々の愛と希望と夢と野心を呑み込んで、戦争の歯車はゆっくり回りだした。

激動の中国大陸、ファシズムの日本を舞台に、綿密な取材と圧倒的な筆力で描かれる戦争の構造、人間の条件。戦争文学の一時代を画す、不滅の金字塔、待望の文庫化!

 

人間の条件を3年前に読み、満州を舞台にした小説を読みたくて購入しました。
通勤中に読みたいので、文庫を選ぶも数は少なめだが新書よりも綺麗だと思われる。
映画を先に見たので、大まかなストーリーと人物は把握できているが、やはり小説の方が圧倒的に面白い。
読み始めて1ヶ月経って今は3巻を読んでます。
歴史は1つだが歴史認識は人様々で、本当か嘘かも分からない事がある。
左寄りだけど単純に面白い。
知識と想像を広げる、読んで損はない1冊。

 

文庫版も、絶版で手に入りにくくなってしまったが、各地の図書館においてある、『五味川純平著作集』全20巻に収録されている。
本編だけでなく、注釈も読み応えあり。 本編担当の五味川氏、注釈担当の澤地女史、にここまで書かせたものはなにか。
いまこそ多くの人に読んで欲しい。

 

通俗的な描写が恐らくこの五味川作品の文学的評価を限定的なものにしているのだろうが、戦争やにくしみが如何に人間をケダモノに変えるか徹底して描いている

 

ネトウヨと呼ばれたり自認したりする若者が世の中にいる。彼らの中には、軍国主義にあこがれ、安倍首相の勧める憲法改正やその先にある「大日本帝国」の復活を目指す日本会議のような組織の目的を支持している。中には、サバイバルゲームなどと言う何ともグロテスクな遊びに興じている。

彼らのような若者があこがれている安倍一派の狙う目的が達成されたらどのような世界になるかを具体的に示しているのが、本書である。作者自身、一兵卒として満州に従軍し、皇軍が中国国民に何をしたか、また、当時植民地であった韓国や朝鮮の人々を道のように抑圧したかなどが具体的に見てきた人であるからであり、皇軍の行状が書かれている。

そして何より大切なのは、そのような皇軍が満州などで活動したその原因が明治以来からある伝統的な財閥やそれに追いつこうとする新興財閥などの皇国の支配者階級が彼らの権益を増大させるために、また、当時の閉塞した経済状況を中国などの外国のせいにする国粋主義者たちの動きも詳細に描かれていることである。そしてその動きに反対する共産党をはじめとする反体制の人間は如何に追い詰められ弾圧され、厳しい前線に追いやられたかの過程も詳細に描かれているのである。

本作は18巻からなる極めて大部な長編であるが、まずは第1巻だけでも読んでもらいたい。とても平易でわかりやすく、普通の大衆小説を読むようなタッチで描かれているので、読むことに苦労を感じる人はいないはずである。恐らく、あっという間に第一巻を読み終わり次に進みたくなるはずである。そうして18巻全巻を読破するのに殆ど苦労はしないであろう。それは、この著者がこの種の小説は難しくなりがちであるが、小説である以上は面白くなければならないという考えを持っているためと思われる。

小説が無理と思う人は、同盟の題で、日活により映画化されているので、そちらを見てもよいと思う。ある意味よりリアルである。

そしてさらに日中戦争の実態について知りたければ、同じ著者による「人間の条件」と言う小説もある。こちらの方は、より実態を曲げることなくリアルに描いているので、当然ながら、暗く、残虐性があり、読んでいて楽しいことはなく、人によってはもう読みたくないと思うかもしれない。しかし、それこそが、満州における日本の皇軍の所業をより鮮明に描いていると言うことである。

 

戦争と人間 2~運命の序曲3、髑髏の舞踏1~ (光文社文庫) by [五味川 純平]

 

農村に飢餓、街には失業者。経済は行き詰まり、政局は混乱する。それに乗ずるかのように日増しに強まる軍部の圧力。伍代(ごだい)財閥は満州工場設立を企図し、当主・由介(ゆうすけ)、英介、由紀子、と相次いで渡満。陰謀、策略、圧殺、クーデター。そして、遂に満州事変の勃発……! 雄大な構想、多彩な人物で綴(つづ)る、戦争文学史上未曾有(みぞう)の大河小説!

