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心と体がラクになる読書セラピー

2023年10月19日 10時52分27秒 | 社会・文化・政治・経済
 
 

創作 義母の家 10)

2023年10月18日 10時39分51秒 | 創作欄

「一緒には、もう戻れないね。先に帰ってもらおうかな。いいですね」大沢はホテルの影にが眼に映じた時に言った。

「ええ、私先に行きます」幸恵は小走りになった。

一度も振り返えらなかった。

意識から遠のいていた潮の香りを鼻腔に感じた。

自然に胸が熱くなって、涙が溢れてきた。

「おとうさん」と幸恵は海を振り返る叫んだ。

父親が亡くなったのはちょうど今のような爽やかは時候のころであった。

「なぜ、こんな季節に人は死ななければならないのだろう」幸恵は哀しみを噛み締めるのだった。

幸恵の頭にもう大沢のことは薄れてゆく。

明日帰ったら義母の家を訪ねてみようと思った。

夫にも無性に逢いたくなった。

幸恵が部屋に戻ると二人の同僚の寝息が静かに聞こえてきた。

それらは規則的で安らかそのものであった。

幸恵は同室の二人を起こさないように気遣いながら布団に身を横たえた。

同僚の上田仁子も中沢美津子もまだ独身の身であった。

二人とも酒が飲めず宴会の席を最初に立っていた。

幸恵はこの二人とは、5歳、6歳年上であった。

もう社内では幸恵は古株の一人となっていた。

中沢美津子が突然「あ~」と声を発した時は、幸恵はドキリとさせられ、身を起こす。

彼女は夢でも見ている様子だった。

怖い夢なのか、豆ランプの下でも、美津子が眉を潜めているのが認められた。

眼がしらが何度か痙攣し、よく見るとまつ毛が震えていた。

美津子は幸恵のアパートに3度遊びに来て、1度は夫が出張で家に居なかったので泊っている。

誰とも気が合うようで、同僚の家に遊びに行き、「泊ったら」と言われれば泊まってゆくよいうな人慣れしたところがった。

寝つきの悪い幸恵は美津子の心の大らかさが羨ましかった。

美津子は幸恵と違って細身であり、幸恵は好ましく思っていた。

幸恵は薄化粧であり、一方の美津子は厚めの化粧で個性的な容貌は一層、際立っていた。

幸恵は、美津子の寝顔が平穏になったのを認めると「おやしみなさい」と言ってみた。

 

 

 

 


団地・自治会の役割により励ましの連帯を広げている

2023年10月18日 09時43分31秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼心がどこに向いているかで、日々の歩みは変わる。

▼人生は晴天の日ばかりではない。

嵐の日も、烈風の日もある。

だが、大きな目標、理想、希望の中に生きれば断じてまけない。

▼団地は高度成長期に建設が進められた。

<同じ屋根の下>に住む団地ならではの<心の距離感>。

同じ間取りの住居ならではの共通点・平等性があり<励ましの力>を生み出した。

人間関係の希薄化が危惧される現代社会。

自治会の役割により励ましの連帯を広げている。

 


人は、信じ続けれた人がいたから、立ち直れることができる

2023年10月18日 09時14分46秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼本当に強い人間は、人に優しくできる人間なのだ。

▼社会には、虐待や経済的理由などで保護者のもとにいられない若者がいる。

▼さまざま理由で居場所が人。

そんな人たちに<ここなら、居ていいんだ>と安心感を与えることが大切だ。

▼人は、信じ続けれた人がいたから、立ち直れることができる。

大人が「この子ダメ」と決め付けてしまうと、それは相手に伝わる。

先入観を捨て、相手を信じ切ることが一番大切だ。

 


アバターと共生する未来社会

2023年10月18日 09時03分57秒 | 社会・文化・政治・経済
アバターと共生する未来社会
 
 石黒 浩 (著)
 
アバター(分身)を使って、メタバースの世界だけでなく、実社会でも、別のキャラクターとして遠隔地で仕事をしたり、家にいながらにして趣味の仲間と旅行をしたり、AIと協業したり…姿や年齢を超えた多彩な人生を体験できる時代がやって来る。新しい未来の幕開けだ!

【目次】
第一章 アバターとは何か──実世界でも稼働する遠隔操作が可能な分身
第二章 アバター共生社会が目指すもの
第三章 ムーンショットが進めるアバター研究
第四章 技術の社会実装──AVITAの取り組み
第五章 仮想化実世界とアバターの倫理問題
第六章 さらなる未来──大阪· 関西万博とアバター

【著者略歴】
石黒 浩(いしぐろ・ひろし) ロボット工学者/大阪大学教授
1963年、滋賀県生まれ。ロポット工学者。大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻(栄誉教授)、ATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)。遠隔操作ロボットや知能ロボットの研究開発に従事。人間酷似型ロボット(アンドロイド)研究の第一人者。2011年、大阪文化賞受賞。2015年、文部科学大臣表彰受賞およびシェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム知識賞受賞。2020年、立石賞受賞。著書多数。
 
 

アバターとは、ユーザ(操作者)の分身となるキャラクターのことである。
著者の石黒浩氏は、2025年に開催予定の大阪・関西万博の8つあるサブテーマ事業のうちの一つである「いのちを拡げる」の担当プロデューサであり、自分と同じ姿を持つ遠隔操作型アンドロイド、ジェミノイドHIを作った人であり、映画「サロゲート」の冒頭で架空の近未来史の一部として登場し、ブルース・ウイリスと共に出演する世界的なロボット研究者である。

この本は、メタバースの隆盛に対して「一方で、メタバース上で動き回るアバターについて添え物くらいの扱いにしかされていない。だが本当に重要なのはアバターのほうである」(本書、まえがき)という著者の主張から始まる。
そして、「僕らが目指しているものは、メタバースの中で現実世界並みの経済活動ができる社会ではない。実世界でアバターを用いて、異なる外見でも活動することが当たり前になる社会だ」(第一章)とアバターと共生する社会を予言する。
技術的にはこのような未来社会を実現することは可能なのだろう。
人間社会の中で、ダイバーシティだ、格差をなくし平等社会を作れ、などと言っていることは、アバターとの共生社会では吹っ飛んでしまうのではないか?

