石牟礼 道子 (著)
内容(「BOOK」データベースより)
ここに魂に響く確かな言葉がある!近代という底のない絶望の淵から、いま深い希望が甦る。三十年の発言の重み。
内容(「MARC」データベースより)
魂に響く確かな言葉がある! 近代という底のない絶望の淵から、いま深い希望が蘇る。辺見庸、志村ふくみ、瀬戸内寂聴らとの対談を収載。言葉、生命、死、時間、エロス、魂、そして水俣について語る。
内容説明
ここに魂に響く確かな言葉がある!近代という底のない絶望の淵から、いま深い希望が甦る。三十年の発言の重み。
目次
光になった矢を射放つ(語りおろし)
まず言葉から壊れた(野田研一・高橋勤)
原質を見失った世界で(辺見庸)
生命の根源はどこにあるのか(辺見庸)
死なんとぞ、遠い草の光に(季村敏夫・範江)
色は匂えど(志村ふくみ)
『椿の海の記』をめぐって(原田奈翁雄)
落ちてゆく世界(リヴィア・モネ)
非現実の時間 現実の時間(瀬戸内寂聴)
「先生、どうして泣くと…」(三国一朗)
土に根ざしたエロス(小川紳介)
「魂たち」の海(加納実紀代)
われわれの行く手にあるもの(佐藤登美)
水俣の海の痛み・魂の痛み(森一雨・天田文治)
水俣の悲劇「それを乗り越えるためには、一人一人の生命の中に豊かな思想と生き方を築くほかない」
ある時期の水俣は、一言間違えば<敵か味方か>というような、神経をすり減らす世間だった。
だが、豊かな思想と生き方を堅持した人々の中では、原因企業も患者の色分けもなく、「共に頑張って幸せになろう」という心の変革の途上にあった。
だが、深い生命の次元で接するから、つらい思いをした人ほど安心できた。
作家の石牟礼さんは、取材で足を運ぶ中で、多くの信仰を持つ人々と接してきた。
「今まで水俣について考えるかぎり、宗教も力を持ちませんでした。信仰者のほか、患者さんに関わることができなかった」
<生命の次元で生きる信仰者>に対する作家なりの実感が読み取れる。