仕事の道楽化

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物わかりのよい聴き手にならない・・・子どもの話す力を鍛えるために

2020年08月31日 | 授業づくり
 大人が物わかりの良い聴き手であると、子どもの話す力は育たない。

 例えば、子どもがプリントを片手に、次のように言ってきたとする。

 「○○先生が、このプリントを・・・。」

 物わかりの良い大人は、次のように言う。

 「ああ、○○先生が、このプリントを持って行きなさいって言ったのね。じゃあ、預かるね。」

 これでは、子どもの話す力は育たないのはおわかりだろう。

 (もちろん、配慮が必要な子はいる。)

 子どもは、少しずつ鍛え、自立できるように育てなければならない。

 「○○先生が、このプリントを・・・。」

 こう言ってきたら、聴けば良い。

 「○○先生が、このプリントを? ・・・うん、どうしたの?」

 子どもは、こう答える。

 「教頭先生に、持って行きなさいって。」(実際には、もっとたどたどしいことが多いが、聴いてあげる。)

 「なるほど、○○先生が、『教頭先生に、このプリントを持って行きなさい』って言ったんだね。」

 「はい。」

 「じゃあ、こう言えばいいんだよ。『○○先生が、このプリントを持って行きなさいって言われたので持ってきました。お願いします。』」

 (長い文が難しければ、「こういうときは、『お願いします』って言えばいいんだよ。」と教える。)

 実際に、子どもに言わせてプリントをもらう。

 「素晴らしい。しっかり言えたね。」

 と言って褒める。

 担任の○○先生にも、ちゃんと言えたことを伝え、学級でもホメてもらう。

 細かいことだが、しかも手間はかかるが、このように言い方を指導して、褒めるようにしている。

(物わかりの良い大人でいる方が、ラクではある。用件はすぐに済むから。しかし、それでは子どもの伝える力は育たない。)

 繰り返し指導していると、徐々に話し方が上手になっていく。

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