アバターと共生する社会は人と人工知能(AI)が共生する社会でもある。アバターの動きは、自律的AIによって司られるのだろう。
著者は「人間とはなにか?」の探求のためにアバターの研究を始めたという(第一章)。
そして人間にしかないと信じられてきた意識さえもロボットが持つ日が来ると予言し、「アバターは人間の定義を変化させ、拡張する技術」であると言う(第六章)。かつてデカルトは、「人間は考える葦である」と言った。
「人は感情の動物である」というのも良く聞く。
しかし、これらは多分、アバターと共生する未来社会では人間の定義としては「古い」だろう。恋愛、家族、孤独、宗教、ハラスメントなど、アバターによって変化する価値感は多いと著者は言う。
飼い犬が飼い主に似るのか、飼い主が飼い犬に似るのか、確かに、分身がいるということは人間の定義を拡張するのかも知れない。

アバターは日本では衰退していく都市において、「ざわつき」を与えてくれる重要なツールになるはずだ。このような論点を含めて、、多くの人に読まれて、議論されるべき本であろうと思う。
 
 
 
 
 
 

境涯の拡大は理想に前進する勢いの中に

2023年10月18日 08時29分43秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼あきらめずにいれば、あなたが望む、どんなことだってできるものですーヘレン・ケラー

▼優れた宗教があるところ、必ず偉大なる文化、芸術が生まれる。

▼厳しい修行があり、根性と忍耐をもって技術を磨き、挫けずに前進する。

人生にもまた美しい開花の裏には苦闘がある。

▼最大の逆境にあっても、人々に勇気と喜びを与えれる境涯に。

▼境涯の拡大は理想に前進する勢いの中に―トルストイ

▼「平和」とは、何なのか―そうやって考えていく、若き誠実な心こそ、平和の源泉さ。

▼「いのちとは何か」という問は、「人とは何か」という問いと、ほとんど同じである。

▼より創造的な行為や哲学など、人間にしかできない重要な活動に注力しく。

「自分たちは何者なのか」ということを考えながら、さらに進化・発展していくことが、人間の使命ではないだろうか。

▼「自分が生きている意味」や、「人とは何か」といった大事な問題を考えてほしい。

▼多くの夢を持っていれば、その中に自分の成長もある。


正しい宗教と 正しい思想を根底に

2023年10月18日 07時29分34秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼「信教の自由」と「政教分離の原則」の法制化に伴い、宗教団体はより自由に、宗教的信念に基づく社会活動や政界進出を果たせるようになった。

▼戦いに敗れたわが国が、真に、道義と平和を愛好する民族として再起するためには、正しい宗教と正しい思想を根底において、そのうえに政治、経済、文化等を、打ち立てなければならない。

▼政治の要諦は、「民衆と同苦」することだ。

「政治も、経済も、文化も、すべて人間が幸福になるための営みである。

とくに、政治は、民衆の一人一人の日常生活に、直接、ひびくものであるゆえに、政治家たるものは、とく対局観に立ち、私利私欲や、部分的な利益に迷わず、目先の利益に禍されてはならない。

▼しかし、当時の政界を見れば、大企業の資本家ばかりを擁護する保守勢力と、大企業で働く労働者の利益を守る革新勢力がなれ合いの対立するばかりで、政治対立の谷間で大多数の庶民は政治の恩恵から取り残されていた。

まさに、国民不在の政治の悲惨な現実があった。

▼国家のために個人を犠牲にしては絶対にいけない。

社会の繁栄と個人の幸福を一致させなければならない。

 

 

 


正しい宗教と 正しい思想を根底に

2023年10月18日 07時29分34秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼「信教の自由」と「政教分離の原則」の法制化に伴い、宗教団体はより自由に、宗教的信念に基づく社会活動や政界進出を果たせるようになった。

▼戦いに敗れたわが国が、真に、道義と平和を愛好する民族として再起するためには、正しい宗教と正しい思想を根底において、そのうえに政治、経済、文化等を、打ち立てなければならない。

▼政治の要諦は、「民衆と同苦」することだ。

政治も、経済も、文化も、すべて人間が幸福になるための営みである。

とくに、政治は、民衆の一人一人の日常生活に、直接、ひびくものであるゆえに、政治家たるものは、とく大局観に立ち、私利私欲や、部分的な利益に迷わず、目先の利益に禍されてはならない。

▼しかし、当時の政界を見れば、大企業の資本家ばかりを擁護する保守勢力と、大企業で働く労働者の利益を守る革新勢力がなれ合いの対立するばかりで、政治対立の谷間で大多数の庶民は政治の恩恵から取り残されていた。

まさに、国民不在の政治の悲惨な現実があった。

▼国家のために個人を犠牲にしては絶対にいけない。

社会の繁栄と個人の幸福を一致させなければならない。

 

 

 


利根輪太郎の競輪人間学 またもチャンスを逃す

2023年10月17日 22時13分58秒 | 未来予測研究会の掲示板

実は、地元の取手競輪場での相性は良くないのである。

7レース 2-7

8レース 2-6

9レース 7-1

10レース ?

FⅠ 取手競輪 レジェンドカップ・サンスポ賞

並び予想 1-4 6-2-5 3-7

レース評

飯野と菊地は特選両者。内枠を得た飯野が位置取り有利に運び、最後はタテの脚で勝負する。横関の捲りにも魅力がある。

 

出目作戦では、当然 2-7か7-2が軸であるだ、2-6の下がり目の2-5を選択してしまう。

冷静さが掛けていたのだ、とても悔やまれたのだ。

1番人気 1-4(3・9倍) 2番人気 4-1(7・8倍)

競輪は一番人気では決まらないのだ!

結果 2-7 4,400円(17番人気) 2-7-1 2万6,580円(80番人気)




選手名 着差 上り 決ま
り手
S

B
勝敗因
1 2 芦澤 大輔   11.7 S 番手絶好で
2 7 佐藤 龍二 3/4車輪 11.6   内をキメて
3 1 飯野 祐太 3/4車身 11.4     直線外伸び
4 5 佐藤 真一 1/2車身 11.6     割り込まれ
  5 6 小原 唯志 タイヤ差 12.0   B 逃げ末無く
6 4 菊地 圭尚 2車身 11.6     目標追込み
× 7 3 横関 裕樹 7車身 12.6     捲り不発で

 


家の内壁、階段の隙間にネズミがいる?!

2023年10月17日 21時55分08秒 | 日記・断片

2階の部屋から、次男が階段を下ってきたのだと思った。

だが、次男が1階の居間に姿を見せないのだ。

度々の騒音に、ネズミが動き回っているのだ、と確信する。

何処にも隙間がないので、ネズミは室内に入ってこれない。

階段と壁を叩くと、ネズミが逃げる音がした。

実家の天井にネズミが侵入し、住み着いていたことを思い出す。

どこかに、ネズミが外部から侵入する出入り口があったのだ。

例えば、ドブなどから家の壁内に侵入する通路があるのだろう。

猫が居ればと思う。


「聖書」から離れて人間はどれほど考えられるか

2023年10月17日 07時30分37秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼世界の不思議を一望してみたい。

