再び、雨の中、名古屋市の熱田神宮に行ってきました。NHK名古屋文化センターというカルチャーセンターの現地学習講座というものです。今日は雨のため参加者はいつもより少なかったのですが、楽しい散策会でした。
参加者の方はほとんど名古屋市民ですが、熱田神宮はおまいりに来るだけで、鎮守の森をじっくりながめたことはなかったようです。市内のあれだけ広大な森林を、年に一度の初詣にしか訪れないなんてもったいない。いまどき来ている人の半分近くは、アジアからの観光客のようです。
参道の脇に、大きなクスノキが囲いをされてあります。ほこらもあります。けれどもそれが、熱田神宮で3番目に幹周が大きいクスノキだということは、(つまり、あと2本、はるかに大きいのがあることは)、あまり知られていないようです。
熱田神宮で幹周が最も大きいクスノキは、名古屋市内の一番でもあるのです。これは、神宮会館の中に入らないと見られません。
熱田1号という牛みたいな名前がつけられている1番クスノキのすばらしさは、言葉にできません。というか、見た目の形とか、サイズとかというものでない、空気なのです。そのクスノキを見ていると、いやなこと、難しいことをみんな忘れてうれしくなってしまうのです。そのクスノキのそばにいると、離れられないのです。その前を何度もうろうろ、行ったり来たりしてしまいます。美術館などですばらしい絵に遭ったとき、どうしてもまたそこに戻ってきてしまうのと同じです。また、直感的に空気感が好ましい人に遭ったとき、その人の後をついていってしまうのと同じです(危険です)。
写真は横に張り出した枝で、オレンジ色の葉はヤマハゼの木です。枝の上でヤマハゼを養っているのです。ビワの木も養われていました。ほかに、ノキシノブが大群で住まいにしていました。木もこれだけ年をとるとふところが広くなります。(養っているとはいっても、場所貸ししてるだけです)
神戸の須磨離宮公園にあったクスノキもすごかったなぁ……てなことを思い出しました。蒲郡のも。