そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

月の移り変わり(噺20121217)

2012年12月17日 | 字余り

12/17

毎月メールを打っていると1日~9日までは新しい月になったという感慨が起こるが、その日にちが2桁になるとゲッとなってしまう。月の三分の一があっという間に過ぎてしまったからである。こんな調子だから年を取るが早いのも致し方ないと思う。

最近はお月さんがぼやけていてくっきりしないのだが、目を凝らし見ていると、ちょっとかけているのかな、明日はまん丸になるのかなと月を見る。乱視がひどくなり眼鏡では矯正できなくなったか、よく見えないものの、今日この頃の方が満ち欠けに敏感になっている。月の満ち欠けは大雑把に30日周期だから、満月から新月、その逆に新月から満月は、15日周期になる。その1/15の満ち欠けが認識できるのである。一日経つと月が1/15づつ満ち欠けするのは当然だが、頭で理解していても実感していなかった。月の中間と月末あたりで満月になる。三日月も映画のペーパームーンのように乗っかりやすそうな形をしているな、とか思いながら、次の日も見ると形が変わって滑り落ちそうな形になってしまっている。このように最近は月を楽しめるが若いときは月は月でしかなかった。

若いときには無謀にも時間を止めるくらいのことをしたかったのだが、時間には無理矢理引きずられて齢を重ねてきた。つい先日ノーベル賞の授賞式があり日本は医学・生理学賞に京大の山中教授が輝いた。考えるに、彼は時間の流れに楔を打ち、その流れを変えたのではないだろうか。ノーベル賞のような大それたことは考えてはいなかったものの、有名になるとか皆をあっと言わせるとか、それなりに明確ではないが夢をかなえようとはしていた、とは思う。夢そのものがなんだったかと振り返ると、結局は夢は持っていなかったのではないか。ただ、時間との関わりのなかで、いささかでも振動ぐらいはさせたいとは思ってきた。いってみれば怠け者のわたしがある意味勤勉な人間に変身し、人生に意味を見いだしたいと思ってきた。このささやかな望みは、壊れやすいものだろう。先の東北大震災や不意の事故、テロ、戦争等不運よって無残に打ち砕かれるものである。幸い、そういうこともなく、小市民として、平穏無事に過ごせていることに感謝したい。

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万葉集#14.3488-14.3490

2012年12月17日 |  / 万葉集

12/17
「大楚オフシモトこの本山の真吝マシハにも告らぬ妹が名兆カタに出でむかも(#14.3488)」
「大楚オフシモトこの本山の真柴にも言わない妻の名形に出るのか()」

「梓弓欲良ヨラの山辺の繁シガかくに妹ろを立ててさ寝処ネド払ふも(#14.3489)」
「梓弓欲良ヨラの山辺の草払い妻を立たせて寝床を作る()」

「梓弓末は寄り寝むまさかこそ人目を多み汝を間ハシに置けれ(#14.3490 柿本朝臣人麻呂ノ歌集ノ中ニ出ヅ。)」
「梓弓先は寄り寝んいま人目多くて君を中途半端に()」

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