知的な教養とは何か。

読書から学ぶことは多い。

▼モンテニュー、セルバンテス、トルストイに共通するのは、自分の生きている時にの戦争と革命の時代を克明に描いていることだ。

大きな危機や困難の中で、どう生きるべきか。

どう対処していくべきか。

それぞれの激動を生き抜く思想的な手立てを編み出してきた。

▼人は、その心を堅実にして、善く奮って悪と闘い、同時にまた善く、活き、善く信ずる道を学ばねばならぬ―モンテニュー

モンテニューは、カトリックとプロテスタントとの対立軸のはっきりした内乱の時代に生きている。

重要な点は、当然あるそんな「聖書」からの引用が、事実上ほぼないことだ。

人間性への思索の拠点を「聖書」に求めていない。

カトリックとプロテスタントも、「聖書」を求めており、その解釈を巡って人と人が殺し合う戦争が起っている。

つまり、「聖書」から離れて人間はどれほど考えられるか。

それを「試す」ことが背後にある。

▼キリスト教では、神が世界を創造し、イエスの出生と復活がり、終末の時がやってくる。

人類の歴史は、神による救済の歴史。

この「救済史」を、モンテニューは、現実の出来事を救済史に還元することをしない。

モンテニューの結論は<深い悲しみは、涙であるとか、言葉であるとか、仕草によって表すことができない>ということだった。

本当に深い悲しみでは、人間は石になる。慟哭もない。涙も流さない。

「普通の常識」というよりも、もっと深い見方にたどりつこうとした。

▼セルバンテスは、少年時代から、道に落ちている紙切れでも字が書かれていれば手にとって読むほどの読書好きであったが、父の仕事がうまくいかず、バリャドリードコルドバセビーリャと各地を転々とする生活であったので、教育をまともに受けられなかった。

だが1564年ごろ、マドリードに転居したセルバンテスはルネサンスの人文学者ロペス・デ・オヨスに師事する。オヨスは1568年に出版された詩文集にてセルバンテスを「わが秘蔵の弟子」と呼び、高く評価した

スペイン最盛期の象徴であるレパントの海戦(1571年)において被弾し、左腕の自由を失った後も4年間従軍を続け、チュニスへの侵攻にも参加した

そして本国へと帰還する途中、バルバリア海賊に襲われ捕虜となる。

このとき仕官のための推薦状を持っていたことが仇になり、とても払えない巨額の身代金を課され、アルジェで5年間の虜囚生活を送る。

この間、捕虜を扇動して4回も脱出を企てるがことごとく失敗。

このとき処刑されなかった理由は、推薦状により大物と見られていたためと思われるが、定かではない。

三位一体修道会(キリスト教の慈善団体)によって身請けされ本国に戻ったが、仕官を願うも叶わず、1585年に最初の作品牧人小説『ラ・ガラテーア』を出版するが、あまり評価されなかった。

1585年に父親ロドリーゴが亡くなると、セルバンテスの家庭は本人・姉・妹・姪・妻・娘(私生児)の六人家族となり、稼ぎ手の少ない家計は逼迫した。無敵艦隊の食料調達係の職を得てスペイン各地を歩き回って食料を徴発するが、教会から強引に徴発したかどで投獄され、さらに翌年アルマダの海戦で無敵艦隊が撃破されたため職を失う。

その後なんとか徴税吏の仕事に就くが、税金を預けておいた銀行破産、併せて負債として30倍の追徴金を背負わされ、未納金につき1597年に投獄される。そのセビーリャ監獄の中には、ピカレスク小説『グスマン・デ・アルファラーチェ』(1559年)の作者マテオ・アレマンもいたという。『ドン・キホーテ』の序文でも、牢獄において構想したことをほのめかしている。

そして1605年、マドリードにて『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』が出版された。『ドン・キホーテ』は出版されるやいなやたちまち大評判となり、同年中に6版が重ねられた。

『ドン・キホーテ』の成功にもかかわらず、版権を安く売り渡していたため、生活面での向上は得られなかったが、その後も創作活動は展開され、有名なものに『模範小説集』(1613年)、『ドン・キホーテ 後編』(1615年)、遺作『ペルシーレスとシヒスムンダの苦難』(1617年)などを世に送り出した。1616年、69歳でその波瀾に満ちた人生を終えた。

息を引き取った最後の借家はマドリード中心部の2つの通りが交わる地点にあり、片方の通りの名は彼の名を取りセルバンテス通りと名付けられている

▼トルストイはナポレオンをあくまでも矮小化した存在として描いた。

ここにトルストイ独自の歴史観が、強く働いている。

歴史というものは、一人の卓越したリーダーの力によって創出されるものではない、という透徹した眼がある。

高みから見下ろす<神>の眼差しだけの視点ではない。

それまでの歴史学におけるナポレオンが、いわば芝居の台本を渡されて行動しているにすぎないとことを明らかにする。

そして、いくつもの観点を含む、いくつのもの層を含む、多層的な歴史の中で、ナポレオンなりの役割を考えた。

 

 


映画 殺人の疑惑

2023年10月16日 22時56分35秒 | 社会・文化・政治・経済
 
10月15日、午前6時からCSテレビのザ・シネマで観た。
殺人の疑惑||洋画専門チャンネル ザ・シネマ
殺人の疑惑||洋画専門チャンネル ザ・シネマ
殺人の疑惑||洋画専門チャンネル ザ・シネマ

公訴時効成立前に、自分の父親が重大犯罪の犯人ではないかという疑惑を抱いた女性が、真実を追い求める姿を描いたサスペンス。クク・ドンソク監督が、韓国三大未解決事件の1つ“イ・ヒョンホ君誘拐殺人事件”にインスパイアされて作り上げた。出演は「私の頭の中の消しゴム」のソン・イェジン、「箪笥 たんす」のキム・ガプス。

「殺人の疑惑」のストーリー

15年前、韓国全土に衝撃を与えた“ハン・チェジン君誘拐殺人事件”。
公訴時効を目前に控えて、一般に公開された犯人の肉声を耳にしたダウン(ソン・イェジン)は、そこに馴染み深い父親スンマン(キム・ガプス)の存在を感じてしまう。
そんなはずはないと思いながらも、心にわき上がった疑惑を拭いきれず、父親の過去を調べ始めるダウン。
知れば知るほど自分の知らない事実が明らかになり、父親への疑いはさらに深まってゆく。
男手ひとつで懸命に育ててくれた最愛の父親に向けられた疑 その先には思いもよらない残酷な結末が待ち受けてい
スタッフ
監督 クク・ドンソク
脚本 クク・ドンソク
製作 パク・チョンピョ
イ・ジフン
クォン・テホ
撮影 イ・ジョンイン
美術 キム・ユジョン
音楽 パク・キホン
照明 カン・テヒ
チョン・ヨンミン
武術 ホン・ウィジョン
キャスト 役名
出演 ソン・イェジン チョン・ダウン
キム・ガプス チョン・スンマン
カン・シニル ハン・サンス
イム・ヒョンジュン シム・ジュニョン
イ・ギュハン キム・ジェギョン
キム・グァンギュ チャン・ソクチュン刑事
ハ・ギョンミン ソン・グァンミン刑事
チェ・ウンソク キム刑事
キム・ホスン ミン刑事
ユ・テソン 同僚刑事