 

ネトウヨと呼ばれたり自認したりする若者が世の中にいる。彼らの中には、軍国主義にあこがれ、安倍首相の勧める憲法改正やその先にある「大日本帝国」の復活を目指す日本会議のような組織の目的を支持している。中には、サバイバルゲームなどと言う何ともグロテスクな遊びに興じている。

彼らのような若者があこがれている安倍一派の狙う目的が達成されたらどのような世界になるかを具体的に示しているのが、本書である。作者自身、一兵卒として満州に従軍し、皇軍が中国国民に何をしたか、また、当時植民地であった韓国や朝鮮の人々を道のように抑圧したかなどが具体的に見てきた人であるからであり、皇軍の行状が書かれている。

そして何より大切なのは、そのような皇軍が満州などで活動したその原因が明治以来からある伝統的な財閥やそれに追いつこうとする新興財閥などの皇国の支配者階級が彼らの権益を増大させるために、また、当時の閉塞した経済状況を中国などの外国のせいにする国粋主義者たちの動きも詳細に描かれていることである。そしてその動きに反対する共産党をはじめとする反体制の人間は如何に追い詰められ弾圧され、厳しい前線に追いやられたかの過程も詳細に描かれているのである。

本作は18巻からなる極めて大部な長編であるが、まずは第1巻だけでも読んでもらいたい。とても平易でわかりやすく、普通の大衆小説を読むようなタッチで描かれているので、読むことに苦労を感じる人はいないはずである。恐らく、あっという間に第一巻を読み終わり次に進みたくなるはずである。そうして18巻全巻を読破するのに殆ど苦労はしないであろう。それは、この著者がこの種の小説は難しくなりがちであるが、小説である以上は面白くなければならないという考えを持っているためと思われる。

小説が無理と思う人は、同盟の題で、日活により映画化されているので、そちらを見てもよいと思う。ある意味よりリアルである。

そしてさらに日中戦争の実態について知りたければ、同じ著者による「人間の条件」と言う小説もある。こちらの方は、より実態を曲げることなくリアルに描いているので、当然ながら、暗く、残虐性があり、読んでいて楽しいことはなく、人によってはもう読みたくないと思うかもしれない。しかし、それこそが、満州における日本の皇軍の所業をより鮮明に描いていると言うこ
とである。
 
戦争と人間 3~髑髏の舞踏2、3~ (光文社文庫) by [五味川 純平]
 
五・一五事件の犬養毅首相暗殺、大森銀行ギャング事件、神兵隊事件、滝川事件、リットン調査団報告書。急加速で進む日本の戦争態勢の下で、伍代(ごだい)家を中心とする人々の絆もはかなく断ち切られていった……。柘植(つげ)と由紀子。高畠(たかはた)と素子。中国人白永祥(はくえいしょう)と少女邦(くに)。綿密な取材と圧倒的な筆力で綴る戦争文学史上未曾有(みぞう)の大河小説!
 
 
 
戦争と人間 4~髑髏の舞踏4、5~ (光文社文庫) by [五味川 純平]
 
共産党リンチ事件! 帝人事件! 相沢中佐事件! 国民の窮乏をよそに、政官財界は癒着して不正を行ない、左翼勢力は袋小路に入り込んでいた。
永田鉄山軍務局長斬殺の血刀(ちがたな)を見た皇道派青年将校は、昭和11年2月26日、雪の降りしきる中、「昭和維新」に決起した。2・26事件の全貌と悲惨な結末を描き切る白熱の第4巻!
 
 
この巻は、ほとんど226についてつやされている。青年将校の軍に対しての革命だけれども、この事件以後、戦争にたいしての速度が速くなったので、重大な事件なのだろう。最後に首謀者が、天皇に失望したようなセリフがあったが、この辺りから、天皇の政治利用を、軍部が画策したほうが、戦争に突入するのに都合がいいと判断したのだろう。
 
 
 
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満州国を建国してアジア侵略を進める日本軍部と抗日パルチザンの戦闘が激化していく中、伍代財閥は大規模なアヘン密売に手を染めていた。そんな中、五代家の次男・俊介は人妻・温子との恋に走り、次女・順子の愛する耕平は反戦運動に身を投じていく...。
 
 
 
 

「戦争と人間」完結編

2021年09月04日 13時13分06秒 | その気になる言葉
CSテレビ映画チャンネルNECO
9月4日午前6時~「戦争と人間」完結編を観る。
 
『戦争と人間』は、1970年(昭和45年)から1973年(昭和48年)にかけて公開された3部作の日本映画である。日活製作。監督は山本薩夫。
五味川純平の同名大河小説『戦争と人間』の映画化作品で、日本映画としては同じく五味川の小説を映画化した『人間の條件』の9時間31分に次ぐ9時間23分の長さを誇る、日活製作による戦争大河超大作である。
 
