珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

アナログ導入振り返り(2)

2012-05-20 08:02:29 | オーディオ
早朝からサッカーのチャンピョンリーグ決勝を見ていました。優勝したチェルシーのファンではないのですが、4年前の決勝(PK戦)で負けた姿は覚えていたので、4年越しの勝利(今回もPK戦)は感慨深いものがありました。これから欧州選手権EURO2012も始まりますし、サッカーファンにとって熱い季節はまだ続きます。

アナログ導入振り返り、後半です。オーディオ機器は使い始めてからは勿論楽しいのですが、機器を選ぶ段階にも別の楽しみがあります。音楽を聞きながら、仕入れたカタログを眺めて、やがて迎え入れるかも知れない機器に、想いを馳せるのも一興です。アナログプレイヤーを買う機会は長いオーディオライフの中でも滅多にないでしょう。その分、購入プロセスを楽むことにしました。オーディオショウやショップでの試聴も、この1年半はアナログを優先してきました。


アナログ人気は根強く、いまだに未知のメーカーが紹介される状況です。目移りしがちですが、それらをあまねく試聴するのは無理です。同じ条件で音を比較することも現実的でありません。試聴はともかく購入する店は決めていたので、その店が扱っているメーカー品という制約もありました。どこかで線引きが必要だったわけです。そんな中、選ぶならここかなと思っていたのがOracle、Linn、Roksanでした。3社に共通するのは70、80年代からアナログに拘り、製品を進化させてきたという実績です。Delphiであり、LP12であり、Xerxesです。敢えてCDに挑み現在まで生き残ったことへの敬意、そしてサポートに対する安心感。この3社の事前のポイントは高かったです。


以下、3社との関わりです。
1)Oracle
 Oracleの存在を知ったのは、2009年のインターナショナルオーディオショウです。当時はVienna AcousticsのスピーカーVB-3GBを導入済で、アンプ探しを始めた頃です。まだPCオーディオ、アナログは共に視野にありませんでした。まず目を引いたのは宇宙船のようなフォルムのCDトランスポートでした。そして音のナチュラルさ、展示室の雰囲気の良さも手伝ってOracleの存在は強くインプットされました。CDトラポの横にあったアナログプレイヤーも少なからず訴えるものがあったはずです。
2)Linn
 3社の中では最も名が知れていますね。Oracleを知ったショウではKLIMAX DSを展示していましたし、まもなくCDプレイヤーから撤退したのはご存じの通りです。オーディオ界においてはデジタルファイル再生の開拓者としての印象が強いですが、アナログでも定評を得ていることは、アナログ無関心の私でも知っていました。どちらかというと単品でなくシステムで音を追求するイメージがあります。Linnユーザーさんがシステムで揃える傾向があるのは気のせいではないと思います。
3)Roksan
 もう亡くなられて10年になる朝沼予史宏氏が愛用していたXerxesは、造形こそシンプルですが、いぶし銀の渋さを感じます。調整は難しいと聞きますし、朝沼氏のイメージも絡んで、男のアナログプレイヤーの印象があります。写真のローズレッドはメインシステムとのマッチングではベストでしたが、なかなか聴く機会に恵まれなかったのは残念でした。アポ無でフラっと寄った愛知のお店でも眺めるだけでしたし、最後の絞り込み試聴でも準備が整わず・・・。これも巡り合せでしょうか。

2月の試聴でかなりOracleに傾いていました。最終試聴はDelphiの確認と価格交渉に重きを置いていたのですが、実はLP12の巻き返しがありました。カートリッジはフラッグシップのAKIVAで、予算オーバーでしたが、音の抜けで明らかに上回っていました。LP12はフォノイコライザーの内蔵化や電源強化などのグレードアップ策が豊富で、単品で完成形のDelphiとは思想が異なります。カートリッジをオルトフォンに揃えた条件で再考しました。結局最後は2009年以降のOracleへの想い、私自身の単品志向で決めましたが、登るべき道が残されていることも実感しての購入となりました。
コメント (2)
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