「殺人の疑惑」のスペック

基本情報
ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 韓国
製作年 2013
公開年月日 2014年11月8日
上映時間 95分
配給 CJ Entertainment Japan
レイティング 不明
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
カラー/サイズ カラー/ビスタ
音量 5.1ch
コピーライト (C)2013 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved
韓国映画「殺人の疑惑」原題:공범 | 自由人の戯言
韓国映画「殺人の疑惑」原題:공범 | 自由人の戯言
韓国映画「殺人の疑惑」原題:공범 | 自由人の戯言
 
ameblo.jp
殺人の疑惑 - YouTube
殺人の疑惑 - YouTube
実話『殺人の疑惑』ソン・イェジン(韓国映画)サスペンス ...
実話『殺人の疑惑』ソン・イェジン(韓国映画)サスペンス ...
実話『殺人の疑惑』ソン・イェジン(韓国映画)サスペンス ...
 
韓国映画】殺人の疑惑 | *もりきんの毎日*
韓国映画】殺人の疑惑 | *もりきんの毎日*
 

映画 1987、ある闘いの真実』

2023年10月16日 22時43分19秒 | 社会・文化・政治・経済

1987、ある闘いの真実』(いちきゅうはちなな、あるたたかいのしんじつ、原題:1987)は、2017年公開の韓国映画1987年1月14日学生運動朴鍾哲拷問致死事件から6月民主抗争に至る大韓民国(韓国)の民主化闘争を描く[5]

韓国では2017年12月27日に公開され、1か月余りで観客動員数700万人を超えた[6]2018年8月29日時点で、上映スクリーン数1299、観客動員数723万1830人、興行収入5237万9028アメリカ合衆国ドルに達した[2]

 
あらすじ

1987年1月、チョン・ドファン大統領による軍事政権下にあった韓国の警察署内で、ソウル大学生パク・ジョンチョルが死亡する。警察所長パク・チョウォンは直ちに火葬するよう命じるが、死因に疑問を持ったソウル地検のチェ・ファンは遺体の解剖を命じた。警察は拷問の疑惑を否定するが、司法解剖の結果は「拷問による窒息死」とされ、チェ検事はその資料を秘かに新聞社に提供し事実が明るみになる。パク所長ら当局は世間の批判をかわそうと、拷問の実行者以外の2名の刑事を逮捕し、刑を軽くする約束で収監した。

収監された刑務所には、民主化運動家のイ・ブヨンが収監されていて、内通者の看守ハン・ビョンヨンと協力しながら、刑務所内の情報を民主化活動家キム・ジョンナムに秘密裡に流していた。そして、ビョンヨンの姪のヨニはその橋渡しを手伝っていた。ある日ヨニは、学生デモと機動隊のせめぎ合いに巻き込まれてしまうが、大学生活動家のイ・ハニョルに助けられ彼に淡い恋心を抱く。その頃、獄中のイ・ブヨンは拷問事件の重要情報を入手し、ビョンヨンを通じてジョンナムに渡そうとするが、ビョンヨンはジョンナムに接触する前に逮捕され過酷な拷問を受けてしまう。

しかし、姪のヨニは叔父が所持するその情報を家で見つけ、ハニョルの助けを得て教会に潜伏していたジョンナムに渡し、更に民主化運動の大物であるキム・スンワン神父に託される。情報を入手したスンワン神父はミサの場で、拷問致死事件関係者の名前と、隠蔽工作など事件の真相を明らかにし、それら全てが報道されてパク所長ら関係者全員が逮捕された。

この事件解明を機に民主化運動は更に加熱するが、その矢先、デモに参加していたハニョルが機動隊の催涙弾を受けて重体に陥る。それを新聞で知ったヨニは思わず街に飛び出し、民主化運動の市民の輪に自ら加わり、バスの上から拳を振り上げるのだった。

キャスト

朴処源(パク・チョウォン) 所長
演 - キム・ユンソク
内務部治安本部対共捜査所長。脱北者
崔桓朝鮮語版(チェ・ファン)検事
演 - ハ・ジョンウ
ソウル地検公安部長。
ハン・ビョンヨン
演 - ユ・ヘジン
刑務所看守
ヨニ
演 - キム・テリ、日本語吹替 - 
延世大学新入生。ハン・ビョンヨンの姪。
李韓烈(イ・ハニョル)
演 - カン・ドンウォン、日本語吹替 
延世大学生。
朴鍾哲(パク・ジョンチョル)
演 - ヨ・ジング、日本語吹替 
ソウル大学生。警察による拷問で死亡。
キム・ジョンナム(김정남)
演 - ソル・ギョング、日本語吹替 
民主化運動家。民主化運動で指名手配され、逃亡中。
趙漢慶(チョ・ハンギョン)
演 - パク・ヒスン朝鮮語版
対共捜査所班長。
尹相参(ユン・サンサム)
演 - イ・ヒジュン
東亜日報社会部記者。
李富栄朝鮮語版(イ・ブヨン)
演 - キム・ウィソン
東亜日報記者。5・3仁川事態で逮捕され、収監中。
金勝勲朝鮮語版
演 - チョン・インギ朝鮮語版
神父、民主化運動家、カトリック正義具現全国司祭団代表。
姜玟昌(カン・ミンチャン)
演 - ウ・ヒョン朝鮮語版
内務部治安本部長。
張世東(チャン・セドン)
演 - ムン・ソングン
国家安全企画部長。当時の韓国大統領・全斗煥の最側近で、数々の政治工作に関与した。

※上記の登場人物のうち、ハン・ビョンヨンは実在の複数の人物を組み合わせたキャラクター、ヨニは架空の人物、その他は実在の人物である。

スタッフ

  • 監督:チャン・ジュナン
  • 脚本:キム・ギョンチャン
  • 脚色:キム・ギョンチャン、イ・ウジョン、チャン・ジュナン
  • 制作:イ・ウジョン
  • プロデューサー:チャン・ヨンファン
  • 助監督:キム・スンハン、キム・ミンソン
  • 撮影:キム・ウヒョン(C.G.K)
  • 照明:キム・スンギュ
  • 同時録音:チョン・グァンホ
  • 美術:ハン・アルム
  • 衣装:チェ・ギョンファ、イ・ウニ
  • メイク:ファン・ヒョング、キム・チョンジャ
  • 武術:パク・ヨンシク、チョン・ソンホ
  • 特殊効果:パク・ヨソプ
  • 特殊メイク:クァク・テヨン、ファン・ヒョギュン
  • 編集:ヤン・ジンモ
  • 音楽:キム・テソン
  • サウンド:キム・ソクウォン
  • 視覚効果:ホン・ジョンホ
  • デジタル色補正:カン・サンウ
  • 製作会社:友情フィルム、映画社ヨンドゥ
  • 提供・配給:CJエンタテインメント
  • 字幕翻訳:小寺由香
  • 吹替翻訳:田辺佳子
  • 吹替演出:市来満

