僕はシエッポを復刻したかった。
そしてオイバと石本先生はとても仲良く
されていて、二人並んで座っている。
そんな光景が僕の頭によく浮かびます。
それらが混ざり2015年スコープ最大企画
シエッポ復刻が組みあがっていきます。
シエッポ復刻が大体決まり、その発売時に、
何か特別な事をできないだろうか?
そんな事を考え続けていた2014年12月の
ヘルシンキ出張中に、あっ!と閃きました。
復刻するシエッポをフローラのように
布で包もう、その布を石本先生にデザイン
して貰おう。そうキラッときたわけです。
まぁ、これは途方もなく無茶な発案でして
無理過ぎて誰も思い付きもしない。
でも、僕は絶対に実現させたかったから、
まずオイバに話してみました。
これがオイバの反応です。
『それができたら素晴らしい事だけれど
フイ(石本先生の事)はテキスタイル
のデザインは、もうしないだろう。』
よくよく考えればマリメッコでの仕事が
終わってから布の仕事はしていない
石本先生ですから、そんなのは所詮無理
な話というわけです。
それでも、まぁ、聞いてみようと
その日の夜にオイバと石本先生、そして
イッタラの人々と大勢で夕食に行く機会
があったので、石本先生に話してみた。
すると。
『デザインするのは凄い力がいるんです。
これで正月休みがなくなりましたね。』
えっ?やってくれるって事?
サクッと一発返事でお受けいただきました。
凄い流れだなって我ながら思います。
流石のオイバも少し驚いてました。
『フイがやるのか?ブラボー!』
という事で、スコープはSieppoを復刻し
そのSieppoは石本先生が新たに
デザインした布に包まれ
皆様の手元に届く事となりました。
2015年スコープ最大企画《シエッポ復刻》
オイバ・トイッカ+石本藤雄+スコープ
にてお届けしちゃいます。
さて、シエッポの事も少し話します。
オイバ・トイッカのバードといえば
その始まりはSIEPPOです。
それはどうやって生まれてきたのか?
そんな事をオイバに聞いてみた所、
それは、そうだな、
パァーっと出てきたんだ。
と言ってました。予想通りのお返事です。
そのシエッポをもう一度作りたい。
というのが僕の中にずっとありまして
それがようやく実現するわけです。
ビンテージはなかなか見つからないし
高いし誰もが手にできる状況ではない。
でも皆欲しい。シエッポ作って下さい!
それは皆さんから頂く最多リクエスト。
だからやろうと、それだけの事です。
でもどうせやるのなら!
僕が作りたいのは2000年前後に
再生産された綺麗に形の揃った
少し大きなSieppoではなく
(オイバのバード本のSieppoはこの新物)
個性豊かな形をした小さなシエッポ。
それも裏面は綺麗に研磨されていて
サインも手彫りでという
まさに1972年から1978年に生産された
発売当初のシエッポが理想です。
凄い個体差になるから
どう売るのか?今から頭が痛い所ですが
とりあえずは、その事は忘れておきます。
進まなくなっちゃうから。
シエッポを今作るってだけでも
大変な事ではありますが、更にその形や
加工まで細かく希望があるので、
ほぼ不可能な領域だと思っていたのですが、
色々な好材料が重なりまして
いよいよ本格的に実現とあいなりました。
ただ、当時の色が全て使える訳ではない
ので、オイバのご助言を仰ぎながら
近い色を組み合わせてます。中には
新しい色もありバリエーションに富みます。
結局、ファーストプラン13バリエーション
でしたが、オイバと話していく中で2色追加
の15バリエーション作りたくなってます。
それはこれからまたイッタラに話さないと
いけないんだけど。月曜に話します。
まぁ、途方もない事になってきてますが
新生スコープの新イッタラ企画という事で、
今後もスコープをご贔屓にして頂けますと
僕らも新しい事にチャレンジできますから
どうぞスコープをお願い致します。
そして今回復刻するのは脚無しのみ。
これがうまく行ったら
脚付きに突入しますね。
北欧出張記 2015
2月のフィンランドは、まぁまぁ寒い。
シャチョウより。