24節気では「処暑」、綿のはなしべ開く頃。猛暑も鎮まる。植物は花が咲き、実がなり、そして種になる。自然の摂理、しゅくしゅくと。京都鴨川の水音を聞きながらの納涼床。旬のてんぷらにおいしい酒。とんとそんな風趣から縁遠くなってしまった。
宝満川のせせらぎを聴きに筑紫野市総合福祉センター「カミーリア」界隈に出かける。
流れの中にしらさぎ。
堰の下にダイサギが餌をもとめて川面をうかがっている。
帰路をいそぐ車が走っているがその音は川面の静寂にかき消される感じ。
久しぶりに佐伯泰英の時代小説、「酔いどれ小当時藤次留め置」を図書館から借りてきて、読む。
筆力がすごいというかぐんぐん引き込まれる。
「戦後70年、日本人の証言」もおもしろかった。グアムのジャングルに戦後28年潜伏して、日本に帰還した横井正一さん、その奥様の美保子さんの証言。「戦後の日本は空中楼閣だ」。繁栄しているように見えるが石油がとまればアウト。こんなに米軍基地があるのに日本人は独立国のような顔をしている。「愚者の平和ですね」。
元宮内庁の侍従職、内舎人の牧野さん。昭和天皇実録ではわからない天皇の私生活。風呂は週2回、しかも20分足らずのカラスの行水。四六時中、三つ揃いのスーツでくつろぐ暇もなかった。冷暖房がきらいで冬はコートをきたまま車に、夏は窓をしめクーラーなしで乗られたとか。象徴になられたとはいえやはり神様のようなひとだったとか。58人の各界の著名人やその側近が証言、実に面白い!!
まだ暑さもぶり返すとかの予報だが早く涼しくなってもらいたいものだ・・・