ずっと算数指導の研究をしてきた方の中には、現実的ではない話をする人がいる。
「個人思考の時間、自力解決の時間を十分確保しましょう。」
が、そのひとつである。
ではどのくらい確保するのか、「5分以上取る」という人もいる。そういう人の話は現実的ではない。
分からない子、自力解決の手だてを持っていない子にとっては、5分以上も「分からない」という苦痛の時間が続くのである。
逆に、「分かった」という子にとっては、解き方、説明の仕方もすぐに分かることがおおい。そういう子にとっては、退屈な時間が続くことになる。
そして、そういう授業をする人は、多くの場合、授業中に扱う問題数が少ない。
練習問題を解く時間は殆どなく、「はい、あとは宿題」となる。
算数の研究をしてきた人の中には、「学習の流れありき」という思考をしている人が多い。
「子どもの分かる、できる喜び」は、後回しになっている授業をしている人がおおいのはなぜだろう。