2001年9月11日の朝。
ニューヨークの世界貿易センタービル(ツインタワー)と、首都ワシントンのアメリカ国務省(ペンタゴン)に、ハイジャック犯に乗っ取られた民間旅客機が次々と突っ込んだ事件から20年の歳月が経ちました。
NHKがかつて放送した「新・映像の世紀」で、その時の様子を生々しく見ることができます。
残念ながら、放送を録画しておいたハードディスクが壊れてしまい、今はネットでその一部を見ることができるだけですが。
この事件がきっかけで起きたアフガン戦争。
10年後に、事件の首謀者と目されるタリバンのビンラディン容疑者を殺害した後も戦争は終結せず、それからさらに10年が過ぎた今年、アメリカ軍の撤退というカタチで戦争はようやく終結したかに見えます(この先どうなるかはわかりません)。
民間旅客機の事件などによる死亡者が約3千名、その後の戦争で約90万名(民間人36万名を含む)もの犠牲者が出ることになりました。
20年の歳月が経って残ったものは何だったのでしょうか?
テロ直後は90%にも達した当時のブッシュ大統領への支持率。
愛国心を背景に始まった戦争から20年。
しかし今、米国の若者の10人の8人は、9.11とアフガン戦争の関係を知らないという報告もあります。
「逆上して発作的に始めた無意味な戦争」と言われる所以がそこにあります。
米国では9.11の教育はそれぞれの州によって異なると聞いています。
全米50州のうち、9.11教育が義務付けられているのはわずか14州だそうです。
合衆国の合衆国たる所以かもしれませんが、9.11風化の一因になっているのかもしれません。
歴史教育の中での一番最後になってしまう現代史。
でも、最も優先すべきなのはその現代史なのかもしれませんね。