2007/06/24
「天の原ふみとどろかし鳴る神も思ふ中をばさくるものかは(古今集)」
「神の国踏み轟かしす雷神も二人の仲は裂きはしまいに()」
「八洲もる国つ御神も心あらばあかぬ別れの中をことわれ(#136)」
「大八洲守る神ならどうして別つ二人の仲を(諦めきれません)」
「国つ神そらにことわる中ならばなほざりごとをまづやたださん(#137)」
「二人して神に罪を問われればあんたのでまかせまずは咎めん()」
「十六で嫁ぎ二十歳で死に別れ三十路になりて九重を見る
(世が世なら后になった人をなれど付き添い来る斎宮の母)」
「そのかみを今日はかけじと忍ぶれど心のうちにものぞ悲しき(#138)」
「タラ・レバを今日はいわぬと思えどももの悲しさはやはり出でくる()」
「十四の斎宮の髪に櫛差して言葉かければ涙落とせり()」
「ふり捨ててけふは行くとも鈴鹿川八十瀬の波に袖は濡れじや(#139)」
「俺を捨て伊勢路を行けば鈴鹿川越える頃には後悔をせん()」
「すずか川やそせの波にぬれぬれず伊勢までたれかおもひおこせん(#140)」
「鈴鹿川八十瀬の波に濡れようが伊勢の私を誰が覚えん()」
「あっさりと書かれた返歌優雅なれすこし欲しけれあわれな感じ()」
「行く方を眺めもやらんこの秋は逢坂山を霧なへだてそ(#141)」
「伊勢のほうつい眺めるかこの秋は霧は隠すな逢坂山を()」