法事で秋田に行きましたので今回は番外編、秋田市山王のNHK横にあります「末廣ラーメン本舗 山王店」で食してきました。ビジネス街の中という立地条件の割りにカウンター数席のみの超狭い店内で驚きますが「創業昭和四年」の張り紙が光る由緒正しい人気店で、そのルーツは京都駅前の屋台が発祥とのことです。
昼時でしたが日曜日なので行列は無く、券売機で「末廣塩 並」600円(写真上)の食券を購入してするりと着席できました。カウンターにはネギの刻みが丼で置いてあり自分でトッピングするようになっています。ネギを入れてから出すとラーメンが冷めてしまうのでお客さんの判断に任せると言う事だそうですが、良いアイディアですね。
早速運ばれてきた「末廣塩」はトッピングがチャーシュー数枚のみという思い切りの良さ。モヤシ等の野菜も無く、これぞ屋台の一杯と言うべきか。スープは濁りのある塩味。見た目こそ無骨ですが、スープを一口すすりますと豚骨・鶏ガラの風味が強く効いており昆布・野菜ダシの深みも感じられ、趣のあるスープに仕上がっています。麺はストレートの中太麺でスープによく絡んでマッチングも良いです。
かなり動物系の甘みを感じるスープですが、ガラの甘みだけではなく豚肉特有の甘みが強いです。おそらくチャーシューの煮汁を多めに配合することでスープに旨みとまろやかさを加えているものと思われます。トッピングなしでも最後まで飽きずにぐいぐいと完食することができました。
連れは「中華そば 並」600円(写真下)を注文。この店ではこっちがデフォルトのようですね。こんなに真っ黒いスープは久しぶりに見ましたがこれも屋台仕様ということで。ダシは共通のようで、色は黒いですがベースがきちんとしているので濃口醤油の風味を生かした独特なスープに仕上がっており、しょっぱすぎるとかいうことは全くありません。末廣塩よりは甘さは控えめですね。
食べ終わってお店を出たらすごい行列ができていました。並ばずに入店できたのはラッキーだったようです。伝統の一杯、ごちそうさまでした。