受賞

2017年度

  • 第39回青龍映画賞:最優秀作品賞
  • 第39回青龍映画賞:主演男優賞(キム・ユンソク
  • 第39回青龍映画賞:撮影照明賞(キム・ウヒョン、キム・スンギュ)
  • 第54回百想芸術大賞:映画部門 大賞
  • 第54回百想芸術大賞:シナリオ賞(キム・ギョンチャン
  • 第54回百想芸術大賞:映画部門 男性最優秀演技賞(キム・ユンソク)
  • 第54回百想芸術大賞:映画部門 男性助演賞(パク・ヒスン
  • 第55回大鐘賞:企画賞(イ・ウジョン)
  • 第55回大鐘賞:監督賞(チャン・ジュナン
  • 第27回釜日映画賞:撮影賞(キム・ウヒョン)
  • 第38回韓国映画評論家協会賞:最優秀作品賞
  • 第38回韓国映画評論家協会賞:ヨンピョン11選
  • 第38回黄金映画賞:最優秀作品賞
  • 第38回黄金撮影賞:監督賞(チャン・ジュナン)
  • 第38回黄金撮影賞:最優秀主演男優賞(キム・ユンソク)
  • 第18回ディレクターズ・カット・アワード:今年の監督賞(チャン・ジュナン)
  • 第18回ディレクターズ・カット・アワード:今年の脚本賞(キム・ギョンチャン)
  • 第18回ディレクターズ・カット・アワード:今年の特別言及
  • 第9回今年の映画賞:作品賞
  • 第9回今年の映画賞:監督賞(チャン・ジュナン)
  • 第5回韓国映画制作者協会賞:最優秀作品賞
  • 題5回韓国映画制作者協会賞:脚本賞(キム・ギョンチャン)
  • 第20回ウーディネ極東映画祭:観客賞(チャン・ジュナン)
  • 第20回ウーディネ極東映画祭:ブラックドラゴン観客賞(チャン・ジュナン)
  • 第17回ニューヨーク・アジア映画祭:アジアスター賞(キム・ユンソク)
  • 第13回パリ韓国映画祭:長編映画部門 作品賞

3.5韓国は民主主義を勝ち得たのかな

2021年1月17日
 
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映画の内容よりも、キムユンソクが所長をやっていたことを、見終わってから紹介文で知りました!すごいわ、演技って。ワンドゥギの先生だなんて、ちっとも気づきませんでした。

最も近い隣国なのに、最も遠いとはよくいったもので、おとなりさんでこんなことが起きていたなんて、少しも知りませんでした。そもそもつい最近まで、ソウルまで東京からほんの二時間くらいで行けることすら知らなかったし、歴史なんて言わずもがな。中国は大国の隣国として、歴史も古代から現代までしっかり習うのに、韓国って南北朝鮮に別れてることくらいしか頭にさなかったな。
それで、このようにして勝ち得た大統領直接選挙制や、一応の民主主義だけど、最近の報道で知る限り、歴史歪曲は度を越しているし、かつて大統領であった人は、誰一人としてまともな最期を迎えていない、この国を、こうした運動を支えた人々は、どう感じているのかな。
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映画 太陽がいっぱい

2023年10月16日 10時41分56秒 | その気になる言葉



10月14日午前3時45分からCSテレビのザ・シネマで観た。
これで、3度目かもしれないが、感動を新たにした。
太陽がいっぱい監督脚本原作製作出演者音楽撮影編集製作会社配給公開上映時間製作国言語配給収入
Plein Soleil

ルネ・クレマン
ポール・ジェゴフ
ルネ・クレマン
パトリシア・ハイスミス
ロベール・アキム
レイモン・アキム
アラン・ドロン
マリー・ラフォレ
モーリス・ロネ
ニーノ・ロータ
アンリ・ドカエ
フランソワーズ・ジャヴェ
ロベール・エ・レイモン・アキム
パリタリア 他
 ティタヌス
 新外映配給
 1960年3月10日
 1960年6月11日
118分
 フランス
 イタリア
フランス語
イタリア語
英語
1億2441万円[1] 
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『太陽がいっぱい』(たいようがいっぱい、原題:Plein Soleil)は、1960年のフランス・イタリアの犯罪映画。パトリシア・ハイスミスの小説『太陽がいっぱい』(旧名『リプリー』)を原作とした、ピカレスク・サスペンス作品[2]。
ルネ・クレマン監督の代表作の一つ。音楽はニーノ・ロータで主題曲は有名になった。主な出演者はアラン・ドロン、モーリス・ロネ、マリー・ラフォレ[3]。この作品はアラン・ドロンがフランスだけでなく、世界的なスターになるきっかけとなった作品である[注 1]。

解説[編集]

ルネ・クレマン監督は『鉄路の斗い』(1945年)で第1回カンヌ国際映画祭・国際審査員賞および監督賞を受賞し、その後『海の牙』(1946年)、『禁じられた遊び』(1952年)、『居酒屋』(1956年)など、社会性の強い作品を撮り続けてきた。
1959年2月、ミシェル・ボワロン監督・アラン・ドロン主演の『お嬢さん、お手やわらかに!』が公開。クレマンは同作品を見て、ドロンに主役のオファーを出したという[4]。
同年8月3日から10月22日にかけて、イタリアのナポリ県、イスキア島、プローチダ島、ローマなどで撮影が行われた[5]。
撮影が行われていた頃、日本では情報は伝わっており、同年9月22日発売の『ヒッチコック・マガジン』11月号に掲載された秦早穂子、双葉十三郎、中原弓彦らによる鼎談において「パトリシア・ハイスミスの『太陽のただ中』」という言葉ですでに語られていた[6]。新外映で買付を担当していた秦は同年秋にフランスへ戻った。そして音楽もセリフも入っていない10分ほどのラッシュを見て「断然買いたい」と思ったという。しかし会社の役員の反対を受け、別の配給会社が先に買い付けを決定した。結局、新外映が配給することになると、秦は「太陽のただ中」などという文学的なタイトルはやめようと主張し、「太陽がいっぱい」となった[7][8]。
1960年3月10日、フランスで公開された。同年6月11日、日本で公開された。
1999年にマット・デイモン主演で、映画『リプリー』が公開された。これは本作の再映画化だが、原作により忠実に映画化されている。しかし後半の展開が微妙に違っている[9]。

あらすじ[編集]