  • 戦争と人間 第一部 運命の序曲、第二部 愛と悲しみの山河、第三部 完結編 [レンタル落ち] 全3巻セット [マーケットプレイスDVDセット商品]
 
戦争と人間
第一部 運命の序曲
第二部 愛と悲しみの山河
第三部 完結篇
監督 山本薩夫
脚本 山田信夫(第一部)
山田信夫、武田敦(第二・三部)
原作 五味川純平
ナレーター 鈴木瑞穂
出演者 滝沢修
芦田伸介
高橋悦史
浅丘ルリ子
吉永小百合
北大路欣也
高橋英樹
江原真二郎
加藤剛
山本圭
石原裕次郎
三國連太郎
 
音楽 佐藤勝
撮影 姫田真佐久
編集 円治睦夫(第一・二部)
鈴木晄(第三部)
製作会社 日活
配給 ダイニチ映配(第一・二部)
日活(第三部)
公開 日本の旗 1970年8月14日(第一部)
日本の旗 1971年6月12日(第二部)
日本の旗 1973年8月11日(第三部)
上映時間 197分(第一部)
179分(第二部)
187分(第三部)
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 5億9000万円(第一部)
約3億円(第二部)
約4億円(第三部)[1]
 
 
作品解説[編集]
物語は、1928年(昭和3年)の張作霖爆殺事件前夜から1939年(昭和14年)のノモンハン事件までを背景に、様々の層の人間の生き様から死に様までを描いている。そして、その後の太平洋戦争に至る経緯について丁寧に表現されている。
第三部ではソ連国内でモスフィルムの協力の下撮影が行われた。ノモンハン事件の大規模な戦闘シーンはソ連軍の協力で撮影されており、ソ連ロケ・ソ連軍全面協力の戦闘シーンという日本映画としては異例の大規模映画となっている。(稼働状態の戦車を準備する必要上、史実・考証とは異なるがT-34-85の実車が撮影に使用されている)
当初は東京裁判による伍代家の破滅まで描いた四部作を予定していたが、豪華キャスト・本格的な戦闘シーン・海外ロケと日本の映画史上でも屈指の大作であったため、当時の日活の経営悪化もあり結果的に予算が続かず、第三部で完結を強いられた。第一部だけでも3億5000万円の製作費がかかったが、大ヒット作となった。
 

1912年ストックホルムオリンピック  金メダルは純金で、これが最後になる

2021年09月04日 12時49分19秒 | 社会・文化・政治・経済

1912年ストックホルムオリンピック(1912ねんストックホルムオリンピック)は、1912年(明治45年)5月5日から7月22日までスウェーデンのストックホルムで行われたオリンピック競技大会。

金メダルは純金で、これが最後になる、

現在は金メダルは銀の上に6グラム以上の純金メッキ。

ハイライト[編集]

参加選手は28か国2408名(女性48名を含む)で、14競技102種目が行われた。開会式は7月6日に行われたが、テニスは5月5日から、サッカーと射撃は6月29日から開始された。開催地は1909年に決定したが、ストックホルム以外に立候補した都市はなかった。
この大会で日本がアジアの国で初めてオリンピックに参加した。共に陸上競技で短距離の三島弥彦とマラソンの金栗四三の2名が出場したが、三島は400メートルの準決勝で棄権、金栗も10000mを棄権してマラソンに出場、54年8か月6日5時間32分20秒3で世界一遅いマラソン記録を残している(経緯は後述)。
また、このマラソンでは、日本と同じくオリンピック初参加だったポルトガルのフランシスコ・ラザロが走行中に倒れて翌日に死亡し、オリンピック競技による初の死亡事故となった。このほか、エジプト、セルビア、アイスランドもオリンピック初参加となった。

 

1911年(明治44年)、金栗は翌年に開催されるストックホルムオリンピックに向けたマラソンの予選会に出場し、マラソン足袋[7]で当時の世界記録(当時の距離は25マイル=40.225キロ)を27分も縮める大記録(2時間32分45秒)を出し、短距離の三島弥彦と共に日本人初のオリンピック選手となった。

 
ストックホルム近郊のマラソンコース上の町・ソレントゥナに設置された金栗四三の記念銘板。

1912年(明治45年)のストックホルムオリンピックでは、レース途中の26.7km地点日射病により意識を失って倒れ、近くの農家で介抱される。

金栗が目を覚ましたのは既に競技が終わった翌日、7月15日の朝であった。このため金栗はレースを諦めざるを得ず、棄権扱いとなり、そのまま帰国した。

金栗は同日の日記に、「大敗後の朝を迎う。終生の遺憾のことで心うずく。余の一生の最も重大なる記念すべき日になりしに。しかれども失敗は成功の基にして、また他日その恥をすすぐの時あるべく、雨降って地固まるの日を待つのみ。人笑わば笑え。これ日本人の体力の不足を示し、技の未熟を示すものなり。この重圧を全うすることあたわざりしは、死してなお足らざれども、死は易く、生は難く、その恥をすすぐために、粉骨砕身してマラソンの技を磨き、もって皇国の威をあげん」との所感を綴っている

