山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

名古屋市内最大径の木 熱田1号

2006-12-09 | 植物

再び、雨の中、名古屋市の熱田神宮に行ってきました。NHK名古屋文化センターというカルチャーセンターの現地学習講座というものです。今日は雨のため参加者はいつもより少なかったのですが、楽しい散策会でした。

参加者の方はほとんど名古屋市民ですが、熱田神宮はおまいりに来るだけで、鎮守の森をじっくりながめたことはなかったようです。市内のあれだけ広大な森林を、年に一度の初詣にしか訪れないなんてもったいない。いまどき来ている人の半分近くは、アジアからの観光客のようです。

参道の脇に、大きなクスノキが囲いをされてあります。ほこらもあります。けれどもそれが、熱田神宮で3番目に幹周が大きいクスノキだということは、(つまり、あと2本、はるかに大きいのがあることは)、あまり知られていないようです。

熱田神宮で幹周が最も大きいクスノキは、名古屋市内の一番でもあるのです。これは、神宮会館の中に入らないと見られません。

熱田1号という牛みたいな名前がつけられている1番クスノキのすばらしさは、言葉にできません。というか、見た目の形とか、サイズとかというものでない、空気なのです。そのクスノキを見ていると、いやなこと、難しいことをみんな忘れてうれしくなってしまうのです。そのクスノキのそばにいると、離れられないのです。その前を何度もうろうろ、行ったり来たりしてしまいます。美術館などですばらしい絵に遭ったとき、どうしてもまたそこに戻ってきてしまうのと同じです。また、直感的に空気感が好ましい人に遭ったとき、その人の後をついていってしまうのと同じです(危険です)。

写真は横に張り出した枝で、オレンジ色の葉はヤマハゼの木です。枝の上でヤマハゼを養っているのです。ビワの木も養われていました。ほかに、ノキシノブが大群で住まいにしていました。木もこれだけ年をとるとふところが広くなります。(養っているとはいっても、場所貸ししてるだけです)

神戸の須磨離宮公園にあったクスノキもすごかったなぁ……てなことを思い出しました。蒲郡のも。