アラン・ドロン、マリー・ラフォレエルノ・クリサ、アラン・ドロン
ローマの街角のオープンカフェで話をする青年が二人。アメリカから来た大富豪の息子フィリップと貧しく孤独な青年トム・リプリー(フランス語・イタリア語風の発音は「リプレー」)[注 2]。
フィリップには婚約者のパリ娘マルジュがおり、イタリアではナポリに近い漁村モンジベッロにマルジュと過ごすための愛の巣を所有している。その近くのマリーナには立派なセーリング・クルーザー(船内泊もできるセーリング・ヨット)も所有し、それに「マルジュ(号)」[注 3]と名づけてもいる。マルジュは画家フラ・アンジェリコについての記事を執筆中である。フィリップはマルジュの傍にいるためにイタリアで遊んで過ごしている、というわけであった。そして自由奔放なフィリップは、今回はマルジュをほったらかしにして、トムと二人きりで飛行艇に乗りローマに遊びに来たのだった。たとえばフィリップとトムは、街頭で視覚障害者と出くわすと「その白い杖(視覚障害者用の杖)を俺に売れ。帰りのタクシー代があれば杖はいらないだろう。」などと傲慢なことを言って、2万リラも払ってそれを買い取ってしまったり、たまたま出会った歩行者の中年女性を盲人のふりをして誘惑し一緒に馬車でローマの街を乗りまわしてその途中でその女性にキスしまくったり、と自由奔放な行動をして楽しむ。
フィリップはトムを見下している。父親からフィリップをアメリカに連れ戻すよう依頼を受け、連れ戻せば報酬として5000ドルもらえる約束でアメリカから来たトムではあったが、フィリップのほうはイタリアで自由奔放な暮らしを続けようとするばかりで、全く帰国する気はなく謝礼金を受け取ることが出来ないトムは手持ちの金がなくなってしまい、フィリップの金のおこぼれをあてにして彼と行動を共にせざるを得なくなる。フィリップに言われれば買い物や調理やハガキの代筆をするなど、まるで都合の良い「使い走り」のように扱われるようになってしまっており、「資産を持つ者と持たざる者」の境遇のあまりの相違を見せつけられるばかりで、実は内心嫉妬心や怒りにさいなまれている。
ローマで遊んだフィリップとトムは、マルジュに会いにモンジベッロの家に戻った。マルジュは以前から、フィリップが自分を大切にしていない、馬鹿にしている、と感じ、苛立ちを感じるようになっていた。放置され電話すらしてもらえなかったマルジュは、突然戻った二人をふくれ顔で迎えるが、フィリップときたら「ローマに行って 一杯飲んできただけだ! 何が不満だ!」などと傲慢なことを言い、強引にソファに抑え込むようにしてマルジュを抱きしめ、口づけすることでマルジュの言葉を封じこめ、さらに(トムの目の前で)マルジュの身体への愛撫まで始めて、自分の行動や態度については一切謝りもせずうやむやにするばかり。トム自身だけでなく婚約者マルジュに対してまで表す傍若無人な態度に、トムの怒りと嫉妬は増すばかりだった。フィリップとマルジュが男女の情を交わしている間、自分の居場所が無いように感じたトムは、隣室のウォークイン・クローゼットに入り込み、戯れにフィリップの(金持ちらしい、いかにも高価そうな)衣類を身につけ、もうすっかり耳が覚えてしまったフィリップの口調の真似をしてみる。
フィリップはマルジュと二人きりになるために、トムに操舵(=針路、進行方向を保つなどの目的で舵を操作すること)を促し甲板上に行かせ、船室内でマルジュと二人きりになると、「トムをヨットから追い出して下船させれば、僕らは以前のように二人きりになれる。」とマルジュにささやく(だがそれをトムは船室から甲板へと開く天窓の隙間から聞いてしまう)。フィリップは、トムをヨット備え付けの上陸用の小ボートに強引に乗せ、それをロープでヨットのはるか後方にひかせることでトムを隔離しようとするが、あいにくとフィリップが船室内に戻った直後にそのロープは切れてしまい、トムは海上に漂うボートに取り残され、フィリップとマルジュがそれに気付かず情事に没頭する長い時間、炎天下の海上で(飲み水も全く無く)日干し状態にされるという屈辱を味わう。情事の後、船室から甲板上に出たフィリップは、ロープが切れてしまっておりトムを乗せたボートはどこにも見えなくなっていることに気付き、あわてて舵を切り、来た航程を引き返すが、かなりの時間をかけて戻りやっとボートとその中に横たわるトムを見つけた時には、トムは太陽に焼かれ息も絶え絶えになっていた。マルジュは一応トムのことを親切に介抱するが、トムに「悪くとってほしくないけれど、タオルミナについたら一人で帰国して欲しいの。分かるでしょ?」とも言う。(トムは、もしそんな展開になったら、当初期待していた報酬の5000ドルを得ることも、空想するようになったフィリップの財産を奪う計画も不可能になり、無一文のまま放りだされる状況になる、と予見する)。その後もタオルミナに向かうヨットで、フィリップがマルジュを愛撫しつつ甘美な時間をすごしつづける一方で、トムのほうは「のけもの」扱いにされ、陽にさらされる甲板上に独りで置かれる。
フィリップはトムの持ち物の中に、フィリップの銀行口座の入出金が分かる明細書が隠してあることに気付く。実はトムが自分の財産を狙っているのだと気付き、このままでは財産目的で自分は殺されると推理した。フィリップは自分の推理・直観を確かめるために、あえて普通の会話のように「ボートで死にそうになった時、僕に殺意を抱いただろ?」と訊く。するとトムは「僕はもっと以前から殺意を抱いているよ」とサラリと答える。そして二人はまるで他人事のように会話を続ける。「だから僕の口座明細を持っているのか? 僕を殺し、金持ちになるつもりか?」とフィリップ。「その通りさ。へぇ、お見通しなんだね。」とトム。「実現は難しいぞ。露見して逮捕されるぞ。」とフィリップ。「大丈夫。僕は想像力が豊かだからね」とトム。
トムはタオルミナで無一文で放り出されるという窮地に陥ることを避ける為フィリップとマルジュの間を裂くという手を思いつき、ローマの中年女性のイヤリングをフィリップの服のポケットに入れる細工を前の晩にしていた。トムの策略にはまり、イヤリングに気付いたマルジュはフィリップが特定の女性と交際しはじめていると思いこみ、苛立ち、ささいなきっかけでフィリップと言い争い状態になり、フィリップはマルジュが執筆中の大切な原稿を海へと放り捨ててしまい二人は決裂した。マルジュは下船を決意して最寄りの漁港でヨットを降りてしまう。
フィリップとトムはヨットでモンジベッロへの帰路につく。だが、マルジュが下船し周りには目撃者が全くいない海という場所で二人きりとなりフィリップ殺害計画が実行段階に入る。
マルジュの下船により中断した二人のきわどい会話が再開する。フィリップ「二人きりになれたから、落ち着いたな。さっきの話の続きができるな。さて、君は僕を殺すのだとして...その次に 一体どうするんだ?」。トム「君を埋めて、偽サインで金を受け取る。」フィリップ「サインはマネできても手紙の偽造はできないぞ」。トム「(筆跡については)君のタイプライターが(このヨットの中に)あるし[注 4]、文体のほうはマネるのは簡単さ」。それを聞いて焦るフィリップ。
