昨日の続きです。
「街の植物観察」の手順は次のとおりです。
見つかる雑草をまずは手当たり次第に抜いて集める。
みんなで同じ種類のものを一緒にし、同じ科ごとにまとめる。
それらの植物をじっくり観察して驚きあったり、図鑑で名前を調べたり、バラバラにしてしくみをみたり、ときどき食べたり、解説したりする。
天気のいい日はその場で観察しながら歩いていくこともありますが、集めてからやるほうがじっくりできるので、たいていは上の手順で行っています。
山に行くと珍しい植物もありこのようなことはできません。街の雑草なら感謝こそされ自然へのインパクトもほとんどないから、気楽にできますね、といつも話していたのでした。
ところが、初めて事件が起こりました。
オアシスを管理している会社の人がパトロールしているらしく、怖い顔でとがめられたのです。
受講生の一人が「これは雑草ですから」と言ったところ、その人(若い人でした)は(当然)雑草なのか園芸植物なのか分からない様子でしたが、
管理人「いろいろ植えていますから抜かないでください」
受講生「でもこれは雑草ですよ」
管理人「雑草かどうか分かりませんから抜かないでください」
私は姑息なので、にこやかに、
私「すいません、もうしません、すいませんでしたっ」
若い管理人が立ち去っていくのを確認してから、また始めようとしました。すると、その上司らしき人がわざわざやってきたのです。若い管理人は上司に電話して「僕には手に負えません! もう僕いやです、もうやめます」とか言ったのかも。受講生の一人が再び、その課長さん(?)に「雑草を抜いてあげて感謝されると思ったのに」と言ったものですから、課長さんは断固対決姿勢で、
「ここの雑草取りは業者に頼んでいますから、あなたたちに抜いてもらってもこっちは感謝などしていません。ここに生えているものはすべて植えたものです」ときっぱり言われました。
なるほど、そこにあるものはすべてその会社の管理下にあり、いかなる土、草であろうとその会社の持ち物なわけです。だから取っちゃいけないわけね。土の中に入っていた「埋土種子」もその会社の持ち物なので、そこから生えてきた草もね。それに、植えていないものが生えているはずがないのです。完璧に管理しているのですから(という理屈)。
管理人さんたちは植物に詳しいわけじゃないだろうから、勝手に取っている人がいたら注意するしかないですよね。まじめに仕事してるわけですね。偉い! こうやって環境が守られているのですね。感謝します、ホント。
勝手に取ってすみませんでした。反省してます……。
てか、次回どうやって仲良くするか考えとかなきゃ。