門司港駅は1914年に左右対称のネオ・ルネッサンス様式でたてられ旧門司駅として開業98年目になる。国の重要文化財になっている歴史的建造物だが老朽化がすすみ、今秋にも改修が始まる予定で、見ることができなくなるというわけで出かけることにした。ちょうど写真仲間がアジア美術館でイメージラボ写真教室第十三回作品展に出品しているのでそれをみて、その足で門司港までJRででかけた。この展示会は個々の出品写真にタイトルはついておらず、それこそ観る人がそれぞれにイメージをふくらませてくださいということのようだった。なかなかに若い発想の印象深い作品が多かった。
久しぶりのJRでの北九方面だが今まではほとんど新幹線で小倉までいっていたのだがなんと快速では100分近くかかる。「きらめき」という小倉までの特急が走っているとはしらなかった。特急料金は500円だったが時間貴族ゆえ急ぐことはあるまいと快速でいく。早すぎるのは景色を楽しむ暇もないのでかえってよい。15時20分に到着。改札に出る前にばちばち1世紀のにおいのするのを激写。モノクロモードもまじえてレトロ感をだす。
待合室や喫茶店の表示が右から左へかかれいにしえの雰囲気がでており、確かに外壁などは老朽化が激しい。でも噴水の両サイドに観光用人力車をいれた駅舎は左右対称の様式で絵になる風景ではある。
2000円で案内しますよと人力車の彼に声をかけられたがお断りして港のほうに歩く。関門大橋や観光船がいきかい港はなかなかの雰囲気。天気も晴れて気持ちがよい。ブルーウイングという跳ね橋がちょうど上がってゆくところで連続写真におさめる。
この跳ね橋をわたると門司港地ビール工房という看板が目に飛び込んできた。さっそく入って喉を潤す
このビールは改修の駅のPRを兼ねて開業当時の苦みの効いた地ビールを復活させて「門司港駅ビール」として7月にだすらしいがその試作品ができたということでまっことグッドタイミングで賞味させていただいたというわけ。こふぐのから揚げをつまみに結構な味わいでした。
物産館によってウニの土産を買う。夕日がきれいらしいが帰りに黒崎にたちより工場地帯の夜景を撮るというテーマをもっていたため17時半の快速に乗ることにする。駅にいくとなんと赤間駅で人身事故、ダイヤが乱れているとのこと。とにかく動く列車にのって1時間後黒崎で下車。電車の中から折尾と黒崎の間くらいに化学プラント工場らしき煙突群がみえたのでその方面へ歩くが道行く人に尋ね尋ねで30分くらい歩いてやっと洞海湾らしきところにでたがバスも走っていないし人の気配はほとんどしない。
どうも電車からみえた工場ではなかったが夕日がまぶしく工場をてらし煙突の煙がたなびいているような感じのショットを数枚とって引き上げる。約1時間の歩き、疲れました。駅についてもまだダイヤは乱れており結局博多についたのは20時半すぎ。とにかく蕎麦屋にはいり熱燗で一服。まっことお疲れさんの1日でした。