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映画「おとうと」:「たまには花を持たせてあげよう」という心情

市川崑監督の1960年作品の「おとうと」は,心温まる姉弟愛を主題に据えながらも,後にスピルバーグにも影響を与えた「銀残し」という斬新な現像技法と,突然訪れる観客を突き放すようなラストシーンが印象的な,実に革新的な作品だった。 その市川作品に捧げられた山田洋次の久しぶりの現代劇は,人情劇の裏側に今の日本が抱える様々な問題をさりげなく塗した,21世紀版の寅さんとさくらとも言える姉弟の物語になっていた。 . . . 本文を読む
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