金栗が倒れた直接の理由は日射病であるが、それ以外にも様々な要因があった。

54年余をかけての大記録

金栗は世界陸上競技史に類を見ないマラソンの大記録の持ち主でもあります。

1912年のストックホルム大会で行方不明扱いとなった金栗ですが、月日は流れ、金栗が76歳となる1967年(昭和42年)にストックホルム大会開催55周年を記念する式典が開催されました。

当時の記録を調べていたスウェーデンのオリンピック委員会が、金栗が「(棄権の意思が運営側に届いていなかったため)競技中に失踪し行方不明」となっていることに気が付き、金栗をゴールさせるため、記念式典に招待しました。金栗はそのことにとても感激し、喜んで参加したのです。

記念式典当日、大観衆の競技場を金栗が走り、テープを切ったとき「日本の金栗、ただいまゴールイン。タイム54年と8か月6日5時間32分20秒3、これをもって第5回ストックホルムオリンピック大会の全日程を終了します」とアナウンスされました。

これに金栗は「長い道のりでした。この間に嫁をめとり、6人の子どもと10人の孫に恵まれました」と答え、会場は大きな感動の拍手と歓声で包まれたそうです。

この記録はオリンピック史上最も遅いマラソン記録とされていますが、金栗が「レース途中で力尽きた自分を介抱してくれた地元の方々に感謝し、長年に渡って交流を続けてきた時間」であり、「オリンピックでの大敗の悔しさをバネに日本マラソン界の向上に尽力した記録」であるといえます。
 

駆け抜けた人生

金栗は現役中から、日本初の駅伝「奠都( てんと)50周年記念東海道五十三次駅伝競走(京都~東京)」や「東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)」の開催に尽力し、師範学校教師、熊本県体育会(現熊本県体育協会)初代会長、熊本県初代教育委員長など生涯にわたってスポーツの振興・発展に力を注ぎました。また、金栗が生涯に走った距離は約25万キロ、地球6周と4分の1といわれ、金栗の残した有名な言葉として「体力、氣力、努力」がよく知られています。

熊本県の田舎・和水町に誕生した金栗は、ひ弱な幼少期を経て、「かけあし登校」でマラソンランナーとしての基礎を築き、上京後、その才能を発揮。「日本スポーツ界の黎明の鐘」となるべく、日本のオリンピックの扉を開き、大敗を喫しながらも日本マラソン界・スポーツ界発展のためにその生涯を捧げました。そして、昭和58年11月13日、92歳で文字通り駆け抜けた人生に幕を閉じました。

 
参考文献 長谷川孝道『走れ二十五万キロマラソンの父 金栗四三伝』

米空爆で民間人に死者、タリバンが非難=中国国営TV

2021年09月04日 12時38分45秒 | 社会・文化・政治・経済

ロイター編集

8月30日、米軍がアフガニスタンの首都カブールの空港への自爆攻撃を準備していたとみられる車両を無人機で空爆したことについて、アフガンのイスラム主義組織タリバンの広報官は民間人にも死者が出たとし、空爆前にタリバンへの連絡がなかったと米国を非難した。写真はタリバンの広報担当者。カブールで17日撮影(2021年 ロイター)
[北京 30日 ロイター] - 米軍が29日、アフガニスタンの首都カブールの空港への自爆攻撃を準備していたとみられる車両を無人機で空爆したことについて、アフガンのイスラム主義組織タリバンの広報官は30日、民間人にも死者が出たとし、空爆前にタリバンへの連絡がなかったと米国を非難した。

中国国営テレビのCGTNに述べた。

広報官は、空爆で7人が死亡したとし、外国の領土で米軍が空爆を行ったのは違法だと主張した。

広報官はCGTNに書面で「アフガン国内に潜在的な脅威があったのであれば、民間人に犠牲者を出した身勝手な攻撃を行うのではなく、われわれに報告すべきだった」と述べた。

米当局者によると、今回の空爆は過激派組織「イスラム国」(IS)系の現地組織「イスラム国ホラサン」(ISIS-K)の戦闘員を標的に無人機を使って行われた。ISIS─Kは西側とタリバンの双方と対立している。