フィリップは殺害計画を思いとどまらせるために、トムにいくらか金を渡すことで彼を追いつめている無銭状態から抜け出させる手を思いつく。そのため賭けポーカーをすることをトムに持ちかけ甲板上のテーブルでそれを始める。やがて、トムが持っている懐中時計が正午(真昼間)をベルの音で告げた[注 5]。フィリップは2500ドル賭け、八百長でわざと負けトムが2500ドル勝ったことにしようとする。だが、トムはその八百長を見抜き、2500ドルなんて「はしたがね」だ、5000ドルでも少ない、あくまで全財産いただく、(だからフィリップの八百長を受け入れるような安易な取引はしない)このゲームは君の勝ちだと言いフィリップが渡そうとする2500ドルを自分から返上する宣言をする。フィリップが八百長する際わざと落としたカードを拾おうとした時、トムは隠し持っていたナイフでフィリップの心臓をグサリと刺す。「マルジュ!」とうめいて絶命し倒れるフィリップ。トムはすかさずフィリップの死体を帆布で覆い隠す。そして周囲を見回すと人影は全く見えない。トムは死体を重石がわりの碇と一緒に帆布でくるみロープで結わえて海に捨てた。
港に戻った後トムはあらかじめの計画どおり、フィリップになりすまして彼の財産を手に入れるための手を着々と打ち始める。フィリップのパスポートの偽造には、公印の凹凸を粘土で型どりすることでニセの公印を作り、それを自らの写真に押すことで見事に差し替える。フィリップのサインをそっくり真似るため、スライド映写機を手に入れ彼のパスポートの筆跡を拡大して壁に貼った紙に映写し、筆跡の映像を何度も繰り返しなぞって練習し、見事にフィリップと完全に同一のサインをできるようになる。さらに彼の声色も真似てフィリップになりすまし、電話越しで婚約者のマルジュすら騙すことにすら成功する。マルジュがフィリップに会いたがれば、フィリップのタイプライターでつれない文面の手紙を作成しマルジュに手渡し、フィリップに女ができたから会いたがらなくなったのだ、と思わせることにも成功する。トムはこの種の才気と才能に溢れているのだ。
トムは船の仲介業者のところに行き、フィリップになりすましてヨットの売却手続きを進める。ところがフィリップの友人で金持ちで遊び人のフレディが、やはり船を所有していて、同一の仲介業者と取引があり、そこでニセのフィリップ(=トム)の最新の滞在先住所を聞き出し、フィリップに会うつもりでトムが潜伏している住居へ突然現れる。トムはとっさに機転をきかせフィリップは昼食に行った、僕は挨拶に寄ったところだ、と言って誤魔化すが、お手伝いの女性がトムの顔を見て「フィリップ」と呼んだことで、トムがフィリップになりすましていることがフレディに露見、追求するために部屋に戻ってきたフレディを、追いつめられたトムは置物で撲殺する。フィリップ殺害の場合と異なり、このフレディ殺害は事前の計画も何もない。トムは殺人を一件犯した結果、さらにもう一件の別の殺人まで犯すことになってしまったのだ。夜になってからフレディを泥酔した酔っ払いであるかのように装い、苦労して抱きかかえてフレディの車へ運び、その死体を捨てにゆく。発覚しやすい場所を選び死体を捨てる際に「君を殺したのはフィリップさ、僕じゃない」と、まるで自分に言い聞かせるようにつぶやく。このフレディ殺しで警察が動き、トムが滞在中の部屋にも警察が迫るが、きわどいところで機転をきかせ屋根伝いに逃走に成功する。
フィリップが行方不明となり警察はフィリップと行動を共にしていたトムの身辺調査を始めた。トムはフィリップがフレディを殺しどこかに潜伏しているかのように見せるための手を打つ。様々な嘘や小細工を用いて、刑事にそう信じさせる。警察の手先の女に尾行された時も敢えて偽情報を聞かせ、フィリップがまだ生きていてモンジベッロに戻ったと信じさせる。またかねてからの計画通り、偽造パスポートと偽造サインで銀行で1000万リラの預金(実際にはその半額くらいしか預金はなかった)を引き出すことにも成功する。
一方トムは着実にマルジュの心を自分に向けさせる手を打つ。マルジュを自分に取り込んでおいてからトムはフィリップの母宛に「母さん僕は死を選びます。すべての財産を愛するマルジュに贈ります。あなたの息子フィリップより。」という手紙(遺言状)を偽造しポストに投函した。引き出しておいた現金は(結局マルジュに渡り、さらには自分のものとなるように)モンジベッロの部屋に残した。フィリップの遺書とフィリップの口座から引き出された遺産が見つかったことで、それまでトムになにか裏があると疑い周囲をかぎまわっていた刑事も、ついにフィリップこそがフレディ殺害の真犯人で、姿を隠したかあるいは自殺した、と認識を改め、トムを重要な容疑者だとは見なさなくなりローマから離れることも許可した。
マルジュはフィリップが死んだと思い心を閉ざし、モンジベッロの部屋の鍵をかけ、引きこもってもうかれこれ2週間誰とも会わずにいた。トムはそれでも巧みに隙を見つけて部屋にもぐりこみマルジュの心を操りはじめ、フィリップは君を愛していなかったと言い、自分もアメリカへ帰るとほのめかし寂しさにつけこみ巧みに口説く。トムと寝たマルジュは心を許した。
マルジュはトムと日々を重ねるうちに次第に前向きになった。遺言状で贈られたフィリップのヨットも売却することにした。ヨットの仲介業者によってマルジュからヨットの次のオーナーへの引き渡しがおこなわれる日、トムとマルジュはイスキアのビーチで泳ぐ。フィリップの父親と仲介業者も到着して、マルジュはヨットの引き渡しにともなう簡単な検査に立ち会うためにマリーナに向かう。トムは引き渡しの立ち会いはマルジュにまかせビーチに残り、ビーチチェアに手足を伸ばして寝そべり太陽の光を浴び自分のまばゆい未来に酔っているような表情でまどろむ。トムの様子に売店のウエイトレスが気を使い近寄り、「気分はどう?」と語りかけると「気分はいいよ。太陽が照りつけてるからこんな感じなのさ。人生で最高の気分さ。最高の飲み物を持ってきてくれ。最高のを。」と語り、自分が成し遂げた完全犯罪に酔いしれる。
トムが人生最高の気分を味わっている最中、マリーナではヨットを簡易検査するために一旦陸に引き揚げる作業が進み、船体が船台とともに陸上に上がると、それに続いて船尾のスクリューに絡みついた一本のロープに引っ張られるようにして海中から、黒なった帆布の塊が現れ隙間から腐敗した人の手が飛び出していることに気づく。死体に気付いたマルジュの悲痛な叫び声がマリーナに響きわたった。トムはそんなことは露知らず、ビーチで美酒に酔いしれている。やがて厳しい表情をした刑事たちが売店にやってきて、ウェイトレスにトムを呼ぶように言う。「シニョール・リプレー。テレーフォノ!(リプレーさん、お電話ですよ!)」。それを聞いたトムは笑顔で売店へと歩いていった。後には、陽光溢れる浜と青い海が広がるのみだった。

