ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

150117 「俳句のひねり方(楠本憲吉)」 墨絵のごと ひとえふたえに 山眠る!

2015年01月17日 | 趣味と交遊

 昭和63年になくなった俳句歴40年の料理屋出身の楠本憲吉さんの俳句入門書。平成21年に買った本、3回目の読み直し。洒脱な語り口でわかりやすく説いている。俳句の面白さは句会にも行ったことがないし新聞雑誌にとうこうしたこともないし今一つわからないところもある。ただ花鳥風月、天地自然、人への観察眼が深くなり、知識もふえ、じっとみつめての新発見の喜び、感動、それを5、7、5の定型詩に季語、切れ字をいれてつくりあげる創造の喜びがあるのではないかということでやってはいる。まさに写真にも通じるエッセンスがあるということ。

         墨絵のごと ひとえふたえに 山眠る          

   ・・・山眠る(冬の山をあらわす季語。山笑う(春)、山滴る(夏)山粧う(秋)

赤で書きだした要点を列記してみると

1、17音は俳句の土俵、季語はまわし、まわしがないと相撲はとれない。

2、季語はへそ。人間にへそ一つ、二つあっては前後ろがわからない。歳時記をバイブルがわりに携帯しておく。

3、季語は旧暦で季節区分、新暦より1か月くらい季節感早い。立春は春の季語だが2月4日は一番寒い。寒い中でも春の兆しをもとめて作句すること。

4、しっかり、じっくり、見つめて瞬間の感動を17文字というカメラで写しこむ。1時間はみつめよ

5、うまくなるには小さな感動を1日1句作り続ける。正岡子規は36歳で亡くなる直前まで俳句を作り続け生涯で12000句ばかり作った。鉄道写真家の中井精也さんは毎日1枚鉄道写真を撮ってブログ「一日一鉄」にのせ続けている

6、説明にならないよう読者に想像させる余韻をもたせること。写真では物語があるかどうかなどという。作者のつぶやきが対話となって読み手、観客につたわること

7、舌頭に千転せよ。入れ替えたり、表記を見直したり(漢字とかなでは見た目の印象が相当違う)しっかり推敲せよ

8、独学だけではうまくならない。投稿や通信添削など。できればしっかりした人の句会にでる。最初は恥をかいてもメンバーの気心もわかってくると慣れてくる

9、名句を覚え最初はまねることから始めて良し。盗作はだめだが作風はまねても良い。まねても越えられないことをしり次なる独創の段階にはいってゆく

まあ、アマチュアの世界だから気楽にやればよい。プロの世界は鍛錬がいる。宮本武蔵は五輪の書で鍛は千日、錬は万日といった。千日3年、万日30年。毎日1句、30年続ければ10000句できる。80歳まであと10年、3000句くらい作れば多少はましな句ができるかモネ!

 

 


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