3月5日、24節気では啓蟄。すごもりのむしとをひらく時節。庭の花々も一斉に開花気運。福岡の桜開花予想が22~23日あたりと1周間ほど前にTVで言ってたが、この2~3日の陽気で早まるかもしれない。わらび、ぜんまい、さわら、すみれ、事始めなどが季節のキーワード。
啓蟄やレンタル畑に子らもでて(KY) 山路来てなにやらゆかしすみれそう (芭蕉)
金色の仏ぞおはすわらびかな(水原秋櫻子)
昨日、3月第一日曜日、武蔵寺写経会。ピンクや白の梅があでやか。
天拝公園の池に亀の親子? 4月末の陽気にさそわれたか。
武蔵寺の写経浄行会が始まって50周年。5年に1度だされる写経参加者の投稿文集。ご本尊の薬師如来にちなんで「瑠璃光」と命名された文集で今回で第七集。私も第六集から投稿させていただいている。編集にたずさわれた世話人の方々、半年も前からいろいろご尽力いただきありがとうございました。
この中でMさんという女性、癌をわずらわれ余命3か月と言われ悲運の底にあられたが縁あって写経をはじめられ、般若心経の一字一字に祈りをこめて書写され続けられた結果、奇跡的な回復をとげられ、今も元気に写経を続けられているとか、そんな逸話が紹介されている。すべての邪念をすてて一意専心とりくめばそのような奇跡がおこるのかもしれませんね・・・
いつものご住職の法話。滋賀院門跡の涅槃図が紹介され、お釈迦様最後の教えについて。仏教というのはなにも難しいことを言っているのではなく極めて当たり前な世の中の道理を説いているということ。
弟子たちが釈迦に残された私たちはどうすればよいかと問う。「世は無常であり生まれて死なないものはない。今私の身が朽ちるのもこの無常の道理を身をもって示すということ。だから弟子たちよ、この道理にめざめなさい。あらゆる煩悩の賊は常にお前たちのすきをうかがって倒そうとしている。その毒蛇を倒さない限りお前たちは部屋でゆっくり眠ることはできない。お前たちは煩悩の蛇を追い出さねばならない。お前たちは慎んでそのその心を守るがよい」
お釈迦様が入滅される時の様子や最後の教えは「涅槃経」のなかに書かれているとか。涅槃図は宝台にお釈迦様が北枕で西を向いてふせっておられ、そのまわりに異形の神々や動物たちが悲しみにうちひしがれ集まってきている。元来、仏教は「一切衆生悉有仏性」、あらゆる生物は本来「仏性」をもっているという考え。だから他を幸いするような善い行いは、行った人の人格を高め、自身を利する・・というのが道理なのである・と説く。
この涅槃図の中に唯一居ないのが猫というわけ。十二支にも入っていない。これは釈迦入滅の時に、ある仏さんが薬を持ってきてくれ木の上につるした。ねずみがそれを取りに行こうとしたとき猫が鼠を食ってしまった。そのお陰で猫は涅槃図にも十二支にからも除外されてしまったとか・・・
テレビでは煩悩に支配された連中のくだらない話で盛り上がっている。まっこともって人間とは度し難いものですね。まあ世のしがらみから、いくばくか隔離された年金生活者だから感じることかもしれませんが・・・
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