キャスト[編集]

役名俳優日本語吹替TBS版フジテレビ版日本テレビ版テレビ朝日版テレビ東京版スター・チャンネル版
トム・リプリーアラン・ドロン石立鉄男野沢那智松橋登野沢那智中村悠一
フィリップ・グリンリーフモーリス・ロネ堀勝之祐中尾彬有川博池田秀一鈴村健一
マルジュ・デュヴァルマリー・ラフォレ斉藤昭子上田みゆき二宮さよ子榊原良子岡寛恵遠藤綾
リコルディエルノ・クリサ村越伊知郎西山連木村元中田浩二堀内賢雄てらそままさき
オブライエンフランク・ラティモア
村越伊知郎宮田光平林尚三稲葉実咲野俊介
フレディ・マイルズビル・カーンズ加茂喜久村瀬正彦東野英心飯塚昭三谷口節三宅健太
ジャンナ夫人アヴェ・ニンキ麻生美代子遠藤晴槇美阿里市川千恵子竹口安芸子磯辺万沙子
ボルディーニネリオ・ベルナルディ
加藤正之吉沢久嘉阪脩大塚周夫玉野井直樹
ウエイトレスリリー・ロマネリ麻生美代子
中村たつ巴菁子竹口安芸子久行敬子
ボリスニコラス・ペトロフ嶋俊介仲木隆司岸野一彦幹本雄之奥田啓人関雄
ポポヴァ夫人エルヴィーレ・ポペスコ川路夏子寺島信子楠田薫高村章子翠準子久保田民絵
イングリッドジャクリーン・ドカエ[注 6]

高橋ひろ子上山則子勝田晶子佐伯美由紀
警部補リオネッロ・ザンキ[注 6]


池田勝広瀬正志間宮康弘
フレディの連れの女性ロミー・シュナイダー[注 6]
恵比寿まさ子信沢三恵子上山則子植竹香菜北西純子
ウェイタールネ・クレマン[注 6]
上田敏也
村松康雄藤本譲田原正治
その他N/A
島木綿子
清川元夢
北川国彦
仲木隆司
石森達幸
巴菁子
原浩
半田昌子
中島喜美栄
若本紀昭
阪脩
田口昂
清水秀生
鈴置洋孝
伊藤克
上田敏也
杉元直樹
千田光男
宗矢樹頼
中博史
あべそういち
各務立基
長谷川敦央
  • TBS版 - 初放映1969年4月4日『金曜ロードショー[注 7]』※正味約101分
    • ポニー発売の「名作洋画劇場」と記されたVHSに収録。
  • フジテレビ版 - 初放映1972年10月6日『ゴールデン洋画劇場』※正味約93分
    • スペシャル・エディションDVD、4Kリストア版DVD・BDに収録。
  • 日本テレビ版 - 初放映1977年1月12日『水曜ロードショー』※正味約94分
  • テレビ朝日版 - 初放映1984年9月2日『日曜洋画劇場』※正味約97分
    • 4Kリストア版DVD・BDに収録。
  • テレビ東京版 - 初放映2008年7月20日『夏の名作シネマスペシャル』※正味約94分
  • スター・チャンネル版 - 初放映2016年4月16日 スターチャンネル3[11] ※ノーカット放送

スタッフ[編集]

  • 監督 - ルネ・クレマン
  • 脚本 - ポール・ジェゴフ、ルネ・クレマン
  • 原作 - パトリシア・ハイスミス
  • 製作 - ロベール・アキム、レイモン・アキム
  • 撮影 - アンリ・ドカエ
  • 編集 - フランソワーズ・ジャヴェ
  • 音楽 - ニーノ・ロータ



歩みをとめるな―何が起ころうと

2023年10月16日 09時37分53秒 | その気になる言葉
▼悩みと戦うこそ同苦できることがある。
寄り添う人がいる。
共に蘇生のドラマを!

▼「さあ、出発しよう!悪戦苦闘を突き抜け!」
「でかけよう、偉大な仲間たちを求めて、そして彼らのひとりとなるために、彼らも今この道を進んでいる」
「今から後わたしは幸運を求めない、このわたし自身が幸運なのだ」
「さらに勇気を、わたしの兄弟、姉妹よ、歩みをとめるな―なにがおころうと」
詩人・ウォルト・ホイットマンの詩は民衆を鼓舞し、希望へと導く灯火となっていった。
▼ホイットマンの詩集「草の葉」
「最も非凡な機知と英知に富んだ作品だと思います」
「あなたの自由、勇敢な思想にたいして、心からの喜びを送ます」思想家・エマソンが手紙で称賛した。

▼「正義 健康 自尊は不可抗な力をもって困難を排除して将来を開拓する」
「おお、強敵を相手に苦闘し、不屈の敵に立ち向かい、何にびとの助力を借りずは、その敵と四つに組んで、おのれの性根を試してみたい」
「僕は、納得のいく結果がでるまでは、挑戦、挑戦、そしてさらに挑戦する。そのうえで、必要なら、一からやりなおすのだ」
「大事なこと、それは今、ここにある人生であり、」ここにいる人々だ。そうだ!それが今、何よりたいせつなことだ」

人間の平等をうたい、その詩を全てにささげたホイットマン。

▼「さあ、出発しよう!悪戦苦闘をを突き抜けて!決められた決勝点は取り消すことができないのだ」

▼宇宙は、森羅万象はすべてが前進しています。私たちも前進するしかありません。座していては後退です。朗らかな前進こそ勝利です。生き生きと前進する人が勝者です。その意味で毎日が主発なのです。

▼人生の決勝点は取り消すことができない。
人生は持続の生き方にこそある。
そして、当面の課題、戦いに全力でぶつかり、今を勝つことだ。
それによって、自分の苦悩を一つ一つ乗り越え、自身の境涯を開いていくことができる。
社会での活動は、自分の幸福になり、人生を勝利するためにある。
苦労した分、すべて自分の幸福につながるのである。