米中央軍は空爆について認め、民間人に死傷者が出たという報道について調査していることを明らかにした。

タリバンの広報官は28日にも、アフガン東部ナンガルハル州でIS戦闘員2人を殺害した米軍の無人機攻撃を非難していた。広報官によると、この攻撃で女性2人と子供1人が負傷した。

 

 


IS系への攻撃で民間人巻き添え 31日の撤退前にアフガン情勢不安定

2021年09月04日 12時37分33秒 | 社会・文化・政治・経済

2021年8月30日 20時02分 東京新聞


アフガニスタンの自爆テロで死亡した米兵の遺体を運ぶ兵士らを見守るバイデン大統領(奥)ら=29日、米東部デラウェア州のドーバー空軍基地で(AP)
アフガニスタンの自爆テロで死亡した米兵の遺体を運ぶ兵士らを見守るバイデン大統領(奥)ら=29日、米東部デラウェア州のドーバー空軍基地で(AP)
 【ワシントン=吉田通夫】米中央軍は29日、アフガニスタンの首都カブールで、爆発物を積んだとみられる車両を、無人攻撃機で爆撃した。過激派組織「イスラム国」(IS)系勢力の「ISホラサン州」による空港を狙った自爆テロを阻止したというが、巻き添えで子供を含む民間人が死亡したとみられる。
【関連記事】「タリバン政権下では生きていけない」…トルコに押し寄せるアフガン難民【動画あり】
 米メディアによると、車両には複数のテロ犯が乗っていた。CNNは子供6人を含む一家9人が巻き添えで死亡したと報道。AP通信は子供3人が犠牲になったと伝えた。中央軍は声明で、詳細は調査中としつつ「民間人が犠牲になったとの報告を受けている」と認めた。車両は爆撃後に大爆発したといい、「車両内の大量の爆発物が犠牲者を増やした可能性がある」と説明した。
 米メディアなどは当初、空港近くの住宅街にロケット弾が撃ち込まれたと報じたが、その後、米軍の爆撃だったと判明。これとは別にロイター通信などは30日、空港に複数のロケット弾攻撃があり、米側が迎撃、ISが犯行を認める声明を出したと伝えた。
 米国務省関係者によると、アフガンに残る退避希望の米国人は250人ほど。治安情勢の悪化で空港に近づきにくくなっているが、米政府は31日の軍撤退期限を変更しておらず、それまでに出国できない可能性がある。
 これに対し、日米と欧州連合(EU)など約100カ国・地域は29日、共同声明を発表。各国が入国を許可した外国人とアフガン人が安全に国外へ渡航することについて「タリバンから確証を得た」として、撤退後も書類の発行など支援を続ける方針を示した。
 また米国務省は同日、日本など11カ国・機関による閣僚級会合を30日にオンラインで開催することも発表。退避作戦の継続に向けた協力体制などについて話し合うとみられる。


米軍、カブール空爆で「脅威を阻止」 民間人犠牲の情報を調査

2021年09月04日 12時32分05秒 | 社会・文化・政治・経済

8/30(月) 17:15配信

【8月30日 AFP】米軍は29日、アフガニスタンの首都カブールで、爆発物を積んだ車両を標的とした空爆を行った。この空爆で民間人が犠牲者になったとの報道があり、米中央軍(CENTCOM)は同日、調査を行っていると発表した。

 発表に先立ち、米CNNは、米軍の空爆で子ども6人を含む一家9人が死亡したと報じた。AFPはこの報道内容について確認できていないが、現地メディアでも民間人に複数の死者が出たと伝えている。

 カブール市内には今も、アフガン全土を制圧したイスラム主義組織タリバン(Taliban)から逃れようとする人々が多数滞在している。

 米中央軍のビル・アーバン(Bill Urban)報道官は、民間人が犠牲になったとの報道があることは把握しているとしつつ、カブールの空港近くで26日に起きた自爆攻撃で犯行声明を出したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のアフガン分派「イスラム国ホラサン州(IS-Khorasan)」に言及。「現在、空爆の成果を評価している。この空爆によって、空港に対するISIS-K(ISホラサン州の別名)の差し迫った脅威を阻止できたと確信している」と述べた。

 その上でアーバン氏は、「車両を破壊した結果、大規模かつ強力な爆発が起きたことも認識している。車両に大量の爆発物が積まれていたとみられ、それにより犠牲者が増えた恐れがある」と説明。現在、調査を進めているとし、「罪のない命が失われたのであれば、極めて遺憾に思う」と語った。

 映像は米軍による空爆を受けたとみられる車両の残骸、30日撮影。(c)AFPBB News

 

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